JPH07290206A - 缶材アルミ鋳造用移動鋳型式連続鋳造機 - Google Patents

缶材アルミ鋳造用移動鋳型式連続鋳造機

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JPH07290206A
JPH07290206A JP8684394A JP8684394A JPH07290206A JP H07290206 A JPH07290206 A JP H07290206A JP 8684394 A JP8684394 A JP 8684394A JP 8684394 A JP8684394 A JP 8684394A JP H07290206 A JPH07290206 A JP H07290206A
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JP
Japan
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aluminum
mold
casting
moving
moving mold
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JP8684394A
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Kiyomi Shio
紀代美 塩
Kazumi Yasuda
一美 安田
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Nippon Steel Corp
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Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 凝固組織内に適度の大きさのAl6 Mn晶出
物を多数生成させ、絞り加工性に優れたアルミあるいは
アルミ合金を鋳造できる移動鋳型を用いた缶材アルミ鋳
造用の移動鋳型式連続鋳造機を提供する。 【構成】 鋳型の一部を構成するブロックを複数連結し
て無端状に移動自在な一対の鋳型構成体を形成し、これ
を対向配置するとともに、この一対の鋳型構成体を逆方
向に同期的に移動させ、相対するブロックを噛み合わせ
て移動鋳型を形成し、この鋳型内に溶融アルミを注入し
て冷却、凝固させ、アルミ鋳片を鋳造する移動鋳型式連
続鋳造機において、鋳型の一部を構成するブロックの溶
融アルミとの接触部をセラミックスで形成したことを特
徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、缶材として用いられる
アルミあるいはアルミ合金の連続鋳造に用いられる移動
鋳型式の連続鋳造機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、金属の分野では、厚みが70mm以
下の鋳片を高速鋳造するに適性のある、移動鋳型式の連
続鋳造機が注目されている。この連続鋳造方法によれ
ば、熱延工程の簡略化、あるいは省略が可能になり、ま
た、最終製品形状にするための圧延も軽度なもので済む
ため、工程および設備の簡略化を図ることができること
から、一般には鉄鋼製造分野の連続鋳造機として用いら
れることが多い。
【0003】この移動鋳型式連続鋳造機は、例えば図3
に示すように、多数のブロック状の鋳型aが無端状に連
結され対向配置された一対の鋳型群ba,bbを備えて
いる。この一対の鋳型群ba,bbは、それぞれ、互い
に逆の方向に同一速度で移動し、対向部で噛み合い移動
鋳型を形成しており、この移動鋳型内に溶融金属を連続
的に流し込み、冷却して鋳片dとして送り出すように構
成されている。
【0004】この移動鋳型式連続鋳造機は、一般に溶鋼
の連続鋳造に用いられており、移動鋳型は冷却速度を上
げかつ耐用性を確保するために、一般に銅材で形成され
ていることが多い。缶材となるアルミあるいはアルミ合
金においては、絞り加工される場合があり、このような
用途に用いられる場合、絞り加工性に優れている必要が
あり、この絞り加工性を高めるために、凝固組織内に適
度の大きさのAl6 Mn晶出物が多数生成している必要
がある。このような絞り加工性に優れたアルミあるいは
アルミ合金を連続鋳造する場合に、銅材で形成され移動
鋳型を用いた移動鋳型式連続鋳造機を用いた場合には、
冷却速度が大きく、凝固組織内に適度の大きさのAl6
Mn晶出物を多数生成させることは困難である。
【0005】従来、缶材となるアルミあるいはアルミ合
金の連続鋳造の分野では、移動鋳型式連続鋳造機の適用
について、具体的な提案はなく、この分野で適性の高い
移動鋳型の材質について言及した文献は見当たらない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、缶材用アル
ミ(アルミ合金を含み以下単に「アルミ」という)の鋳
造に適性の高い移動鋳型を用いた移動鋳型式連続鋳造
機、より詳しくは凝固組織内に適度の大きさのAl6
n晶出物を多数生成し絞り加工性に優れたアルミ鋳片を
鋳造できる移動鋳型を用いた移動鋳型式連続鋳造機を提
供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の第一の発明は、
鋳型の一部を構成するブロックを複数連結して無端状に
移動自在な一対の鋳型構成体を形成し、これを対向配置
するとともに、この一対の鋳型構成体を逆方向に同期的
に移動させ、相対するブロックを噛み合わせて移動鋳型
を形成し、この鋳型内に溶融アルミを注入して冷却、凝
固させ、アルミ鋳片を鋳造する移動鋳型式連続鋳造機に
おいて、鋳型の一部を構成するブロックの溶融アルミと
の接触部をセラミックスで形成したことを特徴とする缶
材アルミ用移動鋳型式連続鋳造機であり、また、第二の
発明は、第一の発明において、鋳型の一部を形成するブ
ロックとして、Zr2 3 系セラミックスで形成したも
のを用いたことを特徴とする缶材アルミ鋳造用移動鋳型
式連続鋳造機である。
【0008】
【作用】本発明の移動鋳型式連続鋳造機においては、移
動鋳型に例えば適度な熱伝導率、潤滑性を有するZr2
3 系セラミックスを用いているので、厚みが20〜3
0mmのアルミの薄肉鋳片の場合でも、冷却速度を3℃/
sec 以下にすることができ、凝固組織内に5μm以上の
Al6 Mn晶出物が多数生成することができ、絞り加工
性に優れたアルミを鋳造することができる。
【0009】本発明者等は、移動鋳型式連続鋳造機をア
ルミの連続鋳造に適用する場合の問題について、検討
し、実験を重ねた結果、とくに缶材として用いられるア
ルミあるいはアルミ合金においては、絞り加工性に優れ
ていることが重要であり、そのためには凝固過程で組織
内に適度の大きさのAl6 Mn晶出物を多数生成する必
要があることを知見した。
【0010】アルミは、鉄鋼とは融点、粘性(表面張
力)、凝固組織生成等明らかにことなる性質を有してお
り、このアルミの薄肉鋳片を安定鋳造するための条件は
明らかに異なり、特に溶融したアルミに直接接触し、凝
固シェルを生成し薄肉鋳片とする湯溜まり部を形成する
移動鋳型については、アルミ固有の個性に応じた条件例
えば、冷却特性、潤滑性(剥離の容易性)を十分に考慮
する必要がある。本発明者等は、移動鋳型に求められる
最適条件を見い出すために、種々実験を行い、本発明を
完成するに至った。
【0011】本発明におけるセラミックスとしては、ア
ルミに対して適度の熱伝導率、潤滑性を備えた例えばZ
2 3 系セラミックスあるいはBN(ボロンナイトラ
イド)系セラミックスが好ましい。ただし、移動鋳型を
セラミックス単独のブロックで形成した場合は、強度が
問題になるので、背面を鋼材等の金属で補強したセラミ
ックスの張り合わせ構造とすることが望ましい。ここで
用いるセラミックスは、一般的な方法、例えば、微粉原
料をバインダーとともに混練し、成型、乾燥、焼成して
得られるもので十分である。
【0012】このセラミックスによる移動鋳型の冷却
は、移動鋳型が鋳片から離脱して溶融アルミに接触する
までの間に外部からエアーを吹き付けることにより行う
ことで、前記したAl6 Mn晶出物を適度に晶出するに
十分な冷却速度を確保することができる。
【0013】
【実施例】
(実施例1)以下に本発明を缶材鋳造用アルミの連続鋳
造機として適用した場合の実施例に基づいて説明する。
図1および図2は、ここで用いた移動鋳型式連続鋳造機
例を示す側断面概要説明図である。
【0014】同図において、1は一対のプーリ2a,2
bに掛け回され無端状に走行する金属帯で、この金属帯
には、移動鋳型3の一部を形成する溝部4bを有する多
数のブロック4が配設され、鋳型群5を形成している。
この鋳型群5、5aは、上下に一対対向配置され、それ
ぞれ、互いに逆の方向に同一速度で移動しながら、対向
部で噛み合い、図2に示すように、対向して噛み合う複
数対のブロック4,4aにより、一定長の鋳型空間6を
形成し移動鋳型3を形成する。7は、注湯装置で、溶融
アルミ8を注入樋9を介して移動鋳型3内に連続的に流
し込み、ここで冷却してアルミ薄肉鋳片10として送り
出すように構成されている。
【0015】この実施例において移動鋳型3を形成する
ブロック4,4aは、図2に示すように、2分割されて
おり、鋳型空間6はZr2 3 系セラミックスブロック
4cで形成し、金属帯1との連結部は鋼ブロック4sで
形成している。このセラミックスブロック4cと鋼ブロ
ック4sとは嵌合構造で結合されている。
【0016】(実施例2)前記図1に示すような移動鋳
型式連続鋳造機を用いて、まず、鋳造速度2m/min 、溶
融アルミ供給量54kg/minで、厚み20mm×幅500mm
の缶材用のアルミ薄肉鋳片を鋳造した。このようにして
得られたアルミ薄肉鋳片の凝固組織(絞り加工性)を、
銅ブロック、鋼ブロックによる移動鋳型を用いた場合の
凝固組織と比較して表2に示した。
【0017】鋳造操業条件 鋳造温度:670〜700℃ 移動鋳型 鋳型空間形成ブロック:Zr2 3 系セラミックス 金属帯との連結ブロック:炭素鋼(SS41) 冷却条件:外部からエアー吹き付け
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
【0020】表2に示すように、本発明の実施例(1)
〜(3)では、いずれもAl6 Mn晶出物を十分に生成
した凝固組織を有し、絞り加工性に優れたアルミ薄肉鋳
片が得られた。これに対して、移動鋳型に銅ブロックを
用いた場合(4)〜(5)では、得られたアルミ薄肉鋳
片の凝固組織にはAl6 Mn晶出物の生成が不十分で、
絞り加工性に乏しいアルミ薄肉鋳片が得られた。また、
移動鋳型に鋼ブロックを用いた場合(6)〜(7)で
は、得られたアルミ薄肉鋳片の凝固組織にはAl6 Mn
晶出物の生成が不十分で、絞り加工性に乏しいアルミ薄
肉鋳片が得られた。
【0021】なお、本実施例は本発明を缶材用のアルミ
薄肉鋳片の鋳造に適用した場合のものであるが、板用ア
ルミ合金等の薄肉鋳片の鋳造にも、同様にして適用でき
るものである。
【0022】上述のように、本発明は、缶材用のアルミ
あるいはアルミ合金の薄肉鋳片を鋳造する移動鋳型式連
続鋳造機であり、用いる移動鋳型材質に特徴を有するも
のである。したがって、移動鋳型式連続鋳造機の構造、
鋳造条件については、実施例に限定されるものではな
い。
【0023】
【発明の効果】本発明の缶材アルミ鋳造用移動鋳型式の
連続鋳造機においては、移動鋳型に例えば適度な熱伝導
率、潤滑性を有するセラミックスを用いているので、厚
みが20〜30mmのアルミの薄肉鋳片の場合でも、冷却
速度を3℃/sec 以下にすることができ、凝固組織内に
5μm以上のAl6 Mn晶出物を多数生成することがで
き、絞り加工性に優れたアルミを鋳造することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における移動鋳型式連続鋳造機
を示す側断面概要説明図。
【図2】本発明の実施例における移動鋳型式連続鋳造機
の移動鋳型形成状態を示す正面概要説明図。
【図3】公知の移動鋳型式連続鋳造機例の側断面概要説
明図。
【符号の説明】
1 金属帯 2a,2b プーリ 3 移動鋳型 4,4a ブロック 4b 溝部 4c 鋳型空間形成ブロック 4s 金属帯との連結ブロック 5,5a 鋳型群 6 鋳型空間 7 注湯装置 8 溶融アルミ 9 注入樋 10 アルミ薄肉鋳片

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋳型の一部を構成するブロックを複数連
    結して無端状に移動自在な一対の鋳型構成体を形成し、
    これを対向配置するとともに、この一対の鋳型構成体を
    逆方向に同期的に移動させて、対向するブロックを噛み
    合わせて移動鋳型を形成し、この鋳型内に溶融アルミを
    注入して冷却、凝固させ、アルミ鋳片を鋳造する移動鋳
    型式連続鋳造機において、鋳型の一部を構成するブロッ
    クの溶融アルミとの接触部をセラミックスで形成したこ
    とを特徴とする缶材アルミ用移動鋳型式連続鋳造機。
  2. 【請求項2】 請求項1において、鋳型の一部を構成す
    るブロックとして、Zr2 3 系のセラミックスで形成
    したものを用いたことを特徴とする缶材アルミ鋳造用移
    動鋳型式連続鋳造機。
JP8684394A 1994-04-25 1994-04-25 缶材アルミ鋳造用移動鋳型式連続鋳造機 Withdrawn JPH07290206A (ja)

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JPH07290206A true JPH07290206A (ja) 1995-11-07

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6120621A (en) * 1996-07-08 2000-09-19 Alcan International Limited Cast aluminum alloy for can stock and process for producing the alloy

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6120621A (en) * 1996-07-08 2000-09-19 Alcan International Limited Cast aluminum alloy for can stock and process for producing the alloy

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