JPH07280205A - 給水加熱器の給水加熱細管損傷保護装置 - Google Patents

給水加熱器の給水加熱細管損傷保護装置

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JPH07280205A
JPH07280205A JP7560294A JP7560294A JPH07280205A JP H07280205 A JPH07280205 A JP H07280205A JP 7560294 A JP7560294 A JP 7560294A JP 7560294 A JP7560294 A JP 7560294A JP H07280205 A JPH07280205 A JP H07280205A
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JP
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steam
heater
water
water supply
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Application number
JP7560294A
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Inventor
Shiro Hirooka
資朗 広岡
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Toshiba Engineering Corp
Original Assignee
Toshiba Engineering Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 給水加熱器の給水加熱細管に発生した損傷を
正確に検出し、損傷発生に伴う必要な操作を、自動的に
行うこと。 【構成】 ボイラへの給水が蒸気タービンの抽気蒸気に
より加熱される加熱細管を有する給水加熱器の排出ドレ
ン温度を検出する温度検出器と、前記蒸気タービンの負
荷を入力され、この負荷に応ずる設計上の理論排出ドレ
ン温度を出力する関数発生器と、この関数発生器の出力
する理論排出ドレン温度と前記温度検出器により検出さ
れた排出ドレン温度とを入力して、両入力の温度偏差を
出力する比較器とを備え、前記温度偏差が予定の設定値
より大となったとき、前記加熱細管の損傷を検出し、警
報を出力することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、火力発電所に設置さ
れ、タービン発電機を回転駆動して熱エネルギを電気エ
ネルギに変換させる発電用蒸気タービンプラントにおけ
る給水加熱器の加熱細管損傷保護装置の改良に関し、特
に、給水加熱器の給水加熱細管損傷を、発電用蒸気ター
ビンプラント設計上の理論排出ドレン温度と、測定した
実排出ドレン温度との偏差の大きさにより検出するよう
にした給水加熱器の給水加熱細管損傷保護装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】発電用蒸気タービンプラントにおける給
水加熱器は、発電機を回転駆動する蒸気タービンに導入
され、蒸気タービンを回転させる主蒸気を発生するボイ
ラへの給水を、蒸気タービンからの抽気蒸気を用いて加
熱する一種の熱交換器であり、表面式と直接式とがあ
る。
【0003】表面式給水加熱器には横形または立形があ
り、給水ポンプを境にして高圧給水加熱器と低圧給水加
熱器とに区別され、通常、低圧給水加熱器は縦続接続さ
れて多段設置される。
【0004】図4は、従来の発電用蒸気タービンプラン
トにおける1台の低圧給水加熱器を中心とする給水設備
の概略を示す系統図であり、給水設備の他の構成要素で
あるボイラ、高圧給水加熱器、脱気器、給水ポンプ、復
水器および復水ポンプ等は省略してある。
【0005】図4において、1は、図示しないボイラに
より発生した主蒸気を高圧・中圧蒸気タービン(実際は
別個の2台の蒸気タービンであるが、1台の蒸気タービ
ンとして示し、以下、高圧蒸気タービンと記す)3に導
入する主蒸気管であり、この主蒸気管1の高圧蒸気ター
ビン3の入口近傍には、高圧蒸気タービン3に導入する
主蒸気流量を調整する主蒸気加減弁2が設けられてい
る。5は、その回転主軸が上記の高圧蒸気タービン3の
回転主軸と一体的に連結され、1セットの発電用蒸気タ
ービンとして作動する低圧蒸気タービンであり、この低
圧蒸気タービン5に、高圧蒸気タービン3において仕事
をした蒸気が、蒸気管4aを介して導入される。
【0006】そして、この低圧蒸気タービン5において
仕事をした蒸気は、排気として蒸気管4bを介して図示
しない復水器に送気され、復水器において冷却され凝縮
して復水となる。この復水はさらに、図示しない復水ポ
ンプにより加圧され、給水配管7、給水入口弁8を介し
て横形低圧給水加熱器(上記のように、通常は縦続接続
されて多段設置されるが、1台のみを示し、以下、給水
加熱器と記す)9のU字形をした多数の加熱細管(1本
のみを示す)9aに送水される。なお、6は、高圧蒸気
タービン3および低圧蒸気タービン5により回転駆動さ
れて発電する発電機である。
【0007】給水加熱器9には、低圧蒸気タービン5よ
り抽気した抽気蒸気が、抽気蒸気配管10および抽気蒸
気遮断弁11を介して導入される。そして、導入された
抽気蒸気と、上記の経路を通って給水加熱器9の加熱細
管9aに送水された上記の復水との間で熱交換が行わ
れ、復水は加熱されて所定の温度まで昇温し、その結
果、抽気蒸気は冷却され凝縮してドレン9bとなり、給
水加熱器9の下部に所定のドレン水位9cをもって貯留
される。貯留されたドレン9bの一部は、ドレン排出配
管12を介して排出され、図示しない上記の復水器に導
かれて復水となる。
【0008】上記のようにして加熱され、所定の温度ま
で昇温した復水は、通常は、加熱細管9aから給水とし
て給水出口弁14および給水配管15を介して図示しな
い高圧給水加熱器に送水され、高圧給水加熱器において
再び加熱され、さらに昇温して高温となり、図示しない
ボイラに給水される。
【0009】しかし、この場合は説明の便宜上、加熱細
管9aにより加熱されて所定の温度まで昇温した復水
は、給水として給水出口弁14および給水配管15を介
して図示しないボイラに直接給水されるものとして説明
する。
【0010】給水入口弁8の入口側給水配管7と給水出
口弁14の出口側給水配管15とをそれぞれ分岐し、そ
の中間に給水バイパス弁17を有する給水バイパス管1
6が設けられている。
【0011】18は、水位検出器であり、給水加熱器9
のドレン水位9cを検出して水位検出信号を出力する。
19は、コントローラであって、上記の水位検出器18
の水位検出信号を制御信号として入力され、抽気蒸気遮
断弁11を開閉制御する。
【0012】そして、ドレン水位9cが予定水位(後述
の危険水位)を超過して上昇した時には、水位検出器1
8はこの危険水位を検出して、危険水位検出信号18a
をコントローラ19に送出する。コントローラ19は、
危険水位検出信号18aを受信すると、抽気蒸気遮断弁
11に全閉指令信号19aを送出してこれを全閉し、給
水加熱器9への抽気蒸気を遮断する。
【0013】さて、上記構成の給水設備において、故障
がなく設備が正常に作動している場合には、ドレン9b
の水位は所定のドレン水位9cに保持され、給水バイパ
ス弁17は全閉されている。そして、復水は、給水配管
7より給水入口弁8を介して給水加熱器9の加熱細管9
aに送水され、ここで、低圧蒸気タービン5より抽気蒸
気配管10および抽気蒸気遮断弁11を介して給水加熱
器9に導入された抽気蒸気により加熱され、温度上昇し
て高温の給水となり、給水出口弁14および給水配管1
5を介して図示しないボイラに給水される。
【0014】ところで上記のように、復水が抽気蒸気に
より加熱されて高温の給水となる過程において、抽気蒸
気が凝縮してドレン9bとなり、給水加熱器9の下部に
貯留される量と、貯留されたドレン9bの一部がドレン
排出配管12を介して排出される量とは、給水設備が正
常に作動している間は、両者は等量となり、したがっ
て、給水加熱器9の下部に貯留されるドレン9bの水位
は、所定のドレン水位9cに保持される。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、給水加
熱器9の加熱細管9aに、ひび割れ、さらに、破断等の
損傷が発生すると、加熱細管9aに導入された復水の一
部は、加熱細管9aから外部(給水加熱器9の器内)に
漏れ出し、ドレン9b中に混入することになる。したが
って、給水加熱器9に導入された抽気蒸気が凝縮してド
レンになる量と、ドレン排出配管12を介して排出され
るドレン量とのバランスは崩れ、ドレン9bの量が増加
したのと等価となるから、ドレン水位9cは次第に上昇
する。
【0016】ドレン水位9cが上昇を継続し高い水位に
なると、やがて、加熱細管9aから漏れ出した復水が給
水加熱器9から抽気蒸気配管10を介して低圧蒸気ター
ビン5に入り、タービン5の羽根を破壊する惧のあるウ
ォータインダクションを引起こす危険水位に達する。そ
こで、ドレン水位9cが上記の危険水位に達すると、水
位検出器18により、この危険水位が検出され、危険水
位検出信号18aがコントローラ19に送出される。コ
ントローラ19は、この危険水位検出信号18aを受信
すると、抽気蒸気遮断弁11に全閉信号19aを与え、
これを全閉し、低圧蒸気タービン5から給水加熱器9へ
の抽気蒸気を遮断する。
【0017】抽気蒸気が遮断されると、オペレータは、
発電所の中央制御室に設置されている中央操作盤に取り
付けられている操作スイッチを手動操作することによ
り、下記の操作を行う。
【0018】先ず、給水については、給水加熱器9の給
水入り口弁8と給水出口弁14の全閉操作、および給水
バイパス弁17の全開操作を行い、給水加熱器9をバイ
パスさせて加熱することなく図示しないボイラへの給水
を行う。
【0019】次に、高圧蒸気タービン3および低圧蒸気
タービン5の負荷については、上記の給水バイパス操作
により、復水が給水加熱器9により加熱されず昇温する
ことなく図示しないボイラへ給水されるために起因す
る、ボイラから主蒸気管1を介して高圧タービン3に導
入される主蒸気の流量等の条件変化に伴うボイラの蒸気
出力の減少に応ずる所定負荷へ、蒸気タービンの主蒸気
加減弁開度を減少させる操作を行う必要があるので、こ
の蒸気タービンの負荷ランバック操作を行う。
【0020】ところで、上記の抽気蒸気の遮断に伴う給
水のバイパス操作および給水バイパス時の相当負荷への
蒸気タービンの負荷ランバック操作は、オペレータに任
されており、さらに、手動による操作であるため、操作
が遅れる場合があるという問題がある。
【0021】また、上記の給水加熱器9の加熱細管9a
が損傷した場合以外においても、給水加熱器9のドレン
水位9cが上記の危険水位まで上昇したのと結果的に等
価となる場合がある。
【0022】例えば、蒸気タービン(高圧蒸気タービン
3と低圧蒸気タービン5)の負荷が急速に減少すると、
負荷の急速減少に応じて、蒸気タービンへの蒸気流入量
を急速に減少させ、蒸気タービンの出力を、急減した負
荷とバランスさせる必要がある。そのため、高圧蒸気タ
ービン3に流入する主蒸気流量を制御する主蒸気加減弁
2を急速に閉方向に制御し、その開度を急減させるよう
に調整されるから、高圧蒸気タービン3に流入する主蒸
気流量も急減し、蒸気管4aを介して低圧蒸気タービン
5に流入する蒸気流量も急速に減少する。したがって、
低圧蒸気タービン5内の蒸気圧も急速に低下することに
なり、この低圧蒸気タービン5と抽気蒸気配管10を介
して連通されている給水加熱器9の器内蒸気圧も低下す
る。給水加熱器9の器内蒸気圧が低下すると、ドレン9
bにフラッシュ現象が発生し、ドレン9bは沸騰状態と
なるので、水位検出器18は、ドレン水位9cが危険水
位に達していないにも拘らず、上記の危険水位にまで上
昇したものと誤判断してしまう。
【0023】その結果、危険水位検出信号18aをコン
トローラ19に誤送出してしまうことになり、したがっ
て、抽気蒸気遮断弁11は誤って全閉されて抽気蒸気は
自動遮断され、抽気蒸気の自動遮断に伴うオペレータに
よる不必要な手動による給水のバイパス操作および給水
バイパス時の相当負荷への蒸気タービンの負荷ランバッ
ク操作が行われてしまうという問題がある。
【0024】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、発電用蒸気タービンプラントにお
ける給水加熱器の給水加熱細管に発生した損傷を正確に
検出し、損傷発生に伴う必要な操作を、正確且つ自動的
に行うことのできる給水加熱器の加熱細管損傷保護装置
を提供することにある。
【0025】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明は、ボイラの発生する主蒸気が主蒸気管に設
けられた主蒸気加減弁を介して導入される発電用蒸気タ
ービンと、前記ボイラへの給水が前記発電用蒸気タービ
ンに設けられ抽気蒸気遮断弁を有する抽気蒸気配管から
導入される抽気蒸気により加熱される複数の給水加熱細
管を有する給水加熱器と、この給水加熱器の入口と出口
とに接続される給水配管にそれぞれ設けられた給水入口
弁と給水出口弁と、前記給水入口弁の入口側の給水配管
と給水出口弁の出口側の給水配管とをそれぞれ分岐して
設けられ、その中間に給水バイパス弁を有する給水バイ
パス管とを備えた発電用蒸気タービンプラントにおい
て、前記給水加熱器のドレン排出配管に設けられ、この
ドレン排出配管より排出される排出ドレンの温度を検出
する温度検出器と、前記発電用蒸気タービンに設けら
れ、その負荷を検出するために前記発電用蒸気タービン
の第1段落後蒸気圧力を検出する第1段落後蒸気圧力検
出器と、前記第1段落後蒸気圧力検出器により検出され
た第1段落後蒸気圧力を入力され、この第1段落後蒸気
圧力に応ずる前記発電用蒸気タービンの運転負荷に対応
する設計上の理論排出ドレン温度を出力する関数発生
器、この関数発生器の出力する理論排出ドレン温度と前
記温度検出器により検出された排出ドレン温度とを入力
され、両入力の温度偏差を出力する比較器、および予め
定められた設定値が設定され、前記比較器の出力する温
度偏差が入力されて、この温度偏差が前記設定値より大
となったとき出力を生ずる警報設定器から構成される給
水加熱器加熱細管損傷検出器とを設け、前記給水加熱器
の給水加熱細管の損傷の発生を前記給水加熱器加熱細管
損傷検出器の出力により検知して、警報を出力すること
を特徴とする。
【0026】
【作用】温度検出器により検出された排出ドレン温度
と、関数発生器の出力する理論排出ドレン温度との温度
偏差が、警報設定器に設定された設定値より大となった
ことにより、給水加熱器の加熱細管の損傷を検出するよ
うにしたもので、加熱細管の損傷を誤検出することなく
正確に検出することができる。
【0027】
【実施例】以下、図面を参照して本発明を説明する。図
1は、本発明の一実施例を示し、発電用蒸気タービンプ
ラントにおける1台の低圧給水加熱器を中心とする給水
設備の概略を示す系統図であり、図4と同様に、給水設
備の他の構成要素であるボイラ、高圧給水加熱器、脱気
器、給水ポンプ、復水器および復水ポンプ等は省略して
ある。なお、図4と同一部分には同一符号を付し、それ
らの詳細な説明は省略する。
【0028】図1において、1は主蒸気管、2は主蒸気
加減弁、3は、高圧・中圧蒸気タービン(以下、高圧蒸
気タービンと記す)、4aおよび4bは蒸気管、5は低
圧蒸気タービン、6は発電機、7は給水配管、8は給水
入口弁、9は、低圧給水加熱器(以下、給水加熱器と記
す)、9aは給水加熱細管、9bはドレン、9cはドレ
ン水位、10は抽気蒸気配管、11は抽気蒸気遮断弁、
12はドレン排出配管、14は給水出口弁、15は給水
配管、16は給水バイパス管、17は給水バイパス弁で
あり、図4における水位検出器18を省略した点を除け
ば、図1は図4と全く同一構成であり、符号20以降の
装置が、本発明に係る給水加熱器の加熱細管損傷保護装
置を構成するために付加した機器である。
【0029】即ち、20は、発電用蒸気タービン(高圧
蒸気タービン3および低圧蒸気タービン5)の負荷を検
出するために高圧蒸気タービン3に設けられ、その第一
段落後蒸気圧力を検出して圧力検出信号20pを出力す
る第一段落後蒸気圧力検出器である。21は、給水加熱
器9のドレン排出配管12に設けられ、排出ドレンの温
度を検出して排出ドレン温度検出信号21tを出力する
温度検出器である。
【0030】22は給水加熱器加熱細管損傷検出器であ
り、上記の第一段落後蒸気圧力検出器20および温度検
出器21から出力されるそれぞれの圧力検出信号20p
と排出ドレン温度検出信号21tとを入力され、抽気蒸
気遮断弁11および給水入口弁8、給水出口弁14に対
しては、それぞれ全閉制御指令信号11cおよび84c
を送出し、給水バイパス弁17に対しては、全開制御指
令信号17oを送出すると共に、主蒸気加減弁2に対し
ては、開度調整指令信号2sを送出する。
【0031】図2は、上記の給水加熱器加熱細管損傷検
出器22の構成を示すブロック図であり、図1と同一部
分には同一符号を付している。図3は、縦軸を排出ドレ
ン温度偏差とし、横軸を時間とした給水加熱器加熱細管
損傷検出器22の制御ロジックを示す線図であり、図2
と同一部分には同一符号を付している。
【0032】図2において、その全体を符号22で示す
装置が給水加熱器加熱細管損傷検出器であり、関数発生
器22aと、比較器22bと、警報設定器22cと、警
報設定値変更器22dとから構成される。
【0033】次に、図1、図2および図3を用いて本発
明に係る給水加熱器の加熱細管損傷保護装置の作動を説
明する。
【0034】給水加熱器加熱細管損傷検出器22を構成
する関数発生器22aは、発電用蒸気タービンの運転負
荷が入力されると、その運転負荷に対応する発電用蒸気
タービンの設計上の給水加熱器排出ドレン温度を出力す
るように構成されている。
【0035】したがって関数発生器22aは、図1の高
圧蒸気タービン3に設けられ、発電用蒸気タービン(高
圧蒸気タービン3および低圧蒸気タービン5)の運転負
荷を検出するための第一段落後蒸気圧力検出器20によ
り検出された圧力検出信号20p(発電用蒸気タービン
の運転負荷と等価)を入力されると、その運転負荷に応
ずる設計上の給水加熱器9の理論排出ドレン温度Toを
出力する。なお、この理論排出ドレン温度Toは、発電
用蒸気タービンの運転負荷の増加に応じて上昇傾向にあ
るが、大幅に上昇するものではない。
【0036】この理論排出ドレン温度Toは、比較器2
2bに、その一方の入力として加えられると共に、比較
器22bには、その他方の入力として、ドレン排出配管
12に設けられた温度検出器21の出力である排出ドレ
ン温度検出信号21tが加えられる。
【0037】なお、ドレン排出配管12よりのドレンの
排出は、一般に、発電用蒸気タービンの運転負荷が、そ
の全負荷の約10%以下では行われない。また、排出ド
レン温度は、給水加熱器9の給水加熱細管9aに損傷が
発生すると、給水が給水加熱細管9aから漏れ出してド
レン9bに混入するので低下する。特に、給水加熱細管
9aの入口近傍に損傷が発生すると、殆ど加熱されない
低温の復水が、ドレン9bに混入するから、温度の低下
は大きくなる。
【0038】さて、比較器22bは、上記の両入力であ
る理論排出ドレン温度Toと排出ドレン温度検出信号2
1tとが加えられると、両入力の偏差である排出ドレン
温度偏差 Td(=To−21t) を出力
し、この排出ドレン温度偏差出力Tdは、警報設定器2
2cに加えられる。
【0039】なお、22dは、警報設定値変更器であ
り、警報設定器22cの警報設定値は、この警報設定値
変更器22より送出される警報設定値変更指令22Dに
より、発電用蒸気タービンの通常運転時における運転負
荷に対応する適宜の値に変更することが可能である。
【0040】警報設定器22cには、図3に示すよう
に、発電用蒸気タービンの通常運転時における運転負荷
に対応する給水加熱器排出ドレン温度偏差Tdの警報設
定値Asが設定されており、上記の排出ドレン温度偏差
出力Tdが与えられると、この排出ドレン温度偏差Td
と上記の警報設定値Asとが比較される。そして、排出
ドレン温度偏差Tdが警報設定値Asに等しいかAsよ
り大となると(As≦Tdが成立すると)、警報設定器
22cは、給水加熱器9の給水加熱細管9aに損傷が発
生したものと判断し、図示しない発電所の中央操作盤に
警報起動指令信号Arを送出して中央操作盤のオペレー
タに警報を発すると共に、さらに、4種類の制御指令信
号を送出する。
【0041】すなわち、図1に示す抽気蒸気遮断弁11
に対しては、全閉制御指令信号11cを送出し、これを
全閉操作して給水加熱器9への抽気蒸気の流入を自動的
に遮断する。
【0042】また、給水入口弁8および給水出口弁14
に対しては、それぞれ全閉制御指令信号84cを送出
し、これらを全閉操作して給水加熱器9への復水の送水
を自動的に遮断すると共に、給水バイパス弁17に対し
ては、全開制御指令信号17oを送出し、これを全開操
作して復水を給水加熱器9により加熱すること無く図示
しないボイラに送水する給水のバイパス操作を自動的に
行う。
【0043】さらに、主蒸気加減弁2に対しては、開度
調整指令信号2sを送出し、主蒸気加減弁2の開度を減
少させて発電用蒸気タービンの負荷を、給水バイパス時
の操作により復水が給水加熱器により加熱昇温すること
なくボイラへ給水される為に起因する主蒸気流量の条件
変化に伴うボイラの蒸気出力の減少に応ずる所定負荷へ
自動的に減少させる負荷ランバック操作を行う。
【0044】このようにして、給水加熱器9の給水加熱
細管9aに発生した損傷を、給水加熱器排出ドレン温度
の低下を検出することにより誤ることなく正確に検出
し、この損傷検出に基づく必要な全操作、すなわち、抽
気蒸気遮断弁11の全閉操作、給水のバイパス操作およ
び給水バイパス時の相当負荷への蒸気タービンの負荷ラ
ンバック操作、をオペレータの手動操作に委ねることな
く、自動的に行うことができる。
【0045】
【発明の効果】以上、本発明について詳細に説明した
が、本発明によれば、給水加熱器の給水加熱細管の損傷
を、給水加熱器排出ドレン温度の低下を検出することに
より誤ることなく正確に検出することができるから、給
水加熱細管の損傷に伴う必要な全操作を、オペレータに
委ねることなく、正確且つ自動的に行うことのできる給
水加熱器の給水加熱細管損傷保護装置を提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す給水設備の概略を示す
系統図である。
【図2】給水加熱器加熱細管損傷検出器の構成を示すブ
ロック図である。
【図3】給水加熱器加熱細管損傷検出器の制御ロジック
を示す線図である。
【図4】従来の発電用蒸気タービンプラントの給水設備
の概略を示す系統図である。
【符号の説明】
1 主蒸気管 2 主蒸気加減弁 2s 開度調整指令信号 3 高圧・中圧蒸気タービン 4a,4b 蒸気管 5 低圧蒸気タービン 6 発電機 7 給水配管 8 給水入口弁 9 低圧給水加熱器 9a 給水加熱細管 9b ドレン 10 抽気蒸気配管 11 抽気蒸気遮断弁 11c 抽気蒸気遮断弁全閉制御指令信号 12 ドレン排出配管 14 給水出口弁 15 給水配管 16 給水バイパス管 17 給水バイパス弁 17o 給水バイパス弁全開制御指令信号 20 第一段落後蒸気圧力検出器 20p 圧力検出信号 21 温度検出器 21t 排出ドレン温度検出信号 22 給水加熱器加熱細管損傷検出器 22a 関数発生器 22b 比較器 22c 警報設定器 22d 警報設定値変更器 22D 警報設定値変更指令信号 84c 給水入口弁,給水出口弁の全閉制御指令信号 Ar 警報起動指令信号 As 警報設定値 Td 排出ドレン温度偏差 To 理論排出ドレン温度

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ボイラの発生する主蒸気が主蒸気管に設
    けられた主蒸気加減弁を介して導入される発電用蒸気タ
    ービンと、前記ボイラへの給水が前記発電用蒸気タービ
    ンに設けられ抽気蒸気遮断弁を有する抽気蒸気配管から
    導入される抽気蒸気により加熱される複数の給水加熱細
    管を有する給水加熱器と、この給水加熱器の入口と出口
    とに接続される給水配管にそれぞれ設けられた給水入口
    弁と給水出口弁と、前記給水入口弁の入口側の給水配管
    と給水出口弁の出口側の給水配管とをそれぞれ分岐して
    設けられ、その中間に給水バイパス弁を有する給水バイ
    パス管とを備えた発電用蒸気タービンプラントにおい
    て、 前記給水加熱器のドレン排出配管に設けられ、このドレ
    ン排出配管より排出される排出ドレンの温度を検出する
    温度検出器と、 前記発電用蒸気タービンに設けられ、その負荷を検出す
    るために前記発電用蒸気タービンの第1段落後蒸気圧力
    を検出する第1段落後蒸気圧力検出器と、 前記第1段落後蒸気圧力検出器により検出された第1段
    落後蒸気圧力を入力され、この第1段落後蒸気圧力に応
    ずる前記発電用蒸気タービンの運転負荷に対応する設計
    上の理論排出ドレン温度を出力する関数発生器、この関
    数発生器の出力する理論排出ドレン温度と前記温度検出
    器により検出された排出ドレン温度とを入力され、両入
    力の温度偏差を出力する比較器、および予め定められた
    設定値が設定され、前記比較器の出力する温度偏差が入
    力されて、この温度偏差が前記設定値より大となったと
    き出力を生ずる警報設定器から構成される給水加熱器加
    熱細管損傷検出器と、を設け、 前記給水加熱器の給水加熱細管の損傷の発生を前記給水
    加熱器加熱細管損傷検出器の出力により検知して、警報
    を出力することを特徴とする給水加熱器の給水加熱細管
    損傷保護装置。
  2. 【請求項2】給水加熱器の給水加熱細管の損傷の発生を
    前記給水加熱器加熱細管損傷検出器の出力により検知
    し、抽気蒸気遮断弁を自動的に全閉して、ウォータイン
    ダクションの発生を防止することを特徴とする請求項1
    記載の給水加熱器の給水加熱細管損傷保護装置。
  3. 【請求項3】給水加熱器の給水加熱細管の損傷の発生を
    前記給水加熱器加熱細管損傷検出器の出力により検知
    し、給水加熱器の給水入口弁と給水出口弁とを全閉する
    と共に給水バイパス弁を全開して、給水が給水加熱器を
    バイパスすることを特徴とする請求項1記載の給水加熱
    器の給水加熱細管損傷保護装置。
  4. 【請求項4】給水加熱器の給水加熱細管の損傷の発生を
    前記給水加熱器加熱細管損傷検出器の出力により検知
    し、主蒸気加減弁の開度を調整して、発電用蒸気タービ
    ンの負荷を給水が給水加熱器をバイパスする時の相当負
    荷へ自動的にランバックさせることを特徴とする請求項
    1記載の給水加熱器の給水加熱細管損傷保護装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012013070A (ja) * 2010-06-29 2012-01-19 General Electric Co <Ge> 低圧蒸気タービンから熱を抽出する給水加熱器を備えたシステム
CN114352365A (zh) * 2021-12-30 2022-04-15 华能沁北发电有限责任公司 一种火电厂在线汽轮机热耗率监测装置及方法

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