JPH07263253A - 屋外用モールド変圧器とその製造方法及びモールド用金型 - Google Patents

屋外用モールド変圧器とその製造方法及びモールド用金型

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JPH07263253A
JPH07263253A JP5532994A JP5532994A JPH07263253A JP H07263253 A JPH07263253 A JP H07263253A JP 5532994 A JP5532994 A JP 5532994A JP 5532994 A JP5532994 A JP 5532994A JP H07263253 A JPH07263253 A JP H07263253A
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JP
Japan
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mold
resin
transformer
molding
outdoor
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JP5532994A
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English (en)
Inventor
Fujio Tokimitsu
冨士男 時光
Sumi Nagatomo
寿美 永友
Tatsuo Nishizawa
龍男 西澤
Hiroshi Moriya
廣 森谷
Tsutomu Fukushima
務 福島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KIYOUDEN KATSUTO KOA SEISAKUSH
KIYOUDEN KATSUTO KOA SEISAKUSHO KK
Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
KIYOUDEN KATSUTO KOA SEISAKUSH
KIYOUDEN KATSUTO KOA SEISAKUSHO KK
Fuji Electric Co Ltd
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Publication date
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  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Insulating Of Coils (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】絶縁信頼性を維持してしかも軽量化する。 【構成】左側型90A と右側型90B とからなる側型、下型
97及び上型98からなるモールド用金型の中に上型98が取
付けられていない状態で屋外用モールド変圧器の中身20
を設置して無機充填材粒を上から充填し、その後上型を
取付けた上で可とう性熱硬化樹脂を下から注入する。こ
の後加熱体96A.96B で加熱してモールド樹脂を硬化する
ことによって、従来と同じ内部に亀裂の生じないモール
ド変圧器になるとともに、従来のケースの重量分の軽量
化が可能になる。左側型90A と右側型90B とは成形機9
の移動軸93A,93B に固定されていて、移動軸93A,93B は
架台91に固定されている軸受け92A,92B によって可動に
支持されているので、金型90の組み立てとその中への屋
外用モールド変圧器の中身20の設置、モールド作業終了
後の金型90の分解と屋外用モールド変圧器の取り出しな
どの作業が容易になる。取り出された屋外用モールド変
圧器はモールド樹脂の表面に耐水性樹脂をコーティング
して水分による絶縁強度の低下を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、屋外でも使用可能な
屋外用モールド変圧器に関する。
【0002】
【従来の技術】モールド変圧器は巻線だけを樹脂モール
ドしたものや鉄心を含めて一体モールドしたものなど種
々のものがある。モールドに使用される熱硬化樹脂とし
てのモールド樹脂は一般に紫外線による表面劣化及び水
分やちりなどによる表面の汚損による絶縁耐力の低下と
いう問題があるために、例えば柱上変圧器のような屋外
用変圧器として従来のモールド変圧器がそのまま使用さ
れることはない。
【0003】モールド変圧器には、低騒音、コンパク
ト、高信頼性、メンテナンス不要など種々の特長がある
ために、これを屋外使用することの要請があり、そのた
めに、モールド変圧器を油入変圧器などと同様に鉄製の
ケースの中に収納して屋外用とする構成が採用される。
図3は従来の屋外用モールド変圧器の側面図であり、こ
の発明と同じ出願人による特開平5-166661号公報によっ
て開示されたものに一部を除いて同じである。この図に
おいて、図の金属製ケース1の手前の壁を省略して断面
として示し鉄心2や巻線3などの屋外用モールド変圧器
の中身20を図示してある。また、一点鎖線で示す中心線
を境にして右側が中身20の断面図、左側が側面図であ
る。この図において、多くは鋼板で製作される金属製ケ
ース1は箱部11、ふた部12及び架台13からなっていて、
この中に鉄心2と巻線3からなる中身20が収納され粒状
の珪砂51とエポキシ樹脂52との混合物としてのモールド
樹脂5が満たされている。完成状態ではエポキシ樹脂52
が硬化して珪砂51を含めて鉄心2、巻線3及び鉄製のケ
ース1が一体化される。モールド樹脂5の無機充填材粒
としての珪砂51はふた部12が外された状態で少なくとも
鉄心2を覆う高さまで上から投入される。エポキシ樹脂
52は箱部11の底面近くに設けられた注入口6から注入さ
れる。エポキシ樹脂52は後述するような理由で硬化後も
ゴムのように可とう性の良い樹脂(例えば、長瀬CIBA製
のXN1019/XN1124) が採用される。
【0004】高圧巻線31からは高圧リード36が引き出さ
れて高圧ブッシング41に接続され、低圧巻線32からは低
圧リード37が引き出されて低圧ブッシン42に接続されて
いる。これらのブッシング41, 42はケース1を貫通して
外部に引き出されている。図示のように高圧ブッシング
41、低圧ブッシング42ともケース1の側面の上部から引
き出す構成が採用されるのは、高圧リード36、低圧リー
ド37ともにモールド樹脂5の中に充填されて絶縁強度と
機械的強度の双方を強化する構成とするためである。
【0005】巻線3は外径側に配置された高圧巻線31、
内径側に配置された低圧巻線32、低圧巻線32と高圧巻線
31との間を絶縁する絶縁筒33及び鉄心2と低圧巻線32と
の間を絶縁する絶縁筒34とからなっていて、エポキシ樹
脂52が真空状態で注入された後常圧に戻されることによ
って小さな隙間までエポキシ樹脂52が侵入しその後の加
熱硬化によって巻線3に含まれる図示しない部品も含め
た全ての部品が機械的に一体化されるとともに絶縁的に
も強化され、更に熱伝導がよくなる。
【0006】一般にエポキシ樹脂52を注入するにあたっ
ては後で気泡が残らないよう細心の注意が払われる。エ
ポキシ樹脂52の注入作業は真空雰囲気中で行われるの
で、エポキシ樹脂52で囲まれた空間すなわち気泡ができ
ても注入作業後常圧に戻すとこの空間は小さくなって消
滅する場合もあるが僅かな気泡として残る場合もあり、
これが絶縁強度低下の重要な要因になる。
【0007】気泡ができないようにするためには、エポ
キシ樹脂52をケース1の底から静かに注入するのが良
く、そのために、ケース1の底面近くに設けられた注入
口6からエポキシ樹脂52を注入して、底から順次エポキ
シ樹脂52が充満してゆくようにしている。前述の公報で
は注入口6の代わりにケース1の上部から底面にまで到
達する垂直に立てられた注入筒を設け、この注入筒の上
の開口部からエポキシ樹脂52を注入する構成が採用され
ているが、エポキシ樹脂52を下部から注入するという点
では共通であり、また、下部から注入する構成は他にも
あってこの発明においては注入方式に関してこだわるも
のではない。図3の方式は原理的に最も簡単な構成の一
例として示したものである。
【0008】珪砂51は粒径が4ないし5号程度の粒径(1
99μm 〜 150μm)が妥当であるが、粒状なので巻線3の
小さな隙間に入り込むことはない。珪砂51が侵入しない
隙間はエポキシ樹脂52で満たされる。また、巻線3と金
属製ケース1との間の広い空間は珪砂51が満たされその
隙間にエポキシ樹脂52が侵入して満たすので、マクロ的
にはエポキシ樹脂に珪砂の細粉を同一比率で混合した場
合の従来のモールド樹脂5と熱膨張係数や熱伝導率の点
で同等になる。
【0009】前述のように、鉄心2や巻線3の小さな隙
間には珪砂51が入り込むことはないので、このような隙
間には流動性のよいエポキシ樹脂52だけが満たされるこ
とから、変圧器中身で気泡の発生する可能性が少なくな
る。また、ケース1近傍では珪砂51が充填されるのでこ
の部分のモールド樹脂5の熱膨張係数はケース1の材料
である鋼板のそれに近くなる結果、エポキシ樹脂52と珪
砂51の混合物としてのモールド樹脂5とケース1との間
の温度変化による寸法変化の差が小さくなるとともに、
局部的な熱応力に対してはエポキシ樹脂52の可とう性に
よる変形によって吸収してしまい剥離が起こりにくい構
成になる。
【0010】モールド樹脂5の上表面上には耐水性樹脂
のコーティング、例えば日本チバガイギー社製のシラン
処理充填材DT1077JPをエポキシ樹脂に添加したもの)を
所定の厚さだけ注ぎ込んで硬化させた耐水性樹脂層7を
形成してある。温度変化によってケース1の上部の空間
の空気が出入りし、この呼吸作用によってケース1内に
は水分が侵入する恐れがある。このような水分がモール
ド樹脂5の上表面に付着して絶縁強度が低下するのを防
止するために前述のように耐水性樹脂層7を設ける構成
が採用されている。水分がケース1内に侵入しないよう
充分の対策が講じられる場合には耐水性樹脂層7の形成
を省略しても差し支えない。耐水性樹脂層7の厚みはモ
ールド樹脂5に水分の影響を与えない程度に薄くてよい
ので、静かに注入するなどして使用する耐水性樹脂の量
が増加しないようにしている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、鉄製の
ケース1に中身を収納しモールド樹脂を注入してケース
とともに中身を一体化する構成は、モールド樹脂の表面
水分が付着して絶縁強度が低下するという問題は解消さ
れるが、ケース1を使用することによって屋外用モール
ド変圧器の重量が増大するという問題があり、特に柱上
変圧器として使用される場合には特にその影響が大き
い。
【0012】この発明の目的はこのような問題を解決
し、より軽量な屋外用モールド変圧器を提供することに
ある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
にこの発明によれば、鉄心と巻線からなるモールド変圧
器の中身及び高圧ブッシング並びに低圧ブッシングが一
括してモールド樹脂によってモールドされてなり、モー
ルド樹脂が、中身を覆う高さに充填された無機充填材粒
と、この無機充填材粒が充填された後に下部から注入さ
れる可とう性熱硬化樹脂とからなる屋外用モールド変圧
器の製造方法において、側型と下型と上型とからなるモ
ールド用金型の中に中身を収納して上型のない状態で無
機充填材粒を上から充填し上型を取付けた上で可とう性
熱硬化樹脂を下部から注入した上で加熱硬化し、その後
金型から取り出されたモールド変圧器のモールド樹脂の
表面に耐水樹脂をコーティングするものとする。また、
無機充填材粒を充填する前にモールド用金型の内面に沿
って接地端子を持った導電性シートを設けるものとす
る。また、前述の屋外用モールド変圧器の製造方法にお
いて、モールド用金型が、左右方向に分割された左側型
と右側型からなる側型、左側型と右側型とが一体化され
た側型の下部に取付けられモールド変圧器の中身を載せ
る下型及び可とう性熱硬化樹脂が注入される前に取付け
られる上型からなり、左側型と右側型の少なくとも一方
が架台に可動に支持されてなるものとする。また、モー
ルド用金型の側型の内面に加熱体が設けられてなるもの
とする。
【0014】
【作用】この発明の構成において、側型と下型と上型と
からなるモールド用金型の中に中身を収納して上型のな
い状態で無機充填材粒を上から充填して上型を取付け、
その後可とう性熱硬化樹脂を下から注入した上で加熱硬
化することによって、無機充填材粒を使用して内部に亀
裂の生じないモールド変圧器になるとともに、ケースの
重量分の軽量化が可能になる。モールド樹脂が熱硬化し
た後のモールド変圧器を金型から取り出してモールド樹
脂の表面に耐水性樹脂をコーティングすることによっ
て、紫外線による表面の劣化や水分による絶縁強度の低
下が防止できる。
【0015】また、モールド用金型を、左右方向に分割
された左側型と右側型からなる側型、左側型と右側型と
を一体化した側型の下部に取付けモールド変圧器の中身
を載せる下型及び可とう性熱硬化樹脂を注入する前に取
付ける上型とで構成し、左側型と右側型の少なくとも一
方が架台に可動に支持されて左右方向に移動可能な構成
とすることによって、左側型と右側型とを下型とともに
一体化し下型の上に変圧器の中身を載せ、この状態で無
機充填材粒を上から充填して上型を取付けた上で可とう
性熱硬化樹脂を下部から注入し、加熱硬化後に金型を取
り外すことによってケースが無くてもモールドが可能に
なるとともに、金型を組み立て中身を設置する作業が容
易てあり、作業終了後の金型の分解と屋外用モールド変
圧器の取り出しが容易である。また、モールド用金型の
側型の内面に加熱体を設けることによって、加熱硬化の
作業が容易になる。
【0016】無機充填材粒を充填する前に側型の内面に
沿って導電性シートを設けて中身とともに一括してモー
ルドして一体化する構成を採用することよって、導電性
シートを接地するモールド樹脂表面が接地電位になる。
【0017】
【実施例】以下この発明を実施例に基づいて説明する。
図1はこの発明の実施例を示す屋外用モールド変圧器の
モールド作業時に使用される成形機の正面図、図2は成
形機によるモールド作業によって製作された屋外用モー
ルド変圧器の側面図であり、図3と同じ部材については
共通の符号を付けて重複する説明を省く。なお、図1に
おいて、数字部が同じでAとBの添字が異なる部材のそ
れぞれの名称は同じである。
【0018】図1において、成形機9は、架台91、この
架台91に固定された左右の軸受け92A,92B 、軸受け92A,
92B に左右に移動可能に支持される移動軸93A,93B 、こ
れら移動軸93A,93B にそれぞれ取付けられている左側型
90A 並びに右側型90B 及び下型97並びに上型98からなる
金型90からなる。左側型90A は押さえ板94A 、側面板95
A 、加熱体96A からなり、右側型90B は押さえ板94B 、
側面板95B 、加熱体9Bからなっており、左側型90A と右
側型90B とは概略対称構造である。金型90は直方体をし
ていて、下型97がその底面、上型98がその天井面、左側
型90A と右側型90B とがその4つの側面を形成する。図
示のようにモールド作業時には屋外用モールド変圧器の
中身20がその中に設置されてモールド樹脂が注入され
る。
【0019】成形機9は真空容器の中に収められてモー
ルド作業が行われるのが実際であるが、真空容器や図2
の珪砂51の充填及びエポキシ樹脂52の注入のための装置
の図示は省略してある。側面板95A と側面板95B とは図
示のように中央で接する構造になっていて、この状態に
あるときに前述のように金型90は直方体を形成する。こ
の状態から移動軸93A,93B を左右に移動させると側面板
95A と側面板95B とが離れる構成になっている。
【0020】モールド作業の際には、下型97を両側の左
右の側型90A,90B に挟んで側型90A,90B ととにも一体化
した状態にセットする。これによって下型97が底面にし
て天井のない箱が形成される。この中に屋外用モールド
変圧器の中身20を設置し、また図3の高圧ブッシング41
や低圧ブッシング42を側面板95A 又は側面板95B を貫通
して取付ける。図では低圧ブッシング42を側面板95B に
取付ける構成を示してある。
【0021】中身20をセットした後、図3に示す従来の
屋外用モールド変圧器と同様に珪砂51を上から少なくと
も中身20を覆う高さまで充填し、その後上型91を取付け
て真空引きし、真空容器の中が所定の真空度に到達した
後エポキシ樹脂52を金型90の中に下部から注入する。金
型90が図3のケース1の代わりをしている。エポキシ樹
脂52は下部から注入されるがその注入口は下型97、側面
板95A,95B のどれかに設けられるがその構成は図示を省
略してある。エポキシ樹脂52を注入後常圧に戻した上で
加熱体96A,96B によって加熱して 140°C、1時間を維
持してモールド樹脂を硬化させる。加熱硬化終了後上型
98を取外したり移動軸93A,93B を移動させて左側型90A
と右側型90B とを切離したりして金型90を分解してモー
ルド変圧器を取り出す。金型90のモールド樹脂と接触す
る内面にはあらかじめ離型剤が塗布されてモールド樹脂
が金型90に接着せず金型90の分解取外しが容易になるよ
うにしているのは一般のモールド製品の製作時と同じで
ある。
【0022】モールド作業が完了後、屋外用モールド変
圧器のモールド樹脂の表面に図2に太線で示すように、
シリコーン樹脂( 例えばダウコーニング製 DC1-4105)の
ような耐水性樹脂をコーテイングして耐水性性樹脂層70
を形成して耐候性を与える。高圧ブッシング41、低圧ブ
ッシング42もモールド製品であるが、そのモールド樹脂
が屋外用モールド変圧器のモールド樹脂と同様に耐侯性
のないものならば前述のコーティングをこれらブッシン
グ41,42 にも施す。
【0023】前述のようにモールド作業において従来の
屋外用モールド変圧器の製作過程における金型を兼用す
るケース1のかわりに金型90を使用することによって、
ケースのない屋外用モールド変圧器を製造することがで
きる。金型90は成形機9によって左右に開く構成を採用
しているので、屋外用モールド変圧器を量産する上で効
率的に金型90の組み立てと中身20の設置及びモールド作
業終了後の金型90の分解とモールド変圧器の取り出しが
容易な構成である。
【0024】珪砂51を充填する前に金型90の内面に沿っ
て金網を設け、この金網を中身20と一緒にモールドする
構成を採用することによって、屋外用モールド変圧器の
表面を接地電位に保つことができる。金網を接地電位に
保つためにあらかじめモールド樹脂の外に引き出される
接地端子が金網に取付けられる。屋外用モールド変圧器
の使用中にその表面を接地電位に維持することができる
ことから、近傍の金属との間で放電するとかの悪影響を
回避することができる。なお、モールド樹脂の表面に埋
め込む接地電極として金網にこだわるものではなく、例
えば導電シートのようなものであってもよく、一般には
広義に金網を含めたシート状の導電体であればよい。
【0025】
【発明の効果】この発明は前述のように、側型と下型と
上型とからなるモールド用金型の中に中身を収納して上
型のない状態で無機充填材粒を上から充填して上型を取
付け、その後可とう性熱硬化樹脂を下から注入した上で
加熱硬化することによって、無機充填材粒を使用して内
部に亀裂の生じないモールド変圧器になるとともに、ケ
ースの重量分の軽量化が計られるという効果が得られ
る。ケースを省略した代わりに屋外用モールド変圧器の
モールド樹脂の表面に耐水性樹脂をコーティングして耐
水性樹脂層を形成することによって、水分による絶縁強
度の低下を防止し絶縁信頼性を従来の屋外用モールド変
圧器と同等に維持することができる。
【0026】また、モールド用金型を、左右方向に分割
された左側型と右側型からなる側型、左側型と右側型と
を一体化した側型の下部に取付けモールド変圧器の中身
を載せる下型及び可とう性熱硬化樹脂を注入する前に取
付ける上型とで構成し、左側型と右側型の少なくとも一
方が架台に可動に支持されて左右方向に移動可能な構成
とすることによって、モールド作業前の金型の組み立て
と変圧器の中身の装着及びモールド作業終了後の金型の
分解と屋外用モールド変圧器の取り出しが容易になると
いう効果が得られる。側型の内面の少なくとも一部に加
熱体をを設けて加熱硬化時の加熱が容易になる。
【0027】無機充填材粒を充填する前に側型の内面に
沿って接地端子を持った導電性シートを設けて中身とと
もに一括してモールドして一体化する構成を採用し、導
電性シートを接地端子を介して接地することによってモ
ールド樹脂表面が接地電位になって周辺の金属構造物へ
の影響を回避することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示す屋外用モールド変圧器
のモールド作業に使用される成形機の正面図
【図2】この発明になる屋外用モールド変圧器の側面図
【図3】従来の屋外用モールド変圧器の側面図
【符号の説明】
1…ケース、20…中身、 2…鉄心、 3…巻線、 5…モー
ルド樹脂、41…高圧ブッシング、42…低圧ブッシング、
51…珪砂(無機充填材粒)、52…エポキシ樹脂(可とう
性熱硬化樹脂)、70…耐水性樹脂層、9…成形機、91…
架台、90…金型、 90A…左側型90A 、90B …右側型90B
、92A,92B …軸受け、93A,93B …移動軸、94A,94B …
押さえ板、95A,95B …側面板、96A,96B …加熱体、97…
下型、98…上型98
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 503:04 B29L 31:34 (72)発明者 西澤 龍男 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 森谷 廣 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 福島 務 佐賀県伊万里市南波多町小麦原333番地 株式会社協電カットコア製作所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鉄心と巻線からなるモールド変圧器の中身
    及び高圧ブッシング並びに低圧ブッシングが一括してモ
    ールド樹脂によってモールドされてなり、モールド樹脂
    が、中身を覆う高さに充填された無機充填材粒と、この
    無機充填材粒が充填された後に下部から注入される可と
    う性熱硬化樹脂とからなる屋外用モールド変圧器におい
    て、モールド樹脂の表面が耐水性樹脂でコーティングさ
    れてなることを特徴とする屋外用モールド変圧器。
  2. 【請求項2】無機充填材粒を充填する前に金型の内面に
    沿って接地端子を持つ導電性シートが設けられ、この導
    電性シートが中身とともにモールド樹脂で一体化されて
    なることを特徴とする請求項2記載の屋外用モールド変
    圧器。
  3. 【請求項3】鉄心と巻線からなるモールド変圧器の中身
    及び高圧ブッシング並びに低圧ブッシングが一括してモ
    ールド樹脂によってモールドされてなり、モールド樹脂
    が、中身を覆う高さに充填された無機充填材粒と、この
    無機充填材粒が充填された後に下部から注入される可と
    う性熱硬化樹脂とからなる屋外用モールド変圧器の製造
    方法において、側型と下型と上型とからなるモールド用
    金型の中に中身を収納して上型のない状態で無機充填材
    粒を上から充填し上型を取付けた上で可とう性熱硬化樹
    脂を下部から注入した上で加熱硬化し、その後金型から
    取り出されたモールド変圧器のモールド樹脂の表面に耐
    水樹脂をコーティングすることを特徴とする屋外用モー
    ルド変圧器の製造方法。
  4. 【請求項4】無機充填材粒を充填する前にモールド用金
    型の内面に沿って接地端子を持った導電性シートを設け
    ることを特徴とする請求項3記載の屋外用モールド変圧
    器の製造方法。
  5. 【請求項5】請求項3又は4記載の屋外用モールド変圧
    器の製造方法において、モールド用金型が、左右方向に
    分割された左側型と右側型からなる側型、左側型と右側
    型とが一体化された側型の下部に取付けられモールド変
    圧器の中身を載せる下型及び可とう性熱硬化樹脂が注入
    される前に取付けられる上型からなり、左側型と右側型
    の少なくとも一方が架台に可動に支持されてなることを
    特徴とする屋外用モールド変圧器のモールド用金型。
  6. 【請求項6】モールド用金型の側型の内面に加熱体が設
    けられてなることを特徴とする請求項5記載の屋外用モ
    ールド変圧器のモールド用金型。
JP5532994A 1994-03-25 1994-03-25 屋外用モールド変圧器とその製造方法及びモールド用金型 Pending JPH07263253A (ja)

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JP5532994A Pending JPH07263253A (ja) 1994-03-25 1994-03-25 屋外用モールド変圧器とその製造方法及びモールド用金型

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103144232A (zh) * 2013-03-06 2013-06-12 林小平 环氧树脂压力凝胶成型机
CN108597863A (zh) * 2018-06-07 2018-09-28 伍尔特电子(深圳)有限公司 一种变压器灌封治具
CN114261045A (zh) * 2021-12-22 2022-04-01 天津市特变电工变压器有限公司 一种控制干式变压器薄板模具轴向直线度的装置及操作方法

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