JPH072592Y2 - 強化繊維束の拡開装置 - Google Patents

強化繊維束の拡開装置

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JPH072592Y2
JPH072592Y2 JP1989127188U JP12718889U JPH072592Y2 JP H072592 Y2 JPH072592 Y2 JP H072592Y2 JP 1989127188 U JP1989127188 U JP 1989127188U JP 12718889 U JP12718889 U JP 12718889U JP H072592 Y2 JPH072592 Y2 JP H072592Y2
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fiber bundle
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expanding
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resin
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幸男 大原
勝 時実
治雄 寺内
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、繊維強化プラスチック等の繊維強化複合材料
の成形に用いられるシート状プリプレグを製造にするよ
うな際に、樹脂含浸前に強化繊維束を拡開する装置に関
する。
[従来の技術] 繊維強化複合材料の成形に用いられるシート状プリプレ
グは、たとえば多数の強化繊維束をシート状に一方向に
引き揃え、該シート状強化繊維束に樹脂担持離型シート
を重ね合せて加圧、加熱し、樹脂を含浸させる方法、あ
るいは上記強化繊維束を支持シートとともに適当な溶媒
で稀釈した樹脂溶液に浸漬し、引き上げ、加熱して溶媒
を除去する方法によって製造されている。上記いずれの
方法においても、樹脂を均一に含浸させ、かつ単繊維が
均一に配列され均一な物性のプリプレグを得るために
は、樹脂含浸前に、シート状に配列された各強化繊維束
が極力拡開されていることが望ましい。
従来、シート状強化繊維束を拡開するには、たとえば第
6図に示すように、シート状に引き揃えられた強化繊維
束101を、たとえば断面円形のストレートバー102、10
3、104上を張力をかけながら通すことにより、各バー上
で各繊維束を押し拡げる方法によっていた。
[考案が解決しようとする課題] ところが、上記のようなストレートバー上を強化繊維繊
維束を接触通過させながら各繊維束を拡開する装置に
は、拡開の程度が不十分になることがあるという問題が
ある。
つまり、各強化繊維束101は、上記ストレートバー102、
103、104で拡開され、その後に樹脂が含浸され所定のプ
リプレグ形態とされた後にも、拡開が不十分であると繊
維束形態が僅かに残る。たとえば第7図にプリプレグ10
5の断面を示すように、樹脂106が含浸された後にも、2
点鎖線で囲むように各強化繊維繊維束101に糸条形態が
残り、隣接繊維束間にそれ程明確ではないが境界107の
ようなものが残る。プリプレグの均一な物性を目指す上
で、上記のような境界の存在は望ましくない。
本考案は、このような問題点に着目し、各繊維束間の境
界が判らなくなるほどに均一に強化繊維繊維束を拡開す
る装置を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] この目的に沿う本考案の強化繊維束の拡開装置は、シー
ト状に一方向に引き揃えられた強化繊維束を緊張下に接
触通過させることにより拡開する複数本のバーを備えた
強化繊維束の拡開装置において、前記バーの少なくとも
一本を、一本の強化繊維繊維束の径よりも小さいピッチ
で多数の周方向溝を配設してなる溝付バーとしたものか
ら成る。
[作用] このような装置においては、個々の強化繊維束が、溝付
バー上で各強化繊維束の径よりも小さいピッチで配設さ
れた溝によって、機械的に細分化され、さらに加えられ
る張力によって押し拡げられる。つまり、各強化繊維束
がまず機械的に細かく開繊され、細分化された各繊維束
が拡開されることになる。したがって、元の繊維束径の
強化繊維束を直接拡開する場合に比べ、開繊の程度が大
幅に向上し、極めて均一に拡開される。その結果、元の
各強化繊維束間の境界が判らなくなるほどに十分に均一
に各強化繊維束が拡開された状態が保たれる。
[実施例] 以下に、本考案の望ましい実施例を、図面を参照して説
明する。
第1図ないし第3図は、本考案の一実施例に係る装置を
プリプレグ用強化繊維束の拡開装置として用いたものを
示しており、第1図はプリプレグ製造工程全体、第2図
および第3図はそのうちの強化繊維束拡開部をそれぞれ
示している。
図において、強化繊維束1は、多数のクリール2から引
き出され、シート状に一方向に引き揃えられ、ニップロ
ール3、4を通過した後、繊維束拡開用の3本のバー
5、6、7を、所定の張力をかけた緊張状態にて順次接
触通過させるようになっている。
3本のバー5、6、7は、シート状強化繊維束1を挟む
ようにその上下両面側に交互に配置されており、3本の
バー5、6、7のうち、本実施例では、バー5が、一本
の強化繊維束1の径よりも小さい溝幅の溝(周方向)8
がバー長手方向に一本の強化繊維束1の径よりも小さい
溝ピッチで多数配設された溝付バーから成っている。溝
8のピッチは、強化繊維束1の径との関係で上記の如く
決められるが、後述の拡開効果の上から、0.5〜2.0mmの
範囲が好ましい。溝深さは、特に限定されないが、あま
り浅いと各強化繊維束1を細分化する機能が損われるの
で、適当に深くしておくのが好ましい。溝断面形状も特
に限定されないが、個々の強化繊維束1を張力をかけた
際に機械的に細分化できる形状、たとえば第3図に示す
如くV形状等が好ましい。残りのバー6、7は、本実施
例ではストレートバーからなっている。
3本のバー5、6、7の後には、樹脂含浸工程が設けら
れる。本実施例では、樹脂担持離型シート9、10を用い
て樹脂含浸が行われているが、樹脂溶液に浸漬させる方
法でもよい。離型シート9、10は、ロール11、12から巻
き出され、ガイドロール13、14で方向転換されるととも
に、この位置でシート状の強化繊維束(もっとも、もは
や束とはいえないが)1の両面に重ね合せられる。この
重ね合せ体が本実施例では、ヒータ15で加熱された後、
3段のプレスロール16で両側から加圧され、離型シート
9、10に担持されていた樹脂が強化繊維束1に転移、含
浸される。樹脂含浸によりプリプレグ17の形態となり、
該プリプレグ17から一方の離型シート9が剥離され、他
方の離型シート10とともにプリプレグ17がロール状に巻
き取られる。
上記のようなプリプレグ製造工程中に設けられた拡開用
バー5、6、7により、樹脂含浸前の強化繊維束は次の
ように拡開される。
シート状に引き揃えられた多数の強化繊維束1は、ニッ
プロール3、4を経た後溝付バー5に至り、溝付バー5
上を、適当な張力を加えられながら接触通過する。溝付
バー5の溝8は、各強化繊維束1の径よりも小さいピッ
チで多数配設されているから、個々の強化繊維束1に対
しては、第3図に示すように、その強化繊維束1の幅内
にある各溝8に沿って、繊維束を機械的に開繊し、該繊
維束を複数のさらに小さな繊維束1aに細分化し、各強化
繊維束1を拡開する。この細分化された強化繊維束1a
が、後続のストレートバー6、7により、加えられてい
る張力によって該バー上に押しつけられ、さらに拡開さ
れる。溝付バー5上で既に細分化され、拡開されている
ものが、さらにバー6、7上で押し拡げられるので、拡
開の程度が大きく高められる。とくに溝付バー5上での
細分化により、樹脂含浸前の段階で、シート状強化繊維
束には第7図に示したような元の強化繊維束間の境界に
相当するものが実質的に無くなり、単繊維がシート断面
内に均一に分散された状態になる。その結果、樹脂含浸
も均一に行われ、プリプレグ形成後にも、プリプレグ断
面内に単繊維が均一に分散された状態が維持され、均一
物性のプリプレグが得られる。
なお、本考案における強化繊維束は、長繊維からなる強
化繊維束で、炭素繊維、黒鉛繊維、有機高弾性率繊維
(アラミド繊維等)、炭化ケイ素繊維、アルミナ繊維、
ボロン繊維、タングステンカーバイド繊維、ガラス繊維
等の高強度、高弾性率繊維からなる。このような強化繊
維束は、同じプリプレグについてただ1種類のものを使
用してもよいし、異なる種類の強化繊維束を規則的に、
または不規則に並べて使用してもよい。この強化繊維束
が前記のようにシート状に配列される。
また、上記実施例における離型シート9および/又は離
型シート10に担持される樹脂としては、特に限定されな
いが、代表的なものとして、熱硬化性樹脂や、熱硬化性
樹脂と熱可塑性樹脂を混合した樹脂が挙げられる。好ま
しい熱硬化性樹脂として、エポキシ樹脂が挙げられる。
特に、アミン類、フェノール類、炭素炭素二重結合を有
する化合物を前駆体とするエポキシ樹脂が好ましい。
また、強化繊維束1には、サイジング剤が付与されてい
ることが多いが、サイジング剤を適当な温度(たとえば
50〜200℃)に加熱して軟化させると、各バー5、6、
7上での拡開が行われ易くなり、一層均一な拡開状態が
得られるので、各バーを加熱することが望ましい。たと
えば第4図に示すように、各バー5、6、7内にヒータ
21、22、23を埋設し、ヒータ制御装置24、ヒータ電源25
を接続して、各バーを、サイジング剤の種類、シート状
強化繊維束1の通過容量等に応じた適切な温度に加熱制
御することが好ましい。
さらに、拡開用各バーの配設、溝付バーの位置等につい
ては、前記実施例に限らず適当な配設形態、位置に設定
できる。たとえば第5図に示すように、ニップロール3
1、32と、既存の3本のストレートバー33、34、35との
間に、溝付バー36を配設し、溝付バー36で機械的に開
繊、拡開された強化繊維束37を、3本のバー33、34、35
でさらに拡開するようにしてもよい。
[考案の効果] 以上説明したように、本考案の強化繊維束の拡開装置に
よるときは、一本の強化繊維束の径よりも細かいピッチ
で多数の溝が配設された溝付バーにより、各強化繊維束
を機械的に細分化して拡開できるようにしたので、各強
化繊維束間の境界が判らなくなる程度に十分に拡開する
ことができ、均一物性のプリプレグを得るのに大変有用
である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例に係る拡開装置を含むプリプ
レグ製造工程全体の概略側面図、 第2図は第1図のプロセスの強化繊維束拡開部の拡大部
分平面図、 第3図は第2図の拡開部の拡大部分平面図、 第4図は第2図の各バーを加熱する場合の概略構成図、 第5図は溝付バーの別の配設例を示す強化繊維束拡開部
の概略側面図、 第6図は従来の強化繊維束拡開部の斜視図、 第7図は従来のプリプレグの部分断面図、である。 1、37……強化繊維束 2……クリール 3、4、31、32……ニップロール 5、36……溝付バー 6、7、33、34、35……拡開用バー 8……溝 9、10……離型シート 15……ヒータ 16……プレスロール 17……プリプレグ 21、22、23……ヒータ 24……ヒータ制御装置 25……ヒータ電源

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】シート状に一方向に引き揃えられた強化繊
    維束を緊張下に接触通過させることにより拡開する複数
    本のバーを備えた強化繊維束の拡開装置において、前記
    バーの少なくとも一本を、一本の強化繊維束の径よりも
    小さいピッチで多数の周方向溝を配設してなる溝付バー
    としたことを特徴とする強化繊維束の拡開装置。
JP1989127188U 1989-11-01 1989-11-01 強化繊維束の拡開装置 Expired - Lifetime JPH072592Y2 (ja)

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