JPH07270867A - 照明光学系を備えたカメラ - Google Patents

照明光学系を備えたカメラ

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JPH07270867A
JPH07270867A JP6082453A JP8245394A JPH07270867A JP H07270867 A JPH07270867 A JP H07270867A JP 6082453 A JP6082453 A JP 6082453A JP 8245394 A JP8245394 A JP 8245394A JP H07270867 A JPH07270867 A JP H07270867A
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JP
Japan
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fresnel
lens
optical system
illumination optical
photographing
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JP6082453A
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Inventor
Motoyuki Otake
基之 大竹
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Original Assignee
Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 撮影レンズによる撮影範囲を良好に照明し、
且つカメラ本体のデザイン上の自由度が増大した照明光
学系を備えたカメラを提供すること。 【構成】 本発明では、撮影レンズの撮影範囲を照明す
る照明光学系を備えたカメラにおいて、前記照明光学系
は、発光光源と、該発光光源より発した光束を屈折させ
て前記撮影範囲を照明するためのフレネルレンズとを備
え、前記フレネルレンズの照明範囲側の面は、前記撮影
レンズの光軸に対して傾いて形成され、前記フレネルレ
ンズの発光光源側の面は、それぞれシリンドリカル状の
面を有する複数のフレネル要素からなるフレネル形状の
シリンドリカル面に形成され、前記撮影レンズの光軸に
対する前記フレネルレンズの照明範囲側の面の傾きに応
じて、各フレネル要素のフレネル角度およびシリンドリ
カル面形状のうち少なくともいずれか一方が各フレネル
要素間で変化し、前記フレネルレンズの照明範囲側の面
の傾きに起因する光束の偏りを補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は照明光学系を備えたカメ
ラに関する。
【0002】
【従来の技術】図8は、従来の照明光学系を備えたカメ
ラの正面図である。図8のカメラはカメラ本体1を備え
ている。カメラ本体1の正面側(被写体側)には、図示
のように撮影レンズ2、ストロボ4、およびファインダ
ー窓6がそれぞれ配置されている。このように、赤目現
象(目が赤く写ってしまう現象)を防止するため、スト
ロボ4は撮影レンズ2からできるだけ離れた位置に配置
されている。すなわち、カメラ本体1を正面から見て、
ストロボ4はカメラ本体1の右端隅部や左端隅部に配置
されている。
【0003】図9は、ストロボ光学系(照明光学系)に
よる照明範囲と撮影レンズによる撮影範囲との関係を示
す図である。また、図10は、ストロボ光学系の構成を
示す図である。図9を参照すると、撮影レンズ2の被写
体とは反対側にはフィルム面20があり、撮影レンズ2
の光軸3は撮影レンズ2およびフィルム面20の中心を
通っている。したがって、フィルム面0の図中右端と撮
影レンズ2の中心とを結んだ線7と、フィルム面20の
図中左端と撮影レンズ2の中心とを結んだ線8とによっ
て、撮影レンズ2の撮影範囲13が光軸3に関して図中
左右対称に規定される。換言すれば、撮影レンズ2の撮
影範囲13は、撮影レンズ2に入射する最外角の2つの
光線の光路7および8によって規定される。
【0004】一方、図9および図10を参照すると、ス
トロボ光学系は円筒形状で直管タイプのキセノン管(キ
セノンフラッシュランプ)11とフレネルレンズ12と
からなる。キセノン管11およびフレネルレンズ12
は、ストロボ光学系の光軸(フレネル面の回転中心軸)
15に沿って照明範囲側から順に図示のように配置され
ている。そして、撮影レンズ2による撮影範囲13をス
トロボ光学系が良好に照明するように、撮影範囲13の
図中右端とフレネルレンズ12の中心とを結ぶ線9と、
撮影範囲13の図中左端とフレネルレンズ12の中心と
を結ぶ線10とによって、キセノン管11の配置が規定
されている。すなわち、ストロボ光学系の最外角の2つ
の光線の光路9および10によって、キセノン管11の
長手方向14の位置決めがなされている。
【0005】因みに、図10において、矢印16は、キ
セノン管の長手方向14およびストロボ光学系の光軸1
5に対して直交する方向を示している。図示は省略した
が、直交方向16においても、撮影レンズ2による撮影
範囲13をストロボ光学系が良好に照明するように構成
されている。照明光学系(ストロボ光学系)による照明
範囲が撮影レンズ2の撮影範囲13より広がってしまう
場合、照明光学系から発する光量を増やさなければ、撮
影範囲に所望の照度を与えることができなくなる。逆
に、照明光学系による照明範囲が撮影レンズ2の撮影範
囲13より狭くなってしまう場合、撮影範囲の一部に所
望の照度を与えることができなくなる。したがって、照
明範囲を撮影範囲にできるだけ近づけていた。
【0006】図11は、従来のフレネルレンズ12の形
状を示す図であり、(a)はフレネル面の断面形状を、
(b)はフレネル面の平面形状をそれぞれ示している。
図11に示すように、フレネルレンズ12の発光光源側
(すなわちキセノン管11側)の面はフレネル面17で
あり、照明範囲側の面は平面18である。そして、フレ
ネル面17は光軸15を中心として回転対称形に形成さ
れている。したがって、フレネルレンズ12の光軸15
からの距離が一定であれば、フレネル面17の屈折力は
一定であった。なお、近年、カメラ本体のデザインの多
様化が進み、たとえば曲率が徐々に変化するような複雑
な曲面で構成されるデザインのカメラが増えてきてい
る。このように、カメラ本体の外形形状が複雑な曲面で
構成されるような場合、ストロボ光学系の最も照明範囲
側(すなわち撮影範囲側)の面すなわちフレネルレンズ
の照明範囲側の面も、カメラ本体の形状に整合した段差
のない曲面形状に形成するのが外観上好ましい。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ような回転対称形のフレネル面を有するフレネルレンズ
を用いた従来のカメラでは、上述のようにフレネル面の
各方向の屈折力は回転中心からの距離に応じて一定であ
る。このため、フレネルレンズの照明範囲側の面を複雑
な曲面にすると、従来の回転対称形のフレネルレンズで
は光束の偏りが発生し、撮影レンズによる撮影範囲を良
好に照明することができない。したがって、従来の照明
光学系を備えたカメラでは、カメラ本体をデザインする
上での自由度に乏しいという不都合があった。また、た
とえば実開平2−138733号公報には、フレネルレ
ンズの被写体側(照明範囲側)の面を偏心させたストロ
ボ光学系が開示されている。しかしながら、上記公報に
開示のストロボ光学系では、フレネルレンズの回転中心
軸が従来同様フレネル面に垂直であるため、撮影レンズ
の光軸とのパララックスを補正するのが限界で、カメラ
本体のデザイン上の自由度を増やすには至っていない。
【0008】さらに、たとえばフレネル面を構成する各
輪帯において、いわゆる回転対称軸に対して回転するに
つれてフレネル角度が変化するような非回転対称形状
(たとえば同心楕円状のフレネル面)にすることによっ
て、配光特性を補正することも考えられるが、このよう
な非回転対称形状は加工上困難を極めてしまう。本発明
は、前述の課題に鑑みてなされたものであり、撮影レン
ズによる撮影範囲を良好に照明し、且つカメラ本体のデ
ザイン上の自由度が増大した照明光学系を備えたカメラ
を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明において、撮影レンズの撮影範囲を照明する
照明光学系を備えたカメラにおいて、前記照明光学系
は、発光光源と、該発光光源より発した光束を屈折させ
て前記撮影範囲を照明するためのフレネルレンズとを備
え、前記フレネルレンズの照明範囲側の面は、前記撮影
レンズの光軸に対して傾いて形成され、前記フレネルレ
ンズの発光光源側の面は、それぞれシリンドリカル状の
面を有する複数のフレネル要素からなるフレネル形状の
シリンドリカル面に形成され、前記撮影レンズの光軸に
対する前記フレネルレンズの照明範囲側の面の傾きに応
じて、各フレネル要素のフレネル角度およびシリンドリ
カル面形状のうち少なくともいずれか一方が各フレネル
要素間で変化し、前記フレネルレンズの照明範囲側の面
の傾きに起因する光束の偏りを補正することを特徴とす
る照明光学系を備えたカメラを提供する。
【0010】好ましい態様によれば、前記各フレネル要
素はそれぞれ矩形状である。さらに好ましくは、前記発
光光源は棒状であり、前記シリンドリカル面の回転中心
軸は前記記発光光源の長手軸線とほぼ平行である。
【0011】
【作用】本発明による照明光学系の構成に関して説明す
る。図1は、本発明による照明光学系の光学配置を示す
斜視図である。また、図2は、フレネルレンズの断面形
状を示す図である。図1および図2を参照すると、フレ
ネルレンズ12の発光光源側、すなわちキセノン管11
側の面17は、フレネル形状のシリンドリカル面に形成
されている。一方、フレネルレンズ12の照明範囲側
(撮影範囲側)の面18はカメラ本体に整合する曲面形
状に形成されている。なお、図1において、キセノン管
11はその長手方向軸線だけが示されている。
【0012】フレネル形状のシリンドリカル面17の回
転中心軸19は、フレネルレンズ12の外径中心軸(径
方向の外径に対する直交中心軸線)15に垂直である。
なお、図1において、矢印16はフレネル形状のシリン
ドリカル面17の回転中心軸19とフレネルレンズ12
の外径中心軸15とに垂直な方向を示し、矢印14はキ
セノン管11の長手方向を示している。このように、図
2は、図1におけるフレネルレンズ12を回転中心軸1
9および外径中心軸15を通る平面に沿った断面図であ
る。
【0013】次に、撮影レンズの撮影範囲を良好に照明
する方法に関して説明する。本発明では、フレネルレン
ズ12のキセノン管11側の面17をフレネル形状のシ
リンドリカル面に形成することよって、シリンドリカル
面17の回転中心軸19に垂直な方向16の配光を整え
ている。そして、回転中心軸19および外径中心軸15
を含む平面に沿ったシリンドリカル面17の断面形状を
フレネル形状とすることにより、回転中心軸19の方向
の配光を整えている。このように、フレネルレンズのフ
レネル面17を上述のようなフレネル形状のシリンドリ
カル面にすることにより、シリンドリカル面17の回転
中心軸19に沿った方向の配光と回転中心軸19に垂直
な方向16の配光とを独立に整えることが可能になる。
なお、本発明による照明光学系のフレネルレンズ12の
各フレネル要素の外径形状が矩形状に形成されているの
が好ましい。この場合、フレネル面が非回転対称形であ
るにもかかわらず、加工も容易に行なうことができる。
【0014】次に、撮影レンズの光軸に対してフレネル
レンズの照明範囲側の面を傾けたときに生じる光束の偏
り(以下、「照明範囲側の面の傾きに起因する光束の偏
り」という)を良好に補正する方法に関して説明する。
ここで、フレネルレンズの照明範囲側の面を傾けると
は、照明範囲側の面が撮影レンズの光軸に垂直な面内に
ないことをいう。すなわち、照明範囲側の面が平面状に
形成されていない場合はもとより、平面状に形成されて
いても撮影レンズの光軸に対して実質的に垂直でない場
合をいう。
【0015】図3は、本発明による照明光学系のフレネ
ルレンズ12の各フレネル要素の構成を示す斜視図であ
る。図3において、各フレネル要素A〜Iの外径形状
は、シリンドリカル面17の回転中心軸19に垂直な矩
形状に形成されている。本発明では、フレネルレンズ1
2の照明範囲側の面をたとえばシリンドリカル面のよう
な非回転対称な曲面状にしたりして傾けた場合、照明範
囲側の面の形状に応じて各フレネル要素のフレネル角度
やシリンドリカル面の面形状(曲率半径および曲率中心
で定義される)を各要素間で適宜変化させることによっ
て、照明範囲側の面の傾きに起因する光束の偏りを補正
する。
【0016】たとえば、後述の第1実施例に示すよう
に、照明範囲側の面において、回転中心軸19の方向に
部分的に曲率がついているような場合、すなわち回転中
心軸19の方向に傾いている場合には、各フレネル要素
のフレネル角を適宜変化させることにより、上述の照明
範囲側の面の傾きに起因する光束の偏りを補正すること
ができる。また、後述の第2実施例に示すように、照明
範囲側の面において、回転中心軸19の方向に曲率がつ
いているとともに、回転中心軸19に垂直な方向16の
曲率半径が各フレネル要素について一定であるがその曲
率中心を結ぶ線が直線にならないような場合、すなわち
回転中心軸19に垂直な方向16の方向にも傾いている
場合には、各フレネル要素のフレネル角を適宜変化させ
るとともに各フレネル要素の曲率中心の位置(方向16
に対する)を適宜変化させる。こうして、上述の照明範
囲側の面の傾きに起因する光束の偏りを補正することが
できる。
【0017】また、実施例には示していないが、照明範
囲側の面において、回転中心軸19に垂直な方向16の
曲率半径が回転中心軸19の方向に沿って変化するよう
な形状の場合、シリンドリカル面の曲率半径を各フレネ
ル要素間で適宜変化させるとともに、その曲率中心の位
置(方向16に対する)も各フレネル要素間で適宜変化
させる。このように、各フレネル要素の回転中心軸19
に垂直な方向16の屈折力をそれぞれ所定の値にするこ
とによって、上述の照明範囲側の面の傾きに起因する光
束の偏りを補正することができる。さらに、キセノン管
がたとえば円筒形状で直管タイプのように棒状である場
合、フレネルレンズの外径形状はキセノン管11の長手
方向14に沿った長さが垂直な方向16に沿った長さよ
り長い矩形状であることが望ましい。すなわち、キセノ
ン管11の長手方向14とフレネルレンズのシリンドリ
カル面の回転中心軸19とが平行であるのが好ましい。
【0018】
【実施例】本発明の実施例を、添付図面に基づいて説明
する。 〔実施例1〕図4は、本発明の第1実施例にかかる照明
光学系の光学配置を示す図である。図4において、
(a)はフレネルレンズ12のフレネル面17の正面図
および側面図を示している。また、(b)は(a)の線
A−Aに沿った断面図である。さらに、(c)は(a)
の線B−Bに沿った断面図である。図示のように、キセ
ノン管11の長手方向軸線と外径中心軸15とが交差す
る点を原点Oして、キセノン管11の長手方向をx軸と
し、外径中心軸15に沿ってフレネルレンズ12側の方
向をz軸とした、xyz右手座標系を定義している。
【0019】フレネルレンズ12のキセノン管11側
(発光光源側)のフレネル面17は、それぞれxy平面
から見て矩形の18個のフレネル要素a乃至rからな
る。各フレネル要素a乃至rはx方向にフレネル形状を
有し、各フレネル要素a乃至rのフレネル角度θはθa
乃至θrで表される。一方、各フレネル要素a乃至r
は、回転中心軸19を中心としたy方向の曲率半径R2
で定義されるシリンドリカル面に形成されている。本実
施例において、曲率半径R2は126mmでx方向に沿
って変化することなく一定である。
【0020】また、フレネレレンズ12の照明範囲側の
面18では、x≧0の図中右半分の領域が光軸15に垂
直な平面状に形成されている。一方、x<0の図中左半
分の領域では、図示のように曲率半径R1が40mmの
シリンドリカル面に形成されている。なお、図4におい
て、フレネルレンズ12の照明範囲側の面18とフレネ
ル面17との間のz軸に沿った距離、すなわちレンズ中
心厚Cは2.5mmである。また、キセノン管11の軸
線とフレネルレンズ12のフレネル面17との間のz軸
に沿った距離Dは6mmである。さらに、フレネルレン
ズ12の外径寸法は、12.2mm(y方向)×19m
m(x方向)である。なお、フレネルレンズ12のd線
(λ=587.6nm)に対する屈折率nは1.5であ
る。
【0021】次の表1に、実施例1のフレネルレンズ1
2の各フレネル要素の形状を規定する諸元値として、各
フレネル要素a乃至rの中心x座標値と対応するフレネ
ル角度θa乃至θrを示す。
【0022】
【表1】 x=−8.5mm θa=14.32° x=−7.5mm θb=13.43° x=−6.5mm θc=10.80° x=−5.5mm θd= 6.71° x=−4.5mm θe= 8.79° x=−3.5mm θf= 9.79° x=−2.5mm θg= 9.55° x=−1.5mm θh= 7.77° x=−0.5mm θi= 4.37° x=+0.5mm θj= 6.42° x=+1.5mm θk=10.90° x=+2.5mm θl=13.67° x=+3.5mm θm=14.66° x=+4.5mm θn=14.22° x=+5.5mm θo=12.99° x=+6.5mm θp=16.87° x=+7.5mm θq=19.18° x=+8.5mm θr=20.57°
【0023】図5は、第1実施例のフレネルレンズ12
を介した照明光線の光路を示した図であって、(a)は
y方向の光路すなわちyz平面に沿った光路を、(b)
はx方向の光路すなわちxz平面に沿った光路を示して
いる。このように、本実施例では、各フレネル要素のフ
レネル角度を適宜変化させることにより、照明範囲側の
面の傾きに起因する光束の偏りを補正して、撮影レンズ
の撮影範囲を良好に照明することができることが確認さ
れた。
【0024】〔実施例2〕図6は、本発明の第2実施例
にかかる照明光学系の光学配置を示す図である。図6に
おいて、(a)はフレネルレンズ12のフレネル面17
の正面図および側面図を示している。また、(b)はフ
レネルレンズ12の上面図である。図示のように、キセ
ノン管11の軸線上に原点Oをとり、キセノン管11の
長手方向をx軸とし、図示を省略した外径中心軸15お
よびx軸を含む平面においてx軸に垂直でフレネルレン
ズ12の図中左端を通り照明範囲側に向かう方向をz軸
とした、xyz右手座標系を定義している。
【0025】フレネレレンズ12のキセノン管11側
(発光光源側)のフレネル面17は、xy平面から見て
矩形状でx方向にフレネル形状を有する21個のフレネ
ル要素E1乃至E21からなる。一方、各フレネル要素
E1乃至E21は、図示を省略した回転中心軸19を中
心としたシリンドリカル面に形成されている。なお、フ
レネレレンズ12の照明範囲側の面18は、y方向の曲
率半径が60mmでx方向に一定であるが、その曲率中
心が各フレネル要素間においてy方向に変化している。
すなわち、各フレネル要素のシリンドリカル面の曲率中
心を結ぶ線は直線上にない。
【0026】図6では、各図の対応関係が明瞭になるよ
うに、フレネレレンズ12の照明範囲側の面18の四隅
には参照符号e、f、hおよびiが付され、フレネレレ
ンズ12のフレネル面17の四隅には参照符号g、j、
kおよびlが付されている。図7は、図6に対応する図
であって、(a)は図6(a)の線A−Aに沿った端面
図であり、(b)は図6(a)の線B−Bに沿った端面
図であり、(c)は図6(a)の線C−Cに沿った断面
図であり、(d)は図7(a)および(b)のa部およ
びb部の拡大図である。図7(a)および(b)図にも
上述の参照符号e乃至lが付されており、対応関係が明
瞭に示されている。
【0027】なお、図7(c)および(d)において、
フレネルレンズ12のフレネル面17のフレネル要素を
規定する諸元値として、2つの曲率半径R1およびR
2、並びにxy平面(z=0)からの寸法P、Q、Rお
よびSがそれぞれ図示のように定義されている。さら
に、フレネルレンズ12の外径寸法は、21mm(x方
向)×12.2mm(y方向)である。なお、フレネル
レンズ12のd線(λ=587.6nm)に対する屈折
率nは1.5である。次の表2に、実施例2のフレネル
レンズ12の照明範囲側の面18の曲面形状を規定する
諸元値として、所定のxy座標におけるz座標値(サグ
量)、並びにxz平面(y=0)と面18との交差線上
の所定のx座標における法線のx方向傾きおよびy方向
傾きを示す。
【0028】
【表2】 所定のxy座標におけるz座標値(mm) 法線の傾き(y=0.0) y= 5.7 y=-6.5 y= 0.0 y方向 x方向 x = 0.5 z= 7.1034 z= 8.9087 z= 8.2669 8.8° 4.54 ° 1.5 7.1458 9.0198 8.3423 9.1 4.34 2.5 7.1874 9.1251 8.4144 9.4 4.15 3.5 7.2278 9.2250 8.4833 9.6 3.96 4.5 7.2671 9.3194 8.5491 9.9 3.78 5.5 7.3049 9.4091 8.6118 10.1 3.60 6.5 7.3411 9.4942 8.6716 10.3 3.425 7.5 7.3765 9.5741 8.7284 10.5 3.25 8.5 7.4103 9.6496 8.7822 10.7 3.08 9.5 7.4426 9.7206 8.8332 10.9 2.91 10.5 7.4733 9.7875 8.8814 11.1 2.74 11.5 7.5027 9.8498 8.9266 11.2 2.57 12.5 7.5309 9.9075 8.9690 11.4 2.405 13.5 7.5573 9.9613 9.0087 11.5 2.24 14.5 7.5822 10.0109 9.0455 11.6 2.075 15.5 7.6054 10.0564 9.0797 11.7 1.91 16.5 7.6271 10.0978 9.1107 11.8 1.745 17.5 7.6471 10.1352 9.1391 11.9 1.58 18.5 7.6655 10.1685 9.1647 11.9 1.415 19.5 7.6820 10.1982 9.1876 12.0 1.25 20.5 7.6936 10.2235 9.2077 12.0 1.25
【0029】次の表3に、実施例2のフレネルレンズ1
2のフレネル面17のフレネル要素の形状を規定する諸
元値として、各フレネル要素E1乃至E21について上
述の2つの曲率半径R1、R2および4つの寸法P、
Q、RおよびSを示す。
【0030】
【表3】 P Q R S R1 R2 E1 z= 6.2847 z=5.8377 z=7.3605 z=6.8941 25.779 26.221 E2 6.2393 5.8441 7.3721 6.9599 25.805 26.195 E3 6.1974 5.8563 7.3670 7.0105 26.731 27.169 E4 6.1216 5.8375 7.3233 7.0263 27.859 28.141 E5 6.1084 5.8806 7.3096 7.0716 27.887 28.113 E6 6.0671 5.8959 7.3098 7.1306 27.915 28.085 E7 6.0052 5.8904 7.3028 7.1826 28.443 28.557 E8 5.9780 5.9116 7.2832 7.2137 28.967 29.033 E9 5.9441 5.9280 7.2798 7.2650 28.993 29.007 E10 5.8915 5.9920 7.2063 7.3114 30.050 29.950 E11 5.9334 5.9334 7.2797 7.2797 30.000 30.000 E12 5.8714 5.9819 7.2412 7.3570 30.055 29.945 E13 5.8725 6.0252 7.2231 7.3830 30.076 29.934 E14 5.8437 6.0426 7.2246 7.4231 30.099 29.901 E15 5.7603 6.0091 7.1781 7.4384 32.124 31.876 E16 5.7018 5.9984 7.1567 7.4671 33.148 32.852 E17 5.7193 6.0662 7.1247 7.4872 33.173 32.827 E18 5.6938 6.0848 7.1117 7.5204 33.195 32.805 E19 5.6276 6.0705 7.0885 7.5515 34.221 33.779 E20 5.6012 6.0921 7.0711 7.5854 34.245 33.755 E21 5.5644 6.1254 7.0401 7.6268 34.280 33.720
【0031】このように、本実施例では、各フレネル要
素のフレネル角度および各フレネル要素のシリンドリカ
ル面の曲率半径を適宜変化させることにより、照明範囲
側の面の傾きに起因する光束の偏りを補正して、撮影レ
ンズの撮影範囲を良好に照明することができることが確
認された。
【0032】なお、上述の実施例では、発光光源として
キセノン管を例示したが、ハロゲンランプやLED等を
用いることも可能である。このように、本発明による照
明光学系のフレネルレンズは、従来のフレネルレンズの
ように回転対称形状ではない。このため、フレネルレン
ズの照明範囲側の面が平面でない場合の配光の補正を容
易に行うことができる。さらに、シリンドリカル面の回
転中心軸に垂直な方向にシリンドリカル面を非球面化す
ることにより、さらに良好な配光特性を得ることも容易
である。
【0033】
【効果】以上説明したように、本発明の照明光学系を備
えたカメラでは、カメラ本体のデザイン上の自由度を増
やしながらも、撮影レンズの撮影範囲を良好に照明する
照明光学系を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による照明光学系の光学配置を示す斜視
図である。
【図2】図1のフレネルレンズの断面形状を示す図であ
る。
【図3】本発明による照明光学系のフレネルレンズの各
フレネル要素の構成を示す斜視図である。
【図4】本発明の第1実施例にかかる照明光学系の光学
配置を示す図であって、(a)はフレネルレンズ12の
フレネル面17の正面図および側面図であり、(b)は
(a)の線A−Aに沿った断面図であり、(c)は
(a)の線B−Bに沿った断面図である。
【図5】第1実施例のフレネルレンズ12を介した照明
光線の光路を示した図であって、(a)はy方向の光路
すなわちyz平面に沿った光路を、(b)はx方向の光
路すなわちxz平面に沿った光路を示す図である。
【図6】本発明の第2実施例にかかる照明光学系の光学
配置を示す図であって、(a)はフレネルレンズ12の
フレネル面17の正面図および側面図であり、(b)は
フレネルレンズ12の上面図である。
【図7】図6に対応する図であって、(a)は図6
(a)の線A−Aに沿った端面図であり、(b)は図6
(a)の線B−Bに沿った端面図であり、(c)は図6
(a)の線C−Cに沿った断面図であり、(d)は図7
(a)および(b)のa部およびb部の拡大図である。
【図8】従来の照明光学系を備えたカメラの正面図であ
る。
【図9】ストロボ光学系による照明範囲と撮影レンズに
よる撮影範囲との関係を示す図である。
【図10】ストロボ光学系の構成を示す図である。
【図11】従来の照明光学系のフレネルレンズ12の形
状を示す図であり、(a)はフレネル面の断面形状を、
(b)はフレネル面の平面形状をそれぞれ示している。
【符号の説明】
1 カメラ本体 2 撮影レンズ 4 ストロボ 6 ファインダ窓 11 キセノン管 12 フレネルレンズ 13 撮影範囲 15 外径中心軸 17 フレネル面 18 照明範囲側の面 19 シリンドリカル面の回転中心軸

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮影レンズの撮影範囲を照明する照明光
    学系を備えたカメラにおいて、 前記照明光学系は、発光光源と、該発光光源より発した
    光束を屈折させて前記撮影範囲を照明するためのフレネ
    ルレンズとを備え、 前記フレネルレンズの照明範囲側の面は、前記撮影レン
    ズの光軸に対して傾いて形成され、前記フレネルレンズ
    の発光光源側の面は、それぞれシリンドリカル状の面を
    有する複数のフレネル要素からなるフレネル形状のシリ
    ンドリカル面に形成され、 前記撮影レンズの光軸に対する前記フレネルレンズの照
    明範囲側の面の傾きに応じて、各フレネル要素のフレネ
    ル角度およびシリンドリカル面形状のうち少なくともい
    ずれか一方が各フレネル要素間で変化し、前記フレネル
    レンズの照明範囲側の面の傾きに起因する光束の偏りを
    補正することを特徴とする照明光学系を備えたカメラ。
  2. 【請求項2】 前記各フレネル要素はそれぞれ矩形状で
    あることを特徴とする請求項1に記載の照明光学系を備
    えたカメラ。
  3. 【請求項3】 前記発光光源は棒状であり、前記シリン
    ドリカル面の回転中心軸は前記記発光光源の長手軸線と
    ほぼ平行であることを特徴とする請求項1または2に記
    載の照明光学系を備えたカメラ。
  4. 【請求項4】 前記発光光源の長手軸線方向に沿った前
    記シリンドリカル面の断面がフレネル形状であることを
    特徴とする請求項3に記載の照明光学系を備えたカメ
    ラ。
  5. 【請求項5】 前記フレネルレンズの外形形状は、前記
    発光光源の長手軸線方向に細長い矩形状であることを特
    徴とする請求項3または4に記載の照明光学系を備えた
    カメラ。
  6. 【請求項6】 前記発光光源は、キセノンフラッシュラ
    ンプであることを特徴とする請求項3乃至5のいずれか
    1項に記載の照明光学系を備えたカメラ。
JP6082453A 1993-12-22 1994-03-29 照明光学系を備えたカメラ Pending JPH07270867A (ja)

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US08/667,335 US5617163A (en) 1993-12-22 1996-06-20 Camera with illuminating optical system

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7499099B2 (en) * 2004-06-14 2009-03-03 Canon Kabushiki Kaisha Illumination apparatus and image-taking apparatus

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