JPH07262889A - パッファ形ガス遮断器 - Google Patents

パッファ形ガス遮断器

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JPH07262889A
JPH07262889A JP5686894A JP5686894A JPH07262889A JP H07262889 A JPH07262889 A JP H07262889A JP 5686894 A JP5686894 A JP 5686894A JP 5686894 A JP5686894 A JP 5686894A JP H07262889 A JPH07262889 A JP H07262889A
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JP
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electrode
closing
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movable
insulating cylinder
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JP5686894A
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English (en)
Inventor
Kazue Sugiura
多恵 杉浦
Seiji Azuma
誠司 東
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ガス遮断器操作時に発生する振動を抑制し、
電気的・機械的に優れたガス遮断器を提供する。 【構成】 絶縁性ガスを封入した容器2内に、消弧室4
と投入抵抗接点部5とからなる遮断部3を設け、消弧室
に固定部と可動部を絶縁筒101に支持させて配置す
る。投入抵抗接点部には、投入接点固定電極25と投入
接点可動電極23とそれぞれ固定部と可動部を介して絶
縁筒に支持させて配置する。絶縁筒には、投入接点可動
電極の接離動作を阻害しないように、投入抵抗接点部に
対応した位置に開口溝102を形成する。消弧室は、投
入抵抗接点部により重量が偏った状態となるが、絶縁筒
の剛性が大きいため十分に絶縁支持される。これによ
り、操作振動が抑制され、電極の位置ずれが防止され、
投入抵抗接点部の電極の電界変化が防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガス遮断器に係り、特
に、1点切りパッファ形ガス遮断器に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】送電系統の大容量化に伴ない、変電所や
開閉所に用いられる遮断器は、その遮断容量が増大し、
且つ、高い信頼性が要求されている。遮断器の信頼性を
高めるためには、部品点数を少なくし、構造を単純化す
ることが重要である。そのため、遮断器の遮断点数の減
少が図られている。例えば、現在550kVの2点切り
遮断器が実用化されているが、さらにこれを1点切り化
することが要求されている。
【0003】ところで、550kV級のような大容量系
統における線路用の遮断器においては、投入時の投入過
電圧を抑制するために、投入抵抗方式が採用されてい
る。この投入抵抗方式は、遮断器の主接点と並列に投入
抵抗を有する投入抵抗接点が投入され、その投入抵抗に
より投入過電圧が抑制された状態で主接点が投入される
ものである。また、この方式では、遮断時に、まず投入
抵抗接点が開離し、次いで主接点が開極することが必要
である。
【0004】この投入抵抗接点を駆動する方式として、
1点切りのパッファ形ガス遮断器では、従来、例えば図
4に示すような構造が提案されている。すなわち、従来
のパッファ形ガス遮断器(以下、ガス遮断器という)1
は、絶縁ガスを封入した容器2内に遮断部3を収納して
いる。この遮断部3は、消弧室4と投入抵抗接点部5と
から構成されている。
【0005】まず、消弧室4は、水平方向に対向配置さ
れた固定部6と可動部7を備えている。このうち、固定
部6は、通常電流を通電する固定フィンガー8、固定側
電極として固定アーク電極9、固定側のシールド10、
及びこれらを支えるための導通材料からなる固定支え1
1から構成されている。一方、可動部7は、通常の電流
を通電する可動電極12、可動側電極として可動アーク
電極13、絶縁ノズル14、操作ロッド15及び導通材
料からなるパッファシリンダ16から構成されている。
操作ロッド15の動作軸上には、絶縁操作ロッド29及
び機構箱30が順次連結され、機構箱30中に装着され
ている操作機構(図示せず)による駆動力を、操作ロッ
ド15に対して直線方向に伝達するように構成されてい
る。
【0006】このような可動部7は、容器2に対して固
定配置された支持部材により、容器2内に直線的に移動
可能に支持されている。支持部材として、支持絶縁筒1
7と支持絶縁筒のシールド18、および直接可動部7を
支持する可動支え19が設けられている。支持絶縁筒1
7は機構箱30と容器1との仕切り壁に固定され、この
支持絶縁筒17を介して、機構箱30により遮断部2全
体が支持されている。また、可動支え19には、パッフ
ァシリンダ16と圧縮室を構成するパッファピストン2
0が固定されている。さらに、前記可動支え19によ
り、複数本の絶縁ロッド21を介して、固定部6が絶縁
支持されて容器2内に固定されている。したがって、固
定部6と可動部7は、共に絶縁ロッド21により絶縁支
持され、この絶縁ロッド21により、それぞれの電極間
が絶縁されている。
【0007】このような可動支え19とパッファピスト
ン20には、操作ロッド15を直線的に移動せるため
に、操作ロッド15と摺動する摺動部材31,32が設
けられている。したがって、可動部7の操作時には、可
動部7に設けられた可動電極12、可動アーク電極13
や後述の投入抵抗接点部5の投入接点可動電極23等が
消弧室4の軸心の半径方向にぶれるのを防止するように
構成されている。
【0008】次に、投入抵抗接点部5は、対向配置した
投入接点固定部22と投入接点可動電極23を備えてい
る。このうち、投入接点固定部22は、絶縁部材24を
介して固定支え11に固定されている。この投入接点固
定部22は、投入接点固定電極25と、この投入接点固
定電極25を移動可能に支持するバネ26を備えてい
る。そして、開極状態においては、このバネ26を利用
して、投入接点固定電極25を投入接点可動電極23側
に突出させる形で保持するように構成されている。
【0009】このような投入接点固定部22には、遮断
部2の背面に配置された投入抵抗27の一端が、機械的
に固定されると共に、電気的に直列に接続されている。
そして、投入抵抗27の他端は、導体28を介して前記
固定支え11に機械的に固定されると共に、電気的に接
続されている。したがって、投入抵抗27は、機械的に
は、可動支え19により絶縁ロッド21を介して、固定
部6と共に支持しされている。
【0010】ところで、投入接点固定部22のバネ26
は、その復元する速度が投入接点可動電極23の移動速
度より遅くなるように選定されており、また、投入抵抗
接点部5と消弧室4とは、投入抵抗接点部5の電極のワ
イプよりも消弧室4の電極のワイプの方が大きくなるよ
うに構成されている。すなわち、前述したように、投入
時には、投入抵抗接点部5が先に投入され、その後主接
点である消弧室4が投入され、また、遮断時には、投入
接点可動電極23が消弧室4の可動部7と同じ速度で移
動しても、投入抵抗接点部5が先に開離し、次いで、主
接点である消弧室4が開極するように機械的に構成され
ている。したがって、投入抵抗接点部5のワイプよりも
消弧室4側の電極のワイプの方が大きくなるように構成
されているため、投入抵抗接点部5の電極間絶縁回復速
度が、消弧室4の電極間絶縁回復速度を上回るように構
成されている。
【0011】ここで、投入時において、投入接点可動電
極23と投入接点固定電極25とが機械的に接触する以
前に、投入電圧により電極間にプレアークを生じること
によって投入抵抗27が主回路に挿入されることが知ら
れている。そのため、投入抵抗接点部5は、投入接点可
動電極23と投入接点固定電極25との電極形状を遮断
時の絶縁回復特性とのバランスを加味して、最適状態に
電気的に構成されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところで、投入抵抗接
点部5は、消弧室4の固定部6と可動部7とを介して、
絶縁ロッド21に絶縁支持されているため、固定部6と
可動部6は共に投入抵抗接点部5により重量に偏りが生
じた状態となっている。特に、投入抵抗27を構成する
材料としては、一般的に、重量の大きいセラミックスが
使用されているため、投入抵抗27は、相当な大重量と
なる。したがって、投入抵抗27が大重量となると、絶
縁ロッド21にはかなりの荷重が加わることになる。
【0013】このような絶縁ロッド21に荷重が加わる
場合の問題点について説明する。すなわち、遮断器の操
作時には操作振動が発生するが、遮断部2では投入抵抗
27が大重量であるため、操作振動により固定部6が振
動する。そして、これに伴ない、絶縁ロッド21に過大
な応力が発生し、機械的強度が脅かされる可能性があ
る。また、遮断器の操作時に発生する操作振動により固
定部6が振動する結果、固定アーク電極9の中心位置が
変位して可動アーク電極13の中心位置とずれてしまう
可能性もある。そして、このように、消弧室4のアーク
電極9,13間の中心位置がずれた状態で、投入指令に
より遮断器が投入動作すると、可動アーク電極13と固
定アーク電極9とが衝突し、これらのアーク電極9,1
3が破損する可能性がある。さらに、遮断部2全体を機
構箱30から支持する支持絶縁筒17の機械的強度に与
える影響も無視できないものと想定される。
【0014】また、 絶縁ロッド21の機械的強度が十
分でない場合、可動部7の重量の偏った状態では、それ
だけ投入抵抗接点部5の投入接点可動電極23の位置が
変位する可能性がある。さらに、この時、前記遮断器の
操作時に発生する操作振動により投入接点固定電極25
の位置が変位した場合、互いに中心位置がずれることに
なる。そして、投入時には、投入接点可動電極23と投
入接点固定電極25とが、機械的に偏った位置で高速で
衝突し、電極自体の変形、損傷する可能性がある。
【0015】このような投入接点可動電極23と投入接
点固定電極25の変形・損傷の無い場合でも、電気的な
問題として、投入接点可動電極23と投入接点固定電極
25との軸心のずれにより、投入接点部5の電極に生じ
る電界が、予め設定した設計値と異なる値となる可能性
がある。この場合は、ガス遮断器1の投入時の投入接点
電極間の絶縁破壊特性及び遮断時の絶縁回復特性が設計
と異なってしまう。このように、遮断時の絶縁回復特性
と投入抵抗接点部5の電極形状とのバランスが崩れ、投
入抵抗接点部5に求められる最適な電気的構成の確保が
困難となる可能性がある。
【0016】上述した問題を解決するために、絶縁ロッ
ド21に加わる荷重を減少させる手段として、絶縁ロッ
ド21の本数を増加して固定部6と可動支え19を絶縁
支持することが考えられる。しかし、それだけ各絶縁ロ
ッド21の長さ・重量等に誤差が生じて、固定部6、可
動支え19や投入抵抗27の支持位置に誤差が生じ易く
なる。しかも、絶縁ロッド21の本数を増加させる場合
も、その全体の剛性には限度があり、投入抵抗27の重
量による荷重を完全に支持することは困難になると考え
られる。
【0017】しかも、絶縁ロッド21の本数が多くなる
ほど、それだけ取付構造が複雑となる。また、これに伴
い、二次元的モデルによる電界計算では近似が難しいた
め、電界強度の正確な把握が難しく、正確な電界強度を
得るためには、電界計算が複雑なものとなる。これは、
投入接点部の設けられていないパッファ形ガス遮断器に
おいても同様であった。
【0018】このような問題を解決するために、固定部
6と可動部7とを、筒状の絶縁筒により絶縁支持させる
ことも考えられる。しかし、この場合、消弧室4から投
入接点部が突出した状態で配置されているため、絶縁筒
内部に消弧室4のみを配置することはできない。一方、
絶縁筒内部に投入接点部も含めて配置することも考えら
れるが、この場合の絶縁筒の直径は、大幅に大きなもの
となり、ガス遮断器を大型化することにもなる。
【0019】さらに、絶縁筒で絶縁支持した場合には、
絶縁筒内部が密閉状態となる。ここで、組み立て時に異
物が混入する、または使用時の操作ロッドと摺動部材3
1,32との摺動等により異物が発生した場合、この異
物は、絶縁筒の内部圧力変化等により、絶縁筒内部を浮
遊する。そして、このような異物が電極等に付着した場
合には、絶縁性が低下することも有り得る。これは、投
入接点部の設けられていないパッファ形ガス遮断器にお
いても同様であった。
【0020】本発明は、上記のような従来技術の課題を
解決するために提案されたものであり、その第1の目的
は、投入接点部が設けられることにより消弧室に生じる
重量の偏りを十分に支持することにより、遮断部および
投入接点部でのそれぞれの電極に位置ずれの生じること
なく、電気的・機械的信頼性の優れた小型の投入接点付
きのパッファ形ガス遮断器を提供することである。第2
の目的は、電気的・機械的信頼性に優れると共に、絶縁
性能の優れたパッファ形ガス遮断器を提供することであ
る。第3の目的は、可動側電極と固定側電極とを支持す
る絶縁部材の取付構造が簡単になり、正確な電界強度の
把握が可能となる絶縁性能の優れたパッファ形ガス遮断
器においてパッファ形ガス遮断器を提供することであ
る。
【0021】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明で
は、絶縁性ガスを封入した容器内に、消弧室とこの消弧
室と電気的に並列に配置された投入抵抗接点部とからな
る遮断部が設けられ、前記消弧室には開離動作及び投入
動作を行うように接離可能に構成された一対の固定側電
極と可動側電極が設けられ、前記投入抵抗接点部には、
固定側電極に接続された投入接点固定電極と、可動側電
極に接続されて可動側電極と共に移動して投入接点固定
電極と接離可能となる投入接点可動電極とから構成され
ているパッファ形ガス遮断器において、前記消弧室に、
消弧室の固定側電極と可動側電極とを絶縁支持する絶縁
筒が設けられ、前記絶縁筒に、抵抗接点可動電極の移動
部となる開口溝が形成されていることを特徴とする。
【0022】請求項2記載の発明では、請求項1記載の
絶縁筒には、下方に開口する開口部が設けられているこ
とを特徴とする。
【0023】請求項3記載の発明では、絶縁性ガスを封
入した容器内に、固定側電極と可動側電極からなる一対
の電極を有する消弧室を設け、前記消弧室の両電極を開
離動作及び投入動作を行うように接離可能に構成してい
るパッファ型ガス遮断器において、前記消弧室に、消弧
室の固定側電極と可動側電極とを絶縁支持する絶縁筒が
設けられ、前記絶縁筒には、下方に開口する開口部が設
けられていることを特徴とする。
【0024】
【作用】以上のような構成を有する請求項1記載の投入
接点付きのパッファ形ガス遮断器では、固定側電極と可
動側電極とを絶縁支持する部材として、従来技術の絶縁
ロッドに比べて断面積が大きい絶縁筒を使用することに
より、剛性が大きくなる。このため、投入抵抗接点部に
よる消弧室の重量の偏りがあった場合でも、操作時の振
動が抑制され、電極の位置ずれが防止され、投入抵抗接
点部の電極の電界変化が防止される。また、従来技術の
絶縁ロッドに比べて、絶縁筒では取付構造が簡単にな
り、電界設計が容易になり、組み立て性が良好になる。
【0025】請求項2記載の発明では、請求項1記載の
絶縁筒に下方に開口する開口部が設けられることによ
り、絶縁筒内部に混入・発生した異物が絶縁筒外部に落
下するため、絶縁性の低下を防止することができる。こ
れは、投入抵抗接点部が消弧室の下方に設けられた場合
には、開口溝から開口部と同様に異物が落下するが、消
弧室の下方以外に設けられた場合には、絶縁筒には投入
抵抗接点部に対応した位置に開口溝を形成することにな
る。したがって、異物を除去するために、下方に開口す
る開口部が設けられることにより、異物を除去すること
ができ、絶縁性の低下を防止することができる。
【0026】請求項3記載の投入抵抗接点部の設けられ
ていないパッファ形ガス遮断器では、固定側電極と可動
側電極とを絶縁支持する部材として、従来技術の絶縁ロ
ッドに比べて断面積が大きい絶縁筒を使用することによ
り、電界設計が容易になり、組み立て性が良好になる。
さらに、絶縁筒の下方に開口する開口部を形成すること
により、絶縁筒内部に混入、または発生する異物を開口
部から落下させることができる。
【0027】
【実施例】以下に、請求項1記載の発明を適応したパッ
ファ形ガス遮断器の一実施例を図面に基づき具体的に説
明する。この場合、図1は本実施例を示す断面図、図2
は要部拡大透視図である。なお、図4に示した従来技術
と同一部分については同一符号を付し、説明を省略す
る。
【0028】まず、図1において、ガス遮断器1とし
て、絶縁ガスを封入した容器2内に遮断部3が収納さ
れ、この遮断部3が、消弧室4と投入抵抗接点部5から
構成される点は、図4に示した従来のパッファ形ガス遮
断器と同様である。そして、本実施例では、固定部6と
可動支え19を絶縁支持する部材として、筒状の絶縁筒
101が設けられている。この絶縁筒101は、固定部
6の固定支え11および可動部7のパッファシリンダ1
6の外周側、且つ固定部の投入抵抗よりも内周側となる
位置に配置されている。
【0029】この絶縁筒101は、図2に示すように、
可動部7の抵抗投入接点部5の移動範囲に対応して、投
入接点部5の移動用の溝102が形成されている。した
がって、絶縁筒101は、開口溝102から投入抵抗接
点部5の先端部分が突出するように構成されている。こ
れにより、投入抵抗接点部5の先端の投入接点可動電極
23は、絶縁筒101の外側を移動自在に配置された状
態となっている。ここで、本実施例では、投入抵抗接点
部5は、可動部において、下方に突出して設けられてい
る。したがって、絶縁筒101の開口溝102は、下方
に開口した状態となっている。
【0030】以上のような構成を有する本実施例の作用
効果は、次のようになる。すなわち、本実施例に設けら
れた絶縁筒101は、従来の絶縁ロッドに比べ、固定部
6と可動部7を絶縁支持するための断面積が大きくな
る。これは、絶縁ロッドを多数本設けたことに比べても
大きくなり、それだけ剛性が大きく、機械的強度の優れ
たものとなる。したがって、固定部6が剛性の大きい絶
縁筒101に支持されるため、ガス遮断器1の操作時に
固定部6に発生する操作振動を抑制することができる。
これにより、絶縁筒101に過大な応力が発生すること
もなく、機械的強度に優れたものとなる。しかも、固定
部6に振動が発生しないため、固定部6に設けられた固
定アーク電極では、震動による中心位置の変位は起こら
ず、可動アーク電極13との中心位置にずれは生じな
い。したがって、アーク電極9,13の変形・破損等を
防止することができる。
【0031】また、絶縁筒101の機械的強度が大きい
ため、可動支え19を介して可動部7を十分に支持する
ことができる。これにより、可動部7の重量の偏りが荷
重として絶縁筒101に加わっても、投入接点可動電極
23の位置が変位することは発生しない。したがって、
投入抵抗接点部5の投入接点可動電極23と投入接点固
定電極25との軸心にずれが発生することなく、投入接
点可動電極23と投入接点固定電極25の変形・破損等
を防止することができる。さらに、各軸心にずれがない
ため、投入抵抗接点部5の電極に生じる電界は変化せ
ず、設計値と近似した値を保つことができる。これによ
り、ガス遮断器1は、投入時のおける投入接点電極2
3,25間の絶縁破壊特性及び遮断時における絶縁回復
特性が、それぞれ予め設定した設計値から大きく外れる
ことを防止することができる。
【0032】さらに、本実施例の絶縁筒101は、従来
技術の3次元的な絶縁ロッドと比較し、半径方向と長さ
方向の二次元に近似できる。これにより、二次元的モデ
ルによる電界計算により、電界強度を算出することがで
きる。したがって、電界強度を予め正確に把握すること
が可能となる。
【0033】また、本実施例では、絶縁筒101に開口
溝102が形成されているため、可動部において、可動
電極12から一方向に突出している投入接点可動電極2
3の開離動作を阻害することがなく、円滑に行うことが
できる。したがって、本実施例では、小型の絶縁筒によ
り固定部6と可動部7とを絶縁支持することができ、ガ
ス遮断器の小型化を図ることが可能となる。しかも、本
実施例では、開口溝が下方に開口しているため、固定部
6および可動部7の内部に異物が混入する、または発生
した場合でも、この異物は開口部から下方に落下する。
これにより、異物による絶縁性の低下を防止することが
できる。以上のように、本実施例によれば、機械的性
能、電気的性能および絶縁性能の優れたパッファ形ガス
遮断器とすることができる。
【0034】なお、本発明は、上述した実施例に限定さ
れるものではなく、1点切りのパッファ形ガス遮断器の
具体的な構成は、適宜変更可能である。例えば、上述の
実施例において、投入抵抗27や投入抵抗接点部5の配
置位置は、水平方向に対向配置された固定部6と可動部
7の下方とすることに限定されず、側方や上方等の位置
に適宜変更可能である。投入抵抗接点部5が固定部7と
可動部6の下方以外に配置する際には、この位置に対応
して、絶縁筒101に開口溝を形成する。これにより、
円滑に投入抵抗接点部5の投入・開離動作を行うことが
できる。
【0035】また、請求項2記載の発明では、投入抵抗
接点部が消弧室4の下方以外に配置された場合、開口溝
とは別に、絶縁筒に下方に開口する開口部を形成する。
このような開口部が形成されることにより、絶縁筒内部
に混入・発生する異物を絶縁筒内部から外部に落下させ
ることができる。これにより、絶縁性の低下を防止する
ことができる。
【0036】さらに、請求項3記載の発明では、図3に
示すように構成することができる。すなわち、投入抵抗
接点部が設けられていないパッファ形ガス遮断器におい
ても、固定部6を絶縁筒を介して絶縁支持させる構成と
することが可能である。この場合、絶縁筒101には、
下方に開口する開口部103を形成する。このような構
成では、絶縁筒101の剛性が大きく、固定部6と可動
部7が確実に絶縁支持され、アーク電極9と可動アーク
電極13の位置ずれが防止される。さらに、筒状である
ため、二次元的モデルによる電界計算により電界値を算
出することができ、電界強度を予め正確に把握すること
が可能となる。しかも、絶縁筒101には、下方に開口
する開口部103が設けられているため、異物が混入・
発生した場合でも、異物は下方に落下することになる。
したがって、固定部6と可動部7の絶縁支持部材とし
て、下方に開口部を有する絶縁筒を用いることにより、
機械的性能、電気的性能および絶縁性能の優れたパッフ
ァ形ガス遮断器とすることができる。
【0037】
【発明の効果】以上のように、本発明のパッファ形ガス
遮断器によれば、電気的・機械的信頼性が高く、絶縁性
能の優れた小型のパッファ形ガス遮断器を提供すること
ができる。特に、請求項1記載の発明によれば、投入抵
抗接点部の設けられたパッファ形ガス遮断器において、
固定側電極と可動側電極とを絶縁支持する部材として、
従来技術の絶縁ロッドに比べて断面積が大きい絶縁筒を
使用することにより、剛性が大きくなり、操作時の振動
が抑制され、電極の位置ずれが防止され、投入抵抗接点
部の電極の電界変化が防止される。また、絶縁筒では取
付構造が簡単になると共に、電界設計が容易になる。し
たがって、電気的・機械的信頼性の優れた小型のパッフ
ァ形ガス遮断器を提供することができる。
【0038】また、請求項2記載の発明では、請求項1
記載の絶縁筒に下方に開口する開口部が設けられること
により、絶縁筒内部に混入・発生した異物が絶縁筒外部
に落下させて、絶縁性の低下を防止できる。したがっ
て、絶縁性に優れたパッファ形ガス遮断器を提供するこ
とができる。
【0039】さらに、請求項3記載の発明では、固定側
電極と可動側電極とを絶縁支持する部材として、絶縁筒
を使用することにより、電界設計が容易になると共に、
組立性が良好になる。さらに、絶縁筒の下方に開口する
開口部を形成することにより、絶縁筒内部に混入・発生
する異物を開口部から落下させて、絶縁性の低下を防止
できる。したがって、絶縁性に優れたパッファ形ガス遮
断器を提供することができる。したがって、電気的信頼
性、機械的信頼性および絶縁信頼性に優れたパッファ形
ガス遮断器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のパッファ形ガス遮断器の一実施例を示
す断面図
【図2】図1の要部拡大透視図
【図3】他の実施例を示す断面図
【図4】従来のパッファ形ガス遮断器の断面図
【符号の説明】
1…ガス遮断器 2…容器 3…遮断部 4…消弧室 5…投入抵抗接点部 6…固定部 7…可動部 8…固定フィンガー 9…固定アーク電極 11…固定支え 12…可動電極 13…可動アーク電極 14…絶縁ノズル 15…操作ロッド 20…パッファシリンダ 21…絶縁ロッド 22…投入接点固定部 23…投入接点可動電極 24…絶縁部材 25…投入接点固定電極 26…ばね 101…絶縁筒 102…開口溝 103…開口部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁性ガスを封入した容器内に、消弧室
    とこの消弧室と電気的に並列に配置された投入抵抗接点
    部とからなる遮断部が設けられ、前記消弧室には開離動
    作及び投入動作を行うように接離可能に構成された一対
    の固定側電極と可動側電極が設けられ、前記投入抵抗接
    点部には、固定側電極に接続された投入接点固定電極
    と、可動側電極に接続されて可動側電極と共に移動して
    投入接点固定電極と接離可能となる投入接点可動電極と
    から構成されているパッファ形ガス遮断器において、 前記消弧室に、消弧室の固定側電極と可動側電極とを絶
    縁支持する絶縁筒が設けられ、 前記絶縁筒に、抵抗接点可動電極の移動部となる開口溝
    が形成されていることを特徴とするパッファ形ガス遮断
    器。
  2. 【請求項2】 前記絶縁筒には、下方に開口する開口部
    が設けられていることを特徴とする請求項1記載のパッ
    ファ形ガス遮断器。
  3. 【請求項3】 絶縁性ガスを封入した容器内に、固定側
    電極と可動側電極からなる一対の電極を有する消弧室を
    設け、前記消弧室の両電極を開離動作及び投入動作を行
    うように接離可能に構成しているパッファ型ガス遮断器
    において、 前記消弧室に、消弧室の固定側電極と可動側電極とを絶
    縁支持する絶縁筒が設けられ、 前記絶縁筒には、下方に開口する開口部が設けられてい
    ることを特徴とするパッファ形ガス遮断器。
JP5686894A 1994-03-28 1994-03-28 パッファ形ガス遮断器 Pending JPH07262889A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008171768A (ja) * 2007-01-15 2008-07-24 Toshiba Corp ガス遮断器

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008171768A (ja) * 2007-01-15 2008-07-24 Toshiba Corp ガス遮断器

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