JPH07263859A - 高周波用積層銅張りプリント配線板の製造方法 - Google Patents

高周波用積層銅張りプリント配線板の製造方法

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JPH07263859A
JPH07263859A JP5611994A JP5611994A JPH07263859A JP H07263859 A JPH07263859 A JP H07263859A JP 5611994 A JP5611994 A JP 5611994A JP 5611994 A JP5611994 A JP 5611994A JP H07263859 A JPH07263859 A JP H07263859A
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JP
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wiring board
printed wiring
copper
copper foil
clad
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Withdrawn
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JP5611994A
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English (en)
Inventor
Masao Iwata
昌雄 岩田
Hirosuke Horii
宏祐 堀井
Toshiichi Yasuoka
敏一 安岡
Koichiro Shimizu
光一郎 清水
Katsuhiko Gunji
勝彦 郡司
Tomokazu Komazaki
友和 駒崎
Koichi Ichikawa
晃一 市川
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Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 銅箔の導体損失を低減させるとともに、プリ
ント配線板と銅箔の密着力の低下を損なうことのない、
平均表面粗度Raを有する高周波用積層銅張りプリント
配線板の製造方法を提供する。 【構成】 高周波用積層銅張りプリント配線板の製造方
法において、絶縁性プリント配線板31の部位を粗化す
る工程と、この粗化された部位にストリップラインとし
ての、下面33及び上面34が粗化された銅箔32を形
成する工程と、この銅箔32が形成されるプリント配線
板31に上層の絶縁性のプリント配線板を積層する工程
とを施す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高周波伝送回路におけ
る低損失化を実現した積層銅張りプリント配線板の製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に金属と高分子との接着性は低く、
中間媒体のコーティングあるいは各種の表面処理で改善
するようにしている。例えば、銅箔と樹脂との密着性や
防錆特性を向上させるために、銅表面を粗面化、コーテ
ィングなどの手法で性能を向上させる銅箔表面処理を行
っている。
【0003】その場合、高周波伝送回路に使用されてい
るプリント配線板においては、銅箔を接着するため、両
方又は片方の表面を粗化することにより、熱圧着を行っ
ていた。また、伝送損失特性の向上を図るために、セラ
ミック基板の表面に金属膜を、セラミック基板の裏面に
アース層を形成し、セラミック基板の平均表面粗度Ra
を、0.5〜10μmの粗度に構成した電子回路板が開
示されている(特開平4−320388号公報参照)。
【0004】例えば、図4に示すように、プリント配線
板1上の部位1aを粗面化し、その部位1aに、下面2
a及び上面2bが粗化された銅箔2を形成するようにし
ていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上述
べた従来のプリント配線板の製造工程では、粗化の目的
は、専らプリント配線板(基材)と銅箔の密着力に着目
しており、粗化の度合いによっては、伝送損失特性が変
化することによるバラツキが大きくなる。また、プリン
ト配線板本来が持つ特性を、十分に発揮することができ
ないといった問題があった。
【0006】更に、上記した電子回路板に関しては、平
均表面粗度Raが0.5〜10μmになると、銅張りプ
リント配線板においては、導体の断面積が減少し、逆に
伝送損失が増大するといった問題があった。特に、積層
される銅張りプリント配線板においては、銅箔2の下面
2a及び上面2bを粗化すると、その度合いによって
は、導体の抵抗の増大が著しいといった問題があった。
【0007】本発明は、以上述べた問題点を除去するた
めに、銅箔の導体損失を低減させるとともに、プリント
配線板と銅箔の密着力の低下を損なうことのない、平均
表面粗度Raを有する、高周波用積層銅張りプリント配
線板の製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、高周波用積層銅張りプリント配線板の製
造方法において、絶縁性プリント配線板の部位を粗化す
る工程と、この粗化された部位に下面及び上面が粗化さ
れたストリップラインとしての銅箔を形成する工程と、
この銅箔が形成されるプリント配線板上に上層の絶縁性
プリント配線板を積層する工程とを施すようにしたもの
である。
【0009】
【作用】本発明によれば、上記したように、積層銅張り
プリント配線板を適度に粗化することにより、ストリッ
プラインとしての銅箔の導体損失を低減させるととも
に、プリント配線板と銅箔の密着力の低下を損なうこと
のない、積層銅張りプリント配線板を得ることができ
る。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。ま
ず、共振器のQと導体損失の関係について説明する。 (1)Qu、Qc、tanδの定義 一般的に共振器のQu(共振器としての性能を決定する
1因子)は、材料に寄与すると考えられている。しか
し、材料には大別して、誘電体と導体の2種に分けるこ
とができる。したがって、これらが独自に持つQ特性が
複合化されて、共振器のQuを決定する。
【0011】前述に基づいて、Quは以下のように定義
される。 1/Qu=1/Qc+tanδ …(1−1) ここで、Qu:ストリップライン共振器のQ Qc:ストリップラインを導体線路とみたときの導体損
失Q→理論式から定数として算出 tanδ:材料が持つQの逆数(tanδ=1/Q) (2)Quのばらつきとtanδの関係 ストリップライン共振器において、プリント配線板(基
材)同一のロットのサンプル間でQuのばらつき、及び
特性劣化による不具合が生じやすい。
【0012】上記(1)より、Qu特性の変動には材料
本来から持つtanδではなく、パターニングによる導
体損失(Qc)の特性変動が影響していると判断でき
る。そこで、Qu特性に関与する定数として扱われてい
る理論値のQcに着目した。 (3)導体損失Qcの変動の有無について 上記式(1−1)より、Qcは直接測定できないため、
理論計算値による定数として扱われている。しかし、計
算値には導体形状の考慮はされているが、導体表面の粗
化状態による考慮はされていない。
【0013】したがって、本発明において、導体表面粗
化による実験を行った。ここで、表面粗化による導体損
失の変動評価においては、Quを直接測定し、そこから
算出した、みかけのtanδの変動幅がこれにあたるも
のとして取り扱った(プリント配線板のtanδは導体
粗化には無関係である)。結果として粗化前後での、み
かけのtanδは変動すると確認できた。
【0014】したがって、粗化による導体損失の変動は
有ると判断できる。(以下参照) tanδ0 =1/Qu0 −1/Qc …(3−1) ここで、tanδ0 :粗化処理前のみかけのtanδ tanδ1 =1/Qu1 −1/Qc …(3−2) ここで、tanδ1 :粗化処理後のみかけのtanδ そこで、上記式(3−2)−(3−1)=tanδ1 −tanδ0 =1/Qu1 −1/Qu0 =△1/Q …(3−3) ここで、△1/Q:粗化前後での特性劣化→みかけのt
anδが変動 tanδ=tanδ+X(tanδは不変、Xは変動因
子)と仮定すれば、(3−3)式は、 (tanδ+X1 )−(tanδ+X0 )=X1 −X0 =△1/Q …(3−4) したがって、(3−4)式から特性劣化△1/Qを決定
する、X1 →X0 への変動要素は、導体粗化前後による
導体損失の増加と判断することができる。
【0015】そのような見地に基づいて、本発明の実施
例について述べる。図1は本発明の実施例を示す高周波
用積層銅張りプリント配線板の断面図、図2はその高周
波用積層銅張りプリント配線板の一部分を剥離した斜視
図、図3はその高周波用積層銅張りプリント配線板の断
面図(図2の切断方向に沿った断面図)である。
【0016】これらの図に示すように、積層銅張りプリ
ント配線板(絶縁性プリント配線板:ガラスエポキシ基
板)は、図3に示すように、第1層の銅張りプリント配
線板11、第2層の銅張りプリント配線板21、第3層
の銅張りプリント配線板31、最上層のプリント配線板
41を有している。その銅張りプリント配線板31上
に、例えば、1GHzの極超短波UHF(自動車電話、
パーソナル無線、テレビ、CATV、電話などに使用)
が伝播する、ストリップラインである銅箔32を形成す
る。この銅箔32はその下面33及び上面34は、銅箔
の導体損失を低減させるとともに、プリント配線板と銅
箔の密着力の低下を損なうことのない、平均表面粗度R
a(例えば、平均表面粗度Raが0.2〜0.4μm)
を有するように粗化されている。
【0017】すなわち、絶縁性のプリント配線板31上
にストリップラインが形成されるべき部位を粗化し、そ
の粗化された部位に下面33及び上面34が粗化された
銅箔32を形成し、この銅箔32上にプリント配線板の
部位が粗化された最上層のプリント配線板41を積層す
る。なお、高周波回路は、プリント基板化することによ
って性能が劣化する。したがって、そのプリント基板
(基材)の選択は重要である。材質としては、高周波ロ
スがなく、誘電率が小さいために、基板化した時の寄生
キャパシタンスの発生が少ないので、テフロンが好まし
いが、価格が高く、また、物質的に安定なためメッキ処
理に難がある。
【0018】そこで、上記実施例では、積層銅張りプリ
ント配線板として、ガラスエポキシ基板を用いることに
しているが、ポリイミド系基板などを用いてもよい。ま
た、ストリップラインを構成しているプリント基板の厚
さは、できるだけ薄くして、ライン幅が狭くなってコン
パクトな基板を得るようにするのが望ましい。例えば、
基板厚0.8mmのガラスエポキシ基板を用いることが
できる。
【0019】更に、銅の酸化処理については、NaCl
2 /NaOH系で行うことができる。化学処理で形成
される酸化銅層は、Cuが薬品により、酸化されてCu
2 O(茶色)やCuO(黒色)となったもので、その形
成比率、処理層の厚さ、処理温度、時間などによって色
相、特性が異なってくる。そこで、求められる性能によ
って最適な処理を選択する。
【0020】処理液の組成としては、ブラウンオキサイ
ド(酢酸銅30g/l、硫酸銅24、硫化バリウム2
4、塩化アンモニウム24)や、ブラックオキサイド
(亜酸素酸ナトリウム31g/l、水酸化ナトリウム1
5、りん酸ナトリウム12)などを用いることができ
る。なお、本発明は上記実施例に限定されるものではな
く、本発明の趣旨に基づいて種々の変形が可能であり、
これらを本発明の範囲から排除するものではない。
【0021】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、積層銅張りプリント配線板を適度に粗化するこ
とにより、ストリップラインとしての銅箔の導体損失を
低減させるとともに、プリント配線板と銅箔の密着力の
低下を損なうことのない、積層銅張りプリント配線板を
得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す高周波用積層銅張りプリ
ント配線板の断面図である。
【図2】本発明の実施例を示す高周波用積層銅張りプリ
ント配線板の一部分を剥離した斜視図である。
【図3】本発明の実施例を示す高周波用積層銅張りプリ
ント配線板の断面図である。
【図4】従来の積層銅張りプリント配線板の断面図であ
る。
【符号の説明】
11 第1層の銅張りプリント配線板 21 第2層の銅張りプリント配線板 31 第3層の銅張りプリント配線板 32 銅箔(ストリップライン) 33 下面 34 上面 41 最上層のプリント配線板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清水 光一郎 東京都港区虎ノ門1丁目7番12号 沖電気 工業株式会社内 (72)発明者 郡司 勝彦 東京都港区虎ノ門1丁目7番12号 沖電気 工業株式会社内 (72)発明者 駒崎 友和 東京都港区虎ノ門1丁目7番12号 沖電気 工業株式会社内 (72)発明者 市川 晃一 東京都港区芝浦4丁目11番15号 株式会社 沖ビジネス内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)絶縁性プリント配線板の部位を粗化
    する工程と、(b)該粗化された部位に下面及び上面が
    粗化されたストリップラインとしての銅箔を形成する工
    程と、(c)該銅箔が形成されるプリント配線板上に上
    層の絶縁性プリント配線板を積層する工程とを施すこと
    を特徴とする高周波用積層銅張りプリント配線板の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 前記粗化は、平均表面粗度Raが0.2
    〜0.4μmである請求項1記載の高周波用積層銅張り
    プリント配線板の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記絶縁性プリント配線板は、ガラスエ
    ポキシ基板である請求項1記載の高周波用積層銅張りプ
    リント配線板の製造方法。
JP5611994A 1994-03-25 1994-03-25 高周波用積層銅張りプリント配線板の製造方法 Withdrawn JPH07263859A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112969819A (zh) * 2018-11-14 2021-06-15 Ymt股份有限公司 电镀积层和印刷电路板
WO2022091993A1 (ja) * 2020-10-27 2022-05-05 出光興産株式会社 電子回路基板用積層体

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Effective date: 20010605