JPH0727210A - 車両用自動変速機の変速制御装置 - Google Patents

車両用自動変速機の変速制御装置

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JPH0727210A
JPH0727210A JP5167923A JP16792393A JPH0727210A JP H0727210 A JPH0727210 A JP H0727210A JP 5167923 A JP5167923 A JP 5167923A JP 16792393 A JP16792393 A JP 16792393A JP H0727210 A JPH0727210 A JP H0727210A
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JP
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gear
gear stage
shift
speed
automatic transmission
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Application number
JP5167923A
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English (en)
Inventor
Atsushi Tabata
淳 田端
Yasuo Hojo
康夫 北條
Masato Kaigawa
正人 甲斐川
Masahiko Ando
雅彦 安藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisin AW Co Ltd
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Aisin AW Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アクセルペダルを一旦戻して再び踏み込む場
合でも頻繁にシフトを行わず、しかも高速での定常走行
が継続した状態でアクセルペダルが踏込操作された場合
でも運転者の加速意志に見合った加速性が得られる車両
用自動変速機の変速制御装置を提供する。 【構成】 ギヤ段継続時間検出手段90によって自動変
速機14において成立している第5速ギヤ段の実際の継
続時間TA が検出されると、ダウンシフトギヤ段判定手
段92により、第5速ギヤ段の実際の継続時間TA が短
くなると、変速線図Aに替えて変速線図Bが採用される
ことにより、ダウンシフトすべきギヤ段が高速側のギヤ
段と判定される。第5速ギヤ段の実際の継続時間TA
短くなると、変速比変化幅が小さくなるようにダウンシ
フトすべきギヤ段が判定される結果、自動変速機のギヤ
段を切り換える動作が抑制され、ビジーシフト感が好適
に解消される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両用自動変速機の変
速制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】複数の前進ギヤ段を有する車両用自動変
速機において、予め設定された変速線図から、アクセル
ペダル操作量やスロットル弁開度などのようなエンジン
負荷量と車速とに基づいて変速すべきギヤ段を判定する
形式の変速制御装置がある。このような変速制御装置に
よれば、前記変速線図からそのアクセルペダル踏込操作
量或いは戻し操作量に基づいて減速側ギヤ段或いは高速
側ギヤ段が決定され、自動変速機が車両の走行状態に適
したギヤ段に自動的に切り換えられる利点がある。たと
えば、特開平4−25665号公報に記載された車両用
自動変速機の変速制御装置がそれである。
【0003】また、キックダウンと称されるような、ア
クセルペダルの大幅な踏込操作が行われた場合には、エ
ンジンの出力が比較的小さい状態から最大出力まで変化
することに加え、自動変速機が減速側ギヤ段へシフトダ
ウンが実行されることに起因して、運転者の希望を超え
て車両の駆動力が急増するおそれがあるため、ダウンシ
フトによる変速比変化幅が所定の値を超えないようにダ
ウンシフトすべきギヤ段が判定されるようにして、車両
の駆動力の急増により運転性が損なわれないようにする
機能を加えた変速制御装置も提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の変速制御装置では、アクセルペダルの所定の操作に
より定常走行に到った状態で、一旦戻し操作を行った後
に再びアクセルペダルの踏込操作を行うと、自動変速機
のギヤ段を切り換える動作が頻繁に発生してビジーシフ
ト感が発生する欠点があった。たとえば、アクセルペダ
ルの踏み込みにより発進して中速に到達した走行状態
で、アクセルペダルを一旦戻して再び踏み込んだ場合に
は、その戻し操作によって所謂オーバドライブギヤ段ま
でシフトアップされるとともにその後のアクセルペダル
の踏込操作によってダウンシフトが行われるので、第3
速、第4速、第5速、第4速、第3速というように短時
間に多数回のシフトが発生するのである。
【0005】また、ダウンシフトによる変速比変化幅が
所定の値を超えないようにギヤ段を選択する機能を備え
た変速制御装置では、たとえば高速での定常走行が継続
した状態でアクセルペダルがさらに踏み込まれた場合
は、運転者が加速を要求しているのに拘わらず、加速意
志に見合った変速比変化幅が得られないので、充分な加
速性が得られなかった。
【0006】本発明は以上の事情を背景として為された
ものであり、その目的とするところは、アクセルペダル
を一旦戻して再び踏み込む場合でも頻繁にシフトを行わ
ず、しかも高速での定常走行が継続した状態でアクセル
ペダルが踏込操作された場合でも運転者の加速意志に見
合った加速性が得られる車両用自動変速機の変速制御装
置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めの本発明の要旨とするところは、複数の前進ギヤ段を
有する車両用自動変速機において、予め設定された変速
線図からエンジン負荷量および車速に基づいて変速判断
を行う形式の変速制御装置であって、(a) 前記自動変速
機において成立している実際のギヤ段の継続時間を検出
するギヤ段継続時間検出手段と、(b) そのギヤ段継続時
間検出手段により検出された実際のギヤ段の継続時間が
短くなる程変速比変化幅を小さくするように、ダウンシ
フトすべきギヤ段を判定するダウンシフトギヤ段判定手
段と、(c) そのダウンシフトギヤ段判定手段により判定
されたギヤ段を得るための変速指令信号を前記自動変速
機に出力する変速制御手段とを、含むことにある。
【0008】
【作用】このようにすれば、ギヤ段継続時間検出手段に
より、自動変速機において成立している実際のギヤ段の
継続時間が検出されると、ダウンシフトギヤ段判定手段
により、実際のギヤ段の継続時間が短くなる程変速比変
化幅が小さくなるように、ダウンシフトすべきギヤ段が
判定され、このダウンシフトギヤ段判定手段により判定
されたギヤ段を得るための変速指令信号が変速制御手段
によって自動変速機に出力される。
【0009】
【発明の効果】したがって、本発明によれば、上記のよ
うに実際のギヤ段の継続時間が短くなる程変速比変化幅
を小さくするように、ダウンシフトすべきギヤ段が判定
される結果、アクセルペダルの踏み込みの後に一旦戻し
操作が行われ、その後に再びアクセルペダルの踏込操作
が行われる場合でも、自動変速機のギヤ段を切り換える
動作が抑制され、ビジーシフト感が好適に解消される。
しかも、実際のギヤ段の継続時間が長い程、アクセルペ
ダルの踏み込みが運転者の加速意志を反映しているの
で、加速意志に見合った変速比変化幅が得られて充分な
加速性が得られる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。
【0011】図1は、本発明の一実施例の変速制御装置
により変速制御される車両用自動変速機を示す骨子図で
ある。図において、エンジン10の出力は、トルクコン
バータ12を介して自動変速機14に入力され、図示し
ない差動歯車装置および車軸を介して駆動輪へ伝達され
るようになっている。
【0012】上記トルクコンバータ12は、エンジン1
0のクランク軸16に連結されたポンプインペラ18
と、自動変速機14の入力軸20に連結されたタービン
ランナー22と、それらポンプインペラ18およびター
ビンランナー22の間を直結するロックアップクラッチ
24と、一方向クラッチ26によって一方向の回転が阻
止されているステータ28とを備えている。
【0013】上記自動変速機14は、ハイおよびローの
2段の切り換えを行う第1変速機30と、後進ギヤ段お
よび前進4段の切り換えが可能な第2変速機32を備え
ている。第1変速機30は、サンギヤSo、リングギヤ
Ro、およびキャリヤKoに回転可能に支持されてそれ
らサンギヤSoおよびリングギヤRoに噛み合わされて
いる遊星ギヤPoから成るHL遊星歯車装置34と、サ
ンギヤSoとキャリヤKoとの間に設けられたクラッチ
Coおよび一方向クラッチFoと、サンギヤSoおよび
ハウジング41間に設けられたブレーキBoとを備えて
いる。
【0014】第2変速機32は、サンギヤS1、リング
ギヤR1、およびキャリヤK1に回転可能に支持されて
それらサンギヤS1およびリングギヤR1に噛み合わさ
れている遊星ギヤP1から成る第1遊星歯車装置36
と、サンギヤS2、リングギヤR2、およびキャリヤK
2に回転可能に支持されてそれらサンギヤS2およびリ
ングギヤR2に噛み合わされている遊星ギヤP2から成
る第2遊星歯車装置38と、サンギヤS3、リングギヤ
R3、およびキャリヤK3に回転可能に支持されてそれ
らサンギヤS3およびリングギヤR3に噛み合わされて
いる遊星ギヤP3から成る第3遊星歯車装置40とを備
えている。
【0015】上記サンギヤS1とサンギヤS2は互いに
一体的に連結され、リングギヤR1とキャリヤK2とキ
ャリヤK3とが一体的に連結され、そのキャリヤK3は
出力軸42に連結されている。また、リングギヤR2が
サンギヤS3に一体的に連結されている。そして、リン
グギヤR2およびサンギヤS3と中間軸44との間にク
ラッチC1が設けられ、サンギヤS1およびサンギヤS
2と中間軸44との間にクラッチC2が設けられてい
る。また、サンギヤS1およびサンギヤS2の回転を止
めるためのバンド形式のブレーキB1がハウジング41
に設けられている。また、サンギヤS1およびサンギヤ
S2とハウジング41との間には、一方向クラッチF1
およびブレーキB2が直列に設けられている。この一方
向クラッチF1は、サンギヤS1およびサンギヤS2が
入力軸20と反対の方向へ逆回転しようとする際に係合
させられるように構成されている。
【0016】キャリヤK1とハウジング41との間には
ブレーキB3が設けられており、リングギヤR3とハウ
ジング41との間には、ブレーキB4と一方向クラッチ
F2とが並列に設けられている。この一方向クラッチF
2は、リングギヤR3が逆回転しようとする際に係合さ
せられるように構成されている。上記クラッチCo、C
1、C2、ブレーキBo、B1、B2、B3、B4は、
油圧が作用されることにより摩擦材が係合させられる油
圧式摩擦係合装置である。
【0017】以上のように構成された自動変速機14で
は、たとえば図2に示す作動表に従って後進1段および
前進5段のギヤ段が切り換えられる。図2において○印
は作動状態を示し、×印は非作動状態を示している。
【0018】図3に示すように、車両のエンジン10の
吸気配管には、アクセルペダル50によって操作される
第1スロットル弁52とスロットルアクチュエータ54
によって操作される第2スロットル弁56とが設けられ
ている。また、エンジン10の回転速度を検出するエン
ジン回転速度センサ58、エンジン10の吸入空気量を
検出する吸入空気量センサ60、吸入空気の温度を検出
する吸入空気温度センサ62、上記第1スロットル弁5
2の開度θthを検出するスロットルセンサ64、出力軸
42の回転速度などから車速Vを検出する車速センサ6
6、エンジン10の冷却水温度を検出する冷却水温セン
サ68、ブレーキの作動を検出するブレーキスイッチ7
0、シフトレバー72の操作位置を検出する操作位置セ
ンサ74などが設けられており、それらのセンサから、
エンジン回転速度NE 、吸入空気量Q、吸入空気温度T
Ha 、第1スロットル弁の開度θth、車速V、エンジン
冷却水温THw 、ブレーキの作動状態BK、シフトレバ
ー72の操作位置Pshを表す信号がエンジン用電子制御
装置76および変速用電子制御装置78に供給されるよ
うになっている。また、タービンランナ22の回転速度
を検出するタービン回転速度センサ75からタービン回
転速度NT を表す信号が変速用電子制御装置78に供給
される。さらに、図示しないアクセルペダルが最大操作
位置まで操作されたことを検出するキックダウンスイッ
チ77からキックダウン操作を表す信号が変速用電子制
御装置78に供給される。
【0019】エンジン用電子制御装置76は、CPU、
RAM、ROM、入出力インターフェースを備えた所謂
マイクロコンピュータであって、CPUはRAMの一時
記憶機能を利用しつつ予めROMに記憶されたプログラ
ムに従って入力信号を処理し、種々のエンジン制御を実
行する。たとえば、燃料噴射量制御のために燃料噴射弁
80を制御し、点火時期制御のためにイグナイタ82を
制御し、アイドルスピート制御のために図示しないバイ
パス弁を制御し、トラクション制御のためにスロットル
アクチュエータ54により第2スロットル弁56を制御
する。
【0020】変速用電子制御装置78も、上記と同様の
マイクロコンピュータであって、CPUはRAMの一時
記憶機能を利用しつつ予めROMに記憶されたプログラ
ムに従って入力信号を処理し、油圧制御回路84の各電
磁弁或いはリニヤソレノイド弁を駆動する。たとえば、
変速用電子制御装置78は、第1スロットル弁52の開
度θthに対応した大きさの出力圧PSLT を発生させるた
めにリニヤソレノイド弁SLT を、アキュム背圧を制御す
るためにリニヤソレノイド弁SLN を、ロックアップクラ
ッチ24のスリップ量を制御するためにリニヤソレノイ
ド弁SLU をそれぞれ駆動する。また、変速用電子制御装
置78は、予め記憶された変速線図から実際のスロット
ル弁開度θthおよび車速Vに基づいて自動変速機14の
ギヤ段やロックアップクラッチ24の係合状態を決定
し、この決定されたギヤ段および係合状態が得られるよ
うに電磁弁S1、S2、S3を駆動し、エンジンブレー
キを発生させる際には電磁弁S4を駆動する。上記ロッ
クアップクラッチ24は、自動変速機14の第1速ギヤ
段および第2速ギヤ段では開放されるが、第3速ギヤ段
および第4速ギヤ段ではスロットル弁開度θth、車速V
に基づいて解放、スリップ、係合のいずれかの領域が判
定され、スリップ領域であればロックアップクラッチ2
4をスリップさせられ、係合領域であれば係合させられ
る。このスリップ制御は、エンジン10の回転変動を吸
収しつつトルクコンバータ12の回転損失を可及的に抑
制するためのものである。
【0021】図4は、上記変速用電子制御装置78の制
御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。図に
おいて、ギヤ段継続時間検出手段90により、自動変速
機14において成立している実際のギヤ段の継続時間T
A が検出されると、ダウンシフトギヤ段判定手段92に
より、ギヤ段継続時間検出手段90により検出された実
際のギヤ段の継続時間TA が短い程ダウンシフトによる
変速比変化幅が小さくなるように、ダウンシフトすべき
ギヤ段が判定され、このダウンシフトギヤ段判定手段9
2により判定されたギヤ段を得るための変速指令信号が
変速制御手段94により自動変速機14に出力される。
【0022】以下、車両の走行中における上記変速用電
子制御装置78の制御作動の要部、すなわち第5速ギヤ
段の成立後の継続時間に応じて第5速ギヤ段からのシフ
トダウン時の変速比変化幅を大きくする制御を図5に示
すフローチャートを用いて説明する。
【0023】図5のステップS1では、エンジン10の
負荷量に対応するスロットル弁開度θth、車速V、シフ
トレバー72の操作位置Pshなどの入力信号が読み込ま
れた後、ステップS2では、変速制御において第5速ギ
ヤ段への変速が発生しているか否かが判断される。この
判断は、たとえば、予め記憶された図示しない通常の変
速線図から実際のスロットル弁開度θthに基づいて第5
速へのシフトアップのための変速点車速を決定し、実際
の車速Vがそれを上まわったことに基づいて第5速への
変速判断がおこなわれたことに基づいて判断される。こ
のステップS2の判断が否定された場合には、第5速ギ
ヤ段の成立後の継続時間に応じてシフトダウン時の変速
比変化幅を大きくする制御が不要であるので、本ルーチ
ンが終了させられる。
【0024】しかし、上記ステップS2の判断が肯定さ
れた場合には、第5速ギヤ段が成立する走行状態である
ので、ステップS3においては、上記ステップS2によ
り判断された第5速への変速はパワーオフアップシフ
ト、すなわち車両の駆動力が負であるような状態で行わ
れるアップシフトであるか否かが判断される。このパワ
ーオフアップシフトであるか否かは、スロットル弁開度
θthが小さく変化したか否かに基づいて判断される。こ
のステップS3の判断が否定された場合には、パワーオ
フアップシフトではないので、本ルーチンが終了させら
れる。
【0025】上記ステップS3の判断が肯定された場合
には、ステップS2により判断された第5速への変速は
パワーオフアップシフトであるので、ステップS4にお
いて、スロットル弁開度θthの変化速度(|dθth/d
t|)、すなわちアクセルペダルの変化速度が予め設定
された判断基準値Aより大きいか否かが判断される。第
5速ギヤ段へのパワーオフアップシフトの原因となった
アクセルペダルの戻し操作が比較的ゆっくりとしたもの
である場合はビジーシフトが発生しないので、この判断
基準値Aは、そのアクセルペダルの戻し速度がビジーシ
フトの発生を予測できる程度のものであるか否かを判断
するために設定された値である。上記ステップS4の判
断が否定された場合は、本ルーチンが終了させられる。
【0026】しかし、上記ステップS4の判断が肯定さ
れた場合には、ステップS5において第5速ギヤ段が達
成されたか否かが判断される。この判断は、たとえば変
速用電子制御装置78からの変速出力によって電磁弁S
1、S2、S3が非励磁とされ且つ電磁弁S4が励磁さ
れたことに基づいて行われる。このステップS5の判断
が否定された場合には、第5速ギヤ段が達成されていな
いから、本ルーチンが終了させられる。
【0027】しかし、ステップS5の判断が肯定された
場合には、第5速ギヤ段が達成された状態であるから、
ステップS6においては、第5速ギヤ段の継続時間を測
るためのタイマカウンタCTA の計時作動が開始される
とともに、続くステップS7においては、最新の入力信
号が読み込まれる。そして、続くステップS8では、図
6の変速線図Aを用いた変速制御において他のギヤ段へ
の変速判断、すなわち第5速ギヤ段をダウンシフトさせ
る判断が行われたか否かが判断される。このステップS
8の判断が否定された場合には上記ステップS6以下が
再び実行されることにより待機が行われる。
【0028】しかし、このステップS8の判断が肯定さ
れると、次のステップS9においてタイマカウンタCT
A の計時作動が終了させられるとともに、ステップS1
0において、タイマカウンタCTA の計時内容TA すな
わち第5速ギヤ段の実際の継続時間TA が予め設定され
た判断基準値αより大きいか否かが判断される。この判
断基準値αは、ビジーシフトを抑制するために第5速ギ
ヤ段の実際の継続時間TA に応じてシフトダウンにより
変速比変化幅を大きくする制御を行うか否かを判断する
ための値であり、一定の関係から実際の車速Vに基づい
て変化させられる。たとえば、図7に示すように、車速
Vが40km/hより低い場合は0秒、40km/h以上の場合
は15秒、80km/h以上の場合は10秒、120km/h以
上の場合は5秒というように変化させられる。
【0029】上記ステップS10の判断が肯定された場
合には、ステップS11において図6に示す変速線図A
が設定されるが、否定された場合には、ステップS12
において図8に示す変速線図Bが設定される。そして、
そのテップS11またはステップS12においていずれ
かの変速線図が採用されると、ステップS13において
は、上記採用された変速線図から実際のスロットル弁開
度θthおよび車速Vに基づいて第5速ギヤ段からの変速
判断が行われるとともに、ステップS14ではその変速
判断により決定されたギヤ段を達成するためのダウンシ
フトの変速出力が自動変速機14へ出力される。
【0030】図6および図8において、M点に示す所定
の走行状態においてアクセルペダルが踏込操作されるこ
とによりN点に示す走行状態まで変化させられた場合に
は、図6の変速線図Aに基づく変速判断の場合には第5
速から第2速へのシフトダウンが判定されるが、図8の
変速線図Bに基づく変速判断の場合には第5速から第3
速へのシフトダウンが判定されることになる。図8の変
速線図Bは、図6の変速線図Aに比較して、シフトダウ
ン後のギヤ段が高速側となるように設定されているので
ある。
【0031】上述のように、本実施例によれば、ギヤ段
継続時間検出手段90に対応するステップS6乃至S9
によって自動変速機14において成立している第5速ギ
ヤ段の実際の継続時間TA が検出されると、ダウンシフ
トギヤ段判定手段92に対応するステップS10乃至S
13により、第5速ギヤ段の実際の継続時間TA が短く
なると、変速線図Aに替えて変速線図Bが採用されるこ
とにより、ダウンシフトすべきギヤ段が高速側のギヤ段
と判定される。このダウンシフトギヤ段判定手段92に
より判定されたギヤ段を得るための変速指令信号が変速
制御手段94により自動変速機14に出力される。
【0032】したがって、本実施例によれば、第5速ギ
ヤ段の実際の継続時間TA が予め定められた判断基準値
α以下となって短くなると、変速比変化幅が小さくなる
ようにダウンシフトすべきギヤ段が判定される結果、ア
クセルペダルの踏み込みの後に一旦戻し操作が行われ、
その後に再びアクセルペダルの踏込操作が行われる場合
でも、自動変速機のギヤ段を切り換える動作が抑制さ
れ、ビジーシフト感が好適に解消される。しかも、第5
速ギヤ段の継続時間TA が長い程、アクセルペダルの踏
み込みが運転者の加速意志を反映しているので、加速意
志に見合った変速比変化幅が得られて充分な加速性が得
られる。
【0033】また、本実施例によれば、ステップS3に
おいてパワーオフアップが判定され、且つステップS4
においてスロットル弁開度の変化速度(|dθth/dt
|)が判断基準値Aを上まわることが判定されたとき
に、第5速ギヤ段の実際の継続時間TA が短くなると変
速比変化幅が小さくなるようにダウンシフトすべきギヤ
段を判定する制御が実行されることから、本当に必要と
するときだけその制御が実行させられる利点がある。
【0034】以上、本発明の一実施例を図面に基づいて
説明したが、本発明はその他の態様においても適用され
る。
【0035】たとえば、前述の実施例の図5において、
パワーオフアップの有無やスロットル弁開度の変化速度
(|dθth/dt|)の程度を判定するためにステップ
S3およびS4が設けられていたが、それらは必ずしも
設けられていなくてもよい。若干のパワーオン走行や中
程度のアクセルペダル戻し速度において、第5速ギヤ段
の実際の継続時間TA が短くなると変速比変化幅が小さ
くなるようにダウンシフトすべきギヤ段を判定する制御
が実行されても何等差支えない。
【0036】また、前述の実施例では、ステップS10
において用いられる判断基準値αは、図7に示すように
実際の車速Vに基づいて段階的に変化させられていた
が、一定の値であっても一応の効果が得られる。また、
上記判断基準値αは連続的な関係から求められてもよ
い。
【0037】また、前述の実施例において継続時間TA
は、タイマカウンタCTA により第5速ギヤ段の達成時
点から計測されていたが、第5速への変速判断が行われ
た時点から計測されてもよい。
【0038】また、前述の実施利のステップS5では、
変速出力に基づいて第5速ギヤ段の達成が判断されてい
たが、エンジン回転速度センサ58により検出される入
力軸20の回転速度Ninの、車速センサ66により検出
される出力軸42の回転速度Nout に対する比の値、す
なわち自動変速機14の変速比i(=Nin/Nout )が
第5速ギヤ段の変速比に一致したことなどに基づいて判
定されてもよい。
【0039】また、前述の実施例では、エンジン10の
負荷を示す変数としてスロットル弁開度θthが用いられ
ていたが、アクセルペダル操作量、燃料噴射量などの他
の変数が用いられてもよい。要するに、エンジン負荷を
表す変数であればよい。
【0040】また、前述の実施例では、5種類の前進ギ
ヤ段を有する自動変速機14について説明されていた
が、4種類或いは6種類以上の前進ギヤ段を有する自動
変速機14であっても差支えない。この場合には、第4
速ギヤ段或いは第6速ギヤ段の継続時間TA が短くなる
ほど変速比変化幅が小さくなるようにダウンシフトのギ
ヤ段が選択されるように変速制御される。
【0041】その他一々例示はしないが、本発明は当業
者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実
施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の変速制御装置によってギヤ
段が制御される車両用自動変速機の構成を説明する骨子
図である。
【図2】図1の自動変速機における、複数の摩擦係合装
置の作動の組合わせとそれにより成立するギヤ段との関
係を示す図表である。
【図3】図1の自動変速機の変速制御装置を構成する油
圧制御回路および電気制御回路を説明するブロック線図
である。
【図4】図3の変速用電子制御装置の制御機能の要部を
説明する機能ブロック線図である。
【図5】図3の変速用電子制御装置の制御作動の要部を
説明するためのフローチャートである。
【図6】図5のフローチャートにおいて用いられる変速
線図Aを示す図である。
【図7】図5のフローチャートにおける判断基準値αを
求める関係を示す図表である。
【図8】図5のフローチャートにおいて用いられる変速
線図Bを示す図である。
【符号の説明】
14:自動変速機 90:ギヤ段継続時間検出手段 92:ダウンシフトギヤ段判定手段 94:変速制御手段
フロントページの続き (72)発明者 甲斐川 正人 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 安藤 雅彦 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エイ・ダブリュ株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の前進ギヤ段を有する車両用自動変
    速機において、予め設定された変速線図からエンジン負
    荷量および車速に基づいて変速判断を行う形式の変速制
    御装置であって、 前記自動変速機において成立している実際のギヤ段の継
    続時間を検出するギヤ段継続時間検出手段と、 該ギヤ段継続時間検出手段により検出された実際のギヤ
    段の継続時間が短くなる程変速比変化幅を小さくするよ
    うに、ダウンシフトすべきギヤ段を判定するダウンシフ
    トギヤ段判定手段と、 該ダウンシフトギヤ段判定手段により判定されたギヤ段
    を得るための変速指令信号を前記自動変速機に出力する
    変速制御手段と、 を、含むことを特徴とする車両用自動変速機の変速制御
    装置。
JP5167923A 1993-07-07 1993-07-07 車両用自動変速機の変速制御装置 Pending JPH0727210A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017512954A (ja) * 2014-04-11 2017-05-25 アーファオエル・リスト・ゲーエムベーハー 自動車のトランスミッションのシフト挙動を評価するための方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017512954A (ja) * 2014-04-11 2017-05-25 アーファオエル・リスト・ゲーエムベーハー 自動車のトランスミッションのシフト挙動を評価するための方法

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