JPH0728859Y2 - 魚介類収容装置 - Google Patents

魚介類収容装置

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JPH0728859Y2
JPH0728859Y2 JP1989069629U JP6962989U JPH0728859Y2 JP H0728859 Y2 JPH0728859 Y2 JP H0728859Y2 JP 1989069629 U JP1989069629 U JP 1989069629U JP 6962989 U JP6962989 U JP 6962989U JP H0728859 Y2 JPH0728859 Y2 JP H0728859Y2
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seafood
shower
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sprinkled
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繁美 市木
英治 山本
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Nippon Yusen KK
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Nippon Yusen KK
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、活魚,エビ,カニ等の魚介類を、生きたまま
輸送したり貯蔵するための収容装置に係り、特に一定容
積の収容庫内に、より多くの魚介類を品質を低下させる
ことなく収容することができる魚介類収容装置に関す
る。
[従来の技術] 従来、タイ,平目,エビあるいはカニ等の魚介類を、生
きたまま輸送したり貯蔵する場合には、トラック等の輸
送車輛に、上端部にハッチを有するタンク状の水槽を搭
載し、この水槽内に、常温水を注水するとともに、魚介
類を収容する方法が採られている。
[考案が解決しようとする課題] ところが、従来のこの種の方法では、水槽内に収容でき
る魚介類の数量が、水槽の底面積により決まってしま
い、仮え水槽を深底にしたとしても、魚介類の収容量を
増やすことができないという問題がある。
すなわち、例えば活魚を水槽内に収容して輸送したり貯
蔵する場合、活魚は水槽の底部にかたまって棲息し、水
深方向に分散することがない。このため、水槽の底面積
で決定される数量以上の活魚を収容した場合には、仮え
エアを常時供給しても酸欠状態となり、活魚を生きたま
ま輸送したり貯蔵することができないという問題があ
る。
一方、エビやカニ等の甲殻類の場合には、多少の過剰の
数量を水槽内に収容しても、活魚ほど死亡するおそれは
少ないが、甲殻類が上下に積重なった状態になると、足
や螯を自ら切断してしまい、商品価値が極端に低下する
という問題がある。
また、従来は、水槽に常温水を投入し、通常の棲息状態
で輸送,貯蔵する方法を採っているため、一定以上の水
量を必ず必要とし、また水槽内における魚介類の運動量
が多くなるため、水の汚れが著しく、水量が多いことと
相俟って、大容量の水浄化装置が必要となるとともに、
エア供給装置も必ず必要となり、装置が大型となるとい
う問題がある。加えて、魚介類の水槽内における運動量
が多くなるため、仮え生きたまま輸送,貯蔵できたとし
ても、身が細って品質が低下するという問題がある。
本考案は、かかる現況に鑑みなされたもので、より多く
の魚介類を、少ない水量で、品質を低下させることな
く、生きたまま確実に輸送したり貯蔵することができ、
装置構成も簡単で、輸送,貯蔵コストを大幅に引下げる
ことができる魚介類収容装置を提供することを目的とす
る。
[課題を解決するための手段] 本考案は、前記目的を達成する手段として、収容庫内に
形成した複数の収容空間に、引出し可能にそれぞれ配置
された複数の魚介類受けと;これら各魚介類受けに収容
された魚介類に各別に散水する複数のシャワー手段と;
これら各シャワー手段から散水するシャワー水を冷却す
ることにより、前記各魚介類を最適な低温域に保持する
温度保持手段と;前記シャワー手段により散水した水を
回収して浄化し、シャワー手段に供給する水浄化手段
と;を備え、前記温度保持手段は、水温の異なる複数種
類のシャワー水を生成するシャワー水生成機構と、これ
ら各シャワー水を任意のシャワー手段に各別に供給する
供給機構とを有し、かつ前記各魚介類受けは、底部に小
数の小孔を有するとともに、周壁の下端から稍上方位置
に多数の大孔を有する浅底の方形容器状をなし、シャワ
ー手段から散水されるシャワー水は、前記大孔位置まで
一旦貯留された後に排出されるようになっていることを
特徴とする。
[作用] 本考案に係る魚介類収容装置において、魚介類は、複数
の魚介類受けに分散して収容され、これら各魚介類は、
シャワー手段からの散水により湿潤状態が維持されると
ともに、温度保持手段により、最適な低温域に保持され
る。
ところで、魚介類は、その種類に応じた最適低温域に保
持することにより、運動量が極端に少なくなって仮眠状
態となり、皮膚表面が湿潤状態に維持されれば、品質低
下を伴なうことなく、長期間生かしておくことができる
ことが、本考案者等の実験により確認されている。した
がって、前述のようなシャワー方式を採ることにより、
品質を低下させることなく輸送,貯蔵することが可能と
なる。また、シャワー方式であるので、使用水量を極端
に少なくでき、魚介類の運動量が少なく水の汚れが少な
いことと相俟って、水浄化手段を小型化することが可能
となる。また、魚介類は、仮眠状態で各魚介類受けに分
散収容されるので、単位容積当たりの収容効率を大幅に
向上させることが可能となる。
ところで、本考案においては、温度保持手段が、シャワ
ー水生成機構と供給機構とを有し、水温の異なる複数種
類のシャワー水が得られるようになっている。このた
め、最適低温が異なる魚介類を、同時に収容庫内に収容
することが可能となる。
また、各魚介類受けは、小孔と大孔とを有する浅底の方
形容器状をなし、シャワー手段から散水されるシャワー
水が、一旦貯留された後に排出される構造になってい
る。このため、シャワー水が散水されている限り、魚介
類受けには常に水が溜まっていることになり、単に散水
だけの場合よりも、より長期間生きたまま品質を低下さ
せることなく、魚介類を収容しておくことが可能とな
る。しかも、シャワー水の散水を停止すれば、魚介類受
け内の水は小孔から完全に排出されるので、魚介類を取
出す際に支障となることはない。
[実施例] 以下、本考案の第1実施例を第1図ないし第4図を参照
して説明する。
第1図および第2図は、本考案に係る魚介類収容装置の
一例を示すもので、図中、符号1は、前面に観音開き状
の扉2を有する断熱構造の収容庫であり、この収容庫1
の外面には、海水あるいは真水等の循環水の冷却および
浄化を行なう冷却浄化ユニット3が設置されているとと
もに、魚介類収容装置の制御を行なう制御盤4が設置さ
れ、また、前記扉2には、収容庫1内を観察するための
縦長の覗き窓5が設けられている。
前記収容庫1内には、第1図および第2図に示すよう
に、その上端部に、後述する給水ヘッダ等の機器の収納
部6が形成されているとともに、下端部に、前記循環水
の貯留タンク7が設置されており、この貯留タンク7の
上端中央部には、格子状等の支持部材8で下面側から支
持されるフィルタユニット9が、前記扉2側に引出して
着脱交換できるように設置されている。このフィルタユ
ニット9は、例えば活性炭,大谷石あるいは珊瑚等の多
孔質小片の集合体で形成され、循環水中の汚れを吸着除
去できるようになっている。
前記収納部6と貯留タンク7との間には、第1図および
第2図に示すように、下流端に排水口10aを有する水受
け部材10が、左右に2列で上下方向に例えば4段着脱可
能に配置されており、これら各水受け部材10の直上位置
には、例えば格子状をなす載置板11がそれぞれ配置さ
れ、これら各載置板11は、図示しない溝形レール等を介
し収容庫1内に支持されて扉2側に引出せるようになっ
ている。そして、これら各載置板11上には、図示しない
魚介類を上下に積重ねることなく平面的に収容する魚介
類受け皿12がそれぞれ載置されるようになっている。
また、最下段の水受け部材10を除く各水受け部材10の下
面および前記収納部6の下面には、第1図および第2図
に示すように、前記各魚介類受け皿12に収容されている
魚介類に散水するシャワーノズル13が、着脱可能にそれ
ぞれ配置されており、これら各シャワーノズル13は、第
3図に示すように、流量調節弁14を介して給水ヘッダ15
に接続されている。
一方、前記収容庫1内の中央部には、第1図および第2
図に示すように、例えば8個の集水口16aを有する集水
管16が立設されており、この集水管16の各集水口16a
は、前記各水受け部材10の排水口10aにそれぞれ接続さ
れている。そして、各水受け部部材10から集水管16に集
められた循環水は、前記フィルタユニット9を通して貯
留タンク7に戻されるようになっている。
この貯留タンク7には、第3図に示すように、中間部に
フィルタユニット17および給水ポンプ18を有する給水管
19の一端が接続されており、この給水管19の他端は、前
記給水ヘッダ15に接続されている。そして、給水ヘッダ
15に供給される循環水は、温度表示設定器20を有する温
度センサ21により、その温度が常時検出されて設定温度
になるよう制御されるようになっている。
前記フィルタユニット17は、第3図に示すように、三方
弁22、主ストレーナ23、補助ストレーナ24および各スト
レーナ23,24出側の常開弁25を備えており、前記各スト
レーナ23,24は、三方弁22の切換により選択的に使用さ
れるとともに、使用されていないストレーナ23または24
出側の常開弁25を閉止することにより、運転を停止する
ことなく、ストレーナ23,24の交換等を行なうことがで
きるようになっている。
前記給水管19の給水ポンプ出側位置には、第3図に示す
ように、常閉弁26を有する戻し管27の一端が接続されて
おり、この戻し管27の他端は、前記貯留タンク7に接続
されている。
この貯留タンク7にはまた、第3図に示すように、中間
部にストレーナ28および循環ポンプ29を有する循環入口
管30の一端が接続されており、この循環入口管30の他端
は、コンプレッサ31および膨張弁32とともに水冷却手段
を構成する水冷却器33に接続されている。また、前記ス
トレーナ28の入側および出側には、第3図に示すよう
に、常開の隔離弁34がそれぞれ設けられているととも
に、これらと並列をなすバイパスラインには、常閉のバ
イパス弁35が設けられている。そして、前記両隔離弁34
を閉止するとともに、バイパス弁35を開放するとこによ
り、運転を停止することなく、ストレーナ28の交換等を
行なうことができるようになっている。
一方、前記水冷却器33には、第3図に示すように、中間
部に常開弁36を有する循環出口管37の一端が接続されて
おり、水冷却器33内で冷却された循環水は、循環出口管
37を介して貯留タンク7に戻されるようになっている。
なお、第3図において、符号38は、貯留タンク7に取付
けられたドレン弁である。
前記各魚介類受け皿12は、第4図に示すように、深さが
10cm程度の浅底の方形容器状をなしており、その底部に
は、少数の小孔12aが設けられているとともに、周壁部
の下端から稍上方位置には、多数の大孔12bが設けられ
ている。そして、前記シャワーノズル13から散水されて
いる状態では、第4図に鎖線Lで示す位置まで、水が溜
るようになっている。
次に、本実施例の作用について説明する。
魚介類の収容に際しては、ます収容庫1の扉2を開き、
各載置板11を扉2側に引出す。そして、各載置板11上
に、魚介類を収容した魚介類受け皿12を載置した後、各
載置板11を収容庫1内に押し込んで、第1図および第2
図に示す状態とする。
次いで、給水ポンプ18,循環ポンプ29およびコンプレッ
サ31を起動する。循環ポンプ29を起動すると、貯留タン
ク7内の循環水は、ストレーナ28で濾過された後、循環
入口管30を通って水冷却器33に導かれ、所定温度まで冷
却される。冷却された循環水は、循環出口管37を介して
貯留タンク7に戻される。これにより、貯留タンク7内
の循環水は次第に冷却される。
一方、給水ポンプ18を起動すると、貯留タンク7内の循
環水は、給水管19を介して主ストレーナ23または補助ス
トレーナ24に導かれ、ここで濾過された後に給水ヘッダ
15に送られる。そして、各流量調節弁14で流量が調節さ
れた後、各シャワーノズル13から各魚介類受け皿12上の
魚介類に散水される。この散水される循環水は、給水管
19に設けた温度センサ21で常時水温が検知され、魚介類
の種類に応じた最適低温に維持される。
ところで、魚介類に散水された循環水は、魚介類受け皿
12に介して水受け部材10で補集されることになるが、魚
介類受け皿12には、その底部に少数の小孔12aしか設け
られていないので、シャワーノズル13から散水されてい
る限り、魚介類受け皿12内には、第4図に鎖線Lで示す
位置まで、常に水が溜っていることになる。このため、
単に散水するだけの場合よりも、より長期間品質を低下
させることなく生きたまま収容しておくことができ、こ
のことは、本考案者等の実験により確認されている。
各水受け部材10で補集された循環水は、その排水口10a
から集水口16aを通って集水管16に集められ、その後フ
ィルタユニット9で汚れが吸着除去された後、貯留タン
ク7に戻される。
しかして、最適低温に冷却した水を散水する方式を採っ
ているため、魚介類は、運動量が極端に低下した仮眠状
態となり、品質を低下させることなく、長期間収容して
おくことができる。また、多段に収容することができる
ので、小据付面積で多量の魚介類を収容でき、また必要
水量を極端に削減することができる。このため、魚介類
の輸送時に使用した場合には、輸送コストを大幅に削減
することができる。
また、魚介類の運動量が極端に低下するので、水の汚れ
が少なく、フィルタユニット9を小型化でき、またフィ
ルタユニット9は、扉2側に引出すことにより交換でき
るので、交換作業が容易である。
また、必要水量が少ないので、これを冷却する水冷却手
段を小型化でき、また、迅速かつ安定した水温制御が可
能となる。
また、魚介類が各魚介類受け皿12に分散して収容される
ので、異なる種類の魚介類を同時に収容でき、しかも、
各流量調節弁14により、魚介類の種類に応じた最適な散
水量を容易に得ることができ、また魚介類を取出す際に
は、各別に散水を停止することができる。そして、散水
を停止すれば、各魚介類受け皿12の底部に溜っていた水
は、小孔12aから完全に排出されるので、魚介類を取出
す際に支障となることはない。また、各魚介類受け皿12
は、扉2側に引出せる構造になっているので、魚介類の
出し入れが容易である。
ところで、魚介類を運動量が極端に少ない仮眠状態にす
る場合、その最適低温は、魚介類の種類によって異な
る。例えば、オマールエビやある種のカニの最適低温は
−2℃、他の種類のカニや貝類の最適低温は0℃、平目
やある種のロブスターの最適低温は5℃、アナゴ等の魚
類の最適低温は7℃である。また、ロブスターの中に
は、最適低温が13℃でなければならないものもある。
このような最適低温が異なる魚介類を、同時に収容庫1
内に収容する場合には、シャワーノズル13から散水され
る循環水の水温も、当然これに合わせて調節する必要が
ある。
第5図は、このような点を考慮した本考案の第2実施例
を示すもので、2種類の散水温度が得られるようにした
ものである。
すなわち、給水管19の温度センサ21下流側には、第5図
に示すように、開閉弁41を有する分岐管42の一端が接続
されており、分岐管42の他端部は、ヒータ43を内蔵する
加温タンク44に接続され、加温タンク44のオーバフロー
水は、オーバフロー管45を介して貯留タンク7に戻され
るようになっている。
前記加温タンク44内の循環水は、第5図に示すように、
加温タンク44出側の温度センサ46からの信号でヒータ43
を制御する温度表示設定器47により一定温度に制御さ
れ、この循環水は、給水ヘッダ15から切離された任意の
流量調節弁14の入側に供給されるようになっている。
しかして、このように構成することにより、2種類の散
水温度が得られ、最適低温が異なる魚介類を、収容庫1
内に同時に収容することができる。また、この種の加温
タンク44を複数設ければ、3種類以上の散水温度を得る
こともできる。
第6図は、本考案の第3実施例を示すもので、前記第2
実施例とは異なる方法で、2種類の散水温度が得られる
ようにしたものである。
すなわち、貯留タンク7には、第6図に示すように、送
給ポンプ51を有する送給管52の一端が接続されており、
送給管52の他端は、ヒータ43を内蔵する加温タンク44に
接続されている。また、前記送給管52の送給ポンプ51出
側位置には、第6図に示すように、流量調節弁53を有す
る戻し管54が接続され、加温タンク44側で必要とする水
量以上の残余水を、貯留タンク7に戻すようになってい
る。なお、その他の点については、前記第2実施例と同
一構成となっている。
しかして、このように構成しても、前記第2実施例と同
様の効果が期待できる。
第7図は、本考案の第4実施例を示すもので、前記第2
実施例および第3実施例とは異なる方法で、2種類の散
水温度が得られるようにしたものである。
すなわち、給水管19の給水ポンプ18出側位置には、第7
図に示すように、開閉弁61を有する分岐管62の一端が接
続されており、分岐管62の他端は、ヒータ43を内蔵する
加温タンク44に接続され、加温タンク44のオーバーフロ
ー水は、開閉弁63を有するオーバーフロー管64を介して
貯留タンク7に戻されるようになっている。
一方、加温タンク44内で加温された循環水は、第7図に
示すように、送給ポンプ51により送給管52を介して送給
され、給水ヘッダ15から切離された任意の流量調節弁14
の入側に供給されるようになっている。なお、その他の
点については、前記第3実施例と同一構成となってい
る。
しかして、このように構成しても、前記第2実施例と同
様の効果が期待できる。
ところで、前記各実施例においては、シャワーノズル13
からの散水温度を制御して魚介類を最適低温に維持する
場合について説明したが、例えば、複数の収容庫1を冷
凍コンテナに積込んで魚介類の輸送を行なうような場合
には、各収容庫1毎に水冷却手段を設けるよりは、冷凍
コンテナの冷凍機を利用して各収容庫1内の空気を冷却
し、魚介類を最適低温に維持するようにした方が、ラン
ニングコストが安くなることが予想される。
第8図ないし第10図は、このような点を考慮してなされ
た本考案の第5実施例を示すもので、以下これについて
説明する。
第8図および第9図において、符号1は、前面に観音開
き状の扉2を有する収容庫であり、その背面および扉2
には、内側に向かって下り勾配のガラリ71がそれぞれ組
込まれ、後述するシャワーノズル13から散水される水を
外部に漏らすことなく、外気を充分に取入れることがで
きる構造になっている。
前記収容庫1内には、第8図および第9図に示すよう
に、その上端部に、給水ヘッダ等の機器の収納部6が形
成されているとともに、下端部に、循環水の貯留タンク
7が設置されている。この貯留タンク7の上端部には、
中央に向かって下り勾配をなす蓋体7aが装着されてお
り、この蓋体7aの中央部には、前記第1実施例と同一成
分のフィルタユニット9が、上方から着脱可能に装着さ
れている。
前記収納部6と貯留タンク7との間には、第8図および
第9図に示すように、溝形レール(図示せず)等により
扉2側に引出し可能な構造をなす例えば格子状の載置板
11が、左右に2列で上下方向に例えば4段配置されてお
り、これら各載置板11上には、図示しない魚介類を上下
に積重ねることなく平面的に収容する魚介類受け皿12が
それぞれ載置されるようになっている。
また、前記収納部6の直下位置には、第8図ないし第10
図に示すように、収納庫1の両側面を貫通する冷気導入
管72が設置されており、この冷気導入管72内には、前記
各魚介類受け皿12に収容されている魚介類に散水するシ
ャワーノズル13が配置され、シャワーノズル13からの水
は、第10図に示すように、冷気導入管72の冷気吸引筒72
aを通して散水されるようになっている。
なお、第8図において、符号4は制御盤、符号73は浄化
ユニットであり、この浄化ユニット73は、前記第1実施
例における冷却浄化ユニット3から、水冷却手段を除い
た構成となっている。
次に、本実施例の作用について説明する。
浄化ユニット73を起動すると、貯留タンク7内の循環水
は、シャワーノズル13から最上段の魚介類受け皿12内の
魚介類に散水される。この水は、魚介類受け皿12の小孔
12aおよび大孔12b(第4図参照)から流出し、その直下
の魚介類受け皿12内の魚介類に散水される。そして、こ
の動作の繰返しにより、すべての魚介類に散水がなされ
る。
ところで、シャワーノズル13からの水は、冷気導入管72
の冷気吸引筒72aを通して散水される。このため、散水
時のエゼクタ作用により、図示しない冷凍コンテナ内の
冷気が、冷気導入管72および冷気吸引筒72aを介して強
制的に収容庫1内に吸引される。そして、収容庫1内
は、この冷気とガラリ71を介し自然流入する冷気とによ
り冷却され、結果として、魚介類が最適低温に維持され
る。
しかして、各収容庫1毎に冷却手段を設けることなく、
魚介類を最適低温に維持することができ、製造コストお
よびランニングコストの低減を図ることができる。
なお、この方法の場合、2種類以上の最適低温を得るこ
とはできないが、冷凍コンテナを利用して魚介類を輸送
する場合、1個の冷凍コンテナ内には、同一種類の魚介
類を積込むのがほとんどであるので、実用上特に問題は
ない。
第11図ないし第13図は、本考案の第6実施例を示すもの
で、シャワー方式を取る前記各実施例と異なり、水槽方
式により魚介類を最適低温に維持するようにしたもので
ある。
すなわち、本実施例の場合には、第1図および第2図に
示す第1実施例の収容庫1内から、水受け部材10,魚介
類受け皿12およびシャワーノズル13を撤去し、これらに
代えて、各載置板11上に、魚介類が収容されるコンテナ
81をそれぞれ載置した構造になっている。そして、これ
ら各コンテスト81には、流量調節弁14で流量調節された
所定低温の循環水が供給されるとともに、オーバフロー
水は、流量調節弁82を有するオーバーフロー管83を介し
て集水管16に排出されるようになっている。
前記各コンテナ81は、第13図に示すように、透明なプラ
スチックで方形箱形に形成されており、その1つの隅部
の下端には、前記流量調節弁14からの循環水が供給され
る供給口84が設けられ、また、その対角隅部の上端に
は、オーバフロー口85が設けられている。そして、前記
供給口84は、流量調節弁14との接続ラインを切離すこと
により、排出口を兼ねるようになっている。また、前記
接続ラインおよびオーバーフロー管83は、コンテナ81の
引出しに支障とならないよう、例えば螺旋状に巻かれた
伸縮ホースが用いられるようになっている。
前記各コンテナ81の深さは、魚介類が通常の棲息状態で
ほぼ水没する程度の寸法、例えば平目の場合には5cm程
度,毛ガニの場合には15cm程度に設定されており、特に
大きな深さ寸法を要する大形魚等の場合には、中間段の
載置板11を1枚取外し、2段に亘つて配されるようにな
っている。
なお、その他の点については、前記第1実施例と同一構
成となっている。
次に、本実施例の作用について説明する。
冷却浄化ユニット3で所定の低温に冷却された循環水
は、流量調節弁14で流量調節された後、各コンテナ81に
供給され、各コンテナ81内を流れて集水管16に排出され
る。そしてこれにより、各コンテナ81内に収容されてい
る魚介類が冷却され、その種類に応じた最適低温に維持
される。
しかして、本実施例の水槽方式の場合には、シャワー方
式の場合よりも多少必要水量が多くなるが、魚介類が仮
眠状態となっているので、各コンテナ81の深さは、魚介
類が通常の棲息状態でほぼ水没する程度の寸法でよく、
しかも各コンテナ81内には、かなり密集した状態で魚介
類を収容できることから、従来に比較して大幅に必要水
量を低減できる。
しかも、魚介類は、シャワー方式の場合よりも、より自
然な形で収容され、コンテナ81内の水が、振動等に対し
クッション材として機能するので、品質低下をより有効
に防止することができ、温度制御も容易である。
また、一部の部品を交換するだけで、シヤワー方式にす
ることができるので、収容庫1内の半分をシャワー方
式,半分を水槽方式にすることもできる。また、シャワ
ー方式の場合と同様、各コンテナ81内の水温を、魚介類
の最適低温に合わせて複数の温度とすることも可能であ
る。
[考案の効果] 以上説明したように本考案は、魚介類を、複数の魚介類
受けに分散して収容し、これら各魚介類を、シャワー手
段からの散水により湿潤状態に維持するとともに、温度
保持手段により最適な低温域に保持するようにしている
ので、より多くの魚介類を、少ない水量で、品質を低下
させることなく、生きたまま長期間収容しておくことが
でき、また装置構成が簡単で、輸送,貯蔵コストを大幅
に引下げることができる。
また、温度保持手段は、シャワー水生成機構と供給機構
とを有し、水温の異なる複数種類のシャワー水が得られ
るようになっているので、最適低温が異なる魚介類を、
収容庫に同時に収容することができる。
また、各魚介類受けは、小孔と大孔とを有する浅底の方
形容器状をなし、シャワー手段から散水されるシャワー
水が、一旦貯留された後に排出される構造になっている
ので、シャワー水が散水されている限り、魚介類受けに
は常に水が溜まっていることになり、単に散水するだけ
の場合よりも、より長期間生きたまま品質を低下させる
ことなく、魚介類を収容しておくことができる。しか
も、シャワー水の散水を停止すれば、魚介類受け内の水
は小孔から完全に排出されるので、魚介類を取出す際に
支障となることはない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の第1実施例に係る魚介類収容装置を示
す断面図、第2図は第1図のII−II線断面図、第3図は
水の循環を示す系統図、第4図は第1図の魚介類受け皿
の詳細を示す拡大断面図、第5図は本考案の第2実施例
を示す第3図相当図、第6図は本考案の第3実施例を示
す第3図相当図、第7図は本考案の第4実施例を示す第
3図相当図、第8図は本考案の第5実施例を示す第1図
相当図、第9図は第8図のIX−IX線断面図、第10図はシ
ャワーノズル部分の拡大断面図、第11図は本考案の第6
実施例を示す第1図相当図、第12図は第11図のXII−XII
線断面図、第13図は第11図のコンテナの詳細を示す拡大
断面図である。 1:収容庫、2:扉 3:冷却浄化ユニット 7:貯留タンク 9,17:フィルタユニット 10:水受け部材、11:載置板 12:魚介類受け皿 12a:小孔、12b:大孔 13:シャワーノズル 14:流量調節弁、18:給水ポンプ 29:循環ポンプ、33:水冷却器 43:ヒータ、44:加温タンク 72:冷気導入管、72a:冷気吸引筒 73:浄化ユニット、81:コンテナ

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】収容庫内に形成した複数の収容空間に、引
    出し可能にそれぞれ配置された複数の魚介類受けと;こ
    れら各魚介類受けに収容された魚介類に各別に散水する
    複数のシャワー手段と;これら各シャワー手段から散水
    するシャワー水を冷却することにより、前記各魚介類を
    最適な低温域に保持する温度保持手段と;前記シャワー
    手段により散水した水を回収して浄化し、シャワー手段
    に供給する水浄化手段と;を備え、前記温度保持手段
    は、水温の異なる複数種類のシャワー水を生成するシャ
    ワー水生成機構と、これら各シャワー水を任意のシャワ
    ー手段に各別に供給する供給機構とを有し、かつ前記各
    魚介類受けは、底部に小数の小孔を有するとともに、周
    壁部の下端から稍上方位置に多数の大孔を有する浅底の
    方形容器状をなし、シャワー手段から散水されるシャワ
    ー水は、前記大孔位置まで一旦貯留された後に排出され
    ることを特徴とする魚介類収容装置。
JP1989069629U 1989-06-14 1989-06-14 魚介類収容装置 Expired - Lifetime JPH0728859Y2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS5026478A (ja) * 1973-07-09 1975-03-19

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