JPH07268221A - 舗装用アスファルト−エポキシ樹脂組成物 - Google Patents

舗装用アスファルト−エポキシ樹脂組成物

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JPH07268221A
JPH07268221A JP8270094A JP8270094A JPH07268221A JP H07268221 A JPH07268221 A JP H07268221A JP 8270094 A JP8270094 A JP 8270094A JP 8270094 A JP8270094 A JP 8270094A JP H07268221 A JPH07268221 A JP H07268221A
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JP
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asphalt
epoxy resin
weight
maleic anhydride
pavement
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JP8270094A
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Goro Muroga
五郎 室賀
Yoshikazu Nakamura
好和 中村
Sadao Kozuka
定夫 小塚
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Mitsubishi Oil Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 道路舗装の耐流動性および骨材把握性能を高
めるために、アスファルトにエポキシ樹脂および硬化剤
を配合するに際して、硬化剤に起因するコスト、性状、
毒性に関する問題点を解決する。 【構成】 (A)針入度20〜120である石油アスフ
ァルト100重量部、(B)常温で液状のエポキシ樹脂
5〜45重量部、(C)前記エポキシ樹脂に対して、重
量で0.7〜2倍量の炭素数10〜21の分岐オレフィ
ンの無水マレイン酸付加物もしくは炭素数14〜20の
直鎖オレフィンの無水マレイン酸付加物もしくはこれら
の混合物からなる舗装用アスファルト−エポキシ樹脂組
成物をバインダーとして用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐久性および骨材の把握
力に優れた舗装用アスファルト−エポキシ樹脂組成物に
関する。
【0002】
【従来の技術】アスファルト舗装は、適当な粒度分布を
有する砕石、砂等の混合物に、バインダーとして、一般
的には針入度40〜120のストレートアスファルトを
加熱状態で混合して製造した、いわゆるアスファルト混
合物をローラーで転圧して施工されている。
【0003】しかるに、近年交通量の増加特に重車両の
交通量の増加により、アスファルト舗装道路にとっては
過酷な使用状況となっている。このため、夏期において
アスファルト舗装道路面にアスファルト混合物の流動に
よるわだち掘れが発生する現象が頻発している。アスフ
ァルト舗装のわだち掘れは、車の乗り心地を悪くするだ
けでなく、ハンドルの操作性を低下させ、またわだち掘
れ部分における降雨時の滞水がスリップの原因となり、
交通安全上大きな問題となっている。わだち掘れの対策
として、アスファルト舗装の耐流動性を高めるために、
アスファルトにゴムや熱可塑性樹脂あるいは熱可塑性エ
ラストマーなどの改質材を添加したいわゆる改質アスフ
ァルトを使用するケースが増加している。改質材の中で
も、熱可塑性エラストマーに属するスチレン−ブタジエ
ン−スチレンのブロックコポリマー(SBS)は、アス
ファルトとの混合が容易で加熱安定性も比較的高いた
め、改質材として特に多く用いられている。
【0004】一方、降雨時の滞水防止と交通騒音の削減
を目的とした開粒度アスファルト混合物による排水性舗
装も社会的要請として実施されるようになってきた。排
水性舗装とは、舗装表層の空隙率を20%前後(一般の
密粒度アスファルト混合物では3〜6%)に高め透水性
を持たせもので、これに使用されるバインダーには従来
のアスファルトに比較して格段に強い骨材把握力が要求
されるため、前述の改質アスファルトの中で特に改質材
の添加量を高めたバインダーが用いられることが普通で
ある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】耐流動性舗装あるいは
排水性舗装におけるバインダーとしては、アスファルト
に改質材を混合した改質アスファルトの使用が一般的に
なりつつあるが、以下に述べるような問題点がある。
【0006】改質アスファルトは、その使用方法からプ
レミックスタイプとプラントミックスタイプに大別され
る。プレミックスタイプは、その名の通り、アスファル
ト合材プラントにおいて骨材とバインダー(改質アスフ
ァルト)を混合する以前に、ストレートアスファルトと
改質材を予め混合して改質アスファルトを製造しておく
ものであり、通常加熱状態で貯蔵・使用される。このタ
イプでは、ストレートアスファルトと改質材を均一に混
合することが難しく、また貯蔵中にアスファルトと改質
材の分離が起こりやすく、所期の性能を発揮し難いこ
と、および貯蔵中に改質材の変質(熱劣化)が起こりや
すいことなどが欠点である。
【0007】プラントミックスタイプは、アスファルト
合材プラントにおいて骨材とストレートアスファルトと
を混合するときに、改質材も同時に混合するものであ
る。この場合も、改質材の均一な混合が難しく改質アス
ファルトとしての性能が発揮され難い。また仮に、改質
材の性能を十分引き出したとしてもわが国における大都
市周辺の超重交通に対しては、現在の改質アスファルト
は耐久性において十分満足できるものではない。特に、
強い骨材把握力を必要とする排水性舗装用バインダーの
場合は、性能的に満足できるものではない。
【0008】一方、接着力および機械的強度が十分大き
い樹脂としてエポキシ樹脂がある。エポキシ樹脂は一般
にオキシラン環を有する樹脂状化合物を言う。これはそ
のままで実用に供されることはほとんど無く、別途に硬
化剤と混合してエポキシ樹脂と硬化剤との反応生成物と
して利用される。なおエポキシ樹脂といった場合、厳密
には硬化剤を含有していないものを指すはずであるが、
硬化剤の混合されたもの(硬化の程度に関係なく)も含
む事が多い。本明細書において、エポキシ樹脂と言った
場合は硬化剤と混合していないエポキシ樹脂そのものを
言い、エポキシ樹脂と硬化剤を混合した硬化物に対して
は、硬化途中のものを含めてエポキシ樹脂硬化物と言う
事とする。
【0009】エポキシ樹脂および硬化剤には多くの種類
があるが、一般的にいって、エポキシ樹脂硬化物を舗装
用バインダーとして用いれば、舗装の機械的特性は格段
に強くなり、耐流動性や骨材の把握力は大幅に改善され
る。しかし、特殊用途以外には、エポキシ樹脂を一般の
舗装用バインダーに使用することは現実的でない。その
理由として、以下のようなことが考えられる。 エポキシ樹脂および硬化剤はアスファルトに比べて、
価格が格段に高くコスト的に舗装材料としては使い切れ
ない。 エポキシ樹脂硬化物をバインダーとする舗装は、撓み
性が小さく、気温の変化による熱的膨脹収縮に追随不可
能となり、クラックの発生する可能性が高い。 エポキシ樹脂と硬化剤の化学反応速度が温度により非
常に異なるため、骨材とバインダーとの混合時および舗
装時の温度管理が難しい。
【0010】高コストと撓み性の欠如という舗装材料と
してのエポキシ樹脂硬化物の問題点を克服するために、
アスファルトにエポキシ樹脂または硬化剤を混合するこ
とが考えられている。この場合、エポキシ樹脂について
は液状エポキシ樹脂であれば使用上の制約は少ないが、
硬化剤についてはコスト的に安価である事の他にも性状
面で制約が多い。
【0011】すなわち、使用に際してプレミックスタイ
プの改質アスファルトのように、アスファルト、エポキ
シ樹脂、硬化剤の三者をあらかじめ混合しておくこと
は、保存中に硬化反応が進行するためにできない。ま
た、使用直前に三者を混合する事も考えられるが、一般
的には使用性を考慮してアスファルトと硬化剤をプレミ
ックスしておいて使用直前にエポキシ樹脂と混合する、
いわゆる二液タイプで使用される。(アスファルトとエ
ポキシ樹脂は相溶性がないため、プレミックスできな
い)。したがって、硬化剤としてはアスファルトと相溶
性を有するものが好ましい。
【0012】また、舗装用バインダーとしてのアスファ
ルトの大きな特長は、加熱により粘性が低下し、骨材と
の混合が可能になり、アスファルト混合物を道路へ敷設
後は温度の低下によって全体が硬化し、短時間に交通解
放が可能になると言う点にある。アスファルト−エポキ
シ樹脂組成物を舗装用バインダーとして使用する場合
も、このアスファルトの特長を生かす必要がある。すな
わち、ローラーで転圧後に必要なアスファルト混合物の
急激な流動性の低下を、エポキシ樹脂の硬化によって達
成する事は、温度低下にしたがってエポキシ樹脂の硬速
度が低下することから不可能で、やはりアスファルトが
温度低下により急激に固くなる性質に主として依存せざ
るを得ない。したがって、バインダーと骨材の混合は加
熱状態で行うこととなり、硬化剤の硬化温度はアスファ
ルトが低粘度化する温度付近である必要がある。それは
一般的に100〜160℃程度である。これより低温で
実質的に硬化反応が起こる硬化剤は、アスファルトが低
粘度化する温度まで加熱すると、硬化速度が速すぎて使
用不可能である。
【0013】さらに、当然の事ではあるが、硬化剤とし
て必要な性質は使用時に毒性や不快臭のないことであ
る。現在エポキシ樹脂用硬化剤としては、アミン系のも
の、フェノール系のもの、あるいは酸無水物などがあ
る。しかしこれらはいずれも、アスファルトと相溶性が
ない、硬化温度が適当でない、使用時に悪臭が強い、毒
性があるなどの点で問題があり、上述の条件をすべて満
足するものはほとんどなく、特殊な硬化剤で当該条件に
適うのもがあったとしてもコスト的に高価で汎用に耐え
るものとはなり得ない。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記のエ
ポキシ樹脂を舗装材料として使用する場合の問題点を解
決するために鋭意研究を重ねた結果、アスファルト、エ
ポキシ樹脂、および硬化剤の混合組成物を舗装用バイン
ダーとして使用するに際して、硬化剤として炭素数10
〜21の分岐オレフィンの無水マレイン酸付加物もしく
は炭素数14〜20の直鎖オレフィンの無水マレイン酸
付加物を用いることにより、前述の問題点を克服できる
ことを見出だし本発明に至った。
【0015】すなわち本発明は、(A)針入度20〜1
20である石油アスファルト100重量部、(B)常温
で液状のエポキシ樹脂約5〜45重量部、(C)前記エ
ポキシ樹脂に対して、重量で約0.7〜2倍量の炭素数
10〜21の分岐オレフィンの無水マレイン酸付加物、
もしくは炭素数14〜20の直鎖オレフィンの無水マレ
イン酸付加物、もしくは炭素数10〜21の分岐オレフ
ィンの無水マレイン酸付加物と炭素数14〜20の直鎖
オレフィンの無水マレイン酸付加物の混合物、からなる
舗装用アスファルト−エポキシ樹脂組成物に関する。
【0016】本発明で用いる石油アスファルトは、JI
S K22O7で規定する針入度20から120のスト
レートアスファルトが好ましいが、より軟質のアスファ
ルトに空気吹き込み処理を施したブローンアスファルト
であっても針入度がこの範囲にあるものであれば良い。
針入度が20未満のアスファルトは、粘度が高いために
骨材との混合温度をより高くする必要があり、エポキシ
樹脂と硬化剤の反応速度が大きくなるため好ましくな
い。また、針入度が120を越えるアスファルトを用い
た場合は舗装直後の舗装体の耐流動性が不足する。
【0017】エポキシ樹脂としては、常温で液状のもの
であれば特に制限なく使用することができる。組成物に
おけるエポキシ樹脂の割合は、石油アスファルト100
重量部に対して、約5〜45重量部が好ましい。約5重
量部未満では、エポキシ樹脂の割合が小さすぎて、本発
明の効果が十分発現しない。また、約45重量部を越え
る場合は、加熱時のバインダーとしての粘度が低くなり
過ぎるため、温度低下により固くなるというアスファル
トの特長を生かせない、またエポキシ樹脂の割合がこの
値を越えると、舗装の機械的強度は大きくなるが撓み性
に欠けクラックが発生しやすくなる。
【0018】硬化剤としては、炭素数10〜21の分岐
オレフィンの無水マレイン酸付加物もしくは炭素数14
〜20の直鎖オレフィンの無水マレイン酸付加物もしく
はこれらの混合物を用いる。これらは、製紙用サイズ剤
の原料として大量に生産されており、価格的にも一般の
エポキシ樹脂用硬化剤に比較して安価である。さらにこ
れらは、毒性がほとんど無く加熱時の臭気の発生も非常
に少ない。また、アスファルトと相溶性があり、アスフ
ァルトと混合が容易で、混合物を長期に保存しておいて
も相分離や変質することがない。
【0019】炭素数10未満の分岐オレフィンの無水マ
レイン酸付加物あるいは炭素数14未満の直鎖オレフィ
ンの無水マレイン酸付加物の場合、粘度が低過ぎて本発
明には適さない。また、炭素数21を越える分岐オレフ
ィンの無水マレイン酸付加物あるいは炭素数20を越え
る直鎖オレフィンの無水マレイン酸付加物の場合、エポ
キシ樹脂硬化物の骨材把握力や強度が不足するため本発
明の効果を十分発揮し難い傾向にある。
【0020】当該組成物における硬化剤の割合は、エポ
キシ樹脂に対して重量で約0.7〜2倍量が好ましい。
この範囲を外れると、エポキシ樹脂硬化物のバインダー
の把握力等に及ぼす優れた効果が十分発揮されない。使
用に際してはアスファルトと硬化剤をプレミックスして
おき使用時にエポキシ樹脂と混合する、いわゆる二液タ
イプで使用することが使用の容易さから好ましい。しか
し、アスファルト合材製造時にプラントにおいて、骨
材、アスファルト、硬化剤、エポキシ樹脂を混合するプ
ラントミックス方式で使用しても良い。
【0021】
【実施例】
[実施例1] (A)針入度68(単位:1/10mm、測定方法はJIS
K2207による。以下同じ。)のストレートアスファ
ルト100重量部、(B)ビスフェノールA系エポキシ
樹脂(25℃の粘度2.3Pa・s、エポキシ当量18
9)7重量部、および(C)炭素数10〜14(平均炭
素数12)の分岐オレフィンの無水マレイン酸付加物
(25℃の粘度1.3Pa・s)(硬化剤Aと称する)
10重量部を、十分混合し、直ちに140℃空気浴中で
1、2、4時間加熱したとき、および加熱後、室温(ほ
ぼ20〜25℃)に1ケ月間放置したときの針入度の変
化を調べた。その結果を表1に示す。
【0022】なお、本実施例を行うに当たり、前もって
アスファルトとこれらの硬化剤の混合性試験を行った。
すなわち加熱溶融したアスファルトに本実施例の配合割
合の硬化剤を混合し、ガラス板上に薄く延ばし透過光で
顕微鏡観察したがいずれのケースでも分離はまったく認
められなかった。
【0023】表1の結果によると本発明のアスファルト
組成物は、140℃で硬化が進行していく事が針入度の
低下からわかる。一般にストレートアスファルトの耐流
動性と針入度値の間には良い相関があり、針入度が小さ
いほど対流動性が大きいと考えらるので、本発明のアス
ファルト組成物を使用するときは、対流動性の大きい舗
装が得られるものと期待される。また、140℃で4時
間硬化したものを室温に1月置くと更に硬化が進んでい
ることがわかる。したがって、本発明のアスファルト組
成物を用いた舗装は舗設後も硬化が進行し耐流動性が向
上するものと考えられる。
【0024】[実施例2]硬化剤として炭素数16〜1
8の直鎖状α−オレフィンの無水マレイン酸付加物(2
5℃の粘度0.12Pa・s)(硬化剤Bと称する)を
用いた以外は実施例1と同じ配合割合でアスファルト組
成物を調製し、これについて実施例1と同様にして針入
度の変化を調べた。その結果を同じく表1に示す。この
結果についても実施例1と同様のことが言える。
【0025】[実施例3] (A)実施例1のストレートアスファルト100重量
部、(B)同エポキシ樹脂15重量部、および(C)硬
化剤A20重量部、の配合割合でアスファルト組成物を
調製し、これについて実施例1と同様にして針入度の変
化を調べた。その結果を同じく表1に示すが、実施例1
と同様のことが言える。
【0026】また、上記配合のアスファルト組成物を用
いてアスファルト合材を製造し、マーシャル安定度およ
びホイールトラッキング試験の動的安定度を測定した。
その結果を表2に示す。本合材試験の骨材配合は社団法
人日本道路協会編集のアスファルト舗装要綱記載の密粒
度アスファルト混合物(13mmトップ)に相当する。ま
た、マーシャル安定度試験、ホイールトラッキング試験
は同協会編集の舗装試験法便覧記載の方法によって行っ
た。ただし、実際の舗装に当たってはアスファルトはプ
ラントで加熱混合されてから現場へ運搬され舗設される
間、短い場合でも1〜2時間程度は加熱状態に保持され
ているので、この条件に合わせるために骨材と当該バイ
ンダーを混合後、混合物を140℃で2時間加熱した
後、成型し、成形用型枠にセットした状態で100℃で
1時間養生後、室温に12時間放置し、試験温度にして
試験した。
【0027】マーシャル安定度の値については、アスフ
ァルト舗装要綱によれば密粒度アスファルト混合物の場
合、基準値として4.90kN以上と定められている。
しかし、もっとも多く行われている60〜80ストレー
トアスファルトを使用した時でもこの基準値よりかなり
高い場合が多く、10kN前後となることもある。ま
た、動的安定度については、同要綱によれば重交通道路
の場合、目標動的安定度として、交通条件、気象条件お
よび経済性等を考慮して1,500回/mm以上で設定す
るが、大型車交通量が著しく多い箇所では3,000回
/mm以上で設定することも多いと述べられている。表2
に示された本発明の実施結果はマーシャル安定度、動的
安定度共にこれらの値を上回っており、本発明の効果を
証明している。
【0028】[実施例4]硬化剤Aの代わりに硬化剤B
を用いた以外は実施例3と同じ配合割合でアスファルト
組成物を調製し、これについて実施例1と同様にして針
入度の変化を調べた。その結果を表1に示すが、実施例
1と同様のことが言える。また、上記配合のアスファル
ト組成物を用いてアスファルト合材を製造し、これにつ
いて実施例3と同様にしてマーシャル安定度およびホイ
ールトラッキング試験の動的安定度を測定した。その結
果を表2に示すが、実施例3と同様のことが言える。
【0029】[実施例5] (A)実施例1のストレートアスファルト100重量
部、(B)同エポキシ樹脂20重量部、および(C)硬
化剤A30重量部、の配合割合でアスファルト組成物を
調製し、これについて実施例1と同様にして針入度の変
化を調べた。その結果を同じく表1に示すが、実施例1
と同様のことが言える。また、上記配合のアスファルト
組成物を用いてアスファルト合材を製造し、これについ
て実施例3と同様にしてマーシャル安定度およびホイー
ルトラッキング試験の動的安定度を測定した。その結果
を表2に示すが、実施例3と同様のことが言える。
【0030】[実施例6]硬化剤Aの代わりに硬化剤B
を用いた以外は実施例5と同じ配合割合でアスファルト
組成物を調製し、これについて実施例1と同様にして針
入度の変化を調べた。その結果を表1に示すが、実施例
1と同様のことが言える。また、上記配合のアスファル
ト組成物を用いてアスファルト合材を製造し、これにつ
いて実施例3と同様にしてマーシャル安定度およびホイ
ールトラッキング試験の動的安定度を測定した。その結
果を表2に示すが、実施例3と同様のことが言える。
【0031】[実施例7] (A)実施例1のストレートアスファルト100重量
部、(B)同エポキシ樹脂40重量部、および(C)硬
化剤A60重量部、の配合割合でアスファルト組成物を
調製し、これについて排水性舗装用バインダーとしての
骨材把握性能を評価した。すなわち、6号砕石88重量
%、砂7重量%、石粉5重量%の配合の骨材にバインダ
ーとして本組成物5.0重量%を加えて実施例2と同様
にマーシャル安定度試験の試験試料を製造し、温度10
℃においてカンタブロー試験を行った(試料の空隙率2
1%)。このときの試料の重量減少率は13%であっ
た。なおカンタブロー試験とは、ドラム形の鋼製回転容
器にマーシャル安定度試験試料を入れドラムを300回
転させたときの試料の重量減少を測定する試験である。
一般に、低温で試験する程重量減少率は大きくなる。
【0032】[比較例1]実施例1で用いた針入度68
のストレートアスファルト100重量部に改質材として
SBS(スチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポ
リマー、スチレン対ブタジエン重量比30対70、平均
分子量20万)5重量部を180℃で混合して、改質ア
スファルトを試作した。本試作品の性状は、タフネス1
70N・m、テナシティー90N・mでその他の性状も
アスファルト舗装要綱記載の改質アスファルトII型の標
準的性状を満足するものであった。本試作品を実施例2
で用いた配合の骨材に対して5.5重量%配合して、マ
ーシャル安定度試験、ホイールトラッキング試験を行っ
たところ、マーシャル安定度試験14.3kN、動的安
定度4、400回/mmであった。本比較例から、本発明
のアスファルト組成物は、改質アスファルトII型品に比
べても舗装の強度、耐流動性に於いて優れていることが
分かる。
【0033】[比較例2]比較例1と同様にしてSBS
のストレートアスファルトに対する配合量を8重量部に
増加して、改質アスファルトを試作した。本試作品の性
状は、タフネス3.2N・m、テナシティ2.8N・
m、60℃の粘度約8万Pa・sであった。本改質アス
ファルトを用いて、実施例3とまったく同様にして、マ
ーシャル安定度試験の試験試料を製造した(空隙率は1
9%)。また、10℃におけるカンタブロー試験の結果
は骨材損失率23%であった。本比較例から、本発明の
アスファルト組成物は、タフネス、テナシティの大き
い、高粘度改質アスファルトに比べても骨材の把握力に
優れている事が分かる。
【0034】
【発明の効果】本発明のアスファルト組成物は、舗装用
バインダーとして使用したときに舗装に優れた耐流動性
を与え、また骨材の把握力に優れているため排水性舗装
用バインダーとしても優れた性能を発揮する。さらに、
本発明の組成物を構成する炭素数10〜21の分岐オレ
フィンの無水マレイン酸付加物あるいは炭素数14〜2
0の直鎖オレフィンの無水マレイン酸付加物は、毒性が
ほとんどなく、加熱時の臭気の発生も少ないという他の
エポキシ樹脂硬化剤にはない特長を有するため、本発明
のアスファルト組成物は使用に際して安全性が高い。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)針入度20〜120である石油ア
    スファルト100重量部、(B)常温で液状のエポキシ
    樹脂約5〜45重量部、(C)前記エポキシ樹脂に対し
    て、重量で約0.7〜2倍量の炭素数10〜21の分岐
    オレフィンの無水マレイン酸付加物、もしくは炭素数1
    4〜20の直鎖オレフィンの無水マレイン酸付加物、も
    しくは炭素数10〜21の分岐オレフィンの無水マレイ
    ン酸付加物と炭素数14〜20の直鎖オレフィンの無水
    マレイン酸付加物の混合物、からなる舗装用アスファル
    ト−エポキシ樹脂組成物。
JP8270094A 1994-03-30 1994-03-30 舗装用アスファルト−エポキシ樹脂組成物 Pending JPH07268221A (ja)

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