JPH07278248A - ポリウレタン組成物 - Google Patents

ポリウレタン組成物

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JPH07278248A
JPH07278248A JP6093914A JP9391494A JPH07278248A JP H07278248 A JPH07278248 A JP H07278248A JP 6093914 A JP6093914 A JP 6093914A JP 9391494 A JP9391494 A JP 9391494A JP H07278248 A JPH07278248 A JP H07278248A
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    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G18/00Polymeric products of isocyanates or isothiocyanates
    • C08G18/06Polymeric products of isocyanates or isothiocyanates with compounds having active hydrogen
    • C08G18/08Processes
    • C08G18/10Prepolymer processes involving reaction of isocyanates or isothiocyanates with compounds having active hydrogen in a first reaction step
    • C08G18/12Prepolymer processes involving reaction of isocyanates or isothiocyanates with compounds having active hydrogen in a first reaction step using two or more compounds having active hydrogen in the first polymerisation step

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 低粘度で、湿気硬化速度が高く、貯蔵安定性
の良好なポリウレタン組成物を提供すること。 【構成】 ポリイソシアネート化合物(A)と、ポリオ
ール化合物(B)とを反応させてなる反応系に、ジオー
ル化合物(C)を添加して更に反応させることにより得
られる、末端イソシアネート基を3〜10重量%含有す
るウレタンプレポリマーと、マロン酸エステル化合物
(D)と、モノイソシアネート化合物(E)と、硬化触
媒(F)と、可塑剤(G)とを含有し、 ポリイソシア
ネート化合物(A)のNCO基のモル数をa、ポリオー
ル化合物(B)のOH基のモル数をb、ジオール化合物
(C)のOH基のモル数をcとするとき、下記式〜
で示される条件を満足する相対的割合で反応させて前記
ウレタンプレポリマーが合成される。 式 5≦(a/b)≦60 式 2.7≦〔(a−b)/c〕≦11 式 2.5≦〔a/(b+c)〕≦6

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一液性湿気硬化型のポ
リウレタン組成物に関し、更に詳しくは、粘度が低くて
施工性に優れ、施工後における良好な硬化特性を有し、
しかも貯蔵安定性に優れたポリウレタン組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】例えば建築・住宅設備用の内外塗装パネ
ル、屋根材、壁材などにおいて、断熱性や防音性を付与
するため、空気を内包する板状の多孔質断熱材の両面
に、金属板等を貼り合わせてなる積層パネルが広く使用
されている。そして、多孔質断熱材と金属板等とを接着
させるために各種の接着剤が使用されている。これらの
うち、空気中や被着体中の水分により硬化する一液性湿
気硬化型のウレタン系接着剤は、作業性や接着性能など
の点から特に有効である。
【0003】しかして、建築・住宅設備などの用途で
は、大きなサイズの積層パネルが必要であり、従って、
このような積層パネルを作製する場合には、ある程度大
きな面積に接着剤を塗布することになる。そのため、接
着剤の塗布方法として、スプレー、カーテンフロー、ロ
ール、コテ等による塗布方法が一般に用いられており、
このような塗布方法を採用する場合においては、塗布さ
れる接着剤が粘度の低いものであることが必要である。
そして、上記の用途に好適である一液性湿気硬化型のウ
レタン系接着剤において、粘度を低下させるための手段
として溶剤や可塑剤を添加することが一般的に行われて
いる。
【0004】しかしながら、粘度を低下させるために必
要以上に溶剤を添加することは、塗布施工時における作
業環境を害し、溶剤の使用を制限すべきであるという社
会的要請にも反することになり好ましいものではない。
また、組成物の低粘度化に寄与させるためには、相当量
の可塑剤を添加しなけらばならず、このため、添加され
た可塑剤が硬化物の表面にブリードして接着力を低下さ
せるという問題がある。
【0005】一方、一液性湿気硬化型のウレタン系接着
剤を大きなサイズの被着体に塗布して貼り合わせた後、
当該ウレタン系接着剤を硬化する方法として、従来、圧
締状態で十数時間以上養生する方法が採られている
〔「接着の技術」第10巻第2号第34頁(199
1)〕。
【0006】更に、養生時間の短縮化等を図るためには
湿気硬化速度を高める必要があり、湿気硬化速度を高め
るための手段として、従来、以下のような技術が紹介さ
れている。 3官能以上のポリアルキレンエーテルポリオール
と、有機ジイソシアネート化合物の過剰量を反応させて
得られるウレタンプレポリマーを用いる技術(特開昭5
4−126297号公報参照)。 トリオールおよびジオールの混合ポリオールとトリ
レンジイソシアネート化合物とからなるウレタンプレポ
リマー(X)と、前記混合ポリオールとジフェニルメタ
ン−4,4' −ジイソシアネートとからなるウレタンプ
レポリマー(Y)とを混合して用いる技術(特開昭59
−78227号公報参照)。 接着剤に水蒸気を吹き込んだり、塗布後において接
着剤層に水蒸気を吹き付ける技術(特開平5−3294
2号公報)。 硬化触媒として特定の化合物を用いる技術(特開昭
63−120721号公報、特開平3−188120号
公報)。
【0007】しかしながら、上記の公報記載の技術で
は、ある程度高い湿気硬化速度が達成できるものの、当
該ウレタンプレポリマーの粘度が相当高いものとなり、
また貯蔵安定性が損なわれるという問題がある。また、
上記の公報記載の技術では、低分子量のジイソシアネ
ート化合物が組成物中に過剰に存在するため、初期段階
における良好な硬化特性(以下「初期硬化性」という)
が発揮されないという問題があり、また、混合物の粘度
が高くて塗布作業等の施工性に劣るものである。また、
上記の公報記載の技術では、急速な加熱により接着剤
が発泡して接着性能や外観状態が損なわれやすく、ま
た、接着剤に膜が形成されて可使時間(オープンタイ
ム)が著しく短いものとなる。更に、上記の公報記載
の技術によれば、圧締状態による養生時間をある程度短
縮できるが、1〜6時間程度の圧締が依然として必要で
あり、養生時間の一層の短縮化(例えば5〜10分間程
度の加熱圧締による実用強度の達成)が望まれている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上のような
事情に基いてなされたものである。本発明の第1の目的
は、粘度が低くて塗布作業等の施工性に優れたポリウレ
タン組成物を提供することにある。本発明の第2の目的
は、更に加えて、湿気硬化速度が高く、短い加熱養生時
間で実用的な強度を有する硬化物を形成することのでき
るポリウレタン組成物を提供することにある。本発明の
第3の目的は、更に加えて、粘度の経時的変化が小さく
て貯蔵安定性の良好なポリウレタン組成物を提供するこ
とにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のポリウレタン組
成物は、1分子中に存在するイソシアネート基の数が平
均して2を超えるポリイソシアネート化合物(A)と、
1分子中に3つ以上の水酸基を有する、平均分子量1,
000〜30,000のポリオール化合物(B)とを反
応させてなる反応生成系に、1分子中に2つの水酸基を
有する、平均分子量が1,000〜20,000のジオ
ール化合物(C)を添加して更に反応させることにより
得られる、末端イソシアネート基を3〜10重量%の割
合で含有するウレタンプレポリマー100重量部と、マ
ロン酸エステル化合物(D)1〜30重量部と、モノイ
ソシアネート化合物(E)0.1〜5重量部と、硬化触
媒(F)0.01〜5重量部と、可塑剤(G)0〜30
重量部とが含有されてなり、前記ポリイソシアネート化
合物(A)におけるイソシアネート基のモル数をa、前
記ポリオール化合物(B)における水酸基のモル数を
b、前記ジオール化合物(C)における水酸基のモル数
をcとするとき、下記式〜で示される条件を満足す
る相対的割合で反応させることにより、前記ウレタンプ
レポリマーが合成されていることを特徴とする。 式 5≦(a/b)≦60 式 2.7≦〔(a−b)/c〕≦11 式 2.5≦〔a/(b+c)〕≦6
【0010】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明のポリウレタン組成物は、末端イソシアネート基を
3〜10重量%の割合で含有する特定のウレタンプレポ
リマーと、マロン酸エステル化合物(D)と、モノイソ
シアネート化合物(E)と、硬化触媒(F)とが必須成
分として含有され、更に、可塑剤(G)が添加含有され
て構成されている。
【0011】上記特定のウレタンプレポリマーは、特定
のポリイソシアネート化合物(A)〔以下(A)成分と
もいう〕と、特定のポリオール化合物(B)〔以下
(B)成分ともいう〕とをウレタン化反応させてなる反
応生成系に、特定のジオール化合物(C)〔以下(C)
成分ともいう〕を添加して更にウレタン化反応させるこ
とにより得られるプレポリマーである。すなわち、本発
明は、ウレタンプレポリマーを合成する際において、ポ
リイソシアネート化合物とポリオール化合物のウレタン
化反応を、ポリイソシアネート化合物とジオール化合物
とのウレタン化反応に先行して行う点に大きな特徴を有
するものである。
【0012】<(A)成分>特定のウレタンプレポリマ
ーを構成する(A)成分は、1分子中に存在するイソシ
アネート基(官能基)の数が平均して2を超えるポリイ
ソシアネート化合物である。
【0013】(A)成分としては、例えば、ジイソシア
ネート化合物と、3官能以上の低分子量ポリオールとの
ウレタン化反応によって得られる、末端イソシアネート
基を有するウレタン化合物を挙げることができる。斯か
るウレタン化反応に供されるジイソシアネート化合物と
しては、例えばトルエンジイソシアネート、キシリレン
ジイソシアネート、ポリフェニルメタンジイソシアネー
ト、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、イ
ソホロンジイソシアネート、トリレンジイソシアネー
ト、ヘキサメチレンジイソシアネート、ナフタレンジイ
ソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネー
ト、水添キシリレンジイソシアネート、ジシクロヘキシ
ルメタンジイソシアネートなどのジイソシアネート化合
物などを挙げることができる。
【0014】更に(A)成分として、分子構造中にアロ
ファネート結合、イソシアヌレート結合、カルボジイミ
ド結合などを有し、分子中に2を超えるイソシアネート
基を有する化合物、例えば上記のジイソシアネート化合
物の二量化物や三量化物、ポリメリックジフェニルメタ
ンジイソシアネートなどであってもよい。以上のポリイ
ソシアネート化合物は、単独で、あるいは2種類以上組
み合わせて(A)成分を構成することができる。
【0015】上記のポリイソシアネート化合物うち、反
応性が高くて粘度が低いという観点からポリメリックジ
フェニルメタンジイソシアネートが好ましい。市販品と
して、「スミジュール44V10」、「スミジュール4
4V20」、「スミジュール44V40」、「スミジュ
ール44V70」〔以上、住友バイエルウレタン(株)
製〕、「PAPI135」、「PAPI20」〔以上、
化成アップジョン社製〕、「MDI−CR100」、
「MDI−CR200」、「MDI−CR300」〔以
上、三井日曹ウレタン社製〕、「ミリオネートMR」
〔日本ポリウレタン工業社製〕などを好適に用いること
ができる。
【0016】<(B)成分>特定のウレタンプレポリマ
ーを構成する(B)成分は、1分子中に3つ以上の水酸
基を有するポリオール化合物である。1分子中における
水酸基の数は、低粘度のウレタンプレポリマーを構成す
ることができるという点から3〜4であることが好まし
く、特に3であることが好ましい。
【0017】また、(B)成分の平均分子量は、低粘度
のウレタンプレポリマーを構成することができるという
点から、1,000〜30,000とされ、好ましくは
3,000〜10,000、更に好ましくは4,000
〜7,000とされる。
【0018】(B)成分としては、例えば、多価アルコ
ール類(例えばトリメチロールプロパン、グリセリン、
ヘキサントリオール、ペンタエリスリトール誘導体、ソ
ルビトール、ネオペンチルグリコール等)と、アルキレ
ンオキサイド(例えばエチレンオキサイド、プロピレン
オキサイド等)との付加重合により得られるポリエーテ
ルポリオール;前記多価アルコール類と、多塩基酸類
(例えばマレイン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン
酸、酒石酸、テレフタル酸、イソフタル酸等)との縮合
反応により得られるポリエステルポリオール;水酸基を
含有する重合性モノマー(例えばアクリル酸ヒドロキシ
エチル、アクリル酸ヒドロキシブチル、トリメチロール
プロパンモノアクリレート等)を単独で重合し、また
は、これらと共重合可能なモノマー(例えばアクリル
酸、メタクリル酸、スチレン、アクリロニトリル、α−
メチルスチレン等)とを共重合して得られる3官能以上
のアクリルポリオール;両末端にエポキシ基を有するエ
ポキシ樹脂と、モノエタノールアミン、ジエタノールア
ミンなどとを反応させて得られる3官能以上のエポキシ
ポリオールなどを挙げることができる。以上のポリオー
ル化合物は、単独で、あるいは2種類以上組み合わせて
(B)成分を構成することができる。
【0019】上記のポリオール化合物うち、粘度が低い
という点でポリエーテルポリオールが好ましい。市販品
として、「エクセノール823」、「エクセノール10
30」、「エクセノール3030」、「エクセノール4
030」、「エクセノール5030」、「プレミノール
PML−3005」、「プレミノールPML−301
0」、「プレミノールPML−3015」、「プレミノ
ールPML−3017」、「プレミノールPML−70
05」、「プレミノールPML−7012」、「プレミ
ノールPML−7021」〔以上、旭硝子社製〕などを
好適に用いることができる。
【0020】<(C)成分>特定のウレタンプレポリマ
ーを構成する(C)成分は、1分子中に2つの水酸基を
有するジオール化合物である。(C)成分の平均分子量
は、低粘度のウレタンプレポリマーを構成することがで
きるという点から、1,000〜20,000とされ、
好ましくは2,000〜10,000、更に好ましくは
3,000〜5,000とされる。
【0021】(C)成分としては、例えば、多価アルコ
ール類(例えばエチレングリコール、プロピレングリコ
ール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコ
ール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、ヘキサメチレングリコール、1,3−ブチレングリ
コール、1,4−ブタンジオール等)と、アルキレンオ
キサイド(例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキ
サイド等)との付加重合により得られるポリエーテルジ
オール;前記多価アルコール類と、多塩基酸類(例えば
マレイン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、酒石
酸、テレフタル酸、イソフタル酸等)との縮合反応によ
り得られるポリエステルジオール;ラクトン類(例えば
ε−カプラクトン、γ−バレロラクトン等)の開環重合
により得られるポリエステルジオール;水酸基を含有す
る重合性モノマー(例えばアクリル酸ヒドロキシエチ
ル、アクリル酸ヒドロキシブチル、トリメチロールプロ
パンモノアクリレート等)を単独で重合し、または、こ
れらと共重合可能なモノマー(例えばアクリル酸、メタ
クリル酸、スチレン、アクリロニトリル、α−メチルス
チレン等)とを共重合して得られるアクリルジオール;
ヒマシ油およびその誘導体;両末端にエポキシ基を有す
るエポキシ樹脂と、モノエタノールアミン、ジエタノー
ルアミンなどとを反応させて得られるエポキシジオール
などを挙げることができる。以上のジオール化合物は、
単独で、あるいは2種類以上組み合わせて(C)成分を
構成することができる。
【0022】上記のジオール化合物うち、粘度が低いと
いう点でポリエーテルジオールが好ましい。市販品とし
て、「エクセノール1020」、「エクセノール202
0」、「エクセノール3020」、「エクセノール51
0」、「プレミノールPML−1002」、「プレミノ
ールPML−4002」、「プレミノールPML−40
10」、「プレミノールPML−4016」、「プレミ
ノールPML−5001」〔以上、旭硝子社製〕などを
好適に用いることができる。
【0023】<特定のウレタンプレポリマーの合成>本
発明のポリウレタン組成物を構成する特定のウレタンプ
レポリマーは、末端イソシアネート基を3〜10重量%
の割合で含有するプレポリマーである。特定のウレタン
プレポリマーは、(1) 上記(A)成分と、上記(B)成
分とをウレタン化反応させ、次いで、(2) 反応生成系に
(C)成分を添加して更にウレタン化反応させることに
より合成することができる。ウレタン化反応は、通常の
反応条件(例えば20〜100℃で1〜6時間)で行う
ことができる。
【0024】ウレタンプレポリマーの合成に際しては、
上記の(A)成分〜(C)成分を特定の比率で使用して
反応させる。具体的には(A)成分のイソシアネート基
のモル数をa、(B)成分の水酸基のモル数をb、
(C)成分の水酸基のモル数をcとするとき、下記式
〜で示される条件を満足する相対的割合で反応させ
る。 式 5≦(a/b)≦60 式 2.7≦〔(a−b)/c〕≦11 式 2.5≦〔a/(b+c)〕≦6
【0025】(A)成分と、(B)成分とをウレタン化
反応させる際における(A)成分と(B)成分との使用
比率(a/b)は、上記式に示すように5〜60とさ
れ、好ましくは10〜30、更に好ましくは13〜18
とされる。使用比率(a/b)が5未満である場合に
は、反応生成物の粘度が高くなってゲル化することにな
るので好ましくない。一方、使用比率(a/b)が60
を超える場合は、得られるウレタンプレポリマー中に
(A)成分に起因するイソシアネート基が多量に残存す
るため、最終的に得られる組成物において初期硬化性を
発揮することができない。
【0026】(A)成分と(B)成分とを反応させた
後、上記式および式を満足する割合で(C)成分を
添加し、(A)成分と(C)成分とをウレタン化反応さ
せる。
【0027】上記式において、(a−b)は、(A)
成分中に残存するイソシアネート基のモル数に相当し、
当該イソシアネート基の残存モル数と(C)成分の水酸
基のモル数との比率〔(a−b)/c〕は、上記式に
示すように2.7〜11とされ、好ましくは4〜8、更
に好ましくは5〜7とされる。比率〔(a−b)/c〕
が2.7未満である場合には、反応生成物であるウレタ
ンプレポリマーの粘度が高くなってゲル化することにな
るので好ましくない。一方、比率〔(a−b)/c〕が
11を超える場合は、得られるウレタンプレポリマー中
に(A)成分に起因するイソシアネート基が多量に残存
するため、最終的に得られる組成物において初期硬化性
を発揮することができない。
【0028】上記式に示すように、(A)成分中のイ
ソシアネート基と、(B)成分および(C)成分中の水
酸基との比率〔a/(b+c)〕は2.5〜6とされ、
好ましくは3.5〜5.5とされ、更に好ましくは4〜
5とされる。比率〔a/(b+c)〕が2.5未満であ
る場合には、反応生成物であるウレタンプレポリマーの
粘度が高くなってゲル化することになるので好ましくな
い。一方、比率〔a/(b+c)〕が6を超える場合
は、得られるウレタンプレポリマー中に(A)成分に起
因するイソシアネート基が多量に残存するため、最終的
に得られる組成物において初期硬化性を発揮することが
できない。
【0029】以上のようにして合成される特定のウレタ
ンプレポリマーにおいて、末端イソシアネート基の含有
割合は3〜10重量%とされ、好ましくは4〜8重量
%、更に好ましくは5〜7重量%とされる。この割合が
3重量%未満では、ウレタンプレポリマーおよび最終的
に得られる組成物の粘度が高いものとなって、当該組成
物による施工性が損なわれる。一方、この割合が10重
量%を超える場合には、イソシアネート基が多量に存在
するため、最終的に得られる組成物において初期硬化性
を十分に発揮することができない。
【0030】特定のウレタンプレポリマーを合成するに
際しては、(A)成分、(B)成分、(C)成分と共
に、必要に応じてポリアミン化合物を反応系に添加して
もよい。斯かるポリアミン化合物の具体例としては、エ
チレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレン
テトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレ
ンヘキサミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレ
ンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、シクロヘキシレ
ンジアミン、イソホロンジアミン、ピペラジン、メラミ
ンおよびこれらの誘導体などの脂肪族ポリアミン化合
物;o−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミ
ン、p−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフ
ェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホ
ン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、2,4−
ジアミノジフェニルアミン、1,5−ジアミノナフタレ
ン、1,8−ジアミノナフタレン、2,4−ジアミノト
ルエンなどの芳香族ポリアミン化合物を挙げることがで
きる。
【0031】<マロン酸エステル化合物(D)>本発明
のポリウレタン組成物を構成するマロン酸エステル化合
物(D)〔以下(D)成分ともいう〕としては、炭素数
1〜4個のアルキルモノアルコールと、マロン酸とのエ
ステル化反応によって得られるマロン酸エステル化合
物、例えばマロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、マロ
ン酸ジイソプロピル、マロン酸ジ−t−ブチル、マロン
酸メチルエチル、マロン酸t−ブチルエチルなどを挙げ
ることができる。これらのうち、組成物の粘度を低下さ
せ、貯蔵安定性を向上させる観点からマロン酸ジエチル
が特に好ましい。
【0032】(D)成分であるマロン酸エステル化合物
の含有割合としては、上記(A)成分、(B)成分およ
び(C)成分から合成される特定のウレタンプレポリマ
ー100重量部に対して1〜30重量部とされ、好まし
くは3〜15重量部、更に好ましくは5〜12重量部と
される。(D)成分の含有割合が1重量部未満では良好
な貯蔵安定性を発揮させることができず、一方、30重
量部を超えると、実用的な強度を有する硬化物を形成す
ることが困難となる。
【0033】<モノイソシアネート化合物(E)>本発
明のポリウレタン組成物を構成するモノイソシアネート
化合物(E)〔以下(E)成分ともいう〕は、組成物に
良好な貯蔵安定性を付与するために添加含有される。
(E)成分としては、ジイソシアネート化合物と、モノ
アルコールとを、イソシアネート基と水酸基とのモル比
率[〔NCO〕/〔OH〕]が2となる割合で反応させ
て得られるモノイソシアネート化合物、パラトルエンス
ルフォニルイソシアネート、トリデシルイソシアネー
ト、オクタデシルイソシアネート、フェニルイソシアネ
ートなどを挙げることができ、これらのうち、特に優れ
た貯蔵安定性を付与することができることから、パラト
ルエンスルフォニルイソシアネートが好ましい。
【0034】(E)成分であるモノイソシアネート化合
物の含有割合としては、特定のウレタンプレポリマー1
00重量部に対して0.1〜5重量部とされ、好ましく
は0.3〜3重量部、更に好ましくは0.5〜1重量部
とされる。(E)成分の含有割合が0.1重量部未満で
は良好な貯蔵安定性を発揮させることができず、一方、
5重量部を超えると、最終的に得られる組成物において
初期硬化性を十分に発揮することができない。
【0035】<硬化触媒(F)>本発明のポリウレタン
組成物を構成する硬化触媒(F)〔以下(F)成分とも
いう〕としては、例えば酢酸第一すず、オクタン酸第一
すず、ラウリン酸第一すず、オレイン酸第一すずなどの
カルボン酸第一すず;ジブチルチンアセテート、ジブチ
ルチンジラウレート、ジブチルチンマレエート、ジブチ
ルチンジ−2−エチル−ヘキソエート、ジラウリルチン
ジアセテート、ジオクチルチンジアセテートなどのカル
ボン酸のジアルキルすず塩;水酸化トリメチルすず、水
酸化トリブチルすず、水酸化トリオクチルすずなどの水
酸化トリアルキルすず;酸化ジブチルすず、酸化ジオク
チルすず、酸化ジラウリルすずなどの酸化ジアルキルす
ず;二塩化ジブチルすず、二塩化ジオクチルすずなどの
塩化ジアルキルすず;トリエチルアミン、ベンジルメチ
ルアミン、トリエチレンジアミン、ビス(2−ジメチル
アミノエチル)エーテル、N,N,N' ,N' ,N”−
ペンタメチルジエチレントリアミン、テトラメチルブタ
ンジアミン、2−メチル−トリエチレンジアミンなどの
第三級アミン;1,8−ジアザ−ビシクロ(5.4.
0)ウンデセン−7(以下、「DBU」と略して記載す
る)のフェノール塩、ステアリン酸塩、オレイン酸塩、
ギ酸塩などのDBU塩、オルソフタル酸モノDBU塩、
アジピン酸モノDBU塩、フェノールノボラック樹脂の
部分DEB塩などのDBU塩類;鉄(III) アセチルアセ
トナート、マンガン(III) アセチルアセトナート、亜鉛
(II)アセチルアセトナートなどのアセチルアセトナート
類;2−メチルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダ
ゾールなどのイミダゾール類;エポキシ樹脂の硬化促進
剤、ビス−4−(2,6−ジメチルモルホリノ)エチル
エーテル、ビス−2−(3,5−ジメチルモルホリノ)
エチルエーテル、4,4' −ジモルホリノジエチルエー
テルなどのモルホリン化合物を挙げることができる。上
記(E)成分としてパラトルエンスルフォニルイソシア
ネートを用いる場合には、カルボン酸の(ジ)アルキル
すず塩が好ましく、特にジブチルチンジラウレートが好
ましい。
【0036】(F)成分である硬化触媒の含有割合とし
ては、特定のウレタンプレポリマー100重量部に対し
て0.01〜5重量部とされ、好ましくは0.1〜2重
量部、更に好ましくは0.3〜1重量部とされる。
(F)成分の含有割合が0.01重量部未満では、最終
的に得られる組成物において初期硬化性を十分に発揮す
ることができず、一方、5重量部を超えると、組成物の
湿気硬化速度が過大となって十分な可使時間を確保する
ことができず、また、貯蔵安定性にも劣るものとなる。
【0037】<可塑剤(G)>本発明のポリウレタン組
成物を構成する可塑剤(G)〔以下(G)成分ともい
う〕としては、イソシアネート基に対して不活性な物質
なら特に制限されないが、特にジオクチルフタレート、
ジオクチルアジペート等のエステル化合物は、ポリウレ
タンとの相溶性がよく、かつ組成物の低粘度化に十分に
寄与できることから好ましい。(G)成分である可塑剤
の含有割合としては、特定のウレタンプレポリマー10
0重量部に対して0〜30重量部とされ、好ましくは1
0〜20重量部とされる。この割合が30重量部を超え
る場合には、添加された可塑剤が硬化物の表面にブリー
ドして接着力を低下させるので好ましくない。
【0038】本発明のポリウレタン組成物には、必要に
応じて各種の充填剤が添加含有されていてもよい。斯か
る充填剤としては、例えばタルク、炭酸カルシウム、ク
レー、合成シリカ、合成ゼオライト、ベントナイト、亜
鉛華、二酸化チタン、乾燥カーボンブラック、ガラス粒
子などを例示することができる。なお、これらの充填剤
は表面処理が施されていることが好ましい。更に、着色
剤、安定剤、増粘剤、タレ防止剤、非極性溶剤などが添
加含有されていてもよい。
【0039】本発明のポリウレタン組成物は、粘度が低
く、また、粘度の経時的変化も小さくて貯蔵安定性に優
れ、しかも、湿気硬化速度が高いものである。従って、
各種の用途に適用することができ、特に、建築・住宅設
備用の積層パネルを製造する際において、多孔質断熱材
と金属板とを接着させるための接着剤として好適に用い
ることができる。ここに、接着剤(ポリウレタン組成
物)は、多孔質断熱材の接着面および/または金属板の
接着面に、例えばスプレー、カーテンフロー、ロール、
コテ等を用いる通常の方法によって塗布することができ
る。
【0040】上記の積層パネルを製造するための接着剤
として、本発明のポリウレタン組成物を用いる場合に、
被着体(多孔質断熱材および金属板)を貼り合わせた
後、圧締状態において加熱することが好ましい。これに
より、初期硬化速度を更に高めることができる。ここ
に、加熱方法としては、熱風の吹き付け、ヒートプレ
ス、電磁誘導加熱、赤外線ランプや遠赤外線ランプ等に
よる加熱方法が挙げられる。加熱条件としては40〜1
00℃で1〜60分間であることが好ましく、更に好ま
しくは50〜70℃で3〜10分間とされる。また、初
期硬化を速めるための他の方法として、接着剤を塗布し
ない多孔質断熱材に水蒸気や水を吹き付けて加湿し、接
着剤が塗布されている金属板に圧着する方法を用いるこ
ともできる。以上の加熱および加湿を併用することによ
って、初期硬化速度が更に高いものとなり、養生時間の
一層の短縮化を図ることができる。初期硬化が行われた
後において、室温乃至は加温下に放置することにより、
空気中の水分により更に硬化して最終硬化物が得られ
る。
【0041】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明するが、
本発明はこれらによって限定されるのではない。なお、
以下において「部」および「%」は、それぞれ「重量
部」および「重量%」を意味するものとする。
【0042】<実施例1>平均官能基数が2.4である
ポリメリックジフェニルメタンジイソシアネート「スミ
ジュール44V20」〔住友バイエルウレタン(株)
製〕からなる(A)成分248gを容量2リットルのセ
パラブルフラスコに仕込み、窒素雰囲気下においてオイ
ルバスにより加熱した。フラスコ内の温度が90℃にな
った後、平均官能基数が3、平均分子量が5,000で
あるポリエーテルポリオール「エクセノール823」
〔旭硝子(株)製〕からなる(B)成分を200g添加
して、窒素雰囲気下、90℃で1時間攪拌することによ
り、(A)成分と(B)成分とを反応させた。上記にお
いて、(A)成分と(B)成分との使用比率は、官能基
比〔上記の式における(a/b):以下「官能基比
x」という〕で15.3である。
【0043】次いで、平均分子量が4,000であるポ
リエーテルジオール「エクセノール510」〔旭硝子
(株)製〕からなる(C)成分を552g添加して、窒
素雰囲気下、90℃で2時間攪拌することによって
(A)成分と(C)成分とを反応させ、これにより、末
端イソシアネート基を6.0%の割合で含有するウレタ
ンプレポリマーを得た。上記において、(A)成分中に
残存するイソシアネート基のモル数と(C)成分の水酸
基のモル数との比率〔上記の式における(a−b)/
c:以下「官能基比y」という〕は6.2である。ま
た、(A)成分中のイソシアネート基と、(B)成分お
よび(C)成分中の水酸基との比率〔上記の式におけ
るa/(b+c):以下「官能基比z」という〕は4.
6である。
【0044】次いで、この反応系の温度を50℃とした
後、マロン酸ジエチル〔十全化学(株)製〕からなる
(D)成分91.2gと、モノイソシアネート化合物
「アディティブTI」〔住友バイエルウレタン(株)
製〕からなる(E)成分8.6gと、ジブチルチンジラ
ウレート「アデカスタブBT−11」〔旭電化工業
(株)製〕からなる(F)成分5.4gと、ジオクチル
アジペート〔大八化学工業(株)製〕からなる(G)成
分142.7gとを添加し、窒素雰囲気下、50℃で3
0分間攪拌して本発明のポリウレタン組成物を得た。
【0045】<実施例2〜20>後記表1〜表3に示す
配合処方に従って、実施例1と同様の操作を行うことに
より、本発明のポリウレタン組成物を得た。
【0046】<比較例1〜10>後記表4〜表5に示す
配合処方に従って、実施例1と同様の操作を行うことに
より、比較用のポリウレタン組成物を得た。
【0047】<比較例11>(B)成分と(C)成分を
予め混合し、この混合ポリオールと(A)成分とを90
℃で3時間反応させたこと以外は実施例15と同様の操
作を行うことにより、比較用のポリウレタン組成物を得
た。
【0048】なお、後記表1〜表5において、(A)成
分〜(G)成分としては、次のものを用いた。
【0049】<(A)成分> 「スミジュール44V20」〔住友バイエルウレタン
(株)製〕
【0050】<(B)成分> (B−):「エクセノール 823」〔旭硝子(株)
製,官能基数3,平均分子量5,000〕 (B−):「エクセノール1030」〔旭硝子(株)
製,官能基数3,平均分子量1,000〕 (B−):「エクセノール3030」〔旭硝子(株)
製,官能基数3,平均分子量3,000〕 (B−):「エクセノール4030」〔旭硝子(株)
製,官能基数3,平均分子量4,000〕 (B−):「プレミノールPML−7021」〔旭硝
子(株)製,官能基数4,平均分子量13,000〕 (B−):「プレミノールPML−3015」〔旭硝
子(株)製,官能基数3,平均分子量15,000〕 (B−):「プレミノールPML−7001」〔旭硝
子(株)製,官能基数3,平均分子量6,000〕 (B−):「アデカポリエーテルG−700」〔旭電
化工業(株)製,官能基数3,平均分子量700〕 (B−):「アデカポリエーテルG−1500」〔旭
電化工業(株)製,官能基数3,平均分子量1,50
0〕
【0051】<(C)成分> (C−):「エクセノール 510」〔旭硝子(株)
製,平均分子量4,000〕 (C−):「エクセノール 530」〔旭硝子(株)
製,平均分子量3,000〕 (C−):「エクセノール1020」〔旭硝子(株)
製,平均分子量1,000〕 (C−):「エクセノール2020」〔旭硝子(株)
製,平均分子量2,000〕 (C−):「エクセノール3020」〔旭硝子(株)
製,平均分子量3,000〕 (C−):「エクセノール 720」〔旭硝子(株)
製,平均分子量700〕 (C−):「プレミノールPML−4010」〔旭硝
子(株)製,平均分子量10,000〕
【0052】<(D)成分> マロン酸ジエチル〔十全化学(株)製〕 <(E)成分> (E−):「アディティブTI」〔住友バイエルウレ
タン(株)製〕 (E−):トリレンジイソシアネート「TDI−8
0」と、メタノールとの等モル反応物 <(F)成分> (F−):ジブチルチンジラウレート「アデカスタブ
BT−11」〔旭電化工業(株)製〕 (F−):1,8−ジアザ−ビシクロ(5.4.0)
ウンデセン−7「DBU」〔サンアプロ(株)製〕 <(G)成分> (G−):ジオクチルアジペート〔大八化学工業
(株)製〕 (G−):ジオクチルフタレート〔協和油化(株)
製〕
【0053】<試験例>実施例1〜20により得られた
本発明の組成物、および比較例1〜11により得られた
比較用の組成物の各々について、粘度の測定、初期硬化
性の評価および貯蔵安定性の評価を行った。結果を表1
〜表5に併せて示す。
【0054】なお、測定方法・評価方法は以下のとおり
である。 (1)粘度 約80gのポリウレタン組成物を容量100ミリリット
ルの容器に入れ、BM型粘度計によって25℃における
粘度を測定した。 (2)初期硬化性 塗装鋼板(40mm×40mm×0.6mm)上に、
0.48gのポリウレタン組成物をほぼ均一に塗布し、
この塗装鋼板と、ロックウール(40mm×40mm×
25mm)とを貼り合わせて試験片とし、この試験片を
ヒートプレス(60℃・5kgf/cm2 )により圧着
した。10分間経過後試験片を取り出し、直ちに、試験
片から塗装鋼板を剥がして破壊状態を観察し、以下の基
準に従って初期硬化性を評価した。 (評価基準) 「○」:ロックウールの材料破壊 「△」:ロックウールの材料破壊と、「接着層の凝集破
壊」または「接着層−塗鋼板間の界面破壊」とが混在 「×」:「接着層の凝集破壊」または「接着層−塗装鋼
板間の界面破壊」 (3)貯蔵安定性 約80gのポリウレタン組成物を容量100ミリリット
ルのネジ口付きガラス瓶に入れて窒素を封入した後密栓
した。これを40℃の恒温槽中で30日間放置し、放置
前後における粘度の変化から、以下の基準に従って貯蔵
安定性を評価した。 (評価基準)放置前の粘度をV1 放置後の粘度V2 とす
るとき、 「○」:(V2 /V1 )≦1.5 「△」:1.5<(V2 /V1 )≦3 「×」:3<(V2 /V1
【0055】
【表1】
【0056】
【表2】
【0057】
【表3】
【0058】
【表4】
【0059】
【表5】
【0060】表1〜表5に示す結果から明らかなよう
に、実施例1〜20による組成物は、粘度が低く、良好
な初期硬化性および良好な貯蔵安定性を有するものであ
ることが理解される。これに対して、平均分子量が過小
な(B)成分を使用した比較例1の組成物、および、平
均分子量が過小な(C)成分を使用した比較例2の組成
物の組成物は、何れも粘度の高いものとなっている。ま
た、(D)成分であるマロン酸エステル化合物を含有し
ていない比較例3の組成物、(E)成分であるモノイソ
シアネート化合物を含有していない比較例4の組成物、
(F)成分である硬化触媒の含有割合が過大である比較
例5の組成物は、何れも、貯蔵安定性に劣るものとなっ
ている。また、(A)成分の相対的使用割合(イソシア
ネート基の割合)が過小である比較例6および比較例7
の組成物は、何れも粘度の高いものとなっている。ま
た、(A)成分の相対的使用割合が過大である比較例8
の組成物、イソシアネート基が多量に存在するウレタン
プレポリマーを含有する比較例10の組成物は、何れも
初期硬化性に劣るものとなっている。また、混合ポリオ
ールと、(A)成分とを反応させて合成されたウレタン
プレポリマーを含有する比較例11の組成物は、粘度が
高く、貯蔵安定性にも劣るものとなっている。
【0061】
【発明の効果】本発明のポリウレタン組成物は、粘度が
低くて塗布作業などの施工性に優れ、更に、粘度の経時
的変化も小さくて貯蔵安定性に優れ、しかも、湿気硬化
速度が高いものであって、短時間の加熱養生によって十
分な湿気硬化が行われ、実用強度の高い初期硬化物を得
ることができる。このような優れた特性によって、本発
明のポリウレタン組成物は、各種の用途に有用であり、
建築・住宅設備用の内外装パネル、屋根、壁材等の断熱
積層パネル(積層パネル)を製造する際における一液性
湿気硬化型の接着剤として特に好適に用いることができ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1分子中に存在するイソシアネート基の
    数が平均して2を超えるポリイソシアネート化合物
    (A)と、1分子中に3つ以上の水酸基を有する、平均
    分子量1,000〜30,000のポリオール化合物
    (B)とを反応させてなる反応生成系に、1分子中に2
    つの水酸基を有する、平均分子量が1,000〜20,
    000のジオール化合物(C)を添加して更に反応させ
    ることにより得られる、末端イソシアネート基を3〜1
    0重量%の割合で含有するウレタンプレポリマー100
    重量部と、マロン酸エステル化合物(D)1〜30重量
    部と、モノイソシアネート化合物(E)0.1〜5重量
    部と、硬化触媒(F)0.01〜5重量部と、可塑剤
    (G)0〜30重量部とが含有されてなり、 前記ポリイソシアネート化合物(A)におけるイソシア
    ネート基のモル数をa、前記ポリオール化合物(B)に
    おける水酸基のモル数をb、前記ジオール化合物(C)
    における水酸基のモル数をcとするとき、下記式〜
    で示される条件を満足する相対的割合で反応させること
    により、前記ウレタンプレポリマーが合成されているこ
    とを特徴とするポリウレタン組成物。 式 5≦(a/b)≦60 式 2.7≦〔(a−b)/c〕≦11 式 2.5≦〔a/(b+c)〕≦6
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020071229A (ko) * 2001-03-05 2002-09-12 대한민국(부산대학교) 정형외과 주형주물용 수경화성 폴리우레탄 수지 조성물
KR100416077B1 (ko) * 2001-11-13 2004-01-24 강재신 가로수 보호판
JP2009091587A (ja) * 1998-04-08 2009-04-30 Asahi Kasei Chemicals Corp 新規なポリイソシアネート及びその製造方法

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KR100416077B1 (ko) * 2001-11-13 2004-01-24 강재신 가로수 보호판

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