JPH07277271A - 海上輸送方法および輸送設備 - Google Patents

海上輸送方法および輸送設備

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JPH07277271A
JPH07277271A JP7493294A JP7493294A JPH07277271A JP H07277271 A JPH07277271 A JP H07277271A JP 7493294 A JP7493294 A JP 7493294A JP 7493294 A JP7493294 A JP 7493294A JP H07277271 A JPH07277271 A JP H07277271A
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Daisaku Hashimoto
大策 橋本
Yoshikiyo Doi
良清 土居
Teruyuki Nakanishi
輝行 中西
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 貨物船における貨物のハンドリングを不要と
してその輸送をより円滑かつ安全とし、貨物船やキャリ
アカー等の構造を簡易としてそれらに要する設備費を軽
減し、さらに長さの異なる各種の貨物を混載輸送するこ
とのできる輸送方法および輸送設備を提供する。 【構成】 キャリアカー1を、貨物5を搭載した正面形
状が門形のパレット2の下に前後方向通過自在にもぐり
込ませて下から持ち上げた後、そのパレット2を上面全
体を平坦な甲板6としたフラットデッキ型貨物船3上の
積載位置7に、同貨物船3上で積み替えることなく、直
接積載した後、同貨物船3を輸送先8のある岸壁9まで
運航し、岸壁9において、キャリアカー1でパレット2
を輸送先8まで直接輸送する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、比較的長尺あるいは大
単重の多数の貨物を大量に拠点間輸送する技術、例えば
鉄鋼製品の製鉄所と流通センター間の海上輸送の技術に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、製鉄所で生産された鉄鋼製品(鋼
帯コイル、鋼板、形鋼、パイプ、棒鋼等)を貨物船を使
用して目的地まで海上輸送するためには、通常、多くの
クレーンによる鉄鋼製品のハンドリング(鉄鋼製品の積
み替え)を必要としていた。
【0003】すなわち、製鉄所で生産された鉄鋼製品
をキャリアカーに搭載する際、キャリアカーで搬送し
た鉄鋼製品を岸壁の保管場所に降ろす際、保管場所の
鉄鋼製品を貨物船に載せる際、貨物船で目的地まで運
航後、この貨物船から岸壁の保管場所に降ろす際、保
管場所からユーザーに配送時、運搬車に搭載する際、の
それぞれにおいてクレーンで鉄鋼製品をハンドリングす
る必要があり、その作業が極めて厄介であり、また危険
を伴っていた。
【0004】こうした問題に鑑み最近では、パレットに
載せた複数の鉄鋼製品を、パレットごと大型のキャリア
カー内に抱え込むように収納して搬送し貨物船内の一定
の積降ろし場所で降ろした後、船内移載装置で鉄鋼製品
を載せた各パレットを船倉内に積み替えし、そして、貨
物船が目的地の岸壁に到着後、上記とは逆の順序で、船
内移載装置で各パレットを前記積降ろし場所に移動させ
た後、キャリアカーで再びパレットを抱え込むようにし
て収納し、岸壁の倉庫等まで搬送している(日本造船学
会誌第757号18〜22頁、平成4年7月参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のキャリ
アカーを使用する従来技術においては、鉄鋼製品のハン
ドリング回数が減るものの、貨物船やキャリアカー等の
構造が原因して、依然、貨物船内でのハンドリングを必
要とすると云う問題があった。
【0006】すなわち、貨物船は鉄鋼製品を搭載したパ
レットを船倉内に搭載するものであると共に、キャリア
カーは、パレットを抱え込むようにして収納する構造で
あるためパレットと比較して大型とならざるを得ず、よ
ってこの大型のキャリアカーが船倉内まで入り込み、各
パレットを各搭載位置まで直接搬送することが不可能だ
からである。
【0007】又、貨物船はパレットを搭載するための船
倉を有する構造であるため、通常の船舶同様、その建造
には莫大な費用を必要とし、キャリアカーもパレットを
抱え込む構造のものであるため大型でその仕組みも複雑
となり、製造費が高額となると云う問題があった。
【0008】さらに、この従来技術にあっては、前記し
た如く、キャリアカーをパレットを抱え込む構造とした
ことによって、輸送する鉄鋼製品が限られる。すなわ
ち、H形鋼等のパレットより長い長尺鉄鋼製品を搭載し
た場合、当該長尺鉄鋼製品の端部がパレットから突出す
るため、キャリアカーでパレットを抱え込む際にその突
出した端部がキャリアカーに突き当たり、よってキャリ
アカー内にパレットを収納することが不可能となると云
う問題があった。
【0009】本発明は、上記した従来技術における問題
点を解消すべく創案されたもので、鉄鋼製品等の貨物の
船内移載作業を不要とすることを技術的課題とし、もっ
て貨物の輸送をより円滑かつ安全とし、貨物船やキャリ
ヤカー等の構造を簡易としてそれらに要する設備費を軽
減し、さらに寸法の異なる各種の貨物を一緒に輸送でき
るようにすることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記技術的課題を解決す
る本発明の方法手段は、キャリアカーを、貨物を搭載し
た門形構造のパレットの下にもぐり込ませて、このパレ
ットを下から持ち上げること、キャリアカーにより持ち
上げたパレットを、フラットデッキ型貨物船上の積載位
置までキャリアカーにより直接搬送し、貨物をフラット
デッキ型貨物船上で積み替えることなくパレットに搭載
したまま積載位置に積載すること、貨物を搭載したパレ
ットを積載位置に積載したまま、フラットデッキ型貨物
船を輸送先の岸壁まで運航すること、輸送先の岸壁にお
いて、フラットデッキ型貨物船上の貨物を搭載したパレ
ットの下にキャリアカーをもぐり込ませ、このパレット
を下から持ち上げた後、輸送先まで直接搬送すること、
にある。
【0011】目的地に着岸し貨物を積載したフラットデ
ッキ型貨物船を倉庫として使用し、このフラットデッキ
型貨物船から貨物を直接輸送先に配送しても良い。
【0012】また、上記技術的課題を解決する本発明の
構造手段は、受台の端部から複数の脚片を垂下設して自
立機能を持たせ、受台上に貨物を上載する平板状の架台
を設けた正面形状が門形のパレットを有すること、この
パレットの架台の下にもぐり込みでき、かつ自走機能を
有し、パレットを下から持ち上げる持ち上げ装置を有す
るキャリアカーを有すること、上面全体が平坦な甲板を
有するフラットデッキ型貨物船を有すること、このフラ
ットデッキ型貨物船と岸壁とを、キャリアカーが往来自
在に連結するランプウエーを有すること、にある。
【0013】パレットに対して、キャリアカーを前後方
向にくぐり抜け自在とするのが有効であり、パレットの
側面形状を、上辺が下辺より長い台形形状とするのが良
い。
【0014】パレットに、架台上の貨物を覆う幌を組付
け自在に設けるのが、およびフラットデッキ型貨物船
に、パレットを固定すべく固定装置を設けるのが有効で
あり、フラットデッキ型貨物船に航行機能を持たせず、
他の船舶によって曳航するものとするのが効果的であ
る。
【0015】
【作用】本発明によって、貨物を目的地である輸送先に
輸送するまでを以下説明する。まず、貨物を上載したパ
レットの下にキャリアカーをもぐり込ませる。パレット
は受台の端部から複数の脚片を垂下設して自立機能を持
たせ、受台上に貨物を上載する平板状の架台を設けた正
面形状が門形とし、又、キャリアカーはパレットの下に
前後方向に通過自在な大きさとしているので、キャリア
カーはこのパレットの下に自在にもぐり込むことが可能
である。
【0016】次に、キャリアカーの持ち上げ装置を作動
してパレットを下から持ち上げて自走し、ランプウエー
を経てフラットデッキ型貨物船の積載位置まで搬送す
る。
【0017】本発明にあっては、キャリアカーをパレッ
トの下にもぐり込み自在とし、当該パレットより小型と
した(従って小回り可能とした)こと、およびフラット
デッキ型貨物船をその上面全体を車両の走行可能な平坦
な甲板としたことにより、キャリアカーによってパレッ
トを直接積載位置まで搬送することができる。
【0018】従って、従来技術のように、キャリアカー
で貨物船内まで運んできた貨物を搭載したパレットを貨
物船上に一旦降ろし、船内移載装置でそのパレットを積
載位置に載置するといった貨物船上での積み替え作業を
一切不要とする。
【0019】キャリアカーは、パレットをフラットデッ
キ型貨物船の積載位置まで搬送した後、パレット持ち上
げ装置を作動してパレットを積載位置に降ろし、パレッ
トから迅速に離脱して新たなパレットを搬送すべく自走
する。
【0020】この場合、キャリアカーをパレットの下に
前後方向通過自在とすれば、甲板上の中央部や端部等、
それぞれ異なる場所に位置する積載位置へ、自在にパレ
ットを搬送した後、迅速にそのパレットから離脱するこ
とが可能である。
【0021】例えば甲板の中央部に位置する積載位置に
パレットを載置する場合には、キャリアカーを前進移動
してその積載位置にパレットを降ろした後、そのまま前
進してパレットから離脱することができるので、キャリ
アカーによるフラットデッキ型貨物船に対するパレット
の積み込み、積み下ろし作業を効率良く行うことができ
る。
【0022】なお、積載位置が、例えば甲板の端部に位
置してキャリアカーをそのまま前進させることができな
い場合は、パレットを降ろした後、後退させてパレット
から離脱するものである。
【0023】貨物を搭載したパレットの積込みが完了し
た後、フラットデッキ型貨物船を輸送先のある岸壁まで
運航する。岸壁に着岸後、再びキャリアカーを各パレッ
トの下にもぐり込ませ、持ち上げ装置で下から持ち上げ
た状態で、ランプウエーを経て輸送先まで搬送し、当該
輸送先に降ろす。
【0024】この作業を繰り返すことによって、フラッ
トデッキ型貨物船上の全てのパレットを輸送先まで搬送
し、輸送作業を完了する。
【0025】なお、例えば、輸送先に空きがない場合や
輸送先での中継作業を省略したい場合には、岸壁に着岸
したフラットデッキ型貨物船を倉庫(仮の輸送先)とし
て使用し、貨物をフラットデッキ型貨物船から直接ユー
ザーに配送すれば良い。
【0026】また、本発明においてはフラットデッキ型
貨物船にバラスト機能を持たせた場合には、潮の干満に
よってフラットデッキ型貨物船の甲板と岸壁との高低差
が大きくなるに伴いランプウエーの傾斜角度が大きくな
り、キャリアカーの通行が不可能となり得る場合におい
ても、潮の干満に対応してフラットデッキ型貨物船の吃
水を自在に調節してランプウエーの傾斜角度を一定以内
に維持することができるので、常にキャリアカーによる
パレットの搬送が可能となる。
【0027】本発明は、パレットの架台を、上載する貨
物の大小に応じて、交換自在とすると、従来技術のよう
にコイルのみでなく、H形鋼のような長尺鉄鋼製品等、
あらゆる種類の貨物を一緒に搬送すること(品種混載)
ができる。
【0028】すなわち、例えば長尺鋼製品を搬送する場
合には、その長さに対応する長さの架台をパレットに取
付けることによって、当該製品の全体を安定して支持
し、当該製品を変形させることなく搬送することが可能
であり、この場合において、キャリアカーはパレットの
下にもぐり込む構成としているので、架台の長さに関係
なくパレットを搬送することができる。
【0029】又、本発明においては、パレットの側面形
状を、上辺が下片より長い台形形状としたので、パレッ
トがランプウエーや、キャリアカーの走行路周辺の構造
物に接触することがない。
【0030】すなわち、ランプウエーは潮の干満の影響
により、フラットデッキ型貨物船にバラスト機能を持た
せても常に水平に保つことは困難であり、或る程度の傾
斜は避けられず、この傾斜によりキャリアカーがランプ
ウエー上を通過する際、パレットの前端部あるいは後端
部の脚片がランプウエー等に接触する事態が生じてしま
うが、パレットを前記台形形状としたことによって、こ
うした事態を未然に防止することができる。
【0031】また、ランプウエー前後の曲折路走行の際
に、長大なパレットの前後端が走行路からはみ出して
も、手すり等の構造物に接触する恐れが少ない。
【0032】パレットに、架台に上載された貨物を覆う
幌を組付け自在に設けることによって、貨物を風雨から
守ることができ、またフラットデッキ型貨物船に幌を取
付ける設備をもたせることによって、複数のパレットを
まとめて幌で覆うことも可能である(所謂、オーニン
グ)。
【0033】本発明は、貨物を搭載したパレットをフラ
ットデッキ型貨物船の甲板上に積載することとしている
ので、貨物は風雨に曝されることとなるが、防雨の必要
な場合は、幌で覆うことによってこうした風雨から未然
に保護することができる。
【0034】岸壁における輸送先等においても、幌によ
って貨物を保護することができるので、屋内倉庫に搬入
する代わりに屋外に載置することが可能となる。
【0035】本発明においては、フラットデッキ型貨物
船に、パレットを固定する固定装置を設けることによっ
て、パレットおよび貨物を安定した姿勢で甲板に積載す
ることができ、また貨物を搭載したパレットをそのまま
フラットデッキ型貨物船の甲板に積載することとしてい
るので、このパレットを固定する固定装置によって悪天
候でも貨物を安定姿勢で輸送することができる。
【0036】フラットデッキ型貨物船に自走機能を持た
せず、他の船舶によって曳航する、いわゆる艀とするこ
とによって、その構造を簡易化でき建造費を軽減するこ
とができ、特に押し船形式のプッシヤバージが好適であ
り、前述した岸壁係留倉庫としての使用形態も経済的に
成り立つ。
【0037】本発明に係るフラットデッキ型貨物船は、
従来技術の船倉に貨物を積載するものと異なり、上面全
体を平坦とした甲板に貨物を搭載したパレットを積載す
るものであるため、その構造が極めて簡易で建造費も従
来の貨物船と比較して大幅に軽減できるが、自走機能を
持たせないことによって、さらにその構造の簡易化が図
れると共に建造費の軽減につながり、また寸法形状の異
なるパレットを、高い自由度でもって混載積付けが可能
である。
【0038】
【実施例】本発明方法の一実施例を、図1から図6を参
照しながら説明する。本実施例においては、鉄鋼製品5
を搭載した正面形状が門形のパレット2(図1)の下
に、キャリアカー1をもぐり込ませた後、キャリアカー
1に具備された持ち上げ装置(図示せず)でパレット2
を持ち上げた状態で自走し(図2)、ランプウエー4を
経て艀であるフラットデッキ型貨物船3の全体が平坦な
甲板6上に設けられた積載位置7まで搬送し、当該積載
位置7で持ち上げ装置を作動してパレット2を降ろした
後、新たなパレット2を搬送すべくそのパレット2から
離脱する(図3)こととしている。
【0039】鉄鋼製品5を搭載したパレット2の積載完
了後、フラットデッキ型貨物船3を他の船舶(図示せ
ず)によって曳航し(図4)、目的地の輸送先8のある
岸壁9に着岸する(図5)。
【0040】ここで、再びキャリアカー1を鉄鋼製品5
を搭載したパレット2の下にもぐり込ませた後、持ち上
げ装置でパレット2を持ち上げ、ランプウエー4上を通
過して輸送先8まで直接搬送し、当該輸送先8で持ち上
げ装置を作動してパレット2を降ろす(図6)。こうし
た行程を繰り返すことによって、フラットデッキ型貨物
船3上のパレット2をそれぞれの輸送先8に直接搬入し
ている。
【0041】なお、本実施例では、フラットデッキ型貨
物船3に自走機能を持たせず艀として、他の船舶(図示
せず)で曳航するものとすることによって、同貨物船3
の構造を簡易にすると共に乗組員の人数を大幅に削減し
ている。
【0042】ちなみに、自走機能を持たせた場合には、
法の規定で12名程度の乗組員が必要とされるが、本実
施例の如くフラットデッキ型貨物船3を自走機能を持た
ない艀とした場合には、4〜5名の乗組員で良く、よっ
て人件費の削減につながり経済的である。
【0043】又、本実施例では、フラットデッキ型貨物
船3から一旦輸送先8に搬送し、その後、各輸送先8か
らユーザーに配送するものとしているが、着岸したフラ
ットデッキ型貨物船3から直接ユーザーに配送すること
も可能である。
【0044】本発明設備における一実施例を以下説明す
る。本実施例におけるパレット2は、受台10の端部か
ら脚片11を垂下設して自立機能を持たせ、受台10上
に鉄鋼製品5を上載する平板状の架台12を設けて構成
している(図1)。この架台12の幅は約4mで長さは
約17mである。
【0045】本実施例では鉄鋼製品5としてコイルを搭
載しているが、例えばH型鋼を搭載する場合には架台1
2をさらに長いものと交換することによって、その搭載
を可能とすることができる。
【0046】又、本実施例においては、鉄鋼製品5の落
下を防止するために、パレット2の両側端部から柵片1
4を立設している。
【0047】なお、パレット2の脚部側面形状を、上辺
が下辺より長い台形形状とすることによって(図7、
8)、潮の干満の影響によりランプウエーが傾斜してい
てもその前端あるいは後端の脚片11下端部がランプウ
エー等に接触するのを未然に防止できるが、その具体的
な形状等はキャリアカー1の持ち上げ装置によるパレッ
ト2の持ち上げ高さやランプウエーの傾斜角度等によっ
て決定される。
【0048】又、鉄鋼製品5を保護するためにパレット
2に設ける幌13は、受台10、架台12あるいは脚片
11に組み付けても良いし、棚片14に組み付けること
もできる(図9)。
【0049】キャリアカー1は、パレット2の架台12
の下に前後方向通過自在にもぐり込みできる大きさで、
複数の車輪15により自走機能を有し、前記パレット2
を下から持ち上げる持ち上げ装置(図示せず)を有して
いる(図2、3)。
【0050】本実施例における艀であるフラットデッキ
型貨物船3は、その上面全体が平坦な甲板6(図3〜図
6)であり、またキャリアカー1の幅がパレット2の幅
よりも大きくないので、隣接するパレット2同志の間隔
を小さくすることができ、従って、甲板6の全域にわた
ってパレット2を密に積載することができるので、パレ
ット2を抱え込んで搬送する従来技術に比較して、積載
効率が良い。
【0051】又、その船形は、咆水が浅く、平面形状が
幅の広い長方形で極めて簡易な構造であるため、その建
造費の低減を図ることができると共に浅瀬での運航をも
可能としており、この構造で2000トン級船舶とした
場合、水深が3.5mあれば運航可能となる。
【0052】フラットデッキ型貨物船3に、パレット2
を固定すべく設ける固定装置(図示せず)は、使用時に
甲板6から突出してパレット2の脚片11等を保持し、
不使用時には甲板6内に収納される構造とすることが、
キャリアカー1の走行を阻害することがないので好まし
い。
【0053】ランプウエー4は、フラットデッキ型貨物
船3と岸壁9との間に架設され、キャリアカー1の通路
を構成すべく、その上面を平坦としており、海面の水位
の変化によって同貨物船3の甲板6上面と岸壁9上面と
の間に生じる水平レベルの差異に対応すべくその端部に
回動機構を備えているが、本実施例では、フラットデッ
キ型貨物船3側に配設され、接岸時、貨物船3から繰り
出し可能としている。
【0054】
【発明の効果】本発明は、上記した構成となっているの
で、以下に示す効果を奏する。キャリアカーによって、
貨物を搭載したパレットをフラットデッキ型貨物船の積
載位置まで直接搬送することができるので、従来技術の
ように、キャリアカーで貨物船まで運んできた貨物を搭
載したパレットを貨物船上に一旦降ろし、船内移載装置
でそのパレットを積載位置に載置するといった積み替え
作業を不要とすることができ、よって貨物の搬送をより
円滑かつ安全に行うことができる。
【0055】フラットデッキ型貨物船を岸壁に着岸した
後、倉庫(輸送先)として使用した場合、貨物をそのフ
ラットデッキ型貨物船から直接ユーザーに配送すること
が可能で、フラットデッキ型貨物船から倉庫等の中継地
へ、或いは中継地からユーザーへのキャリアカーでの搬
送行程を省略することができ、貨物の搬送をより迅速
に、かつ少ない取扱い作業工程で行うことが可能であ
る。
【0056】本発明設備は、パレットを正面形状が門形
とし、キャリアカーをパレットの下に前後方向通過自在
にもぐり込みできる大きさで、パレットを下から持ち上
げて搬送するものとしたので、従来技術のようにパレッ
トをキャリアカーで抱え込む形態のものと比較して小型
で小回りがきくと共に簡易であるため、貨物を搭載した
パレットを円滑かつ迅速にフラットデッキ型貨物船の積
載位置まで直接搬送することが可能であると共にその設
備費の軽減を図ることができる。
【0057】フラットデッキ型貨物船もその上面全体を
平坦とした甲板に貨物を搭載したパレットを積載する構
成としたので、従来技術の船倉を設け、その船倉内に貨
物を積載するものと比較して、その構造が簡易であり、
建造費も大幅に軽減することができる。
【0058】パレットの移動を、このパレット下にもぐ
り込み可能なキャリアカーで行うので、例えパレットに
上載した貨物の一部がパレット上面から前後に突出して
も、キャリアカーによるパレット移動が可能であり、も
って寸法の異なる貨物の品種混載が可能となり、貨物輸
送先別の積み分けの自由度を高めることができる。
【0059】パレットの側面形状を、上辺が下辺より長
い台形形状としたので、パレットがランプウエー等に接
触するのを未然に防止でき、これによりキャリアカーに
よるパレットの搬送の安全性を高めることができる。
【0060】パレットに、架台に上載された貨物を覆う
幌を組付け自在に設けることによって、貨物を風雨から
守ることができ、これにより屋外に載置することを可能
として倉庫を不要とし、輸送の円滑化と設備費の軽減に
貢献することができる。
【0061】フラットデッキ型貨物船に、パレットを固
定する固定装置を設けることによって、パレットおよび
貨物を安定した姿勢で甲板に積載することができ、安全
な輸送を可能とすることができる。
【0062】フラットデッキ型貨物船に自走機能を持た
せず、他の船舶によって曳航する、いわゆる艀とするこ
とによって、その構造を簡易化できると共に、膨大な設
備費を要する船舶建造の経費を大幅に軽減することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る、パレットに貨物を搭載した状態
図。
【図2】本発明に係る、キャリアカーが貨物搭載パレッ
トを搬送している状態図。
【図3】本発明に係る、キャリアカーが貨物搭載パレッ
トを、フラットデッキ型貨物船に積載している状態図。
【図4】本発明に係る、フラットデッキ型貨物船が運航
している状態図。
【図5】本発明に係る、フラットデッキ型貨物船が岸壁
に着岸した状態図。
【図6】本発明に係る、岸壁に着岸したフラットデッキ
型貨物船から、キャリアカーで貨物搭載パレットを輸送
先に直接搬入する状態図。
【図7】本発明に係る、パレットの一実施例を示す側面
図。
【図8】本発明に係る、パレットに幌を設けた状態を示
す正面図。
【符号の説明】
1 ; キャリアカー 2 ; パレット 3 ; フラットデッキ型貨物船 4 ; ランプウエー 5 ; 貨物 6 ; 甲板 7 ; 積載位置 8 ; 輸送先 9 ; 岸壁 10; 受台 11; 脚片 12; 架台 13; 幌 14; 棚片 15; 車輪

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キャリアカー(1) を、貨物(5) を搭載し
    た門形構造のパレット(2) の下にもぐり込ませて前記パ
    レット(2) を下から持ち上げた後、該パレット(2) をフ
    ラットデッキ型貨物船(3) 上の積載位置(7) まで直接搬
    送し、前記貨物(5) を前記フラットデッキ型貨物船(3)
    上で積み替えることなく前記パレット(2) に搭載したま
    ま前記積載位置(7) に積載した後、前記フラットデッキ
    型貨物船(3) を輸送先の岸壁(9) まで運航し、該岸壁
    (9) において、前記と同様のキャリアカー(1) を前記貨
    物(5) を搭載したパレット(2) の下に再びもぐり込ま
    せ、該パレット(2) を下から持ち上げた後、輸送先(8)
    まで直接搬送する海上輸送方法。
  2. 【請求項2】 目的地に着岸し貨物(5) を積載したフラ
    ットデッキ型貨物船(3) を倉庫として使用し、該フラッ
    トデッキ型貨物船(3) から前記貨物(5) を直接輸送先
    (8) に配送する請求項1記載の海上輸送方法。
  3. 【請求項3】 受台(10)の端部から複数の脚片(11)を垂
    下設して自立機能を持たせ、前記受台(10)上に貨物(5)
    を上載する平板状の架台(12)を設けた正面形状が門形の
    パレット(2) と、該パレット(2) の架台(12)の下にもぐ
    り込みでき、かつ自走機能を有し、前記パレット(2) を
    下から持ち上げる持ち上げ装置を有するキャリアカー
    (1) と、上面全体が平坦な甲板(6) を有するフラットデ
    ッキ型貨物船(3) と、該フラットデッキ型貨物船(3) と
    岸壁(9) とを、前記キャリアカー(1) が往来自在に連結
    するランプウエー(4) と、から成る海上輸送設備。
  4. 【請求項4】 パレット(2) に対して、キャリアカー
    (1) を前後方向にくぐり抜け自在とした請求項3記載の
    海上輸送設備。
  5. 【請求項5】 パレット(2) の側面形状を、上辺が下辺
    より長い台形形状として成る請求項3または4記載の海
    上輸送設備。
  6. 【請求項6】 パレット(2) に、架台(12)上の貨物(5)
    を覆う幌(13)を組付け自在に設けた請求項3または4ま
    たは5記載の海上輸送設備。
  7. 【請求項7】 フラットデッキ型貨物船(3) に、パレッ
    ト(2) を固定すべく固定装置を設けた請求項3または4
    または5または6記載の海上輸送設備。
  8. 【請求項8】 フラットデッキ型貨物船(3) に航行機能
    を持たせず、他の船舶によって曳航するものとした請求
    項3または4または5または6または7記載の海上輸送
    設備。
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