JPH07276553A - 多孔質積層体 - Google Patents

多孔質積層体

Info

Publication number
JPH07276553A
JPH07276553A JP7311794A JP7311794A JPH07276553A JP H07276553 A JPH07276553 A JP H07276553A JP 7311794 A JP7311794 A JP 7311794A JP 7311794 A JP7311794 A JP 7311794A JP H07276553 A JPH07276553 A JP H07276553A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
porous
ptfe
film
vinylidene fluoride
laminate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7311794A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsuo Iimura
満男 飯村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nitto Denko Corp filed Critical Nitto Denko Corp
Priority to JP7311794A priority Critical patent/JPH07276553A/ja
Publication of JPH07276553A publication Critical patent/JPH07276553A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ポリテトラフルオロエチレンから成る多孔質
体相互を層間剥離を生じないように強固に接合一体化さ
せて厚手とした積層体を提供する。 【構成】 ポリテトラフルオロエチレン製の多孔質体相
互をビニリデンフロライド−ヘキサフルオロプロピレン
共重合体により接合一体化した積層体である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリテトラフルオロエチ
レン(以下、「PTFE」という)から成る多孔質積層
体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】PTFE多孔質体は例えばシール材、パ
ッキン等に用いられている。PTFE多孔質体をこのよ
うな用途に用いる場合、厚手品が要求されることがあ
る。このような厚手のPTFE多孔質体を製造する方法
としては、液状潤滑剤を含むPTFEフィルムの所定枚
を重ね合わせ、これをプレスやカレンダーロールを用い
て圧縮することにより接合させ、次いで、液状潤滑剤を
除去し、その後PTFEの結晶融点以下の昇温下で延伸
して該成形体を多孔質化する(延伸後にPTFEの融点
以上の温度に加熱して焼成することもある)方法が知ら
れている(特公平2−58291号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の方法は厚手
のPTFE多孔質体を簡単に製造できる利点を有する
が、得られるPTFE多孔質体は層間接合強度が未だ充
分でなく、層間剥離を生じ易く、この点の改良が望まれ
ている。この層間剥離の問題は、充填剤含有PTFEフ
ィルムの所定枚を重ね合わせ、これを圧縮して接合し厚
手の多孔質体を得ようとする場合には、層間接合強度が
更に弱くなるので、より深刻となる。
【0004】従って、本発明は層間接合強度が大きくて
層間剥離を生じ難い多孔質積層体を提供することを目的
とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明はPTFEから成
る多孔質体相互がビニリデンフロライド−ヘキサフルオ
ロプロピレン共重合体により接合されていることを特徴
とする多孔質積層体に関するものである。
【0006】本発明において用いられるPTFE多孔質
体は、限定されるわけではないが、通常、厚さ約0.0
1〜0.5mm、微細孔の孔径約0.01〜50μm、
気孔率約10〜95%である。このPTFE多孔質体は
未焼成品あるいは焼成品のいずれであってもよい。
【0007】かようなPTFE多孔質体は、例えば、P
TFE粉末100重量部に対し、約15〜30重量部の
液状潤滑剤(ナフサのような炭化水素油、トルエン、キ
シレン等)を混和し、この混和物を押出および/または
圧延してフィルム状に成形した後、抽出および/または
蒸発により液状潤滑剤を除去し、次いで延伸により多孔
質化する(必要により延伸後にPTFEの融点以上の温
度に加熱して焼成する)方法により得ることができる。
上記成形に際しては他の成形方法、例えば、圧縮等を付
加的に行うこともできる。なお、延伸率は、通常、約1
0〜700%である。そして、このPTFE多孔質体は
カーボン、グラファイト、黒鉛、シリカ粉末、ガラス粉
末、金属粉末、金属酸化物粉末、金属硫化物粉末、窒化
ホウ素、活性炭、ゼオライト、アパタイト、顔料等の充
填材を含むものであってもよく、この充填材の配合量
は、通常、PTFE100重量部に対し0.1〜50重
量部である。また、このPTFE多孔質体は市販されて
いるので、これを入手して用いることもできる。
【0008】本発明においてはPTFE多孔質体相互を
接合するため、ビリニデンフロライド−ヘキフルオロプ
ロピレン共重合体を用いる。この共重合体におけるビニ
リデンフロライドとヘキサフルオロプロピレンの組成比
は特に限定されないが、PTFE多孔質体相互の接合強
度の点からは、ヘキサフルオロプロピレン1モルに対し
て、ビニリデンフロライド2.5〜3モルが共重合され
ているものを用いるのが好適であることが判明してい
る。また、この共重合体の分子量は、通常、約1000
0〜1000000である。そして、この共重合体によ
りPTFE多孔質体相互を接合させるに際しては、通
常、共重合体100重量部に対し、約0.1〜5重量部
の加硫剤を配合する。加硫剤としては、ヘキサメチレン
ジアミンカルバメート、N,N−ジシンナミリデン−
1,6−ヘキサンジアミン等のアミン系加硫剤、あるい
は2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキ
シ)ヘキサン、トリアリルイソシアヌレート等の有機過
酸化物系加硫剤を用いることができる。
【0009】本発明に係る多孔質積層体は、例えば、ビ
ニリデンフロライド−ヘキサフルオロプロピレン共重合
体と加硫剤を水や有機溶剤に分散または溶解し、この分
散液または溶液をPTFE多孔質体表面に塗布した後、
多孔質体相互を重ね合わせ、次いで加熱することにより
ビニリデンフロライド−ヘキサフロオロプロピレン共重
合体を加硫する方法により得ることができる。この方法
による場合には、分散液または溶液における共重合体の
濃度を約10〜50重量%とすることができる。また、
分散液または溶液をPTFE多孔質体表面に塗布した後
の加熱は、先ず、比較的低温(通常、約60〜100
℃)で分散媒または溶媒を蒸発除去し、次に、高温(通
常、約100〜200℃)で加硫する多段加熱法を採用
すれば、多孔質体相互の接合強度をより大きくできるの
で好ましい。
【0010】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
する。
【0011】実施例1 PTFE粉末100重量部に対しナフサ(液状潤滑剤)
20重量部を混和し、この混和物を圧力20kg/cm
2 で圧縮予備成形し、次に、丸棒状に押出し、更に一対
の金属製圧延ロール間を通して長尺のフィルム(厚さ1
20μm)を得る。
【0012】このPTFEフィルムを120℃で2分間
加熱してナフサを蒸発除去し、次いで、温度120℃に
おいて長尺方向に延伸率が300%になるように1軸延
伸し、その後350℃で3分間加熱して焼成し、厚さ1
00μm、微細孔の孔径1μm、気孔率68%のPTF
E多孔質フィルムを得る。
【0013】一方、これとは別に、ビニリデンフロライ
ド−ヘキサフロオロプロピレン共重合体とヘキサメチレ
ンジアミンカルバメート(加硫剤)の水分散液を用意す
る。この分散液における固形分濃度は20重量%であ
り、共重合体100重量部に対する加硫剤の配合量は1
重量部である。また、共重合体としては、分子量が20
000で、ヘキサフルオロプロピレン1モルに対し、ビ
ニリデンフロライドが3モルになるように重合させたも
のを用いた。
【0014】上記のPTFE多孔質フィルム(長尺方法
の寸法が20cmになるように切断したもの)を20枚
用意し、その表面にビニリデンフロライド−ヘキサフル
オロプロピレン共重合体とヘキサメチレンジアミンカル
バメートの水分散液をスプレー塗布して重ね合わせ、温
度80℃で2分間加熱して水を蒸発除去し、次いで、温
度150℃で5分間加熱することによりビニリデンフロ
ライド−ヘキサフルオロプロピレン共重合体を加硫化し
てPTFE多孔質積層体を得た。
【0015】この多孔質積層体を手により層間で剥離さ
せようとしたが、多孔質体相互の接合強度が大きくて剥
離しなかった。そして、更に大きな力を加えたところ、
積層体を構成している多孔質シートが破壊した。
【0016】実施例2 PTFE粉末100重量部に対し、液状潤滑剤としての
ナフサ20重量部および充填材としての窒化ホウ素(粒
径10μm)5重量部を混和すること以外は実施例1と
同様に作業してPTFE多孔質積層体を得た。
【0017】この多孔質積層体も多孔質体相互の接合強
度が大きくて層間剥離を生ぜず、更に大きな力を加えた
ところ、積層体を構成している多孔質シートが破壊し
た。
【0018】比較例 PTFE粉末100重量部に対しナフサ(液状潤滑剤)
20重量部を混和し、この混和物を圧力20kg/cm
2 で圧縮予備成形し、次に、丸棒状に押出し、更に一対
の金属圧延ロール間を通して長尺のフィルム(厚さ12
0μm)を得る。
【0019】このPTFEフィルム(長尺方法の寸法が
20cmになるように切断したもの)20枚を重ね合わ
せ、金属製圧延ロール間を通して圧縮させてフィルム相
互を接合させた(接合後の全厚は約220μm)。その
後、これを120℃で2分間加熱してナフサを蒸発除去
し、次いで、温度120℃において延伸率が300%に
なるように1軸延伸し、その後350℃で3分間加熱し
て焼成し、厚さ200μmのPTFE多孔質積層体を得
た。この多孔質積層体は手で引っ張ると積層体を構成し
ている多孔質フィルムの層間で剥離した。
【0020】
【発明の効果】本発明は上記のように構成され、PTF
E多孔質体がビニリデンフロライド−ヘキサフルオロプ
ロピレン共重合体により接合されているので、層間剥離
を生じ難い利点を有する。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリテトラフルオロエチレンから成る多
    孔質体相互がビニリデンフロライド−ヘキサフルオロプ
    ロピレン共重合体により接合されていることを特徴とす
    る多孔質積層体。
JP7311794A 1994-04-12 1994-04-12 多孔質積層体 Pending JPH07276553A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7311794A JPH07276553A (ja) 1994-04-12 1994-04-12 多孔質積層体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7311794A JPH07276553A (ja) 1994-04-12 1994-04-12 多孔質積層体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07276553A true JPH07276553A (ja) 1995-10-24

Family

ID=13508995

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7311794A Pending JPH07276553A (ja) 1994-04-12 1994-04-12 多孔質積層体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07276553A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2903714B1 (en) Porous separation article
CN1030690C (zh) 多层聚四氟乙烯多孔膜的生产方法
CN107530605B (zh) 具有聚合物粘合剂亚微米颗粒的多孔物品
US20210024710A1 (en) Microporous sheet product and methods for making and using the same
JP6435886B2 (ja) 多層耐熱セパレータ材およびその製造方法
JP2007518601A (ja) 基材とそのいずれかの面の1以上のカバー層からなる多層製品、多層製品の製造方法、並びに塗装多層製品及び多層製品の塗装方法
KR102160201B1 (ko) 불소계 수지 다공성 막 및 그 제조방법
JP5449739B2 (ja) 通気性複合シートの製造方法
JPWO2018021398A1 (ja) 積層捲回体
KR20200099182A (ko) 플루오린화 블록 공중합체 및 그의 응용
JPH07276553A (ja) 多孔質積層体
US10625213B2 (en) Production system for composite porous solid articles
KR102177292B1 (ko) 불소계 수지 다공성 막 및 이의 제조 방법
KR20170126949A (ko) 유기-무기 복합막 및 이를 이용한 다층 내열 세퍼레이터재
US10434478B2 (en) Porous separation article and separation method
CN114181481A (zh) 一种用于制备多层ptfe复合膨体板材料的筛选方法、应用、膨体板及其制备方法
JPS6311368B2 (ja)
JP3974372B2 (ja) ポリテトラフルオロエチレン多孔質膜およびその製造方法、並びにそれを用いたフィルタ
JPH0834101A (ja) ポリイミドフッ素系樹脂積層体
JP4386648B2 (ja) フルオロポリマーと塩素化ポリ塩化ビニルとの積層部を含む多層積層体
WO1999000460A1 (en) Method of adhering a fluoropolymer layer to a second layer of an adhesive article and articles produced by same
JPH06278251A (ja) 伸縮継手用材料
JPS6064814A (ja) 耐熱導電シ−トの製造方法
JPS59213739A (ja) 焼成されたポリテトラフルオロエチレン多孔質シ−トの製造法
RU98119279A (ru) Слоистый материал