JPH07280789A - 液体クロマトグラフ - Google Patents

液体クロマトグラフ

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JPH07280789A
JPH07280789A JP7487394A JP7487394A JPH07280789A JP H07280789 A JPH07280789 A JP H07280789A JP 7487394 A JP7487394 A JP 7487394A JP 7487394 A JP7487394 A JP 7487394A JP H07280789 A JPH07280789 A JP H07280789A
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JP
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liquid
switching valve
sample
switching
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JP7487394A
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Inventor
Makoto Takahara
誠 高原
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ステップグラジエント方式を利用した液体ク
ロマトグラフであって、分離性能を維持したまま測定時
間の短縮化、装置の小型化及び低価格化を図り得るもの
を得る。 【構成】 流路2に、送液ポンプ4、インジエクタ5、
分離カラム6及び検出器7を順に連結し、上記インジェ
クタ5として、試料または第2の移動相を吸引するサン
プリングノズル8と、六方切り換え弁9と、六方切り換
え弁9に接続された液体保持用配管10とを有し、切り
換え弁9の第1の切り換え状態において第1の移動相に
より目的成分を溶出し、第2の切り換え状態において、
液体保持用配管10に保持されていた第2の移動相を流
路に導き非目的成分を溶出・分離する液体クロマトグラ
フ1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液体クロマトグラフに
関し、特に、複数の移動相をステップ的に切り替えて測
定するステップグラジエント方式の測定方法に適した液
体クロマトグラフに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、液体クロマトグラフィーにおい
て、複数の移動相を使用して測定する方法として、ステ
ップグラジエント方式、リニアグラジエント方式等のグ
ラジエント方式が用いられている。グラジエント方式の
測定方法の中でも、もっとも簡便な方法は、移動相を所
定のタイミングで切り換えるステップグラジエント方式
である。上記ステップグラジエント方式で測定するため
の液体クロマトグラフとしては、低圧グラジエント方式
のものを及び高圧グラジエント方式のものが知られてい
る。
【0003】低圧グラジエント方式の液体クロマトグラ
フ装置では、移動相の流れる方向において、移動相切換
え部、送液ポンプ、インジェクタ、分離カラム及び検出
器の順に各構成部材が連結されている。低圧グラジエン
ト方式では、移動相の切り換えは、送液ポンプの上流側
に設けられた上記移動相切り換え部に使用されている電
磁弁の開閉により制御されている。
【0004】他方、高圧グラジエント方式の液体クロマ
トグラフ装置では、移動相の数に応じて複数の送液ポン
プを用意し、各送液ポンプの下流側に移動相切り換え部
が設けられている。
【0005】ところで、上記低圧グラジエント方式の液
体クロマトグラフでは、(a)移動相切り換え部が送液
ポンプよりも上流側に設けられているため、移動相切り
換え部において移動相を切り換えてから、実際に分離カ
ラムにおいて移動相が切り換わるまでに時間的な遅れが
生じざるを得ないという欠点があった。加えて、前に流
れていた移動相と置換される新たな移動相の容量が多い
ため、移動相同士の拡散が進みやすく、従って移動相が
ステップ的に切り換わり難いという欠点もあった。
【0006】図1は、高圧グラジエント方式及び低圧グ
ラジエント方式における溶出力の時間的変化を模式的に
示すものである。図1に模式的に示すように、高圧グラ
ジエント法では、移動相Iから移動相IIに切り換わる
際に、実線で示すように、ステップ的にかつ時間的な遅
れがさほど生じずに切り換えが行われるのに対し、低圧
グラジエント法では、破線で示す高圧グラジエント法の
場合の変化と比べて、移動相IIへの切り換え開始時点
c が遅れ、しかも、ステップ的に切り換わらない。
【0007】他方、高圧グラジエント方式では、上記の
ような欠点は生じないが、移動相の種類に応じて送液ポ
ンプを多数用意しなければならないという欠点があっ
た。また、特開平2−130466号公報には、上記高
圧グラジエント方式の液体クロマトグラフの簡略化を図
るものとして、移動相を送液する送液ポンプと分析用分
離カラムとを連結してなる流路に、グラジエント用溶媒
を保持する保持配管と、移動相を分離カラムに送給する
バイパス配管と並列に設け、さらに上記バイパス配管と
保持配管との接続を切り換える切り換え弁を設けた液体
クロマトグラフが開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
2−130466号公報に開示されている液体クロマト
グラフでは、上記のような保持配管、バイパス配管及び
切り換え弁をさらに用意しなければならず、これらを上
記のように接続しなければないならない。加えて、実際
に上記装置を実現するには、移動相を切り換えるのにの
み必要な専用の切り換え弁、及び該切り換え弁に接続さ
れた保持配管に移動相を挿入するためのポンプ等が別途
必要となる。
【0009】一般に、液体クロマトグラフィーを利用し
た測定装置では、測定時間の短縮化、測定装置の小型化
及び低価格化が強く求められている。また、ステップグ
ラジエント方式では、測定時間の短縮を図るために、目
的成分までのピークを移動相Iによって溶出した後、以
後に溶出される幾つかの非目的成分のピークを、移動相
IIにより一本のピークとして溶出する方法が多用され
ている。
【0010】この場合、第1の移動相Iの溶出力に比べ
て、第2の移動相IIの溶出力が高くされている。さら
に、この方法において、分離カラム及び移動相を変更せ
ずに測定時間を一層短縮するには、(a)流速を速くす
る方法、及び(b)非目的成分を短時間に溶出させる方
法が存在する。しかしながら、分離性能を維持したまま
測定時間を短縮しようとした場合に、流速を速くする方
法では対応が難しくなり、従って結局は、後者の方法
(b)を用いなければならない。
【0011】他方、(b)非目的成分を短時間に溶出す
る条件としては、低圧グラジエント方式に比べて高圧グ
ラジエント方式の方が適している。これは、非目的成分
を溶出させるための移動相IIにステップ的に切り換わ
ること、並びに第2の移動相IIの第1の移動相Iへの
拡散が少ないため、非目的成分のピークがシャープに現
れることによる。
【0012】より詳しく説明すると、移動相の切り換え
がステップ的に行われない場合には、分離カラム中に残
存している移動相IIの影響により、次回の測定の目的
成分の溶出時間が速くなり過ぎることになる。すなわ
ち、次回の測定が開始されるまでに、分離カラムが移動
相Iで平衡化されていないければならない。
【0013】他方、測定装置の小型化及び低価格化を図
るには、高圧グラジエント方式に比べて低圧グラジエン
ト方式の方が適している。当然のことながら、低圧グラ
ジエント方式では送液ポンプを1台用意するだけでよい
のに対し、高圧グラジエント方式では移動相の種類に応
じて送液ポンプを用意しなければならないからである。
【0014】上記のように、低圧グラジエント方式及び
高圧グラジエント方式の何れの方式においても、測定時
間の短縮化並びに測定器の小型化及び低価格化を同時に
満たすのは非常に困難である。
【0015】さらに、上述した特開平2−130466
号公報に開示されている装置では、移動相を切り換える
ための切り換え弁、及び切り換え弁に接続された保持配
管に移動相を導入するためにポンプ等が別途必要となる
ため、やはり測定器の十分な小型化及び一層の低価格化
を達成し得るものではない。
【0016】本発明の目的は、グラジエント方式の液体
クロマトグラフであって、測定時間の短縮化並びに測定
器の小型化及び低価格化を図り得る新規な液体クロマト
グラフを提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は、第1,第2の
移動相を用いる液体クロマトグラフであって、第1の移
動相を送液する送液ポンプと分析用の分離カラムとを連
結してなる流路において、前記送液ポンプと分離カラム
との間に試料及び第2の移動相を前記流路に導くための
インジェクタを接続してなり、前記インジェクタは、試
料または第2の移動相を吸引するサンプリングノズル
と、前記サンプリングノズルに連結された切り換え弁
と、前記切り換え弁に両端が連結されており、かつ試料
または第2の移動相を保持する液体保持流路とを有し、
前記切り換え弁は、第1の移動相が前記流路に流され、
かつ前記試料または第2の移動相が前記液体保持流路に
導かれる第1の切り換え状態と、第1の移動相を前記液
体保持流路に導入し、かつ前記試料または第2の移動相
を前記液体保持流路から前記流路に導く第2の切り換え
状態との間で切り換えられるように構成されていること
を特徴とする、液体クロマトグラフである。
【0018】
【作用】本発明では、上記切り換え弁が第1の状態に切
り換えられているときには、第1の移動相が送液ポンプ
により上記流路に流され、分離カラムに与えられるとと
もに、サンプリングノズルからの吸引により上記試料ま
たは第2の移動相が液体保持流路に導かれる。他方、第
2の切り換え状態では、試料または第2の移動相が液体
保持流路から流路に導かれ、分離カラムに与えられる。
【0019】従って、上記切り換え弁を第1の状態と第
2の状態とで切り換えることにより、第1の移動相から
第2の移動相に、ステップ的に移動相を切り換えること
ができる。すなわち、第2の移動相が速やかに分離カラ
ムに到達し得るため、従来の高圧グラジエント方式の場
合と同様に、移動相の切り換えに際しての時間的な遅れ
がほとんどなく、移動相をステップ的に確実に切り換え
ることができる。
【0020】また、上記インジェクタを利用してステッ
プグラジエントを行うものであるため、第2の移動相を
流路に導くための構成として、別途送液ポンプを必要と
せず、さらに追加的な配管としても、切り換え弁に接続
される上記液体保持流路を構成するための配管を用意す
るだけでよい。
【0021】
【実施例】以下、図面を参照しつつ本発明の一実施例に
かかる液体クロマトグラフを説明することにより、本発
明を明らかにする。
【0022】図1は、本発明の一実施例にかかる液体ク
ロマトグラフの構成を示す概略ブロック図である。本実
施例の液体クロマトグラフ1は、流路2に沿って設けら
れている。流路2の最も上流には、第1の移動相Iが収
納された容器3が配置されている。容器3の下流には、
送液ポンプ4が配置されている。送液ポンプ4は、第1
の移動相Iを送液するために設けられており、この目的
に応じた種々の形式のポンプ例えば、ローラーポンプ等
のポンプにより構成することができる。送液ポンプとし
て用い得るポンプの具体的な例としては、島津製作所
製、商品名LC−9A等が挙げられる。ポンプ4の下流
には、インジェクタ5、分離カラム6及び検出器7がこ
の順序で流路2に沿って連結されている。
【0023】インジェクタ5は、試料または第2の移動
相を吸引するサンプリングノズル8と、切り換え弁9
と、液体保持流路を構成するための液体保持配管10と
を有する。
【0024】サンプリングノズル8は、第2の移動相や
試料を吸引し得る適宜のサンプリングノズルを用いて構
成することができ、該サンプリングノズル8が用いられ
ているため、本実施例の液体クロマトグラフ1では、第
2の移動相を導入するのに大掛かりな送液ポンプ等の装
置を必要としない。
【0025】切り換え弁9は、本実施例では、略図的に
示されている六方切り換え弁により構成されている。こ
の切り換え弁9は、6個のポート9a〜9fを有し、各
ポート間は、図示の実線で示す第1の切り換え状態と、
図示の破線で示す第2の切り換え状態との間で切り換え
られるように構成されている。すなわち、第1の切り換
え状態では、ポート9a−ポート9b間、ポート9c−
ポート9d間及びポート9e−ポート9f間が連結され
ている。他方、第2の切り換え状態では、ポート9b−
ポート9c間、ポート9d−ポート9e間及びポート9
f−ポート9a間が接続される。
【0026】上記サンプリングノズル8は、ポート9a
に接続されている。また、ポート9bとポート9eとの
間に上記液体保持用配管10が接続されている。さら
に、ポート9c,ポート9dが、上記流路2に接続され
ている。また、ポート9fには、廃液部11が接続され
ている。廃液部11は、試料または第2の移動相を貯溜
し得る適宜の容器で構成してもよいが、特にこのような
容器からなる廃液部11を設けずともよい。すなわち、
ポート9fに、単に廃液管を接続した構成であってもよ
い。
【0027】液体保持用配管10は、本発明における液
体保持流路を構成するために設けられているが、本実施
例では図示のようなループ配管で構成されている。もっ
とも、上述のように第2の移動相や試料を保持し得る限
り、ループ配管に限らず、第2の移動相や試料5を目的
の量だけ保持させ得る適宜の形状の配管を用いることが
できる。
【0028】なお、上記液体保持用配管10の容量とし
ては、注入する試料や第2の移動相IIのうち、注入量
の最も多いものよりも、大きくする必要がある。また、
本実施例では、切り換え弁として、六方切り換え弁9を
用いているが、上記第1の切り換え状態と第2の切り換
え状態とを実現し得る限り、六方切り換え弁9以外の他
の構造の切り換え弁により、本発明の切り換え弁を構成
してもよい。
【0029】上記のように、本実施例の液体クロマトグ
ラフ1では、インジェタク5は、サンプリングノズル
8、切り換え弁9及び液体保持用配管10のみを備えて
おればよく、第2の移動相を導くために、送液ポンプ等
の大掛かりな装置を必要としない。
【0030】インジェクタ5の下流に接続されている分
離カラム6は、試料を分離するための従来より液体クロ
マトグラフに用いられている適宜のカラムにより構成す
ることができる。
【0031】また、分離カラム6の下流に接続されてい
る検出器7は、分離カラム6から溶出された成分を検出
するための適宜の検出器により構成される。次に、上記
実施例の液体クロマトグラフを用いた測定方法につき説
明する。
【0032】まず、切り換え弁9を第1の切り換え状態
にしておく。この状態で、ポンプ4により、第1の移動
相Iが容器3から流路2に送液される。この送液ポンプ
4による移動相Iの送液は、測定工程の全段階にわたり
常時行われている。
【0033】次に、インジェクタ5のサンプリングノズ
ル8から、試料部12の試料13を吸引し、ポート9a
−9bを経て液体保持用配管10に導く。しかる後、切
り換え弁9を第2の切り換え状態に切り換える。第2の
切り換え状態に切り換えられると、ポート9c−ポート
9b間が連結されるため、第1の移動相Iが液体保持用
配管10に導かれ、それによって試料が液体保持用配管
10からポート9e及びポート9dを介して流路2に排
出され、分離カラム6に導かれる。
【0034】従って、試料が分離カラム6に与えられ、
第1の移動相Iにより各目的成分が分離・溶出される。
液体保持用配管10から試料が全て押し出された後に、
切り換え弁9を第1の切り換え状態に切り換える。次
に、図示しない洗浄機構により、サンプリングノズル8
及び液体保持用配管10を洗浄する。この洗浄機構とし
ては、従来よりサンプリングノズルの洗浄に慣用されて
いる適宜のものを用いることができる。
【0035】次に、インジェクタ5において、サンプリ
ングノズル8により、第2の移動相IIを、容器14か
ら吸引し、第2の移動相IIをポート9a及びポート9
bを介して液体保持用配管10に導く。さらに、液体保
持用配管10内に第2の移動相IIが閉鎖された段階以
降に、切り換え弁9を第2の切り換え状態に切り換え
る。なお、この切り換え弁9が切り換えられるまでの間
は、送液ポンプ4により第1の移動相1が流路2に送液
されている。
【0036】上記第2の切り換え状態に切り換え弁9を
切り換え、第1の移動相Iをポート9c及びポート9b
を介して液体保持用配管10側に送液することにより、
液体保持用配管10に保持されていた第2の移動相II
がポート9e及びポート9dを介して流路2に流され、
分離カラム6に送られる。従って、分離カラム6におい
て、第2の移動相IIにより非目的成分が溶出される。
溶出された非目的成分は、検出器7において検出され
る。
【0037】所定量の第2の移動相IIが液体保持用配
管10から押し出された後に、六方切り換え弁9を第1
の状態に切り換え、再度ポート9c−ポート9d間を連
結することにより、流路2に第1の移動相Iが流され
る。また、図示しない洗浄機構により、上記サンプリン
グノズル8及び液体保持用配管10を洗浄する。
【0038】上記工程を繰り返すことにより、第1の移
動相Iを送液し、途中で切り換え弁9の切り換え及びサ
ンプリングノズル8からの移動相IIの注入により、第
2の移動相IIを流路2に流すことができ、しかも上記
説明から明らかなように、第1の移動相Iから第2の移
動相IIへの切り換えはステップ的に行われる。
【0039】また、本実施例の液体クロマトグラフにお
ける時間的な条件としては、試料の流路への注入から第
2の移動相IIの液体保持用配管10への吸引までの操
作は、測定開始(試料注入と同時)から第2の移動相I
Iへの切り換えまでの時間よりも短く行わねばならな
い。
【0040】また、連続測定に際しては、サンプルリン
グノズル8、液体保持用配管10の洗浄から次回の測定
における試料の液体保持用配管10までの吸引までの操
作が、第2の移動相IIから第1の移動相Iへの切り換
えから次回の測定開始時点までの時間よりも短いことが
必要である。
【0041】次に、具体的な実験例につき説明する。糖
尿病の臨床検査項目であるグリコヘモグロビンの分析
を、上記実施例の液体クロマトグラフ及び図3及び図4
に示す比較例の液体クロマトグラフを用いて行った。実
施例及び比較例の装置では、送液ポンプとして、島津製
作所製、商品名:LC−9A、カラム恒温槽として、積
水化学工業社製、商品名:COU−820、低圧グラジ
エンターとてし、積水化学工業社製、商品名:SCR−
720、分離カラムとして、積水化学工業社製、商品
名:MICRONEX−A1cを用いた。
【0042】また、移動相としては、第1の移動相I
(りん酸緩衝液pH=6.0、塩濃度=140mM)
と、第2の移動相II(りん酸緩衝液pH=7.2、塩
濃度=320mM)を用いた。なお、グリコヘモグロビ
ンに対する溶出能は、第2の移動相の方が第1の移動相
に比べて大きくされている。
【0043】さらに、試料として、国際試薬社製コント
ロール血液を200倍に希釈したものを用いた。図1に
示した実施例の装置において、下記の条件にて測定を行
った。得られたクロマトグラフを図5に示す。
【0044】流速:1.5mf/分 カラム温度:40℃ 試料注入量:10μl 第2の移動相注入量:150μl また、比較例1として、図3に示した測定系を構成し、
実施例の装置を用いた測定方法と測定条件を同様とし、
グリコヘモグロビンの測定を行った。
【0045】図3における装置は、第1の移動相Iが収
納された容器21と、第2の移動相IIが収納された容
器22の下流に低圧グラジエンター23、送液ポンプ2
4、試料注入用インジェクタ25、分離カラム26及び
検出器27を順に接続した構造を有する。すなわち、従
来の低圧グラジエント方式の測定系に当たるものであ
る。なお、第2の移動相IIは、実施例の場合と同容量
となるように、低圧グラジエンターにおける第2の移動
相の通液時間を0.1分とし、第2の移動相の注入量を
150μlとした。得られたクロマトグラフを図6に示
す。
【0046】さらに、比較例2として、図4に示した測
定系を構成し、同様にグリコヘモグロビンの測定を行っ
た。図4に示す装置では、上流に第1の移動相I及び第
2の移動相IIをそれぞれ収納してなる容器21,22
が配置されており、その下流に送液ポンプ24,24が
それぞれ接続されている。送液ポンプ24,24の下流
において、流路が結合されており、さらにその下流に試
料注入用インジェクタ25、分離カラム26及び検出器
27がその順序で接続されている。すなわち、図4に示
した測定系は、従来の高圧グラジエント方式の装置に当
たる。図4に示した装置を用いた測定に際しても第2の
移動相IIの注入量が実施例の場合と同容量となるよう
に、第2の移動相IIの送液のためのポンプの作動時間
を0.1分とした。得られたクロマトグラフを図7に示
す。
【0047】図5〜図7から明らかなように、低圧グラ
ジエント方式に比べて、実施例の液体クロマトグラフを
用いた場合には、HbA0を溶出するための第2の移動
相IIの拡散が少なくなる。従って、HbA0のピーク
がシャープになることがわかる。よって、測定時間の短
縮を図り得ることがわかる。
【0048】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、インジ
ェクタ内に設けられた上記切り換え弁を第1の切り換え
状態から第2の切り換え状態に切り換えることにより液
体保持流路に蓄えられていた第2の移動相を分離カラム
に与えるものであるため、従来の高圧グラジエント方式
の場合と同様に移動相をステップ的に切り換えることが
できる。従って、複数の移動相を用いたグラジエント方
式の液体クロマトグラフにおいて、測定性能を低下させ
ることなく測定時間を短縮することができる。
【0049】しかも、従来の高圧グラジエント方式では
移動相の種類に応じて多数の送液ポンプを用意しなけれ
ばならず、また特開平2−130466号公報に記載の
装置では、流路内に保持配管及びバイパス配管を並列に
接続しなければならず、かつ第2の移動相を注入するた
めに送液ポンプを必要とする。これに対して、本発明の
液体クロマトグラフでは、上記のような多数の部品を必
要としないため、液体クロマトグラフの小型化及び低価
格化も図り得る。
【0050】なお、上記実施例では、第1,第2の2種
類の移動相を用いた場合の液体クロマトグラフ及び測定
方法につき説明したが、さらに多くの種類の移動相を用
いた場合でも、同様に移動相の切り換えをステップ的に
行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】高圧グラジエント及び低圧グラジエント方式に
おける溶出力の時間的変化を説明するための模式図。
【図2】本発明の一実施例にかかる液体クロマトグラフ
の概略構成を示すブロック図。
【図3】比較のために用意した従来の低圧グラジエント
方式の液体クロマトグラフの構成を説明するためのブッ
ロク図。
【図4】比較のために用意した従来の高圧グラジエント
方式の液体クロマトグラフの構成を説明するためのブロ
ック図。
【図5】実施例の液体クロマトグラフを用いて得られた
クロマトグラムを示す図。
【図6】図3に示した液体クロマトグラフを用いて得ら
れたクロマトグラムを示す図。
【図7】図4に示した液体クロマトグラフを用いて得ら
れたクロマトグラムを示す図。
【符号の説明】
1…液体クロマトグラフ 2…流路 4…送液ポンプ 5…インジェクタ 6…分離カラム 7…検出器 8…サンプリングノズル 9…切り換え弁 10…液体保持流路を構成する液体保持用配管

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1,第2の移動相を用いる液体クロマ
    トグラフであって、 第1の移動相を送液する送液ポンプと分析用の分離カラ
    ムとを連結してなる流路において、 前記送液ポンプと分離カラムとの間に試料及び第2の移
    動相を前記流路に導くためのインジェクタを接続してな
    り、 前記インジェクタは、試料または第2の移動相を吸引す
    るサンプリングノズルと、前記サンプリングノズルに連
    結された切り換え弁と、前記切り換え弁に両端が連結さ
    れており、かつ試料または第2の移動相を保持する液体
    保持流路とを有し、 前記切り換え弁は、第1の移動相が前記流路に流され、
    かつ前記試料または第2の移動相が前記液体保持流路に
    導かれる第1の切り換え状態と、第1の移動相を前記液
    体保持流路に導入し、かつ前記試料または第2の移動相
    を前記液体保持流路から前記流路に導く第2の切り換え
    状態との間で切り換えられるように構成されていること
    を特徴とする、液体クロマトグラフ。
JP7487394A 1994-04-13 1994-04-13 液体クロマトグラフ Withdrawn JPH07280789A (ja)

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JP7487394A JPH07280789A (ja) 1994-04-13 1994-04-13 液体クロマトグラフ

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