JPH07277754A - ガラスの湾曲方法及びガラス湾曲用炉 - Google Patents

ガラスの湾曲方法及びガラス湾曲用炉

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JPH07277754A
JPH07277754A JP6320469A JP32046994A JPH07277754A JP H07277754 A JPH07277754 A JP H07277754A JP 6320469 A JP6320469 A JP 6320469A JP 32046994 A JP32046994 A JP 32046994A JP H07277754 A JPH07277754 A JP H07277754A
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furnace
shield
glass plate
heating
glass
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JP6320469A
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James Boardman
ボードマン ジェームス
Nichols Tetlow
テトロー ニコラス
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Pilkington Glass Ltd
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    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
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    • C03B23/02Re-forming glass sheets
    • C03B23/023Re-forming glass sheets by bending
    • C03B23/025Re-forming glass sheets by bending by gravity
    • C03B23/0258Gravity bending involving applying local or additional heating, cooling or insulating means
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
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    • C03B23/02Re-forming glass sheets
    • C03B23/023Re-forming glass sheets by bending
    • C03B23/0235Re-forming glass sheets by bending involving applying local or additional heating, cooling or insulating means
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B29/00Reheating glass products for softening or fusing their surfaces; Fire-polishing; Fusing of margins
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    • C03B29/06Reheating glass products for softening or fusing their surfaces; Fire-polishing; Fusing of margins in a continuous way with horizontal displacement of the products
    • C03B29/08Glass sheets

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  • Piezo-Electric Or Mechanical Vibrators, Or Delay Or Filter Circuits (AREA)
  • Manufacture, Treatment Of Glass Fibers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ガラス板を湾曲させるためガラス板の中心部
と端縁との間に制御された温度差を発生させることが可
能なガラス湾曲用炉を提供する。 【構成】 湾曲する温度までガラス板20、21を加熱
する複数個の主輻射加熱素子37を炉内に設ける。少な
くとも1個の温度差加熱セクションS3、S4を設け、
ガラス板に関し主輻射加熱素子と同一の側に、シールド
35、45、115、125を温度差加熱セクションの
加熱領域32、33、34に設ける。加熱素子からの輻
射熱は強く加熱したいガラス板の第1選択部46に直接
当たり、弱く加熱したい第2選択部47に指向する輻射
熱はシールドに衝突して反射し、又は散乱して、第2選
択部には指向せず、第1選択部に向かうから、ガラス板
の中心部27と端縁22、23、24、25との間に温
度差を発生させる。シールドの作用部の長さを炉の外部
から調整できるようにするのが好適である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はガラスの湾曲用炉、即ち
各ガラス板を横切る温度分布の正確な制御が必要な炉で
あって、ガラス板を複雑な形状に曲げるためこのガラス
板を湾曲させる炉に関するものであり、更に本発明はこ
のような炉を採用してガラス板を湾曲させる方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】ガラスの粘性は温度によって速やかに変
化するから、どんな曲げ工程においてもガラス板を形成
する形状はガラス板の温度によって著しく影響を受け
る。更に、ガラス板内の温度差もガラス板に顕著な作用
を有する。従って、ガラス板を好適に特定の形状にする
ことができ、しかも大量生産に再現性を確保するために
は、ガラス板を横切る温度分布を正確に制御することが
非常に望ましい。
【0003】ガラス板の異なる部分を強化するため、急
冷工程と組み合わせてガラス板を横切る温度分布を制御
することはEP504117号により既知である。湾曲
させるガラス板内に温度分布を生ぜしめる簡単な方法
は、弱く加熱すべきガラス板の部分の上にシールドを設
置し、この部分を熱に対して陰になるように、即ちこの
部分に熱が達しないように阻止することである。しか
し、使用中に、これ等のシールドは高温になり、シール
ド自身が二次輻射熱発生源になり、シールドの効果は減
少する。PPG Industries Inc. の米国特許第46875
01号では重力曲げ作用に関連するこの問題を解決する
ため第2シールドを設け、高温になった第1シールドに
対しガラス板が第2シールドの陰になるようにしてい
る。しかし、この構成は若干厄介な構造であることは避
け難く、ガラス板を処理の工程から次の工程に移送する
ため現代式工場で普通に使用されている自動ガラス取扱
い装置をこのようなシールドが妨害する欠点がある。
【0004】このようなシールドはガラス板を支持する
モールド、又はその他の支持体に取り付けられているの
が普通であり、炉を通じて、又は全曲げシステムを通じ
てガラス板と共にシールドは移動する。しかし、モール
ド上の所定位置でガラスを加熱する形式の代表的なガラ
ス曲げシステムは、それぞれシールドを具える必要があ
る多くのモールドを含んでおり、全体として非常に多く
のシールドを必要としており、更に1個のモールドに必
要であるシールドのいかなる調整も、同様に他のモール
ドについてもそれぞれ必要である。これ等のシールドは
シールドが炉の外側にある時のみ調整ができるに過ぎな
いから、炉内の種々の加熱セクションをガラス板が通過
している間に、ガラス板のためにシールドによる熱に対
する陰のパターンを変更することが不可能である。今日
の車輌の設計者が希望するガラスの形状は技術的な困難
性が増大しており、そのような困難な形状のガラスを生
産するためには、このように融通性に欠けることは欠点
であると考えられ、種々の目的のため、種々の加熱セク
ションで加熱温度分布を適合させることが望ましい。例
えば、ガラス板全体として曲げの温度に達した時のみ、
ガラス板の隅角部に余分な熱を与えることを希望する。
シールドの性質から、この形式のシールドはガラス板が
受ける熱の程度を減少させるためのみに適するに過ぎ
ず、しかもそれが比較的小さな区域に限定される場合に
限られる。加熱を増大することを希望するガラス板の部
分にこれ等のシールドによって阻止された熱を指向させ
る試みは今までになされたことがなかった。更に、曲げ
システムの焼なましセクションにガラス板が通過してい
る間、シールドは所定位置に留まるのが普通であるか
ら、シールドはガラスを冷却するように作用する。従っ
て、このことはガラス内に希望しない応力パターンを生
じ、ガラス板が光学的に歪む問題を引き起こすことにな
る。
【0005】ガラス板内の温度分布を制御するため、ヒ
ートシンクを使用すること、即ちガラスから熱を吸収す
るようにガラス板の近くに物体を設置することも既知で
ある。しかし、シートシンクが周囲の温度に達すると、
シートシンクとしての効果が減少してしまう。しかもシ
ートシンクはモールド、又はその他のガラスの支持体に
取り付けられているのが普通であるから、ヒートシンク
を使用すると上述したようなシールドの欠点の大部分を
伴うことになる。
【0006】GB2201670A号にはヒートシンク
を使用する逆の技術を提案している。即ち熱反射体のよ
うな熱絶縁材料の物体を使用することを提案しており、
優先的に加熱することを希望するガラス板の部分の下に
そのような物体を設置することを研究室での実験として
記載している。しかし生産用の炉においては、このよう
な反射体はモールド(又は少なくとも箱の中に、又はモ
ールドを支持するトロリー)に取り付ける必要があり、
従ってシールド及び上述のヒートシンクについて説明し
たのと同一の問題が発生する。
【0007】局部的な区域に加熱入力を増大させること
が必要な場合には、当業者に「クリース(crease)ヒータ
ー」として知られている補助ヒーターによって特定の区
域に余分な熱を加えることは長年にわたり既知である。
このようなヒーターを記載した明細書は沢山あるが、そ
のうちの1つはUK836560号であり、その実施例
では、炉の屋根の溝孔を通じてヒーターを懸垂してい
る。しかし他の方法でヒーターを支持することもでき
る。クリースヒーターによって加熱されるガラス板の区
域を限定する必要がある場合には、EP338216A
2号の第10図に示すように、ガラス板の隣接部分をク
リースヒーターに対し遮蔽する。
【0008】このようなクリースヒーターは有用な目的
に役立つが、炉内のガラス板の上方の空間をふさぎ、し
かも損傷し易く、又は配列の誤りを生じ易いなど多くの
欠点がある。ガラス板の中心部の上方には長い支持アー
ムが必要であり、この支持アーム自身がガラスを遮蔽し
ており、ガラス板の中心の上方にクリースヒーターを使
用することができない。支持する必要があるため、広い
区域をカバーするようにクリースヒーターを十分大きく
することができない。例えば、調整の自動化、サーボモ
ータによるクリースヒーターの挿入と除去のような若干
の問題を解決しようとすると、費用が高くなり、信頼性
に欠ける恐れがある。更に、中心部から端縁までのガラ
ス板の全距離にわたり制御された温度差のような局部的
でない温度差を発生させるのにクリースヒーターは適さ
ない。
【0009】ガラス板全体にわたる温度分布を制御する
一方法には複数個のヒーターの別々の区域を別々に調整
するか、ガラス湾曲用炉内に別個の加熱素子を設ける必
要がある。例えば、EP443948A1号には炉の上
部に組みをなす電気抵抗を設け、組みをなす温度、又は
電力を独立して調整することが開示されている。また、
ガラス板内の温度分布の制御を最適にするようにこのよ
うな組をなす抵抗体の方向と位置とを定めている。この
ような炉においては、ガラス板全体を横切る温度分布を
制御することが可能である。この目的はガラス板にでき
るだけ均一な温度を得ることであり、又は特殊な形状の
ガラス板を形成する必要から特にガラス板の中心部と端
縁との間に温度差を発生させることである。
【0010】しかし、このようにして形成し得る温度差
の大きさには制限がある。もしも、特定の加熱素子の組
の直下にあるガラス板の部分を優先的に加熱するためこ
の加熱素子の組を大きな電力で作動させたとすると、こ
のガラス板の隣接する部分も余分な熱を受けることは避
けられない。加熱素子からガラス板までの距離を減らす
ことによって或る程度はこの優先的な加熱を制御するこ
とができる。しかし、この距離を減らすことによってガ
ラス板の隣接する部分の希望しない加熱を減少させるこ
とはできるが、この距離が余りに近くなると、ガラス板
に光学的な歪を発生させる。従って更に好適な技術が必
要になる。
【0011】EP443948A1号では、炉の壁には
付加的加熱素子と設けることによって、温度分布を更に
制御している。例えば、その明細書の最後のパラグラフ
にはS字状のガラス板の製造、及びガラス板の中心部と
中心部との間に明らかな温度差を必要とすることが記載
されている。このパラグラフの最後の文章はS字状のガ
ラス板の上方に凸形になった部分を壁のヒーターによっ
て加熱し、ガラス板の中心部が過熱されるのを防止する
のが有利であることを説明しているが、炉の壁の中に余
分なヒーターを設けることは余分な費用を要することは
もちろんである。炉の屋根の加熱素子のみを使用して、
或る種の製品のために必要な温度制御を得ることが望ま
しい。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】いわゆる「単純曲げ」
でガラスを曲げるのを制御するのは一層容易である。こ
こに単純曲げとは、曲率の軸線が互いに平行であるか、
僅かな角度をなしているに過ぎない時であって、通常、
これは過去のケースであった。しかし、複雑な形状のガ
ラス、即ちほぼ垂直な2方向に曲率を有するガラスが例
えば自動車の用途にその必要性が増しており、ガラス板
の製造を一層困難にしている。
【0013】このようなガラスを重力曲げプロセス、又
は撓み曲げプロセスによって製造した時、例えば希望す
る横断曲率輪郭を得るのに困難を感じていた。横断曲率
輪郭は窓、例えばフロントガラスを自動車に組み付けた
状態で見て、その頂部から底部に延びる方向の曲率の変
化を意味する。このような曲率は車輌の一側から他側に
延びる1個、又はそれ以上のほぼ水平な軸線の周りにあ
る。均一な円形の横断曲率輪郭が望ましいことが多い
が、実際上、頂部及び底部に近く最も多くの曲率を有す
るフロントガラスの中心領域に平坦領域を生ずる。この
結果、自動車の運転者にとって許容できない二次映像を
見ることになる。複雑な曲率の程度を増大させる必要が
ある場合、又はフロントガラスの高さをその幅に対し相
対的に増大させる場合、又はその両方の場合に、フロン
トガラスの中心部に横断曲率の反転を生じ、対称軸線上
の横断面が逆W字に類似してくる。このようになると光
学的に問題があるだけでなく、このガラス板の表面を擦
るワイパーの機能が低下する。このような形状を満足に
曲げるためには、ガラス板の中心領域を一層高い温度に
し、ガラス板の中心部と長端縁との間の温度差を従来の
ものよりも一層大きくすることが重要である。従って、
ガラス板の中心部と端縁との間に大きな温度差を得る方
法が必要である。
【0014】更に、非対称の横断曲率輪郭を有するガラ
ス板、例えばS字状断面のガラス板を生産するために
は、ガラス板を横切って非対称な温度分布を必要とす
る。このような非対称な温度分布として最高温度をずら
した形、即ち最高温度をガラス板の中心部以外の位置に
定めるようにすることができる。代案として、又は付加
的なものとして、最高温度の点から2個の長端縁までの
温度勾配をそれぞれ異なるものにして非対称な温度分布
を得てもよい。
【0015】例えばガラス板の形状を定めるために2個
のモールド、又は2個のダイスを採用する他の曲げプロ
セスにおいては、加熱段階でガラス板に与える温度分布
を一層正確に制御し得ることが望ましく、従来のものよ
りも一層困難性がなく、一層制御可能な手段によって制
御し得ることが望ましい。更に、ガラス板の複数個の部
分の間の温度差が従来可能であった程度よりも一層大き
くし得ることが望ましい。
【0016】
【課題を解決するための手段】炉の加熱素子によって輻
射される熱を指向させる手段を使用することによって温
度分布の優れた制御と、驚くべき大きな温度差とをガラ
ス湾曲用炉内のガラス板に一層正確に一層再現性ある方
法で得られることがわかった。
【0017】本発明ガラス湾曲用炉はガラス板をその湾
曲する温度まで加熱するための複数個の主輻射加熱素子
と、前記ガラス板が占めるべき位置に関し前記主輻射加
熱素子と同一の側で前記炉内に配置され輻射熱を指向さ
せる少なくとも1個のシールドと、前記ガラス板を前記
炉に通して前進させる輸送手段とを具えるガラス湾曲用
炉において、前記主輻射加熱素子と前記シールドとを設
けた少なくとも1個の温度差加熱帯域を前記炉に設け、
1個の主輻射加熱素子によって前記シールドに最も近く
位置する加熱素子を構成したことを特徴とする。
【0018】ここで主加熱素子は炉の屋根、壁、又は床
に設置した加熱素子であって、これ等は主要な熱源を構
成しており、クリースヒーターのような補助ヒーターを
設けていない。クリースヒーターは一般にすべての方向
に調整自在であるが、この炉の主加熱素子は一般にそれ
を取り付けた、又はそれを懸垂した表面、即ち炉の屋
根、壁、又は床の表面にせいぜいほぼ垂直な方向にのみ
調整可能である。主加熱素子は恒久的に設置(保守の必
要があるが)することができ、一方、補助ヒーターの設
置は一時的性質があり、炉から容易に取り外すことがで
きる。主加熱素子は電気的なものが好適であるがガスを
利用したものでもよい。
【0019】本発明においては、炉に関連してシールド
を設ける。ガラス板を曲げるモールドや移送手段に関連
して設けるのでない。従って、ガラス板の生産中に、ガ
ラス板を支持するモールドを炉に通して前進させる時、
静止しているシールドの横を過ぎてモールドが移動す
る。炉の屋根、壁、又は床にシールドを取り付け、又は
支持し、主加熱素子と曲げるべきガラス板との間にシー
ルドの少なくとも一部が位置するようにする。シールド
のこの部分はシールドの作用部と考えられる。それはガ
ラス板の選択した部分にシールドのこの部分によって輻
射熱を指向させるからであり、一方、主加熱素子と隣接
する炉の構造(例えば、屋根、壁、又は床)との間のシ
ールドの部分はこの作用部のための支持部として作用し
ている。
【0020】本発明によるシールドはクリースヒーター
からの熱でなく、主加熱素子からの熱を指向させるよう
に意図しているから、シールドがガラス板に対し位置し
ているよりもシールドは主加熱素子に一層近く延在する
のが好適である。これ等の加熱素子が炉の屋根、又は床
内にあって、シールドの位置において加熱素子から湾曲
したガラス(希望する最終形状に湾曲しているとして)
までの距離が330mmである炉において、シールドの
作用部を加熱素子のレベルから測って0mm〜100m
mの位置から、ガラス板のレベルから測って300mm
〜50mm(加熱素子のレベルから30mm〜280m
mに相当)の位置まで延在させるのが好適であり、シー
ルドの作用部は少なくとも30mm長さである。また、
シールドの作用部を加熱素子のレベルから測って0mm
〜50mmの位置から、ガラス板のレベルから測って3
00mm〜180mmの位置まで延在させるのが特に好
適である。
【0021】以上と異なる寸法の炉では、これ等の距離
はその割合に従って定めるべきである。例えば、シール
ドの位置で主加熱素子から湾曲したガラス板までの距離
を「x」で示すものとする(この距離はガラス板の曲率
のためガラス板の位置によって変化する)。その場合、
シールドの作用部を加熱素子のレベルから測ってxの0
%〜30%、一層好適にはxの0%〜15%の位置か
ら、加熱素子のレベルから測ってxの9%〜85%、一
層好適にはxの9%〜45%(ガラス板からxの91%
〜15%、一層好適にはxの91%から55%に相当)
の位置まで延在させるのが好適であり、作用部の長さは
xの少なくとも9%に等しい。
【0022】本発明の好適な態様では、炉の屋根の1対
の加熱素子の間にシールドをほぼ垂直に取り付け、加熱
素子を越えてこのシールドを下方に突出する。加熱素子
を越えてシールドが下方に突出する程度を炉の外側から
調整する手段を設けるのが好適であり、これにより炉の
稼働中に加熱状態を調整することができる。
【0023】シールドをほぼ垂直に取り付けるのが好適
であり、炉に通してガラス曲げモールドを前進させる炉
の場合には、シールドは通常(必ずしもでないが)、モ
ールドの前進方向にほぼ垂直であるか、又はほぼ平行で
ある(若干のシールドを垂直にし、他のシールドを平行
にすることもある)。
【0024】次の記載から明らかであるが、本発明シー
ルドは従来のものに比較し、多くの利点がある。しかし
本発明は本発明により設けた炉に組み合わせて従来のシ
ールド、ヒートシンク、又はクリースヒータを使用する
ことを排除するものでない。このような従来の装置は特
に局部的に加熱状態を変更したい場合に採用してなお有
利である。
【0025】本発明によるガラス湾曲用炉はその実施に
当たりいかなる既知のガラス曲げプロセス(例えば重力
(撓み)曲げ、プレス曲げ、その他)をも採用すること
ができる。これは採用する曲げプロセスの形式に関せ
ず、ガラスを加熱する場合はいつでもシールドを有利に
使用することができるからである。ガラスの実際の曲げ
作用が炉の輻射加熱される部分で行われる場合に本発明
は特に有用である。これは、このような炉においては、
曲げ作用が進行している間にガラス板の熱分布を制御し
ており、即ち曲げの種々の段階で調整が行われ、形成さ
れるガラスの形状についての特に密接した制御が達成さ
れるからである。いかなる段階においても達成される曲
げの程度を直接の観察により、又は遠方のシステムによ
り監視することができる。この湾曲用炉は補助プレス曲
げ工程があっても無くても、重力曲げプロセスを使用す
る炉であり、ガラス板の加熱中に、又は加熱の後、曲げ
が行われる。
【0026】本発明は広い範囲の形式の炉に適用するこ
とができ、曲げる前にローラ(通常は湾曲したローラ、
又はベンディングモールド、又はその両方)に支持した
ままガラスを加熱するローラ炉床を有する炉に本発明を
適用することができ、又はガスのクッション上にガラス
を支持したままガラスを加熱し、場合により曲げるガス
炉床を有する炉に適用することができる。しかし、特
に、例えば相対的に移動可能な部片、又はセグメントを
有する通常、セグメントモールドであるベンディングモ
ールド上にガラスを設置し、順次の加熱セクション、加
熱曲げセクション、及び焼なましセクションにこのガラ
スを支持するモールドを前進させる割出し炉のような炉
に本発明を適用することができる。モールドの移送は箱
の中、又は移動台の上、又はトロリーの上で行う。
【0027】本発明の好適なガラス湾曲用炉は順次の加
熱セクション、加熱曲げセクション、及び焼なましセク
ションを具え、加熱セクションと加熱曲げセクションと
の少なくとも一方に少なくとも1個の温度差加熱帯域を
設け、上記セクションを通じてモールドを前進させる移
送手段を設け、複数個の主加熱素子と、この加熱素子に
よって輻射された熱を指向させるため炉に関連するシー
ルドとを上記温度差加熱帯域に設け、このようにしてガ
ラスの制御された温度差加熱を達成する。このような炉
は、車輌の成層窓ガラス、特に自動車のフロントガラス
の製造に使用する対をなすガラス板を曲げるのに通常使
用される。加熱曲げセクションは加熱しながらガラス板
を曲げるセクションである。
【0028】本発明の他の態様であるガラスの湾曲方法
は、複数個の主輻射加熱素子を設けた炉に通してガラス
板を前進させ、その間、前記炉内で前記ガラス板をその
湾曲温度まで加熱し、その加熱にあたり、ガラス板に温
度差が生ずるように加熱するが、その目的のため、ガラ
ス板に関して前記主輻射加熱素子と同一の側に前記炉内
に配置した少なくとも1個のシールドによって弱く加熱
すべきガラス板の選択した部分から強く加熱すべきガラ
ス板の他の選択した部分に向け輻射熱を指向させてこれ
等の部分の間に希望する温度差を発生させ、前記ガラス
板を所定の形状に湾曲し、この湾曲したガラス板を冷却
してガラス板を湾曲させるに当たり、前記主加熱素子と
前記シールドとを設けた少なくとも1個の温度差加熱帯
域を前記炉に設け、前記シールドに最も近く位置する主
加熱素子を1個の主加熱素子によって構成したことを特
徴とする。
【0029】本発明の好適な方法では、主加熱素子から
ガラス板に輻射する輻射熱の第1部分を直接ガラス板に
当て、即ち干渉表面が存在しないようにし、輻射熱の第
2部分をシールドによって指向させる。シールドが無い
とすると、この輻射熱の第2部分は弱く加熱すべく選択
したガラス板の部分に到達する。従って、このようにシ
ールドによって熱を指向させることは一層強く加熱する
ように選択したガラス板の部分に指向する熱に対し集中
効果を有し、この部分(単数、又は複数)への熱の移送
を増大する。本発明の他の態様によれば炉の内で曲げら
れた、即ち本発明方法によって曲げられたガラス板を提
供する。図面を参照して次に本発明の好適な多数の実施
例を説明するが本発明は図示の例に限定されない。
【0030】
【実施例】図1のガラス湾曲用炉内において、ガラス板
を重力曲げリングモールド上に設定し、加熱し、必要な
程度の横断曲率でリングモールドの形状にほぼ順応する
ように重力の作用により(付加的プレス工程があって
も、なくとも)このガラス板を曲げ、次に焼なまし、更
に冷却し、取り外す。図1において、S1は装入セクシ
ョン、S2は均一加熱セクション、S3は温度差輻射加
熱セクション、S4は温度差輻射加熱による加熱曲げセ
クション、S5は焼なましセクション、S6は冷却セク
ション、S7は取出しセクションである。
【0031】これ等の各セクションは必要な処理量とサ
イクルタイムとを与えるのに必要な数の多くの帯域から
なる。各帯域に1個のリングモールドを保持し、各モー
ルド上のガラス板(単数又は複数)が所定の長さの時間
にわたり各部に留まらなければならないものとして帯域
の数は定められる。この形式の炉では、ガラス板は連続
的に動かず、一連の工程において、次の帯域に移動する
前の所定の長さの時間の間、ガラス板(単数又は複数)
を支持するモールドは或る帯域内に正確に設置され静止
したままとなる。このような炉を割出し炉と称し、モー
ルドが前進する毎に、モールド(及びそのモールド上に
支持されたガラス板)を各順次の帯域に割り出すと言わ
れている。通常の作業においては、このような炉内のモ
ールドの移動は一方向のみであり、即ち図1で見てこの
移動は反時計方向である。
【0032】セクションS2の均一な加熱は現実に対
流、又は輻射によって行うことができる。この目的は単
に加熱の強さを各帯域の一側から他側まで実質的に均一
にすることである。図6に関連して更に説明する移送手
段により、リングモールドをこの炉に通して前進させ
る。炉の各端部に、移送機構10、11を設け、移送手
段によって上部レベルと下部レベルとの間にモールドを
一緒に移送する。セクションS3、又はセクションS4
で効果を発揮するためシールドを採用してもよい。シー
ルドの好適な構成を図3〜図9に、更に図12、及び図
13に示す。
【0033】炉1内で曲げるガラス板を図2に示す。実
際上、本発明の好適な実施例の炉は上下に重ねて対をな
すガラス板を曲げて、積層し、互いに整合合体する1対
のガラス、例えば自動車のフロントガラスを製造するの
に使用する。ガラス板20、21はほぼ同一であるが、
曲げてから一層整合し合うようにするため、上部のガラ
ス板を通常僅かに小さくする。ガラス板20、21は長
端縁22、23、短端縁24、25、隅角部26、及び
中心部27を有する。このガラス板は鏡面対称軸A−A
を有する。横断曲率は上部の長端縁22(ここに「上
部」とは自動車にフロントガラスを嵌め込んだ時のガラ
ス板の上部である)から下部の長端縁23への方向、即
ち軸線A−Aに沿う方向の曲率である。本発明は図示の
形状のガラス板を曲げることに限定されず、いかなる形
状のガラス板でも本発明により曲げることができること
はもちろんである。
【0034】温度差輻射加熱セクションS3からの帯域
における加熱装置を図3に詳細に示す。この帯域の屋根
には細長い電気加熱素子をその長さと方向とに従って種
々の加熱領域30〜34内に設け、これ等の加熱素子の
間に多数のシールド35を設ける。1個のみに符号36
を付して示した複数個のブロックによって各加熱領域を
造り、各ブロックに1〜4個の加熱素子を設け、複数個
の加熱素子を含む各ブロックの加熱出力を別個に制御で
きるようにする。図面では、ブロック36の外形を細い
線で示し、加熱素子37を太い線で示し、この太い線の
うちの幾つかを線図的に螺旋状に示した。加熱素子37
は図示のような形態に取り付けるのに適し、しかも必要
な加熱強さを使用し得る任意の細長い素子にすることが
できる。例えば、中心領域33の加熱素子は短くて加熱
強さが一層大きく、周縁の領域30、31の加熱素子は
これより一層長くて加熱強さが小さい。領域32、34
の加熱素子は中間の長さを有し、周縁の領域30、31
の加熱素子の出力に類似する加熱強さを有する。加熱強
さのレベルには加熱素子間の間隔と、加熱素子の個々の
寸法、及び定格出力とが考慮される。シールドに隣接し
て加熱強さが大きい加熱素子を使用するのが好適である
ことは明らかである。
【0035】普通に使用される加熱素子はセラミック製
のコアの周りに抵抗線を巻き付けたものである。大出力
が望ましい場合には、管状の石英製のコアを有する加熱
素子を使用する。その場合、加熱素子を密接して配置
し、巻いた線を石英管のコアの内側に配置する。各ブロ
ックの加熱出力を独立して調整できるから、例えば中心
領域33を形成する15個のブロックに一層短い加熱素
子を使用した場合、一層正確な電力出力の制御が可能で
ある。これは独立して制御される区域が一層小さいから
である。
【0036】帯域を通るガラス板の移動方向を矢印Gで
示す。フロントガラス、又はリヤウインドガラスを製造
するためにガラス板を加熱し曲げる時は、矢印Gに平行
な対称軸線A−Aにガラス板を指向させるのが好適であ
る。図3でガラス板の20、21の外形の線はその割出
し位置に、即ち静止している位置に示している。このよ
うな状態で、領域30、31の加熱素子を対称軸線に平
行に配列し、領域32、33、34の加熱素子を対称軸
線に直角に配置するのが有利であることがわかった。こ
のように構成することによって、ガラス板の2個の長端
縁22、23に隣接する部分への加熱入力を制御するの
を助け、即ちガラス板の中心部27とこれ等長端縁2
2、23との間の温度差を制御するのが容易となり、こ
れ等の長端縁に隣接してガラス板に希望する横断曲率輪
郭を得ることができる。
【0037】説明のため1個の主加熱素子37と1個の
シールド35とを図4(a)、及び図4(b)に線図的
に示す。また第2選択部47より一層高い温度に加熱す
べき第1選択部46を含むガラス板20、21の一部を
示す。図4(a)に示すように、加熱素子37からKの
方向とLの方向とに放出された輻射熱は上部のガラス板
20の第1選択部46に直接当たり、ほぼ比例する部分
が下部のガラス板21に伝導する。しかし、Mの方向に
輻射した熱はシールドに当たり、図面に示すように大部
分反射し、又は散乱し、又は反射と散乱との両方を行
う。Mの方向に輻射した熱はシールド35が無ければ第
2選択部47に達するはずであるが、シールド35があ
るため、第2選択部47に達しない。従って、第2選択
部47を弱く加熱する機能と、反射熱と散乱熱とを第1
選択部46に指向させてこの第1選択部46を一層強く
加熱する機能とから成るシールド35の二重の機能によ
って第1選択部は第2選択部より一層強く加熱される。
【0038】好適なシールドの寸法と形態とを説明する
時に参照する種々の距離を図4(b)に示す。線B−B
は主加熱素子のレベルを示し、距離「x」は加熱素子の
レベルから曲げた状態にある上部のガラス板までの距離
であり、距離「y」は主加熱素子とガラス板との間にあ
るシールドの部分、即ちシールドの作用部の長さを示
し、距離「z」はガラス板に最も近いシールドの端縁か
らガラス板までの距離を示す。x=y+zであることは
明らかである。達成すべき温度分布の性質に応じて、シ
ールド35の数は全体で1個の場合から加熱素子37の
1個毎に1個の場合まで変化する。同様に、帯域内での
シールドの配列は対称でもよく、非対称でもよい。シー
ルドを設置すべき位置に隣接する加熱素子の方向によ
り、実情に合わせてシールドの方向を決定する。上述し
たように、制御しようとする温度分布に従って、加熱素
子の方向を変化させる。自動車のフロントガラス用のガ
ラス板の例では、ガラス板の一方の長端縁から中心部を
通り他方の長端縁までの温度分布を制御することが多
い。これは達成される横断曲率輪郭にこの温度分布が影
響するからである。
【0039】ガラス板の中心部と端縁との間に一層大き
な温度差を希望する場合には、中心領域33(図3参
照)の加熱素子から輻射された熱をガラス板の中心部に
向け指向させることが必要であり、一層温度を低くすべ
き端縁に熱が達するのを防止することが必要である。従
って、この状態において、まず中心領域33にシールド
を設置し、中心領域33が一杯になった時、初めて付加
的シールドを周縁の領域、例えば領域32、34に通常
のように設置する。各シールドに隣接する加熱素子によ
って加熱されるガラス板の区域を減少させる。即ち各シ
ールドは隣接する加熱素子からの熱輻射の有効角を減少
させる。従って、ガラス板の中心部と端縁との間の温度
差が比較的大きい40℃〜55℃を希望する場合には、
温度差輻射加熱セクションS3に6個のシールド35を
使用し、加熱曲げセクションS4に2個のみのシールド
を使用する。この加熱曲げセクションS4のシールドの
数を少なくするのは、ガラス板に希望する温度差が既に
大きな値で生じているからである。
【0040】シールドは(それを使用するセクションに
関せず)満足な使用寿命を与えるよう十分耐久性がある
耐熱材料で造る必要があり、更に耐熱クロスから成る炉
の天井からシールドを懸垂するが、(特に垂直線に対し
て角度をなして取り付けられている場合)シールドはそ
の形状を維持するのに十分なだけ剛強であるのが好適で
ある。英国の Merseyside, St. Helens, Rainford の C
arborundum ResistantMaterials Ltd. で製造される
「ファイバーフラックスデュラボード(FiberfraxDurabo
ard) 」(商標名)がシールドのために適している材料
である。この材料はアルミノ珪酸塩繊維と有機結合剤と
から成る剛強高温ボードである。その他の耐火ボード製
造業者からも類似の製品が入手できる。シールドの材料
の密度が小さく切断が容易であればシールドを一層迅速
容易に設置することができる。しかし一層長い使用寿命
を得るためには、溶融シリカ、炭化珪素、窒化珪素、又
は鋼のような金属のように耐久性のある材料のコアに、
熱的有効質量が小さい「ファイバーフラックス(Fiberfr
ax) 」(商標名)を裏打ちして成る複合シールドを構成
するのが好適である。代案として上述の「ファイバーフ
ラックスデュラボード」のようなアルミノ珪酸塩ボード
から成るシールドにこれも上記のCarborundumResistant
Materials Ltd.から入手できる「Rigidizer W 」(商
標名)のような剛強化溶液を加えることによってこのシ
ールドを一層剛強に、一層耐久性あるものにしてもよ
い。
【0041】使用する材料の輻射率を変化させることに
よって温度差を制御することもできる。上記の「ファイ
バーフラックスデュラボード」のような低輻射率の材料
は、鋼のような高輻射率の材料よりも入射する輻射熱の
一層多くの部分を反射する。従って、この「デュラボー
ド」の表面を有するシールドは、鋼の表面を有するシー
ルドよりも、熱を指向させるのに一層有効であり、シー
ルドが所定の寸法を有し所定の位置に設置した場合、鋼
の表面を有するシールドよりも一層大きな温度差を発生
することができる。
【0042】加熱曲げセクションS4の帯域を図5に示
す。図3につき説明した加熱素子の寸法、形式、加熱強
さ、及び配置に関して同一の考えを図5においても適用
する。同様に、加熱素子を周縁領域40、41、42、
44、及び中心領域43に配置する。中心領域43から
輻射して出る熱を防止するこのシールドの有利な作用
は、特にこの帯域で、加熱素子の加熱出力を実際上、そ
れ程高く設定する必要がないことと、そのため生産され
るガラスの光学的品質にとって特に有利であることであ
る。シールドの数、位置、及び形式についての上述の説
明は加熱曲げセクションS4にも適用することができ
る。中心部と端縁との間の温度差はガラス板内に大部分
既に生じており、即ちガラス板の中心部は端縁より著し
く高くなっているから、ここで通常30℃〜40℃に達
しているセクションS4での温度差はセクションS3に
おける程大きくする必要がなく、2個のシールド45で
十分である。これ等シールドを中心領域43の端縁に近
く設置し、周縁領域42、44の下にあるガラス板の部
分に輻射する熱を防止する。
【0043】図6は図3のVI-VI 線上の横断面図であ
る。図6は隣接する帯域間の隔壁50を示す。この炉の
一部は炉の屋根51と、領域32、33、34の加熱素
子と、シールド35とを具える。また、図6は箱53の
形状の好適な移送手段を示し、この箱53にリングモー
ルド52を収容し、炉の長手方向に延在するレール55
上に走行する4個の車輪54(図面には2個のみを図
示)をこの箱53に設ける。レール55に沿って箱53
を推進させる適当な通常の駆動機構(図示せず)も設け
る。リングモールド52は通常の重力曲げリングモール
ドであり、図6では横断面のみを示す。リングモールド
の上面は1対のガラス板によって占めるべき位置を画成
しており、モールドによって支持されたそのような位置
を占める1対のガラス板20、21を図7に示した。図
6では、ガラス板20、21はまだ平坦であり、ガラス
板の短端縁24、25に隣接する区域でガラス板はリン
グモールドに接しているだけである。このような区域は
もちろん図6には示されていないが、図6は炉の中心線
上の横断面を示しており、従って、図6ではガラス板と
リングモールドとの間の間隙が示されている。
【0044】隣接する加熱素子の間にシールド35が通
っていることは必須のことでなく、シールドの作用部は
加熱素子の下方に懸垂している。しかし、他の懸垂手段
を必要とせずシールドを支持する目的で、加熱素子間の
シールドを屋根51まで延長することは通常のことであ
る。中心と端縁との間の希望する温度差に応じて、いず
れかのセクションにおいてシールド35の長さを変化さ
せることができる。加熱素子を越えてシールドを突出さ
せる程度を炉の外から調整できるようにするのが好適で
あり、これによりガラス板内に生ずる温度分布を制御す
ることができ、従ってこのシステムにガラス板を通すの
を中断することなく、できあがるガラス板の曲げの輪郭
を制御し、最適なものにすることができる。一般に、加
熱素子を越えてシールドを一層突出する程、達成される
加熱が一層局部的になり、中心部と端縁との間の温度差
が一層大きくなる。通常生産される種々の製品に関して
一旦最適値が設定されれば、このような調整機能により
設定値の迅速な変更が可能であり、1種類の製品から他
の製品への迅速な変更が可能である。
【0045】図6の中心シールドの位置における主加熱
素子と完全に曲げたガラス板との間の距離は330mm
である。ガラス板の曲率が変化するので他のシールド位
置で測定すると僅かな距離の差を生ずることはもちろん
である。また、この距離は、ガラス板がその最終形状に
達する前の実際の曲げ工程中に測定すると異なったもの
になる。シールドの作用部を最初の熱指向効果のために
30mm(330mmの9%)延長してもよい。もっと
効果を大きくするためには、作用部を90mm(330
mmの27%)、150mm(330mmの45%)、
230mm(330mmの70%)、又は任意の中間値
に延長してもよい。後に説明するようにシールドを自動
化する時は、更に長い作用部が実際上可能である。
【0046】上述したように、シールドを取り付ける目
的で、炉の屋根の中にシールドを上方に延ばすのが便利
である。しかし、例えばロッド、又はワイヤによってシ
ールドの作用部を懸垂する場合には、このことは必須の
ことでない。この場合、シールドの頂部を加熱素子のレ
ベルにするのが好適であるが、加熱素子のレベルとシー
ルドの頂部のレベルとの間が離間している時には、依然
として熱指向作用が得られるから、このことも必須のこ
とでない。この離間距離は50mm(330mmの15
%)、100mm(330mmの30%)、又は任意の
中間値である。
【0047】図5のVII-VII 線上の断面図を図7に示
し、図7は6個のシールド35の代わりに2個のシール
ド45を示している点で主に図6と相違する。図6につ
いての説明は、必要な若干の訂正を加えて図7に適用す
ることができる。図7に示す段階では、対をなすガラス
板は撓んでリングモールド52に対してほぼ合致してい
る。
【0048】上述したように炉の外側からシールドを調
整することができる好適な装置を図8、及び図9に示
す。図8は図7の中心部、即ち加熱曲げセクションS4
の一帯域を通る横断面を詳細に示すが、更に考えられる
調整機構を加えて示している。シールド45をケーブル
70に懸垂する。孔74を通じてこのケーブル70を屋
根51に通し、フレーム75に取り付けたプーリ71の
周りにこのケーブル70を巻き付ける。シールド自身は
非常に軽いから、各ケーブルに重り72を懸垂してもよ
い。プーリ71の周りに通した後、水平に指向するプー
リ76(図面には1個のみを示す)の周りにケーブル7
0を通し、各ケーブルを直角に方向を転じさせ、図面の
平面の外に、図9に示す機構の一部まで通す。屋根51
に溝孔73を設け、所要に応じシールド45を後退させ
得るようにする。
【0049】この機構の残部を図9に示す。図9の図面
の平面は図8の図面の平面に直角であり、図9は図8の
断面の側面図に相当する。ケーブル70をプーリ80に
掛け、巻取り機構81に達せしめる。釣合い重り82を
設け、更にスケール及びポインター83を設け、これに
より加熱帯域内の加熱素子に対するシールドの位置を確
かめる。各調整可能なシールドのために対応する機構を
設ける。代案として、サーボモータを使用していずれか
のシールドの調整を自動化してもよい。このようにすれ
ば、便利さと労働力の節約の他に、実際上可能な範囲で
ガラス板に非常に密接してシールドを使用し得る利点が
ある。リングモールドの周縁の下方にガラス板に密接し
てシールドを恒久的に位置決めすると、リングモールド
を一帯域から次の帯域に移動させる時、このシールドが
リングモールドの移動を阻害する。そこで、マイクロプ
ロセッサで制御され動力化された調整機構をプログラミ
ングし、各モールドの移動毎にシールドを持ち上げて、
次のガラス板のためにこのシールドを設置する。このよ
うにして、加熱素子から完全に曲げたガラス板までの距
離の85%も突出しているシールドをガラス板から50
mm以内まで、加熱素子から280mmまで使用するこ
とができる。
【0050】シールドの作用部の突出量を調整する作用
を図10に示し、この図のx軸90はセクションS2、
S3、S4の加熱帯域を示し、y軸91はガラス板の中
心部と長端縁との間に生ずる温度差を示している。この
図の中で、線92はシールドの無い従来の炉(実際上、
上述のような炉からシールドを除去したもの)で得られ
た結果を示し、線93は加熱素子を越えてシールドの作
用部を90mm突出し、シールドとガラス板との間を2
40mm分離した上述のような炉によって得られた結果
を示している。線94はシールドの作用部の突出量を1
50mmまで増大し、シールドとガラス板との間を18
0mm分離した本発明炉によって得られた結果を示して
いる。セクションS3に6個のシールドを使用してガラ
ス板の中心部と端縁との間の温度差として55℃までの
温度差が得られ、セクションS4に2個のシールドを使
用して40℃までの温度差が得られた。図10の線92
によって示される20℃〜25℃の温度差がこの分野の
最新の技術によって達成し得る代表的な数値であるのに
反し、本発明によって得られる温度差は驚くべき大きさ
であり、シールドの作用部の長さが30mmと小さいに
も拘らずガラス板の中心部と端縁との間の温度差が有効
に向上する。従って、本発明は従来の技術を著しく改良
することができたもので、例えば25mmまでの断面曲
率を有する複雑な形状のフロントガラス用のガラス板を
満足な横断曲率輪郭で曲げることができ、これにより曲
げたはずのガラス板に平坦な部分があったり、逆の曲率
を有すること等から生ずるワイパーの機能の低下や、光
学的歪の発生を著しく減少させることができる。生産す
べき種々のガラスの形状のおのおのについて、異なるシ
ールドの配置や、シールドの作用部の異なる突出量が必
要であることはもちろんで、ガラス板の各形状について
最適の設定を行うためには最初の数個の実験を利用する
のが好適である。
【0051】本発明を使用することにより得られるガラ
ス板の形状の向上の一例を図11に示し、この図のx軸
線100は試料ガラス板が自動車に組み込まれたフロン
トガラスの一部であるとして底部の端縁である長端縁か
ら対向する長端縁まで測った試料ガラス板に沿う距離で
ある。y軸線101は得られた横断曲率のレベルを示し
ており、曲線102は従来技術によって曲げたガラス板
に得られた横断曲率輪郭を表している。このガラス板の
中心領域が平坦なことが明らかである。炉の温度差加熱
セクションS3、S4に上述のようにシールドを適切に
使用することによって、ガラス板を曲げ、横断曲率輪郭
103を測定した。このガラス板に中心平坦領域は無
く、得られた輪郭は目標とする均一な円筒横断曲率輪郭
に近い。
【0052】本発明はガラス板の円筒横断曲率輪郭を向
上させるのに有効に使用し得るが、本発明はこれに限定
されず、例えばS字状断面曲率のガラス板を製造するの
に使用することができる。この場合、フロントガラスの
横断曲率輪郭をその下端縁に向け、即ち車輌のボンネッ
トに向け反転する。言い換えれば、この輪郭に変曲点が
存在するようにする。このような横断曲率輪郭を生ぜし
めるには、曲げている間、変曲点の両側でのガラス板の
温度分布を注意深く制御することが必要である。これは
シールドの分散を注意深く非対称に選択するのが好適な
場合である。フロントガラスを車輌の屋根の線に合うよ
うにする時、即ちフロントガラスの最上部が接触点で屋
根の線にほぼ平行になるようにする時、本発明を有効に
適用することができる。このためには、フロントガラス
の上部の横断曲率半径を変化させることが必要であり、
そのため加熱曲げ工程中に、特殊な温度分布が必要にな
る。ここでもシールドの非対称な配置が適切である。
【0053】例えば、自動車のフロントピラーに隣接す
るフロントガラスの部分を深く曲げる必要があるため、
フロントガラスの短端縁に余分な熱を与えるのに本発明
を適用することもできる。8個のシールド115を加え
た温度差予熱セクションS3からの帯域を図12に示
す。このように配置することによって、フロントガラス
の短端縁に隣接する加熱素子からフロントガラスの中心
部に向け余分な希望しない熱が侵入するのを防止する。
図12に示すシールドの位置は一般的な位置である。即
ち、この図示の加熱パターンはこの段階で特に絶対的な
ものでなく、特殊なフロントガラスの形状に合わせたも
のでない。
【0054】比較のため、特定のフロントガラスの形状
に合わせた構造として、8個のシールド125を加えた
(温度差加熱による)加熱曲げセクションS4からの帯
域を図13に示す。曲げ作用が積極的に生ずるこの遅い
工程では、ガラス板の短端縁に一層多くの熱を加えるこ
とが希望され、ガラス板の形状に合わせた構成によりこ
の余分の熱をガラス板の端縁部に限定するよう一層正確
に制御する。曲げ作業中に、ガラス板がモールドの隅角
部に正しく撓んでいないため、ガラス板の隅角部に向け
希望しない反転する曲率が生じている時に図13の構成
は有効である。曲げ工程の中の遅い段階で、板ガラスの
この部分の温度を上昇させることによってこの欠陥を消
滅させることができる。ガラス板の上記部分の上方の加
熱素子の加熱出力を単に増大する場合に比較し、シール
ドを正確に設置することによって、必要な付加的熱を一
層正確に指向させることができる。このケースは、曲げ
工程中の適切な時間に、シールドの作用部の突出量を増
大することができるから、調整自在のシールドが特に有
利な場合である。
【0055】本発明によれば従来技術で判明した多くの
問題点を解決することができる。実際にシールドを必要
とする炉の特定の加熱帯域のみにシールドを設けるだけ
でよい。従って、ガラス板のためのそれぞれのモール
ド、又はその他の支持体に従来技術のシールド、又はヒ
ートシンクのような装置を設ける費用を省くことができ
る。更に、本発明のシールドはそれを必要としている炉
の特定の加熱帯域に関連するだけであるから、これ等の
シールドはこれ等のシールドが無ければ当然生じたはず
の上記の概略説明した装填の問題、又は焼なましの問題
を生じない。本発明によれば、従来通常に可能であった
よりも、全ガラス板を横切る温度分布の制御が一層よく
行われ、ガラス板の中心部と端縁との間の温度差を一層
大きく達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】多数の加熱帯域を組み込んで、ガラス板を曲げ
るのにその若干を使用する本発明ガラス湾曲用炉の線図
的正面図である。
【図2】図1の炉内で曲げるガラス板の平面図である。
【図3】本発明により6個のシールドを含む図1の一帯
域の加熱構成の線図的拡大平面図である。
【図4】(a)及び(b)はそれぞれ図1の炉の加熱帯
域の小部分の線図的横断面図である。
【図5】図1の炉の他の帯域の他の加熱構成を示す図3
に類似する平面図である。
【図6】図3の帯域を示すVI-VI 線上の類似する横断面
図である。
【図7】図5の帯域を示すVII-VII 線上の類似する横断
面図である。
【図8】図7に示すシールドの高さを調整する機構の正
面図である。
【図9】図8の機構に図示しなかったこの機構の一部を
示す側面図である。
【図10】従来のトンネル炉内で測定した温度差と本発
明炉内で測定した温度差とを比較するグラフである。
【図11】従来技術で曲げたガラス板の横断曲率輪郭と
本発明の好適な実施例により曲げたガラス板の横断曲率
輪郭を比較するグラフである。
【図12】付加的シールドを加えた図3と同様の帯域を
示す平面図である。
【図13】付加的シールドを加えた図5と同様の帯域を
示す平面図である。
【符号の説明】
1 ガラス湾曲用炉 10、11 移送機構 20、21 ガラス板 22、23 長端縁 24、25 短端縁 26 隅角部 27 中心部 30、31、32、33、34 加熱領域 35、45、115、125 シールド 36 ブロック 37 電気加熱素子 40、41、42、44 周縁領域 43 中心領域 46 第1選択部 47 第2選択部 50 隔壁 51 炉の屋根 52 リングモールド 53 箱、移送手段 54 車輪 55 レール 70 ケーブル 71、76、80 プーリ 72 重り 81 巻取り機構 S1 装入セクション S2 均一加熱セクション S3 温度差輻射加熱セクション S4 加熱曲げセクション S5 焼なましセクション S6 冷却セクション S7 取出しセクション
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ニコラス テトロー イギリス国 コベントリー シーヴイ6 1エイチエス カウンドン モーズリー アベニュー 115

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス板を湾曲させる炉であって、 ガラス板(20、21)をその湾曲する温度まで加熱す
    るための複数個の主輻射加熱素子(37)と、 前記ガラス板が占めるべき位置に関し前記主輻射加熱素
    子と同一の側で前記炉内に配置され輻射熱を指向させる
    少なくとも1個のシールド(35、45、115、12
    5)と、 前記ガラス板を前記炉に通して前進させる輸送手段(5
    2、53、54、55)とを具えるガラス湾曲用炉
    (1)において、 前記主輻射加熱素子と前記シールドとを設けた少なくと
    も1個の温度差加熱帯域(S3、S4)を前記炉に設
    け、 1個の主輻射加熱素子(37)によって前記シールドに
    最も近く位置する加熱素子を構成したことを特徴とする
    ガラス湾曲用炉。
  2. 【請求項2】 前記主輻射加熱素子の中心領域(33)
    内に前記シールドを設置した請求項1に記載の炉。
  3. 【請求項3】 前記主輻射加熱素子の周縁領域(30、
    31、32、33)内に前記シールドを設置した請求項
    1に記載の炉。
  4. 【請求項4】 前記シールドを使用してガラス板の横断
    曲率輪郭(103)を制御するよう構成した請求項1〜
    3のいずれか1項に記載の炉。
  5. 【請求項5】 前記主輻射加熱素子(37)から生ずる
    加熱動力の強さを帯域内のいずれの部分よりも前記シー
    ルド(35、45、115、125)に隣接して一層大
    きくするよう構成した請求項1〜4のいずれか1項に記
    載の炉。
  6. 【請求項6】 前記主輻射加熱素子(37)を電気素子
    にした請求項1〜5のいずれか1項に記載の炉。
  7. 【請求項7】 前記シールド(35、45、115、1
    25)を前記炉の構造によって支持した請求項1〜6の
    いずれか1項に記載の炉。
  8. 【請求項8】 前記シールドを前記炉の屋根(51)か
    ら支持した請求項7に記載の炉。
  9. 【請求項9】 前記シールド(35、45、115、1
    25)をほぼ垂直に配置し、隣接する前記炉の構造から
    離れる方向に前記主輻射加熱素子(37)を越えて前記
    シールドを突出した請求項1〜8のいずれか1項に記載
    の炉。
  10. 【請求項10】 シールドによって画成した平面に直角
    な鏡面対称軸線(A−A)を有するガラス板(20、2
    1)を曲げるようにした請求項9に記載の炉。
  11. 【請求項11】 前記主輻射加熱素子(37)によって
    輻射した熱の一部をガラス板に直接当てるように構成し
    た請求項1〜10のいずれか1項に記載の炉。
  12. 【請求項12】 シールドの位置を炉の外側から調整す
    る調整手段を設けた請求項1〜11のいずれか1項に記
    載の炉。
  13. 【請求項13】 シールドに密接する少なくとも1個の
    加熱素子をこのシールドに平行に延在し、これと同一の
    帯域内の少なくとも1個の他の加熱素子を前記加熱素子
    に直角に延在した請求項1〜12のいずれか1項に記載
    の炉。
  14. 【請求項14】 1対のガラス板(20、21)を重力
    曲げリングモールド(52)上に支持し、これ等ガラス
    板とリングモールドとを前記炉に通して前進させるよう
    に構成した請求項1〜13のいずれか1項に記載の炉。
  15. 【請求項15】 前記帯域に通る前記モールド(52)
    の前進方向にほぼ垂直にこの帯域内の前記シールドを延
    在した請求項9、及び14のいずれか1項に記載の炉。
  16. 【請求項16】 順次の加熱セクション、加熱曲げセク
    ション、及び焼なましセクション(S2〜S5)を設
    け、前記加熱セクション、及び加熱曲げセクション(S
    3、S4)の少なくとも1個に前記請求項に記載した少
    なくとも1個の温度差加熱帯域を設け、前記移送手段
    (52〜55)によって前記順次のセクションに通して
    1個、又はそれ以上のガラス板(20、21)を前進さ
    せる前記請求項のいずれか1項に記載の炉。
  17. 【請求項17】 複数個の主加熱素子を設けた少なくと
    も1個の温度差加熱帯域を有するガラス湾曲用炉におい
    て、前記加熱素子によって輻射される熱を指向させるた
    め、曲げるべきガラス板に関し前記加熱素子と同一の側
    に前記温度差加熱帯域に設置され前記炉に関連するシー
    ルドを設け、これによりガラス板の制御された温度差加
    熱を達成することを特徴とするガラス湾曲用炉。
  18. 【請求項18】 複数個の主輻射加熱素子(37)を設
    けた炉(1)に通してガラス板(20、21)を前進さ
    せ、 その間、前記炉内で前記ガラス板をその湾曲温度まで加
    熱し、 その加熱にあたり、ガラス板に温度差が生ずるように加
    熱するが、 その目的のため、ガラス板に関して前記主輻射加熱素子
    と同一の側に前記炉内に配置した少なくとも1個のシー
    ルド(35、45、115、125)によって弱く加熱
    すべきガラス板の選択した部分(47)から強く加熱す
    べきガラス板の他の選択した部分(46)に向け輻射熱
    を指向させてこれ等の部分(46、47)の間に希望す
    る温度差を発生させ、 前記ガラス板を所定の形状に湾曲し、 この湾曲したガラス板を冷却してガラス板を湾曲させる
    に当たり、 前記主加熱素子と前記シールドとを設けた少なくとも1
    個の温度差加熱帯域を前記炉に設け、 前記シールドに最も近く位置する主加熱素子を1個の主
    加熱素子によって構成したことを特徴とするガラスの湾
    曲方法。
  19. 【請求項19】 前記ガラス板の前記選択した部分の間
    に生じた温度差によってこのガラス板を湾曲させるに当
    たり希望する横断曲率を生ぜしめる請求項18に記載の
    方法。
  20. 【請求項20】 重力曲げ方法によってガラス板を曲げ
    る請求項18、又は19に記載の方法。
  21. 【請求項21】 ガラス板にプレス曲げを加える請求項
    18〜20のいずれか1項に記載の方法。
  22. 【請求項22】 冷却中にガラス板に焼なましを行う請
    求項18〜21のいずれか1項に記載の方法。
  23. 【請求項23】 前記炉に少なくとも1個の温度差加熱
    帯域を設け、ガラス板を前進させる間にこのガラス板を
    前記温度差加熱帯域に割り出す請求項18〜22のいず
    れか1項に記載の方法。
  24. 【請求項24】 ガラス板を湾曲温度まで加熱する炉に
    通して前進させ、 前記ガラス板が傍らを通過する指向手段によって、前記
    ガラス板の選択された単数の部分、又は複数個の部分に
    前記炉の主加熱素子から輻射される熱を指向させ、前記
    ガラス板のこれ等選択された部分とその他の部分との間
    に希望する温度差を生ぜしめ、 前記ガラス板を所定の形状に湾曲させ、この湾曲したガ
    ラス板を焼なまし、又は焼きもどすことを特徴とするガ
    ラス板の湾曲方法。
  25. 【請求項25】 請求項18〜24のいずれか1項の方
    法で湾曲させたガラス板。
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