JPH07275363A - 生体状態調節装置 - Google Patents

生体状態調節装置

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JPH07275363A
JPH07275363A JP6073275A JP7327594A JPH07275363A JP H07275363 A JPH07275363 A JP H07275363A JP 6073275 A JP6073275 A JP 6073275A JP 7327594 A JP7327594 A JP 7327594A JP H07275363 A JPH07275363 A JP H07275363A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 目的とする状態もしくは状態の変化を受容す
る感覚に直接作用する感覚刺激をフィードバックするこ
とを特徴とする生体状態調節装置を提供することにあ
る。 【構成】 生体情報100を検出し計測値110を出力
する生体情報検出部1と、生体状態調節装置の利用目的
とする状態を惹起あるいは誘発する感覚刺激300を提
示する刺激提示部3と、刺激提示部3によって提示され
た感覚刺激300の強度もしくは量を計測し、刺激計測
値400が出力する刺激計測部4と、感覚刺激300に
より惹起あるいは誘発された感覚が、生体の自発的な状
態変化によるものであると知覚もしくは認識させるよ
う、計測値110もしくはその変化と、刺激計測値40
0とから刺激提示制御信号200を算出し刺激提示部3
に出力する制御部2とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、生体の状態の変化が自
発的に生じたものであると知覚もしくは認識させるよう
制御された感覚刺激を提示することを特徴とする生体状
態調節装置に関するものである。従来のバイオフィード
バック装置にない特徴を有するものであり、これまでバ
イオフィードバック装置を利用してきた医療分野の他、
リラクゼーション、スポーツのメンタルトレーニング等
に適用することができる。
【0002】
【従来の技術】従来、生体情報を計測しフィードバック
するバイオフィードバック装置は、心身症の治療、自律
訓練法の支援、ストレス解消、精神集中の訓練のよう
に、医療、スポーツ等の分野で活用されている。利用さ
れている生体情報としては、血圧、体温、心拍数、皮膚
抵抗値、呼吸数、脳波等がある。血圧、体温、心拍数、
皮膚抵抗値、呼吸数等を用いる場合、測定値もしくは測
定値の経時変化を折れ線グラフにしたものなどがフィー
ドバック情報として提示される。あるいは、心拍をビー
プ音等の聴覚情報としてフィードバックする。利用者は
フィードバックされる視聴覚情報を受けつつ、測定値が
目的とする方向に変化するよう意識を集中する。例え
ば、高血圧症患者が訓練する場合は、血圧が正常範囲に
近づくよう意識を集中する。脳波を用いるバイオフィー
ドバック装置では、リラックスするとパワーが上昇する
とされるα波を指標として用いることが多い。この場
合、脳波を周波数分析したパワースペクトラムを提示す
る、α波パワーが一定値以上のときに報知音を提示する
等によってフィードバックを行う。利用者は、パワース
ペクトラムにおいて、α波帯域のパワーが大きくなるよ
う、あるいは報知音を鳴らし続けるよう意識を集中す
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のバイオフィード
バック装置では、生体の状態の変化を報知する手段とし
て、視聴覚情報を用いている。例えば、体温や心拍数の
計測値やその変化をグラフや数値で提示する。しかしな
がら、生体の状態の変化を視聴覚情報を用いて報知する
場合、利用者が情報の意味を解釈し、目的あるいは課題
となっている状態の変化が生じるよう努め、注意を集中
しなくてはならない。このような努力は、目的とする状
態への変化を妨げる要因となることがある。特に、自律
訓練法の支援やストレス解消のように心身の弛緩を目的
とする場合、注意の集中は心身を緊張させるため、従来
のフィードバック手段は妨害要因となる。
【0004】本発明の目的は、従来のバイオフィードバ
ック装置もしくは方式における上記のような問題、すな
わち、フィードバック情報が目的とする状態への変化を
妨害する点を解決すべく、目的とする状態もしくは状態
の変化を受容する感覚に直接作用する感覚刺激をフィー
ドバックすることを特徴とする生体状態調節装置を提供
することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、生体情報を計
測し、フィードバックすることにより生体の状態を調節
する生体状態調節装置において、生体情報を検出し計測
値を出力する生体情報検出部と、感覚刺激を提示する刺
激提示部と、前記感覚刺激の強度もしくは量を計測し、
刺激計測値を出力する刺激計測部と、前記感覚刺激によ
り惹起あるいは誘発された感覚が、生体の自発的な状態
変化によるものであると知覚もしくは認識させるよう、
前記計測値もしくはその変化と、前記刺激計測値とから
刺激提示制御信号を算出し前記刺激提示部に出力する制
御部とを有することを特徴とする。
【0006】
【作用】本発明の生体状態調節装置は、生体情報を計測
し、フィードバックすることにより生体の状態を調節す
る生体状態調節装置において、生体情報検出部を有する
ことから、生体情報を検出し計測値を出力することがで
き、刺激提示部を有することから、生体状態調節装置の
利用目的とする状態を惹起あるいは誘発する感覚刺激を
提示することができ、刺激計測部を有することから、提
示刺激すなわち前記刺激提示部によって提示された感覚
刺激の強度もしくは量を計測し、刺激計測値を出力する
ことができ、制御部を有することから、前記感覚刺激に
より惹起あるいは誘発された感覚が、生体の自発的な状
態変化によるものであると知覚もしくは認識させるよ
う、前記計測値もしくはその変化と、前記刺激計測値と
から刺激提示制御信号を算出し前記刺激提示部に出力す
ることができる。
【0007】以上により、生体状態調節装置の利用目的
とする状態もしくは状態の変化が自発的に生じたもので
あると知覚もしくは認識させつつ、生体の状態を調節す
ることが可能となる。
【0008】これにより、従来のバイオフィードバック
装置もしくは方式における問題点、すなわち、フィード
バック情報が目的とする状態への変化を妨害する点を解
決することができ、自律訓練法の支援やストレス解消、
リラクゼーション等に適した生体状態調節装置を実現す
ることができる。
【0009】
【実施例】本発明の実施例について図面を参照して説明
する。
【0010】本発明の生体状態調節装置の一実施例の基
本構成を図1に示す。
【0011】この生体状態調節装置は、生体情報100
を検出し計測値110を出力する生体情報検出部1と、
生体状態調節装置の利用目的とする状態を惹起あるいは
誘発する感覚刺激300を提示する刺激提示部3と、提
示刺激310すなわち前記刺激提示部3によって提示さ
れた感覚刺激の強度もしくは量を計測し、刺激計測値4
00を出力する刺激計測部4と、前記感覚刺激300に
より惹起あるいは誘発された感覚が、生体の自発的な状
態変化によるものであると知覚もしくは認識させるよ
う、前記計測部110もしくはその変化と、前記刺激計
測値400とから刺激提示制御信号200を算出し前記
刺激提示部3に出力する制御部2とを有している。
【0012】生体情報検出部1は、生体情報100を検
出し、電圧、電流、あるいは画像情報として計測値11
0を出力する。生体情報100が微小な電気的信号であ
る場合は、増幅及びA/D変換を行い、計測値110を
得る。もちろん、A/D変換処理は後述の制御部2で行
ってもよい。その場合、生体情報検出部1は、電圧ある
いは電流として計測値110を出力する。生体情報10
0を画像情報として検出する場合、ピクセルの位置及び
赤・緑・青各色の輝度を組にしたもの等が計測値110
として出力される。
【0013】刺激提示部3は、後述の刺激提示制御信号
200を入力信号とし、既定もしくは利用者が設定した
提示関数z=g(y)によって決定される感覚刺激30
0を提示する。ここでyは後述の刺激提示制御信号20
0であり、zは、例えば感覚刺激300の強度である。
【0014】刺激計測部4は、提示刺激310すなわち
前記感覚刺激300に対応するセンサによって生体に提
示される感覚刺激の強度もしくは量を計測し、刺激計測
値400を出力する。
【0015】制御部2は、前記の計測値110及び刺激
計測値400を入力信号とする。刺激計測値400は、
例えば、刺激強度sである。計測値110については、
既定もしくは利用者が設定した設定値X1との差dを算
出する。あるいはdの時間的変化d/tを算出する。あ
るいは、d、d/tの両方を算出する。例えば、計測値
110をxとすると、d=x−X1、d/t=(x−X
1)/T、のようにして、d、d/tを算出する。ここ
で、Tはd/tを算出するための単位時間であり、既定
もしくは利用者が設定した定数である。前述のように生
体情報検出部1が電圧あるいは電流として計測値110
を出力する場合は、制御部2においてA/D変換を行
い、変換後の値を用いてd、d/tを算出する。刺激計
測値400、ここではsと、d、d/tから、刺激提示
制御関数f1(d,s)、f2(d/t,s)、f3
(d,d/t,s)等により、刺激提示制御信号200
を算出し出力する。刺激提示制御関数f1(d,s)、
f2(d/t,s)、f3(d,d/t,s)は、生体
状態調節装置が目的とする状態と、生体情報検出部1が
検出する生体情報100と、刺激提示部3が提示する感
覚刺激300の種類とから定められるものであり、既定
もしくは利用者によって設定される。
【0016】本発明の生体状態調節装置について、さら
に具体的に説明する。本発明の生体状態調節装置は、従
来のバイオフィードバック装置の利用場面に適用可能で
あり、なかでも心身症の治療、自律訓練法の支援、スト
レス解消、リラクゼーション等、心身の弛緩を目的とす
る場合に適している。そこで、心身の弛緩を目的とした
生体状態調節装置で、生体情報として体温を用いる例に
ついて説明する。体温を用いる生体状態調節装置では、
末梢の体温あるいは体表温が生体情報100となる。ま
た、心身のリラックスによって現れる末梢体温の上昇
は、主に末梢血管の拡張による末梢血流量の増加による
ものであることから、指尖脈波等、末梢血流を反映する
指標も生体情報100として用いることができる。
【0017】生体情報検出部1は、温度センサ及び増幅
器により体温を電気的信号として、あるいはサーモグラ
フィ装置により体温を画像情報等として、あるいは、末
梢循環センサ及び増幅器により体温変化の主要因である
末梢血流を電気的信号として検出する。
【0018】生体情報100を電気的信号として検出し
た場合は、温度に対応する電圧値あるいは電圧をA/D
変換して得た離散値を計測値110として出力する。生
体情報100を画像情報として検出した場合は、注目す
る生体の部位の温度を算出し、温度に対応する電圧値あ
るいは電圧をA/D変換して得た離散値を計測値110
として出力する。
【0019】刺激計測部4は、前記感覚刺激300に対
応するセンサ、この例では、熱電対もしくは白金測温抵
抗体等の温度センサあるいは放射温度計等によって、提
示刺激310すなわち生体に提示される温熱刺激の強度
もしくは量を計測し、刺激計測値400を出力する。温
度センサを用いる場合は、刺激提示部3の生体と接触す
る部分の温度を計測する。放射温度計を用いる場合は、
温熱刺激の発生源と生体との距離に等しい位置に放射温
度計を置くなど、実際に生体に提示される温熱刺激の強
度及び量と等しくなるようにして、発生源から放射され
る熱量を計測する。これらのセンサの出力信号もしくは
出力信号を増幅、A/D変換したものが刺激計測値40
0となる。
【0020】制御部2は、前記の計測値110及び刺激
計測値400を入力信号とする。刺激計測値400は、
例えば、刺激強度sである。計測値110がアナログ信
号の場合は、制御部2に入力後、A/D変換を行う。デ
ィジタル値となった計測値110について、まず、既定
もしくは利用者が設定した設定値X1との差d、あるい
はdの時間的変化d/tを算出する。あるいは、d、d
/tの両方を算出する。例えば、d=x−X1、d/t
=(x−X1)/Tである。ただし、xは計測値11
0、X1は既定もしくは利用者が設定した設定値、Tは
単位時間である。このdもしくはd/t、あるいは両方
と、sを用い、既定もしくは利用者によって設定された
刺激提示制御関数f1(d,s)、f2(d/t,
s)、f3(d,d/t,s)等により、刺激提示制御
信号200を算出し出力する。刺激提示制御関数f1
(d,s)、f2(d/t,s)、f3(d,d/t,
s)は、生体状態調節装置が目的とする状態と、生態情
報検出部1が検出する生態情報100と、刺激提示部3
が提示する感覚刺激300とから定められるものであ
る。このために必要なルールを以下に説明する。
【0021】心身の弛緩を目的として末梢の体温を指標
とするとき、利用者は末梢の体温が上昇する感覚を目標
とすることになる。すなわち、生体の状態変化は温熱感
として利用者に知覚される。よって、利用者に提示され
る刺激は温熱刺激となる。さらに、本発明の生体状態調
節装置は、知覚される温熱感が外的刺激によるものでは
なく、生体の状態変化であるように感じさせることが特
徴である。この特徴を満たすためには、 (1)温熱刺激による温度変化を、温度変化に関する知
覚閾値以下に抑えつつ、温熱刺激を提示する。 (2)末梢指標を計測している場合では、温度及び温度
変化に関する知覚閾値付近の温熱刺激を末梢での脈拍に
同期して提示する。のような方法がある。
【0022】(1)の場合、まず温熱刺激の強度に関し
て、s=(dQ/dt)<Thqのようなルールがおか
れる。ここで、sは温熱刺激の強度、dQ/dtは時間
あたりの温度変化である。Thqは温度の時間変化に関
する知覚閾値であり、「感覚+知覚ハンドブック」(和
田他編集:誠信書房刊、1985、793ページ)によ
れば、温覚の場合、毎秒0.001度から2度である。
さらにこのとき、温熱感覚の順応時間を考慮する必要が
あり、計測値すなわち体温の値が順応時間の長い30度
以下及び35度以上(前出「感覚+知覚ハンドブック」
801ページ、図7・5・17による)では、順応時間
を経た後に温熱刺激の強度を変化させるようにする。他
の生体情報及び他の感覚刺激もしくは情報を提示する場
合では、s=(dQ/dt)<Thqを一般化した、I
=(dP/dt)<Thのようなルールを用いればよ
い。ここで、Iは感覚刺激の強度、dP/dtは感覚刺
激の強度の時間変化値、Thは感覚刺激の強度に関する
知覚閾値である。
【0023】制御部2は、以上のようなルールを記述し
た刺激提示制御関数y=f1(d,s)、y=f2(d
/t,s)、y=f3(d,d/t,s)によって刺激
提示制御信号200を算出し出力する。刺激提示制御信
号200すなわちyは、刺激提示部3が提示する温熱刺
激のオン/オフもしくは強度を抑制するものであり、例
えば刺激提示部3に電熱ヒータを用いる場合、刺激提示
制御信号200すなわちyは、供給する電圧・電流・電
力もしくはオン/オフ信号となる。あるいは、刺激提示
部3がサーモスタット等の温度調節機構を有するもので
あるとき、刺激提示制御信号200すなわちyは、サー
モスタットの上限温度を決定する信号となる。
【0024】(2)の場合、計測値としては指尖脈波等
の末梢循環を表す指標を用いる。このとき計測値は、心
拍に応じた周期的信号となる。制御部2は、例えば計測
値110の時間変化から心拍出に相当する血管拡張時点
を検出し、血管拡張時点に前述の温度知覚閾値付近の強
度を持つ温熱刺激を提示させる刺激提示信号200を出
力する。計測値110の時系列データをXiとすると、
その時間変化はdX/dt=(Xi−Xi−m)/mt
で表せる。ただしtはサンプリング時間、mは1以上の
整数である。ある時刻の入力データXiが血管拡張時点
に相当するか否かは、dX/dtが正かつ、既定もしく
は利用者が設定した値a以上であるかどうかで判断する
ことができる。よって、dX/dt>aとなった時点
で、s<Thqを満たす温熱刺激を提示させる刺激提示
制御信号200を刺激提示部3に出力し、そうでない場
合は、温熱刺激の提示を停止させる刺激提示制御信号2
00を刺激提示部3に出力することにより、末梢での脈
拍に同期した温熱刺激の提示が可能になる。
【0025】刺激提示部3は、刺激提示制御信号200
に従い、既定もしくは利用者が設定した提示関数z=g
(y)に基づいて温熱刺激を提示する。ここでyは前記
制御部2が出力する刺激提示制御信号200であり、z
は、例えば刺激強度である。例えば刺激提示部3に電熱
ヒータを用いる場合、刺激提示制御信号200すなわち
yは、刺激提示部3に供給される電力あるいはオン/オ
フ信号である。このとき提示関数z=g(y)は電熱ヒ
ータの出力特性、すなわち電力と発熱量の関係等に相当
し、zは提示される熱量となる。あるいは、刺激提示部
3にサーモスタット等の温度調節機構を有する電熱ヒー
タを用いるとき、刺激提示制御信号200すなわちy
は、サーモスタットの上限温度を決定する信号となり、
刺激提示部3は、常に上限温度以下の温熱刺激を提示す
ることになる。
【0026】実際には、日本電気三栄(株)製体温ピッ
クアップ45264及び生体電気用増幅ユニット123
5A等の温度センサ及び増幅器を用いることにより、体
温を電気的信号として検出する生体情報検出部1を実現
できる。あるいは日本電気三栄(株)製サーモトレーサ
6T67等のサーモグラフィ装置により体温を画像情報
等として検出する生体情報検出部1を実現できる。ある
いは、日本電気三栄(株)製脈拍ピックアップ4526
1及び生体電気用増幅ユニット1253A等の末梢循環
センサ及び増幅器により体温変化の主要因である末梢血
管の拡張及び収縮を電気的信号として検出する生体情報
検出部1を実現できる。さらに、カノープス(株)製A
DXM−98A等のA/Dコンバータを用いて電気的信
号をA/D変換することにより、離散値として計測値1
10を出力する生体情報検出部1を実現できる。
【0027】制御部2は、日本電気(株)製PC−98
00シリーズ等のパーソナルコンピュータの外部バス、
RS−232C、GP−IB等のインタフェースを介し
て計測値110を取り込み、前述のルール及び刺激提示
制御関数をプログラムとして動作させることにより刺激
提示制御信号を算出し、外部バス、RS−232C、G
P−IB等のインタフェースを介して出力させることに
より、実現できる。刺激提示制御信号を電圧もしくはオ
ン/オフ信号として出力する場合は、(株)アイ・オー
・データ機器製PIO−9035等のD/Aコンバータ
を介することにより、例えば刺激強度に応じた電圧出力
が実現できる。また、電圧等の電気的信号が計測値11
0となる場合、カノープス(株)製ADXM−98A等
のA/Dコンバータを用いてA/D変換を行うことによ
り、計測値110を離散値として得ることができる。
【0028】刺激提示部3は、ニクロム線ヒータ、セラ
ミックヒータ、遠赤外ランプ等を用いることにより、温
熱刺激の提示を実現することができ、刺激提示制御信号
200が刺激強度に応じた電圧もしくはオン/オフ信号
として与えられる場合であれば、これらの熱源に接続す
ることにより、実現することができる。刺激提示制御信
号200が熱源の入力規格と異なる場合は、刺激提示制
御信号200をVCA(電圧制御型アンプ)の制御電圧
として用い、増幅出力を熱源に供給する等により、刺激
提示部3を実現することができる。刺激提示制御信号2
00が離散値である場合には、(株)アイ・オー・デー
タ機器製PIO−9035等のD/Aコンバータを介す
ることにより、刺激強度に応じた電圧もしくはオン/オ
フ信号に変換することができ、同様にして熱源への電力
供給が可能になる。
【0029】刺激計測部4は、前記感覚刺激300に対
応するセンサ、この例では、銅コンスタンタン熱電対等
の熱電対、あるいは白金測温抵抗体と、(株)インタフ
ェース製AZI−403等の熱電対インタフェース、あ
るいは(株)インタフェース製AZI−407等の測温
抵抗体インタフェース、等の計測インタフェースを用い
ることにより、あるいはミクロン社製M90シリーズ等
の赤外放射温度計等の温度センサにより、実現すること
ができる。
【0030】別の具体例として、リラックスを目的と
し、筋電位を用いる場合について説明する。リラックス
すると筋肉が弛緩し、筋肉の発するインパルスが減少す
る。これは、筋電図において、インパルスの頻度の減少
として現れる。また、積分装置を介した筋電位積分値で
は、値の減少として現れる。利用者の感覚としては、身
体の弛緩及び弛緩による重感として知覚される。よっ
て、本発明の生体状態調節装置は、筋電インパルスもし
くは筋電位積分値を検出し、身体の弛緩もしくは重感と
してフィードバックすることになる。
【0031】生体情報検出部1は、生体情報100とし
て筋電位を検出し、電圧等の電気的信号を計測値110
として、もしくは増幅及びA/D変換後の離散値を計測
値110として出力する。あるいは、単位時間あたりの
インパルス数、インパルス頻度等を計測値110として
出力する。あるいは、身体の弛緩に伴う現象として、身
体形状の変化、もしくは椅子の肘掛けにかかる圧力の変
化等を生体情報100として検出し、測定部位の身体形
状を表す座標の組もしくは身体を支持する器具にかかる
圧力を増幅及びA/D変換した値等を計測値110とし
て出力する。
【0032】刺激提示部3は、この例では、部分可動型
の身体支持機器である。可動要素には、肘掛けの高さや
傾き、背もたれの傾き、座部の高さや傾き、下腿支持部
分の高さや傾き、足台の高さや傾きなどがある。これら
の可動要素のうち、利用目的及び形態に適した要素につ
いて、後述の刺激提示制御信号200に従って動作させ
ることにより、感覚刺激300を提示する。
【0033】刺激計測部4は、前記感覚刺激300に対
応するセンサ、この例では、ポテンシオメータあるいは
エンコーダ等のセンサを用い、身体支持機器の可動要素
について、動作及び位置等の提示刺激310を検出す
る。ポテンシオメータを用いる場合は、抵抗値を電圧に
変換して増幅、A/D変換したものが刺激計測値400
となる。エンコーダを用いる場合は、エンコーダカウン
タを介して刺激計測値400を得る。
【0034】制御部2は、前記の計測値110を入力信
号とする。計測値110が電圧等アナログ信号の場合
は、制御部2に入力後、A/D変換を行う。離散値とな
った計測値110について、体温を用いる前述の例と同
様、既定もしくは利用者が設定した設定値との差d、d
の時間的変化d/tを算出する。あるいは、d、d/t
の両方を算出する。例えば、d=x−X1、d/t=
(x−X1)/Tのように算出する。ただし、xは計測
値110であり、筋電インパルス密度、筋電位積分値、
肘掛けにかかる圧力値等である。X1は設定値、Tは単
位時間である。このdもしくはd/t、あるいはこれら
両方を用い、既定もしくは利用者によって設定された刺
激提示制御関数f1(d)、f2(d/t)、f3
(d,d/t)等により、刺激提示制御信号200を算
出し出力する。刺激提示制御関数f1(d)、f2(d
/t)、f3(d,d/t)は、生体状態調節装置が目
的とする状態と、生体情報検出部1が検出する生体情報
100と、刺激提示部3が提示する感覚刺激300とか
ら定められるものである。このために必要なルールを以
下に説明する。
【0035】筋電位を用いる場合、生体の状態変化は重
感もしくは弛緩として利用者に知覚される。これらの感
覚は、筋肉が弛緩したことが筋肉組織中の筋紡垂で受容
され、大脳に伝達されることによって生じる。このよう
な感覚を生じさせるには、筋肉を相対的に弛緩させるよ
う、身体を支持する位置あるいは傾き等を変えればよ
い。ただし、本発明の生体状態調節装置は、知覚される
身体の弛緩もしくは重感が外的刺激によるものではな
く、生体の状態変化であるように感じさせることが特徴
である。この特徴を満たすためには、位置の変化の変化
を知覚閾値以下に抑えることが必要となる。例えば、椅
子型の利用者支持器具を用い、肘掛け部分を図2の
(a)から(b)のように動かすことによって、相対的
に筋肉を弛緩させることができる。前出「感覚+知覚ハ
ンドブック」796ページ表7・5・2によれば、肘間
接の刺激閾は角速度にして毎秒0.30度から0.35
度なので、このときの肘掛けの運動の角速度を前述の閾
値以下にする。これにより、生体の状態変化によって重
感が生じたように知覚させることが可能となる。
【0036】実際には、日本電気三栄(株)製ディスポ
ーザブル電極45352及び生体電気用増幅ユニット1
253A等のセンサ及び増幅器を用いることにより、筋
電位を検出する生体情報検出部1を実現できる。あるい
は、日本電気三栄(株)製9E01−L41及びシグナ
ルコンディショナーAS1201等の圧力センサ及び増
幅器を用いることにより、肘掛けにかかる荷重もしくは
圧力を検出する生体情報検出部1を実現できる。あるい
は、VPL社製データグローブ等に用いられている光フ
ァイバーセンサ、もしくはVirtual Techn
ologies社製サイバーグローブに用いられている
電気抵抗値の変化を利用したセンサを用いることによ
り、手首や肘の関節まわりの形状を検出する生体情報検
出部1を実現できる。さらに、カノープス(社)製AD
XM−98A等のA/Dコンバータを用いて電気的信号
をA/D変換することにより、離散値として計測値11
0を出力することが可能になる。
【0037】制御部2は、日本電気(株)製PC−98
00シリーズ等のパーソナルコンピュータの外部バス、
RS−232C、GP−IB等のインタフェースを介し
て計測値110を取り込み、前述のルール及び刺激提示
制御関数をプログラムとして動作させることにより刺激
提示制御信号を算出し、外部バス、RS−232C、B
P−IB等のインタフェースを介して出力させることに
より、実現できる。刺激提示制御信号を電圧もしくはオ
ン/オフ信号として出力する場合は、(株)アイ・オー
・データ機器製PIO−9035等のD/Aコンバータ
を介することにより、例えば刺激強度に応じた電圧出力
が実現できる。あるいは、刺激提示部3として椅子型の
利用者支持器具を用い、肘掛けの位置及び角度等をサー
ボモータによって制御する場合には、(株)インタフェ
ース製AZI−7101等のサーボモータコントローラ
を介することにより、位置及び角度を制御することがで
きる。また、電圧等の電気的信号が計測値110となる
場合は、カノープス(株)製ADXM−98A等のA/
Dコンバータを用いてA/D変換を行うことにより、計
測値110を離散値として得ることができる。
【0038】刺激提示部3は、椅子型の利用者支持器具
であれば、肘掛けの位置及び角度、背もたれの位置及び
角度、頭部支持部の位置及び角度、足台の位置及び角度
等について、サーボモータ、ステッピングモータ、ある
いは油圧式の駆動系を組み込み、駆動系の制御を前述の
刺激提示制御信号200で行うことにより、実現でき
る。
【0039】刺激計測部4は、前記感覚刺激300に対
応するセンサ、この例では、ポテンシオメータあるいは
エンコーダ等のセンサを用い、身体支持機器の可動要素
について、動作及び位置等の提示刺激310を検出す
る。ポテンシオメータを用いる場合は、抵抗値を電圧に
変換後、日本電気三栄(株)製シグナルコンディショナ
ーAS−1201及び(株)カノープス製ADXM−9
8A等のA/Dコンバータにより増幅及びA/D変換す
ることにより、刺激計測値400を得ることができる。
もちろん、A/D変換は前述のように刺激部2で行って
も良い。エンコーダを用いる場合は、(株)インタフェ
ース製AZI−6201等のエンコーダカウンタを用い
ることにより刺激計測値400を得ることができる。
【0040】以上により、本発明の生体状態調節装置を
実現することができる。
【0041】
【発明の効果】本発明の生体状態調節装置を用いること
により、目的とする生体の状態もしくは状態の変化を、
受容する感覚に直接フィードバックすることができる。
これにより、目的とする状態あるいは目的とする状態へ
の変化が自発的なものであると知覚もしくは認識させつ
つ、生体の状態を調節することが可能となる。
【0042】以上により、従来のフィードバック装置も
しくは方式における問題点、すなわち、フィードバック
情報が目的とする状態への変化を妨害する点を解決する
ことができ、自律訓練法の支援やストレス解消、リラク
ゼーション等に適した生体状態調節装置を実現すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本構成を示す図である。
【図2】本発明の生体状態調節装置の筋電位を利用する
例において、筋肉を相対的に弛緩させる場合の刺激提示
部3の動作を示す図である。
【符号の説明】
1 生体情報検出部 2 制御部 3 刺激提示部 4 刺激計測部 100 生体情報 110 計測値 200 刺激提示制御信号 300 感覚刺激 310 提示刺激 400 刺激計測値

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】生体情報を計測し、フィードバックするこ
    とにより生体の状態を調節する生体状態調節装置におい
    て、 生体情報を検出し計測値を出力する生体情報検出部と、 感覚刺激を提示する刺激提示部と、 前記感覚刺激の強度もしくは量を計測し、刺激計測値を
    出力する刺激計測部と、 前記感覚刺激により惹起あるいは誘発された感覚が、生
    体の自発的な状態変化によるものであると知覚もしくは
    認識させるよう、前記計測値もしくはその変化と、前記
    刺激計測値とから刺激提示制御信号を算出し前記刺激提
    示部に出力する制御部とを有することを特徴とする生体
    状態調節装置。
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