JPH07289939A - 回転型静電集塵装置 - Google Patents

回転型静電集塵装置

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JPH07289939A
JPH07289939A JP8503494A JP8503494A JPH07289939A JP H07289939 A JPH07289939 A JP H07289939A JP 8503494 A JP8503494 A JP 8503494A JP 8503494 A JP8503494 A JP 8503494A JP H07289939 A JPH07289939 A JP H07289939A
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wire mesh
dust collecting
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mesh cylinder
electrode
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JP8503494A
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Senichi Masuda
閃一 増田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 負極性集塵電極と正極性集塵電極を互に対向
した状態で回転し、その両電極間の電界でヒュームミス
トを荷電して、集塵電極に付着し、それを前記回転によ
る遠心力で剥離する静電集塵装置における集塵効率を向
上する。 【構成】 誘電体基層の一側面に薄膜電極を貼設してな
る負極性集塵電極と正極性電極を電界空間を介して互に
対向するように回転軸に固定し、両電極を構成する薄膜
電極が互いに向き合わないように配置してなる静電集塵
装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は一般の厨房における食
用油及び工作機械工場で使用する切削油のミストの混入
する汚れた空気、または各種産業現場で発生する湿気を
含むミスト或は乾いたダストで汚染されている空気や燃
焼排ガス等から、それらの汚染物質を除去する為の集塵
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の電気集塵装置として、互いに対
向した状態で定期的又は連続的に回転する放電電極と集
塵電極を備え、その間の電界の作用でヒュームミストを
荷電すると共にそれを集塵電極に付着するようにした一
次集塵室の後段に、吸引用のフアンと、前記ヒュームミ
ストを捕集するフイルタを備えた二次集塵室を連結する
ものが従来から存在している。(特公昭63ー5333
3)
【0003】この装置は上述のようにヒュームミストの
荷電を回転中の放電電極と集塵電極間の電界で行ってい
るので、その間の電界で充分荷電されて集塵電極に向か
って駆動される前に、ヒュームミストに作用する遠心力
と前記吸引用のフアンの吸引力で二次集塵室に流動する
ものがかなりあり、その集塵効率を低下する。
【0004】また前記集塵電極に付着してそれが粗大化
又は凝集したオイルミストおよびヒューム粉塵を二次集
塵室のフイルタで捕集するので、そのフイルタが目詰ま
りを起こし易く長期間の使用に耐えられない。
【0005】さらにまた本発明の発明者は捕集用電界を
形成するための集塵極群より成る集塵部とそれに前置配
設された粒子に電荷を与えるための荷電部を有する所の
2段式電気集塵装置において該集塵部を軸の回りに回転
させることにより、予備荷電せる粒子を該集塵部の正負
集塵電極の上に静電力で捕集し、そののち遠心力でこれ
を剥離除去する回転2段式電気集塵装置を提案した。
(公開昭48−41364)
【0006】しかし乍らこの装置では該集塵部の正負電
極間の間隙を小さくすると両電極間に火花が発生し、該
間隙を必然的に大きくとらざるを得ず、従ってヒューム
やミストの粒子の一部しか静電捕集できず、集塵効率を
高くすることが出来ない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この発明の目的は前記
従来の集塵装置のように放電電極と集塵電極間の間隙を
小さくしても、その間に火花が発生しないようにすると
共に、その間の電界でヒュームミストが充分荷電される
前に、そのヒュームミストに作用する遠心力と前記吸引
用のフアンの吸引力で二次集塵室に流動するものがない
ようにして、特にフィルターを設けなくても、単体で集
塵効率を向上することである。
【0008】他の目的は、前記従来の集塵装置のように
フィルタを設置する場合、集塵電極に付着したオイルミ
スト又は凝集したヒューム粉塵をフイルタで捕集して、
そのフイルタに目詰まりをさせることがないようにして
長期間の連続使用に耐えられるようにすることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明の回転型静電集
塵装置は汚染空気の流入口と流出口を形成する筐体の中
に、内円周と外円周を形成する鍔状の正極性と負極性の
集塵電極群を合成樹脂などのスペーサー付きの誘電体の
一側面にアルミ箔や導電塗料等の薄膜電極を一体的に貼
り合わせて形成の上、相隣る相互に該薄膜電極が向き合
わない様に積層し、互いに絶縁の上その間を電界空間と
して配置し、該両電極をその内円周の中心を軸として回
転自在に設け、該鍔状の両電極の内外いづれか一方の円
周を前記空気流入口と連通するとともに他方の円周を空
気流出口と連通し、又該筐体の空気流入口部の近傍にそ
れと対向してコロナ放電極を設け、また該筐体の下部に
油溜ないしダスト溜を設けるものである。
【0010】
【作用】この発明の回転型静電集塵装置を厨房あるいは
工作機械工場などの汚染されている空気のある室内に据
え付けておき、内円周と外円周を形成する鍔状の正負両
集塵電極の間に直流高電圧を印加して、その間に直流電
界を構成するとともに、流入口を形成する筐体を接地
し、これとその中心部に設けたコロナ電極の間に直流高
電圧を印加してコロナ電極から筐体壁に向い強力なコロ
ナ放電を生じさせ、単極性イオン電流を発生させる。
【0011】内円周と外円周を形成する上記鍔状正負集
塵電極をそれらの内円周の中心を軸として、それに直結
された電動機などで回転すると共に、フアンにより室内
の汚染された空気を前記筐体の流入口からその内部に送
入し、上記両電極の間を通過せしめて、筐体の流出口か
ら清浄な空気を室内に排出する。
【0012】この場合汚染された空気は上記鍔状の両電
極の外円周から内円周に向かう如く両電極間を通過させ
てもよいが、逆に内円周から外円周に向かう如くに通過
させてもよい。後者の場合には上記ファンを省略し、両
電極間の空気をその摩擦力で回転し、その際の遠心力で
前記筐体の流入口から室内の汚染された空気を吸入し、
筐体の流出口から清浄な空気を室内に排出する様にする
ことが可能である。
【0013】前記筐体の流入口から室内の汚染された空
気を吸入する際、その中に浮遊するミストやヒュームは
コロナ電極と筐体との間の上記単極性イオン電流と交差
し単極性イオンの射突をうけて強力に荷電され、鍔状の
正負両集塵電極間の電界空間に送られ、その電界の作用
により逆極性の集塵電極に向かって駆動されそこに付着
する。
【0014】鍔状集塵電極に付着されたミストやヒュー
ム等の汚染物質は徐々に粗大化して凝集し、それに作用
する遠心力で集塵電極からはなれて、その周囲に飛散し
て筐体の内部に形成されている油溜又ダスト溜に収容さ
れる。
【0015】汚染物質を集塵されて残った清浄空気は両
電極間に形成されている電界空間から出て筐体の開口を
経て室内に戻され、再び汚染された空気は前述の筐体の
流入口に流入し、室内の空気は本発明の集塵装置を介し
てその室内を循環し、その間に室内全体の空気を浄化す
る。
【0016】
【実施例】この発明の実施例を添付図面の図1〜図10
で説明すると、汚染空気1の流入口2と流出口3を形成
するほぼ円筒状の筐体4の中に、内円周5aと外円周5
bを形成する鍔状の負極性の集塵電極群5と、内円周6
aと外円周6bを形成する鍔状の正極性の集塵電極群6
を、互いに絶縁せる同軸円筒状の二重金網の内側金網円
筒7と、外側金網円筒8の間に交互に挿入積層して、そ
の間に電界空間9を形成する。但し内側金網円筒7は負
極性であり、外側金網円周8は接地されて正極性にあ
る。
【0017】この場合、図2に示す様に、負の鍔状集塵
極群5の内円周5aは上記内側金網円筒7の外円周と等
しい直径を有するが、その外円周5bは上記外側金網円
筒8の内円周より5〜40(mm)小さい直径を有す
る、ポリプロピレン、テフロン等の鍔状誘電体基層10
より成り、その下面に向って突出する絶縁スペーサー群
11を有すると共に、その上面にはアルミ箔や導電性塗
料等で形成された導電性薄膜12が一体的に貼設されて
いる。また上記基層10はその内円周5aの一部におい
て内側に向って突出する小突出部13がある。そして、
上記導電性薄膜12の外円周14bは、基層10の外円
周5bより数(mm)ほど内側にあり、その間に円環状
の基層露出部15が形成される。また導電性薄膜12の
内円周14aは基層10の内円周5aと一致しており、
また導電性薄膜12は上記小突出部13の上面をもひふ
くしている。
【0018】したがって上記鍔状集塵電極群5を上記二
重金網円筒の内側金網円筒7と外側金網円筒8の間に、
図1の左側から挿入して右側から見ると、図4に示す様
に、その内円周5aは導電性薄膜12の内円周14aと
共に内側金網円筒7の外周に嵌接し、更に小突出部13
は左側に(図1)折り曲げられて、その上面の導電薄膜
が負極性にある内側金網7の外周に接触16して両者の
電気的接触が確保される。また上記鍔状電極群5の外円
周5bは、上記外側金網円筒8の内周との間に一定の絶
縁空隙17を有しており、これが上記の基層露出部15
の沿面絶縁距離と、相挨って正極性にある外側金網円筒
8と負極性にある導電性薄膜12との間の絶縁性を確保
する。
【0019】また正の鍔状電極群6は図3に示す様に、
外円周6bは上記外側金網円筒8の円周と等しい直径を
有するが、内円周6aは上記内側金網円筒7の外円周よ
り5〜40(mm)大きい直径を有するポリプロピレ
ン、テフロン等の鍔状誘電体基層18より成り、その下
面に向って突出する絶縁スペーサー群19を有すると共
に、その上面にはアルミ箔や導電性塗料で形成された導
電性薄膜20が一体的に貼設されている。また上記基層
18はその外円周6bの一部において外側に向って突出
する小突出部21がある。そして上記導電性薄膜20a
の外円周22bは基層18の外円周6bと一致しており
導電性薄膜20の内円周22aは基層18の内円周6a
より数(mm)ほど外側にあり、その間に円環状の基層
露出部23が形成される。また導電性薄膜20は上記小
突出部21の上面もひふくしている。
【0020】したがって上記鍔状集塵電極群6を、上記
二重金網円筒の内側金網円筒7と外側金網円筒8の間
に、図1の左側から挿入してすでに挿入ずみの負極性の
鍔状集塵電極群5に、それぞれの導電性薄膜12、20
が向き合わない様に交互に重ねると、負極性と正極性の
鍔状集塵電極群5、6は絶縁スペーサー群11、19で
互いに間隙24をへだてて絶縁状態で積層され、その間
隙24に電界が形成され、これが汚れたガスの通路とな
る。
【0021】この場合上記正極性の鍔状集塵電極群6を
右側から見ると図5に示す様に、その外円周6bは導電
性薄膜20の外円周22bと共に外側金網円筒8の内周
に嵌接し、更に小突出部21は左側に(図1)折り曲げ
られてその上面の導電性薄膜が正極性にある接地の外側
金網円筒8の内周に接触25して両者の電気的接触が確
保される。また上記鍔状電極群6の内円周6aは上記内
側金網円筒7の外周との間に一定の絶縁空隙26を有し
ており、これが上記基層露出部23の沿面絶縁距離と相
挨って負極性にある内側金網円筒7と正極性にある導電
性薄膜20との間の絶縁性を確保している。
【0022】図1において上記内側金網円筒7と外側金
網円筒8は、その右端においてテフロン円板27、左端
において鍔状テフロン円板28により固定され、該円板
27、28は図には示されてない結合部材で連結され
て、左端開放、右端閉鎖の二重金網円筒を形成し、右端
の円板27の中心が電動機29の回転軸30に片持ち的
に嵌合固定支持されて両電極群5、6と一体的に回転し
ている。
【0023】汚染空気1の流入口2は図6の如く内側に
曲げられたラッパ状の接地の円形口31を有し、その中
心軸上に大地より絶縁支持せる円筒金属ロッド32に支
持された針状コロナ放電極33(図7)ないしディスク
状コロナ放電極34(図9)が配設されている。そして
該円筒ロッド32には導線35を介して直流高圧電源3
6より負の直流高電圧が印加され、これによって上記コ
ロナ放電極33ないし34から円形口31の内壁に向っ
て強力な負コロナ放電が行われ、両者の間に予備荷電部
37を形成する。
【0024】いま上記流入口2からミストないしダスト
の微粒子を含んだ汚染空気を右方に向けて導入すると、
該微粒子は該コロナ放電極33ないし34と、円形口3
1内壁との間の間隙予備荷電部37を通過する際、多量
の負イオンの射突をうけて強力に負に荷電され、上記内
側金網円筒7の内部空間38、金網円筒7をへて負極性
の鍔状集塵電極群5と正極性の鍔状集塵電極群6の空間
24を通過する。この場合内側金網円筒7はフロート状
にあるが、強力に負に帯電した微粒子の一部と負イオン
が衝突してその負電荷が与えられるので、接地の外側金
網円筒8に対して自動的に約2000[V]程度の負の
オートバイアス電位を生じ、したがて鍔状集塵電極群
5、6の間にはこの電圧が加わって、その間の空間24
には強力な電界9を生じ、上記負帯電した微粒子は正極
性にある鍔状集塵電極群6の両面にクーロン力によって
瞬時に付着する。また清浄になった空気は外側金網円筒
8より筐体4内の外部空間39の案内羽根40の間を通
って流出口3より外部に排出される。
【0025】上記正極性鍔状集塵電極群6の両面に附着
堆積した微粒子は、そこで凝集成長の上、遠心力の作用
で粗大粒子として外側金網円筒8より該外部空間39に
放出され、筐体4の内壁41に射突捕捉され、下方の油
溜め(又はダスト溜)42に捕集され、ここから図には
示されてない排出口を介して外部に排出される。
【0026】この場合負極性および正極性の鍔状集塵電
極群5、6はいづれもその向き合わない片面のみに導電
極性薄膜12、20を有するので両者の間に火花を生ず
る恐れがなく、間隙24を1〜3(mm)程度までせば
めることが出来、その結果集塵性能を著しく向上するこ
とが出来る。若し微粒子がわづかの導電性を有する油性
や水性のミストの場合は、導電性薄膜12、20を省
き、このミストの層をもってこれに代えることも出来
る。但し、この場合絶縁スペーサー群11、19は撥水
性のよいテフロン等を用いる必要がある。
【0027】また上記の回転に伴う遠心力のため、鍔状
集塵電極群上に捕集された微粒子は常にその間隙24か
ら外方に排出され、粘着性の高い油ミストの場合でも電
極上に固着することがない。しかし場合によっては上記
内部空間38内に、適当な方法で洗滌液噴射用のパイプ
を挿入の上、必要に応じてここから内側金網円筒7に向
って適当な洗滌液を噴射し、上記鍔状電極群を洗浄して
もよい。
【0028】また、内側金網円筒7に上記のようにオー
トバイアス方式により負電位を与えるのは、いかなる場
合にも火花を生ぜず、極めて安全な荷電方式であるが、
場合により電源36自体、またはこれと別個の直流高圧
電源を用いて、その負の直流高電圧を内側金網円筒7に
供給してもよい。
【0029】また上記テフロン円板27、28を連結す
る結合部材としてフアン用の長形回転翼を用いるとき
は、二重金網円筒自体がフアンを形成し、汚染空気の吸
引に特別のフアンを要しない。
【0030】以上この発明の実施例を図1〜10で説明
したが、この発明はこの実施例に限定されるものでな
く、この発明の要旨の範囲内でその構成を部分的に変更
したり、或は付加して実施することも可能である。
【0031】たとえば図1における流出口3を流入口と
して、この中の一部に図7〜図10に示す如きコロナ放
電極33ないし34等を設けると共にここから汚染空気
を導入し、図1の流入口2を流出口としてここから清浄
空気を外部に排出してもよい。
【0032】また他の実施例は図11〜13に示すよう
に、下面に流入口2を設け、周側面に流出口3を形成す
る上下方向に円筒状の筐体4の中に、内円周5aと外円
周5bを形成する負極性の鍔状集塵電極群5と、内円周
6aと外円周6bを形成する正極性の鍔状集塵電極群6
を上下に電界空間9を介して交互に配置する。
【0033】該両電極5,6をその中心に設けた軸43
に固定し、その軸43に電動機29を結合してその両電
極5,6を回転自在に設け、該鍔状の両電極5,6の各
内円周5a,6aを前記空気流入口2と連通するととも
に、該各外円周5b,6bを空気流出口3と連通し、又
該筐体4の空気流入口2の周縁2a上に針状放電極44
を設ける。
【0034】この実施例の回転型静電集塵装置を汚染さ
れている空気のある室内の天井45に筐体4のブラケッ
ト46を固定しておき、集塵電極群5と集塵電極群6の
間に下記スペーサ導体49、50を介して直流電源36
から直流高電圧を印加して、その間に直流電界9を構成
するとともに、筐体4の下面に形成する流入口3の中央
部に電球47の接地のソケット48を設け、そのソケッ
ト48に筐体4の周縁2a上に設けた針状電極44を対
向させ、この針状電極44とソケット48の間に直流高
圧電源36で直流高電圧を印加して該針状電極44から
ソケット48に向けて負コロナ放電を形成する。
【0035】前記各集塵電極5を構成する導電性薄膜5
dの内周縁は垂直短冊状の内側スペーサ導体49に電気
的に接続し、集塵電極6を構成する導電性薄膜6dの外
周縁は垂直短冊状の外側スペーサ導体50に電気的に接
続されている。また薄膜電極5dの外周縁は外側スペー
サ導体50に接せざる如く間隙5eを有し、また薄膜電
極6dの内周縁は内側スペーサー導体49に接せざる如
く間隙6eを有して絶縁性を保つ。
【0036】内側スペーサ導体49と外側スペーサ導体
50はフアンの回転翼を形成し、これらと一体的に形成
されている集塵電極群5と集塵電極群6をそれらの中心
を軸として電動機29などで回転し、両電極5,6間の
空気を両スペーサ導体49、50で回転し、その際の遠
心力で前記筐体4の流入口2から室内の汚染された空気
を吸入し、筐体4の流出口3から清浄な空気を室内に排
出する。
【0037】前記筐体4の流入口2から室内の汚染され
た空気を吸入する際、その含有微粒子は針状電極44と
ソケット48の間のコロナ放電と交差して効率的に負極
性に荷電され、両電極5,6の各内円周5a、6aから
それらの間の電界空間9に送られ、その電界の作用によ
り荷電された汚染物質は正極性の集塵電極6に向かって
駆動されてその表面に付着する。
【0038】集塵電極6に付着された微粒子は徐々に粗
大化して凝集し、それに作用する遠心力で集塵電極6か
ら分離されて、その周囲に飛散して筐体4の内面に付着
し、その後内面に沿って徐々に落下して筐体4の下面に
形成されている油溜(又はダスト溜)42に収容され
る。この場合流出口3の内側に適当な繊維層フィルター
3aを設けて、ダストをそこに捕集してもよい。
【0039】さらに他の実施例は図14〜20に示すよ
うに、汚染空気1の流入口2と流出口3を形成するほぼ
円筒状の筐体4の中に、内側金網円筒7および外側金網
円筒8を同心的に設け、それらの両金網円筒7、8の間
にそれらの軸と平行に負極性の短冊状の集塵電極群5と
正極性の短冊状の集塵電極群6を交互に且つ放射状に配
置して、該両電極5,6の間に内側絶縁スペーサ11
a,19aおよび外側絶縁スペーサ11b,19bで相
互の間隙24を保ち、その間に直流電界9を形成する。
【0040】前記負極性集塵電極5は図16、17に示
す様にポリプロピレンやテフロン等の合成樹脂の短冊状
の誘電体基層51の上面にカーボン等で形成した導電性
薄膜52を貼設して形成され、該集塵電極5の導電性薄
膜52の下縁52aは基層51の下縁に51aと一致
し、基層51の下縁51aと薄膜52の下縁52aは負
極性にある内側金網円筒7に接し、かつ小突起部53の
上面導電膜の折曲げ接触により電気的に接続され、その
上縁52bは基層51の上縁51bより数mm下方にあ
って基層露出部54を生じ、更に基層51の上縁51b
は空隙55を介して正極性にある接地の金網円筒8に対
向し、これから電気的に絶縁されている。
【0041】正極性の集塵電極6は同様に図18、19
に示す様に基層56の上面に導電性薄膜57が貼設さ
れ、その上縁57bは基層56の上縁56bと一致し、
正極性にある接地の外側金網円筒8に接すると共に、小
突起部58の上面導電膜の折曲げ接触によりこれに電気
的に接続され、またその下縁57aは基層56の下縁5
6aより数mm上方にあって基層露出部59を生じ、更
に基層56の下縁56aは空隙60をへだてて負極性に
ある接地の内側金網円筒7に対向し、これから電気的に
絶縁されている。
【0042】負極性集塵電極群5と、正極性集塵電極群
6の絶縁スペーサー11a、11bおよび19a、19
bの一部は図17および図19に示す様に基層51、5
6をプレスして成形の上、互いに図20に示すように嵌
合せしめて、位置決めと相互の絶縁的連結を行い、これ
によってそれぞれの内側金網円筒7、外側金網円筒8と
の接触による固定と、間隙55、60の確保を行う。
【0043】上記短冊状の両電極5,6を収納した内側
金網円筒7と外側金網円筒8は右と左の端部において絶
縁体材料、好ましくはテフロンで形成されている回転円
板27及び鍔状回転円板28で固定され、その一方の鍔
状回転円板28の中央部に流入口2を形成し、他方の回
転円盤27の中心に回転軸30を介して他方の端板4b
に固定されている電動機29を結合してその両電極5,
6を収納せる二重金網円筒7、8を回転自在に設け、該
内側円筒状金網円筒7の内側38を前記空気流入口2に
連通するとともに、該外側金網円筒8の外側を前記右方
の回転円盤27の上部に形成されている空気流出口3に
連通し、又該筐体4の一方の端板4aの中央部に形成さ
れている空気流入口2の周縁2aと該内側金網円筒7の
中心軸に沿ってそれと対向して、外部で絶縁支持された
金属円筒ロッド32が挿入され、そのロッドに複数個の
図7〜図10に示す様な形状のコロナ放電極34a、3
4b,34c…が固定されている。さらに該筐体4の下
部に油溜42を設ける。
【0044】この実施例の回転型静電集塵装置を厨房な
どの汚染されている空気のある室内に据え付けておき、
上記円筒ロッド32に直流高圧電源36から導線35を
介して負の直流高電圧を印加すると、上記コロナ放電極
群34a,34b…から空気流入口2の周縁2aと内側
金網円筒7に向かって強力なコロナ放電を生じ、そのオ
ートバイヤス電圧によって内側金網円筒7は接地の外側
金網円筒8に対して約2000(V)程度の負の電位を
生じ、その結果短冊状に形成されている集塵電極5と集
塵電極6の間に前者を負、後者を正とする直流高電圧が
生じて、その間の間隙24に直流電界9を構成する。
【0045】電動機29を回転して両端板27、28、
両金網円筒7、8、および両電極5、6を一体的に回転
すると、その際短冊状両電極5,6の回転がフアンの回
転翼として作用して、内側金網円筒7から外側金網円筒
8に向かって矢印61方向の空気の流れが発生し、その
結果流入口2から汚染している空気を流入し、筐体4の
流出口3から清浄な空気を室内に排出する。
【0046】前記筐体4の流入口2から室内の汚染され
た空気を吸入する際、その空気は放電極群34a、34
b、・・・から筐体4の流入口2の周縁2aおよび内側
金網円筒7に向うコロナ放電による負イオン流と交差し
て空気中のミストやダストの微粒子が負極性に効率的に
荷電され、短冊状の両電極5、6の間の電界空間9に送
られ、その電界の作用により負に荷電された上記微粒子
は正極性の集塵電極6に向かって駆動されてその表面に
付着する。
【0047】集塵電極6に付着されたオイルミスト等の
微粒子は徐々に粗大化して凝集し、両電極の回転によっ
て生ずる遠心力の作用により集塵電極6からはなれて、
その周囲に飛散して筐体4の内壁41に衝突し下部に形
成する油溜42に集まる。
【0048】この実施例の回転型静電集塵装置は上述の
通りであるので、その両電極5、6を両金網円筒7、8
の間に配置する際、筐体4の端板4aをそれから外し、
さらに円盤28を両金網円筒7、8から外してその部分
を開放し、そこに短冊状の両電極5、6を一端から挿入
することが出来、その操作が極めて簡便である。
【0049】
【発明の効果】この発明は前述の通りであり、前記従来
の集塵装置のように汚染されている空気中に含有する油
分および其の他の汚染物質などのヒュームミスト等が予
め強力に予備荷電されて回転中の正負両集塵電極間の電
界で充分捕集されるので、荷電・捕集される前に、それ
らの汚染物質に作用する遠心力と前記吸引用のフアンの
吸引力で二次集塵室に流動することがない。したがって
二次集塵室自体も不要となる。
【0050】また、前記従来の集塵装置のように集塵電
極に付着したオイルミスト又は凝集したヒューム粉塵を
二次集塵室のフイルタで捕集して、そのフイルタに目詰
まりをさせることがないので、長期間に亙って連続使用
することができる。
【0051】また正負両電極間の間隙を極めて小さくし
ても、両者の間に、またこれらと金網円筒との間に、火
花を発生することがなく、集塵効率を極めて高く出来
る。
【0052】しかも捕集されたミスト又はダストは遠心
力により連続的に排出されるので、両電極間がその附着
層で短絡したり目詰りすることもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の回転型静電集塵装置の実施例の縦断面
図である。
【図2】図1の一部分の正面図である。
【図3】図1の他の一部分の正面図である。
【図4】図1のIV−IV線部の断面図である。
【図5】図1のV−V線部の断面図である。
【図6】図1の一部分の拡大断面図である。
【図7】コロナ放電極の一実施例の斜視図である。
【図8】図7の正面図である。
【図9】コロナ放電極の他の実施例の斜視図である。
【図10】図9の側面図である。
【図11】本発明の他の実施例の縦断面図である。
【図12】図11の一部分の拡大断面図である。
【図13】図11の他の一部分の拡大断面図である。
【図14】本発明の更に他の実施例の縦断面図である。
【図15】図14のXV−XV線部の縦断面図である。
【図16】図15の一部分の断面図である。
【図17】図16のXVII−XVII線部の断面図で
ある。
【図18】図15の他の一部分の断面図である。
【図19】図18のXIX−XIX線部の断面図であ
る。
【図20】図15の一部分の拡大断面図である。
【符号の説明】
1 汚染空気 2 空気流入口 3 空気流出口 3a 繊維層フィルター 4 筐体 5 負極性集塵電極群 5a 内円周 5b 外円周 6 正極性集塵電極群 6a 内円周 6b 外円周 7 内側金網円筒 8 外側金網円筒 9 電界空間 10 鍔状誘電体基層 11 絶縁スペーサ群 12 薄膜電極、導電性薄膜 20 薄膜電極、導電性薄膜 33 コロナ放電極 42 油溜、ダスト溜

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】汚染空気の流入口と流出口を形成する筐体
    の中に、内円周と外円周を形成する鍔状の負極性集塵電
    極と正極性集塵電極を互いに電界空間を介して配置し、
    該両電極をその内円周の中心を軸として回転自在に設
    け、該鍔状の両電極の各内円周を前記空気流入口と連通
    するとともに該各外円周を空気流出口と連通し、又該筐
    体の空気流入口部の近傍にそれと対向してコロナ放電極
    を設け、また該筐体の下部に油溜を設けることを特徴と
    する回転型静電集塵装置
  2. 【請求項2】汚染空気の流入口と流出口を形成する筐体
    の中に、内円周と外円周を形成する鍔状の負極性集塵電
    極と正極性集塵電極を互いに電界空間を介して配置し、
    該両電極をその内円周の中心を軸として回転自在に設
    け、該鍔状の両電極の各外円周を前記空気流入口と連通
    するとともに該各内円周を空気流出口と連通し、又該筐
    体の空気流入口部の近傍にそれと対向してコロナ放電極
    を設け、また該筐体の下部に油溜を設けることを特徴と
    する回転型静電集塵装置
  3. 【請求項3】負極性集塵電極5および正極性集塵電極6
    が合成樹脂などの絶縁スペーサ付きの鍔状誘電体基層1
    0、18の一側面に、薄膜電極12、20を一体的に貼
    設して形成され、該負極性集塵電極5および正極性集塵
    電極6をそれぞれの薄膜電極12、20が向き合わない
    様に直流電界を介して互いに対向し、また両電極の内円
    周および外円周にそれぞれ内側金網円筒7および外側金
    網円筒8を嵌合し、その内側金網円筒7および外側金網
    円筒8に前記薄膜状電極12、20を交互に電気的に接
    続し、また内側金網円筒7および外側金網円筒8に対し
    て、各薄膜状電極20、12を交互に空間を隔てて電気
    的に絶縁して配置することを特徴とする請求項1又は2
    のいづれか1項に記載の回転型静電集塵装置
  4. 【請求項4】汚染空気の流入口と流出口を形成するほぼ
    円筒状の竪型筐体の中に鍔状の負極性集塵電極5と正極
    性集塵電極6を互に垂直軸に同心的に電界空間を介して
    水平に配置し、両電極5、6は合成樹脂などの絶縁スペ
    ーサ付きの鍔状誘電体基層10、18の一側面に薄膜電
    極5d、6dを一体的に貼設して形成され、両電極5、
    6はそれぞれの薄膜電極5d、6dが向き合わない様
    に、直流電界を介して互いに対向し、また両電極5、6
    の内円周および外円周は導体フラットバーより成る垂直
    方向の内側スペーサ導体49及び外側スペーサ導体の切
    欠き部と嵌号支持され、かつ負極性集塵電極5の薄膜電
    極5dと、正極性集塵電極6の薄膜導体6dを内側スペ
    ーサ導体49、外側スペーサ導体50にそれぞれ電気的
    に接続し、またその薄膜電極5d、6dを外側スペーサ
    導体50、内側スペーサ導体49に交互に空間を隔てて
    絶縁して配置することを特徴とする請求項1又は2のい
    づれか1項に記載の回転型電気集塵装置
  5. 【請求項5】汚染空気の流入口と流出口を形成するほぼ
    円筒状の筐体の中に、内側金網円筒7および外側金網円
    筒8を同心的かつ回転自在に設け、それらの両円筒状金
    網の間にそれらの軸に平行に、かつ軸を中心として放射
    状に短冊状の負極性集塵電極と正極性集塵電極を交互に
    配置して、該両電極の間を内側絶縁スペーサおよび外側
    絶縁スペーサで絶縁の上間隙を形成し、その間に直流電
    界を形成すると共に該内側金網円筒を前記空気流入口と
    連通し、該外側金網円筒を前記空気流出口と連通し、ま
    た該筐体の空気流入口部の近傍にそれと対向してコロナ
    放電極を設け、また該筐体の下部に油溜を設けることを
    特徴とする回転型静電集塵装置
  6. 【請求項6】汚染空気の流入口と流出口を形成するほぼ
    円筒状の筐体の中に、内側金網円筒7および外側金網円
    筒8を同心的かつ回転自在に設け、それらの両円筒状金
    網の間にそれらの軸に平行に、かつ軸を中心として放射
    状に短冊状の負極性集塵電極と正極性集塵電極を交互に
    配置して、該両電極の間を内側絶縁スペーサおよび外側
    絶縁スペーサで絶縁の上間隙を形成し、その間に直流電
    界を形成すると共に該外側金網円筒を前記空気流入口と
    連通し、該内側金網円筒を前記空気流出口と連通し、ま
    た該筐体の空気流入口部の近傍にそれと対向してコロナ
    放電極を設け、また該筐体の下部に油溜を設けることを
    特徴とする回転型静電集塵装置。
  7. 【請求項7】前記両集塵電極が合成樹脂等の短冊状の誘
    電体基層の一側面に導電性薄膜電極を貼設して形成さ
    れ、負極性集塵電極の該薄膜電極の外縁は外側金網円筒
    8に空間を隔てて電気的に絶縁され、その内縁は内側金
    網円筒7に対して電気的に接続され、正極性集塵電極の
    導電性薄膜電極の外縁は外側金網円筒8に電気的に接続
    され、その内縁は内側金網円筒7に対して空間を隔てて
    電気的に絶縁されていて、そして各内外側金網円筒7、
    8間に直流高電圧を印加することを特徴とする請求項5
    又は6のいづれか1項に記載の回転型静電集塵装置
JP8503494A 1994-04-22 1994-04-22 回転型静電集塵装置 Pending JPH07289939A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100344758B1 (ko) * 2000-01-03 2002-07-20 한국기계연구원 오일 미스트 포집 장치
CN103623929A (zh) * 2013-12-06 2014-03-12 朝阳双凌环保设备有限公司 一种调质器接地极板装置及其应用
WO2020209317A1 (ja) * 2019-04-10 2020-10-15 シャープ株式会社 調湿装置

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