JPH072686B2 - ビフェニル誘導体およびその製造法 - Google Patents

ビフェニル誘導体およびその製造法

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JPH072686B2
JPH072686B2 JP23351087A JP23351087A JPH072686B2 JP H072686 B2 JPH072686 B2 JP H072686B2 JP 23351087 A JP23351087 A JP 23351087A JP 23351087 A JP23351087 A JP 23351087A JP H072686 B2 JPH072686 B2 JP H072686B2
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隆行 東井
正好 南井
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住友化学工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、一般式(I) (式中、Rは炭素数1〜5のアルキル基を示し、R′は
水素原子または炭素数1〜10のアルキル基を示す。) で示されるビフェニル誘導体およびその製造法に関す
る。
〈従来の技術〉 前記一般式(I)で示されるビフェニル誘導体は、文献
未記載の新規化合物であり、従来より、その製法につい
ては勿論のこと、化合物としての有用性等についても全
く知られていない。
〈発明が解決すべき問題点〉 前記一般式(I)で示されるビフェニル誘導体は、医
薬、農薬等の中間体として、特に有機電子材料、とりわ
け液晶化合物の中間体として非常に重要である。
たとえば、該ビフェニル誘導体は代表的には次式に示さ
れるような方法により液晶化合物へ導くことができ、該
化合物は強誘電性液晶として非常に優れている。
〈問題点を解決するための手段〉 本発明は、このような新規にして、かつ有用な前記一般
式(I)で示されるビフェニル誘導体を提供するもので
ある。
かかる一般式(I)で示されるビフェニル誘導体は、一
般式(II) (式中、Rは前記と同じ意味を有する。) で示されるシアノビフェニル類を、水または炭素数1〜
10のアルコール中で加溶媒分解することにより製造する
ことができる。
この反応における原料化合物であるシアノビフェニル類
(II)は、たとえば以下に示されるようなシアノ化反応
により合成することができる。
(式中、Rは前記と同じ意味を有し、Xはハロゲンであ
る) 本発明の加溶媒分解反応は、目的とする一般式(I)で
示されるビフェニル誘導体の置換基R′に応じて、酸ま
たは塩基の存在下、水または炭素数1〜10のアルコール
中で行われる。
ここで、水またはアルコールの選択は、目的物である一
般式(I)における置換基R′に対応して、R′が水素
原子である場合には水が使用され、R′が炭素数1〜10
のアルキル基である場合にはアルコールが使用される。
また、アルコールとしてはメタノール、エタノール、n
−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、
t−ブタノール、n−アミルアルコール、イソアミルア
ルコール、n−ヘキサノール、n−オクタノール、n−
デカノール等が例示されるが、これらは目的物である一
般式(I)における置換基R′のアルキル基の炭素数に
対応して選択使用される。
この反応は、酸または塩基の存在下に行われる。
酸としては塩化水素、硫酸、リン酸などの鉱酸が、塩基
としては無機塩基特に水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム等のアルカリ金属水酸化物が好ましく使用されるが、
これら酸または塩基の使用は反応条件によって適宜選択
される。
たとえば、R′がHであるジフェニル誘導体の製造を目
的とし、溶媒として水を用いる場合には上記酸および塩
基のいずれもが使用されるが、酸を使用する場合には、
原料のシアノビフェニル類の溶解性を高め、また、反応
速度を増大させ、収率向上を計るために酢酸、プロピオ
ン酸等の脂肪族カルボン酸を上記酸と共に用いることが
好ましい。また、塩基を使用する場合には反応速度、収
率等の向上のためにメタノール、エタノール、ジオキサ
ン、テトラヒドロフランなどのアルコール類を助溶媒と
して加えることが好ましい。
かかる脂肪族カルボン酸或いは助溶媒の使用量について
は特に制限はなく、反応条件に応じて適宜決定される。
尚、塩基を使用した場合には、反応生成物は式(III) (式中、Rは前記と同じ意味を有し、Mは金属原子を示
す) で示される金属塩の状態であるため、酸を用いてカルボ
ン酸に遊離させる必要がある。
また、R′がアルキル基であるビフェニル誘導体の製造
を目的とし、溶媒としてアルコールを用いる場合には酸
の共存下に反応が行われるが、酸として硫酸やリン酸を
使用する場合にはR′がHであるジフェニル誘導体が同
時に一部生成することが多いため、塩化水素ガスを用い
ることが特に好ましい。
かかる酸もしくは塩基の使用量は、原料のシアノビフェ
ニル類に対して1モル倍以上あればよく、通常は過剰量
用いられる。
水またはアルコールは溶媒としても用いられるため、通
常は原料に対して過剰量使用される。
反応温度は0℃〜150℃で任意であるが、好ましくは10
℃〜100℃である。
反応時間は、特に制限されず、原料のシアノビフェニル
類が消失した時点を反応の終点とすることができる。
このような加溶媒分解反応で得られた反応混合物は、抽
出、分液、濃縮、カラムクロマトグラフィー、再結晶等
の操作により、目的とするビフェニル誘導体(I)を分
離することができる。
〈発明の効果〉 かくして、本発明の方法によれば、一般式(II)で示さ
れるシアノビフェニル類から、一般式(I)で示される
ビフェニル誘導体が好収率で得られ、この目的化合物
は、有機中間体特に液晶材料中間体として有利に用いる
ことができる。
〈実施例〉 以下、実施例により、本発明を説明する。
実施例1 攪拌装置、温度計を装着した4つ口フラスコに4′−ア
セチル−4−シアノビフェニル22.1g(0.1モル)および
無水エタノール300mlを仕込み、攪拌下に塩化水素ガス
を飽和するまで導入した。70〜75℃で攪拌を10時間続け
た。反応終了後、反応液に水1000mlおよび酢酸エチル60
0mlを加えて抽出処理を行い、有機層を水、5%炭酸ナ
トリウム、水にて順次洗浄する。有機層を減圧下に濃縮
し、残渣をさらにカラムクロマトグラフィーにて精製し
て4′−アセチル−4−ビフェニルカルボン酸エチル2
2.3g(収率83%)を得た。
融点 123.7℃ 実施例2 攪拌装置、温度計を装着した4つ口フラスコに4′−ア
セチル−4−シアノビフェニル22.1g(0.1モル)および
n−ペンタノール300mlを仕込み、攪拌下に70〜80℃
で、塩化水素ガスを飽和するまで導入した。これに水10
mlを加え、同温度で10時間、攪拌を続けた。反応終了
後、反応液に水500mlおよびエーテル500mlを加えて抽出
処理を行い、有機層を水、5%炭酸ナトリウム、水にて
順次洗浄する。有機層を減圧下に濃縮し、残渣をさらに
カラムクロマトグラフィーにて精製して4′−アセチル
−4−ビフェニルカルボン酸ペンチル22.6g(収率73
%)を得た。
融点 92.6℃ 実施例3 攪拌装置、温度計を装着した4つ口フラスコに4′−ア
セチル−4−シアノビフェニル14.0g(63ミリモル)、
酢酸100ml、水10mlおよび濃硫酸20gを仕込み、攪拌下に
10時間加熱、還流した。反応終了後、反応液を約10℃ま
で冷却し、生じた沈殿を取、よく水洗し、乾燥させて
4′−アセチル−4−ビフェニルカルボン酸を薄茶色固
体として12.3g(収率:81%)得た。
融点 250℃以上(分解) MS(FD)240(calcd.240) NMR(DMSO-d6、TMS内部標準) δ(ppm)2.6(s,3H)、7.9-8.1(dd,8H) 実施例4 攪拌装置、温度計を装着した4つ口フラスコに4′−ア
セチル−4−シアノビフェニル7.0g(32ミリモル)、ジ
オキサン100ml、水100mlおよび水酸化カリウム20gを仕
込み、攪拌下に14時間加熱、還流した。反応終了後、反
応液を冷却しながら、3N塩酸を反応液のpHが2〜3にな
るまで加え、さらに30分間攪拌したのち、生じた沈殿を
取、よく水洗し、乾燥して4′−アセチル−4−ビフ
ェニルカルボン酸を7.3g(収率95%)を得た。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 (式中、Rは炭素数1〜5のアルキル基を示し、R′は
    水素原子または炭素数1〜10のアルキル基を示す。) で示されるビフェニル誘導体。
  2. 【請求項2】一般式 (式中、Rは炭素数1〜5のアルキル基を示す。) で示されるシアノビフェニル類を水または炭素数1〜10
    のアルコール中で加溶媒分解することを特徴とする一般
    (式中、Rは前記と同じ意味を有し、R′は水素原子ま
    たは炭素数1〜10のアルキル基を示す。) で示されるビフェニル誘導体の製造法。
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