JPH07284108A - ビデオ信号符号化及び復号方式 - Google Patents

ビデオ信号符号化及び復号方式

Info

Publication number
JPH07284108A
JPH07284108A JP7030886A JP3088695A JPH07284108A JP H07284108 A JPH07284108 A JP H07284108A JP 7030886 A JP7030886 A JP 7030886A JP 3088695 A JP3088695 A JP 3088695A JP H07284108 A JPH07284108 A JP H07284108A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pixel
image
pixels
input
frame
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP7030886A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3845458B2 (ja
Inventor
James Hedley Wilkinson
ヘドリー ウィルキンソン ジェームズ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Europe BV United Kingdom Branch
Original Assignee
Sony United Kingdom Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony United Kingdom Ltd filed Critical Sony United Kingdom Ltd
Publication of JPH07284108A publication Critical patent/JPH07284108A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3845458B2 publication Critical patent/JP3845458B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T9/00Image coding
    • G06T9/008Vector quantisation
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N19/00Methods or arrangements for coding, decoding, compressing or decompressing digital video signals
    • H04N19/50Methods or arrangements for coding, decoding, compressing or decompressing digital video signals using predictive coding
    • H04N19/503Methods or arrangements for coding, decoding, compressing or decompressing digital video signals using predictive coding involving temporal prediction
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N19/00Methods or arrangements for coding, decoding, compressing or decompressing digital video signals
    • H04N19/30Methods or arrangements for coding, decoding, compressing or decompressing digital video signals using hierarchical techniques, e.g. scalability
    • H04N19/39Methods or arrangements for coding, decoding, compressing or decompressing digital video signals using hierarchical techniques, e.g. scalability involving multiple description coding [MDC], i.e. with separate layers being structured as independently decodable descriptions of input picture data

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)
  • Compression, Expansion, Code Conversion, And Decoders (AREA)
  • Image Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来方式の処理が時間的に非対称であるため
エラーが後段全部に伝わり、また人間の視覚感度を利用
できない欠点を改善する。 【構成】 ビデオ信号符号化装置20は、第1及び第2
入力映像A,Bのピクセルを突合せて動きベクトルを作
る動きベクトル発生器22と、2入力映像A,Bを処理
して第1及び第2出力映像C,Dを作る符号化器23と
を含む。第1出力映像Cのピクセルは2入力映像A,B
内のピクセルを加重して加算し、第2出力映像Dのピク
セルは2入力映像A,B内のピクセルを加重して減算す
ることによって生成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ビデオ信号の符号化及
び復号方式(方法及び装置)に関し、例えはデジタルビ
デオ圧縮及び伸長処理に適用されるものである。
【0002】
【従来の技術】公知のビデオ圧縮技法は、ビデオ信号の
空間的(即ち、映像内)及び(又は)時間的(即ち、映
像間)符号化を含んでいる。公知の空間的符号化方法の
1つは、2次元空間周波数領域におけるビデオ映像(即
ち、ビデオ信号のフィールド又はフレーム)のサブバン
ド周波数分割を必要としている。所望数のサブバンド
(小帯域)への周波数分割は、水平映像方向におけるフ
ィルタリング(ろ波処理)が垂直映像方向におけるフィ
ルタリングとは別個に行われるフィルタ装置を用いて達
成できる。各水平及び垂直フィルタリングのために、該
フィルタ装置は、樹枝構造に配設された一連のフィルタ
段で構成され、各フィルタ段は相補的なロー及びハイパ
スフィルタを含んでいる。水平フィルタ装置の第1フィ
ルタ段にて上記ロー及びハイパスフィルタに供給される
ビデオ映像は、2つの水平周波数バンド(帯域)即ちロ
ーパスバンド及びハイパスバンドに分割され、それらは
各フィルタの出力側で別々にデシメート(サブサンプリ
ング)される。これらの各バンドはそれから、類似のフ
ィルタ段に供給され、更に低及び高周波成分に再分割さ
れ、この処理が所望数の水平サブバンドが得られるまで
繰返される。各サブバンド成分はそれから、垂直フィル
タ装置に送られ垂直バンドに再分割され、最後に入力映
像は、2次元空間周波数領域内で所望数の空間周波数成
分へと非相関化される。
【0003】フィルタ装置の構成に応じて、映像は、均
一又は不均一のサイズのサブバンド成分に分離される。
後者の場合の周波数分割処理は、対数的又は「ウェーブ
レット」符号化として知られている。どちらの場合も、
空間周波数成分データにそれから量子化処理を施すが、
種々異なる空間周波数成分に対する量子化度を、種々異
なる空間周波数における人間の視覚感度によって決め、
得た量子化データをそれからエントロピー符号化して圧
縮したデータを送信したり、蓄積したりしている。伸長
(圧縮解除)処理では、圧縮処理の種々の段階を逆にし
て原映像データを再構成している。
【0004】上述の周波数分割技法は単なる空間符号化
処理にすぎず、連続するビデオ映像間の類似性による時
間軸に沿って冗長度を考慮していない。標準化のための
国際機構によって開発されたMPEG(映像専門家グル
ープ)標準方式は、特にビデオ圧縮に対する規格を定め
ており、空間的及び時間的両方の処理を含む方式を提案
している。このMPEG方式は、「Communications of
the ACM 」April 1991,Volume 34,No.4 の47〜58ページ
に要約されている。
【0005】1つのMPEG案は、添付の図1に示すよ
うなフレーム単位DPCMループを用いるものである。
この案によれば、連続ビデオ映像間の差を計算して幾つ
かの時間的冗長度をなくすようにし、その差信号に空間
的符号化処理を施す。差信号におけるエントロピーを確
実に低くするために、この方式では、動きベクトル推定
を使用して連続ビデオ映像間のピクセルブロック(又は
「マクロブロック」)の映像内容の動きを表す動きベク
トルを導出し、上記の差を1ブロック毎に動きベクトル
の方向に沿って計算する。
【0006】図1において、1対の連続ビデオフレーム
が動きベクトル発生器1に供給され、そこで公知の動き
ベクトル推定技法を用いて、第2入力フレームの各マク
ロブロック(ここでは、16×16ピクセルアレイ)に
対し第2フレーム及び第1フレーム間の当該マクロブロ
ックの動きを表す(水平及び垂直映像方向におけるピク
セル数で表す)動きベクトルを導出する。第1フレーム
をそれから減算器2を介して空間的符号化器3に出力
し、そこで空間(的)符号化処理が行われ、空間符号化
されたフレームは出力4aに供給され、蓄積、送信その
他の処理に供される。符号化された第1フレームはま
た、復号器5を介して動き補正器6にフィードバックさ
れる。復号器5では、符号化器3によって行われた空間
符号化処理の逆を行う。動き補正器6はまた、動きベク
トル発生器1によって導出されベクトル出力4bに供給
される動きベクトルを受取る。
【0007】第2フレームは、1ブロックずつ動きベク
トル発生器1により次に出力されることになり、第2フ
レームの各ブロック及び第1フレームのブロック間の差
は、第2フレームの当該ブロックに関する動きベクトル
によって「指し示された」位置で、計算されることにな
る。こうして、第2フレームの各連続ブロックに対し、
動き補正器6は、当該ブロックに対して供給された動き
ベクトルを用いて第1フレームの適正ブロックを識別
し、それを補正遅延回路7aに出力する。そして、第2
フレームの各ブロックが減算器2に出力されるにつれ
て、当該ブロックに関する動きベクトルによって指し示
された位置における、第1フレームのピクセルブロック
が、遅延回路7aを介して減算器2の負入力に出力され
る。これらのピクセルはそれから、減算器2の正入力に
供給された第2フレームのマクロブロックにおける対応
ピクセルから減算され、得られた差値は空間符号化器3
に出力される。
【0008】この処理は、動きベクトル発生器1から出
力される第2フレームの全マクロブロックについて繰返
される。こうして、第1及び第2フレーム間の差が1ブ
ロックずつ動きベクトルの方向に沿って計算され、差値
(空間符号化後の)が出力4aに供給されると共に加算
器7bの一方の入力にループを回ってフィードバックさ
れる。遅延回路7aから減算器2に出力された第1フレ
ームのピクセルブロックはまた、加算器7bの他方の入
力にも供給される。こうして、第1フレームのピクセル
ブロックは第2フレームとの差値に加算され、動き補正
器6に供給される第2フレームを再構成する。この処理
を繰返して第3フレーム及び第2フレーム間の差を得る
等々のことを行うことができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述のMPEG案は、
時間(的)符号化処理に動き補正を用いることにより低
エントロピーを達成するが、この案には幾つかの欠点が
ある。第1点は、DPCM処理が非対称的である、即ち
処理が行き当たりばったりで、第2出力「フレーム」を
第1フレームから、第3フレームを第2フレームから、
以下同様に計算することである。したがって、どこかの
処理段階で入ってきたエラーがその後段全部に伝搬され
ることになる。更に、DPCM処理はフレームを時間的
周波数バンドに分割しないので、例えば量子化処理にお
いて人間の視覚組織の時間的特性を利用できない。よっ
て、本発明の課題は、これらの欠点を改善することであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明は、一面
において、次の構成要素を具える第1及び第2入力ビデ
オ映像を符号化するビデオ信号符号化装置を提供する。
該装置は、第2入力映像のピクセルを第1入力映像のピ
クセルと突合せ(照合し)て、第2映像におけるピクセ
ルの上記2つの映像間の動きを表す動きベクトルを導出
する動きベクトル発生器であって、各動きベクトルが、
第2映像におけるピクセルの位置及び第1映像における
マッチした(合っているとされた)ピクセルの位置に対
応するものである、上記動きベクトル発生器と、上記2
つの入力映像を処理して第1及び第2出力ビデオ映像を
生成する符号化器であって、第1出力映像のピクセル
は、上記2入力映像において同等に加重(重み付け)さ
れたピクセルを加算することによって生成し、第2出力
映像のピクセルは、上記2入力映像における同等に加重
されたピクセルを減算することによって生成する上記符
号化器と、動きベクトルに応じて符号化器を制御する符
号化制御器であって、第1出力映像の各上記ピクセル
が、第1入力映像における同じ位置のピクセルと、対応
する動きベクトルによって決定される、第2入力映像に
おけるそれにマッチしたピクセルとを加算することによ
り生成され、第2出力映像の各上記ピクセルが、第2入
力映像における同じ位置のピクセルを、対応する動きベ
クトルによって決定される、第1入力映像におけるそれ
にマッチしたピクセルから減算することによって生成さ
れるように制御する符号化制御器とを具える。
【0011】本発明は、動きベクトルを時間的フィルタ
リング処理に適用し、ビデオ信号のサブバンド周波数分
割を、上述の技法と同様にして、ただし空間符号化でな
く時間符号化で可能にしようとするものである。この着
想は、時間的エイリアスのレベルが高く連続ビデオ列に
て編集処理できるという要求があるため、時間軸に沿っ
た符号化については多タップ付きフィルタは望ましくな
いので、簡単な2タップ・フィルタを使用するというこ
とから始まっており、該フィルタも係数1,1をもつH
aar型のものがよい。
【0012】本発明をもっと詳細に考察する前に、図2
〜5を参照してHaarフィルタ装置を用いる時間デシ
メーション及び再構成の基本原理を述べる。
【0013】図2は、1つのデシメーション段8a及び
1つの再構成段8bより成る基本的Haarフィルタ装
置のブロック図である。デシメーション段8aは、係数
1,1をもつローパスフィルタ(LPF)9aと、共通
入力に接続された係数1,−1をもつ相補的なハイパス
フィルタ(HPF)10aとを有する。各フィルタ9
a,10aの出力は、2で割るユニット11及びデシメ
ータ12に接続される。再構成段8bは、同じように、
夫々係数1,1及び1,−1をもつLPF9a及びHP
F10bを有する。各フィルタ9b,10bの入力には
補間器13が接続され、該フィルタの出力は、再構成段
の出力を供給する加算器14に接続される。
【0014】基本的な時間フィルタリング処理は、空間
における同じ位置のサンプル、ここでは、フィルタの入
力に供給されるビデオ信号の連続フレームにおける同じ
位置のサンプルを連続的に一直線に並べることに頼って
いる。即ち、図2のフィルタ9,10は、図3に示すよ
うに、フレーム遅延器(F)15を具えており、デシメ
ータ12は、フィルタ9a,10aから出力される1つ
おきのフレームを除去し、補間器13は、デシメータに
より除去されたフレームに対応する0値フレームを挿入
する。
【0015】図3を考察すると、1対のフレームA,B
が連続してデシメータ段8aの入力に供給される場合、
低周波路における出力は(A+B)/2で与えられる。
即ち、2フレームA,B内の同位置ピクセルは、1ピク
セルずつ合算され、2で割算される。デシメーション段
8aの高周波路における出力は、(A−B)/2で与え
られる。即ち、フレームBの各ピクセルはフレームAの
同位置ピクセルから減算され、得られた値は2で割算さ
れる。デシメータ段8aの出力が再構成段8bの対応す
る低及び高周波路に供給されると、加算器14から出力
される第1フレームは{(A+B)/2}+{(A−
B)/2}=Aとなり、加算器14から出力される第2
フレームは{(A+B)/2}−{(A−B)/2}=
Bとなることが分かるであろう。
【0016】上述の簡単な処理は、多段システムにおけ
る対数的、即ちウェーブレット・デシメーション処理に
対しても、次段だけが前段の合算項をデシメートする
(間引く)ことを保証することにより、容易にこれを適
用することができる。8つのフレームF0 〜F7 のグル
ープに対するこの処理を、図4の模式図により説明す
る。8つのフレームF0 〜F7 は、対数的デシメーショ
ン処理の第1段階を形成する4つのデシメーション段8
aに1対ずつ入力される。各デシメーション段8aは、
図4の段1に示すように、1ピクセルずつ2入力フレー
ムの和の半分に対応する低周波出力と、1ピクセルずつ
2入力フレーム間の差の半分に対応する高周波出力とを
生成する。段1の低周波出力はそれから、2つのデシメ
ーション段8aに対で供給され、更に低及び高周波数成
分(夫々和と差成分に対応する)に再分割される(図4
の段2参照)。段2の低周波出力はそれから、もう1つ
のデシメーション段8aに供給され、段3に示すよう
に、低周波バンド及び高周波バンドに再分割される。た
だし、図では略して低及び高周波バンドを単に「+」及
び「−」で示した。
【0017】図4に示す処理は、図5に模式的に示すよ
うに、低周波バンドのプログレッシブ(連続又は順次)
デシメーションをもたらす。ここで、「L」は低周波
数、「H」は高周波数、ωn はナイキスト周波数を表
す。図5に示す如く、段3の出力におけるLLL及びL
LHバンドは夫々1フレームより成り、LHバンドは2
フレームより成り、Hバンドは4フレームより成る。即
ち、ビデオ信号の原8フレームの列は、時間軸に沿って
ウェーブレット符号化され、サイズが異なる4つの周波
数サブバンドとなり、各サブバンドは、原8フレーム列
の異なる時間的周波数成分を表す。フレームF0 〜F7
は勿論、該サブバンドを相補的な多段再構成フィルタに
加え、周波数分割処理と逆を行って再生成することがで
きる。
【0018】時間軸に沿ってウェーブレット符号化のこ
の簡単な処理でさえ、前述の単なるフレーム内、即ち空
間符号化処理より幾らか改良された可視画像を生成す
る。ただし、得られる画質はMPEG規格には合わな
い。しかし、本発明によれば、1対の入力ビデオ映像を
組合せて低及び高周波成分に夫々対応する和成分及び差
成分を生成するとき、出力ピクセルの少なくとも幾つか
は、2入力フレーム内でマッチ(整合)したピクセル、
即ち動きベクトルにより結ばれたピクセル同士を加算及
び減算することにより、生成する。換言すると、上述の
簡単な時間フィルタ段8aにおける如く、同位置のピク
セル同士を加算又は減算するように時間軸に平行な方向
に時間フィルタリングを行うのではなく、本発明は、実
効的に動きベクトルの方向に沿う時間フィルタリングを
1ピクセルずつ行うものである。
【0019】動きベクトルの使用をフレーム間処理に適
用すると、高周波信号におけるエネルギ内容を、上述の
基本的時間フィルタリング処理に比べて相当に減少させ
ることができ、したがって、MPEG規格に従った画質
を、図1に示したMPEG・DPCMシステムの欠点な
しに達成できる。詳しくいえば、時間フィルタリング処
理が、時間的に対称であって、圧縮処理にて行われる可
能性のある、ビデオ信号のどんな空間処理からも完全に
分離されており、本発明の具体構成では、フィルタリン
グ処理によって生成される種々異なる時間周波数バンド
に対する人間の視覚感度における変化を利用することが
できる。よって、システムの性能に著しい利点をもたら
す。
【0020】一方、本発明によれば、少なくとも幾つか
の出力ピクセルが上述の如くマッチしたピクセル同士の
加算・減算により生成されるが、例えば映像素材の性質
及び動きベクトル発生処理によっては、第1入力映像に
おけるピクセルの全部が第2映像におけるピクセルとマ
ッチしないことがある。与えられた機器に要求される画
質に応じ、第1映像内のマッチしないピクセルを処理す
るのに種々の方法が考えられるが、装置に、第1入力映
像内にマッチしないピクセルがあればその位置を識別す
る手段を含め、且つ、第1入力映像内のマッチしないピ
クセルと同位置の、第1出力映像のピクセルを直接マッ
チしないピクセルから生成するように、符号化器を制御
する符号化制御器を配するのがよい。
【0021】更に、動きベクトル発生処理の結果、第1
入力映像のピクセルの中に第2入力映像内の1以上のピ
クセルとマッチするものがある。この問題を処理するの
に色々なシステムが考えられるが、装置に、第1入力映
像内に1以上の動きベクトルと結び付いた(対応した)
ピクセルがあればそのピクセル位置を識別し、かかる各
ピクセル位置に対し、対応する動きベクトルの1つを当
該ピクセル位置に関する最有力ベクトルとして選択し、
当該ピクセル位置に対応する残りのベクトル又は各ベク
トルに下位ベクトルとしてフラグを付ける手段を含め、
且つ、第1入力映像内のピクセル位置に1以上のベクト
ルが対応している場合、第1出力映像内の同位置ピクセ
ルを上記最有力ベクトルと対応するベクトル同士の加算
により生成するように、符号化器を制御する符号化制御
器を配するのがよい。
【0022】本発明はまた、請求項5〜8に記載した如
き、上述の符号化装置により符号化された入力ビデオ映
像に対応する復号されたビデオ映像を生成するビデオ信
号復号装置をも提供する。更に本発明は、前述の符号化
装置及び復号装置を具えるビデオ信号処理装置を提供す
る。
【0023】前述のとおり、動きベクトル発生処理から
来るマッチしないピクセル及び1以上のベクトルに対応
するピクセルに関する問題を処理するのに、種々の方法
が考えられるが、本発明の好適な具体構成により実施さ
れる符号化及び復号装置は、後述のように、ビデオ映像
のいわゆる「完全再構成」を可能とするものである。
【0024】本発明は、他の面からみて、次の如きステ
ップを含む第1及び第2入力ビデオ映像を符号化するビ
デオ信号符号化方法を提供する。該方法は、第2入力映
像のピクセルを第1入力映像のピクセルと突合せて、第
2映像におけるピクセルの上記2映像間の動きを表す動
きベクトルを導出するステップであって、各動きベクト
ルは、第2映像内のピクセルの位置及び第1映像内のマ
ッチしたピクセルの位置に対応するものである、上記ス
テップと、上記2つの入力映像を処理して第1及び第2
出力ビデオ映像を生成するステップであって、第1出力
映像のピクセルは、上記2つの入力映像内の同等に加重
されたピクセル同士を加算して生成し、第2出力映像の
ピクセルは、上記2つの入力映像内の同等に加重された
ピクセル同士を減算して生成するステップとを含み、第
1出力映像の上記各ピクセルを、第1入力映像内の同位
置のピクセルと、対応する動きベクトルによって決定さ
れる、第2入力映像内のそれにマッチしたピクセルとを
加算することによって生成し、第2出力映像の上記各ピ
クセルを、第2入力映像内の同位置のピクセルを、対応
する動きベクトルによって決定される、第1入力映像内
のそれにマッチしたピクセルから減算することによって
生成する方法である。
【0025】本発明はまた、本発明による符号化方法に
より符号化された入力ビデオ映像に対応する復号された
ビデオ映像を生成するビデオ信号復号方法を提供する。
【0026】一般に、本明細書において本発明による装
置について特徴を述べる場合は、本発明方法により対応
する特徴が与えられ、その逆も同様であることを理解さ
れたい。
【0027】
【実施例】以下、図面により本発明を具体的に説明す
る。図1は、以前に提案されたビデオ信号符号化装置を
示す略式ブロック図である。図2は、ビデオ信号のデシ
メーション及び再構成用の簡単なHaarフィルタ装置
を示すブロック図である。図3は、図2のフィルタ装置
の詳細を示すブロック図である。図4は、ビデオ信号の
8フレームのグループについて行われるウェーブレット
符号化処理を示す模式図である。図5は、図4のウェー
ブレット符号化処理によるサブバンド周波数分割を示す
模式図である。図6は、本発明によるビデオ信号処理装
置を示すブロック図である。
【0028】図6に示すビデオ信号処理装置は、動き補
正符号化装置20と動き補正復号装置21を具える。動
き補正符号化装置20は、動きベクトル発生器22とベ
クトル駆動符号化器23を有する。符号化装置20の入
力24に供給される入力ビデオ映像、ここではビデオフ
レームA,Bは、映像内容の2入力映像間の動きを表す
動きベクトルを発生する動きベクトル発生器22に供給
される。動きベクトルは後述のように処理され、得られ
たベクトルデータはベクトル駆動符号化器23に供給さ
れる。該符号化器はまた、動きベクトル発生器22から
入力フレームA,Bを受ける。ベクトル駆動符号化器2
3は、実質的に動きベクトルの方向に沿って入力フレー
ムA,Bの時間フィルタリングを行い、その出力26に
2出力フレームC,Dを生成するベクトル駆動デシメー
ション・フィルタ段である。
【0029】動きベクトル発生器22により生成されベ
クトル駆動符号化器23に供給されたベクトルデータ
は、符号化装置20の出力28に送られる。出力28の
ベクトルデータは、出力26に供給されたフレームC,
Dと共に符号化装置20から出力され、蓄積、送信、そ
の他の処理30に供される。
【0030】動き補正復号装置21は実質的に、フレー
ムC,D及び符号化装置20から最初に発生されたベク
トルデータを夫々入力31,33に受けるベクトル駆動
再構成フィルタ段である。復号装置21は、動きベクト
ルに応じてフレームC,Dを組合せ、原入力ビデオフレ
ームA,Bに対応する復号もしくは再構成されたフレー
ムA′,B′を生成する。復号されたフレームA′,
B′は、本具体構成では原フレームA,Bの完全に再構
成されたものとなり、復号装置の出力34に供給され
る。
【0031】符号化装置20及び復号装置21の構成及
び動作を一層詳しく述べる前に、本発明による符号化及
び復号処理の基本原理を、図7の簡単な図解により説明
する。
【0032】図7は、符号化装置20に供給される入力
フレームA,Bのピクセル、符号化装置20から出力さ
れる符号化されたフレームC,Dのピクセル、及び復号
装置21から出力される復号されたフレームA′,B′
のピクセルを表す。同図において、ピクセルは丸で示し
た。各フレームA,B,C,D,A′.B′は、説明を
容易にするため各フレームが単一のピクセル・コラムと
して示されるように、1次元方向に表した。図7の左側
コラム(縦列)は、各フレームを表す1次元アレイ内の
ピクセルの横列番号を示し、各フレームのピクセルの隣
に示す数字は、ピクセル値を表す。本処理装置の動作原
理をこの1次元表示により説明するが、実際は勿論、各
フレームがピクセルの2次元アレイを有するので、処理
動作は2次元で行われる。
【0033】まず入力フレームA,Bを考えると、符号
化装置20の動きベクトル発生器22は、第2フレーム
B内の各ピクセルの該フレームB及び第1フレームA間
の動きを表す動きベクトル(図では矢印で表す)を導出
する。(勿論フレームA,Bのどちらか一方が、ビデオ
信号により表される映像列に関して時間的に先であ
る。)図9により更に後述するように、この処理は、フ
レームBのピクセルをフレームAのピクセルと突合せる
こと(matching)によって行う。動きベクトルは、各フ
レームBのピクセルに対して導出され、当該ピクセルを
フレームA内のそれにマッチしたピクセルと結ぶ。即
ち、例えば図において列0のフレームBピクセルと列0
のフレームAピクセルとがマッチし、列2のフレームB
ピクセルと列1のフレームAピクセルとがマッチする等
々である。
【0034】映像の素材及び動きベクトル推定処理の性
質により、各フレームBピクセルが対応する動きベクト
ルを有するのに、フレームAピクセルの中には、フレー
ムBピクセルとマッチしないもの、即ち合わないものが
残る。これらのピクセル(図では黒丸で示す。)に関し
ては、対応する動きベクトルがない。同様に、フレーム
Aピクセルの中に1以上のフレームBピクセルと合うも
のがあり、これらのピクセルは1以上の動きベクトルと
対応することになる。これらのピクセル、例えばフレー
ムAの列0及び列7のピクセルについては、結び付けら
れた動きベクトルの1つを最有力ベクトルとして選択
し、残りのベクトルは、更に後述する如く下位ベクトル
としてフラグを付ける。(勿論、フレームAピクセルに
対応するベクトルが1つしかない場合は、当該ベクトル
が最有力ベクトルであり、下位ベクトルはない。)図7
では、下位ベクトルを破線で示し、最有力ベクトルを実
線で示す。
【0035】符号化装置20は、入力フレームA,Bか
ら出力フレームC,Dを次のようにして発生する。第1
出力フレーム即ちフレームCのピクセルは、2入力フレ
ームA,B内の同等に加重されたピクセル同士を加算す
ることにより発生する。ただし、フレームA内のマッチ
しないピクセルと同じ位置にあるフレームCピクセルは
除く。具体的にいえば、マッチしたフレームAピクセル
と同位置のフレームCピクセルをまず考えると、これら
フレームCピクセルは夫々、フレームA内の同位置のピ
クセルと、対応する動きベクトルにより決定される、フ
レームB内のそれにマッチしたピクセルとを加算して生
成される。1以上の動きベクトルが適正なフレームAピ
クセルに対応している場合は、最有力ベクトルを用い
る。
【0036】加算されてフレームCピクセルを生成する
フレームA及びフレームBのピクセルは、係数xで等し
く加重される(ただし、数学的過剰を防ぐためx=1/
2とする。)。加重は、加算の前又は後のどちらかに行
ってもよい(ただし、後で行う方がよい。)。こうし
て、例えば列0のフレームCピクセルを考えると、出力
ピクセル値は、列0のフレームAピクセルと列0のフレ
ームBピクセルとを加算し、2で割ることにより得ら
れ、図に示す如く1の出力ピクセル値を与える。列1の
フレームCピクセルは、列1のフレームAピクセルと、
列2のフレームBピクセルとの値を加算し、2で割るこ
とにより生成され、図に示す如く2の出力ピクセル値を
与える。
【0037】(上述のように、この好適な例では、フレ
ームCピクセルを生成するのに数学的過剰を防ぐためx
=1/2の加重係数を用いた。しかし、これは分数値を
生じる可能性があり、不十分な解像度の具体例では、こ
れに対処するのに小さな丸めエラーが入ってくる。した
がって、代替策として、算術的処理がより大きな値を受
入れうるならば、フレームCピクセルを生成するのにx
=1という加重係数を用いてもよい。そのときは、1/
2という増減係数を、後述の復号処理のあとで適用すべ
きである。こうすれば、数字的精確度が保たれ、完全な
再構成が達成できる。)
【0038】フレームAのマッチしないピクセルと同位
置のフレームCピクセルは、マッチしないフレームAピ
クセルから直接作る。本例の場合、他のフレームCピク
セルを作るのに用いた加重係数の2倍、即ち2x=2×
(1/2)=1の加重係数で作る。こうして、例えば図
に示すように、列4のフレームCピクセルは単に列4の
マッチしないフレームAピクセルの値を取り、列6のフ
レームCピクセルは列6のマッチしないフレームAピク
セルの値を取る。
【0039】第2出力フレーム即ちフレームDのピクセ
ルは、符号化器23において2入力フレームA,B内の
等しく加重された夫々のピクセルを減算することによ
り、発生される。詳しくいえば、各フレームDピクセル
は、同位置のフレームBピクセルを、最有力であれ下位
であれ対応する動きベクトルによって決定される、フレ
ームA内のそれにマッチしたピクセルから差引いて作
る。この例では、このときの加重係数はx、即ち1/2
である。即ち、各フレームDピクセルは、減算の前又は
(好ましくは)後にx=1/2の係数をフレームA及び
Bピクセルに乗じて生成される。例えば、列0のフレー
ムDピクセルは、列0のフレームBピクセルを列0のフ
レームAピクセルから減じ、2で割って作り、図に示す
如く出力ピクセル値0を与える。列2のフレームDピク
セルは、列2のフレームBピクセルを列1のフレームA
ピクセルから減じ、2で割って作り、図示の如く−1の
フレームDピクセル値を与える。列6のフレームDピク
セルは、列6のフレームBピクセルを列7のフレームA
ピクセルから減じ、2で割って作り、1のフレームDピ
クセル値を与える。以下同様である。
【0040】図7から、符号化器23の動作は、図2及
び3について述べたHaarフィルタ段8aの動作とお
おむね対応するベクトル駆動フィルタ段の動作である
が、ただ、動きベクトルの方向に沿って時間フィルタリ
ングが行われ、特別な符号化規則がマッチしないフレー
ムAピクセルに適用されていることが分かるであろう。
即ち、フレームCは、図7に示す如くフレーム和(A+
B)/2におおむね対応し、したがって入力フレーム対
の低周波成分に対応する。同様に、フレームDは、フレ
ーム差(A−B)/2におおむね対応し、したがって入
力フレーム対の高周波成分に対応する。よって、符号化
器の作用は、入力フレーム対を2つの時間的周波数サブ
バンドに分割することである。
【0041】図7の右側に、図6の復号装置21により
復号されたフレームA′,B′を示す。前述のとおり、
この好適な例では、復号フレームA′,B′は原入力フ
レームA,Bの完全に再構成されたものとなる。再構成
されたフレームA′,B′は、原入力フレームA,Bに
ついて導出された動きベクトルに応じて符号化されたフ
レームC,Dから作られる。説明を容易にするため、上
述では動きベクトルを入力フレームA,B内の個々のピ
クセルに結び付いて(対応して)いるとしたが、動きベ
クトルは実際には入力フレーム内のピクセル位置に結び
付いている。理解し易いように、図7では、動きベクト
ルを符号化されたフレームC,D及び復号されたフレー
ムA′,B′内の対応ピクセル位置に関連させて示して
ある。
【0042】復号装置21は、符号化されたフレーム
C,Dから復号フレームA′,B′を次のように発生す
る。第1復号フレームA′のピクセルは、フレームC,
Dの夫々等しく加重されたピクセルを加算して作る。た
だし、原入力フレームA内のマッチしないピクセルに対
応するA′フレームピクセルは、直接フレームC内の同
位置ピクセルから作る。もっと具体的にいえば、まずマ
ッチしたAフレームピクセルに対応するA′フレームピ
クセルを考えるに、これらの各ピクセルは、同位置のC
フレームピクセルと、対応する動きベクトルによって決
定される、生成すべき(生成しようとする)A′フレー
ムピクセルに対応するAフレームピクセルにマッチした
ピクセル位置にあるDフレームピクセルとを加算して生
成する。
【0043】対応するAフレームピクセルに1以上の動
きベクトルが対応している場合、最有力ベクトルを使用
する。フレームA′ピクセルを作るために加算されたフ
レームC,Dは、本例では加重係数2x=2×(1/
2)=1をピクセル値に乗じて加重する。こうすると、
確実に過剰又は丸めエラーがなくなる。即ち、例えば列
0のフレームA′ピクセルは、列0のフレームCピクセ
ルと列0のフレームDピクセルとを加算して作り、再構
成されたピクセル値は図示の如く1となる。同様に、列
1のフレームA′ピクセルは、列1のフレームCピクセ
ルと列2のフレームDピクセルとを加算して作り、図示
の如く1の再構成ピクセル値を与える。
【0044】マッチしないフレームAピクセルに対応す
るフレームA′ピクセルは、同位置のフレームCピクセ
ルから直接作られる。この場合も、加重係数は2x、即
ち1である。即ち、列4のフレームA′ピクセルは単に
列4のフレームCピクセルの値を取り、列6のフレーム
A′ピクセルは列6のフレームCピクセルの値を取る。
【0045】再構成されたフレームB′ピクセルは、フ
レームB内の対応ピクセルが最有力又は下位ベクトルに
対応するかどうかによって、作り方が異なる。まず、最
有力ベクトルに対応する位置にあるフレームBピクセル
に対応するフレームB′ピクセルを考えるに、これらフ
レームB′ピクセルは、2フレームC,D内の夫々等し
く加重されたピクセルの減算によって作られる。詳しく
いえば、これらフレームB′ピクセルは、フレームD内
の同位置ピクセルを、対応する動きベクトルにより決定
される、作ろうとするフレームB′ピクセルに対応する
フレームBピクセルにマッチしたピクセル位置にあるフ
レームCピクセルから減じることにより、作成する。こ
の場合もまた、加重係数は2x、即ち1である。このよ
うにして、例えば列0のフレームB′ピクセルは、列0
のフレームDピクセルを列0のフレームCピクセルから
差引いて作り、図示の如く1の再構成ピクセル値を得
る。列3のフレームB′ピクセルは、列3のフレームD
ピクセルを、列2のフレームCピクセルから減じて作
り、6の再構成値を与える。
【0046】下位ベクトルに対応する位置にあるフレー
ムBピクセルに対応するフレームB′ピクセルを作成す
るには、本例では復号フレームA′にアクセスする必要
がある。即ち、フレームA′はフレームB′の前に作ら
れる。このフレームB′ピクセルは、フレームD内の同
位置ピクセルを、対応する動きベクトルによって決定さ
れる、作ろうとするピクセルに対応するフレームBピク
セルにマッチしたピクセル位置にあるフレームA′ピク
セルから減じて作る。フレームD及びA′ピクセルは、
減算の前に適正に加重され、フレームA′ピクセルに対
する加重係数は2x、即ち1であり、フレームDピクセ
ルに対する加重係数は4x、即ち2である。このように
して、例えば列1のフレームB′ピクセルは、列1のフ
レームDピクセルに2を乗じて得た値を列0のフレーム
A′ピクセルから減じて作り、フレームB′ピクセルに
1の値を与える。同様に、列6のフレームB′ピクセル
は、列6のフレームDピクセルに2を乗じて得た値を列
7のフレームA′ピクセルから減じて作り、図示の如く
1の再構成ピクセル値を与える。
【0047】図7から、復号装置34の動作は、図2及
び3について述べたHaarフィルタ段8bの動作にお
おむね対応したベクトル駆動再構成フィルタの動作であ
るが、ただ、動きベクトルの方向に沿って時間フィルタ
リングが行われ、マッチしないフレームA′ピクセル
と、下位ベクトルに対応する位置にあるフレームB′ピ
クセルとに特別な符号化規則が適用されていることが分
かるであろう。即ち、フレームA′は図示の如くおおむ
ね和フレーム(C+D)に対応し、フレームB′はおお
むね差フレーム(C−D)に対応する。しかし、この好
適な例では、フレームA′,B′及びフレームA,Bを
比較すると、マッチしないピクセル位置及び下位ベクト
ルについて適用した特別な符号化規則と、処理の各段階
に用いた加重係数とによって、原入力フレームA,Bが
完全に再構成されていることが分かる。即ち、フレーム
A′はフレームAの、フレームB′はフレームBの完全
に再構成されたものである。
【0048】上述システムの動作は、図7に示すサンプ
ル値を全部用いて確認できる。勿論前述のとおり、実際
は各フレームはピクセルの2次元アレイであるが、2次
元における本装置の動作は、上述の簡略した1次元の例
から容易に想像できるであろう。
【0049】符号化装置20の動きベクトル発生器22
の詳細を図8に示す。動きベクトル発生器22は、動き
ベクトル推定器40、ベクトルデータメモリ41及びベ
クトルデータ解析器42を含む。動きベクトル推定器4
0は、フレームA,Bを受け2フレーム間の映像内容の
動きを表す動きベクトルを発生する。詳しくは、動きベ
クトル推定器は、フレームBのピクセルをフレームAの
ピクセルと突合せ、フレームA,B間におけるフレーム
Bピクセルの動きを表す動きベクトルを導出する。適切
な動きベクトル推定方法は周知である。しかし、簡単に
いえば、動きベクトル推定器は、フレームB内のピクセ
ルブロックの内容をフレームA内のピクセルブロックと
比較し、フレームA内のどの位置のフレームBブロック
が最も良くマッチする(合う)かを決める動作を行う。
この処理は、ブロック突合せ(block matching)として
知られている。最良のマッチは、フレームA内のフレー
ムBブロックの各位置について、比較したブロック間の
絶対差、即ち、2フレーム内の対応ピクセル間の絶対差
を上記ブロック領域にわたって合計したものを計算する
ことにより、決定できる。(他の方法では、平均自乗誤
差(mse)技法を用いる。この場合は、まず対応ピクセル
間の差を自乗し、常に正の値としてからアキュムレータ
で加算する。)このようにすると、最低の絶対差値(又
はmse技法における最低誤差)が最良のマッチを表
し、動きベクトルは、フレームBブロックの位置とマッ
チしたフレームAブロックの位置との間の変位(水平及
び垂直方向のピクセル数で表す。)として決定される。
こうして、動きベクトルは、実際上個々のピクセルでは
なくフレームBピクセルブロック(通常16×16ピク
セルブロック)と結び付け(対応させ)られるが、各動
きベクトルは、当該ブロック内の全フレームBピクセル
に対して使用される。したがって、動きベクトルは、実
効的に各フレームBピクセルについて導出されている。
対応する動きベクトルは、各フレームBピクセルについ
て、ブロック突合せ処理で決められたマッチしたフレー
ムAピクセルを「指し示す」(即ち、そのベクトルオフ
セットを与える)。
【0050】図7について前述したとおり、後続の処理
動作のために、フレームA,B内の所与のピクセル位置
に対応する動きベクトルを知らねばならない。この目的
のために、各動きベクトルを動きベクトル推定器40で
決定するにつれて、対応するA,Bピクセル位置に関す
る該ベクトルをベクトルデータメモリ41に記録する。
ベクトルデータメモリ41は、2つのメモリアレイ、A
アレイ44及びBアレイ45を有する。Aアレイ44
は、フレームAの各ピクセル位置に対するアレイ位置を
含み、Bアレイ45は、フレームBの各ピクセル位置に
対するアレイ位置を含む。動きベクトル推定器40によ
りベクトルデータメモリ41に供給された動きベクトル
は、動きベクトルと結び付けられたAピクセル位置に対
応するAアレイ44内の位置に記憶されると共に、動き
ベクトルに結び付けられたBピクセル位置に対応するB
アレイ45内の位置に記憶される。よって、動きベクト
ル推定処理が終わると、Bアレイ45は、各Bピクセル
位置に対応する動きベクトルを収納し、Aアレイ44
は、すべてのマッチしたフレームAピクセル位置に対す
る動きベクトルを収納する。動きベクトルを収納しない
Aアレイ44内のメモリ位置があれば、それはマッチし
ないAピクセル位置を示す。
【0051】図7について述べたように、後続処理で
は、最有力及び下位ベクトルを区別する必要がある。よ
って、ベクトルメモリ41にベクトルを蓄積したのち、
ベクトルデータ解析器42がAアレイ44に記憶された
データの全Aピクセル位置を巡回する。1以上のベクト
ルがどれかのAピクセル位置と対応しておれば、ベクト
ルデータ解析器は、最低の大きさのベクトル(即ち、最
低のベクトルオフセット)を最有力ベクトルとして選
ぶ。(この最低の大きさをもつベクトルが1つ以上ある
場合、これらをどれも最有力ベクトルとして選んでもよ
い。)
【0052】残りのベクトル、即ち最有力ベクトルとし
て選ばれなかった各ベクトルは下位ベクトルに対応する
ので、これらのベクトルに後続処理のためそれを示すフ
ラグを付けなければならない。即ち、Aアレイ44内の
Aピクセル位置にある各下位ベクトルに対し、ベクトル
データ解析器42は、Aピクセル位置及び動きベクトル
からマッチしたBピクセル位置を計算する。ベクトルデ
ータ解析器はそれから、Bアレイ45内の適当なBピク
セル位置にアクセスし、当該ベクトルが下位ベクトルで
あることを示すフラグを当該位置に記憶されたベクトル
に対してセットする。ベクトルデータ解析器は次に、A
アレイ44内の対応するAピクセル位置に再アクセス
し、最有力ベクトルの外は皆削除する。
【0053】この処理を全Aピクセル位置について反復
し終わると、Aアレイ44は、マッチした各Aピクセル
位置に対応する最有力ベクトルのみを収容し、Bアレイ
45は、各Bピクセル位置に対応するベクトルを、適切
ならば、下位ベクトルを示す下位ベクトルフラグと一緒
に収容する。勿論、下位ベクトルにフラグを付けず、最
有力ベクトルにそれを示すフラグを付けてもよい。同様
に、マッチしないAピクセル位置を示す「空(から)」
Aアレイ位置に頼らずに、マッチしないピクセル位置に
対応するAアレイ位置に「非整合フラグ」をセットする
こともできる。また、他の方法を最有力ベクトルの選択
に使用してもよい。例えば、動きベクトル発生器を、前
述した最低絶対差値又は最低mse値に対応するベクト
ル、即ち「最良マッチ」に対応するベクトルを最有力ベ
クトルとして選ぶように構成することもできる。
【0054】一旦ベクトルデータ(動きベクトル及び対
応するA,Bピクセル位置を含む。)を上述の如く決定
し終わると、ベクトルデータは動きベクトル発生器22
からベクトル駆動符号化器23に出力される(図6)。
原入力フレームA,Bも動きベクトル発生器22からベ
クトル駆動符号化器23に遅延器(DEL)25を介し
て出力される。DEL25は、動きベクトル推定器及び
ベクトルデータ解析器の処理時間に従って入力フレーム
を遅らせる。
【0055】動きベクトル発生器22及びベクトル駆動
符号化器23を有する符号化装置20の詳細を図9に示
す。ベクトル駆動符号化器23は、動きベクトル発生器
22からベクトルデータを受けるアドレス制御器50を
有する。アドレス制御器50は、2フレームメモリ、フ
レームAメモリ51及びフレームBメモリ52に対する
データの書込み及び読出しを制御する。フレームメモリ
51,52は、動きベクトル発生器22から入力フレー
ムA,Bを受けるように接続される。フレームAメモリ
51の出力は、減算器53の正入力に接続され、該減算
器の負入力は、動きベクトル発生器22から直接入力フ
レームを受けるように接続される。フレームBメモリ5
2の出力は、アドレス制御器50により後述のように制
御されるクリアレジスタ(CLR REG)55に接続
される。
【0056】クリアレジスタ55の出力は、加算器56
の一方の入力に接続され、該加算器の他方の入力は、2
つの1フレーム遅延器F1,F2を介して入力フレーム
を受けるように接続される。減算器53及び加算器56
の出力は夫々、2で割るユニット59,60に接続さ
れ、ユニット60はアドレス制御器50によって制御さ
れる。2で割るユニット59,60はセレクタ(SE
L)61の入力となり、該セレクタは、アドレス制御器
50の制御の下にその入力の一方を符号化装置の出力2
6に選択的に接続する。アドレス制御器50のもう1つ
の出力は符号化装置の出力28となり、該出力に、蓄
積、送信、その他の処理など30のためのベクトルデー
タが、出力26に供給されるフレームC,Dと共に出力
される。
【0057】符号化装置20の動作は、次のとおりであ
る。入力フレームA,Bが動きベクトル発生器22に供
給され、そこで図8により述べたベクトルデータが発生
される。入力フレームA,Bは、ベクトルデータを発生
する動きベクトル発生器22によって遅らされ、遅れた
フレームがベクトルデータと共にベクトル駆動符号化器
23に出力される。ベクトルデータは、アドレス制御器
50に記憶される。第1のフレーム、フレームAが符号
化器23に供給されると、このフレームはフレーム遅延
器F1及びフレームAメモリ51に入力される。フレー
ムAメモリ51は、アドレス制御器50によりイネーブ
ル(可能化)される。フレームBが動きベクトル発生器
22から出力されると、このフレームは、フレームAが
遅延器F1によって遅延器F2に出力されるに従い、フ
レーム遅延器F1に入力される。フレームBもフレーム
Bメモリ52に書込まれ、フレームBメモリはアドレス
制御器50により適正な時間にイネーブルされ、フレー
ムBはまた減算器53の負入力に直接供給される。
【0058】符号化されたフレームDが本装置の出力2
6にまず発生され、そのあと符号化されたフレームCが
続く。これらの出力フレームのピクセルは、図7につい
て前述したように発生される。図9の符号化装置20の
下部によるフレームDの発生について、先に説明する。
【0059】フレームDピクセルは、動きベクトル発生
器22によりフレームBとして出力され、減算器53の
負入力に1ピクセルずつ供給される。このとき、フレー
ムAは既にフレームAメモリに記憶されている。各フレ
ームBピクセルが減算器53に供給されるにつれて、ア
ドレス制御器50は、フレームAメモリを制御して、対
応する動きベクトルにより決定されるマッチしたフレー
ムAピクセルを出力する。フレームBピクセルは、減算
器53に順次供給されるので、どの時点に出力されるフ
レームBピクセルの位置も既知である。したがって、出
力されるべき適正なフレームAピクセルの位置は、Bピ
クセル位置及びベクトルデータで示される対応動きベク
トルから、アドレス制御器50によって計算することが
できる。
【0060】こうして、各フレームBピクセルが減算器
53の負入力に供給されるに従って、対応する動きベク
トルにより決定される、それにマッチしたフレームAピ
クセルが減算器53の正入力に供給される。よって、そ
のマッチしたフレームAピクセルからフレームBピクセ
ルが減算され、得られた値が2で割るユニット59に供
給される。ユニット59は、入力ピクセル値に1/2の
係数を乗じて加重し、得た値をフレームDのピクセルと
してセレクタ61に送る。こうして、各フレームDピク
セルは、フレームA内のマッチしたピクセルから同位置
のフレームBピクセルを減じ、2で割ることにより、発
生される(図7に関する説明参照)。セレクタ61は、
アドレス制御器50によって制御され、2で割るユニッ
ト59の出力をこの処理の間本装置の出力26に接続す
る。したがって、フレームDの連続するピクセルは、出
力26に供給される。
【0061】上述のフレームDの発生は、フレームBが
動きベクトル発生器22より出力されるに従って行われ
る。この処理の終わりに、フレームBはフレームBメモ
リ52及び遅延器F1に記憶され、フレームAは遅延器
F2に記憶される。これより、符号化装置20の上部に
よる符号化フレームCの発生について述べる。
【0062】次のフレーム(符号化装置20により処理
されている連続フレーム列における)が動きベクトル発
生器22により出力されるにつれて、フレームAが遅延
器F2より1ピクセルずつ出力される。まず、マッチし
たフレームAピクセルを考えるに、これら各Aフレーム
ピクセルが遅延器F2から出力されるに従い、それにマ
ッチしたフレームBピクセルが、アドレス制御器50の
制御の下にフレームBメモリ52から読出される。フレ
ームAは遅延器F2から1ピクセルずつ出力されるの
で、アドレス制御器50は、出力されるべきフレームB
ピクセルの位置を、フレームAピクセルの位置及びベク
トルデータによって示される当該Aピクセル位置に対応
する動きベクトルから、決定することができる。よっ
て、各Aフレームピクセルが加算器56の一方の入力に
供給されるに従って、対応動きベクトルによって決定さ
れる、それにマッチしたBフレームピクセルが、クリア
レジスタ55を介して加算器56の他方の入力に供給さ
れる。ピクセル値は、加算器56で合算され、2で割る
ユニット60で係数1/2により加重され、フレームC
のピクセルとしてセレクタ61に供給される。この処理
は、連続するAフレームピクセルについて反復され(後
述のマッチしないピクセルは別にして)、連続するCフ
レームピクセルを生成する。
【0063】こうして、マッチしたAフレームピクセル
と同位置の各Cフレームピクセルが、同位置のAフレー
ムピクセルと、対応する最有力動きベクトルによって決
定される、それにマッチしたフレームB内のピクセルと
を合算し、2で割ることにより、発生される(図7に関
する前述参照)。しかし、アドレス制御器50に記憶さ
れたベクトルデータが、遅延器F2より出力すべき個々
のAフレームピクセルがマッチしないピクセル(前述の
如く、当該ピクセルに関する対応動きベクトルの不在又
はマッチしないピクセルのフラグにより示される。)で
あることを示す場合、アドレス制御器50は、クリアレ
ジスタ55を作動させて加算器56にゼロ値サンプルを
出力させる。アドレス制御器50はまた、2で割るユニ
ット60を制御して当該ピクセルに対する加重係数を1
に調整し、即ち2で割る動作を取止め、図7で前述した
とおり、マッチしないAフレームピクセルを直接同位置
のCフレームピクセルとして出力する。このようにし
て、フレームCが出力26に1ピクセルずつ発生され、
セレクタ61は、アドレス制御器50により、2で割る
ユニット60の出力をこの処理の間本装置の出力26に
接続するよう制御される。
【0064】上述より、図7の方式に従って符号化され
たフレームC,Dは、前述の如く原入力フレーム対A,
Bの低及び高時間周波数成分に対応することが分かるで
あろう。フレームC,Dはセレクタ61により順次、ア
ドレス制御器50により出力されるベクトルデータと一
緒に出力される。(出力26における符号化フレームの
順序D,Cは、単に図9に示す実施上の問題で、動作に
対し基本的なことではない。下方の信号路に適当な遅延
器を付加すれば、順序をC,Dに容易に変えられるであ
ろう。)
【0065】図10は、図6の動き補正復号装置21の
詳細を示す。本装置21は、符号化装置20により符号
化された原入力フレームA,Bに対応する復号されたフ
レームA′,B′を生成する。本装置21は、3つのフ
レームメモリ、フレームCメモリ72、フレームDメモ
リ71及びフレームA′メモリ73を有する。アドレス
制御器74の形の復号制御器が、原入力フレームA,B
内のピクセル位置に対応する動きベクトルを含むベクト
ルデータを受けるように配置され、フレームメモリ71
〜73に対するデータの書込み及び読出しを制御する。
【0066】フレームDメモリ71は、入力31におけ
る符号化フレームを受けるように接続され、その出力
は、アドレス制御器74により制御されるクリアレジス
タ(CLR REG)79に接続される。クリアレジス
タ79の出力は、加算器75の一方の入力に接続され
る。加算器75の他方の入力は、直接入力31に接続さ
れる。フレームCメモリ72は、入力31における符号
化フレームを受けるよう接続され、その出力は、セレク
タ(SEL)77を介して減算器78の正入力に接続さ
れる。減算器78の負入力は、2つの1フレーム遅延器
F3,F4及び2を乗じる乗算器70(アドレス制御器
74により制御される。)を介して入力31に接続され
る。
【0067】加算器75及び減算器78の出力は、セレ
クタ(SEL)82の夫々の入力に接続される。セレク
タ82は、アドレス制御器74により制御され、その入
力の一方を、復号装置21の出力34を形成するその出
力に選択的に接続する。出力34はまた、フレームA′
メモリ73の入力にも接続され、フレームA′メモリ7
3の出力はまた、セレクタ77の第2入力に接続され
る。セレクタ77は、アドレス制御器74により制御さ
れ、その入力の一方をその出力に、したがって減算器7
8に接続する。
【0068】動作時、符号化装置20より出力された符
号化フレームD,Cは、記憶、送信その他の処理のあと
復号装置21の入力31に順次供給される。同様に、符
号化装置により原入力フレームA,Bから発生されたベ
クトルデータも、入力33を介してアドレス制御器74
に供給される。フレームDが入力されると、このフレー
ムは、アドレス制御器74の制御の下にフレームDメモ
リに書込まれると共に、フレーム遅延器F3に入力され
る。次にフレームCが入力されると、このフレームは、
フレームCメモリ72に記憶されると共に、加算器75
に直接供給される。同時に、フレームCは、フレームD
がフレーム遅延器F4に出力されるに従ってフレーム遅
延器F3に入力される。
【0069】図7について前述したとおり、復号フレー
ムA′はフレームB′の前に発生され、A′フレームピ
クセルは、符号化フレームC,D内の等しく加重された
ピクセルの加算によって発生されるが、原入力フレーム
A内のマッチしないピクセルに対応するA′フレームピ
クセルには、異なる符号化規則を適用する。詳しくいえ
ば、マッチしないAフレームピクセルに対応しない各
A′フレームピクセルは、同位置のCフレームピクセル
と、対応する動きベクトルによって決定される、再構成
しようとするピクセルに対してマッチしたピクセル位置
にあるDフレームピクセルとを加算して作る。ただし、
この具体例では加重係数は1である。図10において、
フレームA′は、フレームCが入力31から1ピクセル
ずつ加算器75に供給されるにつれて発生される。フレ
ームDは、この段階で既にフレームDメモリ71に記憶
されている。各Cフレームピクセルが加算器75に供給
されるに従い、アドレス制御器74は、フレームDメモ
リ71を制御し、再構成すべきピクセルに対するマッチ
したピクセルの位置にあるDフレームピクセルを出力さ
せる。
【0070】再構成しようとするA′フレームピクセル
は、現在加算器75に供給されているCフレームピクセ
ルと同位置であるので、アドレス制御器は、Cピクセル
位置と、原入力フレームAにおける当該位置に対応する
最有力動きベクトルとから、適正なDフレームピクセル
の位置を決定する。Dフレームピクセルは、クリアレジ
スタ79を介して加算器75の他方の入力に供給され
る。したがって、これらのピクセルは、加算されたのち
A′フレームピクセルとしてセレクタ82を介して本装
置の出力34に供給される。この処理は、フレームCが
1ピクセルずつ入力されるに従って繰返され、出力34
に次々にA′フレームピクセルが発生される。しかし、
加算器75に供給されるCフレームピクセルの位置が、
アドレス制御器74に記憶されたベクトルデータによっ
て示される、原入力フレーム内のマッチしないピクセル
の位置に対応するときは、アドレス制御器74は、クリ
アレジスタ79を作動させてゼロ値サンプルを加算器7
5に出力させる。セレクタ82の出力34に発生される
A′フレームピクセルはそのとき、単なる同位置のCフ
レームピクセルである。
【0071】したがって、復号されたフレームA′は、
1ピクセルずつ図7で述べた方式に従って復号装置21
により発生される。フレームA′が発生されると、アド
レス制御器74は、フレームA′メモリ73をイネーブ
ルしてフレームA′をこれに書込ませる。こうして、フ
レームA′が復号装置21から出力され終わると、フレ
ームA′はフレームA′メモリ73に記憶され、フレー
ムCはフレームCメモリ72に記憶され、フレームDは
フレーム遅延器F4に保持される。
【0072】次の符号化フレーム対が(連続して)復号
装置21に供給されると、フレームDが1ピクセルずつ
遅延器F4から出力され、これらのピクセルは、乗算器
70にて係数1又は2により選択的に加重され、減算器
78の負入力に供給される。遅延器F4より出力される
各Dフレームピクセルに関して、アドレス制御器74
は、フレームCメモリ72及びフレームA′メモリ73
を制御して、適正なCフレームピクセルとA′フレーム
ピクセルとを出力させ、セレクタ77を介してDフレー
ムピクセルと選択的に組合せ、フレームB′のピクセル
を発生する。図7について前述したとおり、最有力ベク
トルに対応する位置にあるBフレームピクセルに対応す
るB′フレームピクセルは、同位置のDフレームピクセ
ルを、対応動きベクトルにより決定される、再構成しよ
うとするピクセルに対してマッチしたピクセル位置にあ
るCフレームピクセルから減じることにより、作る。
【0073】遅延器F4から出力されるDフレームピク
セルの位置はいつでも既知であるから、アドレス制御器
74は、原入力フレームB内のDフレームピクセル位置
に対応する動きベクトルから、適正なCフレームピクセ
ルの位置を決定する。適正なCフレームピクセルは、フ
レームCメモリ72からセレクタ77の一方の入力に出
力され、対応するA′フレームピクセルは、フレーム
A′メモリ73からセレクタ77の他方の入力に出力さ
れる。この場合必要とされるのはCフレームピクセルで
あるから、アドレス制御器74は、セレクタ77を制御
して、Cフレームピクセルを減算器78の正入力に供給
させる。同様に、アドレス制御器74は、乗算器70を
制御して、加重係数を1に調節し、即ち2を乗じる動作
を取止め、Dフレームピクセルを直接減算器78の負入
力に供給させる。したがって、これらの場合、減算器7
8は、Dフレームピクセルを適正なCフレームピクセル
から差引いて出力34にB′フレームピクセルを発生
し、セレクタ82は、アドレス制御器74により制御さ
れて、減算器78の出力を本装置の出力34に接続す
る。
【0074】この処理は、遅延器F4から出力される全
Dフレームピクセルについて反復され、最有力ベクトル
に結び付いたBフレームピクセルに対応する同位置の
B′フレームピクセルを生成する。しかし、再構成すべ
きB′フレームピクセル、したがって現在遅延器F4か
ら出力されているDフレームピクセルが、下位ベクトル
に結び付いた位置にあるBフレームピクセルに対応する
場合(アドレス制御器74に供給されるベクトルデータ
内の下位ベクトルフラグによって示される。)B′フレ
ームピクセルは、フレームD及びフレームA′の適正に
加重されたピクセルを組合せて発生される。詳しくいえ
ば、図7について述べた如く、各B′フレームピクセル
は、同位置のDフレームピクセルに加重係数2を乗じた
ものを、対応する動きベクトルにより決定される、再構
成すべきピクセルにマッチしたピクセル位置にあるA′
フレームピクセルから減ずることにより、発生される。
かかるB′フレームピクセルに関し、同位置のDフレー
ムピクセルが遅延器F4より出力されるにつれて、アド
レス制御器74は、乗算器70を制御して2を乗じる動
作をさせ、加重されたDフレームピクセルを減算器78
の負入力に供給させる。アドレス制御器74はまた、セ
レクタ77を制御して、Cフレームピクセルでなく、こ
れに供給される適正な位置にあるA′フレームピクセル
を減算器78の正入力に出力させる。再び、フレーム
A′メモリ73から出力される適正なA′フレームピク
セルの位置が、Dフレームピクセルの既知の位置と適正
な下位動きベクトルとから決定される。このようにし
て、本例では、減算器78は、加重し同位置のDフレー
ムピクセルを適正なA′フレームピクセルから減じて
B′フレームピクセルを発生し、該B′フレームピクセ
ルをセレクタ82を介して出力34に供給する。
【0075】復号装置21はこうして、図7の方式に従
って1ピクセルずつ出力34にフレームA′,B′を発
生する働きをする。先に図7を参照して説明したよう
に、この特定の好適な実施例では、復号されたフレーム
A′,B′は原入力フレームA,Bの完全に再構成され
たものである。
【0076】本発明の実施例を、1つの低及び1つの高
周波時間サブバンドを生じる単一の時間デシメーション
段と単一の再構成段とを含む簡単な処理に関連して述べ
てきたが、勿論本発明を多段処理に適用することもでき
る。例えば、入力映像列をサイズが不同の多数のサブバ
ンドに周波数分割する、図4に示したウェーブレット符
号化処理にも適用できる。この場合、図4の各デシメー
ション・ステップは図9に示す符号化装置20によって
行われるが、ベクトルデータは、符号化処理の各段階で
符号化されたフレーム対について再計算されることにな
る。再構成処理は符号化処理を逆にして行われ、サブバ
ンド成分は、図10に示すように、再構成の各段階にお
いて復号装置21に、対応するベクトルデータと一緒に
対をなして供給され、原入力フレーム列が得られるまで
続けられる。8フレームのソース列を用いる方法は確認
されたが、他の長さのフレーム列でもそれが2の整数乗
(integer power)に基くものである限り使用することが
できる。
【0077】上述のように、ベクトル駆動時間処理は、
時間的に対称であり、行われるどんな空間符号化処理か
らも全く分離しており、時間軸に平行な時間(的)フィ
ルタリングに優るかなり改善された画質を提供する。本
発明による時間デシメーション処理により発生されたサ
ブバンド周波数成分は、量子化処理を受けるが、再構成
段階では対応する逆量子化処理が行われる。詳しくは、
図4に示した如きウェーブレット符号化処理では、各バ
ンドの量子化エラーによって生じる人工雑音に対する目
視者の感度に従って、各サブバンドに種々異なる量子化
パラメータを適用してもよい。更に、時間圧縮(即ち、
サブバンド分割及び量子化など)の後、所望により空間
符号化処理を時間符号化されたフレームに施してもよ
い。そのときは、再構成についての時間復号処理に先立
ち、相補的な空間復号処理を行う。
【0078】勿論、本発明は、特許請求の範囲内におい
て前述の実施例に種々の変形、変更を加えうるものであ
る。例えば、図10の乗算器10が行うように復号処理
で幾つかのフレームDピクセルに4x(ここでは2)の
加重係数を適用する代わりに、これらのピクセルに対
し、図9の符号化装置20で行う2で割る動作を止めて
もよい。即ち、下位ベクトルに対応する位置にあるBフ
レームピクセルと同位置のDフレームピクセルを作るの
に、2x(即ち、上の例では1)の加重係数を用いるこ
ともできる。そのとき復号装置21では、復号フレーム
のピクセルを作るのに用いられた全ピクセルに対する加
重係数が2x(即ち、上の例では1)であってもよい。
【0079】
【発明の効果】以上述べたとおり、本発明によれば、時
間フィルタリング処理が時間的に対称であって、該処理
により生成される種々異なる時間周波数バンドに対する
人間の視覚感度の変化を利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ビデオ信号符号化装置の従来例を示すブロック
図である。
【図2】ビデオ信号のデシメーション及び再構成用の簡
単なHaarフィルタ装置を示すブロック図である。
【図3】図2のフィルタ装置の詳細ブロック図である。
【図4】ビデオ信号の8フレームのグループに行ったウ
ェーブレット符号化処理を示す模式図である。
【図5】図4のウェーブレット符号化によるサブバンド
周波数分割を示す模式図である。
【図6】本発明によるビデオ信号処理装置を示す簡略ブ
ロック図である。
【図7】図6の装置による符号化及び復号処理を示す原
理図である。
【図8】図6の動きベクトル発生器の詳細ブロック図で
ある。
【図9】図6の符号化装置の詳細ブロック図である。
【図10】図6の復号装置の詳細ブロック図である。
【符号の説明】
20 ビデオ信号符号化装置 22 動きベクトル発生器 23 (ベクトル駆動)符号化器 50 符号化制御器 21 ビデオ信号復号装置 74 復号制御器

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1及び第2入力ビデオ映像を符号化す
    るビデオ信号符号化装置であって、 第2入力映像のピクセルを第1入力映像のピクセルと突
    合せて、上記2つの入力映像間における上記第2映像内
    のピクセルの動きを表す動きベクトルを導出する動きベ
    クトル発生器であって、これら各動きベクトルは、上記
    第2映像内のピクセルの位置及び上記第1映像内のマッ
    チしたピクセルの位置に対応するものである、上記動き
    ベクトル発生器と、 上記2つの入力映像を処理して第1及び第2出力ビデオ
    映像を生成する符号化器であって、第1出力映像のピク
    セルは、上記2つの入力映像内の夫々同等に加重された
    ピクセルを加算して生成し、第2出力映像のピクセル
    は、上記2つの入力映像内の夫々同等に加重されたピク
    セルを減算して生成する上記符号化器と、 上記動きベクトルに応じて上記符号化器を制御する符号
    化制御器であって、第1出力映像の各上記ピクセルが、
    第1入力映像内の同位置のピクセルと、対応する動きベ
    クトルによって決定される、第2入力映像内のそれにマ
    ッチしたピクセルとを加算することにより生成され、第
    2出力映像の各上記ピクセルが、第2入力映像内の同位
    置のピクセルを、対応する動きベクトルによって決定さ
    れる、第1入力映像内のそれにマッチしたピクセルから
    減算することにより生成されるように制御する上記符号
    化制御器とを具えたビデオ信号符号化装置。
  2. 【請求項2】 第1入力映像内のマッチしないピクセル
    の全位置を識別する手段を含み、上記符号化制御器は、
    第1入力映像内のマッチしないピクセルと同位置の第1
    出力映像のピクセルを該マッチしないピクセルから直接
    生成するように、上記符号化器を制御する請求項1の装
    置。
  3. 【請求項3】 1以上の動きベクトルと対応する第1入
    力映像内の全ピクセル位置を識別し、該ピクセル位置の
    各々について、上記対応する動きベクトルの1つを当該
    ピクセル位置に対する最有力ベクトルとして選択し、当
    該ピクセル位置と対応する残りのベクトルを下位ベクト
    ルとしてフラグを付ける手段を含み、上記符号化制御器
    は、第1入力映像内のピクセル位置に1以上の動きベク
    トルが対応する場合、第1出力映像内の同位置ピクセル
    を上記最有力ベクトルに対応するピクセル同士の加算に
    よって生成するように、上記符号化器を制御する請求項
    1又は請求項2の装置。
  4. 【請求項4】 上記最有力ベクトルを選択する手段は、
    1以上の動きベクトルと対応する各上記ピクセル位置に
    ついて、大きさが最も小さいベクトルを当該ピクセル位
    置に対する最有力ベクトルとして選択するように構成さ
    れた請求項3の装置。
  5. 【請求項5】 請求項1の符号化装置によって符号化さ
    れた第1及び第2入力映像に対応する第1及び第2の復
    号されたビデオ映像を生成するビデオ信号復号装置であ
    って、 上記符号化装置によって生成された第1及び第2の出力
    ビデオ映像を受け、第1入力ビデオ映像に対応する第1
    復号映像のピクセルを、上記2つの出力映像内の同等に
    加重されたピクセル同士の加算によって生成し、第2入
    力ビデオ映像に対応する第2復号映像のピクセルを上記
    2つの出力映像内の同等に加算されたピクセル同士の減
    算によって生成する復号器と、 上記2つの入力映像のマッチしたピクセルの位置に対応
    する動きベクトルを受け、第1復号映像の各上記ピクセ
    ルが、第1出力映像内の同位置ピクセルと、対応する動
    きベクトルによって決定される、生成しようとするピク
    セルに対応する第1入力映像内のピクセルにマッチした
    ピクセル位置にある第2出力映像内のピクセルとを加算
    することにより生成され、第2復号映像の各上記ピクセ
    ルが、第2出力映像内の同位置ピクセルを、対応する動
    きベクトルによって決定される、生成しようとするピク
    セルに対応する第2入力映像内のピクセルにマッチした
    ピクセル位置にある第1出力映像内のピクセルから減算
    することにより生成されるように、上記復号器を制御す
    る復号制御器とを具えるビデオ信号復号装置。
  6. 【請求項6】 請求項2の符号化装置によって符号化さ
    れた入力ビデオ映像に対応する復号されたビデオ映像を
    生成するビデオ信号復号装置であで、上記復号制御器
    は、第1入力映像のマッチしないピクセルに対応する第
    1復号映像のピクセルを直接第1出力映像内の同位置ピ
    クセルから生成するように、上記復号器を制御する請求
    項5のビデオ信号復号装置。
  7. 【請求項7】 請求項3又は請求項4の符号化装置によ
    って符号化された入力ビデオ映像に対応する復号された
    映像を生成するビデオ信号復号装置であって、上記復号
    制御器は、1以上の動きベクトルが第1入力映像内のピ
    クセル位置に対応する場合、第1復号映像内の対応する
    ピクセルを、上記最有力ベクトルに対応する位置にある
    出力映像ピクセル同士の加算によって生成するように、
    上記復号器を制御する請求項5又は請求項6のビデオ信
    号復号装置。
  8. 【請求項8】 請求項3又は請求項4の符号化装置によ
    って符号化された入力ビデオ映像に対応する復号された
    ビデオ映像を生成するビデオ信号復号装置であって、上
    記復号器は第1復号映像のあとに第2復号映像を生成
    し、上記復号制御器は、下位ベクトルに対応する位置に
    ある第2入力映像内のピクセルに対応する第2復号映像
    内のピクセルが、第2出力映像内の同位置ピクセルを、
    対応する動きベクトルによって決定される、生成しよう
    とするピクセルに対応する第2入力映像内のピクセルに
    マッチしたピクセル位置にある第1復号映像内のピクセ
    ルから減算することにより生成されるように、上記復号
    器を制御する請求項5ないし7のいずれか1項のビデオ
    信号復号装置。
  9. 【請求項9】 請求項1の符号化装置及び請求項5の復
    号装置を具えたビデオ信号処理装置。
  10. 【請求項10】 請求項2の符号化装置及び請求項6の
    復号装置を具えたビデオ信号処理装置。
  11. 【請求項11】 請求項3又は請求項4の符号化装置及
    び請求項7又は請求項8の復号装置を具えたビデオ信号
    処理装置。
  12. 【請求項12】 上記符号化制御器は、出力映像ピクセ
    ルを入力映像ピクセルの加算又は減算によって生成する
    とき、上記符号化器が入力映像ピクセルをxの乗算加重
    係数で加重し、他のすべての出力映像ピクセルを生成す
    るとき、上記符号化器が入力映像ピクセルを2xの乗算
    加重係数で加重するように、上記符号化器を制御する請
    求項11のビデオ信号処理装置。
  13. 【請求項13】 上記復号制御器は、第2出力映像内の
    ピクセルを第1復号映像内のピクセルから減じて生成す
    るとき、第2出力映像内の上記ピクセルを先に4xの乗
    算加重係数で加重し、復号映像のピクセルを生成するの
    に使用された他のすべてのピクセルを2xの乗算加重係
    数で加重するように、上記復号器を制御する、請求項8
    に従属する場合の請求項12の装置。
  14. 【請求項14】 x=1/2である請求項12又は請求
    項13の装置。
  15. 【請求項15】 第1及び第2入力ビデオ映像を符号化
    するビデオ信号符号化方法であって、 第2入力映像のピクセルを第1入力映像のピクセルと突
    合せて、これら2つの映像の間における上記第2映像内
    のピクセルの動きを表す動きベクトルを導出するステッ
    プであって、各動きベクトルは、上記第2映像内のピク
    セルの位置と上記第1映像内のマッチしたピクセルの位
    置とに対応するものである、上記ステップと、 上記2つの映像を処理して第1及び第2出力ビデオ映像
    を生成するステップであって、第1出力映像のピクセル
    は、上記2つの入力映像内の夫々同等に加重されたピク
    セルの加算により生成し、第2出力映像のピクセルは、
    上記2つの入力映像内の夫々同等に加重されたピクセル
    の減算により生成する上記ステップとを含み、 第1出力映像の各上記ピクセルは、第1入力映像内の同
    位置ピクセルと、対応する動きベクトルにより決定され
    る、第2入力映像内のそれにマッチしたピクセルとを加
    算して生成し、第2出力映像の各上記ピクセルは、第2
    入力映像内の同位置ピクセルを、対応する動きベクトル
    により決定される、第1入力映像内のそれにマッチした
    ピクセルから減算して生成するビデオ信号符号化方法。
  16. 【請求項16】 第1入力映像内のマッチしないピクセ
    ルの全位置を識別する手段を含み、第1入力映像内のマ
    ッチしないピクセルと同位置の第1出力映像のピクセル
    を、直接そのマッチしないピクセルから生成する請求項
    15の方法。
  17. 【請求項17】 1以上の動きベクトルと対応する第1
    入力映像内の全ピクセル位置を識別し、該ピクセル位置
    の各々について、対応する動きベクトルの1つを当該ピ
    クセルに対する最有力ベクトルとして選択し、当該ピク
    セル位置に対応する残りのベクトルを下位ベクトルとし
    てフラグを付けるステップを含み、1以上の動きベクト
    ルが第1入力映像内のピクセル位置に対応するとき、第
    1出力映像内の同位置ピクセルを上記最有力ベクトルに
    対応するピクセル同士の加算によって生成する請求項1
    5又は請求項16の方法。
  18. 【請求項18】 1以上の動きベクトルに対応する各上
    記ピクセル位置について、大きさが最も小さいベクトル
    を当該ピクセル位置に対する最有力ベクトルとして選択
    する請求項17の方法。
  19. 【請求項19】 請求項15の符号化方法によって符号
    化された第1及び第2の入力ビデオ映像に対応する第1
    及び第2の復号されたビデオ映像を生成するビデオ信号
    復号方法であって、 第1及び第2出力ビデオ映像と、上記符号化装置によっ
    て生成された、マッチしたピクセルの位置に対応する動
    きベクトルとを受けるステップと、 第1入力ビデオ映像に対する第1復号映像のピクセル
    を、上記2つの出力映像内の夫々同等に加重されたピク
    セルの加算により生成し、第2入力ビデオ映像に対応す
    る第2復号映像のピクセルを、上記2つの出力映像内の
    夫々同等に加重されたピクセルの減算により生成するス
    テップを含み、 第1復号映像の各上記ピクセルは、第1出力映像内の同
    位置ピクセルと、対応する動きベクトルによって決定さ
    れる、生成すべきピクセルに対応する第1入力映像内の
    ピクセルにマッチしたピクセル位置にある、第2出力映
    像内のピクセルとを加算することにより生成し、第2復
    号映像の各上記ピクセルは、第2出力映像内の同位置ピ
    クセルを、対応する動きベクトルによって決定される、
    生成すべきピクセルに対応する第2入力映像内のピクセ
    ルにマッチしたピクセル位置にある、第1出力映像内の
    ピクセルから減算することにより生成するビデオ信号復
    号方法。
  20. 【請求項20】 請求項16の符号化方法により符号化
    された入力ビデオ映像に対応する復号ビデオ映像を生成
    するビデオ信号復号方法であって、第1入力映像のマッ
    チしないピクセルに対応する第1復号映像のピクセル
    は、第1出力映像内の同位置ピクセルから直接生成され
    る請求項19のビデオ信号復号方法。
  21. 【請求項21】 請求項17又は請求項18の符号化方
    法により符号化された入力ビデオ映像に対応する復号さ
    れたビデオ映像を生成するビデオ信号復号方法であっ
    て、1以上の動きベクトルが第1入力映像内のピクセル
    位置に対応する場合、第1復号映像内の対応ピクセル
    は、上記最有力ベクトルと対応する位置にある出力映像
    ピクセル同士を加算することにより生成される請求項1
    9又は請求項20のビデオ信号復号方法。
  22. 【請求項22】 請求項17又は請求項18の符号化方
    法により符号化された入力ビデオ映像に対応する復号さ
    れたビデオ映像を生成するビデオ信号復号方法であっ
    て、第1復号映像が第2復号映像に先立って生成され、
    上記下位ベクトルに対応する位置にある、第2入力映像
    内のピクセルに対応する第2復号映像内のピクセルは、
    第2出力映像内の同位置ピクセルを、対応する動きベク
    トルによって決定される、生成すべきピクセルに対応す
    る第2入力映像内のピクセルとマッチしたピクセル位置
    にある第1復号映像内のピクセルから減算することによ
    り生成される請求項19〜21のいずれか1項のビデオ
    信号復号方法。
  23. 【請求項23】 請求項15の符号化方法及び請求項1
    9の復号方法を含むビデオ信号処理方法。
  24. 【請求項24】 請求項16の符号化方法及び請求項2
    0の復号方法を含むビデオ信号処理方法。
  25. 【請求項25】 請求項17又は請求項18の符号化方
    法及び請求項21又は請求項22の復号方法を含むビデ
    オ信号処理方法。
  26. 【請求項26】 上記入力映像内のピクセル同士の加算
    又は減算により上記出力映像のピクセルを生成すると
    き、上記入力ピクセルをxの乗算加重係数で加重し、上
    記出力映像の他の全ピクセルを生成するのに、上記入力
    映像ピクセルを2xの乗算加重係数で加重する請求項2
    5のビデオ信号処理方法。
  27. 【請求項27】 請求項22に従属するときの請求項2
    6の方法であって、第2出力映像内のピクセルを第1復
    号映像内のピクセルから減算することにより第2復号映
    像内のピクセルを生成するとき、第2出力映像内の上記
    ピクセルが先に4xの乗算加重係数で加重され、上記復
    号映像のピクセルを生成するのに用いられた他の全ピク
    セルは、2xの乗算加重係数で加重されるビデオ信号処
    理方法。
  28. 【請求項28】 x=1/2である請求項26又は請求
    項27のビデオ信号処理方法。
JP03088695A 1994-02-21 1995-02-20 符号化装置及び方法、復号装置及び方法 Expired - Fee Related JP3845458B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
GB9403243A GB2286740B (en) 1994-02-21 1994-02-21 Coding and decoding of video signals
GB9403243:0 1994-02-21

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07284108A true JPH07284108A (ja) 1995-10-27
JP3845458B2 JP3845458B2 (ja) 2006-11-15

Family

ID=10750651

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP03088695A Expired - Fee Related JP3845458B2 (ja) 1994-02-21 1995-02-20 符号化装置及び方法、復号装置及び方法

Country Status (3)

Country Link
US (1) US5659363A (ja)
JP (1) JP3845458B2 (ja)
GB (1) GB2286740B (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005122591A1 (ja) * 2004-06-11 2005-12-22 Nec Corporation 動画像符号化装置及び動画像復号装置と、その方法及びプログラム
WO2007066709A1 (ja) * 2005-12-07 2007-06-14 Sony Corporation 符号化装置、符号化方法および符号化プログラム、ならびに、復号装置、復号方法および復号プログラム
WO2007066710A1 (ja) * 2005-12-07 2007-06-14 Sony Corporation 符号化装置、符号化方法および符号化プログラム、ならびに、復号装置、復号方法および復号プログラム
KR100897640B1 (ko) * 2004-06-11 2009-05-14 닛본 덴끼 가부시끼가이샤 동화상 부호화 장치 및 동화상 복호 장치와, 그 방법 및 프로그램이 기록된 컴퓨터 판독가능한 기록 매체
US7889791B2 (en) 2000-12-21 2011-02-15 David Taubman Method and apparatus for scalable compression of video

Families Citing this family (30)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5828787A (en) * 1995-04-21 1998-10-27 Sony Corporation Encoding apparatus and encoding method of motion image
GB2303267B (en) * 1995-06-06 2000-03-22 Sony Uk Ltd Video compression
IT1281384B1 (it) * 1995-10-10 1998-02-18 Finmeccanica Spa Sistema per il confronto di immagini digitali.
US5889559A (en) * 1997-01-14 1999-03-30 Intel Coproration Method and apparatus for minimally-shifted wavelet decomposition and recomposition
US6091775A (en) * 1997-04-17 2000-07-18 Sharp Kabushiki Kaisha Video-coding device and video-decoding device
US6208692B1 (en) * 1997-12-31 2001-03-27 Sarnoff Corporation Apparatus and method for performing scalable hierarchical motion estimation
US7023922B1 (en) * 2000-06-21 2006-04-04 Microsoft Corporation Video coding system and method using 3-D discrete wavelet transform and entropy coding with motion information
US6678422B1 (en) * 2000-08-30 2004-01-13 National Semiconductor Corporation Method and apparatus for image data compression with low memory requirement
US7346217B1 (en) * 2001-04-25 2008-03-18 Lockheed Martin Corporation Digital image enhancement using successive zoom images
US8111754B1 (en) 2001-07-11 2012-02-07 Dolby Laboratories Licensing Corporation Interpolation of video compression frames
US7266150B2 (en) 2001-07-11 2007-09-04 Dolby Laboratories, Inc. Interpolation of video compression frames
KR20040077777A (ko) * 2002-01-22 2004-09-06 코닌클리케 필립스 일렉트로닉스 엔.브이. 드리프트-없는 비디오 엔코딩 및 디코딩 방법, 및 대응장치들
KR100961313B1 (ko) * 2002-11-20 2010-06-04 파나소닉 주식회사 동화상 부호화 방법 및 장치
JP4099578B2 (ja) * 2002-12-09 2008-06-11 ソニー株式会社 半導体装置及び画像データ処理装置
WO2005006766A1 (ja) 2003-07-09 2005-01-20 Nec Corporation 動画像符号化方法、動画像復号方法、動画像符号化装置、動画像復号装置およびコンピュータプログラム
JP5052891B2 (ja) * 2003-08-26 2012-10-17 トムソン ライセンシング ハイブリッド・イントラ・インター符号化ブロックを符号化する方法及び装置
US7346226B2 (en) 2003-12-16 2008-03-18 Genesis Microchip Inc. Method and apparatus for MPEG artifacts reduction
US7346109B2 (en) 2003-12-23 2008-03-18 Genesis Microchip Inc. Motion vector computation for video sequences
US7480334B2 (en) 2003-12-23 2009-01-20 Genesis Microchip Inc. Temporal motion vector filtering
US7457438B2 (en) 2003-12-23 2008-11-25 Genesis Microchip Inc. Robust camera pan vector estimation using iterative center of mass
US7499494B2 (en) 2003-12-23 2009-03-03 Genesis Microchip Inc. Vector selection decision for pixel interpolation
US20050232355A1 (en) * 2004-04-15 2005-10-20 Srinivas Cheedela Video decoder for supporting both single and four motion vector macroblocks
US8085846B2 (en) * 2004-08-24 2011-12-27 Thomson Licensing Method and apparatus for decoding hybrid intra-inter coded blocks
US20060146932A1 (en) * 2004-12-30 2006-07-06 Krit Panusopone Method and apparatus for providing motion estimation with weight prediction
US20080212895A1 (en) * 2007-01-09 2008-09-04 Lockheed Martin Corporation Image data processing techniques for highly undersampled images
US8311116B2 (en) * 2008-07-09 2012-11-13 Marvell World Trade Ltd. Method and apparatus for periodic structure handling for motion compensation
WO2010017166A2 (en) 2008-08-04 2010-02-11 Dolby Laboratories Licensing Corporation Overlapped block disparity estimation and compensation architecture
US8804821B2 (en) 2008-09-26 2014-08-12 Microsoft Corporation Adaptive video processing of an interactive environment
JP5047344B2 (ja) * 2009-12-28 2012-10-10 キヤノン株式会社 画像処理装置及び画像処理方法
MX2017014914A (es) * 2015-05-21 2018-06-13 Huawei Tech Co Ltd Aparato y metodo de compensacion de movimiento de video.

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5272530A (en) * 1991-11-01 1993-12-21 Aware, Inc. Method and apparatus for coding motion pictures utilizing motion compensation

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7889791B2 (en) 2000-12-21 2011-02-15 David Taubman Method and apparatus for scalable compression of video
WO2005122591A1 (ja) * 2004-06-11 2005-12-22 Nec Corporation 動画像符号化装置及び動画像復号装置と、その方法及びプログラム
JPWO2005122591A1 (ja) * 2004-06-11 2008-04-10 日本電気株式会社 動画像符号化装置及び動画像復号装置と、その方法及びプログラム
KR100897640B1 (ko) * 2004-06-11 2009-05-14 닛본 덴끼 가부시끼가이샤 동화상 부호화 장치 및 동화상 복호 장치와, 그 방법 및 프로그램이 기록된 컴퓨터 판독가능한 기록 매체
JP2011193531A (ja) * 2004-06-11 2011-09-29 Nec Corp 動画像符号化装置及び動画像復号装置と、その方法及びプログラム
JP4844741B2 (ja) * 2004-06-11 2011-12-28 日本電気株式会社 動画像符号化装置及び動画像復号装置と、その方法及びプログラム
US8340178B2 (en) 2004-06-11 2012-12-25 Nec Corporation Moving image encoder and moving image decoder, and its method and program
WO2007066709A1 (ja) * 2005-12-07 2007-06-14 Sony Corporation 符号化装置、符号化方法および符号化プログラム、ならびに、復号装置、復号方法および復号プログラム
WO2007066710A1 (ja) * 2005-12-07 2007-06-14 Sony Corporation 符号化装置、符号化方法および符号化プログラム、ならびに、復号装置、復号方法および復号プログラム
JPWO2007066709A1 (ja) * 2005-12-07 2009-05-21 ソニー株式会社 符号化装置、符号化方法および符号化プログラム、ならびに、復号装置、復号方法および復号プログラム
JPWO2007066710A1 (ja) * 2005-12-07 2009-05-21 ソニー株式会社 符号化装置、符号化方法および符号化プログラム、ならびに、復号装置、復号方法および復号プログラム
US8665943B2 (en) 2005-12-07 2014-03-04 Sony Corporation Encoding device, encoding method, encoding program, decoding device, decoding method, and decoding program

Also Published As

Publication number Publication date
GB9403243D0 (en) 1994-04-13
US5659363A (en) 1997-08-19
GB2286740A (en) 1995-08-23
GB2286740B (en) 1998-04-01
JP3845458B2 (ja) 2006-11-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3845458B2 (ja) 符号化装置及び方法、復号装置及び方法
US7889933B2 (en) Data compression using matching pursuits
Karlsson et al. Three dimensional sub-band coding of video
US5534925A (en) Image compression by optimal reconstruction
EP0621543B1 (en) Inverse discrete cosine transform processor
US6996186B2 (en) Programmable horizontal filter with noise reduction and image scaling for video encoding system
US20060029282A1 (en) Image Blocking Artifact Reduction Via Transform Pair
JP2005507587A (ja) 空間的にスケーラブルな圧縮
US7634148B2 (en) Image signal transforming and inverse-transforming method and computer program product with pre-encoding filtering features
CA2020008A1 (en) Method of processing video image data for use in the storage or transmission of moving digital images
WO2020025954A1 (en) Architecture for signal enhancement coding
US11863756B2 (en) Image encoding and decoding apparatus and method using artificial intelligence
US5907360A (en) Coder/decoder for television image sub-band compatible coding, and its application to hierarchical motion coding by tree structures
JPH11112985A (ja) 画像符号化装置、画像符号化方法、画像復号装置、画像復号方法、および、伝送媒体
GB2266635A (en) Image data compression
KR20040093481A (ko) 양자화기 스케일의 제한된 변동들을 가진 비디오 부호화
JPH04322593A (ja) 画像符号化装置及びその復号化装置
JP2005531966A (ja) 映像復号化方法および装置
JP2856439B2 (ja) 画像信号符号化復号化方式
JPH06133297A (ja) 解像度変換された画像の動き補償方法と装置
KR100207378B1 (ko) 적응 벡터 양자화를 이용한 영상 부호화 시스템
KR20060024396A (ko) 서브대역-비디오 복호화 방법 및 디바이스
EP4432233A1 (en) Image encoding device and image decoding device using ai, and method for encoding and decoding image by same
Kalker et al. Projection methods in motion estimation and compensation
US20240129546A1 (en) Artificial intelligence-based image encoding and decoding apparatus, and image encoding and decoding method thereby

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20041221

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050210

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050927

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051102

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060801

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060821

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100825

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110825

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120825

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130825

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees