JPH07284904A - 差圧鋳造用ストーク - Google Patents

差圧鋳造用ストーク

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JPH07284904A
JPH07284904A JP8288694A JP8288694A JPH07284904A JP H07284904 A JPH07284904 A JP H07284904A JP 8288694 A JP8288694 A JP 8288694A JP 8288694 A JP8288694 A JP 8288694A JP H07284904 A JPH07284904 A JP H07284904A
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JP
Japan
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molten metal
filter
tubular member
fine
pressure casting
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JP8288694A
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English (en)
Inventor
Akira Yoshizawa
亮 吉沢
Sanetsugu Onishi
脩嗣 大西
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Proterial Ltd
Original Assignee
Hitachi Metals Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 金属溶湯中の酸化物などを除去することによ
り、機械的強度を向上することができる差圧鋳造用スト
ークを提供することである。 【構成】 溶湯の流路を形成する管状部材部材の内面
に微細フィルターの両面に粗フィルターを密着させたフ
ィルター部材を装着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルミニウムまたはそ
の合金等の金属溶湯の差圧鋳造に用いられる鋳造用スト
ークに関する。
【0002】
【従来の技術】最近の省エネルギーの観点から自動車部
品の軽量化が推進され、自動車のディスクホイールも従
来のスチールホイールに変わってアルミホイールが使用
されるようになってきた。そのうえ、さらなる省エネル
ギーを目指して自動車のディスクホイールの軽量化の要
望は一層きびしくなり、アルミホイールを軽量化するた
めに薄肉化の検討が必要になってきた。ここで、アルミ
ホイールを単に薄肉化しただけでは機械的強度が不足す
ることになるため、薄肉化のためには機械的強度の向上
が必須となる。
【0003】アルミホイールの機械的強度を向上させる
ためには、材質の変更、製造方法の変更など種々の方法
が考えられる。そのなかで最も簡単な方法は製品中の非
金属介在物等の異物量を減らすことにより、材料そのも
のが持つ理論強度により近づけることである。
【0004】アルミニウムやマグネシウムなどの酸化さ
れやすい金属又はその合金から低圧鋳造などによって鋳
造品を製造する場合、高品質の鋳造品を得るにはストー
ク内の金属溶湯の酸化を防止する、あるいはストーク内
のアルミ酸化物を除去する必要がある。
【0005】ストーク内の溶湯(例えばアルミニウム合
金)の酸化を防止する方法としては、ストーク内に不活
性ガスを吹き込む方法や、保持炉や金型などを含む鋳造
装置全体を巨大な容器中に設置し容器内を不活性ガスで
置換することにより溶湯の酸化を防ぐ方法がある。しか
し、これらの方法を用いる場合には、装置が大がかりな
ものとなったり、多量の不活性ガスを使用するために、
製造コストがかさむという難点がある。
【0006】これに対し、ろ過部材を用いてアルミニウ
ムの酸化物を除去する方法は構造が簡単な割りにはかな
りの効果が期待できることから、低圧鋳造において従来
より一般に行われている。例えば実開昭59 −686
59号に開示されているようにストークの注湯流入口近
傍に金網を配置してアルミニウムの酸化物を除去する方
法が行われている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが上記従来の方
法では、粗大な酸化物は除去することはできるものの、
微細な酸化物は金網を通過してストーク、湯口等に付着
してつまりを発生するばかりでなく、ひいては金型内の
キャビティ内に至り、鋳造品内に混入し、粗大な介在物
となり、引け巣等の鋳造欠陥が発生し、それに基因して
製品の強度を低下させてしまう。
【0008】そこで、このような粗大な酸化物の混入を
防ぐために、目の細かい金網さらには微細な孔径を有す
るセラミック製のフィルター等が用いられるようになっ
てきた。実際に微細な孔径のフィルターを用いると確か
に製品中の微細な介在物は減少し、それにともなって製
品の強度は上昇する。ところが、フィルターの目が微細
なために微細な酸化物とともに粗大な酸化物も捕集する
ためにフィルタ−の目が簡単に詰まってしまい、長期の
使用に耐えないという問題があった。したがって、本発
明の目的は、金属溶湯中の酸化物などを除去することに
より、機械的強度を向上することができる差圧鋳造用ス
トークを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記酸化物
の除去方法について種々検討した結果、ストーク内に微
細フィルターの両面に粗フィルターを密着させたフィル
ター部材を装着することにより金属の酸化物などを長期
間にわたって確実に除去することができることを知見し
た。
【0010】すなわち本発明は、溶湯の流路を形成する
管状部材と、前記管状部材内面に装着された微細フィル
ターの両面に粗フィルターを密着させたフィルター部材
を有することを特徴とする。
【0011】本発明において、フィルター部材は微細フ
ィルターの両面に粗フィルターを有することが重要であ
る。微細フィルターの片面のみに粗フィルターが密着さ
れていても以下の理由により本発明の目的を達成するこ
とができない。
【0012】例えば微細フィルターの下面のみに粗フィ
ルターを設置した場合には、注湯時には介在物の捕集を
良好に行なうことができる。しかし、注湯凝固終了後の
降圧時に未凝固の溶湯がストークを経由して炉に戻ると
きに、ストーク内面に形成された粗大な凝固皮膜が微細
フィルターに堆積して目詰まりを起こし易い。また、逆
に微細フィルターの上面のみに粗フィルターを設けた場
合には、鋳造終了時の前記の凝固皮膜によるフィルター
の目詰まりは発生しにくいが、注湯時の炉中の介在物に
より目詰まりを発生しやすい。
【0013】
【作用】本発明では、微細フィルタ−の両面に粗フィル
タ−を密着させているため、加圧時と降圧時に移動する
酸化物のうち、粗大なものは両面の粗フィルタ−で除去
でき、微細なものについては中心の微細フィルタ−で除
去するために、微細フィルタ−の目詰まりが起こりにく
いため、長期にわたり使用することができる。
【0014】
【実施例】本発明を図面により説明する。図1に本発明
のストークを備えた低圧鋳造機の一例を示す。同図にお
いて、1は鋳造品の形状に適合したキャビティであり、
上型2aと下型2bおよび横型2cからなる金型2によ
って形成されている。下型2bにはキャビティ1に連通
する湯口3が開口している。ストーク4は、管状部材5
とその下端に装着されたフィルター部材6を有し、管状
部材5の上端は金型の湯口3に接続され、下端は保持炉
3内の溶湯8に浸漬している。
【0015】この低圧鋳造機によれば、次のようにして
鋳造が行われる。炉6中の溶湯7は湯面9上に圧力(図
中矢印で示す)が印加されると湯面9は下降し、それに
ともない管状部材5中の湯面10は上昇を始め、フィル
タ−部材6および湯口3を経由して金型2内のキャビテ
ィ1に流入する。流入した溶湯は金型2により冷却され
凝固を始める。湯面9には一定時間圧力がかけられキャ
ビティ1内では加圧下で凝固が進行する。湯口3が凝固
しかけた状態で、湯面9の圧力は除かれ、湯面9が上昇
するにともなって、加圧が排気される。管状内の溶湯は
下降して1回の鋳造サイクルが終了する。
【0016】ここで、上記のフィルター部材6は、微細
フィルター6a、その両面に密着された粗フィルター6
bを有する。
【0017】本発明に用いるフィルターはアルミナ、コ
ージェライトやムライト等の粉末を焼結などによりフィ
ルター状に形成したものを用いることができる。
【0018】本発明においては平均孔径が0.3〜1.
0mm、厚さ5〜15mmの微細フィルターを用いるこ
とが好ましい。微細フィルターの平均孔径が0.3mm
未満では目詰まりが発生し易くまたこれ以上孔径を小さ
くしても介在物の捕集効果は上がらない。また孔径が
1.0mmより大きいと、介在物の捕集効果が小さい。
また、微細フィルタ−の厚さが5mmより薄いと割れや
すく、15mmより厚いと流路抵抗が大となり湯廻り不
良を生じる。
【0019】本発明にかかわる粗フィルターは平均孔径
が1〜5mm、厚さ10〜50mmのものを用いること
が好ましい。平均孔径1mm未満では溶湯の流れが困難
であり、孔径が5mmより大きいと微細介在物の流入防
止効果がなくなるからである。厚さは10mm未満では
寿命上問題であり、50mmよりも厚いと流路抵抗が大
であるからである。
【0020】また、本発明においては、上記のフィルタ
ー部材は次のようにして管状部材に装着することが望ま
しい。すなわち、図2に示すように、管状部材5の内径
のうち、フィルター部材6の取付部の内径が他の内径よ
り径大となる構造や、図3に示したようにフィルター部
材6の外周面を厚さ方向にテーパー状にした構造とする
ことにより、管状部材5の内周面に強固に装着でき、ま
た装着作業がし易くなる。
【0021】あるいは、図4に示すようにフィルター部
材6と管状部材5の一部の間にパッキング11を装着し
たり、図5に示すようにフィルター部材6と管状部材5
の全部の間にパッキング11を装着することにより、フ
ィルターを通らない溶湯の金型側への流入を防ぐととも
に、パッキング11が緩衝材となってフィルター部材6
が割れるのを防止できる。
【0022】次に、溶湯としてAl−Si系合金(JI
S:AC4CH材)を用いて、溶湯温度710℃、炉内
加圧力0.6kg/cm2、金型温度450℃、内径1
00mm、外径120mmのセラミック製のストークを
用いて表1に示す各種フィルター部材を用いて図1の低
圧鋳造機によりアルミホイールを鋳造して比較試験を行
った。
【0023】上記試験に用いたフィルタ−の介在物除去
率及び上記試験により得られたアルミホイールより切り
出した試験片の機械的性質を表2に示す。本発明を用い
ることにより、従来に比較して機械的性質が向上した製
品を得ることが出来、またフィルタ−の使用寿命をのば
すことができた。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の差圧鋳造
用ストークを用いることにより、従来技術に比べて酸化
物などの介在物を大幅に除去することが可能となり、機
械的強度が向上した鋳造製品を得ることができる。ま
た、これにより製品歩留りも大幅に向上させることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】低圧鋳造機の一例を示す概略断面図である。
【図2】本発明の一実施例を示すストークの要部拡大断
面図である。
【図3】本発明の他の実施例を示すストークの要部拡大
断面図である。
【図4】本発明の他の実施例を示すストークの要部拡大
断面図である。
【図5】本発明の他の実施例を示すストークの要部拡大
断面図である。
【符号の説明】
1…キャビティ 2…金型 3…湯口 4…スト
ーク 5…管状部材 6…フィルター部材 7…炉 8…溶湯 9…湯
面 10…湯面 11…パッキング

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶湯の流路を形成する管状部材と、前記
    管状部材の内面に装着された微細フィルターの両面に粗
    フィルターを密着させたフィルター部材を有することを
    特徴とする差圧鋳造用ストーク。
  2. 【請求項2】 前記微細フィルターは平均孔径が0.3
    〜1.0mm、厚さが5〜15mmであることを特徴と
    する請求項1記載の差圧鋳造用ストーク。
  3. 【請求項3】 前記粗フィルターは平均孔径が1〜5m
    m、厚さが10〜50mmであることを特徴とする請求
    項1または2に記載の差圧鋳造用ストーク。
  4. 【請求項4】 前記管状部材の内周面のうち、前記フィ
    ルター部材の取付部の内径が他の内径より大であること
    を特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載
    の差圧鋳造用ストーク。
  5. 【請求項5】 前記フィルター部材の外周面を厚さ方向
    にテーパー状に形成したことを特徴とする請求項1ない
    し請求項4のいずれかに記載の差圧鋳造用ストーク。
  6. 【請求項6】 前記フィルター部材と前記管状部材との
    間の一部または全部にパッキングを有することを特徴と
    する請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の差圧鋳
    造用ストーク。
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