JPH07283793A - コヒーレント光伝送方式 - Google Patents

コヒーレント光伝送方式

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JPH07283793A
JPH07283793A JP6071822A JP7182294A JPH07283793A JP H07283793 A JPH07283793 A JP H07283793A JP 6071822 A JP6071822 A JP 6071822A JP 7182294 A JP7182294 A JP 7182294A JP H07283793 A JPH07283793 A JP H07283793A
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JP
Japan
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optical
signal
phase
fsk
bit
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JP6071822A
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Shigeki Kitajima
茂樹 北島
Yukio Nakano
幸男 中野
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、光FSK変調された光信号
を直接復調信号と同程度の狭い帯域の信号としてコヒー
レント光受信できる光伝送方式を提供することにある。 【構成】 光受信器300−1は、光検出器1、クロッ
ク抽出回路2、ビット判定回路3、位相誤差検出回路4
及び局発光源5から構成される。クロック抽出回路2
は、検波信号302からビットを判定するタイミングを
示すクロック信号303を抽出し、ビット判定回路3に
送る。ビット判定回路3は、クロック信号303の示す
タイミングでの検波信号302の極性から、局発光信号
301の位相を基準として、受信する光FSK信号10
2の位相が進むか遅れるかを判定し、判定した結果を復
調信号306として出力する。 【効果】 本発明を用いた光受信器には、検波信号の帯
域から考えて、ビットレートを超える広い帯域を持つ電
子回路を必要としないので、高速化が容易であり、受信
器を安価な電子部品で構成可能にする効果がある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光ファイバ伝送システ
ムに係り、特に光周波数シフトキーイング変調された光
信号(光FSK信号)を送信し、コヒーレント同期検波
する伝送方式に関する。
【0002】
【従来の技術】コヒーレント光伝送は、将来光周波数多
重伝送による大容量伝送を可能にする伝送方式であり、
代表的な方式として光FSK変調へテロダイン検波方式
と光位相シフトキーイング(PSK)変調ホモダイン検
波方式がある。
【0003】光FSK変調ヘテロダイン検波方式には、
レーザ直接変調が可能という利点や光位相雑音許容量が
大きいといった利点がある。ヘテロダイン検波方式は、
光信号を中間周波信号(IF信号)に変換してから復調
する方式である。光FSK変調ヘテロダイン検波方式に
よって2つの光信号を伝送する場合のスペクトルを図2
2に、光信号(A)及び中間周波信号(B)の両方を示
した。受信する信号の中間周波信号のスペクトルは、復
調後の信号と帯域が重ならないように、ビットレートR
bから3Rbの間にある。中心は2Rb程度である。も
う一つの(隣接)光FSK信号の中間周波信号が受信帯
域に漏れ込みクロストークを生じないようにするために
は、受信するチャネルから2Rb以上遠いことが必要で
ある。従って、隣接光FSK信号の中間周波数の中心は
4Rbより大きいことが必要である。この結果を光スペ
クトル(A)で見ると、隣接光FSK信号との周波数間
隔は6Rb必要とわかる。
【0004】ヘテロダイン検波方式の欠点は、受信器に
用いるフォトダイオード(PD)のような光電変換素子
に対する要求帯域がビットレートの約3倍が必要であっ
たり、チャネル間隔をビットレートの約6倍以上まで広
げる必要があったりすることである。
【0005】一方、PSK変調ホモダイン検波方式では
基底帯域で受信できるためPDのような光電変換素子に
対する要求帯域がビットレートと同程度で十分であった
り、チャネル間隔をビットレートの2から3倍程度まで
狭くすることが可能である。しかし、欠点としては、位
相変調器が必要であったり、光位相雑音に非常に敏感で
あり、わずかな位相ずれに対して受信感度が劣化してし
まう問題がある。
【0006】また、両者の長所を活かした方式の従来技
術として、例えば特開平2−243032号公報に記載
のイメージ分離型受信機を利用したコヒーレント光伝送
方式がある。この従来例は、2値のCPFSK変調信号
を90°ハイブリッド回路を用いて、イメージ分離する
ことで復調する伝送方式である。この方式は、位相の9
0°ずれた二つの中間周波数信号を得る必要があるた
め、信号光信号と局発信号の偏波状態を直線偏波と円偏
波もしくは、それと同等の位相差を与える楕円偏波にす
る必要がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の光FSK変
調信号をヘテロダイン受信する伝送方式では、ビットレ
ートを超える受光素子の帯域が必要であり、受光素子の
帯域と同程度までビットレートを大きくすることができ
なかった。一方、前記光PSK変調信号をホモダイン受
信する方法では、位相余裕が小さい問題があった。ま
た、イメージ分離型受信機を利用したコヒーレント光伝
送方式では、信号光と局部発信光(局発光)の偏光を異
なる状態に制御することが必要であった。
【0008】本発明の目的は、光FSK変調された光信
号を直接復調信号と同程度の狭い帯域の信号としてコヒ
ーレント光受信できる光伝送方式を提供することにあ
る。
【0009】また、本発明の他の目的は、チャネル間隔
が小さく、位相余裕の大きなコヒーレント光受信できる
光伝送方式を提供することにある。
【0010】また、本発明の他の目的は、チャネル間隔
が小さく、しかも信号光と局部発信光(局発光)の偏光
を異なる状態に制御するような複雑な光信号の制御を必
要としないコヒーレント光受信できる光伝送方式を提供
することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は、2値の光FSK変調された信号を送信する光
送信器と、光FSK信号を伝送する光ファイバと、光F
SK信号を受信するための局発光源と光同期検波回路と
を含む光受信器によって情報を伝送するコヒーレント光
伝送システムとしたものである。ここで、局発光源は光
位相の基準となる局発光信号の光源であり、光同期検波
回路は光FSK信号の位相が光位相基準に比べて進むか
遅れるかを検出する回路である。光受信器の内部の関係
は、局発光源からの局発光信号が光同期検波回路に送ら
れ、光同期検波回路が局発光信号の光周波数を光FSK
信号のマーク符号に対応する周波数とスペース符号に対
応する周波数の間になるよう、局発光源を制御してい
る。
【0012】本発明の他の目的は、複数の光送信器を用
いる光周波数多重伝送システムに前記コヒーレント光伝
送方式を応用することにより実現できる。
【0013】
【作用】本発明方式では、光同期検波回路が局発光源の
光周波数を制御し、光FSK信号のマーク符号に対応す
る周波数とスペース符号に対応する周波数の間になるよ
う維持している。この状態において、局発光信号の光位
相を基準として光FSK信号の光位相は、マーク符号の
場合には局発光信号よりも信号光信号の光周波数が高い
ので位相が進み、スペース符号の場合には局発光信号よ
りも光周波数が低いので位相が遅れる。光同期検波回路
において位相が進むか遅れるかを判定することによりデ
ータを復調できる。
【0014】この受信方法では、受信信号の帯域への要
求はビットレート程度であり、ヘテロダイン受信のよう
な広帯域を必要としない。
【0015】また、受信帯域が狭いこととイメージ周波
数に信号が無いことは、周波数多重伝送システムに応用
したときに、チャネル間隔を狭くできる作用がある。
【0016】
【実施例】以下本発明による第1の実施例の全体の構成
を説明し、次に、第1の実施例の各部の動作と各信号に
ついて説明し、つづいて、各部の詳細な構成を説明す
る。
【0017】まず、本発明による第1の実施例の基本構
成を図1に示す。光送信器100では、データ101を
2値の光FSK信号102として送出する。光FSK信
号102は、光ファイバ200を伝送されて、光受信器
300−1によって受信される。光受信器300−1に
入力された光FSK信号102は、光検出器1によって
局発光信号301との干渉によって生じ、光位相差の情
報を持つ検波信号302となる。検波信号302は、ク
ロック抽出回路2とビット判定回路3と位相誤差検出回
路4に入力される。
【0018】クロック抽出回路2は、検波信号302か
らビットを判定するタイミングを示すクロック信号30
3を抽出し、ビット判定回路3に送る。また、クロック
抽出回路2は、検波信号の位相のずれを検出するための
位相参照信号304を位相誤差検出回路4に送る。ビッ
ト判定回路3は、クロック信号303の示すタイミング
での検波信号302の極性から、局発光信号301の位
相を基準として受信する光FSK信号102の位相が進
むか遅れるかを判定し、判定した結果を復調信号306
として出力する回路である。位相誤差検出回路4は位相
参照信号304と検波信号302を比較し、局発光信号
301の光位相を基準として光FSK信号101との位
相がビットの境において略90度もしくは略270度と
なる位相状態からのずれを検出し、位相誤差信号305
として、局発光源5に送る。局発光源5は、位相誤差信
号305に従って光検出器1に送る局発光信号301の
光周波数(光位相)を制御する。
【0019】次に、各信号の例としてデータ101の符
号を1,0,1,1,0,0とした時の各部の信号波形
を図2に示す。まず、光FSK信号102と局発光信号
301の関係について説明する。これら二つの光信号の
スペクトルを図3に示す。光送信器100から送出され
る光FSK信号102は、変調度が1、中心光周波数が
f0の光信号である。つまり、伝送速度をRb(bit
/s)とすると、f0を中心にRb間隔の二つのピーク
を持ち、各ピーク周波数はマーク周波数(f0+Rb/
2)とスペース周波数(f0−Rb/2)に一致してい
る。一方、局発光信号301の光周波数はf0である。
図2の(a),(b)には、各々光FSK信号101お
よび局発光信号301の光位相関係がわかるように光の
電界波形を示した。この時の光FSK信号101と局発
光信号301の位相差をθとおくと、光検波器1から出
力される検波信号302としてcosθに比例する信号
が得られる。図2の(a),(b)に示すような位相関
係にあるときの検波信号302は、図2(c)に示すよ
うな電気信号となる。
【0020】次に、局発光信号301の光位相を制御す
るための光PLL(位相同期ループ)機能の信号の流れ
を説明する。クロック抽出回路3では、図2(e)に示
すような位相参照信号304を出力する。位相誤差検出
回路4は、検波信号302のビット境界での位相差θの
90度もしくは270度からの変位を検出する回路であ
る。本第1の実施例では、位相参照信号304と検波信
号302の積をとることにより、図2(f)に示した信
号となり、時間積分することにより得られる位相誤差信
号305を出力する。局発光源5では、位相誤差信号3
05がゼロとなるように出力する局発光信号301の光
位相が制御されている。
【0021】この光PLL機能により、位相差θは90
度もしくは270度に安定化され、ビットの境で検波信
号302の振幅がゼロに安定化される。
【0022】最後に、検波信号302から符号を判定す
る方法について説明する。局発光信号301の位相を基
準とし、光FSK信号102との位相差θは、図2にお
ける一ビット目の始めには90度である。従って、光F
SK信号102の光位相が進む場合は、位相差θが増加
する場合であり、検波信号302が図2(g)に実線で
示した信号と一致する。逆に光FSK信号102の光位
相が遅れる場合は、位相差θが減少し、図2(g)に破
線で示した信号と一致する。そして、一ビット目の終わ
りのビットの境目における位相差θは、光位相が進む場
合も、遅れる場合も180度変化し、270度になって
いる。
【0023】従って、局発光信号301の位相を基準に
し、光FSK信号102の位相が進むか遅れるかを、検
波信号302の極性から判定することが可能である。一
ビット目では、光FSK信号の光位相が遅れ検波信号3
02が正に振れるビットをスペース符号と判断し、逆に
光位相が進み検波信号302が負に振れるビットをマー
ク符号と判断する。さらに二ビット目では、光位相が遅
れ検波信号302が負に振れるビットをスペース符号と
判断し、逆に光位相が進み検波信号302が正に振れる
ビットをマーク符号と判断する。二ビット目の終わりに
は、光位相差θが略90度となるので、次のビットは、
一ビット目と同じ規則に従ってビットを判定できる。同
様に、奇数番目のビットは一ビット目と同じ規則、偶数
番目のビットは二ビット目と同じ規則に従って判定でき
る。
【0024】次に、前述のビット判定の規則に従って得
られる復調信号306を出力するための信号の流れを説
明する。クロック抽出回路2は、検波信号302からビ
ットを判定するタイミングを決めるためのクロック信号
303を出力する。このクロック信号303の波形は
(d)に示すように、検波信号がピーク値となるビット
中心の時刻でトリガとなる信号であり、正か負か極性を
判定し、図2(h)の信号を得る。しかし、検波信号3
02の正負を判定したままでは、奇数番目のビットにお
いて、正がスペース符号で負がマーク符号になってしま
う。正がマーク符号で負がスペース符号に対応するよう
な復調信号306を得るために、奇数番目のビットの符
号を反転することによって、図2(i)に示すような復
調信号306の波形が得られる。
【0025】この第1の実施例の中で、光検出器1とク
ロック抽出回路2とビット判定回路3と位相誤差検出回
路4から構成される光検波回路6は、次の働きをしてい
る。まず、位相誤差信号305を局発光源5に送ること
によって、局発光信号301の光周波数が、光FSK信
号102のマーク周波数とスペース周波数の間となるよ
うに、制御している。また、光FSK信号の位相が局発
光信号301に比べて進むか遅れるかを判定することに
より、受信している信号がマークかスペースかを判定
し、復調信号306として出力している。本発明に必要
となる機能を一般化した、光受信器の構成は、局発光源
5と光同期検波回路6を持つ構成となる。
【0026】次に、図2に示したような信号を発生する
ための各部の具体的回路構成を説明する。
【0027】まず、光検出器1としては、図4に示す光
平衡受信器(バランストレシーバ)が適している。光F
SK信号102と局発光信号301が、2入力2出力の
光カプラ11によって合波され、光信号の位相差を干渉
による光強度差の信号として二つの直列に接続したフォ
トダイオード12で受信する素子である。
【0028】本発明では、検波信号302に生じるノイ
ズは、光PLL機能における位相情報の誤差として、悪
い影響を与える。局発光信号301の強度ノイズの影響
を抑制できるバランストレシーバは受信感度を高く維持
する効果がある。
【0029】光検出器1として用いることのできる他の
構成例を説明する。光検出器1に必要な機能は、位相差
θの光FSK信号102と局発光信号301からcos
θに比例する電気信号を得ることである。これを満足す
る構成としては、光カプラ11の片方出力信号を一つの
フォトダイオードで受信する構成も可能である。この構
成には、調整が容易、かつ安価に作製できる効果があ
る。また、光カプラ11に代わる光FSK信号102と
局発光信号301の合波手段としては、ハーフミラーや
偏波ビームスプリッタ等による、光ファイバ、光導波
路、自由空間での合波手段が容易に考えられる。さら
に、フォトダイオード12に代わって合波した光信号強
度を電気信号に変換する光電変換素子としては、アバラ
ンシェフォトダイオード(APD)等も可能である。
【0030】クロック抽出回路2は、図5に示すように
全波整流回路13とRb(Hz)のタンク回路14と1
/2分周回路15とRb/2(Hz)を通すバンドパス
フィルタ22によって構成できる。検波信号302を全
波整流回路13とタンク回路14を通すことによって、
ビットレートの周波数Rb(Hz)を持つクロック信号
303が得られる。次に、このクロック信号303を1
/2分周回路15に入力して、ビットレートの半分の周
波数の信号とし、さらに、Rb/2(Hz)を通すバン
ドパスフィルタ22によって、周波数がRb/2(H
z)の正弦波信号である位相参照信号304が得られ
る。
【0031】クロック抽出回路2から出力されるクロッ
ク信号303は、図2(d)のように矩形である必要は
無い。特に、Gb/sを超える高速伝送でのクロック波
形は、正弦波に近い波形を持つクロックであることが通
例である。クロック信号303は、ビットを判定する時
刻として、信号の立上りもしくは、立ち下がり等の時刻
が十分に正確であることが必要である。したがって、第
1の実施例では、全波整流回路13を用いず、タンク回
路14のみでもクロック信号303を抽出することは可
能である。また、自乗検波回路のみでもクロック信号3
03を抽出することは可能である。これらには、部品数
を少なくし安価にする効果がある。
【0032】ビット判定回路3は、図6に示すように、
D−フリップフロップ16とT−フリップフロップ17
と排他的論理和ゲート(EXORゲート)18から構成
できる。D−フリップフロップ16とT−フリップフロ
ップ17のクロック入力には、クロック信号303が入
力される。D−フリップフロップ16のデータ入力に
は、検波信号302が入力されており、正負を判定して
正の時には”1”を、負の時には”0”を各々出力す
る。T−フリップフロップ17の出力は図2に示したデ
ータ例における奇数番目のビットの時”1”、偶数番目
のビットの時”0”を出力するようになっている。D−
フリップフロップ16とT−フリップフロップ17の出
力をEXORゲート18に入力する。EXORゲート1
8では、T−フリップフロップ17の出力が”1”とな
っている奇数ビットのとき、D−フリップフロップ16
の出力の符号を反転し、逆にT−フリップフロップ17
の出力が”0”となっている偶数ビットのとき、D−フ
リップフロップ16の出力をそのままの符号で出力す
る。これにより、データ101に対応した復調信号30
6が得られる。
【0033】第1の実施例のビット判定回路3では、T
−フリップフロップ17とEXORゲート18といった
デジタル回路で構成している。しかし、高速伝送システ
ムへの応用を考える場合には、T−フリップフロップ1
7を1/2分周回路に置き換え、EXORゲート18を
乗算回路に置き換えることも可能である。
【0034】前述の構成によって、復調信号306を得
ることは、検波信号302の帯域から考えて、ビットレ
ートを超える広い帯域を持つ電子回路を必要としないの
で、高速化が容易であり、受信器を安価な電子部品で構
成可能にする効果がある。
【0035】位相誤差検出回路4は、図7に示すよう
に、乗算回路19とローパスフィルタ20により構成で
きる。検波信号302と位相参照信号304を乗算回路
19に入力し、乗算回路19の出力をローパスフィルタ
20に通すことにより位相誤差信号305が得られる。
【0036】もし、局発光信号301の光位相が遅れて
いるとすると、位相差θの値は正にずれるため、位相差
θが90度のビットの境の振幅は負に変位し、次の27
0度のビットの境の振幅は正に変位する。逆に局発光信
号301の光位相が進んでいるとすると、位相差θの値
は負にずれるため、各ビットの境の振幅が逆に変位す
る。ビットの境の振幅を一ビット毎に正負対称に変化す
る位相参照信号304を用いて、同期検波することによ
って位相誤差を検出できる。
【0037】第1の実施例の位相制御回路4では、ロー
パスフィルタ20に代わって、積分回路を用いても同様
に局発光源5を制御することができる。
【0038】また、この位相誤差を同期検波するために
必要な位相参照信号304の波形は、図2(e)に示し
た正弦波に限定されるものではない。ビットの境の振幅
を一ビット毎に正負対称に変化する信号であれば、パル
ス波形、矩形波、三角波等を利用しても、位相誤差を検
出することができる。
【0039】局発光源5としては、半導体レーザが用い
られる例が多い。しかし、その他のレーザであっても本
発明の効果は得られる。
【0040】光送信器100の光源においても、半導体
レーザが用いられることが多い。さらに、半導体レーザ
への注入電流を直接変調することにより、光FSK信号
102が得られるため、外部変調器等が不要となる。送
信用光源に半導体レーザを用いることには、構成を単純
にし、安価にする効果がある。
【0041】次に、第1の実施例の持つ位相余裕が大き
い特徴を示すため、10Gb/sの伝送システムにおけ
る位相誤差の影響を図2に示した信号例に従って説明す
る。図8には、位相誤差検出回路4の動作と、受信感度
劣化を説明するために、位相誤差の0度、10度、20
度、90度に対する信号波形の変化を示している。
【0042】(A)は、検波信号302の波形を表して
おり、図2(c)に対応している。この検波信号波形を
Ed(t)とする。局発光信号301の位相を基準と
し、光FSK信号102の位相差θがビットの境(10
0ps毎)において、一ビット毎(200ps毎)に9
0度と270度となるので、図のように検波信号302
に表われる位相のずれは、正、負と交互に振幅のずれる
方向が変わる。
【0043】(B)は、位相誤差信号305の元となる
乗算回路19の出力波形であり、図2(f)に対応して
いる。式で表すとEd(t)*cos(πt/T)とな
る。ここでTはビット持続時間である。位相参照信号3
04も一ビット毎に極性の変化する信号としてRb/2
の周波数を持つ正弦波を用いている。
【0044】(C)は、ビット判定(受信感度の評価)
において重要な値となる強度としての信号波形を示して
いる。式で表すとEd(t)*|Ed(t)|となる。
【0045】これから、位相のずれは、ビットの境での
検波信号302の振幅に影響することがわかる。見方を
変えると、ビットを判定するビットの中央部では影響が
少ない。これは、位相のずれに対する受信感度の劣化が
小さいことを示している。
【0046】受信感度の位相ずれに対する劣化は、位相
がずれることにより減少する受信信号のエネルギーで評
価できる。ここでは、Ed(t)*|Ed(t)|を各
ビットごとに積分し、位相差θがゼロの時との比をとっ
た結果を図9に示す。第1の実施例においては、Ed
(t)=sin(πt/T+θ)として計算している。
比較のために、2値の光PSK変調信号をホモダイン受
信した場合をEd(t)=cosθとして計算した結果
も示している。図9から、第1の実施例(図では”BF
SK”)では、PSK変調信号をホモダイン受信する方
式に(図では”BPSK”)比べて、位相がずれても検
波信号強度が減少せず、受信感度の劣化が小さいことが
わかる。言い替えると、第1の実施例の方が位相余裕が
大きいことになる。位相余裕が大きいことは、送信光源
や局発光源の位相雑音の影響に強いことを示しており、
比較的位相雑音の大きい安価な光源でも実現可能にする
効果がある。また、光PLLの精度への要求も緩和され
るので、光PLLの回路を安価にする効果がある。
【0047】次に、差動符号を用いた本発明の第2の実
施例について説明する。構成は、図10に示してある第
1の実施例と異なる点は、光送信器の前に差動符号化回
路7が設置されており、光受信器300−2では、ビッ
ト判定回路3に代わって差動ビット判定回路8が用いら
れている。差動ビット判定回路8は図11に示すよう
に、23,24二つのD−フリップフロップと負論理出
力排他的論理和ゲート(EXNORゲート)25から構
成されている。D−フリップフロップ23には、検波信
号302をデータ入力とし、クロック信号303のタイ
ミングで検波信号302の極性を判定している。D−フ
リップフロップ24はD−フリップフロップ23の出力
をデータ入力とし、クロック信号303のタイミングで
一つ前のビットを記憶している。EXNORゲート25
には、D−フリップフロップ23とD−フリップフロッ
プ24の出力が入力され、負論理の排他論理和の結果が
復調信号306として出力される。
【0048】第2の実施例によるデータ101と差動符
号化による信号の変化を図12に示す。差動符号化回路
7は、入力されるデータ101(図12(a))のスペ
ース”0”に対応して符号を反転させ、マーク”1”に
対応して同じ符号を維持するような差動符号信号に変換
する回路である。こうして得られた差動符号信号は、図
12(b)に示すような信号となる。ここでは、伝送す
るデータの符号と反転、非反転の対応を考慮し、差動符
号化された(b)、(c)を(a)、(d)に対してT
/2ずらして表示している。この差動符号信号は図2の
データと対応しており、これを伝送した結果は、図2
(c)と同様の検波信号302として図12(c)のよ
うな波形になる。この検波信号302の極性を判定し、
通常の差動符号の複号化を行うと図12(d)の信号が
得られる。しかし、本発明では、第1の実施例の中で説
明したように、検波信号302は一ビットごとに符号が
反転してしまうため、差動符号化された信号とは逆の符
号関係となっている。つまり、スペース”0”に対応す
る符号は同じ符号を維持しており、逆にマーク”1”に
対応する符号は反転している。したがって、差動ビット
判定回路8では、EXNORゲート25を用いて負論理
で出力することによって、データ101に対応する復調
信号306を得ている。
【0049】図13に、Gb/sを超える高速伝送に対
応できる差動ビット判定回路8として、他の実施例の構
成を示した。入力された検波信号302は分岐され、一
方を遅延線路26によって1ビット分遅延し、遅延しな
い検波信号302と共に、乗算回路27に入力する。乗
算回路27は、1ビットずれた検波信号302の相関を
とった結果を出力する。D−フリップフロップ28は、
乗算回路27の出力をデータ入力とし、クロック信号3
03のタイミングにしたがって判定し、負論理出力を復
調信号306として出力する。
【0050】本差動ビット判定回路8において、D−フ
リップフロップ28の前に反転増幅器を挿入することに
より、乗算回路27の出力信号の振幅を増幅すると共に
D−フリップフロップ28の正論理出力を使用する構成
であっても本発明と同様の効果が得られる。
【0051】第2の実施例のよれば、光PLLによって
光信号を引き込んだ時の位相の状態(具体的には、局発
光信号301を基準とした光FSK信号102の位相差
θが、90度であるか270度であるか)に依存するこ
と無く受信可能である。また、光受信器300の構成と
しては、ビット判定回路3の変わりに必要となる差動ビ
ット判定回路8は、ビット判定回路3と同程度の安価な
回路で実現可能である。
【0052】コヒーレント光伝送では、光ファイバを伝
送された信号光の偏波の変動によって受信感度が大きく
劣化しないための対策として、偏波制御や偏波ダイバシ
ティ受信を用いることが考えられる。本発明の第1の実
施例や第2の実施例に記載の光受信器300に偏波制御
機能を付加した第3の実施例及び偏波ダイバシティ受信
できる形に変形した第4の実施例を説明する。
【0053】第3の実施例の光受信器307は図14に
示すように、図1に示した第1の実施例に、検波信号モ
ニタ29と偏波制御器9を付加した構成になっている。
光検出器1に入力される強度が一定の光FSK信号10
2および局発光信号301に関して、偏波状態が一致し
ているとき、光検出器1から出力される検波信号302
の振幅が最大となる。検波信号モニタ29は、検波信号
302の振幅が最大となるように偏波制御器9へ負帰還
をかけ、局発光信号301の偏波を光FSK信号102
に合わせている。これにより、光FSK信号102の偏
波状態が、伝送する光ファイバ200の環境変化に応じ
て変化しても、検波信号302の振幅は最大の状態を維
持できる。
【0054】第3の実施例での必要条件は、偏波状態を
一致させることなので、偏波状態を直線偏波と円偏波の
状態にする必要のある従来の方式よりも簡潔な構成で実
現できる。これは、偏波制御器の調整を容易にし、安価
な部品での構成を可能にする効果がある。
【0055】本実施例では、局発光信号301の偏波を
制御しているが、光FSK信号の偏波を制御しても同じ
効果が得られる。
【0056】図15は、第4の実施例として二台の光受
信器300を用いた偏波ダイバシティ型の光受信器30
8を含む構成例を示している。偏波ダイバシティ型の光
受信器308に入力された光FSK信号102は、偏波
分離器10に入力され直交する二つの偏波の光信号に分
波される。分波された各光信号は、それぞれ光受信器3
00に入力される。二つの光受信器300から出力され
る復調信号306−1を加算回路21によって合成する
ことにより得られる復調信号306−2が、伝送するデ
ータ101と一致しており、偏波ダイバシティ型の光受
信器308の出力となる。
【0057】第4の実施例により、偏波制御すること無
く任意の偏波状態の光FSK信号102を受信すること
が可能になる。従来の光へテロダイン受信器では、受信
器の価格が高いことから、偏波ダイバシティ型は、高価
になる問題があった。この実施例では、光受信器300
の構成が従来の光へテロダイン受信器よりも簡潔であ
り、安価であることから、偏波ダイバシティ型にしても
比較的安価にできる効果がある。
【0058】次に、第5の実施例として、光FDM伝送
システムへ適用した構成例を図16に示す。光送信装置
103は、複数の光送信器100から構成されており、
各光送信器100からの光周波数は、ビットレートの約
4倍の間隔に安定化されている。各光送信器100から
の光FSK信号102は、光カプラ104によって合波
されて光FDM信号105として出力される。光送信装
置103から出力された光FDM信号105は、ファイ
バ200によって光受信装置309まで伝送される。
【0059】光受信装置309は、光FDM信号105
を二つに分波する光カプラ30と二つの光受信器300
から構成されている。さらに、光受信器300は、局発
光源5として、光周波数が可変の半導体レーザ(チュー
ナブルLD)が用いられており、他の構成は図1に示し
た第1の実施例と同じように光同期検波回路6から構成
されている。
【0060】局発光源5として用いているチューナブル
LDの光周波数可変範囲は、光送信装置103からの光
FDM信号105の光周波数の範囲を含んでいる。局発
光信号301の光周波数を、全ての光FSK信号102
のマーク周波数とスペース周波数の中間に安定化するこ
とによって受信可能である。受信の方法は、第1の実施
例と同様である。
【0061】これにより、複数の光FSK信号102を
ビットレートの2倍以上6倍未満の光周波数間隔で配置
し、1本の光ファイバ200で伝送し、光90度ハイブ
リッドのような光FSK信号102と偏波状態の異なる
局発光信号301を用いること無く光受信し、伝送する
ことが可能になる。
【0062】第5の実施例では、限られた光周波数帯域
を用いて大容量の情報伝送を可能にする効果がある。第
5の実施例では、第1の実施例の光受信器300を用い
て実現しているが、第2から第4の実施例に示した光受
信器300、307、308に置き換えても同様の効果
が得られる。また、光カプラ30による分岐数および光
受信器300の数は、2に限られるものではない。
【0063】第6の実施例は、図17に構成が示される
ように、光FDM信号105を光受信装置310で、受
信する伝送システムである。光受信装置310は、光送
信装置103に含まれる光送信器100と同数の光受信
器300と光分波器31から構成されている。光分波器
31は、受信した光FDM信号105を各光FSK信号
102に分波し、各々を光受信器300に送る。各光受
信器300は、各々送られてきた光FSK信号を第1の
実施例と同様の方法で受信する。
【0064】光分波器31は、光カプラに置き換えても
同じ効果が得られる。
【0065】第6の実施例でも、限られた光周波数帯域
を用いて大容量の情報伝送を可能にする効果がある。ま
た、第6の実施例では、第1の実施例の光受信器300
を用いて実現しているが、第2から第4の実施例に示し
た光受信器300、307、308に置き換えても同様
の効果が得られる。また、光送信器100と光受信器3
10の数は、同数である必要はない。
【0066】第7の実施例は、図18に構成が示される
ように、第6の実施例と同様に光FDM信号105を光
受信装置311で、受信する伝送システムである。光受
信装置311は、一つの検波信号モニタ29を持つ光受
信器312と複数の光受信器300と偏波制御器9と光
分波器31から構成されている。光分波器31は、受信
した光FDM信号105を各光FSK信号102に分波
し、各々を光受信器312及び光受信器300に送る。
各光受信器300は、各々送られてきた光FSK信号を
第1の実施例と同様の方法で受信する。光受信器312
は、送られてきた光FSK信号を受信すると共に、検波
信号モニタ29からの信号を偏波制御器9に送ることに
より、光受信器312における検波信号振幅が最大とな
るよう光FDM信号105の偏波を制御している。これ
により、光受信器312の光FSK信号102と局発光
信号301の偏波状態が略一致するだけでなく、他の光
受信器300においても、各々が受信する光FSK信号
102と各々の局発光信号301の偏波状態の差が小さ
い状態を維持できる。
【0067】従って、一つの偏波制御器9を用いて複数
の光FSK信号102の偏波状態を一括して制御するこ
とが可能である。これにより、偏波制御に必要となる部
品数が減るので、光受信器を安価にする効果がある。ま
た、第7の実施例でも、限られた光周波数帯域を用いて
大容量の情報伝送を可能にする効果がある。
【0068】第7の実施例において、光受信装置311
には、偏波制御のための検波信号モニタ29を持つ光受
信器312は一つであったが、複数であっても良い。特
に、光送信器100の数が多い場合には、偏波分散によ
る光FSK信号102の偏波状態の差が大きくなり過ぎ
ることが考えられる。光FDM信号105をいくつかの
グループに分割し、グループ毎に上記一括偏波制御を行
うことが可能である。
【0069】第8の実施例は、図19に構成が示される
ように、第7の実施例と同様に光FDM信号105を複
数の光受信器300で受信する伝送システムである。ま
た、光受信装置313は、光増幅器32と偏波制御器9
と偏波分離器10と光強度モニタ33と光分波器31と
複数の光受信器300から構成されている。受信する光
FDM信号105は光増幅器32に入力され一括して増
幅される。増幅された光FDM信号は偏波制御器9を通
り、偏波を制御されて偏波分離器10に入力される。偏
波分離器10で分離された一つの偏波状態の光信号は、
光強度モニタ33に入力される。光強度モニタ33は、
分離された一つの偏波状態の光信号の強度が最小となる
ように偏波制御器9へ信号を負帰還する。これにより、
一つの偏波制御器9を用いて複数の光FSK信号102
の偏波状態を一括して制御することが可能である。
【0070】第8の実施例は、比較的少ない部品での偏
波制御系を実現できるため、光受信器を安価にする効果
がある。また、第8の実施例は、光強度信号を負帰還す
る制御系なので、光信号の変調状態は、強度(振幅)変
調、周波数変調、位相変調のいずれであっても適用する
ことが可能である。また、光増幅器32で生じる光雑音
のうち、伝送される光信号と略直交する成分が偏波分離
器10によって除去されるので、光受信器に入力される
光信号のSN比を良くする効果がある。
【0071】第9の実施例は、図20に構成が示される
ように、光送信装置103からの光FDM信号105を
光ファイバ200−a及び200−bで伝送する途中
に、光増幅器201を中継して、光受信装置309へ伝
送するシステムである。
【0072】第9の実施例は、光増幅器201によって
限られた光周波数帯域を用いて、大容量の情報伝送を可
能にする効果がある。
【0073】第10の実施例は、図21に構成が示され
るように、光送信装置103からの光FDM信号105
は光ファイバ200で伝送される。伝送される途中に配
置された光分配器202によって複数の光ファイバ20
0に光FDM信号105は分配される。各々の光ファイ
バ200を伝送された光FDM信号105は、各々光受
信器300によって受信される。
【0074】第10の実施例でも、限られた光周波数帯
域を用いて大容量の情報の分配を可能にする効果があ
る。
【0075】第9の実施例および、第10の実施例を組
み合わせることにより、光ケーブルテレビ網のような光
ネットワークへの応用が考えられる。
【0076】第11の実施例は、構成が図1に示した第
1の実施例と同様であり、各部の機能も基本的には第1
の実施例と同様である。第1の実施例との相違点は、次
の2点である。
【0077】1)送信する光FSK変調信号102のマ
ーク周波数とスペース周波数の差が、ビットレートRb
の半分である。
【0078】2)ビットの境もしくはビットの中央にお
いて、光位相誤差検出器4によって安定化される局発光
信号301と光FSK信号102の光位相差θが、略0
度、略90度、略180度、略270度のいずれかであ
る。
【0079】第11の実施例において、位相差θは1ビ
ットの間に90度変化するので、ビットの境もしくはビ
ットの中央において、4つの位相状態のいずれかに安定
化することができる。ビットの中央、もしくはビットの
境における信号の極性を判定することにより、位相が進
むか遅れるかがわかり、伝送するデータ101を復調す
ることができる。
【0080】第12の実施例も、構成が図1に示した第
1の実施例と同様であり、各部の機能も基本的には第1
の実施例と同様である。第1の実施例との相違点は、次
の2点である。
【0081】1)送信する光FSK変調信号102のマ
ーク周波数とスペース周波数の差が、ビットレートRb
の2倍である。
【0082】2)ビットの境もしくはビットの中央にお
いて、光位相誤差検出器4によって安定化される局発光
信号301と光FSK信号102の光位相差θが、略0
度もしくは略180度である。
【0083】第12の実施例において、位相差θは1ビ
ットの間に360度変化するので、ビットの境もしくは
ビットの中央において、1つの位相状態に安定化するこ
とができる。検波信号302は2値のPSK変調された
信号波形であるので、位相が進むか遅れるかは、マーク
符号の時の検波信号302の波形と同じ位相の連続波形
との相関をとることからわかり、伝送するデータ101
を復調することができる。
【0084】第13の実施例も、構成が図1に示した第
1の実施例と同様であり、各部の機能も基本的には第1
の実施例と同様である。第1の実施例との相違点は、次
の2点である。
【0085】1)送信する光FSK変調信号102のマ
ーク周波数とスペース周波数の差が、ビットレートRb
の2以上の整数倍である。
【0086】2)局発光信号301の光周波数を光FS
K信号のマーク周波数とスペース周波数の間のマークも
しくはスペース周波数からビットレートの整数倍の位置
に安定化し、ビットの境もしくはビットの中央におい
て、光位相誤差検出器4によって安定化される局発光信
号301と光FSK信号102の光位相差θが、ある一
定の値である。
【0087】第13の実施例において、位相差θは1ビ
ットの間に360度の整数倍変化するので、ビットの境
もしくはビットの中央において、ある一定の位相状態に
安定化することができる。このとき局発光信号301の
光位相(光周波数)の安定化位置によって検波信号30
2は、PSK信号であったり、FSK信号であったりす
る。位相が進むか遅れるかは、検波信号302の波形に
従って従来のPSK信号もしくはFSK信号の復調技術
を応用して判定でき、伝送するデータ101を復調する
ことができる。
【0088】第11から第13の実施例に示すように、
光FSK信号102のマーク周波数とスペース周波数の
間隔とビットレートとの比は、1以外にも、0.5及び
2以上の整数に設定することにより、受信側において局
発光信号302の光位相を基準として位相が進むか遅れ
るかを判定することができる。これは、ビットレートや
レーザの位相雑音の大きさによっては、マーク周波数と
スペース周波数の間隔をビットレート以外に設定すべき
場合も考えられ、これら第11から第13の実施例は比
較的自由に選べることを示している。
【0089】
【発明の効果】本発明を用いた光受信器には、検波信号
の帯域から考えて、ビットレートを超える広い帯域を持
つ電子回路を必要としないので、高速化が容易であり、
受信器を安価な電子部品で構成可能にする効果がある。
【0090】また、本発明の伝送方式には、PSK変調
信号をホモダイン受信する方式に比べて、位相がずれて
も受信感度の劣化が小さい、言い替えると、位相余裕が
大きい。したがって、位相雑音の比較的大きい安価な光
源を用いることを可能にするとともに、光PLLの精度
を緩和できるので、回路を安価にし、調整を容易にする
効果がある。
【0091】差動符号を用いた第2の実施例のよれば、
光PLLによって光信号を引き込んだ時の位相の状態に
依存すること無く受信可能である。また、光受信器の構
成としては、差動ビット判定回路は、ビット判定回路と
同程度の比較的安価な回路で実現できる効果がある。
【0092】位相PLL系に悪い影響を与える強度ノイ
ズを抑制できるバランストレシーバを用いる構成では、
受信感度を高く維持する効果がある。
【0093】光カプラ11の片方出力信号を一つのフォ
トダイオードで受信する構成の光検出器には、調整が容
易、かつ安価に作製できる効果がある。
【0094】タンク回路14のみ、もしくは自乗検波回
路のみでクロック抽出することは、部品数を少なくし安
価にする効果がある。
【0095】第3の実施例によれば、偏波制御を単純に
偏波状態を一致させる機能のみで実現できので、偏波制
御器の調整を容易にし、安価な部品での構成を可能にす
る効果がある。
【0096】第4の実施例によれば、光受信器の構成が
従来の光へテロダイン受信器よりも簡潔であり、安価で
あることから、偏波ダイバシティ型にしても比較的安価
にできる効果がある。
【0097】第5の実施例によれば、複数の光FSK信
号102をビットレートの2倍以上6倍未満の光周波数
間隔で配置し、1本の光ファイバ200で伝送し、光9
0度ハイブリッドのような光FSK信号102と偏波状
態の異なる局発光信号301を用いること無く光受信
し、伝送することが可能になる。また、光周波数間隔を
狭く設定できることは、第6から第10の実施例にも共
通の効果として、限られた光周波数帯域を用いて大容量
の情報伝送を可能になる効果がある。
【0098】第7の実施例によれば、光FDM信号の偏
波を一括して制御することにより、偏波制御に必要とな
る部品数が減るので、光受信器を安価にする効果があ
る。
【0099】第8の実施例によれば、比較的少ない部品
での偏波制御系を実現できるため、光受信器を安価にす
る効果がある。また、光強度信号を負帰還する制御系な
ので、光信号の変調状態は、強度(振幅)変調、周波数
変調、位相変調のいずれであっても適用することが可能
である。さらに、光増幅器32で生じる光雑音のうち、
伝送される光信号と略直交する成分が偏波分離器33に
よって除去されるので、受信器に入力される光信号のS
N比を良くする効果がある。
【0100】第11から第13の実施例によれば、光F
SK信号102のマーク周波数とスペース周波数の間隔
とビットレートとの比は、1以外にも、0.5及び2以
上の整数の中から、ビットレートやレーザの位相雑音の
大きさに合わせて、比較的自由に選べるようにする効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による第1の実施例の構成図。
【図2】本発明による第1の実施例の各部の信号波形。
【図3】本発明による第1の実施例の光信号のスペクト
ル。
【図4】バランストレシーバの構成図。
【図5】クロック抽出回路の構成図。
【図6】ビット判定回路の構成図。
【図7】位相誤差検出回路の構成図。
【図8】位相ずれに対する各部の信号波形。
【図9】位相ずれに対する受信感度。
【図10】本発明による第2の実施例の構成図。
【図11】第2の実施例における差動ビット判定回路の
構成図。
【図12】第2の実施例における各部の信号波形。
【図13】第2の実施例における差動ビット判定回路の
構成図。
【図14】本発明による第3の実施例の構成図。
【図15】本発明による第4の実施例の構成図。
【図16】本発明による第5の実施例の構成図。
【図17】本発明による第6の実施例の構成図。
【図18】本発明による第7の実施例の構成図。
【図19】本発明による第8の実施例の構成図。
【図20】本発明による第9の実施例の構成図。
【図21】本発明による第10の実施例の構成図。
【図22】従来例としての光ヘテロダイン受信における
信号のスペクトル。
【符号の説明】
1…光検出器、2…クロック抽出回路、3…ビット判定
回路、4…位相誤差検出回路、5…局発光源、6…光同
期検波回路、7…差動符号化回路、8…差動ビット判定
回路、9…偏波制御器、10…偏波分離器、11…光カ
プラ、12…フォトダイオード、13…全波整流回路、
14…タンク回路、15…1/2分周回路、16、2
3、24、28…D−フリップフロップ、17…T−フ
リップフロップ、18…EXORゲート、19、27…
乗算回路、20…ローパスフィルタ、21…加算回路、
22…バンドパスフィルタ、25…EXNORゲート、
26…遅延線、29…検波信号モニタ、30…光カプ
ラ、31…光分波器、32…光増幅器、33…光強度モ
ニタ、100…光送信器、101…データ、102…光
FSK信号、103…光送信装置、104…光合波器、
105…光FDM信号、200…光ファイバ、201…
光増幅器、202…光分配器、300、307、30
8、312…光受信器、301…局発光源、302…検
波信号、303…クロック信号、304…位相参照信
号、305…位相誤差信号、306…復調信号、30
9、310、311、313…光受信装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04B 10/06 10/28 10/26 10/14

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】データにより2値の光周波数シフトキーイ
    ング変調された光信号(以降光FSK信号とする)を送
    信する光送信器と、該光FSK信号を伝送する光ファイ
    バと、該光FSK信号を受信するための局発光源と光同
    期検波回路を含む構成の光受信器によって該データを伝
    送するコヒーレント光伝送方式であって、 該光受信器において、該局発光源からは光周波数が該光
    FSK信号のマーク符号に対応する光周波数(マーク周
    波数)とスペース符号に対応する光周波数(スペース周
    波数)の間にある局発光信号が出力され、該光同期検波
    回路には該局発光信号と該光FSK信号が入力され、該
    局発光信号を基準として該光FSK信号の位相が進むか
    遅れるかを判定することにより該データを復調すること
    を特徴とするコヒーレント光伝送方式。
  2. 【請求項2】データにより2値の光FSK信号を送信す
    る光送信器と、該光FSK信号を伝送する光ファイバ
    と、該光FSK信号を受信するための局発光源と光検出
    器とクロック抽出回路とビット判定回路と位相誤差検出
    回路から構成される光受信器によって該データを伝送す
    るコヒーレント光伝送方式であって、 該光FSK信号は、マーク周波数とスペース周波数との
    周波数差がビットレートと略等しく、 該光受信器において、該局発光源からは該光FSK信号
    のマーク周波数とスペース周波数の平均値に略等しい光
    周波数の局発光信号が出力され、該光検出器は該光FS
    K信号と該局発光信号を受けて該光FSK信号と該局発
    光信号の位相差の情報を持つ検波信号を該クロック抽出
    回路と該ビット判定回路と該位相誤差検出回路に送り出
    し、該クロック抽出回路は該検波信号からビット判定の
    タイミングを決めるクロック信号を抽出し該ビット判定
    回路に送り、該ビット判定回路は該クロック信号のタイ
    ミングで該検出信号の極性から該局発光信号の位相を基
    準に該光FSK信号の位相が進むか遅れるかを判定して
    該データを復調し、 該クロック抽出回路はビットの境界を示す位相参照信号
    を該位相誤差検出回路に送り、該位相誤差検出回路は該
    位相参照信号と該検波信号の位相を比較することによっ
    て該光FSK信号と該局発光信号との光位相のずれを検
    出して位相誤差信号を局発光源に負帰還し、ビットの境
    界における該光FSK信号と該局発光信号との光位相差
    を略90度もしくは略270度に維持することを特徴と
    するコヒーレント光伝送方式。
  3. 【請求項3】請求項2に記載のコヒーレント光伝送方式
    において、 前記クロック抽出回路から前記位相誤差検出回路に送ら
    れる前記位相参照信号が略ビット境界で最大振幅となる
    正弦波であり、該位相誤差検出回路は該位相参照信号と
    前記検波信号の相関をとることによって前記光FSK信
    号と前記局発光信号との光位相のずれを検出して前記位
    相誤差信号を前記局発光源に負帰還し、ビットの境界に
    おける該光FSK信号と該局発光信号との光位相差を略
    90度もしくは略270度に維持することを特徴とする
    コヒーレント光伝送方式。
  4. 【請求項4】請求項2又は3に記載のコヒーレント光伝
    送方式において、 前記ビット判定回路において、前記局発光信号の位相を
    基準に前記光FSK信号との光位相差が略90度となる
    ビットの境界の次のビットでは、該光FSK信号の光位
    相が遅れ前記検波信号が正に振れるビットをスペース符
    号と判断し、逆に光位相が進み該検波信号が負に振れる
    ビットをマーク符号と判断し、そのビットの終わりに
    は、光位相差が略270度となり、 さらに次のビットでは、光位相が遅れ該検波信号が負に
    振れるビットをスペース符号と判断し、逆に光位相が進
    み該検波信号が正に振れるビットをマーク符号と判断
    し、そのビットの終わりには、光位相差が略90度とな
    ることを特徴とするコヒーレント光伝送方式。
  5. 【請求項5】請求項2乃至4のいずれかに記載のコヒー
    レント光伝送方式において、 伝送する前記データに予め差動符合された信号を用い、
    前記ビット判定回路において、前記検波信号について1
    ビット遅延した信号と遅延しない信号の相関をとり、符
    号を反転した信号を前記復調信号とすることを特徴とす
    るコヒーレント光伝送方式。
  6. 【請求項6】請求項1乃至5のいずれかに記載のコヒー
    レント光伝送方式において、前記光送信器には光源とし
    て半導体レーザを用いており、前記光FSK信号を得る
    ために、該半導体レーザに注入する電流信号に伝送する
    前記データをのせることを特徴とするコヒーレント光伝
    送方式。
  7. 【請求項7】請求項1乃至5のいずれかに記載のコヒー
    レント光伝送方式において、前記光受信器の前記光検出
    器は、2入力2出力の光カプラと差動光電変換器から構
    成されており、該光検出器に入力される前記光FSK信
    号と前記局発光信号は各々該光カプラの二つの入力端へ
    送られ、該光カプラの二つの出力端からの光信号は各々
    該差動光電変換器へ入力され、該差動光電変換器の出力
    が前記検波信号として出力されることを特徴とするコヒ
    ーレント光伝送方式。
  8. 【請求項8】請求項1乃至7のいずれかに記載のコヒー
    レント光伝送方式において、前記光受信器の光合波手段
    に入力される前記局発光信号もしくは前記光FSK信号
    の片方もしくは両方の偏波を制御する手段を有し、前記
    検波信号の振幅が略最大となるように偏波を制御するこ
    とにより、該局発光信号と該光FSK信号の偏波を略一
    致させることを特徴とするコヒーレント光伝送方式。
  9. 【請求項9】請求項1乃至7のいずれかに記載のコヒー
    レント光伝送方式において、前記光ファイバを伝送され
    た前記光FSK信号を二つの決められた偏波状態に分離
    する偏波分離手段を有し、2つの前記光受信器を用いて
    分離した該光FSK信号を受信し、二つの該光受信器か
    ら出力される2つの復調信号を合成する手段を有し、該
    合成する手段により合成した信号を復調した前記データ
    として出力することを特徴とするコヒーレント光伝送方
    式。
  10. 【請求項10】データにより2値の光FSK信号を出力
    する複数の光送信器と複数の該光FSK信号を合波する
    光カプラもしくは光合波器を含み合波した光周波数分割
    多重信号(以下光FDM信号とする)を送信する光送信
    装置と、該光FDM信号を伝送する光ファイバと、該光
    FDM信号の一つの該光FSK信号を受信するための局
    発光源と光同期検波回路を含む構成の光受信器を少なく
    とも一つ持つ光受信装置によって該データを伝送するコ
    ヒーレント光伝送方式であって、 該光受信装置の該光受信器において、該局発光源からは
    光周波数が受信する一つの該光FSK信号のマーク周波
    数とスペース周波数の間にある局発光信号が出力され、
    該光同期検波回路には該局発光信号と受信する光FSK
    信号が入力され、該光同期検波回路では該局発光信号を
    基準として受信する光FSK信号の位相が進むか遅れる
    かを判定することにより該データを復調することを特徴
    とするコヒーレント光伝送方式。
  11. 【請求項11】データにより2値の光FSK信号を出力
    する複数の光送信器と複数の該光FSK信号を合波する
    光カプラもしくは光合波器を含み合波した光FDM信号
    を送信する光送信装置と、該光FDM信号を伝送する光
    ファイバと、該光FDM信号の一つの該光FSK信号を
    受信するための局発光源と光検出器とクロック抽出回路
    とビット判定回路と位相誤差検出回路から構成される光
    受信器を少なくとも一つ持つ光受信装置によって該デー
    タを伝送するコヒーレント光伝送方式であって、 該光FSK信号は、マーク周波数とスペース周波数との
    周波数差がビットレートと略等しく、 該光受信装置の該光受信器において、該局発光源からは
    受信する光FSK信号のマーク周波数とスペース周波数
    の平均値に略等しい光周波数の局発光信号が出力され、
    該光検出器は受信する光FSK信号と該局発光信号を受
    けて受信する光FSK信号と該局発光信号の位相差の情
    報を持つ検波信号を該クロック抽出回路と該ビット判定
    回路と該位相誤差検出回路に送り出し、該クロック抽出
    回路は該検波信号からビット判定のタイミングを決める
    クロック信号を抽出し該ビット判定回路に送り、該ビッ
    ト判定回路は該クロック信号のタイミングで該検出信号
    の極性から該局発光信号の位相を基準に該光FSK信号
    の位相が進むか遅れるかを判定して該データに復調し、 該クロック抽出回路はビットの境界を示す位相参照信号
    を該位相誤差検出回路に送り、該位相誤差検出回路は該
    位相参照信号と該検波信号の位相を比較することによっ
    て受信する光FSK信号と該局発光信号との光位相のず
    れを検出して位相誤差信号を該局発光源に負帰還し、ビ
    ットの境界における受信する光FSK信号と該局発光信
    号との光位相差を略90度もしくは略270度に維持す
    ることを特徴とするコヒーレント光伝送方式。
  12. 【請求項12】データにより2値の光FSK変調された
    信号を出力する複数の光送信器と複数の光FSK信号を
    合波する合波手段を含み合波した光FDM信号を送信す
    る光送信装置と、該光FDM信号を伝送する光ファイバ
    と、該光FDM信号の一つの該光FSK信号を受信する
    ための局発光源と該局発光源からの局発光信号と伝送さ
    れてきた該光FDM信号を合波する手段と合波した光信
    号を受光して該データに復調する光受信器を少なくとも
    一つ含む構成の光受信装置によって該データを伝送する
    コヒーレント光伝送方式であって、 該光送信装置から出力される該光FDM信号の各光FS
    K信号の中心光周波数が他の最も近い光FSK信号との
    周波数間隔がビットレートの2倍以上6倍未満であり、
    該光受信装置において、該光合波手段が光カプラである
    ことを特徴とするコヒーレント光伝送方式。
  13. 【請求項13】請求項1乃至9のいずれかに記載の光送
    信器および光受信器を用いるコヒーレント光伝送方式で
    あって、 複数の前記光送信器と、該光送信器から送出される複数
    の光周波数が異なる光FSK信号を合波する手段を含み
    合波した光FDM信号を送出する光送信装置と、該光F
    DM信号を伝送する光ファイバと、前記光受信器を少な
    くとも一つを含む光受信装置から構成される光伝送シス
    テムにおいて、 該光受信装置の該光受信器は、該光送信装置の中にある
    一つの光送信器からの該光FSK信号を選択受信してデ
    ータを復調することを特徴とするコヒーレント光伝送方
    式。
  14. 【請求項14】請求項10乃至13のいずれかに記載の
    コヒーレント光伝送方式において、 前記光受信器の前記局発光信号の光周波数が可変であっ
    て、光周波数の可変範囲内に複数の該光FSK信号の光
    周波数が含まれており、前記光送信装置にある複数の前
    記光送信器からの該光FSK信号を受信可能であること
    を特徴とするコヒーレント光伝送方式。
  15. 【請求項15】請求項10乃至13のいずれかに記載の
    コヒーレント光伝送方式において、 前記光受信装置には、光分波器と複数の前記光受信器が
    含まれており、該光受信装置に入力された光FDM信号
    は、該光分波器によって複数の前記光送信器からの光F
    SK信号に分波され、該分波器から出力される複数の光
    FSK信号は、各々該光受信器に送られて受信され、複
    数のデータが復調されることを特徴とするコヒーレント
    光伝送方式。
  16. 【請求項16】請求項1乃至7のいずれかに記載の光送
    信器および光受信器を用いるコヒーレント光伝送方式で
    あって、 複数の光送信器と、該光送信器から送出される複数の光
    周波数が異なる光FSK信号を合波する手段から構成さ
    れ、合波した光FDM信号を送出する光送信装置と、該
    光FDM信号を伝送する光ファイバと、少なくとも一つ
    の偏波制御器と光分波器と複数の前記光受信器が含まれ
    る光受信装置から構成される光伝送システムにおいて、 該光受信装置に入力された該光FDM信号は、該偏波制
    御器を通した後、該光分波器によって複数の該光FSK
    信号に分波され、該分波器からの複数の該光FSK信号
    は各々複数の該光受信器に送られて、複数のデータに復
    調される光伝送システムであって、 複数の該光受信器の少なくとも一つには前記検波信号の
    振幅をモニタする検波信号モニタがあり、該検波信号モ
    ニタの出力を該偏波制御器に負帰還することによって、
    該検波信号の振幅が略最大となるよう光FDM信号の偏
    波状態を一括して制御することを特徴とするコヒーレン
    ト光伝送方式。
  17. 【請求項17】請求項1乃至16のいずれかに記載のコ
    ヒーレント光伝送方式において、 前記光ファイバの途中に少なくとも一つの光増幅器を配
    置してあり、該光増幅器は該光増幅器の前の光ファイバ
    を伝送されることにより弱くなった前記光FSK信号も
    しくは前記光FDM信号を受けて、該光FSK信号もし
    くは該光FDM信号の強度を増幅し、次の光ファイバに
    送出することを特徴とするコヒーレント光伝送方式。
  18. 【請求項18】請求項1乃至16のいずれかに記載のコ
    ヒーレント光伝送方式において、 前記光送信器からの前記光FSK信号もしくは前記光受
    信装置からの前記光FDM信号が、少なくとも一つの光
    信号分岐手段によって、複数の光ファイバへ分岐され、
    該光ファイバを伝送された光FSK信号もしくは光FD
    M信号は、該光ファイバのそれぞれに接続された前記光
    受信器もしくは前記光受信装置によって受信されること
    を特徴とするコヒーレント光伝送方式。
  19. 【請求項19】データにより2値の光FSK信号を送信
    する光送信器と、該光FSK信号を伝送する光ファイバ
    と、該光FSK信号を受信するための局発光源と光検出
    器とクロック抽出回路とビット判定回路と位相誤差検出
    回路から構成される光受信器によって該データを伝送す
    るコヒーレント光伝送方式であって、 該光FSK信号は、マーク周波数とスペース周波数との
    周波数差がビットレートの半分と略等しく、 該光受信器において、該局発光源からは該光FSK信号
    のマーク周波数とスペース周波数の平均値に略等しい光
    周波数の局発光信号が出力され、該光検出器は該光FS
    K信号と該局発光信号を受けて該光FSK信号と該局発
    光信号の位相差の情報を持つ検波信号を該クロック抽出
    回路と該ビット判定回路と該位相誤差検出回路に送り出
    し、該クロック抽出回路は該検波信号からビット判定の
    タイミングを決めるクロック信号を抽出し該ビット判定
    回路に送り、該ビット判定回路は該クロック信号のタイ
    ミングで該検出信号から該局発光信号の位相を基準に該
    光FSK信号の位相が進むか遅れるかを判定して該デー
    タに復調し、 該クロック抽出回路はビットの境界を示す位相参照信号
    を該位相誤差検出回路に送り、該位相誤差検出回路は該
    位相参照信号と該検波信号の位相を比較することによっ
    て該光FSK信号と該局発光信号との光位相のずれを検
    出して位相誤差信号を該局発光源に負帰還し、ビットの
    境界における該光FSK信号と該局発光信号との光位相
    差を略0度、もしくは略90度、略180度、略270
    度に維持することを特徴とするコヒーレント光伝送方
    式。
  20. 【請求項20】データにより2値の光FSK信号を送信
    する光送信器と、該光FSK信号を伝送する光ファイバ
    と、該光FSK信号を受信するための局発光源と光検出
    器とクロック抽出回路とビット判定回路と位相誤差検出
    回路から構成される光受信器によって該データを伝送す
    るコヒーレント光伝送方式であって、 該光FSK信号は、マーク周波数とスペース周波数との
    周波数差がビットレートの2倍と略等しく、 該光受信器において、該局発光源からは該光FSK信号
    のマーク周波数とスペース周波数の平均値に略等しい光
    周波数の局発光信号が出力され、該光検出器は該光FS
    K信号と該局発光信号を受けて該光FSK信号と該局発
    光信号の位相差の情報を持つ検波信号を該クロック抽出
    回路と該ビット判定回路と該位相誤差検出回路に送り出
    し、該クロック抽出回路は該検波信号からビット判定の
    タイミングを決めるクロック信号を抽出し該ビット判定
    回路に送り、該ビット判定回路は該クロック信号のタイ
    ミングで該検出信号から該局発光信号の位相を基準に該
    光FSK信号の位相が進むか遅れるかを判定して該デー
    タに復調し、 該クロック抽出回路はビットの境界を示す位相参照信号
    を該位相誤差検出回路に送り、該位相誤差検出回路は該
    位相参照信号と該検波信号の位相を比較することによっ
    て該光FSK信号と該局発光信号との光位相のずれを検
    出して位相誤差信号を該局発光源に負帰還し、ビットの
    境界における該光FSK信号と該局発光信号との光位相
    差を略90度もしくは略270度のいずれか一方に維持
    することを特徴とするコヒーレント光伝送方式。
  21. 【請求項21】データにより2値の光FSK信号を送信
    する光送信器と、該光FSK信号を伝送する光ファイバ
    と、該光FSK信号を受信するための局発光源と光検出
    器とクロック抽出回路とビット判定回路と位相誤差検出
    回路から構成される光受信器によって該データを伝送す
    るコヒーレント光伝送方式であって、 該光FSK信号は、マーク周波数とスペース周波数との
    周波数差がビットレートの3以上の整数倍と略等しく、 該光受信器において、該局発光源からは該光FSK信号
    のマーク周波数とスペース周波数の間であり、一方との
    周波数差がビットレートの整数倍に略等しい光周波数の
    局発光信号が出力され、該光検出器は該光FSK信号と
    該局発光信号を受けて該光FSK信号と該局発光信号の
    位相差の情報を持つ検波信号を該クロック抽出回路と該
    ビット判定回路と該位相誤差検出回路に送り出し、該ク
    ロック抽出回路は該検波信号からビット判定のタイミン
    グを決めるクロック信号を抽出し該ビット判定回路に送
    り、該ビット判定回路は該クロック信号のタイミングで
    該検出信号から該局発光信号の位相を基準に該光FSK
    信号の位相が進むか遅れるかを判定して該データに復調
    し、 該クロック抽出回路はビットの境界を示す位相参照信号
    を該位相誤差検出回路に送り、該位相誤差検出回路は該
    位相参照信号と該検波信号の位相を比較することによっ
    て該光FSK信号と該局発光信号との光位相のずれを検
    出して位相誤差信号を該局発光源に負帰還し、ビットの
    境界における該光FSK信号と該局発光信号との光位相
    差を略一定値に維持することを特徴とするコヒーレント
    光伝送方式。
  22. 【請求項22】複数の光送信器と該光送信器からの光信
    号を合波する手段から構成される光送信装置と、該光送
    信装置からの光FDM信号を伝送する光ファイバと、光
    増幅器と偏波制御器と偏波分離器と光強度モニタと光分
    波器と複数の光受信器から構成される光受信装置を用い
    たコヒーレント光伝送方式であって、 該光FDM信号を受信する該光受信装置は、入力した光
    FDM信号は該光増幅器に入力されて増幅され、該光増
    幅器の出力は該偏波制御器に送られ、該偏波制御器の出
    力は、該偏波分離回路に送られ、一つの直線偏波信号が
    分離されて光強度モニタに送られ、該光強度モニタの出
    力は該偏波制御器に負帰還され、該光強度モニタに検出
    される光信号強度が最小となるように偏波は制御され、 該偏波分離器を通った残りの直線偏波の該光FDM信号
    は、該光分波器によって各光信号に分波され、分波され
    た光信号が各光受信器に入力されて受信され、復調され
    ることを特徴とするコヒーレント光伝送方式。
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