JPH07284177A - 情報通信ネットワーク - Google Patents

情報通信ネットワーク

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JPH07284177A
JPH07284177A JP6070641A JP7064194A JPH07284177A JP H07284177 A JPH07284177 A JP H07284177A JP 6070641 A JP6070641 A JP 6070641A JP 7064194 A JP7064194 A JP 7064194A JP H07284177 A JPH07284177 A JP H07284177A
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Tomohisa Kishigami
友久 岸上
Katsunao Tsuji
克尚 辻
Yoshiki Tatsutomi
由樹 達冨
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来のトークンパッシング方式の情報通信ネ
ットワークにおいてもマスター・スレーブ構成を適用す
ることで、高速通信が可能であるという利点を確保した
まま、全体として構成の簡素化を実現する。 【構成】 アドレス3のトークンが伝送路上に出現した
時点でスレーブノードに送信権が与えられ、スレーブノ
ードは自己のデータを送出するがトークンは送出しな
い。委譲機能を持たないため送出できないのである。そ
して、その代わりにマスターノードがアドレス番号が
「0」のトークンを送出する。このように動作すること
により、伝送路上の信号は、通常ノードが集まって通信
しているのと同様に見える。そして、スレーブノード
は、通常ノードの持つ獲得機能と委譲機能と消滅時再生
機能と起動時生成機能との4つの機能の内獲得機能のみ
有すればよいので、スレーブノードに置き換えた分が簡
素化できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数のノードがLAN
回線により接続されたネットワーク上に唯一の送信権を
巡回させ、該送信権を有するノードだけが送信を許可さ
れるように構成したトークンパッシング方式の情報通信
ネットワークに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、各種機器の制御を並行して行う装
置、例えば車両用の制御装置は、その電子化に伴い、緻
密かつ高精度な制御を行うようになっている。また、最
近では更にマイクロコンピュータなどを組み込み、その
インテリジェント化が進められている。このような制御
装置では、制御対象の単純な制御にとどまらず、他の制
御装置とデータをやり取りしてシステム全体として一層
高度な制御を行うことができる。
【0003】例えば、車両においては、車両に搭載され
た各種機器の制御を電子制御装置により行うとともに、
複数の電子制御装置を共通信号線(通信ライン)を用い
てデータリンクし、一つの電子制御装置がセンサなどを
介して入力したデータやその他の制御条件を他の電子制
御装置にも提供しようとする試みがなされている。この
データリンクのシステムは、LAN(Local Area Net
work)と呼ばれ、一部のノードが故障しても他のノード
間は通信が可能なようにするために、SAE(アメリカ
自動車技術会)規格J1850のようにマルチマスター
タイプのLANが良いとされ、非破壊型CSMA/CD
(Carrier Sense Marutiple Access/Collision De
tection)方式が提案、実用化されてきた。
【0004】但し、近年の電子装置の増加、高度化によ
り通信量が増加し通信速度の高速化が必要になってきた
が、上記非破壊型CSMA/CD方式では原理的に1M
bps以上の通信は極めて困難である。そこで、SAE
論文910463やSAEJ2106のように、従来よ
り高速な通信が可能な方式として車両用のトークンパッ
シング方式が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
トークンパッシング方式は通信手続きが複雑なため、そ
の方式で情報通信ネットワークを実現するには、IC化
する際に回路規模が大きくなるためチップサイズが大き
くなり、低コスト化や小型化を困難にするという問題が
ある。この点に対する理解を容易にするために、トーク
ンパッシング方式の通信手続きについて簡単に説明す
る。
【0006】トークンパッシング方式は、複数のノード
がLAN回線により接続されたネットワーク上に唯一の
送信権(以下「トークン」とも言う)を巡回させ、その
トークンを有するノードだけが送信を許可されるもの
で、各ノードはトークンを獲得してアクセス権を得て、
自情報の送出完了後にトークンを送出して、次のノード
へアクセス権を委譲するのである。
【0007】そして、そのようなトークンパッシング方
式の情報通信ネットワークを実現するために、一般的な
ノードは次の4つの機能を備える必要があった。すなわ
ち、自らの有する情報を送信する前提となるトークン
を獲得する獲得機能、自情報を送信した後にトークン
を所定の相手に委譲する委譲機能、トークンが消滅し
た際にトークンを再生する消滅時再生機能、起動時に
トークンを生成する起動時生成機能の4つである。
【0008】このような4つの機能を果たすための構成
を各ノードが備えなければならないのでその構成が複雑
になり、上述したようにIC化する際に回路規模が大き
くなるため、チップサイズが大きくなって低コスト化や
小型化を困難にしているのである。
【0009】そこで、本発明は、ネットワークを構成す
るノードは必ずしもマルチマスタータイプであることが
必要なものばかりでないことに着目し、従来のトークン
パッシング方式においてもマスター・スレーブ構成を適
用することで、高速通信が可能であるという利点を確保
したまま、全体として構成の簡素化を実現する情報通信
ネットワークを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
になされた請求項1記載の情報通信ネットワークは、複
数のノードがLAN回線により接続されたネットワーク
上に唯一の送信権を巡回させ、該送信権を有するノード
だけが送信を許可されるように構成したトークンパッシ
ング方式の情報通信ネットワークにおいて、上記ノード
の通常タイプは、自らの有する情報を送信する前提とな
る上記送信権を獲得する獲得機能と、上記自情報を送信
した後に上記送信権を所定の相手に委譲する委譲機能
と、上記送信権が消滅した際に再生する消滅時再生機能
と、起動時に上記送信権を生成する起動時生成機能との
4つの機能を備えるものとし、スレーブタイプのノード
は上記4つの機能の内で上記獲得機能のみを備え、ま
た、マスタータイプのノードは、上記4つの機能に加え
て、上記スレーブノードが自情報を送信した後に、該ス
レーブノードに代わって上記送信権を委譲するスレーブ
管理機能を備えるものとし、上記ネットワークが、少な
くとも一つのマスターノードと、該マスターノードによ
って管理される少なくとも一つのスレーブノードとを備
えると共に、残りのノードは上記通常ノードとして構成
されたことを特徴とする。
【0011】また、請求項2に記載する情報通信ネット
ワークは、上記請求項1記載の情報通信ネットワークに
おいて、上記マスタータイプのノードは、上記送信権を
獲得した場合、自己のアドレスであるか否かの判定に加
えて自己の管理するスレーブノードのアドレスであるか
否かの判定を行うアドレス判定手段と、該アドレス判定
手段で自己の管理するスレーブノードのアドレスである
と判定した場合には、そのスレーブノードが自情報を送
信し終えたことを確信して、該当するアドレス情報を持
った上記送信権の出力を指令する出力指令手段とを備え
たことを特徴とする。
【0012】一方、請求項3に記載の情報通信ネットワ
ークは、車両に搭載された複数の電子制御装置間をLA
N回線で接続して構成した場合の、トークンパッシング
方式の情報通信ネットワークであって、車両に搭載され
た複数の電子制御装置の内、ブレーキ制御及び4輪駆動
制御等の車両制御系の電子制御装置の通信部は上記通常
ノードとして構成し、点火制御及び燃料噴射制御等のパ
ワートレイン制御系の電子制御装置の通信部は上記スレ
ーブノードとして構成したことを特徴とする。
【0013】
【作用】上記構成を有する請求項1記載の情報通信ネッ
トワーク中の通常ノードは、上記獲得機能と委譲機能と
消滅時再生機能と起動時生成機能との4つの機能を備え
るため、トークンを獲得してアクセス権を得て、自情報
の送出完了後にトークンを送出して、次のノードへアク
セス権を委譲する。また、トークンが消滅してしまうと
いずれのノードも送信できなくなるので、例えばトーク
ンが一定時間以上巡回しなくなった場合には、消滅時再
生機能によってトークンを再生して巡回させる。また、
起動時にもトークンを巡回させる必要があるので、起動
時生成機能によってトークンを生成させて巡回させる。
【0014】一方、スレーブノードは獲得機能のみを備
えているため、トークンを獲得してアクセス権を得て、
自情報の送出までは可能である。しかしトークンの委譲
機能を持たないため、そのままではトークンが送出され
ず、次のノードへのアクセス権の委譲がなされない。
【0015】そこで、マスターノードの持つスレーブ管
理機能が発揮される。つまり、管理対象となっているス
レーブノードが自情報を送出した後に、そのスレーブノ
ードに代わってトークンを送出して、次のノードへアク
セス権を委譲するのである。もちろん、マスターノード
は通常ノードの持つ4つの機能は全て備えているので、
通常ノードにおいて行える作動は全てできる。
【0016】したがって、ネットワーク全体として見れ
ば、従来のトークンパッシング型のネットワークと同様
に、トークンを巡回させ、そのトークンを獲得したノー
ドのみが送信することができる。以下に、その具体的な
動作を図5を参照して説明する。ここでは説明を簡単に
するため通常ノードとマスターノードとスレーブノード
を各1つずつとして説明する。
【0017】図5において、信号1は伝送路上の信号を
示し、信号2は通常ノードの送信信号を示す。また、信
号3はマスターノードの送信信号を示し、信号4はスレ
ーブノードの送信信号を示す。なお、図5中のデータと
書いてある四角はデータフレームを示しており、中に数
字の書いてある四角はトークンフレームを示す。トーク
ンフレーム内の数字は、各ノードのアドレス番号を示
す。アドレス番号とは、各ノードに割り当てられた番号
でその数字が伝送路上に出現した場合その番号と一致し
た番号を持っているノードに送信権が与えられるとす
る。
【0018】ここで、通常ノードにはアドレス番号とし
て「0」と「2」が割り当てられており、マスターノー
ドにはアドレス番号として「1」が割り当てられている
とする。また、スレーブノードにはアドレス番号として
「3」が割り当てられており、そのことがマスターノー
ドに登録されているとする。なお、この場合は、トーク
ンフレーム内のアドレスは必ず1つずつ増加して、ある
値(この場合は3)になると次はまた0から始めること
とする。
【0019】まず初めに、通常ノードに送信権(トーク
ン)があるとする。この場合図5の信号2のように通常
ノードは、まず自己のデータを送信して次にアドレス番
号が「1」のトークンを送出する。アドレス1のトーク
ンが伝送路上に出現した時点でアドレス1が割り当てら
れたノードすなわちマスターノードに送信権が与えられ
る。マスターノードは、自己に送信権が与えられた場合
は通常ノードと同様に自己のデータとアドレス番号2の
トークンを送出する。
【0020】次は、アドレスが2のため、通常ノードが
自己のデータとアドレス番号3のトークンを送出する。
アドレス番号3は、スレーブノードの番号である。そこ
でスレーブノードは自己のデータを送出するがトークン
は送出しない。上述したように委譲機能を持たないため
送出できないのである。そして、その代わりにマスター
ノードがアドレス番号が「0」のトークンを送出する。
【0021】このように動作することにより、伝送路上
の信号は、通常ノードが集まって通信しているのと同様
に見える。すなわち、マスターノードとスレーブノード
を組み合わせて使用することにより全て通常ノードで構
成した従来型のトークンパッシング方式のネットワーク
に置き換えることが可能となり、スレーブノードに置き
換えた分が簡素化できる。上記図5を用いた説明では、
簡単のためにスレーブノードを1個で説明したが複数の
スレーブノードを1個のマスターノードで管理すること
により回路小型化のメリットが大きくなる。
【0022】例えば、10個のスレーブノードを1個の
マスターノードで管理する構成とした場合を、11個の
通常ノードで構成した従来の場合と比べれば、マスター
ノードのスレーブ管理機能は1個分だけ余分に必要であ
るが、10個のスレーブノードについては、通常ノード
と比べてそれぞれ委譲機能と消滅時再生機能と起動時生
成機能の3つの機能を実現する構成が不要となるため、
全体としては構成が非常に簡素になり、回路の小型化等
を実現できるのである。そして、トークンパッシング方
式による高速通信が可能であるという利点は確保したま
まである。
【0023】また、マスターノードのスレーブ管理機能
に関しては、例えば請求項2に記載するように、アドレ
ス判定手段が、送信権を獲得した場合、自己のアドレス
であるか否かの判定に加えて自己の管理するスレーブノ
ードのアドレスであるか否かの判定を行い、自己の管理
するスレーブノードのアドレスであると判定した場合に
は、出力指令手段によって、そのスレーブノードが自情
報を送信し終えたことを確信して、該当するアドレス情
報を持った送信権の出力を指令するようにすることが考
えられる。
【0024】一方、請求項3に記載するように、車両に
搭載された複数の電子制御装置間をLAN回線で接続し
てトークンパッシング方式の情報通信ネットワークをこ
う制する場合には、車両に搭載された複数の電子制御装
置の内、ブレーキ制御及び4輪駆動制御等の車両制御系
の電子制御装置の通信部は通常ノードとして構成し、点
火制御及び燃料噴射制御等のパワートレイン制御系の電
子制御装置の通信部はスレーブノードとして構成すると
好ましい。
【0025】これは、車両上の全ての制御演算を行なう
電子制御装置からの指示に従って動作する点火制御装置
や燃料噴射制御装置に付加するノードについては、必ず
しもマルチマスターである必要はないからである。すな
わち、それらは電子制御装置の通信部が故障した場合に
は通信相手を失うため、以後通信をする必要が無くなる
からである。一方、ABS制御装置や4WD制御装置に
ついては、複数のノードと通信を行なうため、一部のノ
ードが故障しても他のノードと通信することにより機能
の一部を維持することができるため、通常ノードとして
おくメリットが大きいのである。
【0026】
【実施例】次に、本発明の実施例を図面と共に説明す
る。図4は、本発明の情報通信ネットワークを車両にお
ける各制御装置間に適用した場合のシステム構成図であ
る。また、図1〜3は、本実施例における通常ノード、
マスターノード、スレーブノードの各タイプの構成を示
すブロック図である。
【0027】まずシステムの概略を図4を参照して説明
する。図4に示すように本情報通信ネットワークは、車
両上の全ての制御演算を行う電子制御装置(ECU)1
0、ABS(アンチロックブレーキシステム)制御装置
11、4輪駆動(4WD)制御装置13、電子制御装置
10からの指示に従って動作する点火制御装置15、同
じく電子制御装置10からの指示に従って動作する燃料
噴射制御装置17が、LAN回線としての伝送路19に
よって接続されている。
【0028】そして、このようなネットワークにした場
合に、各制御装置10,11,13,15,17の通信
部の機能としては、電子制御装置10は上述したマスタ
ーノード型、ABS制御装置11および4WD制御装置
13は通常ノード型、点火制御装置15および燃料噴射
制御装置17はスレーブノード型とされている。点火制
御装置15および燃料噴射制御装置17をスレーブノー
ド型としたのは、これらは電子制御装置10の通信部が
故障した場合には通信相手を失い、以後通信をする必要
が無くなるためである。
【0029】次に、各型の通信部の構成を図1〜3を参
照して説明する。図1は通常ノード型となるABS制御
装置11および4WD制御装置13の通信部のブロック
図、図2はマスターノード型となる電子制御装置10の
通信部のブロック図、図3はスレーブノード型となる点
火制御装置15および燃料噴射制御装置17の通信部の
ブロック図である。
【0030】まず、基本となる通常ノード型の通信部の
構成を図1を参照して説明する。本通常ノード型の通信
部は、デコーダ21、データ・トークンフレーム判定部
23、受信データ格納部25、トークン消失判定・再生
回路27、起動時トークン生成回路29、自己アドレス
判定回路31、送信データ生成回路33、トークンフレ
ーム生成回路35、エンコーダ37などから構成されて
いる。
【0031】デコーダ21は、伝送路19上の信号を入
力して、符号化されている入力信号を復号する部分であ
る。また、データ・トークンフレーム判定部23は、入
力した信号がデータであるかトークンであるかを判別す
る部分である。この判別は、通常フレーム内に含まれて
いる識別フラグによって行なう。
【0032】また、受信データ格納部25は、データ・
トークンフレーム判定部23にてデータであると判定さ
れた場合に、そのデータを格納する部分である。必要に
よりマイコンからこのデータを読むことができるように
なっている。なお、この場合のマイコンとは、ABS制
御装置11および4WD制御装置13のマイコンであ
る。
【0033】一方、トークン消失判定・再生回路27
は、デコーダ21からの出力を監視しており、ある一定
時間以上トークンもデータもデコードされてこない場合
トークンが消失したと判定して、トークン送出指令をト
ークンフレーム生成回路35に送る回路である。
【0034】起動時トークン生成回路29は、起動時に
一定時間、他のノードが送信していないのを確認してト
ークンフレーム生成回路35にトークンフレーム送出指
令を送る回路である。また、自己アドレス判定回路31
は、データ・トークンフレーム判定部23にて入力信号
がトークンであると判定された場合に、そのアドレスが
自己のアドレスであるかどうか判定し、自己のアドレス
と一致した場合はデータ送信指示を送信データ生成回路
33に送る回路である。
【0035】送信データ生成回路33は、マイコンから
書き込まれたデータを保持し送信指示に従ってエンコー
ダ37にそのデータを送る。またデータ送信後に、トー
クンフレーム生成回路35へトークン送出信号を送る回
路である。トークンフレーム生成回路35は、トークン
送信指示を受けてトークンフレームをエンコーダ37に
送る回路である。
【0036】エンコーダ37は、送信データおよびトー
クンフレームを符号化して伝送路19に出力する回路で
ある。これらが通常ノード型通信部の構成要素である
が、マスターノード型通信部の構成は、図2に示すよう
に、さらにスレーブアドレス判定回路41とスレーブデ
ータ送信済み確認回路43とが追加されたものである。
この追加された2つのブロックについて説明する。
【0037】スレーブアドレス判定回路41は、マスタ
ーノードにのみ存在し、自己の管理するスレーブノード
のアドレスを保持している。そして、データ・トークン
フレーム判定部23においてトークンであると判定され
た場合に、そのアドレスデータを入力し、保持している
アドレスと同じであると判定した場合には、現在自己の
管理する所定のスレーブノードに送信権があることをス
レーブデータ送信済み確認回路43に伝える。
【0038】一方、スレーブデータ送信済み確認回路4
3は、自己の管理するスレーブノードがデータを送信し
終わったことを確認して、トークンフレーム生成回路3
5にトークンフレーム送出指令を送る回路である。な
お、本スレーブデータ送信済み確認回路43はデータ・
トークンフレーム判定部23においてデータであると判
定された場合のデータが入力するように構成されてお
り、そのデータが該当するデータである場合にはそのデ
ータのEOF(End Of Flame)を監視することで、自
己の管理するスレーブノードがデータを送信し終わった
か否かを確認することができるのである。
【0039】続いて、スレーブノードの構成を図3を参
照して説明する。図1と比較すると判るように、通常ノ
ードの構成要素から、トークン消失判定・再生回路2
7、起動時トークン生成回路29およびトークンフレー
ム生成回路35を取り除いた構成となっている。
【0040】以上説明したような構成のため、通常ノー
ドは、自らの有する情報を送信する前提となるトーク
ンを獲得する獲得機能、自情報を送信した後にトーク
ンを所定の相手に委譲する委譲機能、トークンが消滅
した際にトークンを再生する消滅時再生機能、起動時
にトークンを生成する起動時生成機能という4つの機能
を備えている。
【0041】それに対して、スレーブノードは上記の
獲得機能のみは有するが、他の3つの機能すなわち委譲
機能、消滅時再生機能及び起動時生成機能は備えていな
い。また、マスターノードは、通常ノードの構成に加え
てスレーブアドレス判定回路41とスレーブデータ送信
済み確認回路43とを持つことにより、上記4つの機能
に加えて、自己の管理するスレーブノードがデータを送
信し終わった場合に、トークンフレーム送出を指令する
ことができる構成とされている。
【0042】次に上記構成を有する本実施例の情報通信
ネットワークの作動について説明する。まず、起動時に
ついて説明すると、電源が入って各ノードが起動したと
き、最も早く起動したノードの起動時トークン生成回路
29(但しスレーブノードにはない。)がトークンフレ
ーム生成回路35に送信指示を送り、トークンフレーム
をエンコーダ37を通して送信する。
【0043】各ノードは常に伝送路19上の信号を監視
しており、デコーダ21を通して得たフレームをデータ
・トークンフレーム判定部23で判定し、もしデータで
あれば受信データ格納部25に記憶する。一方、トーク
ンであれば自己アドレス判定回路31で自己のアドレス
と一致しているかどうか確認する。そして、一致しない
場合は無視し、一致した場合は送信データ生成回路33
およびエンコーダ37を通して伝送路19へデータを送
信する。
【0044】通常ノードおよびマスターノードでは、さ
らにトークンフレームをトークンフレーム生成回路35
およびエンコーダ37を通して伝送路19へ送信する。
スレーブノードは、トークンフレーム生成回路35がな
いため、このトークンフレームを送出することはできな
い。
【0045】そこで、マスターノードは、トークンを受
信した場合に、自己アドレス判定回路31にて自己のア
ドレスであるかどうかを判定するほかに、スレーブアド
レス判定回路41にて自己の管理するスレーブのアドレ
スであるかどうかも判定する。そして、もしも自己の管
理するスレーブノードのアドレスと一致した場合は、該
当するスレーブノードがデータを送信し終わるのを待っ
て、そのスレーブノードの代わりに、トークンフレーム
をトークンフレーム生成回路35およびエンコーダ37
を通して伝送路19へ送信する。
【0046】このように各ノードの各ブロックが動作す
ることにより、トークンパッシング方式のアクセス形態
をしていながら、マスター・スレーブ構成を混在させる
ことができる。つまり、スレーブノードは獲得機能のみ
を備えているため、トークンを獲得してアクセス権を得
て、自情報の送出までは可能である。しかしトークンの
委譲機能を持たないため、そのままではトークンが送出
されず、次のノードへのアクセス権の委譲がなされな
い。
【0047】そこで、マスターノードの持つスレーブ管
理機能が発揮される。つまり、管理対象となっているス
レーブノードが自情報を送出した後に、そのスレーブノ
ードに代わってトークンを送出して、次のノードへアク
セス権を委譲するのである。もちろん、マスターノード
は通常ノードの持つ4つの機能は全て備えているので、
通常ノードにおいて行える作動は全てできる。
【0048】したがって、ネットワーク全体として見れ
ば、従来のトークンパッシング型のネットワークと同様
に、トークンを巡回させ、そのトークンを獲得したノー
ドのみが送信することができる。すなわち、マスターノ
ードとスレーブノードを組み合わせて使用することによ
り全て通常ノードで構成した従来型のトークンパッシン
グ方式のネットワークに置き換えることが可能となり、
スレーブノードに置き換えた分が簡素化できる。
【0049】本実施例で具体的に説明すれば、図1と図
3を比較すれば判るように、スレーブノードでは、通常
ノードに比べて、トークン消失判定・再生回路27、起
動時トークン生成回路29およびトークンフレーム生成
回路35が不要であり、それら構成の簡素化が各スレー
ブノードにおいて実現される。従ってスレーブノードの
数が多くなればそれだけ回路小型化のメリットが大きく
なる。
【0050】そして、重要な点は、高速通信が可能であ
るというトークンパッシング方式の利点は確保したま
ま、構成の簡素化を実現していることである。また、本
発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の
要旨を逸脱しない範囲で種々の態様で実施することがで
きる。例えば、上記実施例ではマスターノードは一つで
あったが、マスターノードを一つのネットワークに複数
用意しておけば、普段はマスターノード間で従来のトー
クンパッシング方式と同様に動作し、各マスターノード
に付随するスレーブノードとの間ではマスター・スレー
ブ方式と同様に動作する。このようにして極めて複雑な
ネットワーク形態も実現することができ、信頼性の要求
に応じてマスターとサブマスターとして動作するように
することも容易に実現できる。
【0051】さらに、本発明の情報通信ネットワークの
適用先は車両用に限らず、例えばファクトリーオートメ
ーション(FA)の分野においても適用できる。例えば
作業工程を考慮して決定した所定のロボットをスレーブ
ノードとし、それらに対して制御値を与えるようなメイ
ンの演算制御装置をマスターノードとする等、上記実施
例の電子制御装置10と、その電子制御装置10からの
指示に従って動作する点火制御装置15及び燃料噴射制
御装置17のような関係のシステムを構築して適用すれ
ばよい。
【0052】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の情報通信
ネットワークによれば、スレーブノードはトークンを獲
得して自情報の送出までは可能であるがトークンの委譲
機能を持たないため、そのままではトークンが送出され
ず、次のノードへのアクセス権の委譲がなされない。し
かし、マスターノードのスレーブ管理機能によって、ス
レーブノードが自情報を送出した後に、そのスレーブノ
ードに代わってトークンを送出して、次のノードへアク
セス権を委譲するため、ネットワーク全体として見れ
ば、従来のトークンパッシング型のネットワークと同様
に、トークンを巡回させ、そのトークンを獲得したノー
ドのみが送信することができる。すなわち、マスターノ
ードとスレーブノードを組み合わせて使用することによ
り全て通常ノードで構成した従来型のトークンパッシン
グ方式のネットワークに置き換えることが可能となり、
スレーブノードに置き換えた分が簡素化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 通常ノードの構成を示すブロック図である。
【図2】 マスターノードの構成を示すブロック図であ
る。
【図3】 スレーブノードの構成を示すブロック図であ
る。
【図4】 本発明の情報通信ネットワークを車両におけ
る各制御装置間に適用した場合のシステム構成図であ
る。
【図5】 本発明の作動を説明するため、通常ノードと
マスターノードとスレーブノードを各1つずつとした場
合の説明図である。
【符号の説明】
10…電子制御装置、 11…ABS制御装置、
13…4WD制御装置、15…点火制御装置、 17
…燃料噴射制御装置、 19…伝送路、21…デコー
ダ、 23…データ・トークンフレーム
判定部、25…受信データ格納部、 27…トー
クン消失判定・再生回路、29…起動時トークン生成回
路、 31…自己アドレス判定回路、33…送信データ
生成回路、 35…トークンフレーム生成回路、3
7…エンコーダ、 41…スレーブアドレ
ス判定回路、43…スレーブデータ送信済み確認回路

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のノードがLAN回線により接続さ
    れたネットワーク上に唯一の送信権を巡回させ、該送信
    権を有するノードだけが送信を許可されるように構成し
    たトークンパッシング方式の情報通信ネットワークにお
    いて、 上記ノードの通常タイプは、自らの有する情報を送信す
    る前提となる上記送信権を獲得する獲得機能と、上記自
    情報を送信した後に上記送信権を所定の相手に委譲する
    委譲機能と、上記送信権が消滅した際に再生する消滅時
    再生機能と、起動時に上記送信権を生成する起動時生成
    機能との4つの機能を備えるものとし、 スレーブタイプのノードは上記4つの機能の内で上記獲
    得機能のみを備え、 また、マスタータイプのノードは、上記4つの機能に加
    えて、上記スレーブノードが自情報を送信した後に、該
    スレーブノードに代わって上記送信権を委譲するスレー
    ブ管理機能を備えるものとし、 上記ネットワークが、少なくとも一つのマスターノード
    と、該マスターノードによって管理される少なくとも一
    つのスレーブノードとを備えると共に、残りのノードは
    上記通常ノードとして構成されたことを特徴とする情報
    通信ネットワーク。
  2. 【請求項2】 上記マスタータイプのノードは、上記送
    信権を獲得した場合、自己のアドレスであるか否かの判
    定に加えて自己の管理するスレーブノードのアドレスで
    あるか否かの判定を行うアドレス判定手段と、 該アドレス判定手段で自己の管理するスレーブノードの
    アドレスであると判定した場合には、そのスレーブノー
    ドが自情報を送信し終えたことを確信して、該当するア
    ドレス情報を持った上記送信権の出力を指令する出力指
    令手段とを備えたことを特徴とする上記請求項1に記載
    の情報通信ネットワーク。
  3. 【請求項3】 車両に搭載された複数の電子制御装置間
    をLAN回線で接続して構成した上記請求項1に記載の
    トークンパッシング方式の情報通信ネットワークであっ
    て、 ブレーキ制御及び4輪駆動制御等の車両制御系の電子制
    御装置の通信部は上記通常ノードとして構成し、 点火制御及び燃料噴射制御等のパワートレイン制御系の
    電子制御装置の通信部は上記スレーブノードとして構成
    したことを特徴とする情報通信ネットワーク。
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