JPH07265603A - ソックスレー抽出法によるアスファルト抽出方法およびアスファルト抽出装置、アスファルト回収方法およびアスファルト回収装置 - Google Patents

ソックスレー抽出法によるアスファルト抽出方法およびアスファルト抽出装置、アスファルト回収方法およびアスファルト回収装置

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JPH07265603A
JPH07265603A JP6061408A JP6140894A JPH07265603A JP H07265603 A JPH07265603 A JP H07265603A JP 6061408 A JP6061408 A JP 6061408A JP 6140894 A JP6140894 A JP 6140894A JP H07265603 A JPH07265603 A JP H07265603A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 エキストなどの非塩素系有機溶剤の使用のも
とに、塩素系有機溶剤の使用時と同等の試験時間をもっ
て安全性高くアスファルト抽出試験を行うこと。 【構成】 蒸留容器3に注入された液状の溶剤sを加熱
し、その溶剤蒸気を冷却部9にて冷却液化させて濾過部
7に供給し、濾過部7に装填されたアスファルト混合物
よりアスファルを溶剤により溶解抽出し、濾過部7を通
過した溶剤を蒸留容器3に戻し、溶剤sを蒸留再使用す
るソックスレー抽出法によるアスファルト抽出方法にお
いて、溶剤として柑橘類果実の表皮より採取された溶剤
sを使用し、蒸留容器3の内部を減圧して溶剤の沸点を
低下させ、蒸留容器3の溶剤の液中に不燃性ガスを注入
してその液中に不燃性ガスの気泡を分散せしめ、かつ蒸
留容器3と冷却部9と濾過部7がなす溶剤充填空間を不
燃性ガス雰囲気にしてアスファルトを溶剤により溶解抽
出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アスファルト抽出試験
などにて使用されるソックスレー抽出法によるアスファ
ルト抽出方法および装置、およびアスファルト回収試験
などにて使用されるアスファルト回収方法および装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】アスファルト混合物よりアスファルを溶
剤により溶解抽出し、砕石、砂などの骨材とアスファル
とを分離するアスファルト抽出方法として、ソックスレ
ー抽出法によるものが知られており、これは含有量測定
などのためのアスファルト抽出試験法に採用されてい
る。
【0003】このアスファルト抽出試験法の詳細は、舗
装試験法便覧(社団法人 日本道路協会 昭和63年1
1月10日発行)の609頁〜617頁に示されてい
る。
【0004】ソックスレー抽出法によるアスファルト抽
出方法においては、フラスコなどによる蒸留容器と還流
冷却部と濾過部とを含む一般的なソックスレー抽出器を
使用し、蒸留容器に注入された液状の溶剤をブンゼンバ
ーナなどによって加熱し、その溶剤蒸気を冷却部にて冷
却液化させて濾過部に供給して濾過部に装填されたアス
ファルト混合物よりアスファルトを溶剤により溶解抽出
し、濾過部を通過した溶剤を蒸留容器に戻し、溶剤を蒸
留再循環使用する。
【0005】この方法にて使用される溶剤は、従来一般
に、四塩化炭素、1,1,1−トリクロロエタン(以下
三塩化エタンと云う)などの塩素系有機溶剤であり、こ
の溶剤は、アスファルトに対する優れた溶解性と難燃性
を有しているから、アスファルト混合物からのアスファ
ルトの抽出や、回収に最適な溶剤として長年使用されて
きた。
【0006】しかしながら塩素系有機溶剤は、毒性や、
環境面への悪影響により1996年からエッセンシャル
ユースを除いて使用禁止となることから、代替溶剤の使
用を余儀なくされる。
【0007】この代替溶剤として、山之口氏らは、沸点
が高く、可燃性であり、アスファルトの溶解性も劣りは
するものの、環境に与える影響や毒性に問題のない柑橘
類果実の表皮から採取した柑橘系溶剤D−リモネン(エ
キスト,ヤスハラケミカル株式会社 商標)が適当であ
ると、「アスファルト抽出試験用の新しい溶剤の検
討」、道路建設No.547(1993.8)、p.6
3〜)において提唱している。
【0008】この柑橘系溶剤は、1−メチル−4イソプ
ロペニル−1−シクロヘキセンを主成分とするL−リモ
ネンおよびDL−リモネンの異性体であり、その多く
は、柑橘類果実の表皮から採取されたものである。これ
は、レモンやオレンジのようなさわやかな香気のある無
色透明な液体であり、液体洗剤や車内芳香剤の素材とし
て広く使用されている。
【0009】またアスファルト抽出に適当な代替溶剤と
しては、柑橘系溶剤以外に、NSクリーン(日鉱石油化
学( 株) )、テクノケア(( 株) 東芝)、ケミクリーン
(三洋化成工業( 株) )、パインアロファ(荒川化学工
業( 株) )、キョーワゾール(協和発酵工業( 株) )、
ペトロゾール(クスノキ化学( 株) )などの非塩素系有
機溶剤が考えられる。
【0010】またJPI−5S−31に準拠するアスフ
ァルト回収試験方法においては、溶剤として塩素系有機
溶剤であるトリクロルエチレルを使用し、トリクロルエ
チレルによってアスファルト混合物よりアスファルトを
溶解した液、即ちアスファルト抽出液を加熱し、溶剤を
蒸発させてアスファルト抽出液よりアスファルトを回収
し、アスファルトの物理的性状を測定することが行われ
ているが、この試験にて使用する溶剤についても環境保
全の観点から上述のような種類の代替溶剤の使用が望ま
れる。
【0011】JPI−5S−31に準拠するアスファル
ト回収試験方法の詳細は、舗装試験法便覧(社団法人
日本道路協会 昭和63年11月10日発行)の619
頁〜625頁に示されている。
【0012】なお、溶剤を使用してアスファルトを抽
出、回収する装置の従来例としては、実公昭63−35
046号公報に示されているように、減圧して圧力差に
より溶剤の滴下を促進するもの、特公平1−19099
号公報に示されているように、溶解促進のために超音波
振動を利用し、また酸化防止のために炭酸ガスを吹き込
むもの、その他、実公昭56−41232号公報、実公
平2−20696号公報に示されているものなどがあ
る。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、柑橘系
溶剤などの非塩素系有機溶剤をアスファルト抽出用の溶
剤として実用的に採用することには、なお多くの解決す
べき問題点が残されている。
【0014】その問題点は、上述のような非塩素系有機
溶剤は、概して三塩化エタンなどの塩素系有機溶剤に比
して、引火点、発火点がともに低く、可燃性であるこ
と、アスファルトの溶解力が弱く、沸点が高くて蒸発し
にくいことにある。例えば柑橘系溶剤D−リモネン(エ
キスト)は、引火点48℃、発火点270℃、沸点17
5〜176℃である。
【0015】このため従来と同じソックスレー抽出法に
よるアスファルト抽出にて溶剤として柑橘系溶剤などの
非塩素系有機溶剤を使用すると、塩素系有機溶剤の使用
による場合に比して極めて長い抽出時間を要し、能率が
悪い。このことはアスファルト回収試験においても同様
である。また溶剤の加熱温度を従来より高くする必要も
生じ、溶剤を直火によって長時間高温加熱することは、
危険性を増大し、安全面で好ましくない。
【0016】本発明は、上述の如き問題点に着目してな
されたものであり、柑橘系溶剤などの非塩素系有機溶剤
の使用のもとに、塩素系有機溶剤の使用時と同等の抽出
時間をもって安全性高くアスファルト抽出、回収を行う
アスファルト抽出、回収方法、およびそれら方法の実施
に使用する装置を提供することを目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】上述の如き目的を達成す
るために、本発明によるアスファルト抽出方法は、蒸留
容器に注入された液状の溶剤を加熱し、その溶剤蒸気を
冷却部にて冷却液化させて濾過部に供給し、前記濾過部
に装填されたアスファルト混合物よりアスファルトを溶
剤により溶解抽出し、前記濾過部を通過した溶剤を前記
蒸留容器に戻し、溶剤を蒸留再使用するソックスレー抽
出法によるアスファルト抽出方法において、前記蒸留容
器の内部を減圧して溶剤の沸点を低下させ、前記蒸留容
器に不燃性ガスを注入してその液中に溶剤の突沸防止の
ために不燃性ガスの気泡を分散せしめ、かつ前記蒸留容
器と前記冷却部と前記濾過部がなす溶剤充填空間を不燃
性ガス雰囲気にしてアスファルトを溶剤により溶解抽出
することを特徴としている。
【0018】また本発明によるアスファルト抽出方法に
おいては、上述のソックスレー抽出法によるアスファル
の溶解抽出に先立ってアスファルト混合物を溶剤液中に
浸漬させて超音波洗浄することを特徴としている。
【0019】上述の如き目的を達成するために、本発明
によるアスファルト抽出装置は、蒸留容器と冷却部と濾
過部とを含むソックスレー抽出装置と、ソックスレー抽
出装置の溶剤充填空間を減圧する減圧手段と、前記蒸留
容器に不燃性ガスを注入する不燃性ガス注入手段とを有
していることを特徴としている。
【0020】上述の如き目的を達成するために、本発明
によるアスファルト回収方法は、蒸留容器に注入された
アスファルト抽出液を加熱し、アスファルト抽出液より
溶剤を蒸発させてアスファルトを回収するアスファルト
回収方法において、前記蒸留容器の内部を減圧して溶剤
の沸点を低下させ、前記蒸留容器に不燃性ガスを注入し
てその液中に溶剤の突沸防止のために不燃性ガスの気泡
を分散せしめることを特徴としている。
【0021】上述の如き目的を達成するために、本発明
によるアスファルト回収装置は、アスファルト抽出液を
注入される蒸留容器と、蒸留容器の内部圧力を減圧する
減圧手段と、前記蒸留容器に不燃性ガスを注入する不燃
性ガス注入手段とを有していることを特徴としている。
【0022】
【作用】上述の如き構成によれば、アスファルト抽出と
アスファルト回収の何れにおいても、蒸留容器が減圧さ
れることにより、溶剤の沸点が低下し、柑橘系溶剤など
の非塩素系有機溶剤の使用であっても、さほど溶剤を高
温に加熱することなく溶剤が活発に蒸発し、溶剤の蒸留
が効率よく行われる。蒸留容器の溶剤の液中に不燃性ガ
スを注入してその液中に不燃性ガスの気泡を分散せしめ
ることにより、減圧下にて溶剤が突沸することが回避さ
れ、またその不燃性ガスの溶剤充填空間が不燃性ガス雰
囲気になり、装置内における溶剤の引火が防止される。
また前処理として、アスファルト混合物の超音波洗浄が
行われることにより、全体としての作業時間が短縮され
る。
【0023】
【実施例】以下に本発明の実施例を図面を用いて詳細に
説明する。
【0024】図1は本発明によるアスファルト抽出装置
の一実施例を示している。アスファルト抽出装置は耐圧
構造のソックスレー抽出装置1を有している。ソックス
レー抽出装置1は、蒸留容器としての二口フラスコ3
と、二口フラスコ3の上部主口5に気密接続された濾過
部7と、濾過部7の上部に接続された還流冷却部9とに
より構成されている。なお、二口フラスコ3および濾過
部7は耐圧用ガラス製品(肉厚3.5mm程度)を使用
することや、ガラス破片の飛散防止装置を取り付けるこ
とが望ましいことは言うまでもない。
【0025】二口フラスコ3には、エキストなど、柑橘
類果実の表皮より採取された液状の非塩素系有機溶剤s
が注入されており、側部副口11にはキャピラリノズル
のような毛細管ノズル13が気密接続されている。毛細
管ノズル13は不燃焼性ガス源である炭酸ガスボンベ1
5に接続され、ノズル先端17は二口フラスコ3内の溶
剤液中に位置している。炭酸ガスボンベ15より毛細管
ノズル13へ炭酸ガスを供給する管路19の途中には炭
酸ガスの流量を制御する流量制御弁21が設けられてい
る。
【0026】二口フラスコ3は、底部を温度調整機能付
きの加熱装置23のオイルバス25の加熱オイル中に浸
漬され、オイルバス25により所定温度に間接加熱され
る。オイルバス25の油温は、万が一、溶剤が漏出して
も溶剤が発火しないよう、二口フラスコ3内の溶剤の発
火点以下に設定される。なお、この加熱はマントルヒー
タにより行ってもよい。
【0027】濾過部7は、試材、この場合、アスファル
ト混合物を装填される円筒状の濾過容器27を取り外し
可能に配置される濾過容器配置部29と、濾過容器配置
部29をバイパスして設けられたバイパス管部31と、
濾過容器配置部29の底部より設けられ溶剤を二口フラ
スコ3に戻すサイフォン管部33とを有している。
【0028】還流冷却部9は、濾過部7の上部空間と気
密接続された内側管35と、内側管35の外側に設けら
れた外側管37との二重管構造になっており、内側管3
5と外側管37との間が冷却水通路39になっている。
【0029】内側管35の上端口41には導管43によ
り減圧調整器45、真空ポンプ47が順に接続されてい
る。また導管43の途中にはマノメータ49が接続され
ている。
【0030】減圧調整器45は流出溶剤のリザーバと脈
動吸収用バッファを兼ねた圧力容器51を有し、圧力容
器51は導管53によって真空ポンプ47の吸引口55
に連通接続されている。圧力容器51には負圧調整弁5
7が接続されており、負圧調整弁57は負圧度、即ち減
圧度を設定する。
【0031】上述のようなアスファルト抽出装置によっ
て実施される本発明によるアスファルト抽出方法におい
ては、溶剤として、エキストなど、柑橘類果実の表皮よ
り採取された液状の非塩素系有機溶剤sを使用してよ
く、この溶剤sを二口フラスコ3に所定量充填する。
【0032】真空ポンプ47を駆動して圧力容器51、
ソックスレー抽出装置1の内側管35、濾過部7、二口
フラスコ3がなす溶剤充填空間を負圧調整弁57が設定
する負圧度に減圧する。この減圧により二口フラスコ3
内の溶剤sの沸点が低下する。
【0033】また流量制御弁21によって流量を計量し
つつ炭酸ガスボンベ15より不燃性ガスである炭酸ガス
を毛細管ノズル13へ送り、毛細管ノズル13のノズル
先端17より炭酸ガスを二口フラスコ3内の溶剤液中に
注入する。この炭酸ガスは、二口フラスコ3内の溶剤液
中にて気泡となって溶剤液中に分散し、そして上述の溶
剤充填空間に充満する。これにより溶剤充填空間は実質
的に不活性な不燃性ガス雰囲気になる。
【0034】この炭酸ガスの注入流量は極くわずかであ
ってよく、溶剤充填空間は実質的に静圧による減圧状態
に設定されればよい。
【0035】上述の状態にてオイルバス25により二口
フラスコ3内の溶剤sを所定温度に間接加熱し、これを
蒸発させる。
【0036】二口フラスコ3内は減圧され、溶剤sの沸
点が低下しているから、柑橘系溶剤など沸点が高い非塩
素系有機溶剤であっても溶剤sをさほど高温に加熱する
ことなく溶剤sが活発に蒸発し、溶剤の蒸留が効率よく
行われる。
【0037】二口フラスコ3内の溶剤sの液中には不燃
性ガスとして炭酸ガスが注入されてそれの気泡が二口フ
ラスコ3内の溶剤sの液中に分散しているから、減圧下
にて二口フラスコ3内の溶剤sが突沸することが回避さ
れ、またその炭酸ガスによって溶剤充填空間が不燃性ガ
ス雰囲気になっているから、装置内における溶剤の引火
が防止され、安全性の高い抽出作業が行われる。
【0038】溶剤sの蒸気は、濾過部7のバイパス管部
31を通って還流冷却部9の内側管35内に流れ、内側
管35内にて冷却水通路39を流れる冷却水との熱交換
により冷却されて液化し、濾過部7の濾過容器27上に
滴下し、濾過容器配置部29内に溜まる。これにより濾
過容器27内のアスファルト混合物のアスファルトが溶
解する。
【0039】濾過容器配置部29内に溶剤sが所定液位
にまで溜まると、サイフォン管部33によるサイフォン
作用によって濾過容器配置部29内の溶剤sが二口フラ
スコ3内に流れ出す。以降、上述の動作がサイクリック
に繰り返し行われ、濾過容器27内のアスファルト混合
物のアスファルトが全て溶解抽出すれば、作業を完了す
る。
【0040】上述のように、本発明によるアスファルト
抽出方法は、減圧下では溶剤の沸点が低下することを利
用したものであり、ソックスレー抽出装置内部を減圧
し、柑橘系溶剤などによる溶剤の沸点を下げ、蒸気の発
生を早め、溶剤の循環サイクルタイムを短くし、効率を
高める方法である。
【0041】常圧下では、ガスバーナ等の大きなエネル
ギを発生させる加熱装置が必要であるが、沸点を下げる
ことにより小型のオイルバスやマントルヒータでも溶剤
を十分に蒸発させることが可能となる。
【0042】柑橘系溶剤(エキスト)の気圧と沸点の関
係は、図2に示す通りである。
【0043】本発明によるアスファルト抽出方法(以
下、減圧抽出法と云う)の性能を評価するため、同種の
アスファルト混合物を使用し、従来法(以下、常圧抽出
法と云う)と減圧抽出法との比較試験を行った。
【0044】(1)試験条件:試験条件は、以下に示す
通りである。 [比較試験条件] 試験装置 : 常圧抽出試験装置(図8に示す従来型
のソクッスレー抽出器。なお、図7において、図1に対
応する部分は、図1に付した符号と同一の符号を付して
その説明を省略する。)減圧抽出試験装置(図1に示す
本発明によるアスファルト抽出装置) 混合物の種類: 密粒度アスファルトコンクリート(1
3mmtop) 混合物重量 : 1000Gr 使用溶剤 : エキスト、三塩化エタン(常圧法の
み) 使用溶剤量 : 約1500cc 混合物温度 : 室温
【0045】(2)試験方法:試験方法は、以下の通り
である。 (a)常圧抽出法 常圧抽出法の試験方法は、舗装試験法便覧(社団法人
日本道路協会 昭和63年11月10日発行 609頁
〜617頁)に準拠して行った。
【0046】(b)減圧抽出法:次に示す手順で試験を
行った。 (1) オイルバスの温度を170℃にセットし、電源を入
れる。 (2) 試料及び溶剤の投入方法はa)と同様に行う。 (3) 各装置を接続し所定の位置にセットする。 (4) 炭酸ガスの注入を開始する。 (5) 真空ポンプを作動する。 (6) 減圧量は、100mmHgに調整する。 (7) フラスコ内の溶剤の沸騰状態を見ながらオイルバス
の温度を調整し、サイホン管部を通る溶剤が透明になる
まで加温を続ける。 (8) 加温を終了し、真空ポンプを止め、装置内部を常圧
に戻す。 (9) 冷却水を止め、円筒濾紙を取り出す。 (10)円筒濾紙は、ドラフト中でホットプレート等を使用
して加熱乾燥する。 (11)円筒濾紙の表面が乾燥したことを確認した後、温度
を150℃に設定した乾燥炉に入れ、質量が一定になる
まで乾燥する。 (12)以後通常の常圧抽出法に従いアスファルト量の測定
を行う。
【0047】(3)試験結果:比較試験結果は表1に示
す通りである。
【0048】
【表1】 常圧抽出法で溶剤にエキストを使用した場合は、溶剤の
沸点が高いため、溶剤の循環サイクルタイムが長くな
る。また、加熱エネルギを多く必要とするためガスバー
ナを直火で使用しなくてはならないことから危険性が高
い。
【0049】減圧抽出法では、溶剤の循環サイクルタイ
ムが約10分であり、従来の三塩化エタンを使用した場
合より約1分長いだけであるが、溶剤のアスファルトに
対する溶解力が三塩化エタンより劣るため、抽出時間が
2倍必要となった。
【0050】なお、エキストの沸騰温度は110〜12
0℃で、常圧の沸点より60℃程度低く、器具の破損等
で万一溶剤が漏出したとしても急激に気化して引火する
危険性は少ない。
【0051】また骨材の乾燥評価として、エキストで湿
潤状態にした骨材をホットプレートに載せ、エキストの
蒸発量を時間の経過ごとに測定した。その結果は図3に
示すとおりであり、エキストは三塩化エタンの乾燥時間
に比べ2倍の約1時間の乾燥時間が必要となったが、実
用上の問題になるほどの時間ではない。従来から使用し
ている三塩化エタンの乾燥状況から判断してエキストの
乾燥は、ドラフト中でホットプレートを使用し4時間程
度加熱しほとんどの溶剤を蒸発させた後、150℃程度
の乾燥炉中で質量が一定になるまで乾燥を行えば爆発の
危険もなく乾燥できるものと考えられる。
【0052】抽出時間を従来程度にまで短縮するために
は、エキストの溶解力を補う方法が必要となる。最も簡
易な方法は、アスファルト混合物を減圧法抽出器にセッ
トする前に、混合物中のアスファルト分をある程度取り
除く方法、つまり予備洗浄を行うことである。予備洗浄
の方法としては、溶剤中にアスファルト混合物を浸漬、
撹拌する方法や浸漬したものを水を介して超音波照射す
る方法があるが、後者の方法がアスファルトを溶出させ
る力がすぐれている事が塩素系有機溶剤を用いた例で報
告されている(斉藤ほか「超音波を用いた急速アブソン
抽出装置の改良開発」、第17回日本道路会議論文集
(昭和62年)、532頁)。
【0053】従って、本発明によるアスファルト抽出方
法においては、上述の減圧抽出法によるアスファルトの
溶解抽出に先立ってアスファルト混合物を溶剤液中に浸
漬させて超音波洗浄する。
【0054】次に超音波による予備洗浄の性能評価につ
いて述べる。 (1) 超音波洗浄器 (a)超音波洗浄器の能力:市販されている出力150
W(26KHz)及び600Wの超音波洗浄器を用いて
アスファルトの溶出試験を行ったが、大きな差は認めら
れなかった。これは、出力が大きい洗浄器を用いると、
溶剤中のアスファルト混合物が超音波の振動により締固
められ骨材の間隙に溶剤が循環しなくなってしまうよう
に考えられた。したがって、出力150Wのものを使用
することにした。
【0055】(b)洗浄容器の位置:超音波洗浄器の水
槽内の超音波の照射圧は深さ方向で異なり一般的には照
射面より(λ/2)×n(mm)の位置が最も高くなる
と云われているが、洗浄器の種類により多少異なる。
(λ:波長)当試験に使用した出力150Wの洗浄器
は、水槽底面より1cmの位置が照射圧が高いことが認
められた。従って、洗浄容器の底面を水槽底面より1c
m上の位置にセットして試験を行った。
【0056】(2)洗浄方法 効率的に予備洗浄を行うには、多量の溶剤を1度に使用
し長時間行うよりは、少量の溶剤で洗浄した後、汚染し
た溶剤を除去し、再び新しい溶剤を加えて洗浄する方法
を繰返す事が得策と考えられるため、1回の洗浄時間と
洗浄回数について検討を行った。
【0057】(a)洗浄時間:超音波による洗浄時間を
変化させ、アスファルトの溶出率を求めた。この結果
は、図4に示す通りであり、洗浄時間が15分を越すと
溶出率は一定となる事が認められた。
【0058】(b)洗浄回数:各種アスファルト混合物
について洗浄回数を変化させ、アスファルトの溶出率を
求めた。その結果は図5に示す通りであり、洗浄回数3
回以上では、溶出率に変化のない事が認められた。
【0059】(3)予備洗浄検討結果 以上の結果より、超音波洗浄器を使用したアスファルト
混合物の予備洗浄は1回の洗浄時間15分、洗浄回数3
回が効率的と考えられ、90%以上のアスファルトを溶
出させることができる。従って、予備洗浄をすれば、残
り10%未満のアスファルトを減圧抽出法により抽出す
ることになり、抽出時間の大幅な短縮が期待できる。
【0060】なお、洗浄時に加熱した混合物を直接エキ
ストに投入した場合、溶剤温度が引火点以上になること
が予想され危険なことや、溶剤温度20℃と40℃では
溶出率にほとんど差がないことから混合物は常温で使用
することが望ましい。
【0061】次に予備洗浄と減圧法抽出試験を併用する
ことにより抽出時間を短縮できる確認試験を行った。
【0062】予備試験+減圧法併用抽出試験の手順は、
図6のフローに示す通りである。アスファルト混合物に
密粒度アスファルトコンクリートを用い確認試験を行っ
た。その結果、表1に示す12時間は、予備洗浄の時間
を含め7時間でアスファルト抽出が終了し、5時間の時
間短縮ができた。
【0063】また、円筒濾紙に替えて#200メッシュ
の金網濾筒を使用した場合、溶剤の通りが良くなり、予
備洗浄を含めて表1の12時間を8時間短縮でき、4時
間以内に抽出を終えることができた。ただし、この場
合、別に石粉の回収作業(約1時間)が必要となる。
【0064】次に減圧抽出法を用いた抽出精度の確認を
行った。
【0065】(1)試験条件 試験条件は以下の通りである。 抽出点数 : 9点 混合物の種類 : 密粒度アスファルトコンクリート
(13mmtop) アスファルト量: 6.0%(ストレートアスファル
ト) 予備洗浄 : 15分、3回 なお、アスファルト混合物は、加熱した骨材940Gr
とアスファルト60Grをステンレス容器内で混合し、
一夜放置後にエキストを注入して予備洗浄を行った。予
備洗浄終了後、全量を円筒濾紙内に投入し、試験を開始
した。
【0066】(2)試験結果 抽出試験結果は表2に示す通りである。
【0067】
【表2】 以上の結果、塩素系有機溶剤を使用した場合と同程度の
抽出試験精度が得られることが確認できた。
【0068】図7は本発明によるアスファルト回収装置
の一実施例を示している。アスファルト回収装置は、蒸
留容器としての三口フラスコ61を有しており、三口フ
ラスコ61にアスファルト抽出液aを注入される。
【0069】三口フラスコ61の側部副口63には吹込
管65が気密接続されている。吹込管65は不燃焼性ガ
ス源である炭酸ガスボンベ67に接続され、吹込管先端
69は三口フラスコ61内のアスファルト抽出液中に位
置している。炭酸ガスボンベより吹込管65へ炭酸ガス
を供給する管路70の途中には炭酸ガスの流量を制御す
る流量制御弁71が設けられている。三口フラスコ61
のもう一つの側部副口73には温度計75が気密状態に
て取り付けられている。
【0070】三口フラスコ61は、底部を温度調整機能
付きの加熱装置77のオイルバス79の加熱オイル中に
浸漬され、オイルバス79により所定温度に間接加熱さ
れる。この場合もオイルバス79の油温は、万が一、溶
剤が漏出しても溶剤が発火しないよう、三口フラスコ6
1内のアスファルト抽出液aの溶剤の発火点以下に設定
される。なお、この加熱はマントルヒータにより行って
もよい。
【0071】三口フラスコ61の上部主口81には冷却
管83の内側管85の一端が気密接続されている。冷却
管83は、内側管85と、内側管85の外側に設けられ
た外側管87との二重管構造になっており、内側管85
と外側管87との間に冷却水通路89を画定し、図示の
ように三口フラスコ61の上部主口81より下向きに傾
斜配置されている。
【0072】冷却管83の内側管85の他端(下側端)
には溶剤回収用の枝付きフラスコ91が気密接続されて
いる。
【0073】枝付きフラスコ91の枝管93には導管9
5により減圧調整器97、真空ポンプ99が順に接続さ
れている。また導管95の途中にはマノメータ101が
接続されている。
【0074】減圧調整器97は流出溶剤のリザーバと脈
動吸収用バッファを兼ねた圧力容器103を有し、圧力
容器103は導管105によって真空ポンプ99の吸引
口107に連通接続されている。圧力容器103には負
圧調整弁109が接続されており、負圧調整弁109は
減圧度を設定する。
【0075】上述のようなアスファルト回収装置によっ
て実施される本発明によるアスファルト回収方法におい
ては、溶剤が、エキストなど、柑橘類果実の表皮より採
取された液状の非塩素系有機溶剤であるアスファルト抽
出液aが使用されてよく、このアスファルト抽出液aを
三口フラスコ61に所定量充填する。
【0076】真空ポンプ99を駆動し、圧力容器10
3、枝付きフラスコ91、冷却管83の内側管85、三
口フラスコ61の内圧を負圧調整弁109が設定する負
圧度に減圧する。この減圧により三口フラスコ61内の
アスファルト抽出液aの溶剤成分の沸点が低下する。
【0077】また流量制御弁71によって流量を計量し
つつ炭酸ガスボンベ67より不燃性ガスである炭酸ガス
を吹込管65へ送り、吹込管65の吹込管先端69より
炭酸ガスを三口フラスコ61内のアスファルト抽出液中
に注入する。この炭酸ガスは、三口フラスコ61内のア
スファルト抽出液中にて気泡となって液中に分散し、そ
して三口フラスコ61、冷却管83の内側管85、枝付
きフラスコ91内に充満する。これにより三口フラスコ
61、冷却管83の内側管85、枝付きフラスコ91内
は実質的に不活性な不燃性ガス雰囲気になる。この場合
は、炭酸ガスの注入流量を上まわる真空ポンプ99の容
量があればよく、三口フラスコ61内は実質的に静圧に
よる減圧状態に設定されればよい。
【0078】上述の状態にてオイルバス79により三口
フラスコ61内のアスファルト抽出液aを所定温度に間
接加熱し、アスファルト抽出液aの溶剤を蒸発させる。
【0079】三口フラスコ61内は減圧され、アスファ
ルト抽出液aの溶剤の沸点が低下しているから、その溶
剤が柑橘系溶剤など沸点が高い非塩素系有機溶剤であっ
ても、溶剤をさほど高温に加熱することなく溶剤が活発
に蒸発し、溶剤の蒸発分離が効率よく行われる。
【0080】三口フラスコ61内のアスファルト抽出液
aの液中には不燃性ガスとして炭酸ガスが注入されてそ
れの気泡が三口フラスコ61内のアスファルト抽出液a
の液中に分散しているから、減圧下にて三口フラスコ6
1内のアスファルト抽出液aが突沸することが回避さ
れ、またその炭酸ガスによって三口フラスコ61、冷却
管83の内側管85、枝付きフラスコ91内が不燃性ガ
ス雰囲気になっているから、装置内における溶剤の引火
が防止され、安全性の高い試験が行われる。
【0081】アスファルト抽出液aより蒸発した溶剤の
蒸気は、冷却部管83の内側管85へ流れ、内側管85
内にて冷却水通路89を流れる冷却水との熱交換により
冷却されて液化し、枝付きフラスコ91内に流入し、枝
付きフラスコ91内に溜まる。
【0082】これにより三口フラスコ61内のアスファ
ルト抽出液aより溶剤が取り除かれ、三口フラスコ61
内にはアスファルト分だけが残存することによる。
【0083】上述のように、本発明によるアスファルト
回収方法は、減圧下ではアスファルト抽出液中の溶剤の
沸点が低下することを利用したものであり、フラスコ内
圧を減圧し、柑橘系溶剤などによる溶剤の沸点を下げ、
蒸気の発生を早め、アスファルト抽出液よりの溶剤の分
離に要する時間を短くし、効率を高める方法である。
【0084】本発明によるアスファルト回収方法(以
下、減圧回収法と云う)の性能を評価するため、同種の
アスファルト混合物を使用し、従来法と減圧回収法との
比較試験を行った。
【0085】(1)試験条件:試験条件は、以下に示す
通りである。 [比較試験条件] 試験装置 : 従来法によるアスファルト回収試験装置 減圧回収試験装置(図7に示す本発明によるアスファル
ト回収装置) アスファルト抽出液の種類 : 従来法によるアスファ
ルト回収試験装置の抽出試験装置によるアスファルト抽
出液(溶剤はトリクロルエチレン) 上述の本発明による減圧抽出装置によるアスファルト抽
出液(溶剤はエキスト) なお、アスファルト抽出液は、770G以上が作用する
遠心分離器により30分間に亙ってフィラ分を除去し
た。
【0086】(2)試験方法:試験方法は、以下の通り
である。 (a)従来法 舗装試験法便覧(社団法人 日本道路協会 昭和63年
11月10日発行 619頁〜625頁)に記載された
回収試験方法に準拠して行った。
【0087】(b)減圧回収法:次に示す手順で試験を
行った。 アスファルト抽出液を三口フラスコに入れ、装置にセ
ットする。 炭酸ガス吸込み用の吹込管、温度計を三口フラスコ底
面から5mm程度離して取り付ける。 炭酸ガスを毎分100ミリリットルの割合で注入す
る。 真空ポンプを作動し、減圧量を70mmHgに調整す
る。 オイルバスの温度を140℃にセットする。 110℃程度で沸騰が終了したら炭酸ガスの流量を毎
分200ミリリットルとし、オイルバスの温度を170
℃にセットする。 アスファルト抽出液温度が135℃を超えたら、炭酸
ガスの流量を毎分1400ミリリットルにして、15分
間温度を保持する。 真空ポンプを止め、装置内を常圧に戻し、三口フラス
コを装置から取り外し、アスファルト分を採取する。
【0088】(3)試験結果 アスファルト回収試験精度の確認は針入試験で行った。
【0089】1)従来のアスファルト回収試験との比較
試験結果 同一のアスファルト混合物を用いて、従来のアスファル
ト回収試験法と減圧回収法で回収したアスファルトの針
入度試験結果は表3に示す通りである。
【0090】
【表3】 2)繰返し試験精度に関する試験結果 繰返し試験精度を確認する試験は、アスファルト混合物
からのアスファルト抽出液を用いず、アスフアルト単味
をエキストに溶解したアスファルト溶液を使用した。
【0091】精度の確認は針入度試験で行い、その結果
は表4に示す通りである。
【0092】
【表4】 なお、吹込管65より溶剤液中に注入するガスは、炭酸
ガス以外に、窒素、ヘリウム、ネオン、アルゴンなどの
不活性ガスであってもよい。
【0093】以上に於ては、本発明を特定の実施例につ
いて詳細に説明したが、本発明は、これに限定されるも
のではなく、本発明の範囲内にて種々の実施例が可能で
あることは当業者にとって明らかであろう。
【0094】
【発明の効果】本発明によるアスファルト抽出、回収方
法および装置による効果は以下の通りである。 真空ポンプで装置内部を減圧し、溶剤の沸点低下によ
って溶剤循環時間、溶剤蒸発除去時間を大幅に短縮する
ことができる。 炭酸ガスなどの不燃性ガスを混入することにより、柑
橘系溶剤などの非塩素系有機溶剤の熱劣化の防止及び突
沸の防止をすることができる。 超音波による予備洗浄を行うことで、抽出時間の短縮
が大幅に図られ、三塩化エタンを使用した場合との差は
1時間以内である。 試験精度は従来と変わらない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるアスファルト抽出装置の一実施例
を示す構成図である。
【図2】エキストの気圧と沸点との関係を示すグラフで
ある。
【図3】試材温度と乾燥率の関係を示すグラフである。
【図4】洗浄時間と溶出量との関係を示すグラフであ
る。
【図5】洗浄回数と溶出率との関係を示すグラフであ
る。
【図6】予備洗浄+減圧法併用試験フローを示すフロー
チャートである。
【図7】本発明によるアスファルト回収装置の一実施例
を示す構成図である。
【図8】従来型のソクッスレー抽出器を示す構成図であ
る。
【符号の説明】
1 ソックスレー抽出装置 3 二口フラスコ 7 濾過部 9 還流冷却部 13 毛細管ノズル 15 炭酸ガスボンベ 21 流量制御弁 23 加熱装置 27 濾過容器 45 減圧調整器 47 真空ポンプ 49 マノメータ 57 負圧調整弁 61 三口フラスコ 65 毛細管ノズル 67 炭酸ガスボンベ 71 流量制御弁 77 加熱装置 83 冷却管 91 枝付きフラスコ 97 減圧調整器 99 真空ポンプ 101 マノメータ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蒸留容器に注入された液状の溶剤を加熱
    し、その溶剤蒸気を冷却部にて冷却液化させて濾過部に
    供給し、前記濾過部に装填されたアスファルト混合物よ
    りアスファルトを溶剤により溶解抽出し、前記濾過部を
    通過した溶剤を前記蒸留容器に戻し、溶剤を蒸留再使用
    するソックスレー抽出法によるアスファルト抽出方法に
    おいて、 前記蒸留容器の内部を減圧して溶剤の沸点を低下させ、
    前記蒸留容器に不燃性ガスを注入してその液中に溶剤の
    突沸防止のために不燃性ガスの気泡を分散せしめ、かつ
    前記蒸留容器と前記冷却部と前記濾過部がなす溶剤充填
    空間を不燃性ガス雰囲気にしてアスファルトを溶剤によ
    り溶解抽出することを特徴とするソックスレー抽出法に
    よるアスファルト抽出方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のソックスレー抽出法に
    よるアスファルトの溶解抽出に先立ってアスファルト混
    合物を溶剤液中に浸漬させて超音波洗浄することを特徴
    とするアスファルト抽出方法。
  3. 【請求項3】 蒸留容器と冷却部と濾過部とを含むソッ
    クスレー抽出装置と、ソックスレー抽出装置の溶剤充填
    空間を減圧する減圧手段と、前記蒸留容器に不燃性ガス
    を注入する不燃性ガス注入手段とを有していることを特
    徴とするアスファルト抽出装置。
  4. 【請求項4】 蒸留容器に注入されたアスファルト抽出
    液を加熱し、アスファルト抽出液より溶剤を蒸発させて
    アスファルトを回収するアスファルト回収方法におい
    て、 前記蒸留容器の内部を減圧して溶剤の沸点を低下させ、
    前記蒸留容器に不燃性ガスを注入してその液中に溶剤の
    突沸防止のために不燃性ガスの気泡を分散せしめること
    を特徴とするアスファルト回収方法。
  5. 【請求項5】 アスファルト抽出液を注入される蒸留容
    器と、蒸留容器の内部圧力を減圧する減圧手段と、前記
    蒸留容器に不燃性ガスを注入する不燃性ガス注入手段と
    を有していることを特徴とするアスファルト回収装置。
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