JPH07260558A - 車両用積載荷重測定装置 - Google Patents

車両用積載荷重測定装置

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JPH07260558A
JPH07260558A JP5388894A JP5388894A JPH07260558A JP H07260558 A JPH07260558 A JP H07260558A JP 5388894 A JP5388894 A JP 5388894A JP 5388894 A JP5388894 A JP 5388894A JP H07260558 A JPH07260558 A JP H07260558A
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JP
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gauge
strain
vehicle
leaf spring
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JP5388894A
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Tadao Watanabe
忠雄 渡辺
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NHK Spring Co Ltd
Original Assignee
NHK Spring Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明の主な目的は、懸架用重ね板ばねを有す
る車両において、積載荷重を精度良く検出できるように
することにある。 【構成】重ね板ばねのばね板に歪ゲージ65が貼付けら
れている。この歪ゲージ65は、ばね板の発生歪みに応
じたゲージ出力を生じる。歪ゲージ65に信号処理手段
80が接続されている。信号処理手段80には表示手段
85が接続されている。信号処理手段80は、予め求め
ておいた積載荷重増加時の所定荷重以上の荷重領域にお
けるゲージ出力と荷重との相関を記憶しかつ積載荷重を
測定する際に歪ゲージ65が出力するゲージ出力に基い
て荷重を求めるようにしている。歪ゲージ65は、前輪
用および後輪用の全ての重ね板ばねに設けられており、
各重ね板ばねの合計荷重を積算して表示手段85に表示
でき、また、各重ね板ばねが分担する個々の荷重を個別
に演算して表示できるようにもなっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、貨物自動車や土砂運搬
車などのように荷物運搬用の車両に適した車載式の積載
荷重測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】トラック等の荷物運搬用車両の過積載を
防止するための手段として、例えば特開昭55−163
418号公報や実開昭51−112836号公報などに
記載されているように、歪ゲージを用いた荷重測定計が
公知である。これらの公知技術は、ホイートストンブリ
ッジ回路を構成する歪ゲージを懸架用板ばねの表面に貼
付けることによって板ばねの歪み量を検出し、その歪み
量を積載荷重に換算してメータ等に表示するようにして
いる。この場合、発生歪みが板ばねの負荷荷重と比例関
係にあることが前提となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
者らの研究によると、板ばねの発生歪みを単に歪ゲージ
によって検出して表示するだけでは、使用状況によって
は大きな検出誤差が生じることが確認された。特に、大
型トラックや土砂運搬車などのように積載荷重が大きい
車両において、フロントアクスル側(前輪側)の表示荷
重に比較してリヤアクスル側(後輪側)の表示荷重に大
きな誤差が発生することがあった。このような検出誤差
は重ね板ばねに特有のものであり、ばね板単体の荷重試
験ではほとんど問題にならなかったが、重ね板ばねを用
いた車両においては注意を要する現象である。
【0004】通常の荷物運搬用車両には、複数枚のばね
板を厚み方向に重ね合わせた重ね板ばねが使用されてい
る。このような重ね板ばねにおいては、ばね板同志の接
触面に板間摩擦が生じる。この板間摩擦の存在により、
重ね板ばねに荷重を加える時(加圧側)と荷重を減少さ
せる時(減圧側)とで、歪み−荷重特性にヒステリシス
が発生する。すなわち、同一歪みのもとでは加圧側の荷
重よりも減圧側の荷重の方が小さくなるといったヒステ
リシスループが現れ、加圧側と減圧側とで荷重差が生じ
る。
【0005】特に、大型トラックや土砂運搬車などのよ
うに積載荷重が大きい車両においては、板間摩擦がきわ
めて大きい重ね板ばねが使用されるために大きな荷重差
が発生している。特に、ばね板の枚数が多いリヤアクス
ル側では加圧側と減圧側とで40%以上の荷重差が発生
することがあるため、前述の公知技術では所定の検出精
度を確保することが困難であった。
【0006】また、従来の歪ゲージを用いた荷重測定計
では、板間摩擦が経時的に変化した場合にゼロ点調整を
行うためには、少なくとも2種類以上の荷重を重ね板ば
ねに負荷することにより、荷重と歪ゲージの出力との関
係式などを求める作業が必要であり、簡便にキャリブレ
ーションを行うことができなかった。
【0007】従って本発明の目的は、懸架用重ね板ばね
を備えた車両において、積載荷重を精度良く検出するこ
とができるような車載式の荷重測定装置を提供すること
にある。また本発明の更に別の目的は、重ね板ばねの板
間摩擦が経時的に変化した場合のキャリブレーションを
簡単に行えるようにすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を果たすため
に開発された本発明は、懸架用重ね板ばねを有する車両
の積載荷重を測定するための装置であって、上記重ね板
ばねのばね板に設けられかつこのばね板の歪みの大きさ
に対応した電気的なゲージ出力を生じる歪ゲージと、予
め求めておいた積載荷重増加時の所定荷重以上の荷重領
域における上記ゲージ出力と荷重との相関を記憶しかつ
積載荷重を測定する際に上記歪ゲージが出力するゲージ
出力に基いて荷重を求める信号処理手段と、上記信号処
理手段によって求められた積載荷重増加時の荷重に関す
る情報を報知する表示手段とを具備している。
【0009】
【作用】重ね板ばねは車両のばね上荷重を支持する。こ
の重ね板ばねは、積載荷重がゼロ(空車状態)の時にも
一定量の歪みを生じている。そして積載荷重が増加する
につれて歪みが増加するためゲージ出力が増加する。こ
の重ね板ばねは、図1に示されるように、荷重が増加す
る時(加圧側)と荷重が減少する時(減圧側)とで板間
摩擦によるヒステリシスを生じる。つまり、空車状態か
ら荷重を加える時に、荷重が小さいうちは例えば曲線m
で示すように歪みの増加に伴って荷重が急速に立上がる
特性となり、所定荷重P1 を過ぎてから歪みと荷重の関
係が直線的(リニヤ)なものとなる。
【0010】本発明では、上記のような荷重増加時でし
かも所定荷重P1 を過ぎた荷重領域での歪みと荷重の関
係に基いて、ゲージ出力を信号処理手段によって荷重に
変換し、その荷重に関連した情報(例えば荷重値)を表
示手段によってディジタルあるいはアナログ表示すると
か、あるいは過積載が生じた時に警告ランプやブザー等
によって車両運行者などに報知するようにしている。本
発明では、歪みと荷重の関係が一定の相関にある荷重領
域および特定の荷重方向のみで荷重を判断するため、板
間摩擦によるヒステリシスに影響を受けることなく、荷
を積込む際に過積載が発生することを的確に報知せしめ
ることができる。
【0011】荷を降ろす際には、上記ヒステリシスによ
って表示荷重が不正確になる。このため、荷を降ろす際
には荷重に関する情報を出さないように表示手段を制御
してもよいが、荷を降ろす際には過積載が問題になるよ
うなことはないから、荷重をそのまま表示しておいても
特に問題は生じない。
【0012】請求項2に記載の荷重測定装置のように各
車輪ごとの重ね板ばねが分担する個々の荷重を個別に表
示できるようにすれば、荷が車両の左右あるいは前後方
向に偏っているか否かを容易に把握することができる。
また、全ての重ね板ばねに設けた歪ゲージの出力を積算
することによって、各重ね板ばねのばね定数の若干のば
らつきや、フロント側の重ね板ばねとリヤ側の重ね板ば
ねの差などによる検出誤差を少なくすることできる。
【0013】荷を降ろして空車になった時、静的な状態
のままでは重ね板ばねの歪みは図1のB点に位置してい
る。本発明の荷重測定装置の場合、加圧側の歪みと荷重
の相関に基いて荷重を表示するから、減圧側のB点での
表示荷重は、空車であるにもかかわらずゼロよりも大き
な値となっている。この状態で再び荷を積込むと、歪み
の増加に伴ってB点から荷重が立上がるようになり、P
1 に達したのち荷重が正確に表示されることになる。
【0014】上記のように、荷を降ろして空車になった
状態で、凹凸のある路面を少しでも走行すると、重ね板
ばねの歪みが加圧側の原点(O点)と上記B点との中間
点Aに落ち着くことが経験的および実験的に知られてい
る。言い換えると、空車で走行したのちの歪み(中間点
A)における表示荷重P2 を2倍した値がB点の荷重と
ほぼ一致することになる。この事実は、後述するゼロ点
調整用のキャリブレーションを行う際に重要な意味をも
つ。
【0015】重ね板ばねをしばらく使用すると、経時的
な変化によって、板間摩擦が増加する傾向となる。すな
わち、図1に破線Cで示すヒステリシスループのよう
に、加圧側と減圧側の荷重差が更に広がる。こうして板
間摩擦が増加すると、荷を降ろして空車になった時に、
重ね板ばねの歪みが前述のB点からB′点に移動する。
このB′点における表示荷重は、板間摩擦が変化する前
の相関に基いて算出されるため、P2 ′である。
【0016】ところが空車状態で凹凸のある路面を少し
でも走行すると、重ね板ばねの歪みはやはり前述の中間
点A付近に落ち着くことが実験的に確かめられている。
つまり、板間摩擦が変化したとしても、空車走行後の重
ね板ばねの歪みはほぼ中間点Aとなる。このため、板間
摩擦が増加した後でも、空車走行後の中間点Aにおける
表示荷重P2 を2倍すれば、板間摩擦が増加する前のB
点の表示荷重をおおむね再現できることになる。
【0017】従って請求項3に記載した荷重測定装置に
おいては、板間摩擦が変化した時に行われるゼロ点調整
用のキャリブレーションにおいて、荷を降ろして空車に
した時のB′点での表示荷重P2 ′と、空車走行後の中
間点Aにおける表示荷重P2の2倍の値(2×P2 )と
に基いて、ゼロ点を移動させるべき量(−ΔP)を求め
ることにより、実用上問題のない精度で簡便にゼロ点調
整のためのキャリブレーションを行うことができる。
【0018】なお、板間摩擦の変化が大き過ぎるなどし
て、目標とする検出精度が保てなくなった場合には、請
求項4に記載した荷重測定装置のように、重ね板ばねに
2種類以上の大きさの荷重を別々に負荷し、荷重ごとに
得られるゲージ出力に基いて荷重とゲージ出力との相関
を求めなおせばよい。
【0019】
【実施例】以下に本発明の一実施例について、図1〜図
5を参照して説明する。図2に示した車両10は、運転
室(キャブ)11と、シャシフレーム12に設けられた
荷台13と、前輪15および後輪16などを備えてお
り、通常の自動車と同様にエンジン(図示せず)によっ
て走行できるようになっている。
【0020】前輪15側は、例えば図3に示すような懸
架用重ね板ばね20を備えたフロント側懸架装置21に
よって支持され、後輪16側は、例えば図4に示すよう
な懸架用重ね板ばね30を備えたリヤ側懸架装置31に
よって支持されるようになっている。
【0021】フロント側の重ね板ばね20のばね板40
(親板)は、その一端側目玉部41がブラケット42を
介してシャシフレーム12に支持されている。ばね板4
0の他端側目玉部43は、シャックル44とブラケット
45を介してシャシフレーム12に支持されている。シ
ャックル44は前後方向に揺動自在である。重ね板ばね
20の長手方向中間部にアクスル46が拘束されてい
る。
【0022】リヤ側懸架装置31の一例はいわゆるトラ
ニオン型タンデムサスペンションである。この懸架装置
31は、シャシフレーム12に固定されたトラニオンブ
ラケット50によって重ね板ばね30の中央部付近を支
持するとともに、ばね板51の両端52,53の下側に
それぞれアクスル54を設けるようにしている。アクス
ル54は、下部側のトルクロッド55と上部側のトルク
ロッド56によって保持されている。なお、これらの懸
架装置21,31は要するに重ね板ばねを用いたもので
あればよいから図示例に限定されるものではない。
【0023】荷重測定装置60は複数の歪ゲージ65を
備えている。これらの歪ゲージ65は、フロント側の懸
架装置21のばね板40と、リヤ側の懸架装置31のば
ね板51に設けられている。フロント側の懸架装置21
の場合、適当量の応力を検出しやすい目玉部41付近
に、接着剤によって歪ゲージ65が貼付けられている。
この歪ゲージ65は、重ね板ばね20が上下方向に撓む
際に発生する歪みの大きさに応じた電気的なゲージ出力
を生じるものである。図3では、歪ゲージ65をばね板
40のフロント側に設けているが、場合によっては歪ゲ
ージ65をばね板40のリヤ側に設けるようにしてもよ
い。
【0024】リヤ側の懸架装置31の場合には、ばね板
51の前端52の近傍と後端53の近傍に、それぞれ歪
ゲージ65が設けられている。この歪ゲージ65も、重
ね板ばね30が上下方向に撓む際に発生する歪みの大き
さに応じた電気的なゲージ出力を生じるものである。
【0025】各歪ゲージ65は、いずれも温度補償を考
慮してアクションゲージとダミーゲージを組合わせたも
のを使用する。アクションゲージは歪みが発生する方向
に沿って配置される。ダミーゲージはアクションゲージ
と直交する方向に配置され、ばね板の熱膨張による発生
歪み補償用として使われる。
【0026】上述の歪ゲージ65は、2ゲージ式(ハー
フゲージタイプ)または4ゲージ式(フルゲージタイ
プ)のいずれかを使用する。2ゲージ式は、ホイートス
トンブリッジを構成する抵抗のうち2つが固定抵抗、残
り2つが可変抵抗である。4ゲージ式は、ホイートスト
ンブリッジを構成する抵抗が全て可変抵抗である。これ
らの歪ゲージ65における1ゲージ当りの最大発生歪み
量は、歪ゲージ65の接着性などを考慮すると、200
0〜4000μs(マイクロストレイン)が適当であ
る。
【0027】フロント側懸架装置21に使われる歪ゲー
ジ65の場合、ばね板40の発生歪みと荷重との関係に
ついては2ゲージ式のもので0.5kgf/1μs〜
3.0kgf/1μsの範囲が適しており、4ゲージ式
のものでは0.25kgf/1μsから1.5kgf/
1μsの範囲が適当である。これに対し、リヤ側懸架装
置31に使われる歪ゲージ65の場合には、2ゲージ式
のもので2.0kgf/1μs〜6.0kgf/1μs
の範囲が適しており、4ゲージ式のもので1.0kgf
/1μs〜3.0kgf/1μsの範囲が適当である。
【0028】図5に示すように、全ての歪ゲージ65に
増幅用のアンプ70が接続されている。アンプ70の出
力側に、歪ゲージ65の出力を個別に調整可能な個別出
力調整手段の一例として可変抵抗71と切換スイッチ7
2が接続され、かつ全体出力調整用の可変抵抗73と加
算アンプ74が接続されている。可変抵抗71,73は
いずれもアナログトリマーあるいはディジタルキーボー
ドからの入力によってゲージ出力を調整可能としてあ
る。加算アンプ74の出力側に、アナログ/ディジタル
変換器75を介してマイクロプロセッサ76が接続され
ている。これらは信号処理手段80を構成している。
【0029】上述の信号処理手段80のマイクロプロセ
ッサ76あるいは外部メモリ(図示せず)には、予め求
めておいた積載荷重増加時の所定荷重P1 以上の荷重領
域におけるゲージ出力と荷重との相関(例えば一次式あ
るいはマップなど)を記憶できるようになっている。す
なわちこの信号処理手段80は、各重ね板ばね20,3
0にそれぞれ2種類以上の荷重を別々に負荷した時に得
られるゲージ出力と荷重との関係に基いて、ゲージ出力
と荷重との相関を求めるプログラムと、この相関を記憶
するメモリを備えている。そして積載荷重を測定する際
に、上述の相関と、歪ゲージ65から出力されるゲージ
出力に基いて、荷重を算出するようにしている。
【0030】この信号処理手段80は、スイッチ72を
切換えることによって全ての重ね板ばね20,30のゲ
ージ出力を個別にマイクロプロセッサ76に入力できる
ようになっており、各重ね板ばね20,30が分担する
個々の荷重を個別に求めることができるようになってい
る。
【0031】信号処理手段80に表示手段85が接続さ
れている。表示手段85の一例は、信号処理手段80に
よって算出された荷重をディジタル値で表示する荷重指
示計であり、全ての歪ゲージ65による積算荷重を表示
可能であるとともに、スイッチ72を切換えることによ
り、個々の重ね板ばね20,30が分担する荷重を個別
に表示できるようにもなっている。表示手段85は、リ
セット用操作子86を操作した時に、荷重表示をゼロに
リセットできるようにしてある。上記可変抵抗71,7
3とマイクロプロセッサ76およびリセット用操作子8
6などは、板間摩擦の変化に対処するためのキャリブレ
ーション手段も構成する。
【0032】次に、上記構成の荷重測定装置60の作用
について説明する。重ね板ばね20,30は、車両10
に取付けられた状態で車両10ばね上荷重を支持するた
め、積載荷重がゼロ(空車状態)の時にも一定量の歪み
を生じている。そして積載荷重が増加するにつれて重ね
板ばね20,30の歪みが増加するため、ゲージ出力も
増加する。ゲージ出力は、空車時の歪みと積載荷重に応
じた歪みとが加算された値となる。従って積載荷重は、
空車時のゲージ出力を基準とし、予め求めておいた荷重
とゲージ出力との相関に基いて、荷重測定時に歪ゲージ
65が出力するゲージ出力に応じて算出される。
【0033】図1に示すように、積載荷重が増加する
時、空車状態から荷重を加えると、荷重が小さいうち
は、例えば曲線mで示すように歪みの増加に伴って荷重
が急速に立上がる特性となるが、所定荷重P1 を過ぎる
と歪みと荷重の関係が直線的(リニヤ)なものとなる。
従ってこの実施例では、荷重増加時でしかも所定荷重P
1を過ぎた荷重領域における歪みと荷重の関係に基い
て、ゲージ出力を信号処理手段80によって荷重に変換
し、その荷重値を表示手段85によってディジタル値で
表示するようにしている。
【0034】図4に示すトラニオン型タンデムサスペン
ションの場合、積荷が車両の前後方向に偏っていると、
重ね板ばね30の前側と後側で撓みが相違することがあ
る。しかるにこの実施例の荷重測定装置60では、1つ
の重ね板ばね30の前側と後側とで荷重を別々に検出し
てその平均値を求めるようにしている。このため、積荷
が前後に偏っていても正確に後輪荷重を求めることがで
きる。
【0035】重ね板ばね20,30をしばらく使用する
と、経時的な変化によって、板間摩擦が増加する。その
場合、図1に破線Cで示すヒステリシスループのよう
に、加圧側と減圧側の荷重差が更に広がる傾向となる。
板間摩擦が増加すると、荷を降ろして空車になった時
に、重ね板ばねの歪みがB点からB′点に移動する。こ
のB′点における表示荷重は、板間摩擦が増加する前の
相関に基いて算出されるため、P2 ′である。
【0036】上記のように板間摩擦が経時的に変化した
場合、適当な時機にゼロ点調整用のキャリブレーション
を実施する。このキャリブレーションを行うには、荷を
降ろして空車にした時のB′点での表示荷重P2 ′を求
めたのち、この車両10を空車のまま凹凸のある路面を
走行させる。こうすることにより、重ね板ばね20,3
0の歪みが中間点Aに落ち着く。この中間点Aにおける
表示荷重P2 を検出する。そして、P2 ′−(2×P2
)が、ゼロ点を移動させるべき量(−ΔP)である。
【0037】従って表示荷重が(−ΔP)となるように
可変抵抗71を操作したのち、リセット用操作子86に
よって表示荷重をゼロにリセットする。そののち、表示
荷重が(P2 +ΔP)となるように可変抵抗71を操作
することにより、中間点Aにおける荷重値をセットす
る。こうして、板間摩擦の増加に応じたゼロ点調整を容
易に行うことができる。
【0038】なお、板間摩擦の変化が大き過ぎて上述の
ゼロ点調整だけでは検出精度を維持できなくなった場合
は、ゲージ出力と荷重との相関を求めなおすとよい。そ
の場合には、重ね板ばねに少なくとも2種類の大きさの
荷重を負荷し、荷重ごとに得られるゲージ出力に基い
て、荷重とゲージ出力との相関(図1における加圧側の
勾配)を求めなおすことで、より正確なキャリブレーシ
ョンが可能である。
【0039】
【発明の効果】請求項1に記載された本発明の荷重測定
装置によれば、荷を積込む時に積載荷重を正確に知るこ
とができ、例えば過積載を防止する上できわめて有効で
ある。請求項2に記載の荷重測定装置であれば、積載荷
重の偏りの有無を正確に知ることができる。請求項3に
記載の荷重測定装置によれば、重ね板ばねに経時的に板
間摩擦の変化を生じた場合に、簡単にかつ実用上問題の
ない精度でゼロ点調整用のキャリブレーションを行うこ
とができる。請求項4に記載の荷重測定装置によれば、
更に正確なキャリブレーションを実施でき、より信頼性
の高い荷重測定が可能となる。請求項5に記載した荷重
測定装置によれば、積荷が車両の前後方向に偏っていて
も正確に荷重を求めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】重ね板ばね装置の発生歪みと荷重との関係を示
す図。
【図2】荷物運搬用車両の一例を示す側面図。
【図3】図2に示された車両に使われるフロント側懸架
装置の側面図。
【図4】図2に示された車両に使われるリヤ側懸架装置
の側面図。
【図5】本発明の一実施例を示す荷重測定装置の回路の
ブロック図。
【符号の説明】
20,30…重ね板ばね 21,31…懸架装置 40,51…ばね板 60…荷重測定装置 65…歪ゲージ 80…信号処理手段 85…表示手段

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】懸架用重ね板ばねを有する車両の積載荷重
    を測定するための装置であって、 上記重ね板ばねのばね板に設けられかつこのばね板の歪
    みの大きさに対応した電気的なゲージ出力を生じる歪ゲ
    ージと、 予め求めておいた積載荷重増加時の所定荷重以上の荷重
    領域における上記ゲージ出力と荷重との相関を記憶しか
    つ積載荷重を測定する際に上記歪ゲージが出力するゲー
    ジ出力に基いて荷重を求める信号処理手段と、 上記信号処理手段によって求められた積載荷重増加時の
    荷重に関する情報を報知する表示手段と、 を具備したことを特徴とする車両用積載荷重測定装置。
  2. 【請求項2】上記歪ゲージは前輪側および後輪側の全て
    の重ね板ばねに設けられており、しかも上記表示手段は
    全ての重ね板ばねの合計荷重と各重ね板ばねが分担する
    個々の荷重を個別に表示可能としたことを特徴とする請
    求項1記載の車両用積載荷重測定装置。
  3. 【請求項3】上記信号処理手段には、上記重ね板ばねの
    板間摩擦が経時的に変化した時のキャリブレーション用
    として、 荷を降ろして空車になった時の走行前の表示荷重をP2
    ′、空車で走行したのちの表示荷重をP2 、そしてP2
    ′−(2×P2 )=ΔPとした時、空車で走行したの
    ちの表示荷重が(−ΔP)となるようにゲージ出力を調
    整可能なゲージ出力調整手段と、上記ゲージ出力調整手
    段によって表示荷重を(−ΔP)にしたのち表示荷重を
    ゼロにリセットすることのできる手段とを備えており、
    表示荷重をゼロにリセットしたのちに表示荷重がP2 +
    ΔPとなるように上記ゲージ出力調整手段によってゲー
    ジ出力を再調整できるようにしたことを特徴とする請求
    項1記載の車両用積載荷重測定装置。
  4. 【請求項4】上記信号処理手段は、上記重ね板ばねに少
    なくとも2種類の大きさの荷重を負荷した時に上記歪ゲ
    ージに発生する個々のゲージ出力と荷重との関係に基い
    てゲージ出力と荷重との相関を求めかつこの相関を記憶
    する手段を備えていることを特徴とする請求項1記載の
    車両用積載荷重測定装置。
  5. 【請求項5】上記重ね板ばねはトラニオン型サスペンシ
    ョン用の重ね板ばねであり、この重ね板ばねのばね板の
    フロント側とリヤ側の双方にそれぞれ歪ゲージを貼付
    け、これら歪ゲージの出力の平均値を求めるようにした
    ことを特徴とする請求項1記載の車両用積載荷重測定装
    置。
JP5388894A 1994-03-24 1994-03-24 車両用積載荷重測定装置 Pending JPH07260558A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100480832B1 (ko) * 2002-11-18 2005-04-07 주식회사 아이세스 차량 스프링 장착용 하중 측정 장치
JP2006003291A (ja) * 2004-06-21 2006-01-05 Katsuzo Kawanishi トラックスケール
JP2012241517A (ja) * 2011-05-24 2012-12-10 Joseph Voegele Ag 押出し装置

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