JPH07269421A - キャニスタ - Google Patents

キャニスタ

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JPH07269421A
JPH07269421A JP8222894A JP8222894A JPH07269421A JP H07269421 A JPH07269421 A JP H07269421A JP 8222894 A JP8222894 A JP 8222894A JP 8222894 A JP8222894 A JP 8222894A JP H07269421 A JPH07269421 A JP H07269421A
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JP
Japan
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canister
adsorbent
activated carbon
sintered
sheet
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JP8222894A
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Soichiro Tsujimoto
聡一郎 辻本
Toshio Yamamoto
登志夫 山本
Katsumi Okawa
勝美 大川
Norifumi Shinto
規文 進戸
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CHIKYU KANKYO SANGYO GIJUTSU KENKYU KIKO
Osaka Gas Co Ltd
Original Assignee
CHIKYU KANKYO SANGYO GIJUTSU KENKYU KIKO
Osaka Gas Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ガソリンを燃料とする内燃機関用のキャニス
タであって、吸着性能に優れると共に圧力損失の小さい
キャニスタを提供することを目的とする。 【構成】 本発明のキャニスタは、活性炭の焼結シート
をそれぞれの間に空間が形成されるように層状に配列し
た吸着体を用いたキャニスタにおいて、該吸着体が特定
の長さを有することからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内燃機関用のキャニスタ
に関する。より詳細には、ガソリンを燃料とする内燃機
関、特に自動車エンジンにおいて、ガソリンタンクなど
からのガソリン蒸気の大気放散を防止するためのキャニ
スタに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、ガソリンタンクなどからのガ
ソリン蒸気の放散を防止するためにキャニスタが用いら
れ、一般に、容器に粒状活性炭を充填したものが汎用さ
れている。しかし、このようなタイプのキャニスタにお
いては、粒状の活性炭が充填されているので、活性炭の
充填密度が小さく、吸着性能が十分でない。そのため、
一定量以上の吸着性能を得るにはキャニスタの寸法を大
きくする必要がある。また、圧力損失が大きいため、層
長を大きくすることが困難である。更に、自動車の走行
などに伴う振動により活性炭が摩耗・崩壊し、粉末化し
た活性炭が容器の底部に溜り易い。そのため、充填層下
部の密度が増大したり、底部フィルターが目詰りを起こ
し、圧力損失が増大するという問題がある。このような
問題を解消するため、本発明者等は、活性炭の焼結シー
トをそれぞれの間に空間が形成されるように層状に配列
した吸着体及びそれを用いたキャニスタを提案している
(特開平4−166225号公報、特開平4−2654
61号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の公報に開示され
る吸着体及びキャニスタは、活性炭の充填密度が高く、
吸着性能が優れると共に圧力損失が少ないという特性を
有しており、所期の目的を十分に達成することができる
ものであった。本発明者等は、ガソリンを燃料とする内
燃機関用のキャニスタについて、更に優れた特性を有す
るキャニスタを得るべく鋭意検討したところ、前記の活
性炭の焼結シートをそれぞれの間に空間が形成されるよ
うに層状に配列した吸着体を用いたキャニスタにおい
て、吸着体の層長、層間隔、シートの厚み及び容器内へ
の充填方法の最適化を図ることにより、吸着容量を増大
させることができると共に圧力損失を低減できることを
見出した。本発明はかかる知見に基づいてなされたもの
で、本発明は吸着容量が大きく且つ圧力損失の小さいと
いう特性を有する、ガソリンを燃料とする内燃機関用キ
ャニスタを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めになされた本発明のキャニスタは、活性炭の焼結シー
トをそれぞれの間に空間が形成されるように層状に配列
した吸着体を用いた、ガソリンを燃料とする内燃機関用
のキャニスタであって、ガソリン蒸気の流れ方向の該吸
着体の長さが300mm〜600mmであることからな
る。特に、本発明のキャニスタにおいて、焼結シートの
層間隔は0.4mm〜0.8mmであることが好まし
く;また、焼結シートの厚さは0.4mm〜1.2mm
であることが好ましく;更に、吸着体がガソリン蒸気の
流れ方向に2分割ないし3分割されており、分割された
各吸着体を、隣接した吸着体の中を流れるガソリン蒸気
の流れ方向が180゜異なるように配置することが好適
である。
【0005】本発明において、焼結シートを構成する活
性炭としては、ガソリン蒸気に対して吸着性能を有する
活性炭であれば何れのものも使用することができ、例え
ば、粉末状、粒状、繊維状などの種々の形態の活性炭が
挙げられる。ガソリン蒸気に対する吸着性能からして、
粉末状及び粒状活性炭としては、平均粒径10〜100
μm程度、比表面積1000m2/g程度以上のものが
好ましく、また繊維状活性炭としては、繊維直径2〜3
0μm程度(より好ましくは5〜20μm程度)、繊維
長0.5〜1mm程度、孔径8〜20Å程度の細孔を有
し、比表面積1000〜2500m2/g程度のものが
好適に使用される。上記の活性炭の由来は特に限定され
ず、ヤシガラ系、木質系、石炭系、石油系、PAN系、
フェノール樹脂系、セルロース系などが例示できる。
【0006】焼結シートは、上記の活性炭に、必要に応
じて、焼結シートの強度及び靱性を高めることができる
副材料を配合したものを焼結することにより調製され
る。副材料の添加量は、活性炭100部に対して、50
部以下が好ましく、30部以下がより好ましい。副材料
の添加量が50部を超えると、活性炭量が少なくなり、
吸着容量が不足するおそれがある。
【0007】副材料としては、焼結操作により活性炭と
一体化するような材料が好適であり、例えば、不融化炭
素(より具体的には、原料ピッチを不融化処理した未焼
成の炭素材)、熱硬化性樹脂(例えば、アラミド樹脂、
フェノール樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂など)、熱可
塑性樹脂(例えば、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、
ポリエチレン樹脂、ナイロン樹脂など)、パルプ(天然
品及び合成品)などが例示できる。これらの副材料は、
単独で使用してもよく、また2種以上を併用してもよ
い。また、副材料の形態としては、粉末状、繊維状など
の何れの形状であってもよい。
【0008】焼結シートの調製法としては種々の方法を
採用することができ、例えば、 必要に応じて副材料を配合した活性炭を、成形型に充
填し、高温高圧で焼結する方法; 必要に応じて副材料を配合した活性炭を、湿式法又は
乾式法でプレシートとし、これを成形型に入れて高温高
圧で焼結する方法;などが例示される。
【0009】上記の方法は、活性炭に必要に応じて副
材料を配合し、所望の形状を形成し得る成形型に、該配
合物を目付が一様となるように充填し、加圧圧力5〜5
00kgf/cm2、好ましくは10〜300kgf/
cm2、温度500〜1500℃、好ましくは800〜
1300℃にて焼結することにより行われる。この際、
加圧圧力が5kgf/cm2未満の場合や焼結温度が5
00℃未満の場合には、焼結が不十分となり、強度が不
足したり、密度の低いシートとなることがある。一方、
加圧圧力が500kgf/cm2を超える場合には、活
性炭の細孔が破壊されて吸着性能が低下するおそれがあ
り、また焼結温度が1500℃を超える場合には、活性
炭の細孔形状の変化、比表面積の減少などを生じ易く、
吸着性能の低下をもたらすことがある。焼結時間は、活
性炭の種類、副材料の種類と量、加圧圧力、焼結温度、
所望の強度などにより適宜調整することができるが、通
常、5秒〜30分程度で行われる。
【0010】また、上記の方法においては、まず、常
法に準じて、湿式法又は乾式法により活性炭のプレシー
トの調製を行う。湿式法による活性炭プレシートの調製
は、活性炭に必要に応じて副材料を添加した後、水に分
散させ、機械的に撹拌して水性スラリーを調製し、次い
で、常法に準じて、水性スラリーを抄紙手法によりシー
ト化し乾燥する方法;吸引口を有する成形型に水性スラ
リーを加え、吸引してシート化し乾燥する方法などによ
り行うことができる。また、活性炭として繊維状活性炭
を使用する場合には、乾式法により予め不織布に成形し
たペーパー状シートを焼結工程に供してもよい。かくし
て調製された活性炭プレシートを成形型に入れ、高温高
圧下に焼結することにより焼結シートを得ることができ
る。この焼結工程は上記の方法の焼結工程と実質的に
同様にして行うことができるので、加圧圧力、焼結温度
及び焼結時間などの条件は前記の条件を参照することが
できる。
【0011】このようにして調製された本発明の焼結シ
ートは、通常、その密度が0.4g/cm3以上であ
り、非常に高密度であると共に活性炭を主体とするの
で、吸着性能に優れ且つ高い強度を有する。焼結シート
の厚さとしては、通常、0.4mm〜1.2mm程度、
好ましくは0.5mm〜1.0mm程度に調整される。
シートの厚みが0.4mm未満であると強度が不足し、
自動車などへの搭載が困難になることがあり、また1.
2mmを超えると内部に存在する活性炭が有効に利用さ
れず、吸着容量の低下を生ずることがある。
【0012】本発明で用いられる吸着体は、上記で得ら
れた焼結シートの複数枚をそれぞれの間に空間が形成さ
れるように層状に配列した構造からなる。焼結シートの
間隔(積層間隔)は、0.4mm〜0.8mm程度が好
ましく、0.5mm〜0.7mm程度がより好ましい。
焼結シートの間隔が0.4mm未満であると、圧力損失
が増大するため、吸着されたガソリンを内燃機関の負圧
を利用して外部の空気により脱着する際の流量が小さく
なり、脱着が不十分になることがある。一方、間隔が
0.8mmを超えると、吸着体の嵩密度が低下し、吸着
容量が小さくなる問題がある。
【0013】焼結シート間に空間を形成する方法は特に
限定されるものではなく、例えば、焼結シート間に適当
な高さを有するスペーサーを介在させる方法;規則的に
又はランダムに多数の凹凸が設けられた複数枚の焼結シ
ートを、凹部と凸部が重ならないように積層する方法;
平板状焼結シートと非常に緩やかな波形を有する波形状
焼結シートを交互に積層する方法;規則的に又はランダ
ムに多数の突起部が設けられた複数枚の焼結シートを突
起部が同一方向に配向するように積層する方法などが例
示される。上記の凹凸や突起部を設けた焼結シート及び
波形状の焼結シートは、焼結工程における成形型を適宜
選択することにより形成することができる。
【0014】本発明における吸着体を例をもって具体的
に説明する。図1は本発明における吸着体の一例の概要
を示す概略断面図であり、この吸着体においては、規則
的に又はランダムに多数の突起部2を設けた複数枚の焼
結シート1を、突起部2が同一方向に配向するように積
層された構造を有し、突起部2により焼結シート1間に
空間が形成されている。このような突起部を設けた焼結
シートの例の平面図を図2及び図3に示す。図2に示さ
れる焼結シート1においては、適当な高さを有する円柱
状の突起部2が縦横方向に規則的に配列されている。ま
た、図3に示される焼結シート1においては、適当な高
さを有する直線状の突起部2が規則的に設けられてい
る。上記のような突起部2を設けた焼結シート1を積層
する場合には、焼結シート1の幅方向におけるシート間
隔を略一定に保持することができるので、ガソリン蒸気
の流れを幅方向に一様にすることができるという利点を
有し、更に、突起部2を規則的に設けた場合には、圧力
損失をより一層小さくすることができる。
【0015】本発明における吸着体のガソリン蒸気の流
れ方向の長さ(層長)は300mm〜600mmとさ
れ、より好ましくは400mm〜500mmとされる。
長さが300mm未満であると、圧力損失は小さくなる
が体積当りの吸着容量も小さくなるので好ましくない。
また、長さが600mmを超えると、圧力損失が非常に
大きくなるのに対して吸着容量はあまり増加しないので
不利となる。
【0016】本発明のキャニスタは上記の吸着体が容器
に充填された形態からなり、容器への充填の態様はキャ
ニスタの設置場所などに応じて適宜決定することができ
る。好ましい態様としては、吸着体をガソリンの流れ方
向に2分割ないし3分割し、分割された各吸着体を、隣
接した吸着体の中を流れるガソリン蒸気の流れ方向が1
80゜異なるように配置したキャニスタが例示される。
このようなキャニスタにおいては、ガソリン蒸気の流れ
方向の長さを小さくすることができる。また、ガソリン
の流れ方向に対する容器の剛性を高めることができるの
で、容器の設計が容易になると共に容器肉厚の低減、補
強部材の省略や簡略化を図ることができる。
【0017】より具体的に例をもって説明すると、吸着
体が分割された上記キャニスタの一例として、図4に吸
着体を2分割したキャニスタの概略断面図を示す。この
例のキャニスタは、隔壁3で隔てられ、相互に連通して
いる2つの個室を有する容器4の各個室に前述の吸着体
5が充填されている構造からなる。図に示されるよう
に、各個室に充填されている吸着体5は、その中を流れ
るガソリン蒸気の流れ方向が180゜異なるように配置
されている。吸着体を3分割する場合には、隣接する個
室が相互に連通した3つの個室を有する容器を用い、上
記の例と同様に各個室に吸着体を充填すればよい。
【0018】本発明のキャニスタは上述の例に限定され
るものではなく適宜変更して実施することができる。例
えば、焼結シートとして、金属薄板などの補強材の片面
又は両面に焼結シートを固着したシートを用い、補強材
の端部がキャニスタの外側に設けられた熱交換媒体と接
するような構造であってもよく、このような構造によれ
ば、活性炭へのガソリンの吸着又は活性炭からのガソリ
ンの脱着の際の吸着熱や脱着熱の放散・供給を容易に行
うことができると共に焼結シートの強度を高めることが
できる。なお、本発明のキャニスタを使用する場合、内
燃機関自体の構造は特に変更する必要はなく、従来のキ
ャニスタに代替してそのまま使用することができる。
【0019】
【発明の効果】本発明においては、キャニスタに充填さ
れている吸着体の長さが最適化されてるので、圧力損失
を著しく小さくすることができ且つ吸着容量を高めるこ
とができる。しかも、吸着剤として、高密度の活性炭焼
結シートが用いられているので、吸着性能に優れる。更
に、活性炭焼結シートは高い強度を有するので、振動な
どによる摩耗・崩壊を防止でき、吸着剤の粉末化に伴う
キャニスタの目詰りなどによる圧力損失を抑制すること
ができる。従って、本発明のキャニスタによれば、低圧
力損失且つ高吸着容量であると共に長期間安定に作動す
ることができるという効果を奏する。
【0020】
【実施例】以下、参考例、実施例及び比較例に基づい
て、本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの
例に限定されるものではない。 参考例1 市販の木質系のキャニスタ用活性炭を平均粒径50μm
程度に粉末化した。この粉末80部に、副材料として、
炭素繊維(平均繊維長0.7mm、繊維径13μm)1
0部及び熱溶融性及び自硬化性を有するフェノール樹脂
粉末(平均粒径15〜20μm)10部を配合し、十分
に混合した。配合物を成形型に均一に充填し、加圧圧力
150kgf/cm2、温度950℃で3分間焼結する
ことにより、平板状の焼結シート(サイズ:100mm
×100mm、厚さ:約0.8mm)を得た。この焼結
シートの密度は0.7g/cm3程度であり、高密度の
焼結シートであった。かくして得られた焼結シートを、
体積(250cc)及び層長(100mm)を一定と
し、スペーサーを用いてシート間隔を0.3mm〜0.
9mmの範囲で変化させて積層することにより吸着体を
調製した。この吸着体を用い、ガソリン蒸気流量7.5
リットル/分で圧力損失を測定した。その結果を図5に
示す。図5に示されるように、積層間隔が0.4mm近
傍以下になると圧力損失が急激に増大することが判明し
た。
【0021】実施例1 市販の木質系及び石炭系のキャニスタ用活性炭を平均粒
径50μm程度に粉末化した。この粉末80部に、副材
料として、炭素繊維(平均繊維長0.7mm、繊維径1
3μm)10部及び熱溶融性及び自硬化性を有するフェ
ノール樹脂粉末(平均粒径15〜20μm)10部を配
合し、十分に混合した。配合物を成形型に均一に充填
し、加圧圧力150kgf/cm2、温度950℃で3
分間焼結することにより、図2に示されるような突起部
を有する焼結シート(サイズ:100mm×100m
m、厚さ:約0.8mm、突起部の高さ:0.5mm)
を得た。この焼結シートの密度は0.7g/cm3程度
であり、高密度の焼結シートであった。かくして得られ
た焼結シートを、体積(500cc)を一定とし、層長
を100mm〜800mmの範囲で変化させ、0.5m
mの間隔で積層することにより吸着体を調製した。
【0022】上記の吸着体を用い、JASO(社団法人
自動車技術会)規格 E501−90に従って、ガソリ
ン蒸気の有効吸着量(ワーキング・キャパシティ)を測
定した。その結果を図6に示す。また、圧力損失を、ガ
ソリン蒸気流量7.5リットル/分で測定した。その結
果を図7に示す。図6及び7において、○−○は木質系
活性炭を、●−●は石炭系活性炭を示す。図6に示され
るように、層長が300mm未満ではワーキング・キャ
パシティが小さくなることが判明した。また、層長が6
00mmを超えた場合、ワーキング・キャパシティはあ
まり大きくならないのに対して、図7に示されるよう
に、圧力損失の増大傾向は変わらず、圧力損失が大きく
なることが判明した。これらのことから、吸着体の層長
は、300mm〜600mmの範囲に設定することが最
適であることが明らかになった。
【0023】比較例1 石炭系のキャニスタ用の活性炭を用い、焼結シートの突
起部の高さを0.3mmとし、該シートの積層間隔を
0.3mmとする以外は実施例1と同じ条件で吸着体を
調製した。なお、層長は400mmとした。この吸着体
を用いて、実施例1と同様にして、ワーキング・キャパ
シティ及び圧力損失を測定した。その結果を図6及び図
7に示す(図中、△の印)。図に示されるように、ワー
キング・キャパシティは実施例1の石炭系のものに比べ
て若干大きいが、圧力損失は非常に大きいことが明らか
になった。
【0024】比較例2 石炭系のキャニスタ用の活性炭を用い、焼結シートの突
起部の高さを0.9mmとし、該シートの積層間隔を
0.9mmとする以外は実施例1と同じ条件で吸着体を
調製した。なお、層長は400mmとした。この吸着体
を用いて、実施例1と同様にして、ワーキング・キャパ
シティを測定した。その結果を図6に示す(図中、▽の
印)。図に示されるように、ワーキング・キャパシティ
はかなり小さいことが明らかになった。
【0025】比較例3 石炭系のキャニスタ用の活性炭を用い、焼結シートの厚
さを1.4mmする以外は実施例1と同じ条件で吸着体
を調製した。なお、層長は400mmとした。この吸着
体を用いて、実施例1と同様にして、ワーキング・キャ
パシティ及び圧力損失を測定した。その結果を図6及び
図7に示す(図中、◇の印)。図に示されるように、ワ
ーキング・キャパシティは小さく且つ圧力損失もやや大
きいことが明らかになった。
【0026】比較例4 実施例1と同じ条件で、焼結シートの厚さが0.35m
mのものを調製しようとしたが、強度が弱く且つひび割
れが多く発生し、シートを得ることができなかった。比
較例3及び4の結果からして、焼結シートの厚さは0.
4mm〜1.2mm程度が好適であることが判明した。
【0027】比較例5 実施例1で用いた石炭系のキャニスタ用粒状活性炭を篩
い分けし、メッシュサイズ8.6〜22メッシュの範囲
のものを、体積500cc、高さ400mmになるよう
に容器に充填して吸着体(充填密度:0.40g/c
c)を調製した。この吸着体を用いて、実施例1と同様
にして、ワーキング・キャパシティ及び圧力損失を測定
した。その結果を図6及び図7に示す(図中、□の
印)。図に示されるように、ワーキング・キャパシティ
は小さく且つ圧力損失は非常に大きいことが明らかにな
った。
【0028】実施例2 実施例1で得られた焼結シートを、図4に示される容器
の各個室に充填し、吸着体が2分割されているキャニス
タを調製した。なお、吸着体の合計体積は500cc、
焼結シート間隔は0.5mm、各吸着体の層長は250
mm(従って、ガソリンの流れ方向の長さは500m
m)とした。このキャニスタを用いて、実施例1と同様
にして、ワーキング・キャパシティ及び圧力損失を測定
した。その結果、ワーキング・キャパシティ及び圧力損
失のいずれも良好な数値範囲内であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で用いられる吸着体の一例の概要を示す
概略断面図である。
【図2】本発明で用いられる焼結シートの一例の概要を
示す平面図である。
【図3】本発明で用いられる焼結シートの他の例の概要
を示す平面図である。
【図4】本発明のキャニスタにおいて、吸着体が分割さ
れている一例の概要を示す概略断面図である。
【図5】参考例1における、焼結シート間隔(積層間
隔)と圧力損失の関係を示す図である。
【図6】実施例1並びに比較例1、2、3及び5におけ
る、層長とワーキング・キャパシティとの関係を示す図
である。
【図7】実施例1並びに比較例1、3及び5における、
層長と圧力損失との関係を示す図である。
【符号の説明】
1 焼結シート 2 突起部 3 隔壁 4 容器 5 吸着体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大川 勝美 大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大阪 瓦斯株式会社内 (72)発明者 進戸 規文 大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大阪 瓦斯株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 活性炭の焼結シートをそれぞれの間
    に空間が形成されるように層状に配列した吸着体を用い
    た、ガソリンを燃料とする内燃機関用のキャニスタにお
    いて、ガソリン蒸気の流れ方向の該吸着体の長さが30
    0mm〜600mmであることを特徴とする内燃機関用
    のキャニスタ。
  2. 【請求項2】 焼結シートの層間隔が、0.4mm
    〜0.8mmである請求項1に記載のキャニスタ。
  3. 【請求項3】 焼結シートの厚さが、0.4mm〜
    1.2mmである請求項1又は2に記載のキャニスタ。
  4. 【請求項4】 吸着体がガソリン蒸気の流れ方向に
    2分割ないし3分割されており、分割された各吸着体
    を、隣接した吸着体の中を流れるガソリン蒸気の流れ方
    向が180゜異なるように配置した請求項1〜3の何れ
    かに記載のキャニスタ。
JP8222894A 1994-03-28 1994-03-28 キャニスタ Pending JPH07269421A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023054088A1 (ja) * 2021-09-29 2023-04-06 日本製紙株式会社 キャニスタ用成形吸着体

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2023054088A1 (ja) * 2021-09-29 2023-04-06 日本製紙株式会社 キャニスタ用成形吸着体

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