JPH07275762A - 超音波振動子および超音波霧化装置 - Google Patents

超音波振動子および超音波霧化装置

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JPH07275762A
JPH07275762A JP9593394A JP9593394A JPH07275762A JP H07275762 A JPH07275762 A JP H07275762A JP 9593394 A JP9593394 A JP 9593394A JP 9593394 A JP9593394 A JP 9593394A JP H07275762 A JPH07275762 A JP H07275762A
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atomization
ultrasonic
ultrasonic wave
promoting
emitting surface
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JP9593394A
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English (en)
Inventor
Hirobumi Matsuda
博文 松田
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Daishinku Corp
Original Assignee
Daishinku Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 霧化媒体が超音波放射面に滞留したり、霧化
されずに滴下してしまうことのない、効率よくかつ安定
した霧化の行える超音波振動子および超音波霧化装置を
提供する。 【構成】 超音波霧化装置は、超音波振動子1とこれを
取り付ける本体ケース3と霧化媒体を供給する液供給ポ
ンプ4と超音波振動子を駆動する発振器5とからなる。
この超音波振動子1の超音波放射面11aには霧化促進
孔10a,10b,10c,10d,10e,10f,
10g,10hが設けられ、かつ網目状金属板が取り付
けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超音波振動子および該
超音波振動子を用いた超音波霧化装置に関し、主として
病院や医院等において手等を消毒殺菌するための消毒液
を霧化する等の用途に用いたり、溶融金属噴霧、農薬液
散布、くん蒸消毒液噴霧、気化器、タービン、ペンキ噴
霧器、スラリの噴霧およびバーナーや、燃料の噴射、芳
香材の散布に用いられる。
【0002】
【従来の技術】医療用として消毒液を霧化して手等に噴
出し消毒を行い、かつ手拭きの必要としない装置として
超音波霧化装置が要望されており、最近においていくつ
かの装置が開発されている。現在、液体を霧化するのに
超音波を利用する手段が一般的に採用されている。その
理由は、霧化量と霧化粒径とをそれぞれ超音波振動子へ
の供給電力および超音波周波数を可変することにより個
々に独立してコントロールできる利点を有しているため
である。従来の超音波霧化装置の構成例を図9,図10
とともに説明する。図9は従来の超音波霧化装置に用い
る超音波振動子の構成を示す分解斜視図であり、図10
は超音波振動子を用いた超音波霧化装置の一部破断正面
図である。前面(手前側)が一部開口した本体ケース3
内に、ボルト締めランジュバン型超音波振動子8(以下
超音波振動子8とする)が本体ケース3の側面を貫通し
て内方に突設された複数本の支持体33,34の各先端
で圧接され、後述する放射金属ブロックの超音波放射面
81aが水平に吊り下げ支持されている。超音波振動子
8は放射金属ブロック81とリア金属ブロック82との
間に2個の円環状の圧電素子83,84とを介在させる
とともに、放射金属ブロック81と圧電素子83、圧電
素子83と圧電素子84それぞれの間に電極板85、8
6を介在させている。各金属ブロック81,82はその
中央部分にネジ孔が貫通して形成されており、また電極
板85,86の一部にも貫通孔が設けられており、これ
ら各孔にボルト87を螺入することにより各構成要素が
締め付け固定されている。この超音波振動子8は、圧電
素子83,84の引張応力が圧縮応力よりも弱いことか
らボルトで引っ張り応力を持たせて大きなパワーを入力
する超音波発生源として使用される。超音波振動子の放
射金属ブロックの下端面である超音波放射面81aに
は、網目状金属板9が接合固定されている。この網目状
金属板は同出願人が先に出願した特願平5−68328
号に媒体拡散部として開示したものであり、これにより
液体の霧化が促進される。
【0003】また、網目状金属板9あるいは放射金属ブ
ロック81の側面に消毒液を供給するための液供給ノズ
ル41,43が、各々の先端の液供給口を網目状金属板
の上方に位置するように本体ケースに貫通固定されてい
る。この各液供給ノズル41,43には液貯留タンク
(図示せず)の消毒液が液供給ポンプ4の駆動によりチ
ューブ42,44を通じて供給され、各々の液供給口か
ら網目状金属板9上あるいは放射金属ブロック81の側
面に滴下される。一方、超音波振動子はこれの各電極板
85,86を通じ圧電素子83,84に発振器5から所
定周波数の電圧が給電されることによって機械的振動が
生じ、これが両金属ブロック81,82に伝わり、それ
によって発生する定在波により共振が起こる。なお、図
示していないが、本体ケース3の前面下部にはこれの開
口部から内部に手が入れられたのを非接触で検出するス
イッチング用光電センサが配設されている。
【0004】このような構成の超音波霧化装置に、本体
ケース3の前面開口部から本体ケース内部に手を入れる
と、これを光電センサが検出し、このスイッチングによ
り液供給ポンプ4および発振器5が共に駆動する。超音
波振動子8は発振器から供給される所定周波数の電気エ
ネルギーを機械振動エネルギーに変換し、この振動によ
り網目状金属板9も励振されて振動し、液供給ノズルか
ら供給される消毒液が霧化されて手に噴出される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記超音波霧化装置
は、網目状金属板等の霧化促進部を有する超音波振動子
を用いることにより、このような工夫がなされない従来
の超音波霧化装置に較べて飛躍的に霧化効率が向上して
いる。図12は上記従来の構成で用いた網目状金属板9
(霧化促進部)の霧化部分の分布を記載したものであ
り、この網目状金属板には固定ネジ貫通孔91,92,
93,94が用いられている。図中細点で塗りつぶされ
た領域が霧化領域であり、網目状金属板の固定部分から
離れた外周近傍でのみ霧化している。このような超音波
振動子を用いた超音波霧化装置において、霧化条件が良
いときは霧化効率が良好であるが、供給される液がチク
ソ性が高い場合、あるいは供給量が多い場合、あるいは
周囲温度が低い場合等霧化条件が悪い場合に霧化効率が
低下し、液が超音波放射面に滞留したり、霧化されずに
滴下してしまうことがあった。また、このような液の滞
留にも関連するが、温度の高低等の使用環境によっては
超音波放射面において液が霧化される領域が偏る場合が
あり、所望の位置、範囲への霧化が困難な場合があっ
た。
【0006】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたもので、液の霧化効率が供給される液の種類(チク
ソ性の高い低い等)、液の供給量、あるいは周囲温度に
影響されることなく、使用条件によっては液が超音波放
射面に滞留したり、霧化されずに滴下してしまうことの
ない、効率よくかつ安定した霧化の行える超音波振動子
および該超音波振動子を用いた超音波霧化装置を提供す
ることを目的とするものである。また、使用環境によっ
て霧化領域が偏ることのない超音波振動子および該超音
波振動子を用いた超音波霧化装置を提供することを目的
とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、請求項1の発明は、超音波放射面あるいは超音波
放射面の近傍に霧化媒体を供給し、超音波振動により当
該霧化媒体を霧化する超音波振動子であって、前記超音
波放射面の少なくとも一部に霧化媒体の霧化を促進する
霧化促進孔を設けるとともに、超音波放射面の下方の少
なくとも一部に霧化促進部を設けたことを特徴としてい
る。
【0008】請求項2の発明は、超音波放射面の霧化促
進部を固定する部分の周囲に霧化促進孔を設けたことを
特徴とする請求項1記載の超音波振動子である。
【0009】請求項3の発明は、霧化促進部に霧化促進
孔を設けたことを特徴とする請求項1,2記載の超音波
振動子である。
【0010】請求項4の発明は、請求項1項乃至3項記
載の超音波振動子と、この超音波振動子の超音波放射面
あるいは超音波放射面の近傍に霧化媒体を供給する手段
と、この超音波振動子を駆動する手段とを有し、超音波
振動により当該霧化媒体を霧化する超音波霧化装置であ
る。
【0011】
【作用】本発明によれば、請求項1乃至4の各構成によ
り、超音波放射面において霧化媒体の滞留を防止し、駆
動インピーダンスを低くし、かつ霧化効率を向上させる
ことができる。また、霧化促進部の機械的強度が低下す
ることもない。
【0012】請求項2の発明によれば、超音波放射面に
おいて霧化効率の優れない霧化促進部を固定する部分の
周囲に霧化促進孔を設けたので、固定部分の悪影響が切
り離され、この固定部分等に霧化媒体が滞留しにくくな
り、全体としての霧化効率が向上する。
【0013】請求項3の発明によれば、前記超音波放射
面の少なくとも一部に霧化媒体の霧化を促進する霧化促
進孔を設けるとともに、超音波放射面の下方に取り付け
られる霧化促進部に霧化促進孔(振動分離部)を設けた
構成であるので、超音波放射面に設けられた霧化促進孔
による霧化効率の向上に加えて、霧化促進部に設けられ
た霧化促進孔(振動分離部)による霧化媒体の滞留を防
止する効果を得ることができる。
【0014】請求項4の発明によれば、請求項1項乃至
3項記載の超音波振動子と、この超音波振動子の超音波
放射面あるいは超音波放射面の近傍に霧化媒体を供給す
る手段と、この超音波振動子を駆動する手段とを有し、
超音波振動により当該霧化媒体を霧化する超音波霧化装
置であるので、駆動インピーダンスが低く、かつ霧化媒
体を効率よく霧化できる。
【0015】図12は従来例の超音波振動子の構成によ
り霧化媒体を霧化した場合の霧化促進部における霧化領
域を示す図であり、図3(b)は図3(a)に示す超音
波放射面に形成した霧化促進孔により、霧化促進部に現
れた霧化領域を示す図(第1の実施例)であり、図4
(b)は図4(a)に示す超音波放射面に形成した霧化
促進孔により、霧化促進部に現れた霧化領域を示す図
(第2の実施例)である。いずれも霧化促進部はステン
レススチールからなる網目状金属板からなり、振動分離
部は直径1mmの貫通孔で構成されているとともに、消毒
液を含んだアルコールを霧化媒体として用い、周囲温度
0℃、供給量3cc/7秒、駆動電力15W、周波数3
3KHzで駆動するという条件で実験している。なお、
細点で塗りつぶした領域が霧化促進部に現れた霧化領域
である。振動分離部を持たない従来例では霧化領域が超
音波放射面の端部のみに偏っており、霧化促進部の固定
部分近傍に貫通孔からなる振動分離部を設けた本発明の
構成では、霧化領域が超音波放射面の端部から中心部方
向に広がっており、供給される霧化媒体の霧化効率が向
上している。さらに、図4(b)で示す霧化促進部の構
成では、さらに霧化領域が広がっており、効率の良い霧
化が可能となっている。なお、霧化領域が狭いとこれに
比例して霧化媒体は霧化領域以外の部分に滞留して、さ
らに霧化媒体の供給を続けると霧化媒体が滴下するよう
になり、霧化装置としての役割を果たさなくなる。
【0016】また、霧化促進孔の大きさ、深さによっ
て、霧化効率がどのように変化するかを調べた。図8は
霧化促進孔の深さを変化させた場合の超音波振動子の駆
動インピーダンス変化を示す図である。超音波放射面に
霧化媒体が滞留してくると駆動インピーダンスが通常よ
り高くなる。逆に言えば、駆動インピーダンスが通常よ
り高くなると、超音波放射面に霧化媒体が滞留している
ことを示している。使用した超音波振動子には図4
(a)で示す霧化促進孔が設けられ、霧化促進孔は直径
1.5mmに設定した。霧化促進部はステンレススチール
からなる網目状金属板からなり、消毒液を含んだアルコ
ールを霧化媒体として用い、周囲温度0℃、供給量3c
c/7秒、駆動電力15W、周波数33KHzで駆動す
るという条件で実験している。なお、霧化促進孔の深さ
は1mm間隔で変化させ、10mmの深さまでのサンプルを
作製し、計測した。このグラフから明らかなとおり、霧
化促進孔が無い場合(深さ0mm)に比べて、霧化促進孔
を設けると駆動インピーダンスが格段に向上する。霧化
促進孔の深さには駆動インピーダンスはあまり影響して
いないが、深くなると若干駆動インピーダンスが高くな
る傾向が現れている。これは、超音波振動の伝達効率が
阻害されているからではないかと考えられる。
【0017】次に、霧化促進孔の直径を変化させた場合
についても調べた。図9は霧化促進孔の直径を変化させ
た場合の超音波振動子の駆動インピーダンス変化を示す
図である。霧化促進孔の深さは2mmとし、直径を0.5
mm間隔で6mmまで変化させた。他の条件は上記実験と同
じである。このグラフから明らかなとおり、霧化促進孔
の直径には駆動インピーダンスはあまり影響していない
が、大きくなりすぎると若干駆動インピーダンスが高く
なる傾向が現れている。これも上記実験と同じく、超音
波振動の伝達効率が阻害されているからではないかと考
えられる。
【0018】
【実施例】本発明の第1の実施例について、図面を参照
して説明する。図1は超音波霧化装置に用いる超音波振
動子の構成を示す斜視図であり、図2は図1で示す超音
波振動子を用いた超音波霧化装置の一部破断正面図であ
り、図3(a)は超音波振動子の超音波放射面を示す平
面図であり、図3(b)は駆動時の霧化促進部における
霧化領域を示す図(網目の図示は省略している)であ
る。なお、一部従来例と同じ構造部分については同番号
を付与して説明している。ボルト締めランジュバン型超
音波振動子1(以下超音波振動子1とする)は、下から
放射金属ブロック11、円環状部分を有する電極板1
5、円環状の圧電素子13、円環状部分を有する電極板
16、円環状の圧電素子14、リア金属ブロック12で
構成されており、放射金属ブロック11とリア金属ブロ
ック12の中央部分にはボルト孔が貫通して形成されて
いる。ボルト孔は工作処理上容易であるという観点か
ら、放射金属ブロックも貫通してボルト孔11bが形成
されている。なお、もちろんボルト孔は貫通させず、ボ
ルト17の寸法に適合した深さのボルト孔とすることも
可能である。これら各孔にボルト17を螺入し、ワッシ
ャ,ナットにより各構成要素が締め付け固定される。超
音波振動子1の放射金属ブロックの下端面である超音波
放射面11aには、霧化促進部である網目状金属板2を
固定する4つの固定ネジ孔11cが設けられており、こ
の固定ネジ孔11cの左右、あるいは上下の周囲には霧
化促進孔10a,10b,10c,10d,10e,1
0f,10g,10hが設けられている。網目状金属板
2は固定ネジを貫通させる貫通孔21a,22a,23
a,24aが設けられ、固定ネジ21,22,23,2
4で超音波放射面に取り付けられる。また、当該超音波
振動子1を吊り下げ支持する際の支持部分には弾性リン
グ12aがリア金属ブロックの外周に取り付けられてい
る。
【0019】図2に示すように、このような超音波振動
子1を超音波霧化装置の本体ケース3に設置する。本体
ケース3は、前面(手前側)下部には一部開口した開口
部3aを有しており、ケース内の上部には内方に突設さ
れた複数本の支持体31,32が設けられている。超音
波振動子はその超音波放射面が下方に位置するようこの
支持体の各先端で前記弾性リング12aが圧接され、超
音波放射面が水平方向に位置するよう支持されている。
また、放射金属ブロック11あるいは網目状金属板2に
消毒液を供給するための液供給ノズル41,43が、各
々の先端の液供給口を網目状金属板の上方に位置するよ
うに本体ケースに貫通固定されている。この各液供給ノ
ズル41,43には液貯留タンク(図示せず)の消毒液
が液供給ポンプ4の駆動によりチューブ42,44を通
じて供給され、各々の液供給口から放射金属ブロック1
1あるいは網目状金属板2上にそれぞれ滴下される。一
方、超音波振動子1にはこれの各電極板15,16を通
じ、圧電素子13,14に発振器5からリード線51,
52を介して所定周波数の電圧が給電される。これによ
り逆圧電効果に基づく機械的振動が励起され、これが機
械的接触を通じ両金属ブロック11,12に伝わり、そ
れによって発生する定在波により共振が起こる。なお、
図示していないが、本体ケース3の前面下部にはこれの
開口部3aから内部に手が入れられたのを非接触で検出
するスイッチング用光電センサが配設されている。
【0020】従来例においても説明したように、このよ
うな構成の超音波霧化装置に、本体ケース3の前面開口
部から本体ケース内部に手を入れると、これを光電セン
サが検出し、このスイッチングにより液供給ポンプ4お
よび発振器5が共に駆動する。超音波振動子1は発振器
から供給される所定周波数の電気エネルギーを機械振動
エネルギーに変換し、この振動により網目状金属板2も
励振されて振動する。液供給ノズルから消毒液が超音波
放射面11aあるいは網目状金属板2に供給され、これ
が霧化されて手に噴出される。この超音波放射面に設け
られた霧化促進孔10a,10b,10c,10d,1
0e,10f,10g,10hの存在により、霧化媒体
が超音波放射面あるいは網目状金属板(霧化促進部)に
滞留することなく、効率よく霧化される。なお、消毒液
等の霧化媒体の供給は、放射金属ブロックの側面に対し
て行ってもよい。この場合、霧化媒体が側面から超音波
放射面に流れて供給される。
【0021】本発明の第2の実施例について、図4
(a),図4(b)とともに説明する。図4(a)は超
音波放射面に設けられた霧化促進孔の他の構成を示す平
面図,図4(b)はこの構成により駆動した場合の網目
状金属板(霧化促進部)における霧化領域を示す図(網
目の図示は省略している)であり、この霧化促進部は第
1の実施例に示した超音波放射面に取り付けられる。な
お、第1の実施例と同じ構造部分については同番号を付
与して説明している。この超音波振動子は超音波放射面
11aにボルト孔が形成されない構成であり、中央部分
に固定ネジ孔11dが設けられている。また、超音波放
射面11aには第1の実施例に記載された霧化促進孔に
加えて、各固定ネジ孔11cの超音波放射面の中央部寄
りに霧化促進孔10i,10j,10k,10lが設け
られている。霧化促進部である網目状金属板2は、固定
ネジ21,22,23,24,25により超音波放射面
に固定される。このような霧化促進孔は前述の作用の項
でも記載したとおり、霧化領域を超音波放射面の端部か
ら中心部方向に広げることになり、供給される霧化媒体
の霧化効率向上に寄与する。
【0022】なお、霧化促進孔の形状、深さ、大きさ、
配置は、超音波振動子の仕様、使用環境によって適宜選
択すればよい。なお、霧化促進孔をあまり大きくし過ぎ
ると、作用の項で示した実験のとおり、霧化効率が低下
する可能性がある。霧化促進孔の形状は正円形のほか楕
円、長円、矩形形状等いろんな形状が採用可能である。
【0023】本発明の第3の実施例について、図5,図
6(a),図6(b)とともに説明する。図5は超音波
霧化装置に用いる超音波振動子の構成を示す斜視図であ
り、図6(a)は超音波放射面の構成を示す平面図,図
6(b)は駆動時の霧化促進部における霧化領域を示す
図(網目の図示は省略している)である。なお、超音波
振動子については上記実施例と同番号で説明する。超音
波放射面11aには固定ネジ孔11c,11dが形成さ
れ、これら各固定ネジ孔11cの左右、あるいは上下周
囲には霧化促進孔10a,10b,10c,10d,1
0e,10f,10g,10hが形成されている。霧化
促進部である網目状金属板6には、固定ネジ貫通孔61
a,62a,63a,64a,65aが設けられるとと
もに、これら固定ネジ貫通孔の左右、あるいは上下の周
囲には霧化促進用の貫通孔61b,61c,62b,6
2c,63b,63c,64b,64cが設けられてい
る。網目状金属板6は霧化促進用の貫通孔と前記霧化促
進孔の位置が合致するよう、前記固定ネジ61,62,
63,64,65より超音波放射面に固定される。これ
により各孔による霧化促進効果が重畳して、より効率的
な霧化が行える。
【0024】本発明の第4の実施例について、図7とと
もに説明する。図7は第4の実施例を示す超音波振動子
の斜視図である。なお、超音波振動子の超音波放射面の
構成は図4(a)で示す第2の実施例で示した構成と同
じであり、網目状金属板の構成は第3の実施例と同じ構
成であるので、同番号を付して説明する。超音波放射面
11aには第3の実施例に記載された霧化促進孔に加え
て、各固定ネジ孔11cの超音波放射面の中央部寄りに
霧化促進孔10i,10j,10k,10lが設けられ
ている。霧化促進部である網目状金属板6は、前述のと
おり霧化促進用の貫通孔が設けられており、固定ネジ6
1,62,63,64,65により超音波放射面に固定
される。霧化促進孔10i,10j,10k,10lに
対応する網目状金属板には霧化促進用の貫通孔が形成さ
れていない。このような場合でももちろん霧化促進孔を
形成した効果で、霧化領域を超音波放射面の端部から中
心部方向に広げることになり、供給される霧化媒体の霧
化効率向上に寄与する。
【0025】また、以上の説明で既に明らかになってい
るが、請求項1項乃至3項記載の超音波振動子を用い
て、この超音波振動子の超音波放射面あるいは超音波放
射面の近傍に霧化媒体を供給する手段と、この超音波振
動子を駆動する手段とを有し、超音波振動により当該霧
化媒体を霧化する超音波霧化装置を構成することによ
り、駆動インピーダンスが低く、かつ霧化媒体を効率よ
く霧化できる。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、請求項1乃至4の各構
成により、超音波放射面において霧化媒体の滞留を防止
し、駆動インピーダンスを低くし、かつ霧化効率を向上
させることができるので、霧化効率が供給される液の種
類(チクソ性の高い低い等)、液の供給量、あるいは周
囲温度に影響されることなく、使用条件によっては液が
超音波放射面に滞留したり、霧化されずに滴下してしま
うことのない、効率よくかつ安定した霧化の行える超音
波振動子及び超音波霧化装置を得ることができる。ま
た、使用環境によって霧化領域が偏ることもなくなり、
安定した霧化を実現できる。また、霧化促進部の機械的
強度が低下することがなく、耐久性に優れた超音波振動
子およびこの超音波振動子を用いた超音波霧化装置を得
ることができる。
【0027】請求項2の発明によれば、超音波放射面に
おいて霧化効率の優れない霧化促進部を固定する部分の
周囲に霧化促進孔を設けたので、固定部分の悪影響が切
り離され、この固定部分等に霧化媒体が滞留しにくくな
り、全体として霧化効率のよい超音波振動子を得ること
ができる。
【0028】請求項3の発明によれば、前記超音波放射
面の少なくとも一部に霧化媒体の霧化を促進する霧化促
進孔を設けるとともに、超音波放射面の下方に取り付け
られる霧化促進部に霧化促進孔(振動分離部)を設けた
構成であるので、超音波放射面に設けられた霧化促進孔
による霧化効率の向上に加えて、霧化促進部に設けられ
た霧化促進孔(振動分離部)による霧化媒体の滞留を防
止する効果を得ることができる。
【0029】請求項4の発明によれば、請求項1項乃至
3項記載の超音波振動子と、この超音波振動子の超音波
放射面あるいは超音波放射面の近傍に霧化媒体を供給す
る手段と、この超音波振動子を駆動する手段とを有し、
超音波振動により当該霧化媒体を霧化する超音波霧化装
置であるので、駆動インピーダンスが低く、かつ霧化媒
体を効率よく霧化できる超音波振動子を用いた超音波霧
化装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す斜視図。
【図2】本発明の第1の実施例を示す一部破断正面図。
【図3】(a)本発明の第1の実施例を示す平面図。
【図3】(b)本発明の第1の実施例を示す平面図。
【図4】(a)本発明の第2の実施例を示す平面図。
【図4】(b)本発明の第2の実施例を示す平面図。
【図5】本発明の第3の実施例を示す斜視図。
【図6】(a)本発明の第3の実施例を示す平面図。
【図6】(b)本発明の第3の実施例を示す平面図。
【図7】本発明の第4の実施例を示す斜視図。
【図8】比較データを示すグラフ。
【図9】比較データを示すグラフ。
【図10】従来例を示す斜視図。
【図11】従来例を示す一部破断正面図。
【図12】従来例を示す平面図。
【符号の説明】
1,8 超音波振動子 11,81 放射金属ブロック 11a,81a 超音波放射面 11b,81b ボルト孔 12,82 リア金属ブロック 13,14,83,84 圧電素子 15,16,85,86 電極板 17,87 ボルト 2,6 霧化促進部 10a,10b,10c,10d,10e,10f,1
0g,10h,10i,10j,10k,10l 霧化
促進孔 31,32 支持体 4 ポンプ 5 発振器

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超音波放射面あるいは超音波放射面の近
    傍に霧化媒体を供給し、超音波振動により当該霧化媒体
    を霧化する超音波振動子であって、前記超音波放射面の
    少なくとも一部に霧化媒体の霧化を促進する霧化促進孔
    を設けるとともに、超音波放射面の下方の少なくとも一
    部に霧化促進部を設けたことを特徴とする超音波振動
    子。
  2. 【請求項2】 超音波放射面の霧化促進部を固定する部
    分の周囲に霧化促進孔を設けたことを特徴とする請求項
    1記載の超音波振動子。
  3. 【請求項3】 霧化促進部に霧化促進孔を設けたことを
    特徴とする請求項1,2記載の超音波振動子。
  4. 【請求項4】 請求項1項乃至3項記載の超音波振動子
    と、この超音波振動子の超音波放射面あるいは超音波放
    射面の近傍に霧化媒体を供給する手段と、この超音波振
    動子を駆動する手段とを有し、超音波振動により当該霧
    化媒体を霧化する超音波霧化装置。
JP9593394A 1994-04-08 1994-04-08 超音波振動子および超音波霧化装置 Pending JPH07275762A (ja)

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