JPH07286825A - バルブシートの間隙検査方法及び検査装置 - Google Patents

バルブシートの間隙検査方法及び検査装置

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JPH07286825A
JPH07286825A JP7892194A JP7892194A JPH07286825A JP H07286825 A JPH07286825 A JP H07286825A JP 7892194 A JP7892194 A JP 7892194A JP 7892194 A JP7892194 A JP 7892194A JP H07286825 A JPH07286825 A JP H07286825A
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valve seat
gap
cylinder
inspection
intake
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JP7892194A
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English (en)
Inventor
Hiroo Arataki
博夫 荒滝
Makoto Oya
誠 大矢
Hiroshi Miyanaka
弘志 宮中
Hiroshi Nagira
洋志 柳楽
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シリンダヘッドWに吸排気ポート4,5が1
気筒当たり複数形成された多気筒エンジンに対し、各ポ
ート4,5開口部に装着されたバルブシート7,8と台
座6との間隙をCCDカメラ56により撮像して検査す
る場合の検査効率を上げる。 【構成】 シリンダヘッド搬送ライン1の幅方向一側方
に、カメラ56内蔵の複数の検査ヘッド53を各気筒で
同じ位置にある吸気側バルブシート孔9と同じ間隔をあ
けて、また他側方に、同様の検査ヘッド53を各気筒の
同じ位置の排気側バルブシート孔10と同じ間隔をあけ
てそれぞれ移動可能に配設し、クランプ装置25によ
り、シリンダヘッドWをそのバルブシート孔9,10が
ライン1両側の各検査ヘッド53の位置に対応するよう
交互にライン幅方向にチルトさせてクランプし、その状
態で複数のヘッド53を同時に移動させてそれぞれ各気
筒で同じ位置にあるバルブシート7,8の間隙を順に撮
像する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジンのシリンダヘ
ッドにおける吸排気ポートの燃焼室側開口部に焼嵌めし
て装着されるバルブシートとその台座との間隙を撮像
し、その像に基づき間隙の状態を検査するようにした検
査方法及び検査装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、エンジンのシリンダヘッドに形
成される吸排気ポートには、その燃焼室への開口端に吸
排気弁を着座させるためのリング状のバルブシートが装
着されている。このバルブシートを装着する場合、予
め、シリンダヘッドの鋳造の段階で吸排気ポートの開口
端にその周縁部を切り欠いて台座を凹陥形成しておき、
シリンダヘッドを加熱膨張させて台座の内径を広げ、そ
の状態でバルブシートを嵌装してした後、オイル等のク
ーラントで冷却して台座の内径を収縮させ、バルブシー
トを台座に固定するようにしたいわゆる焼嵌めが行われ
る。
【0003】このようにバルブシートを台座に装着する
と、そのバルブシートと台座との間に間隙が生じる。こ
の間隙の幅がポートの全周に亘り略同じでかつ所定値以
下でないと、吸排気弁の片当りが生じて異音等の問題を
招くことから、この間隙が適正であるかどうかを検査す
る必要がある。
【0004】こうしたバルブシートと台座との間隙を検
査するものとして、従来、特開平5―52541号公報
に示されるように、超音波を用いて間隙を測定する方法
が提案されている。
【0005】しかし、この方法では、超音波ヘッドがバ
ルブシート孔に入り難いとともに、検査対象たるシリン
ダヘッドを水没させて測定せねばならないので、その後
の乾燥工程等が必要となり、検査に手間がかかる。
【0006】また、バルブシートと台座との間隙を検査
するものではないが、実開平4―30408号公報に示
されるものには、鍛造品の孔の内部に導光部を有する検
査ヘッドを嵌挿し、この検査ヘッドにより孔の内面を撮
像して、その像に基づいて孔内面の凹陥状態を検査する
ことが提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで、上記提案のも
のの考え方を利用し、上記バルブシートと台座との間隙
をCCDカメラ等の撮像手段により撮像して、その像を
基に間隙の幅を算出し、その適否を検査することが考え
られる。
【0008】しかし、その場合、各気筒に複数の吸排気
弁を有する多気筒エンジンであると、その各ポートにつ
いて1つずつ順にバルブシートの間隙を撮像する必要が
あり、その検査を効率よく行うことはできない。
【0009】また、例えば吸気弁の数に対応して複数の
撮像手段を設け、これらを同時に駆動することで、検査
効率を高めることが考えられる。
【0010】この場合、各気筒に単一の吸気弁があれ
ば、吸気弁間の間隙は十分にあるため、上記の構造は実
現可能である。しかし、1気筒当たり2つの吸気弁があ
る場合には、吸気弁間の間隙は極めて小さく、この間隙
を確保しながら撮像手段を設けることについては、吸気
ポートの各々の軸心が同一方向であり、撮像手段を近接
配置しなければならないために、撮像手段同士が干渉し
てしまい、不可能といえる。
【0011】本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたもの
で、その目的は、上記の如く、シリンダヘッドのポート
内のバルブシートと台座との間隙を撮像して、その幅を
検査する場合において、その検査方法を改良することに
より、複数の気筒の各々のバルブシートと台座との間隙
を効率よく検査できるようにすることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成すべ
く、請求項1の発明では、エンジンの気筒数と同数のC
CDカメラ等の撮像手段を各気筒における同じバルブシ
ート孔の間隔に対応した間隔をあけて配置しておき、こ
れらを同時に移動させてバルブシートの間隙を撮像させ
ることとした。
【0013】すなわち、この発明では、シリンダヘッド
に吸気又は排気ポートの少なくとも一方が1気筒当たり
複数形成され、上記ポートの開口部に吸気弁用又は排気
弁用のバルブシートが装着された多気筒エンジンに対
し、上記各バルブシートとその台座との間隙を撮像手段
により撮像して検査する検査方法として、エンジンの気
筒数と同数の撮像手段を、各気筒で同じ位置にあるバル
ブシート孔に対応するように間隔をあけて配置してお
く。
【0014】そして、これら複数の撮像手段を同時に移
動させて、撮像手段によりそれぞれ各気筒で同じ位置に
あるバルブシートとその台座との間隙を撮像し、その
後、各気筒で同じ位置にある他のバルブシートとその台
座との間隙をそれぞれ順に撮像する。
【0015】請求項2の発明では、上記請求項1の間隙
検査方法において、シリンダヘッドが搬送される搬送ラ
インの幅方向の一側方に吸気弁用撮像手段を各気筒で同
じ位置にある吸気側バルブシート孔に対応するように、
またラインの幅方向の他側方に排気弁用撮像手段を各気
筒で同じ位置にある排気側バルブシート孔に対応するよ
うにそれぞれ間隔をあけて配置しておく。
【0016】そして、シリンダヘッドをバルブシート孔
がライン両側の撮像手段の位置にそれぞれ対応するよう
に交互にライン幅方向に移動させてクランプ保持し、そ
のクランプ状態で、複数の撮像手段を同時に移動させ
て、撮像手段によりそれぞれ各気筒で同じ位置にあるバ
ルブシートと台座との間隙を順に撮像する。
【0017】請求項3の発明は、シリンダヘッドに吸気
又は排気ポートの少なくとも一方が1気筒当たり複数形
成され、上記ポートの開口部に吸気弁用又は排気弁用の
バルブシートが装着された多気筒エンジンに対し、上記
各バルブシートとその台座との間隙を撮像手段により撮
像して検査するようにしたバルブシートの間隙検査装置
である。
【0018】そして、上記撮像手段をエンジンの気筒数
と同数として、各気筒で同じ位置にあるバルブシート孔
に対応するように間隔をあけて配置する。
【0019】また、上記各撮像手段を移動させる駆動手
段と、複数の撮像手段が同時に移動して、それぞれ各気
筒で同じ位置にあるバルブシートと台座との間隙を撮像
した後、各気筒で同じ位置にある他のバルブシートと台
座との間隙をそれぞれ順に撮像するように、上記駆動手
段を制御する制御手段とを設ける。
【0020】請求項4の発明では、請求項3の間隙検査
装置において、シリンダヘッドが搬送される搬送ライン
の幅方向の一側方に、吸気弁用撮像手段を各気筒で同じ
位置にある吸気側バルブシート孔に対応するように間隔
をあけて配置した吸気側検査ユニットを設ける。
【0021】また、搬送ラインの幅方向の他側方には、
排気弁用撮像手段を各気筒で同じ位置にある排気側バル
ブシート孔に対応するように間隔をあけて配置した排気
側検査ユニットを設ける。
【0022】そして、シリンダヘッドをバルブシート孔
がライン両側の撮像手段の位置に対応するように交互に
ライン幅方向に移動させてクランプ保持するクランプ手
段を設け、制御手段は、上記クランプ手段がシリンダヘ
ッドをクランプ保持した状態で、複数の撮像手段を同時
に移動させて、撮像手段によりそれぞれ各気筒で同じ位
置にあるバルブシートと台座との間隙を順に撮像するよ
うに構成する。
【0023】請求項5の発明では、請求項4の間隙検査
装置において、バルブシートは、シリンダヘッドの底面
に対し所定角度だけ傾斜してポート開口部に装着されて
いるものとする。
【0024】そして、クランプ手段は、クランプ時にシ
リンダヘッドをバルブシート孔が撮像手段の位置に一致
するように上記バルブシートの傾斜角度だけチルトさせ
るものとする。
【0025】請求項6の発明では、請求項4の間隙検査
装置において、吸気側検査ユニットと排気側検査ユニッ
トとを、ライン搬送方向にオフセットさせる。
【0026】請求項7の発明では、請求項6の間隙検査
装置において、吸気側及び排気側検査ユニットを2種類
のエンジンに対応してそれぞれ1対ずつ設ける。
【0027】そして、これら4つの検査ユニットは、同
じ種類のエンジンの吸気側及び排気側検査ユニットがラ
インの搬送方向にラインを挟んで千鳥状にオフセットす
るように配置する。
【0028】
【作用】上記の構成により、請求項1又は3の発明で
は、シリンダヘッドにおけるポート開口部のバルブシー
トとその台座との間隙を検査する際、制御手段により駆
動手段が制御され、この制御により、エンジンの気筒数
と同数の撮像手段が同時に移動する。これら撮像手段は
エンジンの各気筒で同じ位置にあるバルブシート孔に対
応するように間隔をあけて配置されているので、この撮
像手段を同時に移動させることで、まず、各気筒で同じ
位置にあるバルブシートと台座との間隙がそれぞれ撮像
手段により撮像される。次いで、同様にして、各気筒で
同じ位置にある他のバルブシートと台座との間隙がそれ
ぞれ順に撮像される。
【0029】したがって、この場合、複数の気筒であっ
ても、複数の撮像手段を少なくとも2回同時に移動させ
るだけで、全てのバルブシートの間隙を一挙に検査する
ことができ、その検査を効率よく行うことができる。
【0030】請求項2又は4の発明では、シリンダヘッ
ドの吸排気ポートにおけるバルブシートの間隙の検査
時、クランプ手段により、まず、シリンダヘッドは例え
ば吸気側バルブシート孔が吸気側検査ユニットの吸気弁
用撮像手段の位置にそれぞれ対応するようにライン幅方
向の一側に移動されてクランプ保持される。このクラン
プ状態で、上記の如く、複数の吸気弁用撮像手段が同時
に移動し、これら撮像手段によりそれぞれ各気筒で同じ
位置にある吸気側のバルブシートと台座との間隙が順に
撮像される。
【0031】この後、シリンダヘッドは排気側バルブシ
ート孔が排気側検査ユニットの排気弁用撮像手段の位置
にそれぞれ対応するようにライン幅方向他側に移動され
てクランプ保持される。この状態で、同様に、複数の排
気弁用撮像手段が同時に移動し、これら撮像手段により
それぞれ各気筒で同じ位置にある排気側のバルブシート
と台座との間隙が順に撮像される。
【0032】こうしてシリンダヘッドがライン幅方向に
移動してクランプされるので、撮像手段はシリンダヘッ
ドの気筒列方向に順に移動するだけで済み、その分、バ
ルブシートの間隙を素早く検査して、そのラインでの検
査タクト時間を短くすることができる。
【0033】請求項5の発明では、クランプ手段がシリ
ンダヘッドをクランプしたとき、それに伴い、シリンダ
ヘッドはその底面に対しバルブシートが傾斜している角
度だけチルトされ、バルブシート孔が撮像手段の位置に
一致する。このため、バルブシートが傾斜していても、
そのバルブシート孔を容易に撮像手段の位置に移動させ
ることができる。
【0034】請求項6の発明では、吸気側検査ユニット
と排気側検査ユニットとがライン搬送方向にオフセット
しているので、ライン上でシリンダヘッドを各検査ユニ
ットの位置にそれぞれ1回停止させるだけで済み、ライ
ンでの検査タクト時間をさらに短くすることができる。
【0035】請求項7の発明では、2種類のエンジンに
それぞれ対応して設けられた吸気側及び排気側検査ユニ
ットのうち、同じ種類のエンジンの吸気側及び排気側検
査ユニットがラインの搬送方向にラインを挟んで千鳥状
にオフセットするように配置されているので、ラインの
長さを長くすることなく、2種類のエンジンの各々のバ
ルブシートの間隙を効率よく検査することができる。
【0036】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図15及び図16において、1は本発明の実施例
に係るシリンダヘッド搬送ラインであり、この搬送ライ
ン1をエンジンのシリンダヘッドWがワークとして搬送
される。このシリンダヘッドWは、図22及び図23に
示すように、各気筒3に2つずつの吸気弁及び排気弁
(いずれも図示せず)を備えた直列4気筒エンジンのも
ので、その8つの吸気ポート4,4,…及び8つの排気
ポート5,5,…の各々の燃焼室側開口端には台座6が
凹陥形成され、この台座6には吸排気弁を着座させるバ
ルブシート7,8が焼嵌めにより装着されている。上記
バルブシート7,8はシリンダヘッドWの底面に対し所
定の角度、つまり吸気側バルブシート7にあっては角度
θ1で、また排気側バルブシート8にあっては角度θ2
でそれぞれ傾斜している。そして、このようなシリンダ
ヘッドWを搬送ライン1で搬送する間に、各ポート4,
5の燃焼室側開口端におけるバルブシート7,8と台座
6との間の間隙Dを検査するようにしている。
【0037】上記搬送ライン1はローラ12,12,…
を有するローラコンベア13からなり、このコンベア1
3のローラ12,12,…上を第1及び第2の2種類の
エンジンのシリンダヘッドW,Wがその底面を上向きに
しかつ気筒列方向を搬送方向に一致させて交互にタクト
搬送される。
【0038】搬送ライン1にはその始端側(図で右側)
から終端側(同左側)に向かって機種検知ステーション
ST1 、第1検査ステーションST2 、第2検査ステー
ションST3 及び不良品搬出ステーションST4 がそれ
ぞれ順に形成され、不良品搬出ステーションST4 の後
側は図外のステーションに連続している。
【0039】上記機種検知ステーションST1 は、上記
異なる2種類のシリンダヘッドWがライン1に搬入され
てきたときに、その機種を検知して判別する。
【0040】第1検査ステーションST2 の機種検知ス
テーションST1 側の端部、両検査ステーションST2
,ST3 間の位置、及び第2検査ステーションST3
の不良品搬出ステーションST4 側の端部にはそれぞれ
搬送ライン1を跨ぐように門形の第1〜第3フレーム1
4〜16が立設され、第1及び第2フレーム14,15
の各上部間並びに第2及び第3フレーム15,16の各
上部間にはそれぞれ互いに平行に延びる左右1対のガイ
ド17,18が架設されている。第1検査ステーション
ST2 の左側(図15で下側)のガイド17にはエンジ
ンの第1機種用の吸気側検査ユニット19が、また右側
(同上側)のガイド18には第2機種用の排気側検査ユ
ニット20がそれぞれライン搬送方向にスライド移動可
能にかつ鉛直上下方向に昇降可能に支持されている。一
方、第2検査ステーションST3 の左側のガイド17に
は第2機種用の吸気側検査ユニット19が、また右側の
ガイド18には第1機種用の排気側検査ユニット20が
それぞれ上記と同様にライン搬送方向にスライド移動可
能にかつ鉛直上下方向に昇降可能に支持されている。
【0041】図19に詳示するように、各検査ユニット
19,20はガイド17,18に水平移動可能に支持さ
れた水平移動スライダ21と、この水平移動スライダ2
1に昇降可能に支持された昇降スライダ22とを備え、
水平移動スライダ21は図外のアクチュエータによりラ
イン搬送方向たる前後方向に水平移動され、一方、昇降
スライダ22は同様のアクチュエータにより鉛直上下方
向に昇降する。昇降スライダ22の下端部にはライン長
さ方向に延びるプレート23が固定支持され、このプレ
ート23には、ライン1の搬送中心から所定値だけ左右
方向にオフセットされた位置に4つの検査ヘッド53,
53,…がそれぞれ所定の間隔、詳しくはシリンダヘッ
ドWにおける各気筒3の気筒列方向において同じ位置に
ある吸気側バルブシート孔9,9,…間又は排気側バル
ブシート孔10,10,…間の間隔と同じ間隔をあけて
垂設されている。すなわち、各スライダ21,22にプ
レート23を介して支持されている4つの検査ヘッド5
3,53,…は、アクチュエータ(駆動手段)の駆動に
より水平前後方向又は上下方向に同時に移動するように
なっている。
【0042】上記第1検査ステーションST2 における
左側の吸気側検査ユニット19の各検査ヘッド53は第
1種類のエンジンの吸気側バルブシート7の間隙Dを、
また右側の排気側検査ユニット20の各検査ヘッド53
は第2種類のエンジンの排気側バルブシート8の間隙D
をそれぞれ検査する。一方、第2検査ステーションST
3 における左側の吸気側検査ユニット19の各検査ヘッ
ド53は第2種類のエンジンの吸気側バルブシート7の
間隙Dを、また右側の排気側検査ユニット20の各検査
ヘッド53は第1種類のエンジンの排気側バルブシート
8の間隙Dをそれぞれ検査するものとされている。つま
り、各種類のエンジンのシリンダヘッドWにおける吸気
バルブシート7用の検査ユニット19と排気バルブシー
ト8用の検査ユニット20とは、上方から見て搬送方向
に前後に所定量だけオフセットされてライン1両側左右
に千鳥状に配置されている。
【0043】各検査ステーションST2 ,ST3 には、
それぞれシリンダヘッドWをクランプ保持してコンベア
13毎左右方向にチルトさせるクランプ装置25,25
が設けられている。すなわち、図17及び図18に拡大
詳示するように、各クランプ装置25はコンベア13の
支持部分を兼ねる矩形枠状の支持台26を有し、この支
持台26の左右中央部にはライン搬送方向に延びる回転
軸27が回転可能に支持されている。この回転軸27に
は矩形板状の受材28が左右中央部にて回転一体に取り
付けられ、この受材28上面の4つの隅角部には門型の
枠部材29が回転一体に立設されている。また、受材2
8の上面には他のステーションST1 ,ST4 と同じ高
さ位置の複数のローラ12,12,…を有するローラコ
ンベア13が立設され、このローラコンベア13上にシ
リンダヘッドWを上載支持するようにしている。
【0044】また、受材28上面の前後位置には左右1
対の押上げシリンダ30,30が取り付けられ、この左
右の押上げシリンダ30,30のピストンロッドはそれ
ぞれ上方に延びて上記ローラ12,12間に位置し、両
者間には押上げプレート31が架設されている。さら
に、上記受材28上のローラコンベア13における左右
のフレームの各々には、ブラケット32bを介してクラ
ンプシリンダ32が、ピストンロッド32aをコンベア
13上のシリンダヘッドWに向けてかつ相対するシリン
ダ32と対向して取り付けられ、そのピストンロッド3
2aの先端部にはクランパ33が取り付けられており、
押上げシリンダ30,30の伸長作動によりシリンダヘ
ッドWをコンベア13のローラ12,12,…から押し
上げて枠部材29の横枠板29aに押し当て、その後、
両クランプシリンダ32,32の伸長作動により、シリ
ンダヘッドWを左右方向に移動不能にクランプ保持する
ようにしている。
【0045】一方、上記受材28下面の前後の隅角部に
はそれぞれ円弧状の従動ローラ34,34の端部が一体
に固定されている。また、支持台26の下部には回転軸
27と平行に駆動軸35が支持され、この駆動軸35に
は上記従動ローラ34,34に伝動可能に接触する駆動
ローラ36,36が取り付けられている。駆動軸35の
前後略中央部には従動スプロケット37が回転一体に取
り付けられ、この従動スプロケット37は支持台26下
部に設置した正逆回転可能な駆動モータ38にチェーン
39を介して駆動連結されている。そして、押上げシリ
ンダ30,30によりシリンダヘッドWをローラ12,
12,…から押し上げて枠部材29上端の横枠板29a
に押し当て、かつクランプシリンダ32,32によりク
ランプした状態で駆動モータ38を正逆回転させること
により、シリンダヘッドWをローラコンベア13と共に
回転軸27回りに揺動させて、鉛直上下面に対しシリン
ダヘッドW底面とバルブシート7,8とがなす角度θ
1,θ2だけ左方向又は右方向にチルトさせる。そし
て、そのチルト状態では、各バルブシート孔9,10
(吸排気ポート4,5の開口端)が上記各検査ヘッド5
3の搬送中心からのオフセット量だけ偏位して検査ヘッ
ド53の真下位置に位置付けられ、かつバルブシート孔
9,10の中心線が鉛直方向を向いて各検査ヘッド53
の軸心と一致するようになっており、その状態で検査ヘ
ッド53を下降移動するだけで、検査ヘッド53の下端
部をバルブシート孔9,10に嵌挿可能としている。
【0046】また、上記不良品搬出ステーションST4
の左側には、コンベア13と同じ高さのローラ41,4
1,…を有する受台42が設置されている。一方、不良
品搬出ステーションST4 の右側側方には基台43上に
取り付けたシリンダ44の伸長動作によりコンベア13
上のシリンダヘッドWを上記受台42に向けて押し出す
プッシャ45が配設されており、上記各検査ステーショ
ンST2 ,ST3 でバルブシート7,8の間隙Dが不良
であると判定されたときに、プッシャ45を作動させて
不良品のシリンダヘッドWをライン1から受台42に払
い出すようにしている。
【0047】以上の搬送ライン1での動作を図20のフ
ローチャート図により説明すると、まず、ステップS1
により機種検知ステーションST1 でエンジンの種類を
検知する。次のステップS2では、上記機種が第2機種
かどうかを判定し、この判定が第1機種のNOのときに
は、ステップS3〜S6に進む一方、第2機種のYES
のときにはステップS7〜S10に進む。
【0048】上記ステップS3では、第1検査ステーシ
ョンST2 においてワークとしての第1機種のエンジン
のシリンダヘッドWをクランプ装置25でクランプして
左方向にチルトさせ、ステップS4では吸気側バルブシ
ート7,7,…の各々の間隙Dの幅を測定する。その
後、ステップS5に進み、今度は第2検査ステーション
ST3 において同様にシリンダヘッドWをクランプ装置
25でクランプして右方向にチルトさせ、ステップS6
では排気側バルブシート8,8,…の各々の間隙Dの幅
を測定し、しかる後にステップS11に進む。
【0049】これに対し、ステップS7では、第1検査
ステーションST2 において第2機種のエンジンのシリ
ンダヘッドWをクランプ装置25でクランプして右方向
にチルトさせ、ステップS8で排気側バルブシート8,
8,…の各々の間隙Dの幅を測定する。次いで、ステッ
プS9に進み、第2検査ステーションST3 において同
様にシリンダヘッドWをクランプして左方向にチルトさ
せ、ステップS10で吸気側バルブシート7,7,…の
各々の間隙Dの幅を測定した後、ステップS11に進
む。
【0050】上記ステップS11では、後述するように
検査の結果が良好かどうかを判定し、この判定がバルブ
シート7,8の間隙Dの正常である「OK」のときには
そのまま終了するが、不良のときにはステップS12に
進み、不良品搬出ステーションST4 において、不良と
なったシリンダヘッドWをプッシャ45の作動により受
台42に払出し(搬出)した後、終了する。
【0051】上記各検査ヘッド53の具体的構成を図1
に示す。すなわち、図1において、47は上記プレート
23に取り付けられる円板状の取付板で、図5に示すよ
うに、この取付板47の下側には取付板47と同じ大き
さの円板状基板48が同心に配置され、この基板48下
面に各検査ヘッド53が取り付けられている。基板48
の周縁部4箇所には上下方向に貫通する挿通孔49を有
するボス部48a,48a,…が形成され、この各ボス
部48aの挿通孔49にはロッド50の下端部が摺動可
能にかつ上方に抜け止めされて支持され、ロッド50の
上端部は上記取付板47に貫通されて固定されている。
また、基板48の各ボス部48aと取付板47との間に
はロッド50の周りに配置したコイルばね51が縮装さ
れており、基板48つまり検査ヘッド53における後述
のCCDカメラ56等の上下移動をコイルばね51の収
縮により吸収するようになっている。
【0052】そして、上記検査ヘッド53は、底部を上
側にして基板48と同心に配置した有底円筒状のカバー
部材54を備え、このカバー部材54は上端底部にて基
板48に円周方向に配置した複数のばね52,52,…
を介して水平方向にのみ移動可能に吊下げ支持されてい
る。すなわち、上記各ばね52は、図示しないが、多数
のワッシャを積層配置してその外周をラバーで覆ったも
のであり、水平方向のずれはワッシャ間の相対移動によ
り可能とし、上下方向の移動はラバーによって規制する
ようにしている。このことで、CCDカメラ56を有す
る検査ヘッド53は、駆動手段としてのアクチュエータ
に連結されている各スライダ21,22に対し水平方向
に相対移動可能にフロート支持されている。
【0053】上記カバー部材54内の上端部(基端部)
には各バルブシート7,8の間隙Dを撮像する撮像手段
としてのCCDカメラ56が同心に収容されて固定され
ている。また、カバー部材54内の中間部には、間隙D
の像を例えば100倍程度に拡大してCCDカメラ56
に伝達するマイクロレンズ57が同心に配置されて収容
され、このレンズ57の鏡胴の下端部外周面には大径の
台座部57aと、その下側に雄ねじ部57bとが形成さ
れ、この雄ねじ部57bの上端には締付ナット部58が
螺合されている。
【0054】さらに、カバー部材54内の下端部(先端
部)には筒状の収納部材60が同心に収容され、この収
納部材60の外径はバルブシート孔9,10に嵌挿可能
な大きさとなっている。図2及び図3に示すように、収
納部材60の上端部には他の部分よりも大径でかつレン
ズ57の台座部57aと同径の大径部60aが形成さ
れ、この大径部60a内にレンズ57の下端部が嵌合さ
れている。そして、大径部60aの内周面にはレンズ5
7の雄ねじ部57bに螺合する雌ねじ部60bが形成さ
れており、収納部材60をレンズ57に対し回転させ、
その雌ねじ部60bとレンズ57の雄ねじ部57bとの
螺合により収納部材60を軸方向に移動させてレンズ5
7の焦点を合わせ、その合焦状態で締付ナット部58を
回して大径部60aに締め付けることにより、レンズ5
7の焦点をロックするようにしている。
【0055】上記収納部材60内の下端部(先端部)に
は間隙Dの画像をCCDカメラ56に偏向させる三角錐
プリズムミラー61が収納されている。このプリスムミ
ラー61は、図4にも示す如く、収納部材60内の下端
部にそこを閉塞するように配置された円板状の基端部6
1aと、この基端部61aから上方に延び、先端を上方
に向けた三角錐部61bとからなる。そして、図9に示
すように、バルブシート7,8と台座6との間隙Dの画
像をミラー61の三角錐部61bの各表面でレンズ57
側に反射させ、そのレンズ57で拡大した後にCCDカ
メラ56に導くようにしている。
【0056】また、上記収納部材60の下端部の外周面
には上記三角錐プリズムミラー61と対応した位置に撮
像口63が開口されている。この撮像口63は、円弧部
を収納部材60の下端側に配置した略半円形状とされ、
その円弧部の下端は三角錐プリズムミラー61の基端部
61a上端の位置に、また上端部は三角錐部61b上端
よりも高い位置にそれぞれ位置している。従って、収納
部材60の下端部をバルブシート孔9,10から吸排気
ポート4,5に嵌挿してバルブシート7,8と台座6と
の間隙Dを撮像口63、三角錐プリズムミラー61及び
レンズ57を経て撮像したとき、図10に示すように、
画面全体が所定の中心周りに3分割されて、その各画面
にそれぞれ間隙Dが部分的に写し出された画像となる。
【0057】図6に拡大詳示するように、上記カバー部
材54の下端部内にはねじ部材65が同心に嵌合固定さ
れ、このねじ部材65の内周面には雌ねじ部65aが形
成されている。また、このねじ部材65の内部には下端
に内向フランジ66aを有する支持部材66が収納部材
60と間隙Dをあけて同心に配置され、この支持部材6
6外周の雄ねじ部66bが上記ねじ部材65の雌ねじ部
65aに螺合されている。この螺合により支持部材66
が後述の開閉部材70と共に収納部材60の周りから取
外し可能とされている。尚、68は支持部材66に螺合
された締結ラットで、これをねじ部材65に対し締め付
けることで支持部材66を固定する。
【0058】また、上記支持部材66と収納部材60と
の間の間隙Dには収納部材60の撮像口63を開閉する
円筒状の撮像口開閉部材70が同心に配置され、この開
閉部材70は収納部材60の外側を相対的に摺動して撮
像口63を開閉する。開閉部材70の外径は支持部材6
6の内向フランジ66aよりも若干小径とされ、その下
端部の内周面は収納部材60外周面に摺接している。開
閉部材70の上端には支持部材66の内周面に摺接する
外向フランジ70aが形成され、この外向フランジ70
aを支持部材66の内向フランジ66aに係止させるこ
とにより、開閉部材70が支持部材66に落下不能に抜
け止めされる。
【0059】また、支持部材66内周面の上端部にはス
トッパリング71が抜止めリング72により上方に抜け
止めされて配置されており、開閉部材70が支持部材6
6から上方に抜け出るのをストッパリング71により防
いでいる。また、開閉部材70内周の上半部は切り欠か
れて段部70bが形成され、この段部70bの上面と上
記ストッパリング71との内周部との間には付勢手段と
してのスプリング74が縮装されており、このスプリン
グ74により開閉部材70を下側に付勢して撮像口63
を閉じるようにしている。このスプリング74は、上記
コイルばね51よりも低く、かつばね52よりも大きい
ばね力を持ったものとされている。
【0060】上記撮像口開閉部材70はバルブシート孔
9,10内に嵌挿不能の外径を有し、その下端部におい
て、バルブシート孔9,10内に嵌挿不能な外径を有す
る部分よりも下端側は、バルブシート孔9,10内に嵌
挿可能な先細りテーパ形状のテーパ部70cが形成され
ている。そして、アクチュエータにより各検査ヘッド5
3を下降させて収納部材60の下端部をバルブシート孔
9,10内に嵌挿し、CCDカメラ56をポート4,5
内のバルブシート7,8の間隙Dに相対的に近付けたと
き、開閉部材70下端部のテーパ部70cをバルブシー
ト7,8と当接させて開閉部材70をスプリング74の
付勢力に抗して上方(基端側)に移動させ、収納部材6
0下端部の撮像口63を開く一方、検査ヘッド53を上
昇させて収納部材60の下端部をバルブシート孔9,1
0から抜き出し、CCDカメラ56をバルブシート7,
8の間隙Dから相対的に離したときには、開閉部材70
をスプリング74の付勢力により下側に移動させて撮像
口63を閉じるようにしている。
【0061】また、76は上記吸排気ポート4,5内の
バルブシート7,8の間隙Dを照射するハロゲンランプ
等の光源であって、この光源76の光はグラスファイバ
77によって上記三角錐プリズムミラー61に導かれて
いる。このグラスファイバ77は検査ヘッド53の外部
では集束体とされ、この集束体はレンズ57の鏡胴の中
間部からその内部に挿通されている。グラスファイバ7
7は、レンズ57の鏡胴内部から収納部材60にかけて
は鏡胴ないし収納部材60の内周面に分散配置されてお
り、このグラスファイバ77から出た光を三角錐プリズ
ムミラー61で反射させてバルブシート7,8の間隙D
に導くようにしている。
【0062】図14は検査システムの全体構成を示し
(尚、検査ヘッド53は2つのみ示している)、81は
搬送ライン1での制御を行うシーケンサで、各検査ヘッ
ド53からそのバルブシート7,8への着座が良好に行
われたことを示す信号と、検査ヘッド53が下降方向に
オーバーランした信号とが入力される。82は各検査ヘ
ッド53に対応して設けられたカメラコントローラで、
CCDカメラ56で撮像した画像の信号が入力される。
この各カメラコントローラ82は、光源76の電源を調
整する電源ユニット83に接続されており、この電源ユ
ニット83により光源76の出力を変えてバルブシート
7,8の間隙Dへの光量つまりその明るさを調整するよ
うにしている。
【0063】上記シーケンサ81及び各カメラコントロ
ーラ82は画像処理装置84に接続されており、この画
像処理装置84からカメラコントローラ82に外部同期
信号を出力する一方、カメラコントローラ82からは映
像出力を受ける。画像処理装置84はモニタ装置85及
びフロッピディスク駆動装置86にも接続されており、
画像処理した結果をモニタ装置85に出力してモニタす
るとともに、フロッピディスク駆動装置86に出力して
その内部のフロッピディスク7(図示せず)に記録させ
るようにしている。
【0064】上記画像処理装置84において、CCDカ
メラ56により撮像したバルブシート7,8の間隙Dの
像からそれを処理して間隙Dの幅を計測する動作につい
て説明すると、図11に示すように、最初のステップT
1で画像を取り込んだ後、ステップT2〜T4において
画質改善及びノイズの除去のための処理を行う。この処
理は、シリンダヘッドWがアルミニウム素材の鋳造品で
その表面に凹凸があり、影の部分やぎらつきが多くて間
隙Dと他の部分との明るさでの比較分離が困難であるの
で、これを解決するため行うものである。
【0065】まず、ステップT2で局所最大値フィルタ
により濃淡ノイズを除去する。この局所最大値フィルタ
によるノイズ除去は、画像の実際の明るさに対してノイ
ズを除去するもので、画像の画面を縦横に多数のマトリ
ックス(例えば512×512)に分割し、その画像を
例えば図12に示すように縦横3つずつのマトリックス
を有する空間フィルタにより走査し、そのうちの最大値
を該マトリックスの中心値として採用することで、画像
の局部的な陰影やぎらつきを平滑化し、画像からノイズ
を除去するものである。
【0066】この後、ステップT3において、所定の閾
値で画像の明暗を「0」又は「1」の2つの値に分ける
2値化を行い、ステップT4では上記2値化された画像
について縮小拡大フィルタにより2値ノイズを除去す
る。この処理は、バルブシート7,8の間隙Dを示す画
像部分の分離不良が生じる場合に、画像の縮小及び拡大
を同数ずつ繰り返して強制的な分離を行うことにより、
信頼性の向上を図るものである。すなわち、バルブシー
ト7,8の間隙Dの画像に付随した小さな画像に対し、
その画像を例えば2回縮小した後に同数だけ拡大するこ
とで、小さい画像を消失除去して本来の間隙Dのみを残
す。
【0067】上記ステップT4の後はラベリング処理を
行う。このラベリング処理は、画像における間隙D以外
のノイズ部分を除去するために、間隙D部分のみを1つ
ずつ取り出す。
【0068】次いで、以上のようにして改善された画像
に対し、ステップT6〜T11において、間隙Dの部分
の正確な認識及び抽出を行うために、画像中の全ての部
分にチェックを行い、誤認を防ぐ。まず、ステップT6
において、画像の間隙Dであろう部分に視野を限定する
ウィンドウ設定を行う。次に、ステップT7に進み、画
像内の対象物中の最大面積で規定値以上のものを抽出し
て面積チェックを行う。すなわち、基準値以上で面積が
最大のものを間隙Dとする。
【0069】この後、ステップT8において上記面積チ
ェックによりチェックされる対象物が該当無しかどうか
を判定し、この判定が該当有りのNOのときには、ステ
ップT9において形状チェックを行う。この処理では、
間隙Dの画像が細長い形状であるので、図13に示す如
く、それを等価楕円Oと見做し、この等価楕円Oからそ
の長軸O1と短軸O2との長さの比(以下、長軸/短軸
比という)を求める。上記等価楕円Oとする処理は、間
隙Dの画像を多数のマトリックスに分割してx,y座標
を与え、x値及びy値のそれぞれの総和をマトリックス
数で割ることにより、重心のx,y座標が求まるととも
に、各マトリックスの重心からのモーメントを求め、各
方向毎のモーメントの分布から各方向のモーメントの総
和が最大となる方向を求め、その方向を長軸O1とし、
直交方向を短軸O2として、それらの長さの比を計算す
るものである。
【0070】ステップT10では、上記等価楕円Oの長
軸/短軸比が予め実験で設定された設定値、例えば
「3」よりも小さいか否かを判定し、この判定が長軸/
短軸比<3のYESのときには、上記ステップT8の判
定がYESの場合と共にステップT12に進む。
【0071】一方、ステップT10での判定が長軸/短
軸比≧3のNOのときには、ステップT11に進んで間
隙D(すき)の幅を計測し、上記等価楕円ODの短軸O
2の長さを間隙Dの幅とし、しかる後にステップT12
に進む。
【0072】上記ステップT12では、画面における3
つの方向の全てについて計測が完了したかどうかを判定
する。この判定がNOのときには上記ステップT6に戻
って、それ以下の処理を繰り返すが、判定がYESにな
ると、ステップT13において上記計測された3方向の
間隙Dの幅が共に規定値以下であるかどうかを判定す
る。そして、この判定がYESのときには、ステップT
14において、バルブシート7,8の間隙Dが正常であ
る「OK」の判定を、またNOのときには、ステップT
15において、バルブシート7,8の間隙Dが不良であ
る「NG」の判定をそれぞれ行った後、ステップT16
において上記判定結果を出力する。
【0073】次に、上記実施例の作動について説明す
る。鋳造後の2種類のエンジンのシリンダヘッドW,W
がそれぞれ加熱され、その底面の各吸排気ポート4,5
の開口端における台座6にそれぞれバルブシート7,8
が嵌合された後、クーラントにより冷却され、このこと
でバルブシート7,8が焼嵌めにより装着される。この
ようにしてバルブシート7,8が装着された2種類のエ
ンジンのシリンダヘッドW,Wは交互にシリンダヘッド
搬送ライン1に搬入され、そこでバルブシート7,8と
台座6との間隙Dの良否が検査される。
【0074】搬送ライン1に搬入されたシリンダヘッド
Wはその底面を上向きにしかつ気筒列方向を搬送方向に
一致させてコンベア13上を搬送され、まず、その機種
検知ステーションST1 においてエンジンの機種が識別
される。
【0075】この機種の識別後、シリンダヘッドWは第
1検査ステーションST2 に搬送され、それが例えば第
1種類のエンジンのものであるときには、左側(図15
で下側)の吸気側検査ユニット19における検査ヘッド
53,53,…の各々によりエンジンの吸気側バルブシ
ート7の間隙Dが検査される。すなわち、シリンダヘッ
ドWが第1検査ステーションST2 に搬入されてその所
定位置に停止すると、押上げシリンダ30,30,…の
作動によりシリンダヘッドWがコンベア13から押し上
げられて枠部材29上端の横枠板29aに押し付けら
れ、上下移動不能にクランプされる。次いで、シリンダ
ヘッドWはクランプシリンダ32,32の伸長作動によ
り左右方向に移動不能にクランプ保持された後、駆動モ
ータ38の作動によりコンベア13毎チルトされる。こ
のチルト状態では、シリンダヘッドWは鉛直上下面に対
しシリンダヘッドW底面と吸気側バルブシート7とのな
す角度θ1だけ左方向に傾き、吸気側バルブシート孔9
が各検査ヘッド53の搬送中心からのオフセット量だけ
偏位し、かつバルブシート孔9の中心線方向が鉛直方向
になる。また、アクチュエータの駆動による水平移動ス
ライダ21の移動により上記4つの検査ヘッド53,5
3,…が水平前後方向に同時に移動してそれぞれ上記シ
リンダヘッドWにおける各気筒3の例えば前側位置にあ
る吸気側バルブシート孔9,9,…の真上位置に位置付
けられ、このことで各検査ヘッド53の中心線がバルブ
シート孔9の中心線方向と一致する。この状態で、アク
チュエータの作動により昇降スライダ22が下降して4
つの検査ヘッド53,53,…が同時に下降移動し、そ
の各々の下端部(先端部)がバルブシート孔9,9,…
を通って吸気ポート4,4,…に嵌挿される。
【0076】このときの各検査ヘッド53の作動を詳細
に説明すれば、検査ヘッド53の上昇時、つまりその収
納部材60の下端部が吸気側バルブシート孔9に嵌挿さ
れていないときには、収納部材60外周にある撮像口開
閉部材70はスプリング74の付勢力により下端側に移
動しており、このことで収納部材60外周面の撮像口6
3が閉じられている(図1参照)。
【0077】しかし、アクチュエータの作動により各検
査ヘッド53が下降移動すると、まず最初に、支持部材
66を介してカバー部材54に支持されている開閉部材
70の下端部が吸気ポート4開口縁のバルブシート7と
当接し、このことで開閉部材70のポート4への嵌挿が
規制される。
【0078】その場合、撮像口開閉部材70の下端部
(先端部)に先細りテーパ状のテーパ部70cが形成さ
れているので、このテーパ部70cがバルブシート孔9
に案内されながらそれと同心に嵌挿される。しかも、各
検査ヘッド53はプレート23に対し水平方向に相対移
動可能にフロート支持されているので、上記位置ずれ時
にテーパ部70cの案内によって収納部材60がバルブ
シート孔9と同心となるように移動しても、検査ヘッド
53のみがプレート23に対し相対的に水平方向に移動
して、検査ヘッド53が正確にバルブシート孔9の中心
位置に位置付けられる。このため、図8に示すように、
検査ヘッド53がバルブシート孔9の中心位置から多少
ずれていても、そのずれを吸収してバルブシート孔9内
に正確に収納部材60を嵌挿することができる。
【0079】検査ヘッド53がさらに下降移動すると、
図7に示す如く、上記開閉部材70が停止規制されたま
ま、収納部材60の下端部のみがバルブシート孔9を通
って吸気ポート4内に嵌挿され、このことにより開閉部
材70は上記スプリング74の付勢力に抗して相対的に
上側(基端側)にスライド移動し、上記撮像口63が開
かれる。そして、収納部材60の下端部が吸気ポート4
内に所定位置まで嵌挿されると、この収納部材60下端
部にある撮像口63はバルブシート7と台座6との間隙
Dの位置に位置付けられる。この状態で、ハロゲンラン
プ等の光源76からの光がグラスファイバ77によって
三角錐プリズムミラー61に導かれ、そこで反射された
後、上記開いた撮像口63から収納部材60外に出て、
吸気ポート4内のバルブシート7下側のリング状の間隙
Dを3方向に亘り照射する。また、この光源76の光で
照射された間隙Dの画像が上記撮像口63を経て三角錐
プリズムミラー61に入り、そこで反射されてCCDカ
メラ56側に偏向され、次いでレンズ57で所定倍率に
拡大された後、CCDカメラ56に入力される。このカ
メラ56に入力された間隙Dの画像は、図10に示す如
く、画面全体を所定の中心周りに3分割した各画面にそ
れぞれ間隙Dが部分的に写し出されたものとなる。
【0080】この場合、撮像口開閉部材70をスプリン
グ74により下側に付勢して撮像口63を閉じておき、
検査ヘッド53の下降時に開閉部材70をバルブシート
7との当接により上昇移動させて撮像口63を開くた
め、検査ヘッド53の下端部をバルブシート7に接近又
は離隔させるだけで自動的に開閉部材70を移動させて
撮像口63を開閉することができ、撮像口開閉部材70
を簡単な構造で開閉駆動することができる。
【0081】また、上記のように、検査ヘッド53が吸
気ポート4の中心位置から多少ずれしていても、そのず
れを吸収してポート4内に正確に収納部材60が嵌挿さ
れているので、バルブシート7と台座6とのリング状の
間隙Dを正確に撮像することができ、延いてはその間隙
Dを確実に検査することができる。
【0082】しかも、上記三角錐プリズムミラー61
は、その基端部を収納部材60の下端部に向けて配置さ
れ、収納部材60側の撮像口63は円弧部を収納部材6
0の下端部にした略半円形状とされているので、撮像口
63を全円状とした場合のように、CCDカメラ56に
おいて各分割画面の中心と反対側に画像が二重に写し出
されることはなく、バルブシート7と台座6との間隙D
の像を確実に識別してカメラ56に入力させることがで
きる。
【0083】さらに、上記三角錐プリズムミラー61は
バルブシート7と台座6との間隙Dの像をCCDカメラ
56に偏向する機能のみならず、光源76からの光を偏
向して間隙Dに照射する機能をも兼ねているので、検査
ヘッド53をコンパクトなものとすることができる。
【0084】こうしてカメラ56で得られた画像に対
し、最初に画質改善及びノイズの除去のための処理が行
われる。すなわち、まず、画像から局所最大値フィルタ
により濃淡ノイズが除去され、次に、所定の閾値で画像
の明暗を「0」又は「1」の2つの値に分ける2値化が
行われ、さらに、この2値化された画像について縮小拡
大フィルタにより2値化ノイズが除去され、これらの処
理後にラベリング処理が行われる。
【0085】次いで、画像中の全ての部分にチェックが
行われる。まず、画像の間隙Dであろう部分に視野を限
定するウィンドウ設定が行われた後、画像内の対象物中
の最大面積で規定値以上のものを抽出する面積チェック
が行われ、その基準値以上で面積が最大のものが間隙D
とされる。この後、上記面積チェックによりチェックさ
れる対象物があるときには、形状チェックが行われ、対
象物が細長い形状であるときにはそれは等価楕円Oと見
做され、この等価楕円Oからその長軸O1と短軸O2と
の比が設定値「3」以上のものが間隙Dとされ、その短
軸O2の長さが間隙Dの幅とされる。そして、図7に示
すように、画面における3つの方向の全ての間隙D,
D,…の幅が共に規定値以下であると、バルブシート7
の間隙Dが正常であると見做され、一方、間隙Dの幅が
1つでも規定値を越えていると、バルブシート7の間隙
Dが不良であると見做され、これらの検査結果が出力さ
れる。尚、この検査の完了は、検査ヘッド53がポート
4から抜け出して次の動作を行うまでに行われる。
【0086】この場合、各検査ヘッド53におけるCC
Dカメラ56によりバルブシート7と台座6とのリング
状の間隙Dを撮像し、この撮像された間隙Dの濃淡画像
を2値化処理し、この2値化処理された細長い形状の画
像を等価楕円Oに変換した後、この等価楕円Oの短軸O
2の長さを間隙Dの幅として計測するので、画像におい
て被検査部としての間隙D以外に、バルブシート7ない
し吸気ポート4内周面の各エッジ部の陰影や汚れ、或い
は鋳造品表面の凹凸面が撮像されていても、それらをう
まくぼかして間隙Dの平均値を高精度にかつ迅速に計測
することができる。しかも、上記画像の等価楕円Oへの
置換により、間隙Dが実際の幅よりも大きめに計測され
るので、検査不良の基準レベルが高くなって不良品が確
実に除去され、不良品を出さない点で有利となる。
【0087】また、カメラ56で撮像された間隙Dの濃
淡画像を局部最大フィルタによりノイズ除去して2値化
処理するとともに、この2値化画像の段階でさらに縮小
拡大フィルタによりノイズ除去した後に等価楕円Oに置
換するので、画像における実際の間隙Dをその他のノイ
ズ部分から確実に分離して除去することができ、間隙D
の検査精度をさらに高精度にしてその信頼性を高めるこ
とができる。
【0088】しかも、画像中の対象物のうちの規定値以
上のものを選別し、さらにその画像を変換した等価楕円
Oの長軸/短軸比を求め、この比が所定値以上のものを
間隙Dとするので、画像における実際の細長い形状の間
隙Dをノイズ部分からさらに確実に分離除去でき、間隙
Dの検査精度のより一層の向上を図ることができる。こ
れらによる検出精度の向上の結果、シリンダヘッドWが
アルミニウム鋳造品で、その表面の凹凸による影の部分
やぎらつきがあっても、それらをバルブシート7,8及
び台座6の間隙Dと明確に区別でき、その間隙Dの幅を
精度よく計測することができる。
【0089】また、リング状間隙Dの周囲部の3方向が
撮像され、この撮像された3方向の画像の各々について
間隙Dの幅として算出されるので、リング状の間隙Dで
あっても3つの部分に分割してその幅の平均値を高精度
に検査でき、間隙Dの全体を必要最小限の部分で効率よ
く検査することができる。
【0090】そして、画像において上記等価楕円Oによ
り計測された3つの方向の全ての間隙D,D,…の幅が
1つでも規定値を越えていると、バルブシート7と台座
6との間隙Dが不良であるとするので、バルブシート7
が台座6に対し傾いて装着されているシリンダヘッドW
が不良品と判定される。それ故、残された正常品では、
吸気弁がバルブシート7に片当りするのを確実に防止す
ることができる。
【0091】こうして4つの吸気ポート4,4,…の各
バルブシート7の間隙Dがそれぞれ検査ヘッド53,5
3,…により検査されると、これら検査ヘッド53,5
3,…はアクチュエータの駆動による昇降スライダ22
の上昇移動により同時に上昇して、その下端部がバルブ
シート孔9,9,…から抜け出し、このことで各検査ヘ
ッド53における撮像口開閉部材70がスプリング74
の付勢力により下側に摺動して撮像口63が元どおりに
閉塞される。
【0092】この後、シリンダヘッドWがそのままチル
トされた状態で、上記4つの検査ヘッド53,53,…
が水平移動スライダ21の移動により水平後方向に同時
に移動して、それぞれ上記シリンダヘッドWにおける各
気筒3の今度は後側位置にある吸気ポート4,4,…の
バルブシート孔9,9,…の真上位置に位置付けられ
る。次いで、上記と同様にして、4つの検査ヘッド5
3,53,…が同時に下降移動し、その各々の下端部
(先端部)がバルブシート孔9,9,…に嵌挿されて、
そのバルブシート7と台座6との間隙Dが上記と同様に
検査される。
【0093】このような吸気側バルブシート7の間隙D
の検査が終了すると、検査ヘッド53,53,…が上昇
した後、上記クランプ装置25が元の状態に戻ってシリ
ンダヘッドWはコンベア13上に載置され、そのコンベ
ア13の作動によりシリンダヘッドWが第2検査ステー
ションST3 に搬送される。この第2検査ステーション
ST3 では、その右側(図15で上側)の排気側検査ユ
ニット20の検査ヘッド53,53,…の各々によりシ
リンダヘッドWにおける各気筒3の例えば前側位置にあ
る排気ポート5,5,…の各バルブシート8の間隙Dが
検査される。この検査では上記吸気側バルブシート7の
間隙Dの場合とは逆であり、シリンダヘッドWがクラン
プ装置25にクランプ保持されて右側にチルトされる。
このチルト状態では、シリンダヘッドWは鉛直上下面に
対しシリンダヘッドW底面と排気側バルブシート8との
なす角度θ2だけ右方向にチルトされて、バルブシート
孔10が各検査ヘッド53の搬送中心からのオフセット
量だけ偏位し、この検査ヘッド53の真下位置にバルブ
シート孔10が中心線方向を鉛直方向にして位置付けら
れる。この状態で、アクチュエータの作動により検査ヘ
ッド53,53,…が下降移動し、その下端部がそれぞ
れバルブシート孔10,10,…に嵌挿され、その各々
のCCDカメラ56で撮像された間隙Dの画像の処理に
より間隙Dの適否が判別される。
【0094】また、この検査が終了すると、検査ヘッド
53,53,…は上昇した後、後側に水平移動して下降
し、シリンダヘッドWにおける各気筒3の後側位置にあ
る排気ポート5,5,…のバルブシート孔10,10,
…に嵌挿されて、該排気ポート5,5,…におけるバル
ブシート8の間隙Dが検査される。
【0095】これに対し、シリンダヘッドWが第2種類
のエンジンのものであるときには、上記第1種類のエン
ジンとは逆の位置で吸排気バルブシート7,8の間隙D
が検査される。すなわち、この第2機種のエンジンのシ
リンダヘッドWは、上記第1機種のエンジンのシリンダ
ヘッドWが第1検査ステーションST2 から第2検査ス
テーションST3 に搬出されて該第1検査ステーション
ST2 が空になると、それと同時に第1検査ステーショ
ンST2 に搬入される。この第1検査ステーションST
2 では、シリンダヘッドWはクランプされた後、排気ポ
ート5,5,…のバルブシート孔10,10,…がライ
ン1右側の排気側検査ユニット20における各検査ヘッ
ド53の真下位置にバルブシート孔10の中心線方向を
鉛直方向にして位置付けられるように、角度θ2だけ右
方向にチルトされ、この検査ヘッド53,53,…の各
々によりエンジンの各排気側バルブシート8の間隙Dが
検査される。一方、第2検査ステーションST3 では、
シリンダヘッドWはクランプ後に吸気側バルブシート孔
9,9,…が左側の吸気側検査ユニット19における各
検査ヘッド53の真下位置にバルブシート孔9の中心線
方向を鉛直方向にして位置付けられるように、角度θ1
だけ左方向にチルトされ、この各検査ヘッド53により
吸気側バルブシート7の間隙Dが検査される。
【0096】以上の一連の動作をまとめると、図21に
示すようになる。このようにして各シリンダヘッドWに
ついて吸気側及び排気側のバルブシート7,8の間隙D
の検査が終了し、上記検査ステーションST3 で検査さ
れた各機種のシリンダヘッドWは不良品搬出ステーショ
ンST4 に搬送される。そして、上記各検査ステーショ
ンST2 ,ST3 で全ての気筒3,3,…の吸排気側の
バルブシート7,8の間隙Dが適正であると判定された
ときには、不良品搬出ステーションST4 をそのまま通
過して次のステーションに搬送されるが、1つでも不良
があると、プッシャ45が作動し、その基台43上のシ
リンダ44が伸長してコンベア13上の不良品シリンダ
ヘッドWを左側の受台42上に押し出し、その不良品が
ライン1から払い出される。
【0097】したがって、この実施例では、各検査ヘッ
ド53が上昇位置にあるときには、収納部材60の撮像
口63は撮像口開閉部材70により閉じられており、各
検査ヘッド53がバルブシート7,8の間隙Dの検査の
ために下降移動して、その下端部がシリンダヘッドWの
バルブシート孔9,10に嵌挿されると、それに伴い撮
像口開閉部材70が収納部材60に対し相対的に上昇移
動して撮像口63が開放されので、撮像口63は検査の
ときのみに開いてその閉じる頻度が多くなり、その分、
撮像口63内の三角錐プリズムミラー61やレンズ57
の表面がポート4,5周辺の雰囲気に晒され難くなる。
このため、焼嵌めによりバルブシート7,8が台座6に
嵌挿される工程でバルブシート7,8周縁部がクーラン
トにより冷却されるのに伴い、上記吸排気ポート4,5
内の雰囲気中にクーラントのミストがあったとしても、
それが撮像口63を経て三角錐プリズムミラー61やレ
ンズ57の表面に付着するのを抑制でき、長期間に亘り
多数の吸排気ポート4,5におけるバルブシート7,8
の間隙Dを検査しても、その検査精度を高精度に維持す
ることができる。
【0098】また、上記各検査ヘッド53における支持
部材66はカバー部材54から取外し可能であるので、
エンジンの機種が上記2機種以外に変わってバルブシー
ト孔9,10の内径が異なったときには、支持部材66
をその内部の開閉部材70と共に取り外して交換すれば
よく、異なる種類のエンジンであってもバルブシート
7,8と台座6との間隙Dの検査のための段取替えを容
易に行うことができる。
【0099】さらに、各々CCDカメラ56を備えた4
つの検査ヘッド53,53,…を、シリンダヘッドWに
おける隣り合う気筒3の気筒列方向において同じ位置に
ある吸気側又は排気側バルブシート孔9,9,…,1
0,10,…間の間隔と同じ間隔をあけてスライダ2
1,22に垂設し、この検査ヘッド53,53,…をそ
れぞれ各気筒3の同じ位置にあるバルブシート孔9,1
0に同時に嵌挿し、これを吸気側又は排気側バルブシー
ト孔9,10の各々について2回ずつ繰り返して、その
バルブシート7,8の間隙Dを検査するので、2つずつ
の吸排気弁を有する多気筒エンジンであっても、その各
々のバルブシート7,8の間隙Dを効率よく検査するこ
とができる。しかも、各検査ステーションST2 ,ST
3 では、シリンダヘッドWを1回だけ停止させてクラン
プし、左方向又は右方向にチルトするだけで済むととも
に、その停止状態で、4つの検査ヘッド53,53,…
を2回だけ下降移動させるだけで済み、これらによって
検査動作のタクトを短縮することができる。
【0100】また、各検査ステーションST2 ,ST3
では、クランプ装置25によりシリンダヘッドWをクラ
ンプした後にチルトさせ、このチルト状態では、シリン
ダヘッドWは鉛直上下面に対しシリンダヘッドW底面と
バルブシート7,8とのなす角度θ1,θ2だけ左右方
向にチルトされて、バルブシート孔9,10が各検査ヘ
ッド53の搬送中心からのオフセット量だけ偏位し、そ
のバルブシート孔9,10の中心線方向が鉛直方向にな
るので、その真上に位置付けた検査ヘッド53をそのま
ま真直ぐに下降移動させるだけで、その下端部をバルブ
シート孔9,10内に正確に嵌挿することができる。こ
のため、バルブシート孔9,10がシリンダヘッドW底
面に対し傾斜していても、その中心線を容易に検査ヘッ
ド53に一致させることができるとともに、検査ヘッド
53を左右方向に移動させる制御が不要となって制御シ
ステムを簡略化することができる。
【0101】加えて、上記のように、搬送ライン1を異
なる2種類のエンジンのシリンダヘッドW,Wが搬送さ
れるが、このとき、同じ種類のエンジンのシリンダヘッ
ドWにおける吸気バルブシート7用の検査ヘッド53,
53,…と排気バルブシート8用の検査ヘッド53,5
3,…とは、第1及び第2検査ステーションST2 ,S
T3 において上方から見て搬送中心に対し左右に所定量
だけオフセットされて前後に千鳥状に配置されているの
で、搬送ライン1の搬送方向の大きさをコンパクトにす
ることができる。
【0102】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1又は3の
発明によると、シリンダヘッドに吸気又は排気ポートの
少なくとも一方が1気筒当たり複数形成され、各ポート
の開口部にバルブシートが装着された多気筒エンジン
の、上記各バルブシートとその台座との間隙を撮像手段
により撮像して検査する場合において、エンジンの気筒
数と同数の撮像手段を、各気筒で同じ位置にあるバルブ
シート孔に対応するように間隔をあけて配置し、これら
複数の撮像手段を同時に移動させ、撮像手段によりそれ
ぞれ各気筒で同じ位置にあるバルブシートと台座との間
隙を撮像した後、各気筒で同じ位置にある他のバルブシ
ートと台座との間隙をそれぞれ順に撮像するようにした
ことにより、複数の気筒を有するエンジンであっても、
複数の撮像手段を少なくとも2回同時に移動させれば、
全てのバルブシートの間隙を検査することができ、撮像
手段を使用してバルブシートの間隙を検査する際の検査
効率の向上を図ることができる。
【0103】請求項2又は4の発明によれば、シリンダ
ヘッドが搬送される搬送ラインの幅方向の一側方に、吸
気弁用撮像手段を各気筒で同じ位置にある吸気側バルブ
シート孔に対応するように間隔をあけて配置した吸気側
検査ユニットを、また他側方に、排気弁用撮像手段を各
気筒で同じ位置にある排気側バルブシート孔に対応する
ように間隔をあけて配置した排気側検査ユニットをそれ
ぞれ設け、クランプ手段により、ライン上のシリンダヘ
ッドを、バルブシート孔がライン両側の撮像手段の位置
に対応するように交互にライン幅方向に移動させてクラ
ンプ保持し、そのクランプ状態で、複数の撮像手段を同
時に移動させて、撮像手段によりそれぞれ各気筒で同じ
位置にあるバルブシートと台座との間隙を順に撮像する
ようにしたことにより、検査ユニットにおける撮像手段
をシリンダヘッドの気筒列方向のみに順に移動させてバ
ルブシートの間隙を素早く検査でき、ラインでの検査タ
クト時間の短縮化を図ることができる。
【0104】請求項5の発明によると、バルブシートが
シリンダヘッドの底面に対し所定角度だけ傾斜して装着
されているとき、クランプ手段によるクランプ時に、シ
リンダヘッドを上記バルブシートの傾斜角度だけチルト
させてバルブシート孔を撮像手段の位置に一致させるよ
うにしたことにより、シリンダヘッド底面に対し傾斜し
たバルブシートの孔を容易に撮像手段の位置に移動させ
ることができる。
【0105】請求項6の発明によると、上記吸気側検査
ユニットと排気側検査ユニットとをライン搬送方向にオ
フセットして配置したことにより、ラインでの検査タク
ト時間のより一層の短縮化を図ることができる。
【0106】請求項7の発明によると、上記吸気側及び
排気側検査ユニットを2種類のエンジンに対応してそれ
ぞれ1対ずつ設け、これら4つの検査ユニットを、同じ
種類のエンジンの吸気側及び排気側検査ユニットがライ
ンの搬送方向にラインを挟んで千鳥状にオフセットする
ように配置したことにより、ライン長をコンパクトに保
ちつつ、2種類のエンジンの各々のバルブシートの間隙
の検査効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る検査ヘッドの構成を示す
一部破断正面図である。
【図2】カメラ、レンズ及び収納部材の正面図である。
【図3】収納部材の断面図である。
【図4】三角錐プリズムミラーの平面図である。
【図5】図1のV―V線断面図である。
【図6】検査ヘッドの拡大断面図である。
【図7】検査ヘッドの収納部材がバルブシート孔に嵌挿
された状態を示す断面図である。
【図8】検査ヘッドがバルブシート孔にその中心線から
ずれて嵌挿されるときの状態を示す断面図である。
【図9】エンジンの吸排気ポートにおけるバルブシート
と台座との間隙をCCDカメラで撮像する原理を示す概
略図である。
【図10】取込み画像を示す図である。
【図11】画像処理のフローを示すフローチャート図で
ある。
【図12】局部最大値フィルタ処理の原理を示す図であ
る。
【図13】等価楕円処理の原理を示す図である。
【図14】バルブシート間隙検査システムの構成を示す
ブロック図である。
【図15】シリンダヘッド搬送ラインの平面図である。
【図16】搬送ラインの正面図である。
【図17】クランプ装置を示す正面図である。
【図18】クランプ装置を示す側面図である。
【図19】検査ヘッドの支持構造を示す正面図である。
【図20】搬送ラインでの検査処理動作を示すフローチ
ャート図である
【図21】搬送ラインでの検査処理動作を示す説明図で
ある。
【図22】エンジンのシリンダヘッドの底面図である。
【図23】シリンダヘッドの断面図である。
【符号の説明】
1 シリンダヘッド搬送ライン ST1 機種検知ステーション ST2 第1検査ステーション ST3 第2検査ステーション ST4 不良品搬出ステーション W シリンダヘッド 3 気筒 4 吸気ポート 5 排気ポート 6 台座 7 吸気側バルブシート 8 排気側バルブシート 9 吸気側バルブシート孔 10 排気側バルブシート孔 D 間隙 19 吸気側検査ユニット 20 排気側検査ユニット 25 クランプ装置 53 検査ヘッド 54 カバー部材 56 CCDカメラ(撮像手段) 57 マイクロレンズ 60 収納部材 61 三角錐プリズムミラー 61a 基端部 61b 三角錐部 63 撮像口 66 支持部材 70 撮像口開閉部材 70c テーパ部 74 スプリング 76 光源 77 グラスファイバ 84 画像処理装置 E 等価楕円 E1 長軸0 E2 短軸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柳楽 洋志 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダヘッドに吸気又は排気ポートの
    少なくとも一方が1気筒当たり複数形成され、上記ポー
    トの開口部に吸気弁用又は排気弁用のバルブシートが装
    着された多気筒エンジンに対し、上記各バルブシートと
    その台座との間隙を撮像手段により撮像して検査する方
    法であって、 上記エンジンの気筒数と同数の撮像手段を、各気筒で同
    じ位置にあるバルブシート孔に対応するように間隔をあ
    けて配置しておき、 これら複数の撮像手段を同時に移動させて、撮像手段に
    よりそれぞれ各気筒で同じ位置にあるバルブシートと台
    座との間隙を撮像し、 次いで、各気筒で同じ位置にある他のバルブシートと台
    座との間隙をそれぞれ順に撮像することを特徴とするバ
    ルブシートの間隙検査方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のバルブシートの間隙検査
    方法において、 シリンダヘッドが搬送される搬送ラインの幅方向の一側
    方に吸気弁用撮像手段を各気筒で同じ位置にある吸気側
    バルブシート孔に対応するように、またラインの幅方向
    の他側方に排気弁用撮像手段を各気筒で同じ位置にある
    排気側バルブシート孔に対応するようにそれぞれ間隔を
    あけて配置しておき、 シリンダヘッドをバルブシート孔がライン両側の撮像手
    段の位置にそれぞれ対応するように交互にライン幅方向
    に移動させてクランプ保持し、 そのクランプ状態で、複数の撮像手段を同時に移動させ
    て、撮像手段によりそれぞれ各気筒で同じ位置にあるバ
    ルブシートと台座との間隙を順に撮像することを特徴と
    するバルブシートの間隙検査方法。
  3. 【請求項3】 シリンダヘッドに吸気又は排気ポートの
    少なくとも一方が1気筒当たり複数形成され、上記ポー
    トの開口部に吸気弁用又は排気弁用のバルブシートが装
    着された多気筒エンジンに対し、上記各バルブシートと
    その台座との間隙を撮像手段により撮像して検査するよ
    うにしたバルブシートの間隙検査装置であって、 上記撮像手段はエンジンの気筒数と同数とされて、各気
    筒で同じ位置にあるバルブシート孔に対応するように間
    隔をあけて配置されており、 上記各撮像手段を移動させる駆動手段と、 複数の撮像手段が同時に移動して、それぞれ各気筒で同
    じ位置にあるバルブシートと台座との間隙を撮像した
    後、各気筒で同じ位置にある他のバルブシートと台座と
    の間隙をそれぞれ順に撮像するように、上記駆動手段を
    制御する制御手段とを設けたことを特徴とするバルブシ
    ートの間隙検査装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のバルブシートの間隙検査
    装置において、 シリンダヘッドが搬送される搬送ラインの幅方向の一側
    方に設けられ、吸気弁用撮像手段を各気筒で同じ位置に
    ある吸気側バルブシート孔に対応するように間隔をあけ
    て配置した吸気側検査ユニットと、 搬送ラインの幅方向の他側方に設けられ、排気弁用撮像
    手段を各気筒で同じ位置にある排気側バルブシート孔に
    対応するように間隔をあけて配置した排気側検査ユニッ
    トと、 シリンダヘッドをバルブシート孔がライン両側の撮像手
    段の位置に対応するように交互にライン幅方向に移動さ
    せてクランプ保持するクランプ手段とを備え、 制御手段は、上記クランプ手段がシリンダヘッドをクラ
    ンプ保持した状態で、複数の撮像手段を同時に移動させ
    て、撮像手段によりそれぞれ各気筒で同じ位置にあるバ
    ルブシートと台座との間隙を順に撮像するように構成さ
    れていることを特徴とするバルブシートの間隙検査装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のバルブシートの間隙検査
    装置において、 バルブシートは、シリンダヘッドの底面に対し所定角度
    だけ傾斜してポート開口部に装着されており、 クランプ手段は、クランプ時にシリンダヘッドをバルブ
    シート孔が撮像手段の位置に一致するように上記バルブ
    シートの傾斜角度だけチルトさせるものであることを特
    徴とするバルブシートの間隙検査装置。
  6. 【請求項6】 請求項4記載のバルブシートの間隙検査
    装置において、 吸気側検査ユニットと排気側検査ユニットとは、ライン
    搬送方向にオフセットしていることを特徴とするバルブ
    シートの間隙検査装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載のバルブシートの間隙検査
    装置において、 吸気側及び排気側検査ユニットは、2種類のエンジンに
    対応してそれぞれ1対ずつ設けられ、 4つの検査ユニットは、同じ種類のエンジンの吸気側及
    び排気側検査ユニットがラインの搬送方向にラインを挟
    んで千鳥状にオフセットするように配置されていること
    を特徴とするバルブシートの間隙検査装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101481254B1 (ko) * 2013-03-14 2015-01-09 현대자동차주식회사 다중 보어 검사 장치
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