JPH07278173A - 3−o−アルキル−5,6−ジ−o−アルキル−d−グルコフラノース、その製造方法及びそれを含有する化粧料 - Google Patents

3−o−アルキル−5,6−ジ−o−アルキル−d−グルコフラノース、その製造方法及びそれを含有する化粧料

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JPH07278173A
JPH07278173A JP6066245A JP6624594A JPH07278173A JP H07278173 A JPH07278173 A JP H07278173A JP 6066245 A JP6066245 A JP 6066245A JP 6624594 A JP6624594 A JP 6624594A JP H07278173 A JPH07278173 A JP H07278173A
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JP6066245A
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Shinji Yano
真司 矢野
Koichi Urata
興一 浦田
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Kao Corp
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Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 次の一般式(1); 【化1】 (式中、RはC1〜C24の炭化水素基、R1 はC1〜
C6の炭化水素基を示す)で表される3−O−アルキル
−5,6−ジ−O−アルキル−D−グルコフラノース。
また、3−O−アルキル−5,6−ジ−O−アルキル−
D−グルコフラノースの製造方法及びそれを含有する化
粧料。 【効果】 3−O−アルキル−5,6−ジ−O−アルキ
ル−D−グルコフラノースは、優れた保湿性及び乳化力
を有しており、化粧料基剤等として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、界面活性剤、医薬原
料、化粧品原料等として重要な糖エーテル化合物である
3−O−アルキル−5,6−ジ−O−アルキル−D−グ
ルコフラノース、その製造方法及びそれを含有する化粧
料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、多価アルコール類及びそれらのエ
ステル類やエーテル類は、洗剤、食品、工業薬品、医薬
品等の製造原料又は製品として汎用されている。これら
の多価アルコールの中でも、特に糖アルコールのひとつ
であるソルビトールから誘導されるソルビタン脂肪酸エ
ステル及びそのエチレンオキシド付加物や二糖類の一つ
であるショ糖から誘導されるショ糖脂肪酸エステルは、
医薬品、化粧品、食品等の巾広い分野においてとりわけ
有用性の高いものである〔例えば、油化学、第16巻、第
395〜401頁(1967)等〕。また、直鎖型単糖類と単環式単
糖類がエーテル結合した二糖類である糖類アルコール
は、保湿調整剤として、化粧品基剤への応用がなされて
いる〔例えば、フレグランスジャーナル,No.14,86-93
頁,(1975)等〕。更に、代表的な単糖類の一つであるD
−グルコースから誘導されるオクチル−β−D−グルコ
シドは、蛋白質膜への可溶化剤として有効であることか
ら、医薬品基剤等への応用が報告されている〔例えば、
Biochemistry, 第20巻, 第6776頁(1981)〕。同様に、
D−グルコースを原料としてD−グルコース骨格の3位
をアルキル化することにより得られる一連の誘導体が、
抗腫瘍剤として有効であることが開示されている(例え
ば、特開昭56−103196号公報等)。
【0003】本発明者らは、このような多価アルコー
ル、なかでも糖類が示す前記のごとき有用性に着目し、
天然界に潤沢に存在する糖類、特に単糖類の利用につい
て研究を進めてきた。その成果の一部として、例えば化
粧品基剤として有用な鎖状単糖類の一つであるマンニト
ールについて、モノ−及びジアルキルマンニトール(特
公昭64−7061号公報)を提案している。
【0004】このような単環式糖エーテル化合物として
公知のグルコースモノアルキルエーテル、特に3−O−
アルキルグルコース製造用の中間体としての3−O−ア
ルキル−1,2;5,6−ジ−O−イソプロピリデン−
D−グルコフラノースは工業的に重要な糖エーテルであ
る。かかる化合物は、酸水溶液中で加水分解することに
より、対応する3−O−アルキルグルコースが得られる
ことが知られており、更に糖骨格を有する非イオン性界
面活性剤として利用できることが報告されている〔例え
ば、Tenside Detergents, 第15巻,72-74 (1978) 等〕。
【0005】また、本発明者らは、多価アルコールから
誘導される長鎖アルキルエーテル化合物について、これ
らを非イオン性界面活性剤として利用すること、特に皮
膚化粧料の成分として利用することについて、いくつか
の提案をしてきている。例えば、炭素数8〜24のアル
キル鎖/炭素数1〜4のアルキル鎖の組み合わせのポリ
オールエーテル化合物が、吸湿性が優れていることから
化粧料の保湿剤として利用できること、また、強い乳化
力を有することから乳化型化粧料の乳化剤として利用す
ることなどである(特公昭64−9304号公報、同6
4−7061号公報、同63−66297号公報等)。
【0006】しかしながら、従来、3−O−アルキル−
1,2;5,6−ジ−O−イソプロピリデン−D−グル
コフラノースの完全加水分解による3−O−アルキルグ
ルコースへの誘導が公知であるのみであり、その部分加
水分解物についての検討及び報告はまったくなされてい
ない。更に、前記部分加水分解物に異なる炭素数のアル
キル鎖を導入したものも知られていなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、3−O−アルキル−1,2;5,6−ジ−O−イソ
プロピリデン−D−グルコフラノースの部分加水分解物
に異なる炭素数のアルキル鎖を導入した、工業上重要な
糖エーテル化合物である3−O−アルキル−5,6−ジ
−O−アルキル−D−グルコフラノース、その製造方法
及びそれを含有する化粧料を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記目的を
達成するために鋭意研究の結果、3−O−アルキル−
1,2;5,6−ジ−O−イソプロピリデン−D−グル
コフラノースを50℃以下で加水分解することにより、
部分加水分解物が選択的に得られることを見出し、更に
この部分加水分解物に異なる炭素数のアルキル鎖を導入
したものが、吸湿性及び乳化作用を示し、化粧料基剤等
として有用であることを見出し、本発明を完成するに至
った。
【0009】すなわち、本発明は、次の一般式(1);
【0010】
【化5】
【0011】(式中、Rは炭素数1〜24の飽和又は不
飽和の直鎖又は分岐鎖の炭化水素基を示し、R1 は、互
いに同一又は異なっていてもよく、炭素数1〜6の飽和
又は不飽和の直鎖又は分岐鎖の炭化水素基を示す)で表
される3−O−アルキル−5,6−ジ−O−アルキル−
D−グルコフラノースを提供するものである。
【0012】また、本発明は、1,2;5,6−ジ−O
−イソプロピリデン−D−グルコフラノースと式;RX
(Rは前記と同じ意味を示し、Xはハロゲン原子を示
す)で表されるエーテル化剤とを、アルカリ性物質の存
在下、第4級オニウム塩を触媒として反応させ、次の一
般式(2);
【0013】
【化6】
【0014】(式中、Rは前記と同じ意味を示す)で表
される3−O−アルキル−1,2;5,6−ジ−O−イ
ソプロピリデン−D−グルコフラノースを得、次いでこ
れを50℃以下で加水分解して次の一般式(3);
【0015】
【化7】
【0016】(式中、Rは前記と同じ意味を示す)で表
される3−O−アルキル−1,2−O−イソプロピリデ
ン−D−グルコフラノースを得、次いでこの3−O−ア
ルキル−1,2−O−イソプロピリデン−D−グルコフ
ラノースと式;R1X(R1 及びXは前記と同じ意味を
示す)で表されるエーテル化剤とを、アルカリ性物質の
存在下、第4級オニウム塩を触媒として反応させ、次の
一般式(4);
【0017】
【化8】
【0018】(式中、R及びR1 は前記と同じ意味を示
す)で表される3−O−アルキル−5,6−ジ−O−ア
ルキル−1,2−O−イソプロピリデン−D−グルコフ
ラノースを得、更にこれを50〜100℃で加水分解す
ることを特徴とする一般式(1)で表される3−O−ア
ルキル−5,6−ジ−O−アルキル−D−グルコフラノ
ースの製造方法を提供するものである。
【0019】更に、本発明は、一般式(1)で表される
3−O−アルキル−5,6−ジ−O−アルキル−D−グ
ルコフラノースを含有することを特徴とする化粧料を提
供するものである。
【0020】一般式(1)で表される3−O−アルキル
−5,6−ジ−O−アルキル−D−グルコフラノース
(以下、「グルコフラノーストリアルキルエーテル
(1)」ということがある)において、式中のRは炭素
数1〜24の飽和又は不飽和の直鎖又は分岐鎖の炭化水
素基を示し、R1 は、互いに同一又は異なっていてもよ
く、炭素数1〜6の飽和又は不飽和の直鎖又は分岐鎖の
炭化水素基を示すが、特にRが炭素数8〜20の飽和又
は不飽和の直鎖又は分岐鎖の炭化水素基であり、R1
互いに同一又は異なって、炭素数1〜3の飽和又は不飽
和の直鎖又は分岐鎖の炭化水素基であるものが好まし
い。
【0021】このようなグルコフラノーストリアルキル
エーテル(1)は、例えば、次に示す反応式に従って製
造することができる。
【0022】
【化9】
【0023】すなわち、式(5)で表される1,2;
5,6−ジ−O−イソプロピリデン−D−グルコフラノ
ース(以下、「グルコフラノースジアセトニド(5)」
ということがある)と、RXで表されるエーテル化剤
(1)を、アルカリ性物質及び第4級オニウム塩の存在
下で反応させることにより、一般式(2)で表される3
−O−アルキル−1,2;5,6−ジ−O−イソプロピ
リデン−D−グルコフラノース(以下、「3−O−アル
キルグルコフラノースジアセトニド(2)」ということ
がある)を得(工程A)、次いで、これを50℃以下で
加水分解することにより、3−O−アルキル−1,2−
O−イソプロピリデングルコフラノース(3)(以下、
「3−O−アルキルグルコフラノースモノアセトニド
(3)」ということがある)を得ることができる(工程
B)。次に、この3−O−アルキルグルコフラノースモ
ノアセトニド(3)、とR1Xで表されるエーテル化剤
(2)を、アルカリ性物質及び第4級オニウム塩の存在
下で反応させることにより、一般式(4)で表される3
−O−アルキル−5,6−ジ−O−アルキル−1,2−
O−イソプロピリデン−D−グルコフラノース(4)
(以下、「グルコフラノーストリアルキルエーテルモノ
アセトニド(4)」ということがある)を得(工程
C)、次いで、これを50〜100℃で加水分解するこ
とにより、本発明のグルコフラノーストリアルキルエー
テル(1)を得ることができる(工程D)。
【0024】(工程A)まず、グルコフラノースジアセ
トニド(5)とRXで表されるエーテル化剤(1)との
反応において用いられるグルコフラノースジアセトニド
(5)は、例えばグルコースを原料とし、これに過剰量
のアセトン及び硫酸等の脱水剤の存在下で反応させるこ
とにより得ることができる。
【0025】RXで表されるエーテル化剤(1)として
は、例えばアルキルクロリド、アルキルブロミド、アル
キルヨーダイド等のアルキルハライド;アルキルスルホ
ン酸エステル、アルキル硫酸エステル等が挙げられ、特
にアルキルハライドが好ましい。
【0026】これらのエーテル化剤(RX)が有する炭
化水素基Rとしては、炭素数1〜24、好ましくは炭素
数8〜20の飽和又は不飽和の直鎖又は分岐鎖の炭化水
素基を挙げることができる。かかる炭化水素基の具体例
としては、オクチル、ドデシル、デシル、セチル、ステ
アリル、オレイル等の直鎖アルキル基又はアルケニル
基、2−エチルへキシル、2−ヘプチルウンデシル、
5,7,7−トリメチル−2−(1,3,3−トリメチ
ルブチル)オクチル、次式;
【0027】
【化10】
【0028】(式中、mは4〜10の整数を示し、nは
5〜11の整数を示し、m+nは11〜17を示し、か
つm=7、n=8を頂点とする分布を有する)で表され
るメチル分岐イソステアリル等の分岐鎖アルキル基を挙
げることができる。
【0029】これらのエーテル化剤は、グルコフラノー
スジアセトニド(5)1モル当たり1〜10モル用いる
のが好ましく、特に1.5〜3モルが好ましい。
【0030】本発明で用いるアルカリ性物質としては、
例えばアルカリ金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩、ア
ルカリ金属リン酸塩、アルカリ土類金属水酸化物、アル
カリ土類金属炭酸塩、アルカリ土類金属リン酸塩等を挙
げることができる。これらのなかでも、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、水酸化
カルシウム等のアルカリ土類金属水酸化物が好ましい。
これらのアルカリ性物質は10〜80%、特に40〜6
0%の水溶液として用いるのが好ましいが、固体のまま
用いても差し支えない。
【0031】これらのアルカリ性物質は、グルコフラノ
ースジアセトニド(5)1モル当たり1〜10モル用い
るのが好ましく、特に1.5〜3モルが好ましい。
【0032】本発明で用いる第4級オニウム塩として
は、第4級アンモニウム塩、第4級ホスホニウム塩等が
挙げられ、これらのうち、工業的に入手が容易であるた
め第4級アンモニウム塩が好ましい。第4級アンモニウ
ム塩としては、例えばテトラブチルアンモニウムブロミ
ド、テトラブチルアンモニウム硫酸水素塩、トリオクチ
ルメチルアンモニウムクロリド、ラウリルトリメチルア
ンモニウムクロリド、ステアリルトリメチルアンモニウ
ムクロリド等のテトラアルキルアンモニウム塩;テトラ
オキシエチレンステアリルジメチルアンモニウムクロリ
ド、ビステトラオキシエチレンステアリルメチルアンモ
ニウムクロリド等のポリオキシアルキレン基を有するア
ルキルアンモニウム塩;ベタイン化合物、クラウンエー
テル、アミンオキシド化合物、イオン交換樹脂等を挙げ
ることができる。
【0033】また、第4級ホスホニウム塩としては、
式;〔R111213PR14+ -で表されるものを挙
げることができる。この第4級ホスホニウム塩の具体例
としては下記の(a)〜(c)群のものを挙げることが
できる。 (a)式中、R11が炭素数7〜10のアラルキル基又は
炭素数8〜20の高級アルキル基を示し、R12、R13
びR14が炭素数1〜6の低級アルキル基を示すもの。例
えば、ベンジルトリブチルホスホニウム塩、ステアリル
トリブチルホスホニウム塩、ヘキサデシルトリブチルホ
スホニウム塩、ラウリルトリブチルホスホニウム塩等を
挙げることができる。
【0034】(b)式中、R11、R12、R13及びR14
うち、2〜4個が炭素数5〜8のシクロアルキル基を示
し、残部が炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数7〜
10のアラルキル基を示すもの。例えば、ジシクロヘキ
シルジメチルホスホニウム塩、トリシクロヘキシルメチ
ルホスホニウム塩、トリシクロヘキシルエチルホスホニ
ウム塩、トリシクロヘキシルn−ブチルホスホニウム
塩、トリシクロヘキシルイソブチルホスホニウム塩、ト
リシクロヘキシルn−プロピルホスホニウム塩、トリシ
クロヘキシルイソプロピルホスホニウム塩、トリシクロ
ヘキシルアミルホスホニウム塩、トリシクロヘキシルヘ
キシルホスホニウム塩、トリシクロヘキシルヘプチルホ
スホニウム塩、トリシクロヘキシルデシルホスホニウム
塩、トリシクロヘキシルラウリルホスホニウム塩、トリ
シクロヘキシルテトラデシルホスホニウム塩、トリシク
ロヘキシルヘキサデシルホスホニウム塩、トリシクロヘ
キシルステアリルホスホニウム塩、トリシクロヘキシル
ベンジルホスホニウム塩、テトラシクロヘキシルホスホ
ニウム塩等を挙げることができる。
【0035】(c)例えば、テトラメチルホスホニウム
塩、テトラエチルホスホニウム塩、メチルトリプロピル
ホスホニウム塩、ジエチルジブチルホスホニウム塩、ジ
ベンジルブチルメチルホスホニウム塩、ジベンジルジメ
チルホスホニウム塩、テトラブチルホスホニウム塩、ジ
ベンジルエチルメチルホスホニウム塩、ジベンジルジエ
チルホスホニウム塩、トリベンジルメチルホスホニウム
塩、トリベンジルエチルホスホニウム塩、トリn−ブチ
ルエチルホスホニウム塩等を挙げることができる。
【0036】なお、上記(a)〜(c)において、ホス
ホニウム塩(〔R111213PR14+ -)中のX
-は、有機又は無機イオンを示し、例えばハロゲンイオ
ン(Cl -、Br-、I-)、水酸イオン(OH-)、硝酸
イオン(NO3 -)、硫酸水素イオン(HSO4 -)等が挙
げられる。
【0037】これらの第4級オニウム塩は、グルコフラ
ノースジアセトニド(5)1モル当たり0.01〜0.
20モル用いるのが好ましく、特に0.05〜0.10
モルが好ましい。
【0038】グルコフラノースジアセトニド(5)とエ
ーテル化剤との反応は、溶媒中、加熱下で、好ましくは
攪拌しながら行う。反応で使用する溶媒としては、反応
に関与しないものであれば特に制限されるものではな
く、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族
炭化水素類、シクロペンタン、シクロへキサン等の脂環
式炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香
族炭化水素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、ジグリム、ジオキサン等のエーテル類などを挙げる
ことができる。反応温度は25〜80℃が好ましく、4
0〜60℃が更に好ましく、激しく攪拌することによ
り、数時間〜数十時間でエーテル化が完結する。反応終
了後、生成物は必要に応じて蒸留法等の通常の方法に従
って分離精製することができ、次工程に使用することが
できる。
【0039】(工程B)次に、このようにして得た3−
O−アルキルグルコフラノースジアセトニド(2)を、
溶媒中、酸の存在下、50℃以下で加水分解し、3−O
−アルキルグルコフラノースモノアセトニド(3)を得
る。ここで用いる溶媒としては反応に関与しないもので
あれば特に制限されるものではなく、メタノール、エタ
ノール、イソプロパノール、tert−ブタノール等の炭素
数1〜4の直鎖又は分岐鎖アルコール等を好ましいもの
として挙げることができる。また、酸としては、塩酸、
硫酸、リン酸、硝酸等の無機プロトン酸;酢酸、p−ト
ルエンスルホン酸等の有機プロトン酸を挙げることがで
きる。これらの酸は0.1〜5N、特に0.5〜3N、
更に1〜2.5Nの水溶液として用いるのが好ましい。
加水分解反応は50℃以下で行うことが必要である。5
0℃を超える温度では目的とする部分加水分解物は得ら
れず、完全加水分解物になってしまう。また、目的の部
分加水分解物を効率良く得るためには、特に30〜50
℃、更に30〜45℃の範囲に保持するのが好ましい。
【0040】(工程C)次に、3−O−アルキルグルコ
フラノースモノアセトニド(3)とR1 Xで表されるエ
ーテル化剤(2)とを、アルカリ及び第4級オニウム塩
の存在下で反応させ、グルコフラノーストリアルキルエ
ーテルモノアセトニド(4)を得る。この工程における
反応は、上記工程Aと同様にして行うことができる。
【0041】この工程で用いるR1Xで表されるエーテ
ル化剤(2)としては、例えばアルキルクロリド、アル
キルブロミド、アルキルヨーダイド等のアルキルハライ
ド;アルキルスルホン酸エステル、アルキル硫酸エステ
ル等が挙げられ、特にアルキルハライドが好ましい。こ
れらのエーテル化剤(2);R1Xが有する炭化水素基
1 としては、炭素数1〜6、好ましくは炭1〜3の飽
和又は不飽和の直鎖又は分岐鎖のアルキル基、例えば、
メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基等の
アルキル基を挙げることができる。これらのエーテル化
剤(2)は、一種又は二種以上を混合して用いることが
できる。アルカリ性物質及び第4級オニウム塩は、上記
工程Aと同様のものを用いることができる。
【0042】(工程D)次に、グルコフラノーストリア
ルキルエーテルモノアセトニド(4)を、酸の存在下で
加水分解し、その後必要に応じて更に精製処理をするこ
とにより、グルコフラノーストリアルキルエーテル
(1)を得る。
【0043】この工程で用いる酸としては上記工程Bと
同様のものを挙げることができ、それらを0.1〜10
N、特に0.5〜8N、更に0.7〜5Nの水溶液とし
て用いるのが好ましい。また、温度は50〜100℃、
特に70〜90℃の範囲に保持するのが好ましい。
【0044】このようにして得られたグルコフラノース
トリアルキルエーテル(1)は、保湿性及び乳化作用を
有しており、各種化粧料基剤、特に皮膚化粧料基剤とし
て有用である。
【0045】本発明の化粧料は、グルコフラノーストリ
アルキルエーテル(1)を、通常、化粧料配合成分とし
て用いられている公知成分と混合することにより、ゲル
状、クリーム状、固体状、液体状、粉末状、エアゾール
状等の所望の剤型にすることができる。このような公知
成分としては、各種界面活性剤、油剤、薬剤、紫外線吸
収剤、防腐剤、酸化防止剤、色素、香料、溶剤、pH調
整剤、保湿剤、増粘剤等を挙げることができる。
【0046】本発明の化粧料におけるグルコフラノース
トリアルキルエーテル(1)の含有量は剤型等により異
なるが、これを乳化剤として用いる場合には、全組成中
に0.1〜20重量%配合するのが好ましく、保湿剤と
して用いる場合には、全組成中に1〜50重量%配合す
るのが好ましい。
【0047】本発明の化粧料は、化粧用(o/w、w/
o)クリーム、化粧水、口紅、リップクリーム、アイシ
ャドウ、ファンデーション、乳液等として好適である。
【0048】
【発明の効果】本発明の3−O−アルキル−5,6−ジ
−O−アルキル−D−グルコフラノースは、優れた保湿
力及び乳化力を有する工業上有用な糖エーテル化合物で
ある。また、本発明の製造方法によれば、高純度の3−
O−アルキル−5,6−ジ−O−アルキル−D−グルコ
フラノースを高収率で得ることができる。更に、本発明
の化粧料は、保湿性に優れ、肌への伸びやなじみも良好
で、使用感のよいものである。
【0049】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳しく説明
するが、本発明はこれらにより限定されるものではな
い。
【0050】製造例1 1,2;5,6−ジ−O−イソプロピリデン−D−グル
コフラノースの製造:還流冷却器、温度計、滴下ロート
及び攪拌装置を備えた5リットルの反応容器に、D−グ
ルコース200g、アセトン4リットルを仕込み、氷冷
下で激しく攪拌した。続いて、滴下ロートから97%濃
硫酸160mlを約1.5時間かけて滴下した。硫酸の
滴下中、反応混合物の温度は5〜10℃に保持した。滴
下終了後、更に室温で約5時間攪拌を続けた。反応混合
物の温度は20〜25℃に上昇し、溶液の色は黄色乃至
淡橙色に変化した。続いて、50%水酸化ナトリウム水
溶液(NaOH245g/水245ml)を用い、反応
混合物の温度が急に上がらないように注意しながらゆっ
くりと中和した。中和終了後、一夜静置し、塩類及び未
反応のD−グルコースを沈殿させた。沈殿した白色固体
を濾別し、減圧して濾液中のアセトンを留去した。得ら
れた淡黄色のシロップ状物質をクロロホルム300ml
に溶かし、水150mlで2度洗浄した後、再び減圧濃
縮によりクロロホルムを留去して、淡黄色の固体を得
た。この固体をシクロヘキサンから再結晶し、白色結晶
として標記化合物120gを得た(収率42%)。この
化合物の融点は111−112℃〔文献値(Method in
Carbohydrate Chem.Vol.II,320-322,1963 ):110
℃〕であった。
【0051】実施例1 (1)3−O−ラウリル−1,2;5,6−ジ−O−イ
ソプロピリデン−D−グルコフラノースの製造:還流冷
却器、温度計、滴下ロート及び攪拌装置を備えた1リッ
トルの反応容器に、50%水酸化ナトリウム水溶液48
g(NaOH24g(0.6モル)/水24g)、製造
例1で得た1,2;5,6−ジ−O−イソプロピリデン
−D−グルコフラノース52.1g(0.2モル)、n
−ヘキサン180ml、50%硫酸水素テトラブチルア
ンモニウム水溶液13.6g(0.02モル)をこの順
序で仕込み、水浴中、20〜25℃で攪拌した。続い
て、滴下ロートからn−ラウリルブロミド74.7g
(0.30モル)を約1.5時間かけて滴下した。滴下
終了後、反応混合物の温度を50℃まで昇温し、この温
度で攪拌速度約400r.p.m.にて約10時間攪拌した。
ガスクロマトグラフィーにより、反応混合物から原料の
1,2;5,6−ジ−O−イソプロピリデン−D−グル
コフラノースが消失したことを確認したのち、室温まで
冷却し、水400mlを加えて静置し、反応混合物を2
層に分離させた。有機層を取り出し、水100mlで水
洗したのち、減圧下、n−ヘキサンを留去し、引き続い
て減圧蒸留することにより、標記化合物80gを得た
(収率93%)。
【0052】 b.p.:176−180℃/0.3mmHg 元素分析:C 67.0%,H 10.7% (計算値:C 67.3%,H 10.3%)1 H−NMR(δppm ):C1 5.84(d) C3 −OC2 3.53(t) IR:3000,2940,2860,1380,13
70,1215,1165,1075,1020,85
0.
【0053】(2)3−O−ラウリル−1,2−O−イ
ソプロピリデン−D−グルコフラノースの製造:次に、
還流冷却器、温度計、滴下ロート及び攪拌装置を備えた
1リットルの反応容器に、(1)で得られた3−O−ラ
ウリル−1,2;5,6−ジ−O−イソプロピリデン−
D−グルコフラノース43.7g(0.102モル)、
メタノール200ml、1N硫酸水溶液200mlを加
え、反応温度40〜50℃で約1時間反応させた。ガス
クロマトグラフィーにより反応混合物から原料が完全に
消失したことを確認したのち、反応を停止させ、室温ま
で冷却した。反応混合物を炭酸水素ナトリウムで中和
後、エーテルで繰り返し抽出した。得られた有機層から
エーテルを減圧留去して、無色透明で油状物として、標
記化合物37gを得た(収率93%)。
【0054】OHV(計算値):284(289) 元素分析(計算値):C 64.2%(64.9%) H 10.6%(10.7%)1 H−NMR(δ:ppm) C1 −H 5.90(d) C2 −H 4.53 C3〜C6−H,C3−OCH2 3.1−4.3(m)=
C(CH32 1.47(s) IR(cm-1):3440(OH,broad )、1080
(C−O−C,strong)
【0055】(3)3−O−ラウリル−5,6−ジ−O
−メチル−1,2−O−イソプロピリデン−D−グルコ
フラノースの製造:(2)で得られた3−O−ラウリル
−1,2−O−イソプロピリデン−D−グルコフラノー
ス38.8g(0.1モル)及びエーテル化剤としてヨ
ウ化メチル42.6g(0.3モル)を用い、前記
(1)と同様にしてエーテル化反応を行った。反応生成
物は、(1)と同様に処理し、減圧蒸留により標記化合
物38.0gを得た(収率91%)。
【0056】b.p.:175−179℃/0.2mm
Hg1 H−NMR(δppm ):1.47(s),3.45
(s),3.40(s),4.3−3.3(m),
4.53(d),5.87(d) IR(cm-1):2920,2850,1450,13
65,1210,1075, 1015,850
【0057】(4)3−O−ラウリル−5,6−ジ−O
−メチル−D−グルコフラノースの製造:1リットルの
反応容器に、(3)で得られた3−O−ラウリル−5,
6−ジ−O−メチル−1,2−O−イソプロピリデン−
D−グルコフラノース26.2g(0.0635モル)
及び酢酸250mlを仕込み、80〜90℃まで昇温し
た。その後、水50mlをゆっくりと滴下し、この温度
で約3時間攪拌を続けた。薄層クロマトグラフィー及び
ガスクロマトグラフィーにより原料が減少したことを確
認したのち、反応を停止させた。水300mlを加え、
減圧下、共沸蒸留して酢酸を留去した。反応混合物を、
更にシリカゲル(200メッシュ)130g及び展開溶
媒としてクロロホルム400ml、続いてクロロホル
ム:メタノール(9:1)400mlを用いたカラムク
ロマトグラフィーにより単離し、無色透明の油状物とし
て標記化合物12.9gを得た(収率54%。ただし3
−O−ラウリル−5,6−ジ−O−メチル−1,2−O
−イソプロピリデン−D−グルコフラノース基準)。
【0058】b.p.:175−179℃/0.2mmHg1 H−NMR(δppm ):3.4−3.5(m),3.
2−4.4(m),5.14,5.45 IR(cm-1):3650−3050(broad),291
0,2850,1450,1160−970(broad)
【0059】実施例2及び3 (1)3−O−アルキル−1,2;5,6−ジ−O−イ
ソプロピリデン−D−グルコフラノースの製造:製造例
1で得た1,2;5,6−ジ−O−イソプロピリデン−
D−グルコフラノースを用い、アルキル部分(式中の
R)が異なる各3−O−アルキル−1,2;5,6−ジ
−O−イソプロピリデン−D−グルコフラノースを実施
例1の(1)と同様にして製造した。これらの各化合物
の収率、元素分析値等を合わせて表1に示す。なお、実
施例3の化合物(Rとしてメチル分岐イソステアリル基
を有するもの)は、特公昭64−7061号公報第6頁
第11欄、参考例2に記載の製造方法に従って製造し
た。
【0060】
【表1】
【0061】(2)3−O−アルキル−1,2−O−イ
ソプロピリデン−D−グルコフラノースの製造:次に、
(1)で得られた各3−O−アルキル−1,2;5,6
−ジ−O−イソプロピリデン−D−グルコフラノースを
用い、実施例1の(2)と同様にして3−O−アルキル
−1,2−O−イソプロピリデン−D−グルコフラノー
スを得た。これらの化合物の収率、元素分析値等を表2
に示す。
【0062】
【表2】
【0063】(3)3−O−アルキル−5,6−ジ−O
−メチル−1,2−O−イソプロピリデン−D−グルコ
フラノースの製造:還流冷却器、温度計、滴下ロート及
び攪拌装置を備えた1lの反応容器に、50%水酸化ナ
トリウム水溶液60g、(2)で得られた3−O−アル
キル−1,2−O−イソプロピリデン−D−グルコフラ
ノース30.0g(0.0773mol)、n−ヘキサン
100ml及び50%硫酸水素テトラブチルアンモニウム
水溶液5.0g(0.0074mol)をこの順に仕込
み、氷浴中で攪拌した。滴下ロートよりヨウ化メチル4
3.0g(0.303mol)を滴下し、以下実施例1の
(3)と同様に反応させた。反応生成物の減圧蒸留によ
り、目的とする3−O−アルキル−5,6−ジ−O−メ
チル−1,2−O−イソプロピリデン−D−グルコフラ
ノースを得た。これらの化合物の収率、元素分析値等を
表3に示す。
【0064】
【表3】
【0065】(4)3−O−アルキル−5,6−ジ−O
−メチル−D−グルコフラノースの製造:(3)で得ら
れた3−O−アルキル−5,6−ジ−O−メチル−1,
2−O−イソプロピリデン−D−グルコフラノースを、
実施例1の(4)と同様にして加水分解し、3−O−ア
ルキル−5,6−ジ−O−メチル−D−グルコフラノー
スを得た。これらの化合物の収率等を表4に示す。
【0066】
【表4】
【0067】試験例1 次の方法で実施例1〜3で得られた化合物を乳化させ、
その乳化力を試験した。まず、流動パラフィン20重量
部に各化合物2重量部を混合し、75℃に加熱する。別
にイオン交換水78重量部を75℃に加熱したものをそ
の中に加え、乳化させた。その後、攪拌しながら室温ま
で冷却したのち、乳化力を評価した。評価は、直後の生
成乳化物の状態及び25℃で7日間保存したのちの分離
状態を観察することにより行った。結果を表5に示す。
【0068】
【表5】
【0069】上記結果から明らかなとおり、実施例1〜
3の化合物は優れた乳化力を有しており、乳化力が強い
といわれている従来用いられている各比較品よりも優れ
ていた。
【0070】実施例4 (W/O型化粧用クリーム) 下記組成の化粧用クリームを製造した。
【0071】
【表6】 (成分) (重量%) (第1成分) 流動パラフィン 14.0 スクワラン 14.0 実施例1の化合物 2.0 (第2成分) 安息香酸ナトリウム 0.2 グリセリン 4.0 精製水 残量
【0072】(製法)まず、第1成分を混合し、75℃
に加熱する。この混合物中に、予め混合、加熱(70
℃)した第2成分を攪拌下に加え、乳化させる。その
後、攪拌しながら室温まで冷却し、W/O型化粧用クリ
ームを得た。得られたクリームは乳化安定性がよく、長
期にわたって分離しなかった。また、肌へのなじみがよ
く、使用感も良好であった。
【0073】実施例5 (W/O型化粧用クリーム)下記組成の化粧用クリーム
を実施例4と同様の方法により製造した。
【0074】
【表7】 (成分) (重量%) (第1成分) 実施例3の化合物 2.0 流動パラフィン 23.0 (第2成分) 安息香酸ナトリウム 0.2 プロピレングリコール 5.0 精製水 残量
【0075】このW/O型化粧用クリームは乳化安定性
がよく、長期にわたって分離しなかった。また、肌への
なじみがよく、使用感もよかった。
【0076】実施例6 (アイシャドウ)下記組成のアイシャドウを常法により
製造した。
【0077】
【表8】 (成分) (重量%) カルナウバワックス 3 セレシンワックス 10 ミクロクリスタリンワックス 5 ヒマシ油 36 スクワラン 30 実施例1の化合物 3 酸化チタン 8 雲母チタン 2 群青 3
【0078】このアイシャドウは青白色の柔らかい固形
状で、皮膚によくなじみ、色落ちもしにくかった。
【0079】実施例7 (口紅)下記組成の口紅を製造した。
【表9】 (成分) (重量%) (第1成分) 流動パラフィン 32 カルナウバワックス 3 ミクロクリスタリンワックス 7 ホホバ油 5 ワセリン 7 実施例2の化合物 10 レーキ顔料 6 (第2成分) グリセリン 10 精製水 20
【0080】(製法)第1成分を85℃に加熱して均一
に混合し、これに第2成分を加熱混合したものを添加し
た。次に、十分に攪拌して乳化させ、その後直ちに成型
器に流し込んで口紅を得た。得られた口紅は乳白色の光
沢を有するやや軟らかい固形のW/O型エマルションで
あり、伸び、なじみともよかった。
【0081】実施例8 (化粧水)下記組成の化粧水を常法により製造した。
【表10】 (成分) (重量%) 実施例3の化合物 3.0 エタノール 15.0 グリシン 1.0 ポリオキシエチレンセチルエーテル 1.5 ピロリドンカルボン酸ナトリウム 1.0 香料 0.2 精製水 残量
【0082】この化粧水は、べとつきがなく、しっとり
とした使用感があった。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C07B 61/00 300

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の一般式(1); 【化1】 (式中、Rは炭素数1〜24の飽和又は不飽和の直鎖又
    は分岐鎖の炭化水素基を示し、R1 は、互いに同一又は
    異なっていてもよく、炭素数1〜6の飽和又は不飽和の
    直鎖又は分岐鎖の炭化水素基を示す)で表される3−O
    −アルキル−5,6−ジ−O−アルキル−D−グルコフ
    ラノース。
  2. 【請求項2】 一般式(1)中、Rが炭素数8〜20の
    飽和又は不飽和の直鎖又は分岐鎖の炭化水素基であり、
    1 が互いに同一又は異なっていてもよく、炭素数1〜
    3の飽和又は不飽和の直鎖又は分岐鎖の炭化水素基であ
    る請求項1記載の3−O−アルキル−5,6−ジ−O−
    アルキル−D−グルコフラノース。
  3. 【請求項3】 1,2;5,6−ジ−O−イソプロピリ
    デン−D−グルコフラノースと式;RX(Rは炭素数1
    〜24の飽和又は不飽和の直鎖又は分岐鎖の炭化水素基
    を示し、Xはハロゲン原子を示す)で表されるエーテル
    化剤とを、アルカリ性物質の存在下、第4級オニウム塩
    を触媒として反応させ、次の一般式(2); 【化2】 (式中、Rは前記と同じ意味を示す)で表される3−O
    −アルキル−1,2;5,6−ジ−O−イソプロピリデ
    ン−D−グルコフラノースを得、次いで、これを50℃
    以下で加水分解して次の一般式(3); 【化3】 (式中、Rは前記と同じ意味を示す)で表される3−O
    −アルキル−1,2−O−イソプロピリデン−D−グル
    コフラノースを得、次いでこの3−O−アルキル−1,
    2−O−イソプロピリデン−D−グルコフラノースと
    式;R1X(R1 は炭素数1〜6の飽和又は不飽和の直
    鎖又は分岐鎖の炭化水素基を示し、Xは前記と同じ意味
    を示す)で表されるエーテル化剤とを、アルカリ性物質
    の存在下、第4級オニウム塩を触媒として反応させ、次
    の一般式(4); 【化4】 (式中、R及びR1 は前記と同じ意味を示す)で表され
    る3−O−アルキル−5,6−ジ−O−アルキル−1,
    2−O−イソプロピリデン−D−グルコフラノースを
    得、更にこれを50〜100℃で加水分解することを特
    徴とする請求項1又は2記載の3−O−アルキル−5,
    6−ジ−O−アルキル−D−グルコフラノースの製造方
    法。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2記載の3−O−アルキル
    −5,6−ジ−O−アルキル−D−グルコフラノースを
    含有することを特徴とする化粧料。
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