JPH07287133A - 合成樹脂光伝送体の製造方法 - Google Patents

合成樹脂光伝送体の製造方法

Info

Publication number
JPH07287133A
JPH07287133A JP6078489A JP7848994A JPH07287133A JP H07287133 A JPH07287133 A JP H07287133A JP 6078489 A JP6078489 A JP 6078489A JP 7848994 A JP7848994 A JP 7848994A JP H07287133 A JPH07287133 A JP H07287133A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
core
synthetic resin
clad
injection
molded
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP6078489A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3196488B2 (ja
Inventor
Takanobu Ishibashi
孝伸 石橋
Hideki Asano
秀樹 浅野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Cable Ltd
Original Assignee
Hitachi Cable Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Cable Ltd filed Critical Hitachi Cable Ltd
Priority to JP07848994A priority Critical patent/JP3196488B2/ja
Publication of JPH07287133A publication Critical patent/JPH07287133A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3196488B2 publication Critical patent/JP3196488B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 プラスチック光ファイバと結合が容易にでき
る合成樹脂光伝送体の製造方法を提供する。 【構成】 分岐部を有すると共に内部が鏡面仕上げされ
た金属管2内に、透明性合成樹脂を射出成形してコア3
を形成してなり、金属管2がコア射出成形時に金型とな
ると共に成形後は実質的にクラッド層となり、しかもコ
ア断面はプラスチック光ファイバと接続が容易となる伝
送損失も低下させることが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光伝送体、特に合成樹
脂光伝送体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、情報の大容量化から映像メディア
を中心とした各種AV機器をはじめ、CATVや家庭内
のセキュリティシステム、オフィス内の端末やファクシ
ミリ等の各種情報、メディア間データ通信などにおける
数十m程度の光LANが考えられている。
【0003】この光の伝送媒体としては、接続などの取
扱性の良さからプラスチック光ファイバが期待されてお
り、このような光LANを考えた場合、プラスチック光
ファイバと接続可能な光分岐器及び光結合器が必要とな
る。
【0004】この光分岐器・光結合器の製造方法として
は、フォトリソグラフィ法があげられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、合成樹
脂光分岐器・光結合器をフォトリソグラフィ法で製作し
た場合、コア断面形状が矩形となり、コア断面が円形で
ある光ファイバとの接触時の光損失が大きいという欠点
があり、さらに、この方法はモノマ(単量体)に光を露
光して重合、硬化させるため、製造に要する時間が増大
するという問題がある。
【0006】また導光パターンとなる中空部を有するよ
うにクラッドを成形、その後その中空部にコア材を射出
成形して合成樹脂光伝送体を製造することが考えられる
が、この場合、導光パターンとなる中空部を形成するに
は、クラッド成形用の金型内にスライドピンを挿入して
おき、成形後そのスライドピンを抜き取る必要がある。
従って、光分岐部などを有する複雑な導光パターンで
は、そのスライドピンが抜けなくなったり、また抜き取
りを容易にするため複数のスラスドピンを使用したので
は、そのスライドピンの接続部の形状が正確なものが得
られない問題がある。
【0007】本発明の目的は、前記した従来技術の欠点
を解消し、プラスチック光ファイバと結合が容易にでき
る合成樹脂光伝送体の製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1の発明は、分岐部を有すると共に内部が鏡面
仕上げされた金属管内に、透明性合成樹脂を射出成形し
てコアを形成したものである。
【0009】請求項2の発明は、分岐部を有する断面円
形のコアを成形し、そのコアの周囲に、クラッドを2回
に分けて射出成形したものである。
【0010】請求項3の発明は、導光パターンとなる溝
が少なくとも2つ以上で、かつその溝が一点で結合して
放射状に形成される円錐状のクラッド成形体を射出成形
により形成し、そのクラッドの溝にコア材を射出成形し
て分岐部を有するコアを形成したものである。
【0011】請求項4の発明は、クラッド材をチューブ
状に、かつ分岐部を有するように射出成形してクラッド
チューブを複数本形成し、その後、射出成形用金型内で
クラッドチューブ同志を突き合せ、さらにそのチューブ
内にコアを射出成形するしたものである。
【0012】請求項5の発明は、パイプ状にかつ分岐部
を有するように射出成形したクラッドチューブの中空部
に熱風をブローすると同時に、その両外側から導光パタ
ーンの溝が形成されたスライド金型でプレス成形し、そ
のクラッドチューブ内にコアを射出成形するしたもので
ある。
【0013】
【作用】請求項1,2,3,4,5の発明に用いられる
コア材料としては、特に限定されるものではないが、例
えば、ポリトリエトキシシリコールメタクリレート、ポ
リブチルアセテート、ポリエチルアクリレート、ポリビ
ニルアセテート、ポリビニルブチラール、ポリメチルア
クリレート、ポリイソプロピルメタクリレート、ポリイ
ソブチルメタクリレート、ポリモノフルオロエチルメタ
クリレート、ポリ(n−ヘキシルメタクリレート)、ポ
リエチルメタクリレート、ポリ(n−ブチルメタクリレ
ー6ト)、ポリ(β−エトキシメタクリレート)、ポリ
(n−プロピルメタクリレート)、ポリ(3,3,5−
トリメチルシクロヘキシルメタクリレート)、ポリメチ
ルメタクリレート、ポリ(2−ニトロ−2−メチルプロ
ピルメタクリレート)、ポリトリエチルカルビニルメタ
クリレート、ポリ(α−メチタリルメタクリレート)、
ポリ(3−メチルシクロヘキシルメタクリレート)、ポ
リ(4−メチルシクロヘキシルメタクリレート)、ポリ
イソブチレン、ポリボロニルメタクリレート、ポリシク
ロヘキシルメタクリレート、ポリ(β−メタリルメタク
リレート)、ポリテトラヒドロフルフリルメタクリレー
ト、ポリ(1−メチルシクロヘキシルメタクリレー
ト)、ポリエチレングリコールモノメタクリレート、ポ
リビニルクロロアセテート、ポリビニルメタクリレー
ト、ポリエチレンクロロヒドリンメタクリレート、ポリ
メチル−α−クロロアクリレート、ポリ(2−クロロシ
クロヘキシルメタクリレート)、ポリアクリルメタクリ
レート、ポリアクリロニトリル、ポリメタクリロニトリ
ル、ポリシクロヘキシル−シクロヘキシルメタクリレー
ト、ポリ(1,3−ジクロロプロピル1−2−メタクリ
レート)、ポリシクロヘキシル−α−クロロアクリレー
ト、ポリ(β−クロロエチルクロロアクリレート)、ポ
リブチルメルカプチルメタクリレート、sec−ブチル
α−ブロモアクリレート、シクロヘキシルα−ブロモア
クリレート、ポリ(0−メトキシフェニルメタクリレー
ト)、ポリフェニルメタクリレート、ポリ(2,3−ジ
ブロモプロピルメタクリレート、ポリ(2−β−ジフェ
ニルエチルメタクリレート、ポリ(0−クロロベンジル
メタクリレート)、ポリ(m−ニトロベンジルメタクリ
レート)、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリ(0
−メトキシスチレン)、ポリシンナミルメタクリレー
ト、ポリベンジドリルメタクリレート、ポリ(p−ブロ
モフェニルメタクリレート)、ポリ(p−メトキシスチ
レン)、ポリ(0−クロロベンジドリルメタクリレー
ト)、3,3',5,5' −テトラクロロジフェニル−ホスゲン
共重合体、ポリペンタクロロフェニルメタクリレート、
ポリ(0−クロロスチレン)、ポリフェニルα−ブロモ
アクリレート、ポリ(p−ジビニルベンゼン)、ポリジ
クロロスチレン、ポリ(2,6−ジクロロスチレン)、
ポリビニルフェニルスルフィド、ポリ(β−ブロモエチ
ルメタクリレート)、ポリエチルスルフィドメタクリレ
ート、ポリシクロヘキシルブロモアクリレート、ポリ
(α−フェニルエチルメタクリレート)、ポリ(p−メ
トキシベンジルメタクリレート)、ポリビニルフラン、
ポリ(p−イソプロピルスチレン)、ポリエチレングリ
コールベンゾエートメタクリレート(α−フェニルアリ
ルメタクリレート)、ポリ(p−シクロヘキシルフェニ
ルメタクリレート)、ポリ(β−フェニルエチルメタク
リレート)、ポリ−α−(0−クロロフェニルエチルメ
タクリレート)、ポリ(1−フェニルシクロヘキシルメ
タクリレート)、ポリメチルα−ブロモアクリレート、
ポリベンジルメタクリレート、ポリ(β−フェニルスル
ホンエチルメタクリレート)、ポリ(m−クレシルメタ
クリレート)、アクリロニトリル−スチレン共重合体、
ポリジアリルシンナード等が挙げられる。
【0014】また請求項1の発明では、コア材として、
また請求項2〜5の発明のクラッド材として、ポリ(4
−メチルペンテン−1)、ポリテトラフルオロエチレ
ン、ポリ(1,1−ジヒドロパーフルオロヘキシルアク
リレート)、ポリ(1,1−ジヒドロパーフルオロブチ
ルアクリレート)、ポリクロロトリフルオロエチレン、
ポリトリフルオロイソプロピルメタクリレート、ポリト
リエチキシシリコールメタクリレート、ポリブチルアセ
テート、ポリエチルアクリレート、ポリビニルアセテー
ト、ポリビニルブチラール、ポリメチルアクリレート、
ポリイソプロピルメタクリレート、ポリイソブチルメタ
クリレート、ポリモノフルオロエチルメタクリレート等
が挙げられる。
【0015】請求項1の発明においては、内面が鏡面仕
上げされた金属管内に、コアを射出することで、金属管
がコア射出成形時に金型となると共に成形後は実質的に
クラッド層となり、しかもコア断面はプラスチック光フ
ァイバと接続が容易となる伝送損失も低下させることが
可能となる。
【0016】請求項2の発明においては、クラッドを2
回に分けて射出成形することで、射出成形時のコアの支
持が確実となり、コア断面が円形でかつ自由度に富んだ
合成樹脂光伝送体を作製できる。
【0017】請求項3の発明によれば、円錐状のクラッ
ド成形体を射出成形により形成することでその外周の溝
にコアを成形することで、立体的で、かつコンパクトな
等分岐角度、多分岐構造を有すると共にコア断面形状が
プラスチック光ファイバと同様な円形である合成樹脂光
伝送体を容易に作製することができる。
【0018】請求項4の発明によれば、分岐部を有する
クラッドチューブを複数本形成し、その後、射出成形用
金型内でクラッドチューブ同志を突き合せて、そのチュ
ーブ内にコアを射出成形することで、一体化され、形状
の自由度に富んだコアの断面形状が円形の合成樹脂光伝
送体を簡易に作製することが可能となる。
【0019】請求項5の発明によれば、バイプ状のクラ
ッドをブロー成形とプレス成形を同時に行うことによ
り、効率よく所定の導光パターンとなる形状を有したク
ラッドを得ることができ、さらにそのクラッドの中空部
にコア材を射出成形することにより光ファイバと接続可
能な形状に自由度のある合成樹脂光伝送体を容易に作製
することができる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の一実施例を添付図面に基づい
て詳述する。
【0021】実施例1 図1に示すように、一方に1つの開口部1aを有し、他
方が二股状に分岐された分岐部1b、1cを有するV字
状のアルミニウム管2の内面を鏡面仕上げし、そのアル
ミニウム管2内に、コア3を射出成形して合成樹脂光伝
送体4を作製した。
【0022】このコア3の材料としてポリメチルメタク
リレートを射出成形し、アルミニウム管2としては、射
出成形後のコア径が1.0φとなるものを用いた。
【0023】比較例1 図3に示すように合成樹脂光伝送体aをコアbにポリメ
チルメタクリレート、クラッドcにポリ4−メチルペン
テン−1を用いて作製した。この製造手順は、先ず最初
に光の伝送パターンとなる矩形状の溝を有した形状にク
ラッドcを成形し、次にその溝にコアbを成形した。こ
こではコア幅を1mmとした。
【0024】次に実施例1と比較例1の合成樹脂伝送体
の伝送特性を図2に示す測定装置で評価した。
【0025】図2(a)は、発光ダイオード5とパワー
メータ6間に長さLのプラスチック光ファイバ7を接続
し、パワーメータ6に入射される光強度I0 を測定する
装置を示し、図2(b)は、発光ダイオード5とパワー
メータ6間に、実施例1又は比較例1に示した合成樹脂
光伝送体8を配置し、その一方の1入出力端部8aに長
さL1 のプラスチック光ファイバ9を接続し、他方の各
分岐部の入出力端部8b、8cに、プラスチック光ファ
イバ9の長さL1 に等しい長さL2 のプラスチック光フ
ァイバ10b、10cを接続し、長さL1 のプラスチッ
ク光ファイバ9に発光ダイオード9を接続し、他方の長
さL2 のプラスチック光ファイバ10b,10cにそれ
ぞれパワーメータ6を接続した。またこのプラスチック
光ファイバ9、10の長さL1 、L2 の合計長さは、プ
ラスチック光ファイバ7の長さLに等しくされている。
【0026】いま図2(a)のパワーメータ10に入射
される光強度をI0 とし、図2(b)のパワーメータ1
0に入射される光強度を、それぞれI01、I02とする
と、伝送特性に関する光の過剰損失は、 α=−10 log{(I01+I02)/I0 } で表される。
【0027】そこで実施例1と比較例1の合成樹脂光伝
送体を図2に示した測定装置で評価した。この場合発光
ダイオード5として、660nmの発光ダイオードを用
い、また実施例1のコア3の径は1.0φとし、比較例
1のコア幅は1mmである。
【0028】実施例1では過剰損失は、約3.0dBで
あったが、比較例1では約5.0dBであり、実施例1
の過剰損失が低いことが判った。
【0029】このように、内面が鏡面仕上げされた金属
管に光を伝送するコアとなる透明性の合成樹脂を射出成
形することにより、プラスチック光ファイバと接続可能
な合成樹脂光伝送体を簡易に作製することができる。
【0030】実施例2 図4に示すように略X字状で、断面円形のコア3を射出
成形し、その外周にクラッド11,12を厚さ方向で下
半分と上半分の2回に分けて射出成形して合成樹脂光伝
送体4を成形した。
【0031】この合成樹脂光伝送体4は、コア3にポリ
スチレン(屈折率1.59)、クラッドにポリ4−メチ
ルペンテン−1を用いて、図5に示す製造方法で製作し
た。
【0032】図5(a)において、略X字状で、断面円
形のコア3を射出成形後、コア3の下半分を収容する溝
が形成された下半分成形用の金型13にセットし、その
金型13のパーティング面14に上部の金型15を重
ね、その金型15のゲート16からキャビティ17内
に、クラッド材を射出成形して下半分のクラッド11を
成形し、その後、図5(b)に示すように下半分クラッ
ド11を反転させて下金型13にセットした後、上半分
成形用の金型18をパーティング面14で重ね、その金
型18のゲート19よりクラッド材を射出成形して上半
分のクラッド12を成形して合成樹脂光伝送体4を製作
する。
【0033】このようにクラッド材を2回に分けて射出
成形することで、コア3は、常時金型13や先に成形し
た下半分のクラッド11に支持されるため、良好な射出
成形が可能となる。すなわち、例えばコア3をキャビテ
ィ内に浮かして支持してキャビティ内にクラッド材を射
出成形した場合には、コアはその成形時の熱と射出成形
圧で破壊されて終うが、クラッド材を2回に分けて射出
成形することで、コアの破壊が防止できる。
【0034】比較例2 図6は、図4の実施例2の比較例2を示したもので、合
成樹脂光伝送体aをコアbに実施例2と同じポリスチレ
ン、クラッドcに実施例2と同じポリ4−メチルペンテ
ン−1を用いて作製した。この製造手順は、先ず最初に
光の伝送パターンとなる矩形状で平面で略X字状の溝を
有した形状にクラッドcを成形し、次にその溝にコアb
を成形した。ここではコア幅を1mmとした。
【0035】次に実施例2と比較例2の合成樹脂伝送体
の伝送特性を図7に示す測定装置で評価した。
【0036】この図7の測定装置は、図2に示した測定
装置と基本的には同じであるが、実施例2と比較例2の
合成樹脂光伝送体20は両側に2つの入出力端部を有す
るため、図7(b)に示すように合成樹脂光伝送体20
の両側には、それぞれ長さL1 ,L2 が同じプラスチッ
ク光ファイバ9b,9c、10b,10cを接続し、図
7(a)の長さL1 とL2 のプラスチック光ファイバ9
b,9c、10b,10cの合計の長さLのプラスチッ
ク光ファイバ7との伝送損失とを比較して評価した。
【0037】すなわち、発光ダイオード5として、66
0nmの発光ダイオードを用い、プラスチック光ファイ
バ7よりパワーメータ6に入射される光強度をI0
し、図7(b)のパワーメータ6より入射される光強度
をIとすると、伝送損失に関する光の損失は、 α=−10 log(I/I0 ) で表される。
【0038】実施例2では過剰損失は、約8dBであっ
たが、比較例1では約12dBであり、実施例2の過剰
損失が低いことが判った。
【0039】実施例3 図8に示すようにクラッド材にポリ4−メチルペンテン
−1を用いて、4分岐構造を有した合成樹脂光伝送体2
1を製造した。
【0040】この製造手順は、図8(a)、図8(b)
に示すようにクラッド材の射出成形で略円錐状のクラッ
ド22となるように形成すると共にその円錐状のクラッ
ド22の外周に、導光パターンとなる断面が半円状の複
数の溝23が、一点で結合し、その結合部24から外周
に沿って放射状に延びるよう、かつ円周方向で等分岐角
度θ(実施例では4等分岐)となるように形成する。次
に図8(c)、図8(d)に示すように、溝23にコア
25が円形となるように、そのコア25が結合部で集合
するように射出成形して合成樹脂光伝送体21を製造す
る。
【0041】比較例3 図9に示す合成樹脂光伝送体aを実施例3と同じ材料を
用いて作製した。この製造手順は、先ず最初に光の伝送
パターンとなる矩形状の溝を有し、その溝が平面で4分
岐するようにクラッドcを射出成形し、その溝にコアb
を射出成形することで行う。
【0042】この実施例3と比較例3の合成樹脂光伝送
体を図7に示した測定装置で評価したところ、実施例3
の各コア25の光の損失は約8dBであり、これに対し
て比較例3では、入射側のコア端b1 から出射端の内側
コア端b2 に至る光損失は約10dB、外側のコア端b
3 で12dBであり、分岐角度の違いによる損失のバラ
ツキが表れ、しかも全体に伝送損失が大きい。
【0043】実施例4 図10(a)に示すように、クラッド材で内径1.0mm
φのチューブ状に、かつ例えばY字状の分岐部を有する
ように射出成形してクラッドチューブ30を複数本形成
し、そのクラッドチューブ30の基端部30a同志を突
き合せた状態で、そのクラッドチューブ30同志を収容
する大きさのキャビティが形成された金型(図示せず)
に収容し、その後、図10(a)に示すようにクラッド
チューブ30内の中空部にコア材を射出成形してコア3
1を形成し、合成樹脂光伝送体32を製造する。
【0044】またクラッド材として、ポリ4−メチルペ
ンテン−1を、コア材としてポリスチレンを用いた。
【0045】この実施例4の合成樹脂光伝送体32と比
較例2(図6)の合成樹脂光伝送体aとを図7で説明し
た測定装置にて、光の損失を測定した。
【0046】この結果、比較例2では上述したように損
失が約12dBであるが、実施例4の合成樹脂光伝送体
32の光の損失は約8dBであり、その損失が低減して
いる。
【0047】実施例5 図11は、図10の実施例4をさらに変形したもので、
例えばY字状のクラッドチューブをその基部で接続して
X字状のクラッドチューブ33とし、これを図11
(b)に示すように金型固定部34で保持し、そのクラ
ッドチューブ33内に熱風35を吹き込んでクラッドチ
ューブ33を柔軟化させながら中空部を径方向外方に押
し広げながらブロー成形を行いつつ、金型固定部34間
に設けた一対の金型スライド部36を図示の矢印のよう
に互いに接合するように移動し、その金型スライド部3
6に形成した導光パターンの溝37間にクラッドチュー
ブ33を挟んでプレス成形する。その後、金型固定部3
4で保持した未成形のクラッドチューブの不要部を切断
し、クラッドチューブの中空部にコア材を射出成形して
コア38を形成して、図11(a)に示すような合成樹
脂光伝送体39を製造する。
【0048】このように内側から熱風でブロー成形し、
外側をプレス成形することで合成樹脂光伝送体37の導
光パターン形状や断面形状の正確なものができると共
に、プレス後の金型スライド部35で挟んだままコア材
の射出成形も行える。
【0049】次にクラッド材としてポリ4−メチルペン
テン−1を用い、コア材としてポリスチレンを用いて製
造した合成樹脂光伝送体37と、比較例2(図6)の合
成樹脂光伝送体aとを図7で説明した測定装置にて、光
の損失を測定した。
【0050】この結果、比較例2では上述したように損
失が約12dBであるが、実施例4の合成樹脂光伝送体
32の光の損失は約8dBであり、その損失が低減して
いる。
【0051】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、コアの断
面が円形で光の損失が少ない合成樹脂光伝送体を容易に
製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す斜視図である。
【図2】本発明及び比較例における合成樹脂光伝送体の
光の損失を測定する測定装置を示す図である。
【図3】比較例1を示す斜視図である。
【図4】本発明の第2実施例を示す斜視図である。
【図5】図4の製造方法を示す図である。
【図6】比較例2を示す斜視図である。
【図7】本発明及び比較例における合成樹脂光伝送体の
光の損失を測定する測定装置を示す図である。
【図8】本発明の第3実施例を示す図である。
【図9】図8の実施例に対応した比較例3を示す図であ
る。
【図10】本発明の第4実施例を示す図である。
【図11】本発明の第5実施例を示す図である。
【符号の説明】 2 金属管 3,25,31,38 コア 11,12,22,30,33 クラッド

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分岐部を有すると共に内部が鏡面仕上げ
    された金属管内に、透明性合成樹脂を射出成形してコア
    を形成したことを特徴とする合成樹脂光伝送体の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 分岐部を有する断面円形のコアを成形
    し、そのコアの周囲に、クラッドを2回に分けて射出成
    形したことを特徴とする合成樹脂光伝送体の製造方法。
  3. 【請求項3】 導光パターンとなる溝が少なくとも2つ
    以上で、かつその溝が一点で結合して放射状に形成され
    る円錐状のクラッド成形体を射出成形により形成し、そ
    のクラッドの溝にコア材を射出成形して分岐部を有する
    コアを形成したことを特徴とする合成樹脂光伝送体の製
    造方法。
  4. 【請求項4】 クラッド材をチューブ状に、かつ分岐部
    を有するように射出成形してクラッドチューブを複数本
    形成し、その後、射出成形用金型内でクラッドチューブ
    同志を突き合せ、さらにそのチューブ内にコアを射出成
    形することを特徴とする合成樹脂光伝送体の製造方法。
  5. 【請求項5】 パイプ状にかつ分岐部を有するように射
    出成形したクラッドチューブの中空部に熱風をブローす
    ると同時に、その両外側から導光パターンの溝が形成さ
    れたスライド金型でプレス成形し、そのクラッドチュー
    ブ内にコアを射出成形することを特徴とする合成樹脂光
    伝送体の製造方法。
JP07848994A 1994-04-18 1994-04-18 合成樹脂光伝送体の製造方法 Expired - Fee Related JP3196488B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07848994A JP3196488B2 (ja) 1994-04-18 1994-04-18 合成樹脂光伝送体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07848994A JP3196488B2 (ja) 1994-04-18 1994-04-18 合成樹脂光伝送体の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07287133A true JPH07287133A (ja) 1995-10-31
JP3196488B2 JP3196488B2 (ja) 2001-08-06

Family

ID=13663398

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP07848994A Expired - Fee Related JP3196488B2 (ja) 1994-04-18 1994-04-18 合成樹脂光伝送体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3196488B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009020290A (ja) * 2007-07-11 2009-01-29 Fujikura Ltd 光モジュール、光モジュール把持部の製造方法、光路の変換方法及び光モジュール用金属パイプ
JP2019002692A (ja) * 2017-06-12 2019-01-10 日本電信電話株式会社 中空光導波路、圧力センサおよび中空光導波路の製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009020290A (ja) * 2007-07-11 2009-01-29 Fujikura Ltd 光モジュール、光モジュール把持部の製造方法、光路の変換方法及び光モジュール用金属パイプ
JP2019002692A (ja) * 2017-06-12 2019-01-10 日本電信電話株式会社 中空光導波路、圧力センサおよび中空光導波路の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3196488B2 (ja) 2001-08-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5311604A (en) Method of manufacturing devices for optical fiber networks, and devices manufactured thereby
US6652163B2 (en) Splice joint and process for joining a microstructured optical fiber and a conventional optical fiber
CA1321090C (en) Passive optical device
US5346655A (en) Method of thermoforming an optical fiber end
US20080205840A1 (en) Plastic Optical Member and Producing Method Thereof
JPS63108311A (ja) 単一モード・エバネセント波光結合器の製造方法
JPH03505931A (ja) 光星形カップラ
CA2245418A1 (en) Hybrid optical waveguide and manufacturing method thereof
JP3875452B2 (ja) モード変換器及び方法
US5548672A (en) Reinforced multicore optical fiber coupler
US6049643A (en) Modal evolution optical coupler and method for manufacturing the coupler
US4183737A (en) Method of joining optical fibers with a link piece
US5287424A (en) Optical fiber coupler with overlapping core-extensions, and manufacturing methods of the same
KR20020077419A (ko) 복수의 위치에 균일한 색상 및 강도로 광을 전송하고분배하는 결합기
JP2001264571A (ja) 溶融型モード分割方向性カプラの製造方法
JP3436743B2 (ja) 光ファイバー
JPH07209548A (ja) ガラスファイバーと誘電体導波管との間の結合装置
JPH07287133A (ja) 合成樹脂光伝送体の製造方法
US4887880A (en) Optical fiber connector structure
KR100243315B1 (ko) 다중모드 광커플러
EP1067413A1 (en) Optical coupling device
CA2114691C (en) Reinforced multicore optical fiber coupler
JPH09159863A (ja) 合成樹脂光分岐結合器およびその製作方法
JPS5840521A (ja) 光結合器の製造方法
JP2001194544A (ja) 光分岐結合器及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees