JPH07285975A - ヒドロカルビルジチオ燐酸金属塩の製造方法 - Google Patents

ヒドロカルビルジチオ燐酸金属塩の製造方法

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JPH07285975A
JPH07285975A JP7035893A JP3589395A JPH07285975A JP H07285975 A JPH07285975 A JP H07285975A JP 7035893 A JP7035893 A JP 7035893A JP 3589395 A JP3589395 A JP 3589395A JP H07285975 A JPH07285975 A JP H07285975A
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アバス・カドクホダヤン
Dale G Pillsbury
デイル・ジー・ピルズバリー
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ポール・ジー・グリフイン
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ヒドロカルビルジチオ燐酸金属塩の製造方
法。 【構成】 本発明は、ヒドロカルビルジチオ燐酸の過塩
基金属塩を製造する方法に関するものであり、この方法
は、上記ヒドロカルビルジチオ燐酸の過塩基金属塩を生
じさせるに充分な量で、1g当たり4m2以上から1g
当たり12m2の表面積を有する金属酸化物を用いて、
ヒドロカルビルジチオ燐酸の中和を行うことを含んでい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【背景】本発明は、ヒドロカルビルジチオ燐酸の金属塩
を製造する方法、特にヒドロカルビルジチオ燐酸の過塩
基(overbased)金属塩を製造する方法に関す
る。
【0002】種々の添加剤を潤滑オイル内で用いて特定
のオイル特性を改良しそしてより満足される潤滑剤を製
造することができることはよく知られている。例えば、
抗摩耗剤は機械部品の摩耗を低くすることを意図したも
のである。高性能エンジン内の可動部品にかかる応力は
より大きいことから、モーターオイルおよび産業用オイ
ルに混合する目的で摩耗抑制剤が多く使用されている。
上記オイル組成物が示す潤滑特性を改良して上記可動部
品の摩耗を低くする目的で、上記オイル組成物内で使用
される他の添加剤が数多く開発された。
【0003】抗摩耗剤の中で、ヒドロカルビルジチオ燐
酸の金属塩、例えばジアリールおよびジアルキルジチオ
燐酸塩、特にジチオ燐酸亜鉛が、油圧油、モーターオイ
ルおよび自動トランスミッション用流体の抗摩耗添加剤
および抗酸化剤として長い間用いられている。ヒドロカ
ルビルジチオ燐酸の金属塩を製造する方法はよく知られ
ている。米国特許第2,838,555号;第3,848,
032号;第4,085,053号;第4,123,370
号;第4,215,067号および第4,263,150号
を参照のこと。典型的な反応では、触媒の存在下で五硫
化燐と4当量のヒドロキシ化合物とを反応させる。次
に、このヒドロカルビルジチオ燐酸が生じた後、これを
その反応マス(mass)から分離し、そして次に、過
剰量の金属塩基、例えば酸化亜鉛などでこれの中和を行
う。
【0004】このヒドロカルビルジチオ燐酸の過塩基金
属塩が示す抗摩耗特性を決定するに重要な特性は、金属
と燐の比率である。典型的には、この金属と燐の比率は
1.15:1以上である必要があり、最も好適には1.
2:1以上でなくてはならない。しかしながら、反応体
および工程条件が変動すると、このようにして生じる生
成物が示す金属と燐の比率が望ましくなく変化してしま
う。このジチオ燐酸金属塩が示す金属と燐の比率が低す
ぎると、金属と燐の比率がより高い生成物とこの反応生
成物とをブレンドする必要性が生じる。従って、金属と
燐の比率が1.15:1以上である明確な反応生成物を
より高い一貫性で生じさせる方法が得られるならばこれ
は望ましいものである。
【0005】
【発明】燐に対する金属の比率が高い、例えば金属と燐
の比率が1.15:1以上である、ヒドロカルビルジチ
オ燐酸の金属塩(例えば亜鉛塩など)をより高い一貫性
で得る目的で利用できる方法をここに見い出した。この
方法は、1g当たり4m2以上から1g当たり12m2
表面積を有する金属酸化物を上記ヒドロカルビルジチオ
燐酸の過塩基金属塩を生じさせるに充分な量で用いて、
ヒドロカルビルジチオ燐酸の中和を行うことを含んでお
り、ここで、このようにして生じさせたヒドロカルビル
ジチオ燐酸の過塩基金属塩は1.2:1以上から1.
3:1の範囲内の金属と燐の重量比を示す。
【0006】ヒドロカルビルジチオ燐酸の金属塩を製造
する目的で金属酸化物を用いることは知られているが、
極めて驚くべきことにそして予想外に、この金属酸化物
が有する表面積は、このヒドロカルビルジチオ燐酸の過
塩基金属塩反応生成物が示す塩基金属と燐の比率をもた
らすに決定的な金属酸化物の特質であることを見い出し
た。典型的には、この金属酸化物の表面積を高くすれば
するほど、その最終過塩基生成物の燐に対する金属の比
率が高くなる。
【0007】別の態様において、本発明は、ヒドロカル
ビルジチオ燐酸の過塩基金属塩を製造する方法を提供
し、これは、 a)(i)ヒドロカルビルジチオ燐酸の塩基性金属塩と
(ii)金属酸化物[ここで、この(i)と(ii)の
重量比は0.5:1から4:1の範囲内である]を含ん
でいる反応混合物を生じさせ、 b)(a)の反応混合物にヒドロカルビルジチオ燐酸を
供給することで反応マスを生じさせ、 c)段階(b)に続いて、この反応マスに水を金属酸化
物1モル当たり1から8モルの量で供給し、そして d)(c)の反応マスを、塩基金属と燐の重量比が1.
2:1以上から1.3:1の範囲内であるヒドロカルビ
ルジチオ燐酸の塩基性金属塩を生じさせるに充分な時間
および温度で反応させる、ことを含んでいる。
【0008】また、極めて驚くべきことに、中和反応を
行いそしてその反応マスに水を加えるに先立ってその金
属酸化物のスラリーを生じさせる量でヒドロカルビルジ
チオ燐酸の塩基性金属塩を用いると、最終過塩基生成物
の燐に対する金属の比率が上昇することを見い出した。
この金属酸化物のスラリーを生じさせるには、最初に水
または加工油を用いてこのヒドロカルビルジチオ燐酸の
塩基性金属塩を製造してもよい。最初に中和反応を行っ
た後、この塩基性金属塩生成物が入っている、先の反応
で得られる反応ヒール(heel)を用いて、この金属
酸化物のスラリーを生じさせてもよい。この反応ヒール
はそのヒドロカルビルジチオ燐酸の塩基性金属塩に加え
て金属酸化物固体および他の不純物を含んでいる可能性
があるが、本発明の目的で用いる場合、次の中和反応に
おける金属酸化物スラリー生成で用いるに先立ってこの
反応ヒールの濾過を行う必要はない。
【0009】この金属酸化物のスラリーを生じさせる目
的で用いるヒドロカルビルジチオ燐酸の塩基性金属塩の
量は本発明にとって決定的でないが、通常、金属酸化物
1重量部当たり0.5から5重量部の金属塩、好適には
金属酸化物1重量部当たり0.8から3重量部の金属
塩、最も好適には金属酸化物1重量部当たり1から2重
量部の範囲である。
【0010】金属酸化物と反応させるヒドロカルビルジ
チオ燐酸の製造方法もまた本発明にとって決定的でな
く、従ってチオ酸生成反応でよく知られている方法のい
ずれも使用可能である。一般に、撹拌容器の中で、窒素
含有触媒の存在下、1モルの五硫化燐(P25)と4当
量のアルコールとを40℃から120℃、最も好適には
100℃から110℃(沸点が100℃以上のアルキル
アルコール類の場合)の範囲の温度で反応させる。この
反応マスの中に過剰量でアルコールを存在させるのが好
適であり、最も好適には硫化燐反応体のモル数を基準に
して15モル%過剰量でアルコールを存在させる。一般
的には、この反応マスの中に硫化燐を過剰量で存在させ
ないようにする、と言うのは、この反応塊の中にP25
が過剰量で存在していると硫化水素ガスが過剰量で生じ
る傾向を示し、中和段階を行うに先立ってこれの除去と
処分を行う必要があるからである。
【0011】本発明のチオ酸生成段階で用いる硫化燐反
応体は、P23、P25、P47、P43、P49のい
ずれか1種以上またはこれらの混合物から選択可能であ
るが、五硫化燐が最も好適である。上記硫化燐組成物の
中には遊離硫黄が若干含まれている可能性がある。五硫
化燐の構造は一般にP25として表されるが、実際の構
造は燐原子を4個そして硫黄原子を10個含んでいると
考えられ、即ちP410で表されると考えられる。従っ
て、1モルのP410が8当量のヒドロキシ化合物と反
応して該チオ酸を生じることになる。本発明の目的で、
この硫化燐反応体はP25の構造で表される化合物と見
なすが、実際の構造は恐らくはP410であると理解す
る。
【0012】ヒドロカルビルジチオ燐酸類を誘導する元
となるヒドロキシ化合物は、一般的に式ROHで表すこ
とができ、ここで、Rはヒドロカルビルまたは置換ヒド
ロカルビル基である。ヒドロキシ化合物の混合物もまた
使用可能である。本技術分野で理解されているように、
これらのヒドロキシ化合物はモノヒドロキシ化合物であ
る必要はない。即ち、これらのヒドロカルビルジチオ燐
酸は、モノ−、ジ−、トリ−、テトラ−および他のポリ
ヒドロキシ化合物か或はこれらの2種以上の混合物から
製造可能である。
【0013】式ROHに相当する一般的種類の化合物の
例は、Rがアルキル、シクロアルキル、アルキル置換シ
クロアルキル、アリール、アルカリール、アリールアル
キル、アルコキシアルキル、アルコキシアリール、ハロ
アルキル、ハロアリール、ニトロアリール基から選択さ
れる化合物である。上記ヒドロキシ化合物の特定例はフ
ェノール、レゾルシノール、ヒドロキノン、カテコー
ル、クレゾール、キシレノール、ヒドロキシジフェニ
ル、ベンジルフェノール、フェニルエチルフェノール、
メチル−ヒドロキシジフェニル、グアヤコール、アルフ
ァ−およびベータ−ナフトール、アルファ−およびベー
タ−メチルナフトール、トリルナフトール、ベンジルナ
フトール、アントラノール、フェニルメチルナフトー
ル、フェナントロール、カテコールのモノメチルエーテ
ル、アニソール、クロロフェノール、オクチルアルコー
ル、シクロヘキサノール、2−エチルヘキサノール、イ
ソプロパノール、メチルシクロヘキサノール、シクロヘ
プタノール、シクロペンタノール、2,4−ジアミルフ
ェノキシフェノール、ブタノール、イソアミルアルコー
ル、オレイルアルコール、ドデカノール、ラウリルアル
コール、セチルアルコール、エチレングリコール、プロ
ピレングリコール、オクチルフェノキシ−エタノール、
メタノール、エチルアルコール、ネオペンチルアルコー
ル、イソヘキシルアルコール、2,3−ジメチル−ブタ
ノール−1、n−ヘプタノール、ジイソプロピルカルビ
ノール、グリセロール、ジエチレングリコール、カプリ
ルアルコール、ノニルフェノールおよびデシルフェノー
ルである。これらの中で脂肪族アルコール類および分枝
脂肪族アルコール類が好適である。より好適なものは、
3から40個の炭素原子を有する脂肪族アルコール類で
あり、最も好適には2−エチルヘキサノールである。最
も商業的に入手可能なアルコール類は純粋な化合物でな
く、主要量で所望アルコールを含んでいるが種々の異性
体および/または長鎖もしくは短鎖アルコール類を少量
含んでいる混合物であると理解されるべきである。
【0014】典型的には、無溶媒の本質的に無水条件
下、窒素含有触媒を触媒量で存在させて、このジチオ燐
酸生成反応を実施する。この窒素含有触媒は、構造内に
【0015】
【化1】
【0016】[式中、Xは酸素または二価の硫黄原子で
ある]で表される基が少なくとも1個存在していること
によって特徴づけられる化合物またはNH3から選択可
能である。「触媒を触媒量で」は、ヒドロカルビルジチ
オ燐酸を製造する与えられた反応で所望の結果をもたら
す触媒量を意味している。この触媒量は、使用するP2
5反応体の全重量を基準にして一般にP25反応体の
0.005から1重量%の範囲内である。上記式で表さ
れる構造を含んでいる説明的窒素含有化合物には、N−
ビニルピロリドン、ピロリドン、カプロラクタム、尿
素、チオ尿素、アセトアミド、ベンズアミド、N,N−
ジメチルホルムアミド、オレアミド、リノールアミドま
たはこれらの2種以上の混合物が含まれる。5員、6員
および7員のラクタム類が好適な触媒であり、カプロラ
クタムが特に好適である。
【0017】このヒドロカルビルジチオ燐酸反応が終了
した時点で、このヒドロカルビルジチオ燐酸生成物の脱
溶媒を行った後、窒素の如き不活性ガスでそれの冷却を
行うことにより、痕跡量の硫化水素を全て除去してもよ
い。デカンテーション、濾過または遠心分離を行うこと
によって、如何なる未反応のアルコール、P25または
他の固体も除去可能である。
【0018】金属酸化物が入っているスラリーとこのヒ
ドロカルビルジチオ燐酸とを接触させることによって、
このヒドロカルビルジチオ燐酸の中和と過塩基化を行う
ことができる。上記スラリーを最初に水と金属酸化物か
ら生じさせてもよいが、好適には、最初の中和反応を行
った後、ヒドロカルビルジチオ燐酸の塩基性金属塩と金
属酸化物とを混合することによって上記スラリーを生じ
させる。この中和段階で用いる金属酸化物量は、金属と
燐の比率が1.15:1またはそれ以上であるヒドロカ
ルビルジチオ燐酸の過塩基金属塩を生じさせるに充分な
量である。典型的には金属酸化物を過剰量で用い、好適
には10から50%モル過剰、より好適には15から4
0%モル過剰、最も好適には25から30%モル過剰量
で金属酸化物を用いる。この金属酸化物のスラリーを生
じさせる目的で水を用いる場合、この水の量は一般に金
属酸化物1モル当たり2から10モルの水の範囲内であ
る。特に好適な態様では、先に行った中和反応で得られ
るヒール(この中にはヒドロカルビルジチオ燐酸の塩基
性金属塩が入っている)と金属酸化物とを一緒にするこ
とによってこのスラリーを生じさせる。
【0019】また、アルカリまたはアルカリ土類金属の
水酸化物、酸化物、ハロゲン化物または炭酸塩か或はこ
れらの混合物を触媒量で存在させてこのヒドロカルビル
ジチオ燐酸の中和を行うことも可能であるが、但しこの
触媒の金属は金属酸化物反応体の金属と同じ金属でない
ことを条件とする。この触媒を用いる場合、これは好適
にはカルシウム、カリウムまたはナトリウムの水酸化
物、最も好適には水酸化ナトリウムである。典型的な触
媒量の範囲は、該酸またはそれの塩内の燐1当量当たり
0.001から0.05当量のアルカリまたはアルカリ
土類金属である。
【0020】この金属酸化物のスラリーを生じさせた
後、このスラリーを40℃以上から130℃、好適には
50℃以上、最も好適には55℃から75℃の範囲の温
度にまで加熱する。次に、この所望温度に到達した時点
で、反応容器の中に入っている金属酸化物スラリーにヒ
ドロカルビルジチオ燐酸を仕込む。このチオ酸を添加し
ている間、典型的には、この反応マスの温度を70℃か
ら90℃の範囲に調節する。この反応マスにチオ酸を添
加する速度は本発明にとって決定的でないが、5分間か
ら10時間またはそれ以上の範囲であってもよい。一般
に、この反応マスのサイズおよび反応スケールに応じ
て、このチオ酸の添加は一般に1時間以内に終了し得
る。
【0021】この金属酸化物のスラリーを生じさせる目
的で反応ヒールを利用する場合、このチオ酸の添加およ
びチオ酸の中和が終了した時点で、全塩基価(tota
lbase nmber)(TBN)が5から40の範
囲である所望の過塩基生成物を得るに充分な度合で金属
酸化物の加水分解を生じさせるように、この反応マスに
水を加える。この水添加に続いて、本質的に中和の完了
を保証すると共にチオ酸金属塩の過塩基化を保証するに
充分な時間この反応マスを加熱処理する。この加熱処理
時間は、再びこの機械装置サイズおよび反応スケールに
応じて10分から10時間もしくはそれ以上に及ぶ可能
性がある。この加熱処理期間後、典型的には大気圧以下
の圧力下でこの生成物の脱水を行い、そして濾過を行う
ことで、ヒドロカルビルジチオ燐酸の塩基性金属塩を入
手する。
【0022】中和を行っている間の所望温度を維持する
には、酸化亜鉛のスラリーを生じさせる目的で水を用い
る場合、この反応容器に大気圧以下の圧力を受けさせる
ことで、その水の一部を用いてこの反応マスを蒸発冷却
する。簡単な試行錯誤技術を用いて適切な大気圧以下圧
力を決定することができ、これは、機械的構造および反
応マスサイズと共に変化する。典型的には、1リットル
の反応容器内で所望の反応マス温度を維持するには25
0mmHgの大気圧以下圧力で充分である。商業スケー
ルの反応では、冷却コイル、反応槽冷却ジャケット、熱
交換循環ループなどの如き装置を用いると共に水蒸発技
術を用いた、反応容器内容物の内部冷却もしくは外部冷
却を利用して、適切な温度調節を得ることができる。こ
の反応槽内容物の冷却で機械的冷却手段のみを用いる場
合、適切には、大気圧、大気圧以下または大気圧以上の
圧力でこの反応を実施することができる。
【0023】この金属酸化物のスラリーを生じさせる目
的で水の代わりに反応ヒールを用いる場合も同様に、大
気圧、大気圧以下または大気圧以上の圧力でこの中和反
応を実施することができる。この反応マスへのチオ酸添
加が終了した後に水の添加を行うことから、典型的に、
中和を行っている間の反応マス温度は急速に上昇する傾
向を示さない。それゆえ、蒸発技術ではなくむしろ機械
的手段単独でこの反応マス温度を適切に調節することが
できる。
【0024】この中和段階で生じるヒドロカルビルジチ
オ燐酸の塩基性金属塩には、アルミニウム、錫、コバル
ト、鉛、モリブデン、亜鉛、バリウム、カルシウム、ス
トロンチウム、クロム、鉄、カドミウム、マグネシウム
またはニッケル塩基でヒドロカルビルジチオ燐酸の中和
を行うことによって生じるヒドロカルビルジチオ燐酸の
アルミニウム、錫、コバルト、鉛、モリブデン、亜鉛、
バリウム、カルシウム、ストロンチウム、クロム、鉄、
カドミウム、マグネシウムまたはニッケル塩が含まれ
る。これらの塩基性金属の中で酸化亜鉛が好適であり、
高い表面積を示す酸化亜鉛が最も好適である。「高い表
面積」は、この酸化亜鉛が1グラム当たり3m2以上、
好適には1グラム当たり5から10m2の表面積を有す
ることを意味している。
【0025】本発明が示す利点を更に説明する目的で以
下の説明的実施例を与える。
【0026】
【実施例】実施例1 ジ−2−エチルヘキシル−ジチオ燐酸の製造 温度計、温度調節されている加熱用マントルおよびH2
S排気手段が備わっている1リットルの3つ口ガラス製
撹拌反応槽の中に、カプロラクタムを0.2g(1.7
7ミリモル)および2−エチルヘキサノールを135.
1g(1.04モル)入れた。乾燥させた500mLの
丸底フラスコの中に五硫化燐を222.3g(1.0モ
ル)移した。上記反応槽の内容物を65℃にまで加熱し
た後、コラプス型ゴム管連結を用いてこの反応槽の中に
その五硫化燐を1時間かけて加えた。この五硫化燐を加
えている間に反応槽内容物の温度が75−80℃に上昇
した。この五硫化燐の添加が終了した時点で、この温度
を84−88℃に維持しながら、滴下漏斗を用いて40
5.4g(3.1モル)の2−エチルヘキサノールを
2.5時間かけてこの反応槽に加えた。このアルコール
添加に続いて、この反応マスを84−88℃で1.5時
間加熱処理した。H2Sが出て行かないように、この反
応全体を窒素圧下で実施した。この加熱処理期間が終了
した時点で、この反応マスを濾過してジ−2−エチルヘ
キシルジチオ燐酸を集めた。
【0027】実施例2 ジ−2−エチルヘキシルジチオ燐酸過塩基亜鉛の製造 標準操作 邪魔板、4枚羽根の45度ピッチ撹拌機、温度計および
加熱用マントルが備わっている1リットルのガラス製反
応槽の中に、水を108g(6モル)仕込んだ。この反
応槽の内容物を65℃にまで加熱した後、この撹拌機を
700rpmにセットした。この撹拌速度をセットした
後、この反応槽に酸化亜鉛(55.3g、0.68モ
ル)を仕込んだ。次に、実施例1で得られたジ−2−エ
チルヘキシルジチオ燐酸の400g(1.13モル)
を、ガラス製オフセットアダプタで上記反応槽に連結さ
せた500mLの目盛り付き均圧漏斗の中に仕込んだ。
この反応容器に254mmHgの真空をかけた。この反
応槽内容物の温度が65℃に到達した時点で、このチオ
酸の添加を開始し、そして上記加熱用マントルの温度調
節装置を75−80℃にセットした。この予めセットし
た温度および254mmHgの真空を維持しながら、こ
のチオ酸を上記反応容器に1時間かけて加えた。この酸
を全部仕込んだ後、この反応槽の内容物を75−80℃
および254mmHg真空で1時間加熱処理した。この
加熱処理時間が終了した時点で、温度調節装置を85−
90℃にセットし、そして真空度を430から530m
mHgに上昇させることにより、1分当たり約1mLの
留出物から成る脱水率を達成すると共に温度を75−7
9℃に維持した。この反応槽内容物の温度を監視しなが
ら、この真空度と脱水温度を3時間維持した。この脱水
段階が終了した時点で(反応槽内容物の温度が急激に上
昇することによって示される)、最終的な加熱処理を1
時間行う目的で、この真空度を711mmHgにまで上
昇させると共に温度を85−90℃にまで上昇させた。
この最終加熱処理時間後、真空濾過用漏斗、#2定性用
5.5cm濾紙および濾過助剤を2.5g用いてこの生
成物の濾過を行った。
【0028】実施例3 ジ−2−エチルヘキシルジチオ燐酸過塩基亜鉛の製造 反応ヒール操作 邪魔板、4枚羽根の45度ピッチ撹拌機、温度計および
加熱用マントルが備わっている1リットルのガラス製反
応槽の中に、粗ヒール(前の反応で得られる濾過してい
ないジ−2−エチルヘキシルジチオ燐酸過塩基亜鉛)を
80gおよび酸化亜鉛を55.3g(0.68モル)仕
込んだ。この反応槽の内容物を65℃にまで加熱した
後、この撹拌機を700rpmにセットした。この撹拌
速度をセットした後、実施例1で得られたジ−2−エチ
ルヘキシルジチオ燐酸の400g(1.13モル)を、
ガラス製オフセットアダプタで上記反応槽に連結させた
500mLの目盛り付き均圧漏斗の中に仕込んだ。この
反応槽内容物の温度が65℃に到達した時点で、このチ
オ酸の添加を開始し、そして上記加熱用マントルの温度
調節装置を75−80℃にセットした。この予めセット
した温度を維持しながら、このチオ酸を上記反応容器に
1時間かけて加えた。このチオ酸の添加が終了して10
分後、この反応容器に72g(4モル)の水を全部一度
に加えた。次に、この反応槽の内容物を75−80℃で
50分間加熱処理した。この加熱処理時間が終了した時
点で、温度調節装置を85−90℃にセットし、そして
この反応容器内の圧力を430から530mmHgにま
で下げることにより、1分当たり約1mLの留出物から
成る脱水率を達成すると共に温度を75−80℃に維持
した。この反応槽内容物の温度を監視しながら、この真
空度と脱水温度を1時間維持した。この脱水段階が終了
した時点で(反応槽内容物の温度が急激に上昇すること
によって示される)、最終的な加熱処理を1時間行う目
的で、この真空度を711mmHgにまで上昇させると
共に温度を85−90℃にまで上昇させた。この最終加
熱処理時間後、真空濾過用漏斗、#2定性用5.5cm
濾紙および濾過助剤を2.5g用いてこの生成物の濾過
を行った。
【0029】以下に示す表1−4では、各組の実験で異
なるチオ酸バッチを用いることで、実施例2の操作と実
施例3の操作の比較を行った。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】
【表3】
【0033】
【表4】
【0034】上の実施例から分かるであろうように、金
属酸化物のスラリーを生じさせる目的で水を用いるので
はなく前の反応実験で得られるヒールを用いると、ジチ
オ燐酸金属塩生成物の燐に対する亜鉛の比率が有意に上
昇する。
【0035】本発明の好適な態様では、高い表面積の金
属酸化物(例えば1g当たり4m2以上の表面積)をこ
の中和段階で用いると、その結果として、1g当たり4
2未満の表面積を有する金属酸化物を用いた時得られ
るよりも高い、燐に対する金属の比率が得られる。本発
明のこの面を説明する目的で、種々の表面積を有する酸
化亜鉛を用いた下記の実施例を与える。
【0036】
【表5】
【0037】次の組の実験では、実施例2および3の操
作と組み合わせて高表面積の金属酸化物を用いることを
説明する。実験13および15では実施例2の標準操作
を利用した。実験14および16では実施例3のヒール
操作を用いたが、ここでのヒール量はチオ酸量の20重
量%であり、この反応槽に酸化亜鉛を仕込み、そしてこ
こでは、このチオ酸の添加が終了して10分後、この反
応混合物に水を2/3仕込んだ。
【0038】
【表6】
【0039】上の実験全部で、下記の技術を用いて亜鉛
および燐の測定を行った。
【0040】金属塩生成物内の燐測定 装置: 1. Hitachi U−1100分光光度計 2. トール形態の消化用300mLビーカー(Cur
tin Matheson Scientificから
入手可能、カタログ番号030−114)試薬: 1. 硫酸溶液(体積を基準にして1:1) 2. 硝酸(濃) 3. 過塩素酸(70重量%) 4. メタバナジン酸アンモニウム溶液(25重量%、
NH4VO3) 5. モリブデン酸アンモニウム四水化物溶液(5重量
%、(NH4)6MO724) 操作: ジ−ヒドロカルビルジチオ燐酸の金属塩を0.4
から0.6g計量して、乾燥させた奇麗なトール形態の
300mLビーカーの中に入れる。このビーカーに、こ
のビーカーの側面に沿って以下の順で下記の試薬を加え
る:10mLの硫酸(1:1)、10mLの濃硝酸、そ
して7mLの70重量%過塩素酸。
【0041】このビーカーを10cmのウォッチガラス
で覆い、フードの下に位置させた媒体上にセットしたホ
ットプレートの上にこのビーカーをセットする。初期の
雑務を行った後、このホットプレートを「high」に
セットする。この有機材料の消化が終了した後、このホ
ットプレートからビーカーを取り外し、そしてフードの
下で10から15分間かけてこのサンプルを室温にまで
冷却する。この消化させた溶液を250から500mL
の測容フラスコに移した後、蒸留水で希釈してこのフラ
スコの容積にまでする。このフラスコにストッパーを付
けそしてこの水とその消化させた溶液を完全混合する。
この水と消化させた溶液との混合物の15から20mL
を、100mLの測容フラスコに移した後、このフラス
コに、1:2硝酸溶液を10mL、0.25重量%のメ
タバナジン酸アンモニウム溶液を10mL、そして5重
量%のモリブデン酸アンモニウム溶液を10mL加え
る。このフラスコを蒸留水で希釈してこのフラスコの容
積にし、この混合物を完全混合した後、20分間放置す
る。UVランプをオフにしそしてVISランプをオンに
した状態で分光光度計を465nmにセットし、シッピ
ング(sipping)時間を5にセットした後、サン
プルを流す。下記の方程式:
【0042】
【数1】
【0043】[式中、Pは燐であり、Bはppmで表す
Pの分光光度計読みであり、AはmLで表す測容フラス
コのサイズ(250または500mLのフラスコ)であ
り、Cは、mLで表す水とその消化させた溶液との混合
物の量(15または20mL)であり、そしてDは、グ
ラムで表す、試験すべきジヒドロカルビルジチオ燐酸金
属塩の重量である]を用いて、燐の重量%を決定する。
【0044】金属塩生成物内の亜鉛測定 ジヒドロカルビルジチオ燐酸金属塩の1gを計量して2
50mLの三角フラスコの中に入れる。このサンプルに
ジオキサンを100mL加えることでこのサンプルを溶
解させる。次に、このフラスコに0.1Nのエチレンジ
アミンテトラ酢酸二ナトリウム塩(EDTA)溶液を5
0mL加える。フードの下に置いた低温ホットプレート
の上にこのフラスコを10分間置く。この溶液を80℃
以上の温度にまで加熱してはならない。10分間加熱し
た後、このホットプレートからフラスコを取り外して、
亜鉛緩衝溶液(600mLの蒸留水の中に水酸化アンモ
ニウムを1000mL入れ、これに200mLの塩酸を
ゆっくりと加える)を15mL加える。次に、撹拌棒を
入れ、そして明かりを付けた撹拌しているプレートの上
にこのフラスコを置く。この溶液を撹拌しながら、エリ
オクロム・ブラックT指示溶液(100mLのジエタノ
ールアミンの中にエリオクロム・ブラックTが1g入っ
ている、エリオクロム・ブラックTはCMS、1152
6 AdieRoad、Maryland Heigh
ts、MOから入手可能である)を3から4滴加える。
エリオクロム・ブラックTの終点に到達するまで(ロイ
ヤルブルーから紫に色が変化する)、0.1224Nの
標準亜鉛溶液を用いてこの溶液の滴定を行う。下記の方
程式:
【0045】
【数2】
【0046】[式中、Znは亜鉛であり、Eは0.1N
EDTA溶液のmLであり、Fは、0.1N EDT
A溶液の規定濃度であり、Gは0.1224N標準亜鉛
溶液のmLであり、そしてWは、グラムで表す、生成物
サンプルの重量である]を用いて、この生成物内の亜鉛
量を決定する。
【0047】本発明の方法を単独で用いるか或は1種以
上のカルボン酸反応体と組み合わせて上記ヒドロカルビ
ルジチオ燐酸化合物の中和を行うことにより、混合した
燐酸塩とカルボン酸塩を入手することができる。適切な
カルボン酸反応体には、2から40個の炭素原子、好適
には2から20個の炭素原子を含んでいるモノ−および
ポリカルボン酸が含まれる。好適なカルボン酸は、式R
COOH[式中、Rは、好適にはアセチレン系不飽和を
含んでいない、脂肪族もしくは脂環式の炭化水素を元と
する基である]で表されるカルボン酸である。適切な酸
には酢酸、プロピオン酸、酪酸、カプロン酸、デカン
酸、ドデカン酸、オクタデカン酸およびエイコサン酸、
並びにオレフィン系酸類、例えばアクリル酸、オレイン
酸、リノール酸およびリノール酸二量体などが含まれ
る。典型的には、Rは飽和脂肪族基、特に分枝している
アルキル基、例えばイソプロピルまたは3−ヘプチル基
などである。
【0048】このカルボン酸反応体を用いる場合、
(a)ヒドロカルビルジチオ燐酸と(b)カルボン酸の
混合物の中和を行うことによって生じる金属塩の成分
(a)塩と成分(b)塩の重量比が0.5:1から50
0:1の範囲内に入るような量で、このカルボン酸反応
体を存在させるものとする。適切な比率は、成分(a)
と成分(b)の塩の重量比を基準にして2.5:1から
4.25:1の範囲である。また、本発明の方法を用
い、個別の反応容器内で各成分(a)と(b)の中和を
行った後、その得られる塩類を一緒にして、(a)と
(b)の塩を所望比率で含んでいる生成物を生じさせる
ことができる。
【0049】本発明の特徴および態様は以下のとおりで
ある。
【0050】1. 亜鉛と燐の重量比が1.2:1以上
から1.3:1の範囲内であるヒドロカルビルジチオ燐
酸の過塩基亜鉛塩を生じさせるに充分な量で、1g当た
り4m2以上から1g当たり12m2の表面積を有する酸
化亜鉛を用いて、ヒドロカルビルジチオ燐酸の中和を行
うことを含む、ヒドロカルビルジチオ燐酸の過塩基亜鉛
塩を製造する方法。
【0051】2. 該酸化亜鉛が1g当たり5m2以上
の表面積を有する第1項の方法。
【0052】3. 該中和を行うに先立って(i)ヒド
ロカルビルジチオ燐酸の亜鉛塩と(ii)酸化亜鉛を含
んでいるスラリーを生じさせ、そして上記スラリーの存
在下でこの中和を実施することを更に含む第1項または
2項の方法。
【0053】4. 上記スラリーにヒドロカルビルジチ
オ燐酸を供給することで反応混合物を生じさせた後、こ
の反応混合物に水を酸化亜鉛1モル当たり1から8モル
の量で供給し、そしてその得られる反応混合物を、亜鉛
と燐の重量比が1.2:1以上から1.3:1の範囲内
であるヒドロカルビルジチオ燐酸の亜鉛塩を生じさせる
に充分な時間加熱することによって、該中和を実施する
第3項の方法。
【0054】5. 水酸化ナトリウムまたは水酸化カリ
ウムを触媒量で存在させて該中和を実施する第1−4項
いずれかの方法。
【0055】6. 2から20個の炭素原子を含んでい
る脂肪族モノカルボン酸を、(a)ヒドロカルビルジチ
オ燐酸の亜鉛塩と(b)上記カルボン酸の亜鉛塩とを含
んでいる混合塩を生じさせるに充分な量で存在させて、
該中和を実施する第1−4項いずれかの方法。
【0056】7. 該ヒドロカルビルジチオ燐酸が主に
ジ−2−エチルヘキシルジチオ燐酸である前項いずれか
の方法。
【0057】8. (i)ヒドロカルビルジチオ燐酸の
金属塩と(ii)金属酸化物を含んでいるスラリーを生
じさせ、上記スラリーにヒドロカルビルジチオ燐酸を供
給することで反応マスを生じさせ、上記反応マスに水を
供給し、そしてその得られる混合物を加熱することで全
塩基価が5から40の範囲内であるヒドロカルビルジチ
オ燐酸の過塩基金属生成物を生じさせることを含む、燐
に対する金属の比率が高いヒドロカルビルジチオ燐酸の
過塩基金属塩を製造する方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 デイル・ジー・ピルズバリー アメリカ合衆国バージニア州23129オイル ビル・フオツクスダウンズレイン1624 (72)発明者 ポール・ジー・グリフイン アメリカ合衆国イリノイ州62234コリンズ ビル・ルイーズドライブ321

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 亜鉛と燐の重量比が1.2:1以上から
    1.3:1の範囲内であるヒドロカルビルジチオ燐酸の
    過塩基亜鉛塩を生じさせるに充分な量で、1g当たり4
    2以上から1g当たり12m2の表面積を有する酸化亜
    鉛を用いて、ヒドロカルビルジチオ燐酸の中和を行うこ
    とを含む、ヒドロカルビルジチオ燐酸の過塩基亜鉛塩を
    製造する方法。
  2. 【請求項2】 (i)ヒドロカルビルジチオ燐酸の金属
    塩と(ii)金属酸化物を含んでいるスラリーを生じさ
    せ、上記スラリーにヒドロカルビルジチオ燐酸を供給す
    ることで反応マスを生じさせ、上記反応マスに水を供給
    し、そしてその得られる混合物を加熱することで全塩基
    価が5から40の範囲内であるヒドロカルビルジチオ燐
    酸の過塩基金属生成物を生じさせることを含む、燐に対
    する金属の比率が高いヒドロカルビルジチオ燐酸の過塩
    基金属塩を製造する方法。
JP7035893A 1994-02-07 1995-02-02 ヒドロカルビルジチオ燐酸金属塩の製造方法 Pending JPH07285975A (ja)

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