JPH07279713A - 排気ガス浄化装置 - Google Patents

排気ガス浄化装置

Info

Publication number
JPH07279713A
JPH07279713A JP7206094A JP7206094A JPH07279713A JP H07279713 A JPH07279713 A JP H07279713A JP 7206094 A JP7206094 A JP 7206094A JP 7206094 A JP7206094 A JP 7206094A JP H07279713 A JPH07279713 A JP H07279713A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
air
fuel ratio
exhaust gas
temperature
internal combustion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP7206094A
Other languages
English (en)
Inventor
Jun Yamada
潤 山田
Kenji Kanehara
賢治 金原
Toshihiko Ito
猪頭  敏彦
Toshiyuki Hirata
敏之 平田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Soken Inc
Original Assignee
Nippon Soken Inc
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Soken Inc, Toyota Motor Corp filed Critical Nippon Soken Inc
Priority to JP7206094A priority Critical patent/JPH07279713A/ja
Publication of JPH07279713A publication Critical patent/JPH07279713A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Exhaust Gas After Treatment (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 パラジウム触媒を排気ガス浄化用に使用する
内燃機関において、加速時に生じる空燃比の瞬間的なリ
ーン状態や、高温リッチ雰囲気内でのパラジウム触媒の
CO被毒によってNOX 浄化率が低下することを防止す
る。 【構成】 図に示すように、パラジウム触媒の温度が約
500°Cを越えるとCO被毒によりNOX 浄化率の低
下が生じること、及び、空燃比がリッチ側に傾くとCO
被毒が進むことを発明者等が見出し、この2つの特性を
活かして、パラジウム触媒の温度が約500°C以下の
時には内燃機関の制御中心空気過剰率が0.989〜
0.996となるようにリッチ側へ、また、約500°
C以上の時には中心空気過剰率が理論空燃比近傍の0.
998〜1.003となるように、空燃比を変更する燃
料噴射量制御手段が設定される。また、約500°C以
上であっても加速時にはリッチ側となるようにしてもよ
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、パラジウム触媒を用い
た内燃機関用の排気ガス浄化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】高価な白金(Pt)やロジウム(Rh)
のかわりに比較的安価なパラジウム(Pd)を触媒とし
て使用して、内燃機関の排気ガス中のNOx ,HC,C
Oを同時に浄化する方法において内燃機関の空燃比を高
空燃比側と低空燃比側の間で変動させると共に、平均空
燃比が理論空燃比付近となるように制御する、排気ガス
浄化装置が知られている。(特開昭60−81419号
公報参照)
【0003】
【発明が解決しようとする課題】排気ガス浄化装置にP
d触媒を使用した場合には図2からも分かるようにリー
ン側のNOx ウィンドウが狭くなるため、Pd触媒を車
両の内燃機関の排気通路に装着し、機関の空燃比を理論
空燃比付近に制御すると、加速時には制御応答遅れによ
り空燃比が一瞬リーンとなってNOx 浄化率が低下する
ため、加減速が頻繁に繰り返される市街地走行において
はNOx 排出量が増大してしまうという問題がある。そ
こで、現状での対策としては、空燃比フィードバック制
御の制御中心(平均空燃比)をリッチ側にとり、加速時
の空燃比がウィンドウからはずれないようにしてNOx
排出量が増大するのを防いでいる。
【0004】ところが、Pd触媒は劣化すると高温のリ
ッチ雰囲気内でCO被毒が生じやすく、制御空燃比がリ
ッチ側のまま高速走行を続けると、CO被毒によりNO
x 浄化率が徐々に低下するという別の問題が生じる。市
街地走行時のNOx 排出量は、現在市街地走行に基づい
た走行モードの排出量を目安として国内で規制されてお
り、高速時のNOx 排出量は規制されていないが、公害
防止の観点から市街地走行時と同程度の排出量が好まし
く、市街地走行時と高速走行時のNOx 浄化率低下防止
を両立させる必要がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記の課題を
解決するための手段として、本発明者等の研究によって
見出されたPd触媒の特性、即ち、CO被毒によるPd
触媒のNOx 浄化率の低下は触媒温度が約500℃以上
の領域で発生する(図1参照)という特性と、空燃比を
理論空燃比近傍にとればNOx 浄化率の低下を抑制する
ことができる(図2参照)という特性の両方を生かし、
市街地走行領域と高速走行領域のNOx低減を両立させ
るため、Pd触媒と、触媒温度を直接的に、或いは間接
的に検出する温度検出手段と、空燃比フィードバック制
御システムによって構成され、触媒温度が500℃に達
しているか否かを目安として空燃比フィードバック制御
の目標空燃比をリッチ側と理論空燃比近傍との間で切り
換え設定するようにした排気ガス浄化装置を提供するも
のである。
【0006】
【作用及び効果】上記構成よりなる、本発明の排気ガス
浄化装置においては、触媒温度が約500℃以下の市街
地走行領域では、空燃比フィードバック制御の制御中心
がリッチ側、即ち制御λ(空気過剰率)が実質的に0.
989〜0.996の範囲内になるように、空燃比フィ
ードバック制御の制御定数(比較基準値Vr 、スキップ
量RS、積分定数KI、遅延時間TD)を選定すること
により、加速時に空燃比がリーンとなってNOx 浄化率
が低下するのを防止することができる。
【0007】また、触媒温度が500 ℃以上の高速走行時
には空燃比フィードバック制御の制御定数を変更して、
制御λを理論空燃比(λ=1)近傍の実質的に0.99
8〜1.003の範囲内に制御することにより、高温リ
ッチ雰囲気内でのPd触媒のCO被毒によるNOx 浄化
率低下を防止することができる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面と共に説明す
る。 1.第1の実施例 図3に第1実施例のシステム構成を示す。即ち、1はガ
ソリンエンジン(又は機関)、2はPd排気ガス浄化触
媒、3は触媒温度を検出する温度センサである。エンジ
ン運転中、触媒温度は触媒後端2cm以内のガス温度とほ
ぼ等しいことから、触媒後端2cm以内に装着した温度セ
ンサ3によって、触媒出口のガス温度を検出することに
より触媒温度を求めている。4は空燃比センサ(O2
ンサ)、5は吸気管圧力センサ、6はディストリビュー
タに内蔵された回転数センサ、7は水温センサであり、
3〜7のセンサから出力された信号は空燃比フィードバ
ック制御用の電子式制御装置(ECU)8に入力され、
燃料噴射弁9の燃料噴射量を制御する。
【0009】ECU8によって実行される制御内容を図
4及び図5に示すフローチャートに基づいて説明する。
なお、各制御は一定周期で、あるいはエンジンの回転に
同期して行なわれる。図4は燃料噴射量演算ルーチンを
示す。ステップ401では、吸気管圧力センサ5によっ
て検出される吸気管圧力PMと、回転数センサ6からの
信号によって算出される機関回転数NEから求める補正
値と、PMに比例する基本値から基本燃料噴射量TPを
次式により算出する。 TP=PMTP×α×β ここでPMTPは基本噴射量を算出するPM値、αは充
填効率に相当する補正係数、βは吸気管圧力を噴射量に
換算する係数(充填効率100%相当)である。
【0010】ステップ402では水温センサ7によって
検出された冷却水温度TW等に基づいて各種補正係数C
を設定する。ステップ403では、後述するフィードバ
ック補正係数設定ルーチンにより空燃比センサ4からの
信号に基づいて設定されたフィードバック補正係数FA
Fを読込む。ステップ404では、バッテリの電圧値に
基づいて電圧補正分Tv を設定する。これはバッテリ電
圧変動による燃料噴射弁9の噴射流量変化を補正するた
めのものである。ステップ405では、最終的な燃料噴
射量TAUを次式に従って演算する。 TAU=TP×FAF×C+Tv
【0011】ステップ406では、演算された燃料噴射
量TAUを出力用レジスタにセットする。これにより、
予め定められた機関回転同期の燃料噴射タイミングにな
ると、演算された燃料噴射量TAUのパルス幅をもつ駆
動パルス信号が燃料噴射弁9に出力されて燃料噴射が行
われる。
【0012】次にフィードバック補正係数FAF設定ル
ーチンを図5に従って説明する。ステップ501では、
空燃比センサ4による空燃比フィードバック条件が成立
しているか否かを判別する。機関始動中、始動後の燃料
増量作動中、パワー増量動作中、リーン制御中、空燃比
センサ4の不活性状態時等はいずれもフィードバック条
件が不成立であり、その他の場合がフィードバック条件
成立である。なお、空燃比センサ4の活性/不活性状態
の判別は水温センサ7により水温が一旦70℃以上にな
ったか否かを判別するか、あるいは空燃比センサ4の出
力レベルが一度上下したか否かを判別することによって
行なわれる。
【0013】フィードバック条件が不成立のときには、
ステップ521に進んでフィードバック補正係数FAF
を1.0とする。他方、フィードバック条件成立の場合
はステップ502に進む。ステップ502では、空燃比
センサ4からの信号出力Ox を入力する。ステップ50
5では温度センサ3より触媒温度Tc を入力する。
【0014】ステップ504では触媒温度Tc が500
℃以上かどうか判断する。500℃以上ならば、ステッ
プ505で現在の機関回転数NEと基本燃料噴射量TP
との最新データに基づき、ROMに記憶されたマップA
(後に説明)からフィードバック制御定数を検索する。
500℃未満ならば、ステップ506で現在の機関回転
数NEと基本燃料噴射量TPとの最新データに基づき、
ROMに記憶されたマップB(後に説明)からフィード
バック制御定数を検索する。
【0015】ここで、フィードバック制御定数は、燃料
供給量増量補正用として、図6に示すように、空燃比セ
ンサの出力電圧と比較し、空燃比がリッチからリーン
に、またはリーンからリッチに反転したことを判定する
ための基準値Vr と、リーンからリッチに反転した際、
瞬時に減算される定数、またはリッチからリーンに反転
した際、瞬時に加算される比例定数RSと、RS分だけ
減算した後、リッチからリーンに反転するまで、徐々に
減算する積分定数KILと、RS分加算した後、リーン
からリッチに反転するまで、徐々に加算する積分定数K
IRと、リーンからリッチに反転した後、RS分だけ減
算するまでのディレイタイムTDRと、リッチからリー
ンに反転した後、RS分だけ加算するまでのディレイタ
イムTDLとの以上6種類を有する。
【0016】前記フィードバック定数は、値を変更する
ことにより空燃比フィードバック制御の制御中心を変更
することが可能である。例えば、TDL又はKILを増
大させるか、もしくはTDR又はKIRを減少させる
か、もしくはVr を減少させることにより、空燃比フィ
ードバック周期におけるリーン時間割合が長くなるた
め、空燃比フィードバック制御の制御中心がリーン側へ
移動する。
【0017】また、TDR又はKIRを増大させるか、
もしくはTDL又はKILを減少させるか、もしくはV
r を増大させることにより、空燃比フィードバック周期
におけるリッチ時間割合が長くなるため、空燃比フィー
ドバック制御の制御中心がリッチ側へ移動する。
【0018】また、一般的に空燃比センサのリッチ→リ
ーン応答性は、リーン→リッチ応答性よりも遅いため、
RSを大きくすると、空燃比フィードバック制御の制御
中心がリーン側へ移動する。
【0019】以上の特性に基づき、マップAでは空燃比
フィードバック制御の制御中心がストイキ(理論空燃
比)となるようにフィードバック定数の組み合わせを設
定している。以下マップAをストイキパターンマップと
呼ぶ。また、マップBでは、空燃比フィードバック制御
の制御中心がストイキよりリッチ側となるよう設定して
いる。以下マップBをリッチパターンマップと呼ぶ。
【0020】次にステップ507へ進み、ステップ50
2において入力した信号出力Ox が基準値Vr たとえば
0.45V以下か否かを判別する。つまり空燃比がリッ
チかリーンかを判別する。リーン(Ox ≦Vr )であれ
ば、ステップ508にて、ディレイカウンタCDLYを
1だけ減算し、ステップ509,510にてディレイカ
ウンタCDLYを最小値TDRでガードする。なお、最
小値TDRは空燃比センサ4の出力においてリーンから
リッチへの変化があってもリーン状態であるとの判別を
保持するためのリッチ遅延時間である。
【0021】他方、リッチ(Ox >Vr )であれば、ス
テップ511にてディレイカウンタCDLYを1だけ加
算して、ステップ512,513にてディレイカウンタ
CDLYを最大値TDLでガードする。なお、最大値T
DLは空燃比センサ4の出力においてリッチからリーン
への変化があってもリッチ状態であるとの判断を保持す
るためのリーン遅延時間である。
【0022】ここで、CDLYの基準を0とし、CDL
Y>0のときに遅延処理後の空燃比をリッチとみなし、
CDLY≦0のときに遅延処理後の空燃比をリーンとみ
なすものとする。
【0023】ステップ514では、ディレイカウンタC
DLYの符号が反転したか否かを判別する。空燃比が反
転していれば、ステップ515にて、リッチからリーン
への反転か、リーンからリッチへの反転かを判別する。
リッチからリーンへの反転であれば、ステップ516に
てFAF←FAF+RSのようにスキップ的に増大さ
せ、逆に、リーンからリッチへの反転であれば、ステッ
プ517にてFAF←FAF−RSのようにスキップ的
に減少させる。つまり、ステップ処理を行う。
【0024】ステップ514にてディレイカウンタCD
LYの符号が反転していなければ、ステップ518,5
19,520において積分処理を行う。つまり、ステッ
プ518において、CDLY<0か否かを判別し、CD
LY≦0(リーン)であればステップ519においてF
AF←FAF+KIRとし、他方、CDLY>0(リッ
チ)であればステップ520においてFAF←FAF−
KILとする。ここで、積分定数KIR,KILはスキ
ップ定数(RS)に比して十分小さく設定してあり、つ
まり、KIR,KIL≪RSである。従って、ステップ
519はリーン状態(CDLY≦0)で燃料噴射量を徐
々に増大させ、ステップ520はリッチ状態(CDLY
>0)で燃料噴射量を徐々に減少させる。
【0025】ステップ516,517,519,520
において演算されたフィードバック補正係数FAFは最
小値、たとえば0.8および最大値たとえば1.2にて
ガードするものとし、これにより、何らかの原因でフィ
ードバック補正係数FAFが大きくなり過ぎるか、もし
くは小さくなり過ぎた場合は、その値で機関の空燃比を
制御してオーバーリッチまたはオーバーリーンになるの
を防ぐ。上述のごとく演算されたFAFをECU8中の
RAMに格納して、ステップ522においてこのルーチ
ンは終了する。
【0026】図7は図5のフローチャートによる動作を
補足説明するためのタイミング図である。空燃比センサ
4の出力により図7(A)に示すように、リッチ、リー
ン判別の空燃比信号A/Fが得られると、ディレイカウ
ンタCDLYは図7(B)に示すように、リッチ状態で
カウントアップされ、リーン状態でカウントダウンされ
る。この結果、図7(C)に示すように、遅延処理され
た空燃比信号A/F′が形成される。たとえば、時刻t
1 にて空燃比信号A/Fがリーンからリッチへ変化して
も、遅延処理された空燃比信号A/F′はリッチ遅延時
間(TDR)だけリーンに保持された後に、時刻t2
おいてリッチに変化する。時刻t3 において空燃比信号
A/Fがリッチからリーンへ変化しても、遅延処理され
た空燃比信号A/F′はリーン遅延時間TDL相当分だ
けリッチに保持された後に、時刻t4 においてリーンに
変化する。このように遅延処理後の空燃比信号A/F′
にもとづいて図7(D)に示すフィードバック補正係数
FAFが得られる。
【0027】次に、エンジン1における、本発明の効果
を表1、表2、及び図2を用いて説明する。
【0028】
【表1】
【0029】エンジン1において、市街地走行時のNO
x 低減をねらいとして、定数パターンを上に示した表1
のように設定し、制御λ(空気過剰率)を理論空燃比の
場合の1.0よりもリッチである0.996としたとこ
ろ、触媒温度700℃のエンジン運転条件において制御
λは図2中のA点となり、触媒のCO被毒によりNO x
浄化率が低下した。そこで、上記のエンジン運転条件
で、定数パターンを次に示す表2のように設定したとこ
ろ、制御中心λは図2中のB点、すなわち理論空燃比と
なり、NOx 浄化率を向上させることができた。
【0030】
【表2】
【0031】以上の定数パターンについて、図5のフロ
ーチャートに示すステップ506におけるリッチパター
ンマップに表1に示した定数パターンを、ステップ50
5におけるストイキパターンマップに表2に示した定数
パターンを適用すれば、市街地走行時と高速走行時のN
x 浄化率防止を両立させることが可能となる。
【0032】なお、表1に示すリッチパターンマップ、
及び表2に示すストイキパターンマップは、同様の制御
λを得ることができるものであれば、各定数の組み込み
合わせは異なっていてもよい。また、リッチパターンマ
ップによって得られる制御λは、0.996に限らず
0.989〜0.996の範囲内であればよく、ストイ
キパターンマップによって得られる制御λは、1.0に
限らず0.998〜1.003の範囲内であればよい。
【0033】2.第2の実施例 第2の実施例のシステムの構成は、第1の実施例と同様
に、図3に示したようなものであり、構成要素も同じで
ある。本実施例の特徴は、たとえば吸気管内の圧力を検
出する吸気管圧力センサ5の信号により、エンジンが加
速状態にあるかどうかを判定し、加速状態にあると判定
された時には,空燃比フィードバック制御の制御定数を
ストイキパターンマップに変更しないようにしたことに
ある。
【0034】本実施例におけるFAF設定ルーチンを図
8のフローチャートを用いて説明する。図5に示した第
1の実施例との違いは、ステップ804において触媒温
度が500℃以上の場合に、ステップ805においてエ
ンジンが加速状態かどうかを判断し、加速状態でなけれ
ばフィードバック定数をマップA(ストイキパターンマ
ップ)から検索し、加速状態であればフィードバック定
数をマップB(リッチパターンマップ)から検索すると
いうロジックを追加した点にある。
【0035】ここで、エンジンが加速状態か否かを判断
する詳細なフローチャートを図9に示す。ステップ90
1において吸気管圧力RMを読み込み、ステップ902
において前回の噴射量の算出に用いたPM360との差
DLPMを次式によって算出する。 DLPM=PM−PM360
【0036】次にステップ903においてDLPMが所
定値TPMよりも大きいか否かを判断し、TPM以上の
場合にはステップ904において、加速時フラグを1と
し、加速時と判断する。またTPM未満の場合にはステ
ップ905において、加速時フラグを0とし、加速時以
外と判断する。
【0037】上記ロジックによって、図8におけるステ
ップ805の加速状態の判断を行ない、フィードバック
制御定数を検索する。フィードバック制御定数を検索し
た後、FAFの算出は、図5に示すステップ507〜ス
テップ522と同様に行われる。
【0038】本実施例では、加速時にはリッチパターン
を適用することにより、触媒温度が500℃を超える領
域において加速しても、空燃比がリーンになるようなこ
とがなく、例えば排気マニホールド内や該マニホールド
真近の位置に触媒を設置している車両のように、市街地
走行領域で触媒温度が500℃を超える場合でも、スト
イキ制御による加速時のNOx 浄化率低下を確実に防止
することができる。
【0039】3.第3の実施例 図10に本発明における第3の実施例を示す。本実施例
では、第1の実施例におけるものと同様なPd触媒を車
両のアンダーフロア位置に装着した点に特徴がある。
【0040】本実施例によれば、Pd触媒を車両のアン
ダーフロア位置に装着したことにより、触媒の冷却が良
好となるため、加減速の多い市街地走行時では触媒の温
度が低く、出口ガス温度は500℃以上にはほとんどな
らないため、市街地走行時には、加速時に空燃比フィー
ドバック制御の制御定数を変更するロジック(図8のフ
ローチャートのステップ805)が不要となる。また、
触媒の出口ガス温度が500℃を超える領域では、加減
速の頻度が小さいため、上記ロジックなしでも、第2の
実施例とほぼ同等の効果を得ることができる。
【0041】4.第4の実施例 図11に本発明における第4の実施例のシステム構成を
示す、本実施例の特徴は、触媒2の温度を検出する触媒
出口の温度センサを使用しないで、エンジン1の運転条
件により触媒温度を推定し、それによって空燃比フィー
ドバック制御の制御定数をリッチパターンとストイキパ
ターンに変更するところにある。
【0042】図12に、車両に搭載されたガソリンエン
ジン1の、空燃比フィードバック制御領域における市街
地走行時の常用エンジン運転領域を示す。この例では、
Pd触媒をアンダーフロア位置に装着し、さらに詳細な
取付け位置の適合を行った場合、図13に示すように、
触媒温度が500℃以下の領域は図12に示された市街
地走行時の常用領域とほぼ一致する。そのため空燃比フ
ィードバック制御の制御定数は、図12に示す常用領域
の運転条件では、空燃比フィードバック制御の制御中心
(平均空燃比)がリッチ側に制御されるリッチパターン
を適用し、それ以上のエンジン回転数、あるいは吸気管
圧力領域では、空燃比フィードバック制御の制御中心
(平均空燃比)がストイキ側に制御されるストイキパタ
ーンを適用すれば、市街地走行時における加速時リーン
状態でのNOx 浄化率低下防止と、高速定常走行時のP
d触媒のCO被毒によるNOx 浄化率低下防止の双方を
両立させることができる。しかも、触媒温度の検出手段
が不要となる。
【0043】本実施例におけるFAF設定ルーチンを図
14のフローチャートを用いて説明する。ステップ14
01では、空燃比センサ4による空燃比フィードバック
条件が成立しているか否かを判別する。
【0044】ステップ1402では、空燃比センサ4か
らの信号出力Ox を入力する。ステップ1403ではE
CU8中の機関回転数データNe及び、吸気管圧力デー
タPMを読み出して、エンジン運転状態が図12に示す
常用領域か否かを判断する。常用領域でなければステッ
プ1404においてフィードバック定数をマップA(ス
トイキパターンマップ)から検索し、常用領域であれ
ば、ステップ1405においてフィードバック定数をマ
ップB(リッチパターンマップ)から検索する。フィー
ドバック定数検索後のFAFの算出は、図5に示すステ
ップ507〜ステップ522と同様に行われる。
【0045】本実施例では、空燃比フィードバック制御
領域を2つに分割したが、さらに常用領域及び、常用以
外の領域(高速、高負荷領域)をそれぞれ多分割し、エ
ンジン運転状態の変化に伴なうフィードバック制御定数
の変化を段階的に行なうことにより、空燃比の急変に伴
なうドライバビリティの悪化等を防止することができ
る。
【0046】また、本実施例ではエンジン運転領域の判
断をエンジン回転数と吸気管圧力の2次元マップを用い
て行っているが、簡易的にエンジン回転数のみの1次元
マップによって判断しても、ほぼ同様の、NOx 排出量
低減効果が得られる。
【0047】第4の実施例によれば、触媒温度の検出手
段を設けなくても、市街地走行時における加速時リーン
によるNOx 浄化率低下防止、及び高速定常走行時にお
けるPd触媒のCO被毒によるNOx 浄化率低下防止の
双方を両立させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】定常走行時の触媒温度と、NOx 浄化率との関
係を示す特性図である。
【図2】触媒温度500℃以上での空気過剰率λと、N
x 浄化率との関係を示す特性図である。
【図3】本発明の第1の実施例及び第2の実施例の共通
部分を示すシステム構成図である。
【図4】ガソリン機関における燃料の噴射量を演算する
フローチャートである。
【図5】第1の実施例における空燃比フィードバック補
正係数を設定するフローチャートである。
【図6】空燃比フィードバック制御の模式図である。
【図7】図5のフローチャートを補足説明するためのタ
イミング図である。
【図8】第2の実施例における空燃比フィードバック補
正係数を設定するフローチャートである。
【図9】第2の実施例におけるエンジンの加速状態を判
断するフローチャートである。
【図10】第3の実施例を示す全体構成図である。
【図11】第4の実施例を示すシステム構成図である。
【図12】車両に搭載されたガソリンエンジンの、空燃
比フィードバック制御領域における市街地走行時の常用
エンジン運転領域を示す図である。
【図13】図11と同じエンジンの、空燃比フィードバ
ック制御領域における触媒温度500℃以下のエンジン
運転領域を示す図である。
【図14】第4の実施例における空燃比フィードバック
補正係数を設定するフローチャートである。
【符号の説明】 1…ガソリン機関 2…排気ガス浄化触媒(Pd触媒) 3…温度センサ 4…空燃比センサ(O2 センサ) 5…吸気管圧力センサ 6…回転数センサ 7…水温センサ 8…電子式制御装置(ECU) 9…燃料噴射弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F02D 45/00 312 R (72)発明者 猪頭 敏彦 愛知県西尾市下羽角町岩谷14番地 株式会 社日本自動車部品総合研究所内 (72)発明者 平田 敏之 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パラジウム金属を担持している担体から
    なり排気通路の途中に設けられている排気ガス浄化触媒
    と、前記排気ガス浄化触媒の温度を直接的に或いは間接
    的に検出する温度検出手段と、排気ガスの空燃比を測定
    する空燃比検出手段と、前記空燃比検出手段の信号に基
    づいて燃料噴射量をフィードバック制御する制御手段
    と、前記制御手段によって制御された量の燃料を噴射す
    る燃料噴射弁とを備えている内燃機関において、前記制
    御手段は、前記排気ガス浄化触媒の温度が所定温度未満
    の時には前記内燃機関の空燃比がリッチ側になるよう
    に、また、前記排気ガス浄化触媒の温度が所定温度以上
    の時には前記内燃機関の空燃比が理論空燃比近傍となる
    ように、前記内燃機関の空燃比を変更するように設定さ
    れていることを特徴とする排気ガス浄化装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、前記排気ガス浄化触媒
    の温度が約500°C以下の時には前記内燃機関の制御
    中心空気過剰率が0.989〜0.996となるよう
    に、また、前記排気ガス浄化触媒の温度が約500°C
    以上の時には前記内燃機関の制御中心空気過剰率が0.
    998〜1.003となるように、前記内燃機関の空燃
    比を変更するように設定されていることを特徴とする請
    求項1に記載された排気ガス浄化装置。
  3. 【請求項3】 パラジウム金属を担持している担体から
    なり排気通路の途中に設けられている排気ガス浄化触媒
    と、前記排気ガス浄化触媒の温度を直接的に或いは間接
    的に検出する温度検出手段と、排気ガスの空燃比を測定
    する空燃比検出手段と、前記空燃比検出手段の信号に基
    づいて燃料噴射量をフィードバック制御する制御手段
    と、前記制御手段によって制御された量の燃料を噴射す
    る燃料噴射弁と、加速状態の運転条件にあるか否かを判
    断する手段とを備えている内燃機関において、前記制御
    手段は、前記排気ガス浄化触媒の温度が約500°C以
    下の時、及び前記排気ガス浄化触媒の温度が約500°
    C以上の時であっても加速状態にある時には前記内燃機
    関の空燃比がリッチ側になるように、また、前記排気ガ
    ス浄化触媒の温度が約500°C以上であってしかも加
    速状態でない時には前記内燃機関の空燃比が理論空燃比
    近傍となるように、前記内燃機関の空燃比を変更するよ
    うに設定されていることを特徴とする排気ガス浄化装
    置。
  4. 【請求項4】 前記制御手段は、前記排気ガス浄化触媒
    の温度が約500°C以下の時、及び前記排気ガス浄化
    触媒の温度が約500°C以上の時であっても加速状態
    にある時には前記内燃機関の制御中心空気過剰率が0.
    989〜0.996となるように、また、前記排気ガス
    浄化触媒の温度が約500°C以上であってしかも加速
    状態でない時には前記内燃機関の制御中心空気過剰率が
    0.998〜1.003となるように、前記内燃機関の
    空燃比を変更するように設定されていることを特徴とす
    る請求項3に記載された排気ガス浄化装置。
  5. 【請求項5】 前記排気ガス浄化触媒が車両のアンダー
    フロアに設置されていることを特徴とする請求項1乃至
    請求項4のいずれか1に記載された排気ガス浄化装置。
  6. 【請求項6】 パラジウム金属を担持している担体から
    なり排気通路の途中に設けられている排気ガス浄化触媒
    と、排気ガスの空燃比を測定する空燃比検出手段と、機
    関回転数を検出する回転数検出手段と、機関の負荷を検
    出する負荷検出手段と、前記空燃比検出手段、前記回転
    数検出手段、及び前記負荷検出手段の信号に基づいて燃
    料噴射量をフィードバック制御する制御手段と、前記制
    御手段によって制御された量の燃料を噴射する燃料噴射
    弁とを備えている内燃機関において、前記制御手段は、
    機関回転数が所定回転数未満、或いは機関の負荷が所定
    負荷未満の領域では前記機関の制御中心空気過剰率が
    0.989〜0.996となるように、また、機関回転
    数が所定回転数以上、或いは機関の負荷が所定負荷以上
    の領域では前記機関の制御中心空気過剰率が0.998
    〜1.003となるように、前記内燃機関の空燃比を変
    更するように設定されていることを特徴とする排気ガス
    浄化装置。
JP7206094A 1994-04-11 1994-04-11 排気ガス浄化装置 Withdrawn JPH07279713A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7206094A JPH07279713A (ja) 1994-04-11 1994-04-11 排気ガス浄化装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7206094A JPH07279713A (ja) 1994-04-11 1994-04-11 排気ガス浄化装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07279713A true JPH07279713A (ja) 1995-10-27

Family

ID=13478477

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7206094A Withdrawn JPH07279713A (ja) 1994-04-11 1994-04-11 排気ガス浄化装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07279713A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6237330B1 (en) * 1998-04-15 2001-05-29 Nissan Motor Co., Ltd. Exhaust purification device for internal combustion engine
JP2009264389A (ja) * 2009-07-08 2009-11-12 Yanmar Co Ltd 内燃機関の排気浄化装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6237330B1 (en) * 1998-04-15 2001-05-29 Nissan Motor Co., Ltd. Exhaust purification device for internal combustion engine
JP2009264389A (ja) * 2009-07-08 2009-11-12 Yanmar Co Ltd 内燃機関の排気浄化装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6405527B2 (en) Fuel supply conrol system for internal combustion engine
JP3399466B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
US7520274B2 (en) Air fuel ratio sensor deterioration determination system for compression ignition internal combustion engine
US7275363B2 (en) Exhaust gas purifying apparatus and method for internal combustion engine
JP2000314342A (ja) 内燃機関の空燃比制御装置
US6484493B2 (en) Exhaust emission control device for internal combustion engine
JP3063517B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP3988518B2 (ja) 内燃機関の排ガス浄化装置
JP2002303166A (ja) 内燃機関の排気還流制御装置
US7036304B2 (en) Exhaust gas purifying apparatus and method for internal combustion engine
JP3376651B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP3806399B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JPH0821283A (ja) 内燃機関の空燃比制御装置
JP3828425B2 (ja) 内燃機関の排気ガス浄化方法
JPH07279713A (ja) 排気ガス浄化装置
JP2884798B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP4158475B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置及び方法
JP2822731B2 (ja) 内燃機関の排気ガス浄化装置
JP4019810B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP3427881B2 (ja) 内燃機関
JP3089969B2 (ja) 排気浄化触媒の劣化診断装置
JP2737482B2 (ja) 内燃機関における触媒コンバータ装置の劣化診断装置
JPH1162666A (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JPH1162559A (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JPH0754641A (ja) 内燃機関の触媒劣化診断装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20010703