JPH07262563A - 光学的情報再生装置 - Google Patents

光学的情報再生装置

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JPH07262563A
JPH07262563A JP6053851A JP5385194A JPH07262563A JP H07262563 A JPH07262563 A JP H07262563A JP 6053851 A JP6053851 A JP 6053851A JP 5385194 A JP5385194 A JP 5385194A JP H07262563 A JPH07262563 A JP H07262563A
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JP
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optical
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light source
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JP6053851A
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Hideo Ando
秀夫 安東
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】この発明の目的は、高密度記録が可能であっ
て、しかも、再生信号が安定に得られる情報再生装置を
提供することにある。 【構成】この発明の情報再生装置2は、相互に直交する
方向にそれぞれ異なる広がりを有する光を発生するレー
ザ12、レーザ12からの光を光ディスク4に集光する対物
レンズ24、光ディスク4で反射された光の強弱を検出す
る光検出器16、レーザ12からの光の一方の広がりの方向
に沿う光特性変換領域を有し、光ディスク4に向かう光
の一部を波面分割し、光学特性を変化させることにより
対物レンズ24を通過された光の集光スポットサイズを小
さくする光学特性変換素子20を含む光学ヘッド6と、光
検出器16から得られた信号から光学特性変換素子20によ
り生じるサイドローブの影響を除去する機能を有する2
値化回路52を含む情報再生回路8を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、記録媒体としての光
ディスクから情報を再生する情報再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】光学的情報再生装置すなわち光ディスク
装置は、記録媒体すなわち光ディスクに記録されている
情報を読み出すために利用される光学ヘッド装置、光学
ヘッド装置により検出された信号を再生する信号再生装
置、および、光学ヘッド装置と光ディスクの位置あるい
は再生された信号とホスト装置との間の信号の受け渡し
などを制御する制御装置などにより構成される。
【0003】今日、記録すべき情報の増大によって、光
ディスクの記録密度を向上させるためのさまざまな記録
方法が提案されている。
【0004】例えば、Y. Yamanaka, Y. Hirose and K.
KibotaによるJpn. J. Appl. Phys.vol. 28 (1989) Supp
l. 28-3の第197頁には、光源から発生した光を対物
レンズを利用して光ディスクに集光させる光路途中に、
中央部の光を含む一部を遮光する遮光バンドを配置する
ことで集光スポットサイズを小さくし、それによって、
光ディスクの記録密度を向上させる技術が記載されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記文
献によると、中央部の光を含む一部を遮光する遮光バン
ドにより集光スポットサイズを小さくすることで、その
周辺のサイドローブ強度が増加してしまう。すなわち、
光ディスクから情報が読みだされる場合に、符号間干渉
によるMTF特性の劣化を引き起こす。
【0006】この場合、光ディスク上に一定の周期で記
録されている記録マークから再生された再生信号振幅に
関し、マークの周期が特定の値 (例えば,サイドローブ
間隔に一致するマーク間隔など) をとるとき、再生信号
振幅が大幅に低減されることで、再生信号中の情報が正
確に読み出せなくなる問題がある。
【0007】この発明は、光学的情報再生装置間の個体
誤差に起因する検出特性の偏差が小さく、かつ、光学的
情報記憶媒体の形状変化の影響を受けにくい安定した再
生信号特性が得られ、再生信号の解像度が高く、かつ、
2値化後のジッター量の少ない再生信号を提供できる光
学的情報再生装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記問題点
に基づきなされたもので、光源と、情報記憶媒体上に上
記光源から出た光を集光する対物レンズと、この情報記
憶媒体から得られた信号を光の強弱として検出する光検
出器と、上記光源から上記情報記憶媒体に至る光路途中
で上記光の一部を波面分割し、光学特性を変化させるこ
とにより上記対物レンズを通過された光の集光スポット
サイズを小さくする光学特性変換素子とを含む光学ヘッ
ド手段と、上記光検出器から得られた情報に対し、上記
集光スポットの周囲に生じるサイドローブの影響を除去
する機能を有する2値化回路を含む情報再生手段とを有
することを特徴とする光学的情報再生装置を提供するも
のである。
【0009】また、この発明によれば、光源と、情報記
憶媒体上に上記光源から出た光を集光する対物レンズ
と、この情報記憶媒体から得られた信号を光の強弱とし
て検出する光検出器と、上記光源から上記情報記憶媒体
に至る光路途中で上記光の一部を波面分割し、光学特性
を変化させることにより上記対物レンズを通過された光
の集光スポットサイズを小さくする光学特性変換素子と
を含む光学ヘッド手段と、上記光検出器から得られた情
報に対し、上記集光スポットの周囲に生じるサイドロー
ブの影響を除去する機能を有する波形等価回路を含む情
報再生手段とを有することを特徴とする光学的情報再生
装置が提供される。
【0010】さらに、この発明によれば、第1の方向と
この第1の方向と直交する第2の方向にそれぞれ異なる
広がりを有する光を発生する光源と、この光源からの光
を情報記憶媒体上に集光する対物レンズと、上記情報記
憶媒体で反射された光の強弱を検出する光検出器と、上
記第1の方向および第2の方向のいづれかの方向と平行
に形成され、上記光の特性を変換する領域を有し、上記
光源から上記情報記憶媒体に至る光路途中に配置される
ことで、上記光源から上記情報記録媒体へ向かう光の一
部を波面分割し、光学特性を変化させることにより上記
対物レンズを通過された光の集光スポットサイズを小さ
くする光学特性変換素子とを含む光学ヘッド装置が提供
される。またさらに、この発明によれば、第1の方向と
この第1の方向と直交する第2の方向にそれぞれ異なる
広がりを有し、上記第2の方向に対する広がりが上記第
1の方向に対する広がりよりも大きな広がりを有する光
を発生する光源と、この光源からの光を情報記憶媒体上
に集光する対物レンズと、この情報記憶媒体で反射され
た光の強弱を検出する光検出器と、上記第1の方向と平
行に形成され、上記光の特性を変換する領域を有し、上
記光源から上記情報記憶媒体に至る光路途中に配置され
ることで、上記光源から上記情報記録媒体へ向かう光の
一部を波面分割し、光学特性を変化させることにより上
記対物レンズを通過された光の集光スポットサイズを小
さくする光学特性変換素子とを含む光学ヘッド装置が提
供される。
【0011】さらにまた、この発明によれば、第1の方
向とこの第1の方向と直交する第2の方向にそれぞれ異
なる広がりを有し、上記第2の方向に対する広がりが上
記第1の方向に対する広がりよりも大きな広がりを有す
る光を発生する光源と、この光源からの光を情報記憶媒
体上に集光する対物レンズと、この情報記憶媒体で反射
された光の強弱を検出する光検出器と、上記第1の方向
と平行に形成され、上記光の特性を変換する領域を有
し、上記光源から上記情報記憶媒体に至る光路途中に配
置されることで、上記光源から上記情報記録媒体へ向か
う光の一部を波面分割し、光学特性を変化させることに
より上記対物レンズを通過された光の集光スポットサイ
ズを小さくする光学特性変換素子と、を含む光学ヘッド
手段と、上記光検出器から得られた情報に対し、上記集
光スポットの周囲に生じるサイドローブの影響を除去す
る機能を有する2値化回路を含む情報再生手段とを有す
ることを特徴とする光学的情報再生装置が提供される。
【0012】
【作用】この発明によれば、光源から発生される光の広
がりの方向に対応して所定の方向に揃えられた方向性を
有し、情報記録媒体に向かう光源からの光の一部を波面
分割することで、情報記録媒体に向かう光の集光スポッ
トの大きさを低減する光学特性変換素子により情報記録
媒体に集光される光のビームスポットが低減される。ま
た、この光学特性変換素子により生じる集光スポットの
周辺のサイドローブにより発生されるDC成分は、DC
レス2値化回路を含む情報再生手段により2値化に先立
って除去される。さらに、光学特性変換素子は、光源か
らの光の広がりの方向に対応して、情報記録媒体による
光源からの光の回折により生じる回折光の集光スポット
の重なり合いを最適化できる。
【0013】これにより、情報記録媒体に対して高密度
の記録が可能で、かつ、信頼性の高い2値化信号すなわ
ち再生出力が得られる情報再生装置ならびに高密度記録
に適した光学ヘッド装置が提供される。
【0014】
【実施例】図1には、この発明の実施例である情報再生
装置が示されている。
【0015】情報再生装置2は、着脱可能に形成された
記録媒体すなわち光ディスク4に、レーザビーム (光ビ
ーム) Lを照射するとともに、光ディスク4で反射され
たレーザビームLを取り出す光学ヘッド装置6、光学ヘ
ッド装置6を介して取り出された光を電気信号に変換
し、光ディスク4に記録されている情報を再生する情報
再生回路8、および、制御回路10などにより構成されて
いる。
【0016】光学ヘッド装置6は、断面ビーム形状即ち
ビームスポットが楕円形であって、発散性の光即ちレー
ザビームLを発生する半導体レーザ (光源、以下、レー
ザとする) 12、ハーフプリズム14aに形成された偏光ビ
ームスプリット面14bを含み、レーザ12により発生され
たレーザビームLを光ディスク4に向かって案内すると
ともに、光ディスク4で反射されたレーザビームLを、
光ディスク4へ向かうレーザビームLから分離する偏光
ビームスプリッタ14、および、検出領域が、例えば、4
つの検出領域 (セル) 16aないし16dに分割され、偏光
ビームスプリッタ14により分離されたレーザビームLを
電気信号に変換する光検出器16などを含んでいる。な
お、偏光ビームスプリッタ14は、楕円補正面14dを有
し、偏光ビームスプリット面14bを挟んで一体に形成さ
れた楕円補正プリズム14cを有し、レーザ12から出射さ
れたレーザビームLのファーフィールド位置での楕円の
強度分布すなわちビーム断面形状をおおむね円形に整え
る。すなわち、偏光ビームスプリッタ14により、レーザ
12から出射されたレーザビームLの記録時の利用効率
(光ディスク4上に照射される光量とレーザ12から出射
される総光量の比) が向上される。この場合、楕円補正
面14dは、最適な楕円補正率を提供するよう、偏光ビー
ムスプリッタ14に入射される光軸Oに対して所定の角度
で配置される。
【0017】レーザ12と偏光ビームスプリッタ14との間
には、レーザ12からのレーザビームLをコリメートする
コリメートレンズ18が配置されている。
【0018】偏光ビームスプリッタ14と光ディスク4と
の間には、偏光ビームスプリッタ14を通過され、光ディ
スク4へ向かうレーザビームLの光学特性を所定の特性
に変換する光学特性変換素子20、光ディスク4に向かう
レーザビームLと光ディスク4で反射されたレーザビー
ムLとのアイソレーションを整合するλ/4板22、およ
び、光ディスク4の記録面上に集束させるとともに光デ
ィスク4で反射されたレーザビームLを再び平行ビーム
に戻す集光素子即ち対物レンズ24などが順に配置されて
いる。なお、光学特性変換素子20は、例えば、コリメー
トレンズ18と偏光ビームスプリッタ14との間あるいは偏
光ビームスプリッタ14と光検出器16との間のいづれに配
置されてもよい。また、対物レンズ24は、図示しないレ
ンズ保持部材を介して光ディスク4の記録面と直交する
方向すなわちフォーカシング方向および光ディスク4の
記録面と平行な方向であって記録面に形成されているト
ラック (すなわちガイド溝) を横切る方向すなわちトラ
ッキング方向に移動可能に形成されている。
【0019】偏光ビームスプリッタ14と光検出器16との
間には、偏光ビームスプリッタ14を介して分離されたレ
ーザビームLに所定の集束性を与える集束レンズ26、集
束レンズ26を通過されたレーザビームLにフォーカシン
グおよびトラッキングのための所定の特性を与えるシリ
ンドリカルレンズ28が配置されている。集束レンズ26お
よびシリンドリカルレンズ28は、それぞれ、フォーカス
ずれ検出のための非点収差法、および、トラックずれ検
出のためのプッシュ−プル法に利用される。
【0020】対物レンズ24は、レンズ24を保持するとと
もに、レンズ24をフォーカシング方向およびトラッキン
グ方向に移動させるための推進力を提供するフォーカス
コイル30およびトラッキングコイル32が一体に配置され
た (図示しない) レンズ保持部材により、フォーカシン
グ方向およびトラッキング方向に移動可能に保持されて
いる。
【0021】光検出器16の出力は、制御回路10を介して
制御される情報再生回路8に供給される。
【0022】情報再生回路8は、光検出器16の第1ない
し第4の検出領域 (セル) 16aないし16dのそれぞれに
接続されたプリアンプ34aないし34d、各プリアンプ34
aないし34dにより所定のレベルまで増幅された光ディ
スク4からの反射レーザビームLすなわち各プリアンプ
34aないし34dを合成して再生信号を提供する加算器34
e、各プリアンプ34aないし34dからの出力に基づいて
フォーカスずれを検出してフォーカスコイル30により対
物レンズ24のフォーカス方向の位置を補正するフォーカ
ス制御部36、各プリアンプ34aないし34dからの出力に
基づいてトラックずれを検出してトラックコイル32によ
り対物レンズ24のトラック方向の位置を補正するトラッ
ク制御部38、および、加算器34eからの出力に基づい
て、光ディスク4に記録されている情報を再生する情報
再生部40などにより構成される。
【0023】フォーカス制御部36は、各プリアンプ34a
ないし34dからの出力に応じてフォーカスずれを検出す
るフォーカスずれ検出回路42およびフォーカスずれ検出
回路42の出力に基づいてフォーカスコイル30に供給する
電流量を変化させるフォーカス補正ドライブ回路44によ
り構成される。
【0024】トラック制御部38は、各プリアンプ34aな
いし34dからの出力に応じてトラックずれを検出するト
ラックずれ検出回路46およびトラックずれ検出回路46の
出力に基づいてトラックコイル32に供給する電流量を変
化させるトラック補正ドライブ回路48により構成され
る。
【0025】情報再生部40は、加算器34eからの出力の
「うねり」を低減する波形等価回路50、波形等価回路50
を介して「うねり」が低減された信号を所定のスレショ
ルドレベルで2値化する2値化回路52、2値化回路52に
より2値化された信号から光ディスク4に記録されてい
る情報を再生する復調回路54、および、制御回路10の制
御により、復調回路54から出力される再生信号の誤りを
訂正するエラー訂正部56などにより構成される。
【0026】エラー訂正部56は、所定の規則に従って予
め規定されているエラー訂正コードを記憶しているエラ
ー訂正コード付加部58と一体に形成されている。なお、
エラー訂正部56およびエラー訂正コード付加部58は、制
御回路10の制御により、光ディスク4に情報を記録する
際にも利用される。
【0027】制御回路10は、情報再生回路8のエラー訂
正回路56により誤り訂正された光ディスク4に記録され
ている情報を表示装置たとえばディスプレイあるいは出
力装置たとえばプリンタ装置などに出力するために、お
よび、外部装置たとえばホストコンピュータHあるいは
外部記憶装置Mから供給される記録すべきデータを一時
的に記憶するためのバッファメモリ60、バッファメモリ
60に取り込まれたデータをレーザ12による光ディスク4
への記録に適した信号形態に変換する変調回路62、変調
回路62から出力される記録データに基づいてレーザ12を
駆動するためのパルス信号を発生する記録パルス波形発
生回路64、記録パルス波形発生回路64により発生された
記録用パルスに対応してレーザ12から出射されるレーザ
ビームLの光強度を変化させるレーザ発光ドライブ回路
66、および、それぞれの回路における信号すなわちデー
タの受け渡しを制御する信号制御用CPU68などにより
構成される。
【0028】信号制御CPU68には、光検出器16の各セ
ル16aないし16dにより検出された光ディスク4からの
反射レーザビームLの出力すなわち各プリアンプ34aな
いし34dから出力され、既に説明したフォーカス制御部
36およびトラック制御部38により検出されたフォーカス
ずれおよびトラックずれに基づいてフォーカスコイル30
およびトラックコイル32に供給すべき制御電流量を規定
するドライブコントロール用CPU70も接続されてい
る。
【0029】図2には、図1に示されている光学ヘッド
装置に利用される光学特性変換素子の一例が示されてい
る。
【0030】光学特性変換素子20は、ガラスあるいはプ
ラスチックにより形成された平板状の本体20aに、例え
ば、同心円状の環状突起20bが形成されたものである。
突起20bと本体20aの平面部20cは、相互に平行に形成
される。また、突起20bが平面部20cから突き出される
量hは、突起20bに入射されるレーザビームLの位相を
本体20aに入射されるレーザビームLに比較してπ (+
2nπ、但し、nは整数) ラジアンだけシフト可能に規
定される。ここで、突起hの量を最適に形成すること
で、従来の技術の項で説明した集光スポットサイズを小
さくする方法における周辺サイドローブ強度の増加を低
減できる。なお、光学特性変換素子20の詳細な説明は、
本願発明者による学会論文、H. Ando, Jpn. J. Appl. P
hys. vol.31 (1992) 第557頁などに詳細に説明され
ているのでここでは省略する。
【0031】図3には、光検出器16の各検出領域 (セ
ル) 16aないし16dと、対物レンズ24により各セル16a
ないし16dに投影されるビームスポットSすなわち光デ
ィスク4から反射された反射レーザビームLの投影像の
状態が示されている。
【0032】図3は、ビームスポットSは、対物レンズ
24と光ディスク4の記録面の距離が所定値であって、か
つ、対物レンズ24の光軸を通過されたレーザビームLと
光ディスク4の記録面のトラックとが一致している場
合、すなわち、合トラック (オントラック) 、かつ、合
焦点 (フォーカス) 状態を示している。なお、ビームス
ポットS´ (破線) は、デフォーカス (非合焦時) の一
例を、ビームスポットS'' (一点鎖線) は、オフトラッ
ク (非合トラック) の一例を、それぞれ、示している。
【0033】次に、光学ヘッド装置6による光ディスク
4の情報の再生について説明する。レーザ12から発生さ
れたレーザビームLは、コリメートレンズ18を介して平
行ビームLに変換され、偏光ビームスプリッタ14の楕円
補正面14dを介してビームスポット断面形状が概ね円形
に補正される。このビームスプリッタ14からのレーザビ
ームLは、光学特性変換素子20を介して環状突起20bを
通過されるレーザビームLと平面部20cの中央部および
周辺部をそれぞれ通過される第1ないし第3のレーザビ
ームLに波面分割されたのち、λ/4板22を介して円偏
光に変換され、対物レンズ24へ入射される。
【0034】対物レンズ24へ入射されたレーザビームL
は、対物レンズ24によって集束性が与えられて、光ディ
スク4の記録面に照射される。
【0035】光ディスク4の記録面に照射されたレーザ
ビームLは、光ディスク4の記録面で反射される。この
とき、光ディスク4に記録されている情報 (すなわち記
録マーク、以下、ピットとする) の有無に応じて局所的
に反射率が変化される。
【0036】光ディスク4から反射されたレーザビーム
Lは、再び、対物レンズ24、λ/4板22、および、光学
特性変換素子20を順次通過され、偏光ビームスプリッタ
14に戻される。
【0037】偏光ビームスプリッタ14に戻された光ディ
スク4からの反射レーザビームLは、ビームスプリット
面14bにより光検出器16に向かって反射される。
【0038】ビームスプリット面14bによって反射さ
れ、光検出器16に導かれたレーザビームLは、各検出器
16の各セル16aないし16dを介して、入力光強度に直線
的に対応する電流に変換され、情報再生回路8へ入力さ
れて、対物レンズ24のフォーカスずれ検出およびトラッ
クずれ検出に利用されるとともに、光ディスク4に記録
されている情報として再生される。
【0039】光検出器16の各セル16aないし16dにより
光電変換された光ディスク4からの反射レーザビームL
は、各セル16aないし16dに対応して接続されているか
らプリアンプ34aないし34dにより、電流−電圧変換さ
れる。
【0040】各プリアンプ34aないし34dからの信号
は、フォーカスずれ検出回路42を介して (16a+16b) − (16c+16d) = Fe によりフォーカスずれ量Feに変換される。ここで、F
e=0は、合焦すなわちフォーカスを示す。
【0041】また、各プリアンプ34aないし34dからの
信号は、トラックずれ検出回路46を介して (16a+16d) − (16b+16c) = Te によりトラックずれ量Teに変換される。なお、Te=
0は、合トラックすなわちオントラックを示す。
【0042】フォーカスエラー信号Feおよびトラック
エラー信号Teは、それぞれ、フォーカス補正ドライブ
回路44およびトラック補正ドライブ回路48に供給され、
フォーカス補正ドライブ回路44およびトラック補正ドラ
イブ回路48により、フォーカスコイル30及びトラックコ
イル32に供給すべき補正量 (補正電流値) に変換され
る。
【0043】フォーカス補正ドライブ回路44およびトラ
ック補正ドライブ回路48は、ドライブコントロール用C
PU70からの指示に応じて、それぞれの補正ドライブ回
路44およびドライブ回路48により規定された補正量 (電
流値) に対応するコイル駆動電流 (補正電流) を、フォ
ーカスコイル30およびトラックコイル32に供給する。従
って、対物レンズ24が非合焦および非合トラック状態で
あっても、合トラックおよび合焦状態に維持される。
【0044】一方、加算器34eにより、総和が求められ
た各プリアンプ34aないし34dの出力は、再生信号Rと
して波形等価回路50によりアナログ処理されたのち、2
値化回路52により「1」か「0」の2値の信号に変換さ
れる。
【0045】2値化回路52により「1」か「0」のディ
ジタル信号に変換された光ディスク4に記録されている
情報は、復調回路54により復調されたのち、信号制御用
CPU68の制御によりエラー訂正コード付加部58から供
給されるエラー訂正コードに応じてエラー訂正部56でエ
ラー訂正され、バッファメモリ60に、一旦、記憶され
る。
【0046】バッファメモリ60に記憶された光ディスク
4の情報は、信号制御CPU68あるいは図示しないホス
トコンピュータの指示により、外部装置たとえばプリン
タあるいは表示装置に出力される。
【0047】一方、光ディスク4に情報が記録される場
合には、図示しないホストコンピュータあるいは信号制
御CPU68の指示により、外部記憶装置M例えばホスト
コンピュータの (図示しない) ハードディスク装置ある
いは通信回線を介して供給される情報がバッフアメモリ
60に、一時的に、記憶される。
【0048】バッファメモリ60に記憶された情報は、信
号制御用CPU68の制御によりエラー訂正コード付加部
58から供給されるエラー訂正コードに応じてエラー訂正
部56でエラー訂正されたのち、変調回路62で記録マーク
すなわちピット情報に対応する符号化データに変換さ
れ、記録パルス波形発生回路64に入力される。
【0049】なお、光ディスク4に対する記録方法とし
て「マーク長記録」方式が利用されている場合には、光
ディスク4の記録面のトラックに沿って、細長いマーク
を形成する必要ある。しかしながら、連続した記録など
により、光ディスク4の記録面に、高パワーの記録レー
ザビームが長時間照射された場合には、レーザ12の蓄熱
効果により「雨ダレ状」すなわち後端側に尾を引いたテ
ィアドロップ状のマークが形成される。このため、理想
に近い、細長いマークを形成するために、記録パルス波
形発生回路64により、記録パルスを複数のパルスに分け
た記録波形あるいは連続したデータの長さに応じて出力
が階段状に変化される記録波形が発生される。
【0050】記録パルス波形発生回路64からのパルス出
力は、レーザ発光ドライブ回路66に供給され、レーザ12
から光ディスク4に向かって出射されるレーザビームL
を、符号化データに基づいて強度変調する。
【0051】この強度変調されたレーザビームLによ
り、光ディスク4の記録面のトラックに沿って、符号化
データに対応するピットの列が形成される。すなわち、
情報が光ディスク4に記録される。なお、レーザ発生ド
ライブ回路66によりレーザ12に印加される電流値は、信
号処理用CPU68の制御により、情報再生時には、光デ
ィスク4への照射光量が低減されるように制御されると
ともに、記録時には、記録パルス波形発生回路64からの
パルス波形に対応して断続的に増加されるよう規定され
る。
【0052】ところで、図4 (a) に示されるように、
光ディスク4の記録マークすなわちピットPの周囲に
は、集光スポットSの0次スポットSaに加えて1次サ
イドローブSbないし2次サイドローブScが生じるこ
とが知られている。
【0053】既に、図2に関連して説明したように、サ
イドローブの光強度を低減する方法が本件出願の発明者
により提案されているが、図4 (a) に示した集光スポ
ットSに対応する光検出器16からの出力Rは、図4
(b) に示されるように、各サイドローブの影響によ
り、僅かではあるが、Roの前後にRaおよびRbの
「うねり」を含むことは避けられない。
【0054】図4 (a) および図4 (b) により説明し
た出力Rの「うねり」は、例えば、図5 (a) に示され
るように、記録間隔の狭いピット列に対し、図5 (c)
の曲線a (実線) に、α,βあるいはγで示されるよう
な、出力Rのレベルの変動、すなわち、サイドローブの
影響により、再生信号RにDC成分が重畳されてしま
う。この場合、図5 (c) の曲線b (破線) に比較し
て、光ディスク4に記憶されている情報の再生が不安定
となる。
【0055】以下に、出力Rのレベルの変動の影響を除
去できる信号処理回路 (情報再生回路) の例を示す。
【0056】図6には、図1に示されている情報再生回
路8の波形等価回路50の一例が示されている。
【0057】図6によれば、波形等価回路50は、入力端
Iに入力された信号を遅延させる第1および第2の遅延
素子72および74、遅延素子72および74により遅延された
信号の相殺係数値 (逓倍率) Aを規定するゲイン調整部
76、及び、遅延素子72および74とゲイン調整部76を介し
て出力される信号を合成して出力端Oに出力する合成部
78などにより構成される。
【0058】図7 (a) に示される集光スポットSに対
応して出力された出力信号Rは、遅延素子72および74を
通らずに合成部78に入力される信号r (図7 (b) )
と、遅延素子72のみを通過される信号r1 (図7 (c)
) と、遅延素子72および74を通過される信号r2 (図
7 (d) と、に分配されたのち、合成部78により合成さ
れて、図7 (e) に示されるような、ピットPの周辺部
で波打つことのない再生信号rに変換される。
【0059】すなわち、図7 (a) に示される集光スポ
ットSによる出力R (ここではroとする) は、スポッ
トSoに対応する光量変化点ξの周辺に生じる光量変化
点ζあるいはν (スポットSaに対応する) による「う
ねり」を含むことから、遅延素子72および74により光量
変化点ξを、図7 (c) および図7 (c) に示されるよ
う、所定時間分だけ遅延させることにより得られる出力
1 およびr2 と合成されることで、図7 (e) に示さ
れるような「うねり」成分の大きさが低減された合成出
力rに変換される。
【0060】ここで、合成部78により出力端Oに出力さ
れる信号rは、 r = ro − A (R1 +R2 ) 、 Aは、相殺係
数 により求められる。
【0061】なお、入力端Iに入力された信号Rと出力
端Oに出力される信号rとの間に、δで示される遅れ分
(遅延時間) が含まれるが、信号処理用CPU66によ
り、他の信号とのタイミングが整合される。図8には、
図1に示されている情報再生回路に適した2値化回路で
あって、DC成分の影響を除去できる2値化回路の一例
が示されている。
【0062】図8によれば、2値化回路52は、入力端I
に入力された再生信号Rを微分する微分回路81、微分回
路81に接続され、微分回路81により微分された微分信号
をさらに微分する微分回路 (2階微分回路) 82および2
階微分回路82に接続されたコンパレータ83、微分回路81
に接続され、微分回路81により微分された信号の極性を
判定する極性判定回路84、入力端Iに入力された信号に
基づいて光ディスク4のピットの位置を検出するマーク
位置検出回路85、2階微分回路82からのコンパレータ83
の出力の極性を反転させる (マイナス入力) インバータ
86、インバータ86を含み、マーク位置検出回路85からの
出力とによりピットの端部すなわちマークエッジを検出
するマークエッジ検出回路87、及び、極性判定回路84か
らの出力とマークエッジ検出回路87からの出力とを合成
するマークエッジ/極性合成回路88などにより構成され
る。
【0063】入力端Iに入力された再生信号Rは、微分
回路81で微分されてDC成分が除去される。微分回路81
からの出力は、極性判定回路84により、立上がり信号か
立下がり信号かが判定されるとともに、2階微分回路82
およびコンパレータ83を通過されてクロス点が検知され
たのち、マークエッジ検出回路87により検知されたマー
クエッジとマークエッジ/極性合成回路88で合成され
て、2値信号に変換される。なお、2階微分回路82を通
過された信号は、インバータ86により極性が反転された
のち、マーク位置検出回路85からのマークエッジ信号と
のANDにより、2階微分回路82からの出力が補完され
る。
【0064】従って、2値化回路52から出力される出力
信号rは、DC成分の影響を受けないDCフリーとな
る。
【0065】図9には、図1に示されている情報再生回
路に適した2値化回路であって、DC成分のレベルの変
動の影響を除去できる2値化回路の一例が示されてい
る。
【0066】図9によれば、2値化回路 152は、入力端
Iに入力された再生信号RのDC成分のレベル変動に対
応してスライスレベル (スレショルドレベル) を設定す
るスライスレベル設定部92、及び、コンパレータ94など
により構成される。
【0067】スライスレベル設定部92に入力された再生
信号Rは、帯域が落されたのちDC成分のレベル変動に
追従して変化されるスレショルドレベルに基づいて2値
化され、コンパレータ94を介して出力端Oに出力され
る。
【0068】従って、2値化回路 152から出力される出
力信号rは、DC成分のレベルの変動の影響を受けない
オートスライスDCフリーとなる。
【0069】図10には、図9に示されている2値化回路
の変形例が示されている。
【0070】図10によれば、2値化回路 252は、入力端
Iに入力された再生信号Rの下端レベルすなわちボトム
レベルと上端レベルすなわちピークレベルのエンベロー
プ信号の一方、例えば、ボトムレベルを検出するボトム
レベル検出部 102、エンベロープ信号の他の一方すなわ
ちピークレベルを検出するピークレベル検出部 104、そ
れぞれの検出部 102および 104で検出されたボトムレベ
ルとピークレベルとの中間レベルを検出する中間レベル
検出部 106、及び、コンパレータ 108などにより構成さ
れる。
【0071】入力端Iに入力された再生信号Rは、それ
ぞれのレベル検出部 102および 104によりボトムレベル
とピークレベルが検出されたのち、中間レベル検出部 1
06を介して中間レベルが求められ、この中間レベルをス
ライスレベルとして2値化されて、コンパレータ 108を
通過されたのち出力端Oに出力される。
【0072】従って、2値化回路 252から出力される出
力信号rは、DC成分のレベルの変動の影響を受けない
オートスライスDCフリーとなる。
【0073】図11は、図8に示されている2値化回路の
別の実施例であって、再生信号からDC成分を除去でき
る2値化回路の一例が示されている。
【0074】図11によれば、2値化回路 352は、入力端
Iに入力された再生信号RのDC成分のみを抜き出すロ
ーパスフィルタ 112、ローパスフィルタ 112により抜き
出されたDC成分と再生信号Rとを合成する合成回路 1
14、及び、コンパレータ 116などにより構成される。
【0075】入力端Iに入力された再生信号Rは、ロー
パスフィルタ 112により分離されたDC成分が合成回路
114で合成されることで、すなわち、合成回路 114を介
して再生信号Rからローパスフィルタ 112により分離さ
れたDC成分が抜き出されることで、DC成分を含まな
い出力信号に変換されて、コンパレータ 116を経由して
出力端Oに出力される。
【0076】従って、2値化回路 352から出力される出
力信号rは、DC成分を含まないDCレス信号となる。
【0077】図12は、図6に示されている波形等価回路
と図8に示されている2値化回路の双方の機能を有する
DCレス2値化回路を示している。
【0078】図12によれば、DCレス2値化回路 452
は、入力端Iに入力された出力信号Rを所定時間遅延さ
せる第1および第2の遅延素子 121および 122、それぞ
れの遅延素子 121および 122により遅延された信号のD
C成分を抜き出すローパスフィルタ 123および 124、そ
れぞれのローパスフィルタ 123および 124により抜き出
されたDC成分と遅延素子 121および 122により遅延さ
れた信号を合成する合成回路 125およびコンパレータ 1
26などにより構成される。
【0079】入力端Iに入力された出力信号Rは、現在
読もうとしている部分 (α点) の前後に相当する2つの
部分 (β点およびγ点) で分岐され、それぞれ、ローパ
スフィルタ 123および 124に入力される。すなわち、図
6および図7で既に説明したように、 (β点) の出力お
よび (β点) を基準として遅延素子 121および 122によ
り遅延された (δ点) の出力を、合成回路 125を介して
(β点) を基準として遅延素子 121により遅延された
(α点) の出力と合成することで、DC成分が除去され
る。
【0080】なお、図12では、 (α点) に関し、前後
(β点およびγ点) を演算したが、どちらか一方のみの
DC成分を取り除くだけでもよい。
【0081】ところで、図2に示したようなおおむね真
円形の光学特性変換素子20が利用される場合、図4
(a) 及び図4 (b) に示したサイドローブの影響によ
り、記録間隔の狭いピット列に対し、図5 (c) の曲線
a (実線) に、α,βあるいはγで示されるような、出
力Rのレベルの変動が生じることは、既に説明した通り
である。
【0082】ここで、記録間隔の狭いピット列の情報を
再生する際に、サイドローブがピット列の前後に生じに
くい光学特性変換素子の形状を考察する。
【0083】図13および図14には、図1に示した光学ヘ
ッド装置に利用される光学特性変換素子の好ましい例が
示されている。
【0084】図13によれば、光学特性変換素子 130は、
ガラスあるいはプラスチックにより形成された平板状の
本体 132に、X軸に沿って延出され、通過されるレーザ
ビームLの特性を局所的に変化させる第1および第2の
帯状の光学特性変換領域 134aおよび 134bを有してい
る。なお、レーザ12からのレーザビームLは、Z軸方向
に通過される。
【0085】光学特性変換領域 134aおよび 134bは、
それぞれ、Z軸に対して直交するよう規定される平面部
136から深さhだけ切り欠かれることで形成される。な
お、光学特性変換領域 134aおよび 134bは、それぞ
れ、Z軸とX軸の交点を含み、X軸に沿って延出される
中心線 138に対し、おおむね、等距離 (線対称) に配置
される。また、第1および第2の帯状の光学特性変換領
域 134aおよび 134bの幅は、それぞれ、中心線 138か
ら距離a (中心線 138から離れた側) および距離b (a
>b、中心線寄り) に規定される。
【0086】ここで、図2に示されている光学ヘッド装
置6の対物レンズ24の瞳半径を1とすると、光学特性変
換領域 134aおよび 134bの複素振幅透過率 (複素振幅
透過率については、本願発明者による論文、H. Ando, J
pn. J. Appl. Phys. vol. 31(1992) 第557頁などを
参照) は、一般式、te-3 (01) で表わすこと
ができる。なお、光学特性変換素子 130が完全位相タイ
プであるならば、t=1となる。また、深さhは、例え
ば、光学特性変換領域 134aおよび 134bに入射される
レーザビームLの位相を、平面部 136 (本体 132) に入
射されるレーザビームLの位相に比較してπ (+2n
π、但し、nは整数) ラジアンだけシフト可能に規定さ
れる。
【0087】図14よれば、光学特性変換素子 140は、ガ
ラスあるいはプラスチックにより形成された平板状の本
体 142に、X軸に沿って延出され、通過されるレーザビ
ームLの特性を局所的に変化させる第1および第2の帯
状の光学特性変換領域 144aおよび 144bを有してい
る。なお、レーザ12からのレーザビームLは、Z軸方向
に通過される。また、光学特性変換領域 144aおよび 1
44bは、それぞれ、Z軸とX軸の交点を含み、X軸に沿
って延出される中心線 148に対し、おおむね、等距離に
配置される。
【0088】光学特性変換領域 144aおよび 144bは、
それぞれ、Z軸に対して直交するよう規定される平面部
146に、X軸に沿って延出されるとともにY軸方向に所
定の幅で形成される遮光コーティングであって、平面部
146に入射されるレーザビームLの光量を低下させる。
なお、第1および第2の帯状の光学特性変換領域 144a
および 144bの幅は、それぞれ、中心線 148から距離a
(中心線 148から離れた側) および距離b (a>b、中
心線寄り) に規定される。
【0089】ここで、図2に示されている光学ヘッド装
置6に組み込まれる対物レンズ24の瞳半径を1とする
と、光学特性変換領域 144aおよび 144bにおけ複素振
幅透過率は、図13に示されている例と同様に、一般式、
te-3 (01) で表わすことができる。なお、光
学特性変換素子 140が完全遮光タイプ (透過率0) であ
るならば、t=0となる。なお、光学特性変換素子 140
において、b=0とすると、光学特性変換領域は、 (後
述、図20に示すように) 一つの領域のみに集約されるこ
とになる。
【0090】この場合、図13ならびに図14に示されてい
るような一方向に延出された複数の帯状の特性変換領域
を有する光学特性変換素子 130あるいは 140が利用され
ることで、ピット列の法線方向に生じるサイドローブが
ピット列の法線方向と平行名方向に拡散されることか
ら、図1に示されている再生信号処理回路8の波形等価
回路50が不要になる。すなわち、光学特性変換素子 130
あるいは 140が利用される場合には、光ディスク4に集
光される集光スポットのピット列の法線方向に生じるサ
イドローブ強度が低減できることから、図1に破線で示
すように、加算器34eにより加算された各プリアンプ34
aないし34dの出力の総和を、2値化回路52に直接入力
可能となる。
【0091】次に、光ディスク4の記録面に投影される
レーザビームLの集光ビームスポットの変動を一定の範
囲に抑える方法について説明する。
【0092】既に説明したように、光ディスク4の記録
面に投影されるレーザビームLの集光スポットの大きさ
が変動することは、光ディスク4に集光されるレーザビ
ームLのトータル光量を変動させる。この場合、光ディ
スク4上での干渉光の量が変化することから、情報再生
装置2ごとに検出感度が変動する問題が生じる。
【0093】ところで、レーザ12から出射されるレーザ
ビームLは、図15から明らかなように、ビームスポット
断面が、おおむね、楕円となる発散性を有する。この場
合、楕円の短軸方向は、レーザ12の下層半導体12aと上
層半導体12bの接合面に平行な方向に規定される。従っ
て、楕円の長軸方向は、下層半導体12aと上層半導体12
bの接合面と直交する方向となる。
【0094】このことから、この発明の実施例である光
学特性変換素子が利用される場合には、レーザビームL
の集光スポットの変動をできるだけ取り除くこと好まし
い。以下に、レーザビームLのビームスポット断面形状
と光学特性変換素子の特性変換領域の形状について考察
する。
【0095】レーザ12からのレーザビームLの中心とレ
ーザビームLの光強度が1/2になる位置とのなす角を
開き角θとし、長軸方向 (接合面と直交する方向) の開
き角をθN 、および、短軸方向 (接合面に平行な方向)
の開き角をθP とする。
【0096】従って、レーザビームLの長軸方向の開き
角θN は θN = θN +δθN (σθN が開き角の変動量) … (1) で、また、短軸方向の開き角θP は θP = θP +δθP (σθP が開き角の変動量) … (2) で、それぞれ、示される。
【0097】(1) 式と (2) 式は、一般式 θ = θ+δθ … (3) に置き換え可能であるから、以下、 (3) 式を用いて説
明する。
【0098】次に、図1に示されているコリメートレン
ズ18の焦点距離をfC 、楕円補正用プリズム14cにより
ビーム断面形状が補正される方向すなわち短軸 (一般
に、楕円補正用プリズム14cにレーザビームLが楕円補
正される場合、短軸方向が拡大される) 方向の拡大倍率
をMP とする。なお、楕円補正が必要ない方向すなわち
長軸方向は、拡大倍率MN =1で示される。ここで、M
P およびMN (MN =1を含む) を一般化してMで表わ
す。
【0099】レーザビームLの断面強度分布をガウス近
似した場合、コリメートレンズ18により平行光に変換さ
れたレーザビームLの光強度がビームスポットの中央の
-2になる位置までの距離 (ビーム半径) Wは
【数1】 で示される。
【0100】対物レンズ24を通過するビームのビーム充
てん率を示すA/W値をσで表わすと、対物レンズ24の
焦点距離がf0 、NA値がNAで示されるとき
【数2】 となる。
【0101】以下、各図面における座標軸を基準とし、
X軸を投影した方向のパラメータに添字x を、及び、Y
軸を投影した方向のパラメータに添字y を付加して説明
を進める。また、光ディスク4の記録面上での座標値を
(X,Y) で示すとともに、原点 (0,0) の位置を集
光スポットの中心位置に対応させるものとする。
【0102】ここで、対物レンズ24に入射するレーザビ
ームLの振幅分布をガウス近似して
【数3】 と仮定する。
【0103】この場合、光ディスク4の記録面上でのY
軸方向の集光スポット振幅分布は、
【数4】 で表され、aとbの値が充分小さい場合にはYの値が小
さい所では (7) 式は
【数5】 に変形できる。
【0104】ここで、ζ=がnπ (n:整数) に近似で
きるとき、光学特性変換素子20の有無に応じて合焦位置
が変化した状態における光ディスク4の記録面上の集光
スポット中心強度の比を、ピーク効率ηとすると
【数6】 が求められる。
【0105】(9) 式を (8) 式に代入すると、
【数7】 が導き出される。
【0106】従って、集光スポット強度分布において中
心強度の半値を取る位置までの中心からの距離である半
値半径Yh の満たす方程式は (10) 式から
【数8】 となる。
【0107】(11) 式に (5) 式に代入すると、
【数9】 が得られる。
【0108】ここで、 (11) 式と (12) 式から、もしσ
x =σy の時には、Y軸方向のレーザビームLの開き角
の変動量δθy の方がx方向の変動量δθx の約2倍も
集光スポットの半値半径Yh の変化に及ぼす影響が大き
いことがわかる。
【0109】また (12) 式は、各開き角θの変動量δθ
x ,δθy の半値半径Yh の変化に及ぼす影響を小さく
するため
【数10】 を小さくすれば良いことも示している。
【0110】しかしながら、この
【数11】 の数値を無制限に小さくするとビーム充てん率 (すなわ
ちA/W値) が低下してしまうことから、レーザ12から
出射された光の総和に対する光ディスク4に到達したト
ータル光量の比である光利用効率が低下し、光ディスク
4に情報を記録するために必要な記録パワーが得られな
くなるという問題が発生する。
【0111】このことから、必要な記録パワー (光利用
効率) を確保し、しかも、半値半径Yh に対する開き角
の変動量δθx およびδθy の影響を効率よく軽減する
方法は、δθx =0,δθy =0の時のσ
x [δθx=0 ] ,σy [δθy=0 ] において
σy [δθy=0 ] < σx [δθx=0 ] … (13) を満たせば良いことがわかる。
【0112】(11) 式、 (12) 式は、b=0とした時も
適用される。つまり光学特性変換素子上の帯状領域 134
a (144a) および 134b (144b) は、図13および図
14では各2本ずつ形成されているが、帯状領域が1本す
なわち ((11), (12) 式においてb=0に対応) であっ
ても、また、3本以上であっても同様に求められる。な
お、帯状領域が1本の例は、後述、図20に、モデルとし
て示されている。
【0113】一方、光学特性変換素子 130 (または 14
0) の有無に応じて合焦位置が変化した状態におけるフ
ォーカスぼけの量、及び、さまざまな波面収差による集
光スポットサイズの変化の程度 (すなわち波面収差に対
するスポットサイズの変化) には相関性がある。従っ
て、光学特性変換素子 130 (または 140) を含まない状
態におけるフォーカスぼけの量および各波面収差に対す
るスポットサイズの変化が小さい条件は、光学特性変換
素子 130 (または 140) が利用される場合にも当てはま
る。
【0114】このことから、3次の波面収差は、移動定
理も考慮に入れた状態で W = W404 + W313 cosφ + W222 cos2 φ + W202 + W11rcosφ … (14) と展開できる。なお、 (14) 式のW40は球面収差を、W
31はコマ収差を、W22は非点収差を、W20はディフォー
カスを、および、W11は斜め入射を、それぞれ示し、本
願発明者による論文、H. Ando, Jpn. J. Appl. Phys. v
ol. 32 (1993) 第5269頁ないし5276頁などに詳
細に示されているので、ここでは、省略する。
【0115】図16および図17に、σx =σy =0、σx
=σy を変えたときのフォーカスぼけ量、および、さま
ざまな波面収差が生じている状態での集光スポットサイ
ズの無収差かつ合焦時に対する増加率などを、シミュレ
ーションした結果を示す。
【0116】図16は、 (14) 式のレーザビームLの波長
をλとし、W31=W22=W11=0およびW40=λ/2を
定義したのち集光スポットの中心光量が最大になるよう
20の値を所定値に設定した状態で、フォーカス位置を
1μmおよび−1μmに変化させたときのスポットサイ
ズの増加率を示している。また、図17は、σx =σy
もとで、波長λをλ=690ナノメートル、光ディスク
4の基板の厚さを1.5ミリメートル、および、NA=
0.55とし、光ディスク4が10ミリラジアン傾いた
状態でのスポットサイズの増加率を示している。
【0117】図16および図17によれば、σすなわちA/
Wの値が小さい方がフォーカスぼけ量および波面収差が
発生しているときの集光スポットサイズの変化が小さい
ことがわかる。ここで、光利用効率に関連する理由から
(13) 式へ帰結する。
【0118】従って、 a) 対物レンズ24を通過する光の強度分布は、ビームス
ポット断面において、互いに直交する2軸方向での広が
り幅すなわちレーザビームLの開き角θが異るとき、光
学特性変換素子 130 (または 140) により集光スポット
が拡大される方向 (すなわちY軸方向) とレーザビーム
Lの広がり幅の狭い短軸方向 (すなわちレーザビームL
の開き角θP ) とを非平行にする、 b) 光学特性変換素子 130 (または 140) に、集光スポ
ットサイズが変化される方向 (すなわちY軸方向) とレ
ーザビームLの広がり幅の広い長軸方向 (すなわちレー
ザビームLの開き角θN ) とを、おおむね、平行にす
る、 c) 回転する光ディスク4の円周方向とレーザビームL
の広がり幅の広い長軸方向 (すなわちレーザビームLの
開き角θN ) とを、おおむね、平行にする、などの条件
が満足されることで、光ディスク4の円周方向における
集光スポットのサイズが小径化できるとともに、線記録
密度が向上されることが認められる。 次に、図18を用いてMの値の設定方法について説明す
る。
【0119】(5) 式を (13) 式に代入すると
【数12】 となりから、共通項を消去すると Mx sin (θx /2) < My sin (θy /2) … (15) が得られる。
【0120】このとき、θx およびθy は、レーザ12の
特性により決まるので、 d) θN とθP のどちらをθx とするか (残りは必然的
にθy となる) 、 e) Mx およびMy の値をどのように設定するか (通常
x あるいはMy の一方は「1」である) 、 の2つの条件により、以下、光学特性変換素子 130 (ま
たは 140) の帯び状領域の向きとレーザ12から出射され
るレーザビームLの拡散方向すなわちθN の向きについ
て考察する。
【0121】図18を参照すれば、幅eを有するレーザビ
ームLが屈折率ηの楕円補正プリズム14cに入射し、θ
s の角度変化を受け、幅Cに拡大されるならば、楕円補
正プリズム14cの傾き角をθo とするとき、 θi = θs +θo … (16) となり、拡大倍率Mは
【数13】 で表わされ、スネル (snell)の法則から
【数14】 と変形される。
【0122】よって、 (17) 式と (18) 式から
【数15】 が求められる。
【0123】ここで、 (19) 式と (17) 式および (16)
式からθi も自動的に求まる。
【0124】従って、レーザ12から出射されるレーザビ
ームLの標準的な開き角θN とθPが決まれば、 (19)
式に基づいて、 (15) 式を満足するよう楕円補正プリズ
ム14の角度θo を設定することで、光ディスク4の円周
方向における集光スポットのサイズが小径化できるとと
もに、線記録密度が向上できる。
【0125】次に、図13および図14に示した光学特性変
換素子と図15ないし図18に示したレーザビームLの広が
りに基づいて、最も有益な光学特性変換素子の特性変換
領域の形状について考察する。図19は、光ディスクに向
かうレーザビームと光ディスクで反射されたレーザビー
ムを、光ディスクを反射面として示した概略光路図、お
よび、光ディスクにより反射されたレーザビームが対物
レンズ24の位置をスクリーンとした位置に投影された状
態を示すものである。
【0126】図19 (a) によれば、光ディスク4の記録
面は、光反射面であるから、図1における対物レンズ24
は、光ディスク4を挟んで、光ディスク4に向かうレー
ザビームLと光ディスク4で反射されたレーザビームL
に対して、鏡像の関係を有する。なお、説明のために、
光ディスク4に向かうレーザビームLが通過される側す
なわち図19 (a) において光ディスク4の左側に示され
ている対物レンズ24を送光光学系、および、光ディスク
4で反射されたレーザビームLが通過される側すなわち
図19 (b) において光ディスク4の右側に示されている
対物レンズ24を再生光学系とする。また、説明を容易に
するために、記録マークの反射率を0とし、さらに、デ
ィスク4の円周方向に沿う方向の再生信号の検出原理を
よりわかりやすく説明するために、円周方向と直角な方
向での隣あうマークの距離 (マーク幅) が十分に広い状
態を考える。
【0127】図19 (a) によれば、光ディスク4は、実
質的に、回折格子のように機能する。従って、光ディス
ク4で反射されたレーザビームLは、光ディスク4によ
る回折により、光軸に沿ってそのまま直進する0次回折
光Lと、光ディスク4で回折された+1次回折光L+1
および−1次回折光L-1に分離される (それぞれの光の
光軸をO,O+1およびO-1とする) 。
【0128】ここで、対物レンズ24の瞳半径を「1」と
すると、対物レンズ24の瞳面上での0次回折光の光軸O
から+1次回折光の光軸O+1までの距離Δ (0次回折
光の光軸Oから−1次回折光の光軸O-1までの距離Δ
に等しい) は、マークピッチをpとするとき
【数16】 で与えられる。
【0129】マークの反射率を0とした場合、集光スポ
ットの中心が円周方向と直角な方向で隣あうマークとマ
ークの間の中央に照射されると、0次回折光Lの位相
と、+1次回折光L+1および−1次回折光L-1の位相
は、それぞれ、同相になる。
【0130】これに対し、集光スポット中心がマークの
中央に照射された場合には、0次回折光L53の位相に
対する+1次回折光L+1および−1次回折光L-1の位相
は、180°ずれる。
【0131】このため、0次回折光Lと+1次回折光
+1および−1次回折光L-1とが重なった部分 (図19
(b) における斜線の部分) では、0次回折光Lと+
1次回折光L+1、および、0次回折光Lと−1次回折
光L-1、が、相互に干渉することにより、それぞれのレ
ーザビームLとL+1、および、LとL-1、が、互い
に打消し合う。
【0132】このことは、光学ヘッド装置6が対物レン
ズ24を通過した光ディスク4で反射されたレーザビーム
のトータル光量の変化を検出して情報信号を再生する際
に、集光スポットが円周方向と直角な方向で隣あうマー
クの中央に照射されているにも拘らず、記録マークが存
在するような、再生信号を出力する虞れがある。
【0133】この問題を解決するために、図13および図
14に示されている光学特性変換素子の特性変換領域を1
本のみとして、光ディスク4上に一定周期で記録されて
いる記録マークから検出される再生信号振幅について考
察する。
【0134】図20によれば、光学特性変換素子 150は、
ガラスあるいはプラスチックにより形成された平板状の
本体 152に、X軸に沿って延出され、通過されるレーザ
ビームLの特性を局所的に変化させる帯状の光学特性変
換領域 154を有している。なお、レーザ12からのレーザ
ビームLは、Z軸方向に通過される。光学特性変換領域
154は、それぞれ、Z軸に対して直交するよう規定され
る平面部 156から深さhだけ切り欠かれることで形成さ
れる。なお、光学特性変換領域 154は、Z軸とX軸の交
点を含み、X軸に沿って延出される中心線 158から等距
離aで、中心線158に線対称に配置される。この特性変
換領域 154は、既に説明したように、図13に示されてい
る光学特性変換素子 130における第1および第2の帯状
の特性変換領域のb=0により提供される。また、図21
は、図20に示されている光学特性変換素子 150により提
供される再生信号振幅を示している。
【0135】図22 (a) は、図20に示した光学特性変換
素子を通過されたレーザビームLを図19 (b) に示した
状態と同様の状態で示したものである。また、図22
(b) には、図22 (a) に示されたビームスポット状態
(干渉状態) に対応する再生信号振幅が示されている。
【0136】図22 (a) および図22 (b) によれば、光
ディスク4から反射されたレーザビームの0次回折光L
と1次回折光L+1および−1次回折光L-1とが重なり
始める位置すなわち点αの位置から再生信号が出力され
る。
【0137】この時のマークピッチは (20) 式から
【数17】 で与えられる。
【0138】マークピッチがさらに広がると0次回折光
と1次回折光L+1および−1次回折光L-1の重なり
部分 (図22の点βに沿って示される斜線部分) により再
生信号振幅が増加する。
【0139】また、マークピッチがさらに広がり、光学
特性変換素子の特性変換領域 150を通過された0次回折
光Lと1次回折光L+1および−1次回折光L-1が重な
ると、その部分からのレーザビームは干渉しなくなる。
この場合、図22の点γに沿って示される斜線部分から明
らかなように、干渉部分の面積が逆に狭くなってしまう
ため再生信号振幅が小さくなる。
【0140】図23 (a) には、図13に示した第1および
第2の帯状領域 134aおよび 134bを有する光学特性変
換素子 130を通過されたレーザビームLを図19 (b) に
示した状態と同様の状態で示されている。また、図23
(b) は、図23 (a) に示されているビームスポット状
態 (干渉状態) に対応する再生信号振幅を示すグラフで
ある。
【0141】図23 (a) およびに図23 (b) よれば、点
αに示される状態は、図20の光学特性変換素子 150が利
用される例と実質的に同様の状態である。すなわち、光
ディスク4から反射されたレーザビームの0次回折光L
と1次回折光L+1および−1次回折光L-1とが重なり
始める位置すなわち点αの位置から再生信号が出力され
る。
【0142】一方、図23 (a) およびに図23 (b) に、
点β,γおよびδで示される状態では、図22の点βおよ
び点γに示される状態に比較して、マークピッチが広く
なるに従って再生信号振幅は増加して行く。すなわち、
図23の点βの状態から、マークピッチを点γに広げる
と、1次回折光L+1および−1次回折光L-1の端部は、
帯状領域を突き抜け、0次回折光Lの内側 (図13にお
ける帯状領域の内側境界bの線よりも中心線 138側) ま
で入り込む。
【0143】従って、それぞれの帯状領域 134aおよび
134bを突き抜けたレーザビームが相互に干渉すること
で、点γの状態では、斜線で示した干渉部分の面積は、
点βの状態と実質的に同等に確保される。
【0144】しかしながら、図13に示した光学特性変換
素子 130が利用される場合には、帯状領域 134aおよび
134bの幅すなわち図23の点αおよび点βの間の距離
が、対物レンズ24における瞳の外側に位置するような特
定の条件において、図23の点δに示されるように、帯状
領域を通過された0次回折光Lと帯状領域を通過され
た1次回折光L+1および−1次回折光L-1とが重なり合
う位置が生じ、特定のマークピッチの位置において、局
所的に再生信号振幅が増大するという不都合な現象が生
じることがある。
【0145】このため、図23の点δに示される再生信号
振幅の変動 (図23の点αに破線で示したMTF特性のピ
ーク) を解決するために、図13および図14に示されてい
る光学特性変換素子の帯状領域の位置に関し、次の条
件、すなわち、 1) 光ディスク4に記録されるマークの記録フォーマッ
トである変調方法を利用し、最長マークピッチであって
も、図23の曲線ε (点δ) を越えないこと、 2) 多重干渉領域での相対的なピーク値の減少効果を利
用し、図23の点δでのピーク高さを低くすること、 のいづれかにより、光学特性変換素子の帯状の特性変換
領域の位置を最適化する必要がある。
【0146】ここで、1) に基づく最適化の方法を説明
する。
【0147】光ディスク4に、2値信号 (1,0) 列が
記録される場合、記録すべきデータは、再生時における
長周期マークに対するビットシフトを防止するために、
MFM変調、 (1,7) 変調、および、 (2,7) 変調
などの、有限な最長マーク周期Tmax を有する2値信号
列に一度変換 (変調) されたのち、記録される。
【0148】すなわち、図1に示されている情報再生装
置2において、ホスト部Hから入力されたデータは、バ
ッファメモリ60に一旦収納され、エラー訂正コード付加
部58にてエラー訂正用コードが付加されたのち変調回路
62を介して変調される。
【0149】再生時は、有限な最長マーク周期Tmax
有する2値信号列が2値化回路52から出力され、復調回
路54により通常の2値信号列に戻されホスト部Hに出力
される。従って、この最長マークピッチpmax が、図23
の曲線ε (点δ) よりも右側(すなわち点αないし点γ
の領域) になるよう、符号化を最適化することで容易に
達成される。
【0150】ここで、最長マークピッチpmax に対して
は (20) 式から
【数18】 となる。
【0151】従って、図23の点δにおけるΔは Δe = a+b … (22) であるので Δe Δmin すなわち
【数19】 が満足されるよう、光学特性変換素子の帯状領域のaの
値を設定すればよい。
【0152】ここで、 (23) 式を、通常利用される波長
488〜830ナノメ−トル、および、NA=0.3〜
0.9を例に検証する。
【0153】例えば、λ=780ナノメ−トル、およ
び、NA=0.55でaの値を計算すると、最小マーク周
期1.4ミクロンの (2,7) 変調で記録した場合の最
長マークピッチpmax
【数20】 で示されるから、 (23) 式より
【数21】 が求められる。
【0154】次に、最長マークピッチpmax において、
図23における曲線ε (点δ) を越えない条件を考える。
【0155】曲線ε (点δ) におけるΔは Δe = 2a であるから
【数22】 となる。
【0156】ここで、 (24) 式に、同様の条件、すなわ
ち、λ=780ナノメ−トル、および、NA=0.55を
代入して (光学特性変換素子) aの値を計算すると a 0.19 が得られる。
【0157】このことから、 1) 対物レンズ24の瞳半径を1としたとき、光学特性変
換素子の帯状領域の中心から外側の境界までの距離aが
λ/ (2NA・pmax ) より小さいこと、あるいは、 2) 帯状領域の中央と対物レンズ24の瞳の中心との間の
距離 (a+b) /2がλ/ (2NA・Pmax ) より小さ
いこと、 が満足された場合に、良好なMTF特性が得られる。
【0158】次に、2) について説明する。
【0159】光ディスク4で回折した光は、実際には、
1次回折光L+1および−1次回折光L-1に加えて、さら
に、高次回折光を有する。この高次回折光は、マークピ
ッチpの値によっては、無視できない値をとることか
ら、ここでは、0次回折光Lと1次回折光L+1および
−1次回折光L-1との間の干渉に加えて、高次回折光、
特に、2次回折光L+2および2次回折光L-2との間の干
渉についても考察する。図24には、マークピッチを変数
とした状態の0次回折光L、0次回折光Lの両側に
発生する1次回折光L+1および−1次回折光L-1、およ
び、2次回折光L+2および2次回折光L-2の干渉の状態
が示されている。
【0160】図24 (a) は、マークピッチpに対応して
(20) 式で与えられる各回折光の中心間距離Δが1を越
える場合を示している。この場合、これまでに説明した
例と同様に、各ビームスポットによる干渉は生じない。
図24 (b) に示される状態では、対物レンズ24の瞳内を
通過して検出される光は、0次回折光Lと1次回折光
+1および−1次回折光L-1のみである。
【0161】しかし、図24 (c) に見られるように、Δ
が1より小さくなると、2次回折光L+2および2次回折
光L-2が対物レンズ24の瞳内を通過して検出される。
【0162】この場合、0次回折光Lと1次回折光L
+1および−1次回折光L-1との干渉に加えて、0次回折
光L53と2次回折光L+2および2次回折光L-2との間
の干渉、および、1次回折光L+1および−1次回折光L
-1と2次回折光L+2および2次回折光L-2相互間の干渉
などが生じる。従って、既に説明した図23の点δと同様
に、MTF特性のピーク値が低くなる。
【0163】ここで、図24 (c) の状態を、図23の曲線
ε (点δ) の状態から点αないし点γの状態に導くこと
を検討する。
【0164】光学特性変換領域の帯状領域の外側から中
心までの距離aが0.5を越える場合であって、図24
(d) に示すようにΔが1を越える場合には、本来、0
次回折光Lと1次回折光L+1および−1次回折光L-1
のみの干渉が検出される位置であるにも拘らず、0次回
折光Lと1次回折光L+1および−1次回折光L-1が重
なることある。この場合、図23の曲線εに示すような、
ピークが生じることは、図23で既に説明した通りであ
る。
【0165】これに対して、帯状領域の外側境界線から
中心までの距離aが0.5より小さい場合には、図24
(e) に示されるように、0次回折光Lと1次回折光
+1および−1次回折光L-1のみが対物レンズ24を通過
して検出される限界時の0次回折光Lと1次回折光L
+1および−1次回折光L-1の中心距離Δ=1をとる場合
であっても、0次回折光Lと1次回折光L+1および−
1次回折光L-1を提供する帯状領域が重なり合うことが
ない。この場合、2次回折光L+2および2次回折光L-2
も同様であるから、図23における曲線εのピークが低下
される。
【0166】従って、 (a+b) /2 0.5を満
足するよう、光学特性変換素子の帯状領域のaとbを規
定することで、2次回折光L+2および2次回折光L-2
よる干渉の影響を受けない光学特性変換素子が提供され
る。なお、より好ましくは、a 0.5となる。
【0167】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明によれば、
光源から発生される光の広がりの方向に対応して所定の
方向に揃えられた方向性を有し、情報記録媒体に向かう
光源からの光の一部を波面分割することで、情報記録媒
体に向かう光の集光スポットの大きさを低減する光学特
性変換素子により情報記録媒体に集光される光のビーム
スポットが低減される。また、この光学特性変換素子に
より生じる集光スポットの周辺のサイドローブにより発
生されるDC成分は、DCレス2値化回路を含む情報再
生手段により2値化に先立って除去される。さらに、光
学特性変換素子は、光源からの光の広がりの方向に対応
して、情報記録媒体による光源からの光の回折により生
じる回折光の集光スポットの重なり合いを最適化でき
る。
【0168】従って、情報記録媒体に対して高密度の記
録を可能とし、かつ、信頼性の高い2値化信号すなわち
再生出力が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例である情報再生装置を示す概
略ブロック図。
【図2】図1に示されている情報再生装置の光学ヘッド
装置に組み込まれる光学特性変換素子の一例を示す概略
斜視図。
【図3】図1に示されている情報再生装置の光学ヘッド
装置に組み込まれる光検出器の平面図。
【図4】光ディスクの記録マークに照射されるレーザビ
ームによる集光スポットと集光スポットに対応するエネ
ルギー分布を示す概略図。
【図5】光ディスクの記録マークの間隔と再生信号の状
態をしめす概略図。
【図6】図1に示されている情報再生装置の波形等価回
路の一例を示す回路図。
【図7】図6に示されている波形等価回路の作用を示す
概略図。
【図8】図1に示されている情報再生装置の2値化回路
の一例を示す回路図。
【図9】図8に示されている2値化回路の変形例を示す
回路図。
【図10】図8に示されている2値化回路の別の変形例
を示す回路図。
【図11】図8に示されている2値化回路のさらに別の
変形例を示す回路図。
【図12】図1に示されている情報再生装置の2値化回
路の別の実施例を示す回路図。
【図13】図2に示されている光学特性変換素子の変形
例を示す概略図。
【図14】図2に示されている光学特性変換素子の別の
変形例を示す概略図。
【図15】半導体レーザ素子から出射されるレーザビー
ムの広がりを示す概略図。
【図16】レーザビームのビームスポットサイズの変化
を示すグラフ。
【図17】レーザビームのビームスポットサイズの変化
を示すグラフ。
【図18】半導体レーザ素子からのレーザビームの楕円
補正の原理を示す概略図。
【図19】光ディスクを回折格子とみなした状態を示す
図であって、 (a) は、光ディスクを回折格子とみなす
原理を示す概略光路図、および、 (b) は、対物レンズ
の位置をスクリーンとしたときの集光スポットの状態を
示す平面図。
【図20】図13に示されている光学特性変換素子の帯状
特性変換領域を1つにした状態を示す概略図。
【図21】図20に示されている光学特性変換素子を通過
されたレーザビームの光強度分布を示すグラフ。
【図22】図13に示されている光学特性変換素子の帯状
特性変換領域の位置に起因するレーザビームの重なり合
いと再生信号振幅との関係を示す図であって、 (a)
は、図19 (b) と同様の手法で示した平面図、および、
(b) は、再生信号振幅を示すグラフ。
【図23】図13に示されている光学特性変換素子の帯状
特性変換領域の位置に起因するレーザビームの重なり合
いと再生信号振幅との関係を示す図であって、 (a)
は、図19 (b) と同様の手法で示した平面図、および、
(b) は、再生信号振幅を示すグラフ。
【図24】図23 (a) に示されているレーザビームの重
なり合いを、2次回折光まで拡大した平面図。
【符号の説明】
2…情報再生装置、4…光ディスク、6…光学ヘッド装
置、8…情報再生回路、10…制御回路、12…半導体レー
ザ (光源) 、14…偏光ビームスプリッタ、14a…ハーフ
プリズム、14b…偏光ビームスプリット面、14c…楕円
補正プリズム、14d…楕円補正面、16…光検出器、18…
コリメートレンズ、20 (130, 140) …光学特性変換素
子、22…λ/4板、24…対物レンズ、26…集束レンズ、
28…シリンドリカルレンズ、30…フォーカスコイル、32
…トラッキングコイル、34a〜34d…プリアンプ、34e
…加算器、36…フォーカス制御部、38…トラック制御
部、40…情報再生部、42…フォーカスずれ検出回路、44
…フォーカス補正ドライブ回路、46…トラックずれ検出
回路、48…トラック補正ドライブ回路、50…波形等価回
路、52 (152, 252, 352, 452) …2値化回路、54…復調
回路、56…エラー訂正部、58…エラー訂正コード付加
部、60…バッファメモリ、62…変調回路、64…記録パル
ス波形発生回路、66…レーザ発光ドライブ回路、68…信
号制御用CPU、70…ドライブコントロール用CPU、
72…第1の遅延素子、74…第2の遅延素子、76…ゲイン
調整部、78…合成部、81…微分回路、82…微分回路 (2
階微分回路)、83…コンパレータ、84…極性判定回路、8
5…マーク位置検出回路、86…インバータ、87…マーク
エッジ検出回路、88…マークエッジ/極性合成回路、92
…スライスレベル設定部、94…コンパレータ、 102…ボ
トムレベル検出部、 104…ピークレベル検出部、 106…
中間レベル検出部、 108…コンパレータ、 112…ローパ
スフィルタ、 114…合成回路、 116…コンパレータ、 1
21…第1の遅延素子、 122…第2の遅延素子、 123…ロ
ーパスフィルタ、 124…ローパスフィルタ、 125…合成
回路、 126…コンパレータ、 130…光学特性変換素子、
132…本体、 134a…第1の帯状の光学特性変換領域、
134b…第2の帯状の光学特性変換領域、136…平面
部、 138…中心線、a…各帯状領域の外側位置、b…各
帯状領域の内側位置、 140…光学特性変換素子、 142…
本体、 144a…第1の帯状の光学特性変換領域、 144b
…第2の帯状の光学特性変換領域、 146…平面部、 148
…中心線、a…各帯状領域の外側位置、b…各帯状領域
の内側位置、Δ…0次回折光以外のビームスポットの中
心位置。

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光源と、情報記憶媒体上に上記光源から出
    た光を集光する対物レンズと、この情報記憶媒体から得
    られた信号を光の強弱として検出する光検出器と、上記
    光源から上記情報記憶媒体に至る光路途中で上記光の一
    部を波面分割し、光学特性を変化させることにより上記
    対物レンズを通過された光の集光スポットサイズを小さ
    くする光学特性変換素子とを含む光学ヘッド手段と、 上記光検出器から得られた情報に対し、上記集光スポッ
    トの周囲に生じるサイドローブの影響を除去する機能を
    有する2値化回路を含む情報再生手段と、を有すること
    を特徴とする光学的情報再生装置。
  2. 【請求項2】前記情報再生手段の上記2値化回路は、上
    記光検出器から得られた情報に含まれるDC成分を除去
    すること特徴とする請求項1記載の光学的情報再生装
    置。
  3. 【請求項3】前記2値化回路は、上記光検出器から得ら
    れた情報を2階微分して得られる信号の0クロス点を検
    出する回路を含むことを特徴とする請求項2記載の光学
    的情報再生装置。
  4. 【請求項4】前記2値化回路は、上記光検出器から得ら
    れた情報から得られる再生信号のDC成分の上限値と下
    限値を抜出し、この上限値とこの下限値の中間のレベル
    を抜き出すことを特徴とする請求項2記載の光学的情報
    再生装置。
  5. 【請求項5】前記2値化回路は、上記光検出器から得ら
    れた情報から得られる再生信号から補正信号成分を抜出
    し、上記再生信号からこの補正信号成分を差引いたの
    ち、2値化することを特徴とした請求項2記載の光学的
    情報再生装置。
  6. 【請求項6】前記2値化回路は、上記光検出器から得ら
    れた情報から得られる再生信号からローパスフィルター
    により補正信号成分を抜出すことを特徴とした請求項5
    記載の光学的情報再生装置。
  7. 【請求項7】前記2値化回路は、上記光検出器から得ら
    れた情報から得られる再生信号から遅延素子により補正
    信号成分を抜出すことを特徴とした請求項5記載の光学
    的情報再生装置。
  8. 【請求項8】光源と、情報記憶媒体上に上記光源から出
    た光を集光する対物レンズと、この情報記憶媒体から得
    られた信号を光の強弱として検出する光検出器と、上記
    光源から上記情報記憶媒体に至る光路途中で上記光の一
    部を波面分割し、光学特性を変化させることにより上記
    対物レンズを通過された光の集光スポットサイズを小さ
    くする光学特性変換素子とを含む光学ヘッド手段と、 上記光検出器から得られた情報に対し、上記集光スポッ
    トの周囲に生じるサイドローブの影響を除去する機能を
    有する波形等価回路を含む情報再生手段と、を有するこ
    とを特徴とする光学的情報再生装置。
  9. 【請求項9】前記情報再生手段の上記波形等価回路は、
    上記光検出器から得られた情報から得られる再生信号か
    ら遅延素子により補正信号成分を抜出すことを特徴とし
    た請求項8記載の光学的情報再生装置。
  10. 【請求項10】第1の方向とこの第1の方向と直交する
    第2の方向にそれぞれ異なる広がりを有する光を発生す
    る光源と、 この光源からの光を情報記憶媒体上に集光する対物レン
    ズと、 上記情報記憶媒体で反射された光の強弱を検出する光検
    出器と、 上記第1の方向および第2の方向のいづれかの方向と平
    行に形成され、上記光の特性を変換する領域を有し、上
    記光源から上記情報記憶媒体に至る光路途中に配置され
    ることで、上記光源から上記情報記録媒体へ向かう光の
    一部を波面分割し、光学特性を変化させることにより上
    記対物レンズを通過された光の集光スポットサイズを小
    さくする光学特性変換素子と、を含む光学ヘッド装置。
  11. 【請求項11】第1の方向とこの第1の方向と直交する
    第2の方向にそれぞれ異なる広がりを有し、上記第2の
    方向に対する広がりが上記第1の方向に対する広がりよ
    りも大きな広がりを有する光を発生する光源と、 この光源からの光を情報記憶媒体上に集光する対物レン
    ズと、 この情報記憶媒体で反射された光の強弱を検出する光検
    出器と、 上記第1の方向と平行に形成され、上記光の特性を変換
    する領域を有し、上記光源から上記情報記憶媒体に至る
    光路途中に配置されることで、上記光源から上記情報記
    録媒体へ向かう光の一部を波面分割し、光学特性を変化
    させることにより上記対物レンズを通過された光の集光
    スポットサイズを小さくする光学特性変換素子と、を含
    む光学ヘッド装置。
  12. 【請求項12】前記光学特性変換素子は、上記第1の方
    向に平行に延出された第1および第2の帯状の光学特性
    変換領域を有することを特徴とする請求項11記載の光学
    ヘッド装置。
  13. 【請求項13】前記第1および第2の帯状領域は、 1を上記対物レンズの瞳半径、 λを通過される光の波長、 NAを対物レンズの開口数、及び、 pmax を上記情報記録媒体に記録されるマークの最長ピ
    ッチとするとき、 λ/ (2NA・pmax ) を越えない位置に、それぞれの帯状領域の外側が位置さ
    れることを特徴とする請求項12記載の光学ヘッド装置。
  14. 【請求項14】第1の方向とこの第1の方向と直交する
    第2の方向にそれぞれ異なる広がりを有し、上記第2の
    方向に対する広がりが上記第1の方向に対する広がりよ
    りも大きな広がりを有する光を発生する光源と、この光
    源からの光を情報記憶媒体上に集光する対物レンズと、
    この情報記憶媒体で反射された光の強弱を検出する光検
    出器と、上記第1の方向と平行に形成され、上記光の特
    性を変換する領域を有し、上記光源から上記情報記憶媒
    体に至る光路途中に配置されることで、上記光源から上
    記情報記録媒体へ向かう光の一部を波面分割し、光学特
    性を変化させることにより上記対物レンズを通過された
    光の集光スポットサイズを小さくする光学特性変換素子
    と、を含む光学ヘッド手段と、 上記光検出器から得られた情報に対し、上記集光スポッ
    トの周囲に生じるサイドローブの影響を除去する機能を
    有する2値化回路を含む情報再生手段と、を有すること
    を特徴とする光学的情報再生装置。
  15. 【請求項15】前記情報記憶媒体は、回転可能に形成さ
    れ、回転時の円周方向の法線と上記第1の方向が平行に
    なるよう、上記光学ヘッド手段が配置されることを特徴
    とする請求項14記載の光学的情報再生装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0831471A1 (en) * 1996-03-18 1998-03-25 Seiko Epson Corporation Optical head and optical recorder

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP0831471A4 (en) * 1996-03-18 1999-11-24 Seiko Epson Corp OPTICAL HEAD AND OPTICAL RECORDER

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