JPH07279359A - 板状装飾物付きコンクリート板製造用目地並びに 施工方法 - Google Patents

板状装飾物付きコンクリート板製造用目地並びに 施工方法

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JPH07279359A
JPH07279359A JP10347994A JP10347994A JPH07279359A JP H07279359 A JPH07279359 A JP H07279359A JP 10347994 A JP10347994 A JP 10347994A JP 10347994 A JP10347994 A JP 10347994A JP H07279359 A JPH07279359 A JP H07279359A
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JP
Japan
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foam
joint
concrete
tile
tiles
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JP10347994A
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English (en)
Inventor
Yukimasa Koizumi
幸雅 小泉
Etsuko Watanabe
悦子 渡辺
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SAN EAST RES KK
San East Research KK
Original Assignee
SAN EAST RES KK
San East Research KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明はコンクリート表面にタイル等の板状
装飾物をコンクリートと一体化させる型枠先付工法、並
びにプレキャストコンクリート板先付工法に使用する目
地に関するものであり、注入される生コンクリートが板
状装飾物の目地から漏れることを防止し、従来行われて
いた板状装飾物へのコンクリート付着物を除去するため
の高水圧ジェット洗浄を削除することを目的とする。 【構成】 JIS,K6767による圧縮硬さが500
〜2000g/cmの硬い発泡体と、150〜500
g/cm未満の軟らかい発泡体を接合してなる積層目
地であって、しかも軟らかい発泡体の目地幅が、硬い発
泡体の目地幅より全幅で1.0mm以上大きい積層目地
を板状装飾物目地とて使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明はコンクリート表面にタイル等の板
状装飾物をコンクリートと一体化させる型枠先付工法、
並びにプレキャストコンクリート板先付工法に使用する
目地に関するものであり、更に詳しくは板状装飾物付き
コンクリート板の製造に於いて、生コンクリート打ち込
み前に目地付きタイルを型枠内に先付けしておき、その
上面にコンクリートを打ち込みコンクリート板を製造す
る工程中にコンクリートが目地より漏れてタイルの側
面、並びに表面を汚すことを防止する目地に関すもので
ある。
【0002】
【従来の技術】タイル張りプレキャストコンクリート板
等は特公昭48−39801号、特公昭58−5758
8号にも示されているように上面より注入されたコンク
リートが下面に目地を通じて漏れるために、その漏れを
防止する技術が重要である。従来所定の間隔で整列した
タイルの周囲に格子状に仮目地発泡体であるポリエチレ
ン発泡体を配置し、その上面よりポリエチレン発泡体と
タイルとを粘着剤付きフイルムまたは紙を貼りつけ一体
化した仮目地タイルシートをコンクリート打ち込み用型
枠内にフイルム面を下面にして先付け設置し、その表面
に生コンクリートを打ち込み、タイル張りプレキャスト
コンクリート板を製造していた。しかしながらタイルは
製造過程で焼成するため収縮が起こり、タイル寸法は一
定とならず完全にポリエチレン発泡体で、タイルとタイ
ルの隙間を埋めることができなっかた。即ち、生コンク
リートを流し込む時にポリエチレン発泡体とタイルとの
隙間にコンクリートが漏れ出し、更にコンクリートがタ
イルと粘着層にまで流れ込みタイルの側面、並びにタイ
ルの表面を汚す欠点があった。
【0003】これらの欠点を改良するためポリエチレン
発泡体の硬さを軟らかくし、しかも幅寸法を大きくして
寸法の異なるタイルに於いて完全にシールしようとする
試みもとれたが、発泡体の硬さが軟らかい場合、タイル
とタイルの間に発泡体を挿入する場合や、逆に発泡体の
間にタイルを挿入する場合、発泡体が変形して、きちん
とタイル間を密閉できず隙間を生じ、生コンクリートが
漏れることや、例え漏れなくても発泡体が傾いて、タイ
ルとタイルの間のコンクリートが傾き外観が悪くなるこ
とがあった。又発泡体が軟らかいため、完全に挿入され
ずタイルとタイルの間のコンクリートの深さが一定とな
らない等の欠点があった。即ち、タイルの幅寸法誤差を
吸収してコンクリートの漏れのない目地はなかった。こ
のためコンクリート型枠よりタイル張りプレキャストコ
ンクリート板を脱型して、目地並びに粘着剤付きフイル
ムを剥離後、タイル表面を高水圧ジェット洗浄法にて洗
浄して、付着コンクリートを除去していた。しかしなが
ら一人、一日せいぜい40m程度の洗浄がやっとであ
り、大型ビルでは1ビル当たり数万mのプレキャスト
コンクリート板が必要なだけに、ビル建設上大きな支障
となってた。
【0004】これらの欠点を解消するため特公昭58−
57588号では膨潤性を有する水溶紙をタイルと接す
るポリエチレン発泡体の側面に貼りつけ、水による膨潤
性を活して隙間を無くしコンクリートの漏れを防止する
方法も一部取られている。しかしながら、これらの方式
は高価な膨潤材料を使用する以外に膨潤性を有する水溶
紙を貼り付ける工数がかかり高価につくため、ごく特殊
なタイルを除いて実用化されていない。 しかもこれら
の膨潤性を有する水溶紙は一般にポリアクリル酸ソーダ
ーのような電解質からできており、この電解質はコンク
リート強度を低下させる作用があり、タイルとコンクリ
ートの接着を弱くする問題を有している。
【0005】
【発明を解決しようとする課題】本発明はコンクリート
の漏れを防止できても高価で、しかもコンクリート強度
を低下させる膨潤性樹脂を使用することなく、安価な発
泡体を用いてコンクリートがタイルと目地の隙間から漏
れて、タイル側面やタイルの表て表面を汚すことを防止
し、コンクリート型枠より脱型後、タイル表て表面並び
に側面を高水圧のジェット洗浄で洗浄する作業を削除す
る目地材、並びにその施工法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明はJIS,K67
67で規定されている25%圧縮での圧縮硬さが500
〜2000g/cmの硬さを有する硬い発泡体と15
0〜500g/cm未満の圧縮硬さを有する軟らかい
発泡体を接合してなる積層目地であって、しかも軟らか
い発泡体の目地幅は硬い発泡体の目地幅より全幅で1.
0mm以上大きいことを特徴とする。所定間隔で整列し
てなる板状装飾物の周囲に軟らかい発泡体をコンクリー
トに接するように積層目地を格子状に配置して、生コン
クリートを注入させ板状装飾物付きコンクリート板を製
造することにある。
【0007】ここで板状装飾物とはタイル、レンガ、自
然石、人造石、陶板、樹脂板等の総称である。更に具体
的に説明すると、例えばタイルは幅寸法精度が非常に悪
く、従来単品の発泡体ではその寸法誤差を吸収すること
ができなかった。本発明は、硬さの異なる複数の異なる
発砲体を積層となし、それぞれの働きを分担し、軟らか
い発泡体はその柔軟性からタイルの寸法変化に対応して
目地幅が圧縮されてタイルとタイルの隙間を完全に密閉
し、別に硬い発泡体はコンクリートの重さに耐えるこ
と、並びに軟らかい発泡体部分をタイルの間に押し込む
バックアップ材の働きをする。従来、本発明で使用して
いる軟らかい発泡体目地を単独でタイル目地として使用
する試みがなされた。しかしながらタイルとタイルの隙
間のコンクリートまでの深さが浅くなること、並びにタ
イルとタイルとの間の各コンクリートの深さが一定とな
らないこと、並びにタイル隙間のコンクリートがタイル
に対して斜めに傾くこと、並びにコンクリートが発泡体
目地の隙間から漏水し、タイルを汚染することが明らか
になっていた。これはコンクリートの重さに対して軟ら
かい発泡体が荷重に対して耐えられないものとされてい
た。一般にコンクリートの嵩密度は1.9g/cm
度であり、プレキャストコンクリート板の厚さを20c
mとすると1cm当たりの発泡体が受ける荷重は約4
0g/cmとなる。しかしながら本発明者等は、本積
層目地の軟らかい発泡体を硬い発泡体で押圧してタイル
とタイルの隙間に挿入する方法、並びに軟らかい発泡体
を下面にして格子状の積層目地を置き、上面からタイル
を挿入する方法により、タイルとタイルとの隙間のコン
クリートまでの深さが積層目地の厚さと、ほぼ同一の深
さとなること、並びに完全にコンクリート漏水を防止で
きることを見いだした。即ち従来の軟らかい発泡体目地
は、タイルとタイルとの隙間に発泡体目地を挿入する
時、軟らかさのため完全に、均一に挿入出来なかったこ
とが最大の原因であることを見いだした。軟らかい発泡
体と、硬い発泡体とを積層させ更に軟らかい発泡体の全
幅を、硬い発泡体の全幅より1.0mm以上大きくする
ことにより、前述の問題点を完全に解決できること、並
びに軟らかい幅の広い発泡体がタイルとタイルとの隙間
で圧縮され、摩擦を生じコンクリートの荷重を支えるこ
とを見い出し本発明を完成した。
【0008】一般に型枠先付工法、並びにプレキャスト
コンクリート板先付工法に使用するタイルシートの製造
方法としては、所定の間隔に配列してなるタイルの隙間
に格子状に目地を配置したのち、その上面より片面粘着
フイルムを貼りつけ、タイルシートを製作するのである
が格子状に配置した目地にタイルを挿入す別の方法も可
能である。しかしながら軟らかい発泡体表面は常にコン
クリートと接する側に配置する必要がある。その逆の場
合には特に配置したタイルの隙間に目地を挿入する場
合、硬い発泡体を軟らかい発泡体で押圧して挿入するた
め、軟らかい発泡体が変形して均一に完全挿入されず生
コンクリートが漏れたりタイルとタイルの隙間が浅くな
ったり、傾いたりして非常に外観の悪いものとなる。
【0009】本発明に使用する硬い発泡体はポリオレフ
イン発泡体、ポリウレタン発泡体、ゴム発泡体、塩化ビ
ニル発泡体、ポリアクリロニトリル発泡体、ポリエチレ
ン酢酸ビニル発泡体等が使用できるが、好ましくは主に
独立気泡から成り立っているものがタイル隙間への目地
の挿入、並びにコンクリート荷重への耐え硬さの面で良
い。最も最適の発泡体は価格面も加味するとポリエチレ
ン発泡体、ポリプロピレン発泡体、ゴム発泡体である。
【0010】本発明に使用する軟らかい発泡体はポリオ
レフィン発泡体、ポリウレタン発泡体、ゴム発泡体、塩
化ビニル発泡体、ポリアクリロニトリル発泡、ポリエチ
レン酢酸ビニル発泡体等が使用できる。また独立気泡
体、並びに連続気泡体、どちらも使用可能ではあるが連
続気泡体の場合、生コンクリートが気泡内に入り込むた
め生コンクリートに接する側にはフイルムを一体化した
ものが好ましい。ポリオレフィン発泡体の場合、主に独
立気泡からなるポリエチレン発泡体が好ましく、発泡倍
率は一般に25倍以上50倍以下が好ましい。ポリウレ
タン発泡体の場合、主に連続気泡からなるポリウレタン
発泡体が良いが気泡内にコンクリートが浸入するため表
面にポリウレタンフイルムをラミネートしたものが好ま
しい。これらのポリウレタン発泡体は一般のポリエーテ
ル系ウレタンであってもポリエステル系ウレタンであっ
ても使用可能であるが疎水性ポリウレタンと、呼ばれる
例えばポリオレフインポリオール系ポリウレタン等が好
ましく、いわゆる止水性ポリウレタンが好ましい。ゴム
発泡体としては主に連続気泡体が好ましく、例えばE,
P,D,M系連続気泡発泡体が好ましい。塩化ビニル発
泡体、ポリアクリルニトリル発泡体、エチレン酢酸ビニ
ル発泡体は、主に連続気泡体から成り立っている発泡体
が好ましい。硬い発泡体と軟らかい発泡体の組み合わせ
のうち、最も好ましいものは硬い発泡体として主に独立
気泡のポリエチレン発泡体、同様にポリプロピレン発泡
体であり、軟らかい発泡体としては、主に独立気泡の低
密度ポリエチレン発泡体、または、連続気泡のポリウレ
タン発泡体の組み合わせが特に良い。
【0011】本発明に使用される軟らかい発泡体の目地
幅は硬い発泡体の目地幅より全幅で1.0mm以上大き
い必要があり、好ましくは1.0mmから10mm大き
く、更に好ましくは1.0から6mmである。本発明の
目地は積層目地であり、軟らかい発泡体は硬い発泡体の
幅より両側に飛び出ているため、片側の軟らかい発泡体
の飛び出幅は前述の1/2、例えば全幅で2.0mm大
きいと片側は1.0mmとなる。
【0012】本発明の硬い発泡体と軟らかい発泡体の積
層目地は単に重ね合わせたものでもよいが、両者が両面
粘着テープ、また粘着剤等で一体化されたものであって
も又ヒートラミネーション等で積層一体化されたもので
もよい。
【0013】本発明の硬い発泡体と軟らかい発泡体の厚
さは自由に選択することができるが特に軟らかい発泡体
は厚さが1mm以上好ましく2mm以上が良い。本発明
の積層目地は一般的に硬い発泡体の一層と軟らかい発泡
体の一層との2層が良く、この場合軟らかい発泡体の表
面が生コンクリートに接するように配置するのが好まし
い。また別に中央層が硬い発泡体、両側の層が軟らかい
発泡体の3層構造でも良く本発明に含まれる。また中央
層が軟らかい発泡体、両側の層が硬い発泡体の3層構造
も本発明に含まれる。
【0014】本発明のタイルシート製作に使用する粘着
付きフイルム又は紙の粘着剤としては一般的に使用され
ているもので良く、例えばアクリル系、ゴム系等であ
る。又フイルムはポリエチレンフイルム、ポリプロピレ
ンフイルム、並びにポリエステルフイルム等のプラスチ
ックフイルム、並びに紙等であっても目的を達成するこ
ともできる。
【0015】
【作用】本発明の作用を説明する前に従来技術について
図1〜図3で説明する。図1は従来使用されていたポリ
エチレン発泡体製の目地例であり、目地2は格子状とな
っている。図2は、タイルシートの製作を説明する図で
あり、木枠4の中にタイル1を所定の間隔で配置する。
次に図1に示したポリエチレン発泡体目地2をタイルと
タイルの間に挿入する。タイル目地2は図1を示すよう
に格子状であっても良く、また紐状目地をタイルとタイ
ルの間に縦、横に挿入し、結果として格子状となる方法
でも良い。次にポリエチレンフイルムの片面にアクリル
系の粘着剤を塗布した片面粘着テープ3をタイルとポリ
エチレン発泡体の表面に貼りタイルシートが完成する。
次に図3はタイル付きプレキャストコンクリート板の製
造方法を説明す物である。図2にて説明したタイルシー
トをプレキャストコンクリート板製造型枠9の中に一般
には、複数個上下逆にして配置する。次にこの上面より
注入ホース7より、生コンクリート6を注入し、養生し
たのち脱型する。その後粘着テープと目地を除去して完
成する。この時、図3に示したようにタイル1の幅寸法
が標準より小さい場合、タイル1と目地2との間に隙間
を生じる。この隙間8の中に生コンクリートが注入され
タイル1の側面を汚すと同時にタイル1の表て表面まで
も汚染することになる。
【0016】本発明は、これらの欠点を除去することを
目的になされたものであり、例えば図4に示すように本
発明の目地(2)は硬い発泡体(2)aと軟らかい発泡
体(2)bの積層体とから成り立っており、両ポリエチ
レン発泡体は熱融着で一体化されている。図5は本発明
の目地(2)を用いて、タイルシートの製造を説明する
ものでありタイルシート製作木枠4の中にタイル1を所
定の間隔に配置する。次に、図4に説明した本発明の目
地(2)を軟らかい発泡体(2)bが下側にくるように
置いて硬いポリエチレン発泡体(2)aでタイル1の隙
間に上面より押し込む。この場合、本発明の軟らかい発
砲体(2)b単独ではタイル1とタイル1の隙間に挿入
すると目地材(2)が変形して、きちんと水平に押し込
むことができないが、硬い発泡体と組み合わせて押し込
むと、軟らかい発泡体(2)bはきちんと挿入できるこ
とがわかった。これは、硬いポリエチレン発泡体により
均一に上面より押圧されるものと考えられる。本発明の
目地(2)の軟らかい発泡体(2)bは硬い発泡体
(2)aと異なるためタイル1とタイル1の隙間の間隔
によって、目地幅方向に圧縮され、完全にタイル1とタ
イル1の隙間を埋めることができる。即ち、軟らかい発
泡体(2)bはその軟らかさによって自由に目地幅方向
に圧縮されタイル1とタイル1の隙間を完全に密閉す
る。この時タイルの寸法が小さいとタイル1と硬い発泡
体(2)aの間に隙間8を生じが軟らかい発泡体(2)
bで完全に密閉されているので問題はない。
【0017】しかしながら本発明の積層目地について、
軟らかい発泡体の硬さをJIS、K6767で150〜
500g/cm未満の範囲とした理由は、150g/
cmよりも軟らかいと、タイルとタイルの隙間に挿入
するときタイルの側面で、こすられ変形すると同時に、
生コンクリートを打ち込む時、生コンクリートの重さで
変形してしまうためである。逆に硬さが500g/cm
以上になると柔軟性に欠けるためタイルの寸法変化に
追従出来ない。
【0018】本発明に使用する硬い発泡体は500g〜
2000g/cmの範囲であり、500g/cm
下では軟らかい発泡体をタイルとタイルの隙間に押し込
むとき変形してしまう。また硬さが2000g/cm
よりも大きいと柔軟性に欠けるためタイルシートの製作
作業が困難である。一般に使用するタイルの大きさが大
きくなるにつれ本発明の積層目地の硬さは大きくなる。
【0019】本発明の軟らかい発泡体は硬い発泡体より
も全目地幅が1.0mm以上、好ましくは1.0mmか
ら6mmとするのがよい。全目地幅についての硬い発泡
体と、軟らかい発泡体の差はタイルの大きさ、タイルと
タイルの隙間の大きさに従って大きくななる。目地幅の
差が大きすぎるとタイルとタイルの隙間に挿入するのが
困難であるばかりか、タイルとタイルの側面の摩擦抵抗
によって軟らかい目地が変形を起こしてタイルとタイル
との隙間のコンクリート深さが均一にならず、タイルと
コンクリートのエッジが直角に仕上がらない外観の悪い
製品となる。
【0020】本発明の軟らかい発泡体の厚さはタイル等
のサイズ、及びタイルとタイルの隙間の大きさ、並びに
隙間の深さ等により、それらが大きくなるに従って大き
くなる傾向にあるが、厚さが1.0mm以上、更に好ま
しくは2.0mm以上である。1.0mm以下ではタイ
ルとタイルの隙間に挿入するとき折り曲がって好ましく
ない。
【0021】図6は図5で作成した本発明の積層目地を
使ったタイルシートを上下面を逆にして、プレキャスト
コンクリート板製造型枠5の中に複数個配置される。こ
の時タイルの寸法が小さいとタイル1と目地(2)の硬
い発泡体(2)aの間に隙間8が発生するが軟らかい発
泡体(2)bにより、タイル1とタイル1の隙間は完全
に密閉される。この時、軟らかい発泡体(2)bは幅方
向に圧縮され、従って軟らかい発泡体(2)bは当初の
硬さより更に硬さを増し、しかも軟らかい発泡体(2)
bのタイル側面と接する端部はタイル側面に圧着すれる
ため、タイルとの間に摩擦を生じコンクリートの重さで
も変形しにくくなる。このタイルシートが配置されたプ
レキャストコンクリート板製造型枠5の上面より、生コ
ンクリートホース7より生コンクリート6が注入され
る。この時、本発明の目地(2)は軟らかい発泡体
(2)bによりタイル1の隙間が完全に密閉され、しか
も軟らかい発泡体の端部はタイル1の側面に押圧されタ
イル1の間に摩擦力を生じて変形せず、生コンクリート
6は漏れることはない。
【0022】
【実施例】本発明の目地を次のようにして製作した。2
5%圧縮硬さが775g/cm、厚さ3mmのポリエ
チレン発泡体を目地幅7.5mmに切断して紐状目地を
製作した。次に硬さ225g/cm、厚さ3mmのポ
リエチレン発泡体を目地幅9.5mmに切断し、同様に
して紐状目地を製作した。この両目地を両面粘着テープ
にて上下紐状に合わせて両側に軟らかい発泡体が均等に
とびでるように貼り合わせた。次に前述の本発明の積層
目地を使っての実施例を示す。
【実施例1】縦、横、高さがそれぞれ108mm、60
mm、9.5mmのタイルをタイルとタイルの隙間を
7.5mmとしてタイルシート製作木枠に配置し、本発
明の積層目地をタイルとタイルの隙間に縦、横に配置押
圧し、更に上面より片面粘着フイルムを押圧してタイル
シートを製作した。本タイルシートをプレキャストコン
クリート板製造型枠に上下面を逆にして、軟らかい発泡
体がコンクリートに接するように配置した後、生コンク
リートを15cmの高さになるよう注入した。2日間養
成した後脱型させ、更に片面粘着フイルム並びに本発明
の積層目地を除去したところタイルの側面にも、表て表
面にも全くコンクリートの付着もなくしかもタイルとタ
イルの隙間のコンクリートエッジも直角さが出ており、
非常に外観も良い製品であった。
【実施例2】実施例1とタイルとタイルの隙間が9mm
に広げた以外は全く同様な方法で作業した。本積層目地
を使ったタイル付きプレキャストコンクリート板は実施
例1と同様に、タイル側面並びに表面もコンクリートの
漏れがなく、外観も良好な製品であった。実施例1並び
に実施例2からわかるように同一積層目地でタイルとタ
イルとの隙間を7.5mmと9mmとしてもコンクリー
トの漏れはなかった。言い換えればタイルの幅が1.5
mm異なっても同一積層目地で完全に漏水を止めること
ができる。
【0023】
【発明の効果】本発明は以上述べたように目地幅が狭
く、しかも硬さが硬い発泡体と目地幅が広く、しかも硬
さが軟らかい発泡体との積層体を目地として用いること
により、寸法精度の悪いタイルに於いてもタイルとタイ
ルとの隙間を軟らかい発泡体の圧縮柔軟性によって、完
全にシールすることができ、結果として板状装飾物付き
コンクリート板製造時に目地の隙間を通じて浸入するコ
ンクリートを完全に防止することができ、タイルの側
面、並びに表て面を汚染することがない。従って、これ
まで行われていた高水圧ジェット洗浄法による高圧水洗
の工程を省くことができるとともに、水洗によるタイル
の破損もなく作業性、並びに経済性に優れている。また
タイルとコンクリートのエッヂが直角にできくるため外
観の良好な板状タイル装飾物付きコンクリート板を提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来のポリエチレン発泡体製目地の斜視図で
ある。
【図2】 従来のポリエチレン発泡体製目地を用いての
タイルシート製作箱の断面図である。
【図3】 プレキャストコンクリート板製作型枠に図2
で製作したタイルシートをセットしたプレキャストコン
クリート板製造断面図である。
【図4】 本発明の積層目地の1斜視図である。
【図5】 本発明の積層目地を用いてのタイルシート製
作箱の断面図である。
【図6】 本発明の積層目地をプレキャストコンクリー
ト製作型枠にセツトしたプレキャストコンクリート板製
造断面図である。
【符号の説明】
1 タイル 2 従来のポリエチレン発泡体製目地 (2) 本発明の積層目地 (2)a 本発明の積層目地の硬い発泡体 (2)b 本発明の積層目地の軟らかい発泡体 3 片面粘着テープ 4 タイルシート製作用木枠 5 プレキャストコンクリート製作型枠 6 コンクリート 7 注入ホース 8 隙間 9 接合面

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 JIS,K6767による圧縮硬さが5
    00〜2000g/cmの硬さを有する硬い発泡体
    と、150〜500g/cm未満の硬さを有する軟ら
    かい発泡体を接合してなる積層目地であって、軟らかい
    発泡体の目地幅が硬い発泡体の目地幅より全幅で1.0
    mm以上大きいことを特徴とする板状装飾物付きコンク
    リート板製造用積層目地。
  2. 【請求項2】 積層目地がポリオレフイン発泡体、ポリ
    ウレタン発泡体、ゴム発泡体、塩化ビニル発泡体、ポリ
    アクリロニトリル発泡体、ポリエチレン酢酸ビニル発泡
    体から組み合わせ選ばれた同種、又は異種の積層目地で
    ある請求項1記載の板状装飾物付きコンクリート板製造
    用積層目地。
  3. 【請求項3】 JIS,K6767による圧縮硬さが5
    00〜2000g/cmの硬さを有する硬い発泡と1
    50〜500g/cm未満の硬さを有する軟らかい発
    泡体を接合してなる積層目地であって、しかも軟らかい
    発泡体の目地幅が、硬い発泡体の目地幅より全幅で1.
    0mm以上大きいことを特徴する積層目地を軟らかい発
    泡体の表面が、生コンクリートに接するように所定間隔
    で整列してなる板状装飾物の周囲に格子状に配置したの
    ち、生コンリートを注入してなる板状装飾物付きコンク
    リート板の製造方法。
JP10347994A 1994-04-07 1994-04-07 板状装飾物付きコンクリート板製造用目地並びに 施工方法 Pending JPH07279359A (ja)

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JP10347994A JPH07279359A (ja) 1994-04-07 1994-04-07 板状装飾物付きコンクリート板製造用目地並びに 施工方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2022000576A (ja) * 2016-03-07 2022-01-04 藤垣窯業株式会社 タイルユニットの軟質樹脂目地材

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