JPH07264943A - 植物体の組織培養方法 - Google Patents

植物体の組織培養方法

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Publication number
JPH07264943A
JPH07264943A JP5854294A JP5854294A JPH07264943A JP H07264943 A JPH07264943 A JP H07264943A JP 5854294 A JP5854294 A JP 5854294A JP 5854294 A JP5854294 A JP 5854294A JP H07264943 A JPH07264943 A JP H07264943A
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JP
Japan
Prior art keywords
plant
medium
tissue culture
agar medium
culture
Prior art date
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Pending
Application number
JP5854294A
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English (en)
Inventor
Chikako Sumi
智佳子 墨
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Suzuki Motor Corp
Original Assignee
Suzuki Motor Corp
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Filing date
Publication date
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  • Breeding Of Plants And Reproduction By Means Of Culturing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 寒天培地中で生長する植物を提供する。 【構成】 培養容器12中の寒天培地15上に位置する
空気層16の周囲の容器壁を少なくとも部分的に遮光す
るとともに、上記寒天培地15に光を照射し、上記寒天
培地15上の植物体13を上記寒天培地15中で生長さ
せることを特徴とする植物の組織培養方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インテリア商品などと
して用いられる観賞植物に関する。
【0002】
【従来の技術】寒天培地を用いて植物体を生長させるに
あたっては、従来、図4に示すように円筒状の培養容器
42に寒天培地45を入れ、該寒天培地45上に植物体
43を置床し、培養容器42の上方から光を照射させる
方法がとられてきた。この方法によると、図4に示すよ
うに、植物体43は、主に、寒天培地45上の空気層4
6に向かって生長する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来技術
は、組織培養による大量増殖の一過程にすぎず、何ら商
品価値を有するものは得られない。また、商品価値をも
たせるために植物体の形状を特定のものにしようとして
も、植物体を滅菌処理してあるために、外部からの操作
を加えることが困難である。培養容器の形状を変えたと
しても、空気層中で生長した植物の場合、容器の形状に
合わせて外形が形成されるに至らないのが普通である。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、組織培養容器中の寒天培地上に
位置する空気層の周囲の容器壁を少なくとも部分的に遮
光するとともに、上記寒天培地に光を照射し、上記寒天
培地上の植物体を上記寒天培地中で生長させることを特
徴とする。請求項2の発明は、上記培養容器の形状に合
わせて、植物体の外形を形成させることを特徴とする。
以下、本発明を図1によって詳細に説明する。
【0005】本発明に用いる植物体13としては、組織
培養できる任意の品種を用い得る。例えば、形状のユニ
ークさなどから人気のある多肉植物である。多肉植物と
は、肥厚した葉や茎に多量の水を貯えている植物の総称
であり、具体的には、金のなる木、虹の玉、ゴーラムな
どが挙げられる。
【0006】培養材料の採取に際しては、培地15への
置床の際の固定の安定性を上げるために、葉片一房を細
断処理せずに用いるのが好ましい。採取した葉片13
は、滅菌処理する。滅菌処理としては、例えば、超音波
洗浄器で表面殺菌した後、次亜塩素酸ナトリウム溶液な
どの中で攪拌処理し、さらに滅菌水で洗浄する方法がと
られる。培養容器としては、通常、滅菌処理をした容器
が用いられる。滅菌方法としては、160℃で2時間乾
熱滅菌する方法、121℃で15分間オートクレーブで
滅菌する方法などがある。市販の滅菌済み容器を用いる
こともできる。 培養容器の形状については、商品価値
を高めるものを選択する。例えば、図1の丸底フラスコ
12のように下部が球形をしているものや、三角フラス
コのように下部に広がっているものなどである。
【0007】培養容器に入れる寒天培地15としては、
植物の組織培養に用いられる種々の培地を用いることが
できる。例えば、MS培地、B5培地、White培地
などである。寒天培地15の量は、培養容器12に対し
て1/5〜2/3とする。これは、従来技術(培養容器
に対して1/10〜1/2)と比べて、やや多い量であ
るが、植物体13を十分に生長させるためである。な
お、2/3より多いと、培養容器12中の空気量が不足
し、植物体が枯死するなどの結果を招く。植物体(葉
片)13を置床する際、植物体13を、全長の1/10
〜1/3が培地15にもぐる程度に差し込む。この程度
差し込むことによって、植物体13の固定安定性が良く
なる。
【0008】培養容器12中の空気層16の周囲は、少
なくとも部分的に遮光する。これによって、植物体13
は、空気層16に向かって生長せずに、寒天培地15中
で生長する。遮光方法としては、図2に示すように、培
養容器22の上部の周囲をアルミ箔などのふた21で覆
い、下部に蛍光灯27を取り付けた培養棚28または透
明板の上に培養容器を置き、下方から蛍光灯27を照射
するなどの方法をとり得る。特に、図3に示すように、
培養容器32中の空気層の周囲を全て遮光するのが好ま
しい。植物体が、培地35を通しての光のみを求め、培
地35中にもぐりやすくなるからである。
【0009】植物体13は、寒天培地中という光の少な
い条件下で生育するため、少しでも光を集めようと広が
って生育し、容器壁に到達する。これによって、図1に
示すように、植物体14の外形は、容器の形状に合わせ
たものとなる。光の照度は、3,000〜10,000
ルクスとする。3,000ルクス未満であると、植物体
の生育状況が悪くなり、10,000ルクスより大きい
と、葉片が腐るなどの悪影響がある。
【0010】
【実施例】実施例1 図1に示される実施例を説明する。植物体13の品種と
して、「虹の玉」および「ゴーラム」(多肉植物)を用
いた。培養材料の採取に際しては、葉片一房を細断処理
せずに用い、採取した葉片(植物体)13を滅菌処理し
た。滅菌処理として、超音波洗浄器で10〜30秒間、
表面殺菌した後、界面活性剤(Polyoxyethy
len(20)Sorbitan Monolaura
te;和光製薬)を1滴加えた1%次亜塩素酸ナトリウ
ム溶液10〜100mL(滅菌する葉片の数に応じて定
めた)で攪拌処理し、さらに滅菌水で数回洗浄した。培
養容器として、滅菌処理をした丸底フラスコを用いた。
寒天培地15として、MS培地(Murashige
& Skoog培地)を用いた。寒天培地15の量は、
培養容器12に対して約1/3とした。植物体13を置
床する際、植物体13を、全長の約1/5が培地15に
もぐる程度に差し込んだ。培養容器12中の空気層16
の周囲の容器壁を、図1に示すように部分的に遮光し
た。グロースキャビネット(植物組織培養機)内で培養
容器の側面から光があたる状態で一日あたり16時間光
を照射した。光の照度は、5000ルクスとした。図1
は、置床後5ヶ月の生長の状態を示す図である。
【0011】実施例2 図2のように、下部に蛍光灯27を取り付けた培養棚
(網)28の上に試験管22を置いた他は、実施例1と
同様な条件で培養を行なった。遮光は、図2に示すよう
に部分的に行なった。その結果、植物体は、寒天培地中
で生長した。実施例3 図3に示すように、遮光を全面的に行なった他は、実施
例2と同様な条件で培養を行なった。その結果、植物体
は、寒天培地中で生長した。
【0012】
【発明の効果】本発明によって得られた、寒天培地中で
生長する植物体は、観賞植物としての商品価値をもつ。
また、寒天培地を入れる培養容器の形状を種々のものと
することによって、それに応じた形状となった植物体を
得ることができ、インテリア商品などに応用することが
できる。なお、寒天培地中で生長した植物体は、寒天中
で花のように見えるため、寒天花(かんてんか)と名付
けられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明にかかる培養方法において、丸
底フラスコを用いた場合の実施例を示す図である。
【図2】図2は、本発明にかかる培養方法において、部
分的に遮光した場合の実施例を示す図である。
【図3】図3は、本発明にかかる培養方法において、全
面的に遮光した場合の実施例を示す図である。
【図4】図4は、従来の植物組織培養を示す図である。
【符号の説明】
11、21、31 ふた(遮光) 41 ふた(透明) 12 培養容器(丸底フラスコ) 22、32、42 培養容器(試験管) 13、23、33、43 置床した植物体(葉片) 14、44 葉片より生長した植物体 15、25、35、45 寒天培地 16、26、46 空気層 27 蛍光灯 28 培養棚(網)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 組織培養容器中の寒天培地上に位置する
    空気層の周囲の容器壁を少なくとも部分的に遮光すると
    ともに、上記寒天培地に光を照射することによって、上
    記寒天培地上の植物体を上記寒天培地中で生長させるこ
    とを特徴とする植物体の組織培養方法。
  2. 【請求項2】 上記寒天培地の周囲の容器壁の形状に合
    わせて、植物体の外形を形成させることを特徴とする請
    求項1に記載の植物体の組織培養方法。
JP5854294A 1994-03-29 1994-03-29 植物体の組織培養方法 Pending JPH07264943A (ja)

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JP5854294A JPH07264943A (ja) 1994-03-29 1994-03-29 植物体の組織培養方法

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JPH07264943A true JPH07264943A (ja) 1995-10-17

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ID=13087338

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JP5854294A Pending JPH07264943A (ja) 1994-03-29 1994-03-29 植物体の組織培養方法

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JP (1) JPH07264943A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1790257A1 (en) 2005-11-24 2007-05-30 Veldhuijzen van Zanten, Johan Karel Wilhelm Ornamental object comprising a transparant container and a plant accommodated therein
JP2007312730A (ja) * 2006-05-29 2007-12-06 Stanley Electric Co Ltd 組織培養播種装置。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1790257A1 (en) 2005-11-24 2007-05-30 Veldhuijzen van Zanten, Johan Karel Wilhelm Ornamental object comprising a transparant container and a plant accommodated therein
JP2007312730A (ja) * 2006-05-29 2007-12-06 Stanley Electric Co Ltd 組織培養播種装置。

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