JPH07258283A - リボフラノース誘導体およびそれを含む放射線障害防護剤 - Google Patents

リボフラノース誘導体およびそれを含む放射線障害防護剤

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JPH07258283A
JPH07258283A JP7388394A JP7388394A JPH07258283A JP H07258283 A JPH07258283 A JP H07258283A JP 7388394 A JP7388394 A JP 7388394A JP 7388394 A JP7388394 A JP 7388394A JP H07258283 A JPH07258283 A JP H07258283A
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ribofuranoside
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興一 安藤
Mari Misawa
真理 三沢
Michiyo Miyaguchi
三千代 宮口
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孝司 木内
Nada Morishige
奈妥 森重
Shozo Shiozaki
正三 塩崎
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KAGAKU GIJUTSUCHO HOSHASEN IGA
KAGAKU GIJUTSUCHO HOSHASEN IGAKU SOGO KENKYUSHO
Zeon Corp
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KAGAKU GIJUTSUCHO HOSHASEN IGA
KAGAKU GIJUTSUCHO HOSHASEN IGAKU SOGO KENKYUSHO
Nippon Zeon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 放射線障害防護活性を有する新規なリボフラ
ノース誘導体を提供する。 【構成】 式(1) 【化1】 (式中、R1は分岐していてもよい炭素数2〜6の低級
アルキル基またはアシル基を示し、R2とR3はそれぞれ
独立して水素原子または分岐していてもよい低級アルキ
ル基、或いは一緒になってアルキリデン基を示す。)で
表されるリボフラノース誘導体は新規な化合物であり、
式(2) 【化2】 (式中、R4は分岐していてもよい炭素数1〜6の低級
アルキル基またはアシル基を示し、R5とR6はそれぞれ
独立して水素原子または分岐していてもよい低級アルキ
ル基、或いは一緒になってアルキリデン基を示す。)で
表されるリボフラノース誘導体は、放射線障害防護剤と
して利用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、放射線障害防護作用を
示す新規なリボフラノース誘導体に関する。
【0002】
【従来の技術】日本人の死因の約1/4は癌であり、癌
患者は今後とも増加すると予測されている。癌の治療方
法の主なものは外科手術、放射線療法、化学療法であ
り、現在、これらを組み合わせた治療が行われている。
【0003】放射線療法は、外科手術と並んで癌治療の
根本的治療法であるが、放射線被曝による患者への様々
な障害の出現が、放射線療法の有用性への評価、期待を
減弱せしめている。放射線照射により惹起される様々な
障害を防護できる予防・治療剤を開発できれは、放射線
療法において患部に照射できる放射線を飛躍的に増量す
ることが可能となり、放射線による癌の治療効果を更に
高めることに寄与することができる。
【0004】放射線の障害を防護する薬剤として、従
来、含硫アミン化合物等が検討されてきたが臨床に適用
されるまでに到っていない。最近、放射線障害防護剤と
してアミフォスチン(Seminars in Onc
ology,,65(1981))の臨床治験がなさ
れているが、副作用の点で問題が存在する。
【0005】米国特許公報第4420489号は5−デ
オキシ−5−チオ−D−リボース等の環内に硫黄原子を
有する糖化合物の放射線障害防護作用を開示している
が、臨床に供与できるだけの強い効果に到っていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、新たな
放射線障害防護活性を有する化合物を見出すべく鋭意研
究を行った結果、新規なリボフラノース誘導体が優れた
放射線障害防護作用を有することを見出し、本発明を完
成するに到った。
【0007】
【課題を解決するための手段】かくして本発明によれ
ば、一般式(1)
【化3】 (式中、R1は分岐していてもよい炭素数2〜6個の低
級アルキル基またはアシル基を示し、R2とR3はそれぞ
れ独立して水素原子、または分岐していてもよい低級ア
ルキル基、或いは一緒になってアルキリデン基を示
す。)で表されるリボフラノース誘導体および一般式
(2)
【化4】 (式中、R4は分岐していてもよい炭素数1〜6個の低
級アルキル基またはアシル基を示し、R5とR6はそれぞ
れ独立して水素原子、または分岐していてもよい低級ア
ルキル基、或いは一緒になってアルキリデン基を示
す。)で表されるリボフラノース誘導体を有効成分とす
る放射線障害防護剤が提供される。
【0008】上記式(1)において、R1は炭素数2〜
6個の分岐していてもよい低級アルキル基であり、具体
的にはエチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n
−ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル
基、n−ペンチル基、イソペンチル基、2−メチルペン
チル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、4−メチル
ペンチル基、3−メチルペンチル基、2−メチルペンチ
ル基、3,3−ジメチルブチル基、2,2−ジメチルブ
チル基、1,1−ジメチルブチル基、1,2−ジメチル
ブチル基、1,3−ジメチルブチル基、2,3−ジメチ
ルブチル基などが挙げられ、好適にはエチル基、n−プ
ロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル
基などである。また、アシル基としては、具体的にはア
セチル基、プロピオニル基、ブチリル基、バレリル基、
ベンゾイル基などが挙げられ、好適にはアセチル基、プ
ロピオニル基などである。
【0009】R2,R3はそれぞれ独立して水素原子、ま
たは分岐していてもよい低級アルキル基、或いは一緒に
なってアルキリデン基を示す。分岐していてもよい低級
アルキル基としては、通常炭素数が1〜6個であり、具
体的にはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプ
ロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、s−ブチル
基、t−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、
2−メチルペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル
基、4−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、2
−メチルペンチル基、3,3−ジメチルブチル基、2,
2−ジメチルブチル基、1,1−ジメチルブチル基、
1,2−ジメチルブチル基、1,3−ジメチルブチル
基、2,3−ジメチルブチル基などが挙げられ、好適に
はメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル
基、n−ブチル基、イソブチル基などである。また、ア
ルキリデン基としては一般的には炭素数が1〜8個のア
ルキリデン基であり、具体的にはメチリデン基、エチリ
デン基、プロピリデン基、イソプロピリデン基、ブチリ
デン基、イソブチリデン基、ペンチリデン基、イソペン
チリデン基、ヘキシリデン基、シクロヘキシリデン基、
ベンジリデン基などが挙げられ、好適にはイソプロピリ
デン基、ベンジリデン基、シクロヘキシリデン基などで
あり、更に好適にはイソプロピリデン基である。
【0010】本発明の一般式(1)で表される新規なリ
ボフラノース誘導体の具体例としては、例えばエチル
5−デオキシ−5−チオ−D−リボフラノシド、n−プ
ロピル 5−デオキシ−5−チオ−D−リボフラノシ
ド、イソプロピル 5−デオキシ−5−チオ−D−リボ
フラノシド、n−ブチル 5−デオキシ−5−チオ−D
−リボフラノシド、t−ブチル 5−デオキシ−5−チ
オ−D−リボフラノシド、s−ブチル 5−デオキシ−
5−チオ−D−リボフラノシド、1−O−アセチル−5
−デオキシ−5−チオ−D−リボフラノース、1−O−
プロピオニル−5−デオキシ−5−チオ−D−リボフラ
ノース、1−O−ベンゾイル−5−デオキシ−5−チオ
−D−リボフラノース、エチル 2−O−メチル−3−
O−エチル−5−デオキシ−5−チオ−D−リボフラノ
シド、エチル 2−O−(4−メチルペンチル)−3−
O−イソブチル−5−デオキシ−5−チオ−D−リボフ
ラノシド、n−プロピル 2−O−エチル−3−O−エ
チル−5−デオキシ−5−チオ−D−リボフラノシド、
エチル 2,3−O−イソプロピリデン−5−デオキシ
−5−チオ−D−リボフラノシド、n−プロピル 2,
3−O−イソプロピリデン−5−デオキシ−5−チオ−
D−リボフラノシド、イソプロピル 2,3−O−イソ
プロピリデン−5−デオキシ−5−チオ−D−リボフラ
ノシド、t−ブチル 2,3−O−イソプロピリデン−
5−デオキシ−5−チオ−D−リボフラノシド、1−O
−アセチル−2,3−O−イソプロピリデン−5−デオ
キシ−5−チオ−D−リボフラノース、エチル 2,3
−O−シクロヘキシリデン−5−デオキシ−5−チオ−
D−リボフラノシド、1−O−アセチル−2,3−O−
ヘキシリデン−5−デオキシ−5−チオ−D−リボフラ
ノース、エチル 2,3−O−ベンジリデン−5−デオ
キシ−5−チオ−D−リボフラノシド、t−ブチル2,
3−O−ベンジリデン−5−デオキシ−5−チオ−D−
リボフラノース、1−O−アセチル−2,3−O−シク
ロヘキシリデン−5−デオキシ−5−チオ−D−リボフ
ラノース、1−O−プロピオニル−2,3−O−シクロ
ヘキシリデン−5−デオキシ−5−チオ−D−リボフラ
ノース、n−プロピル 2,3−O−シクロヘキシリデ
ン−5−デオキシ−5−チオ−D−リボフラノシド、イ
ソプロピル 2,3−O−シクロヘキシリデン−5−デ
オキシ−5−チオ−D−リボフラノシド、1−O−ブチ
リル−2,3−O−メチリデン−5−デオキシ−5−チ
オ−D−リボフラノース、2,3−ジメチルブチル
2,3−O−イソプロピリデン−5−デオキシ−5−チ
オ−D−リボフラノシド、エチル 2,3−O−メチリ
デン−5−デオキシ−5−チオ−D−リボフラノシド、
エチル 2,3−O−エチリデン−5−デオキシ−5−
チオ−D−リボフラノシド、1−O−プロピオニル−
2,3−O−イソペンチリデン−5−デオキシ−5−チ
オ−D−リボフラノース、1−O−バレリル−2,3−
O−ベンジリデン−5−デオキシ−5−チオ−D−リボ
フラノース、1−O−ベンゾイル−2,3−O−シクロ
ヘキシリデン−5−デオキシ−5−チオ−D−リボフラ
ノース、エチル 2−O−メチル−3−O−メチル−5
−デオキシ−5−チオ−D−リボフラノシド、エチル2
−O−エチル−3−O−エチル−5−デオキシ−5−チ
オ−D−リボフラノシド、n−プロピル 2−O−イソ
プロピル−3−O−エチル−5−デオキシ−5−チオ−
D−リボフラノシド、n−ブチル 2−O−エチル−3
−O−n−プロピル−5−デオキシ−5−チオ−D−リ
ボフラノシド、イソブチル 2−O−メチル−3−O−
t−ブチル−5−デオキシ−5−チオ−D−リボフラノ
シド、n−ペンチル 2−O−イソブチル−3−O−エ
チル−5−デオキシ−5−チオ−D−リボフラノシド、
ネオペンチル 2−O−s−ブチル−3−O−メチル−
5−デオキシ−5−チオ−D−リボフラノシド、2,3
−ジメチルブチル 2−O−メチル−3−O−イソペン
チル−5−デオキシ−5−チオ−D−リボフラノシド、
イソプロピル 2−O−(2−メチルペンチル)−3−
O−イソペンチル−5−デオキシ−5−チオ−D−リボ
フラノシド、エチル 2−O−メチル−5−デオキシ−
5−チオ−D−リボフラノシド、プロピル 2−O−エ
チル−5−デオキシ−5−チオ−D−リボフラノシド、
n−ブチル 2−O−イソプロピル−5−デオキシ−5
−チオ−D−リボフラノシド、s−ブチル 2−O−n
−ブチル−5−デオキシ−5−チオ−D−リボフラノシ
ド、2−メチルペンチル 2−O−(1,1−ジメチル
ブチル)−5−デオキシ−5−チオ−D−リボフラノシ
ド、n−ヘキシル 2−O−(1,3−ジメチルブチ
ル)−5−デオキシ−5−チオ−D−リボフラノシド、
エチル 3−O−エチル−5−デオキシ−5−チオ−D
−リボフラノシド、4−メチルペンチル 3−O−n−
プロピル−5−デオキシ−5−チオ−D−リボフラノシ
ド、2−メチルペンチル 3−O−n−ヘキシル−5−
デオキシ−5−チオ−D−リボフラノシド、1,1−ジ
メチルブチル3−O−(2,3−ジメチルブチル)−5
−デオキシ−5−チオ−D−リボフラノシド、2,3−
ジメチルブチル 3−O−(4−メチルペンチル)−5
−デオキシ−5−チオ−D−リボフラノシドなどが例示
され、好適には、エチル 5−デオキシ−5−チオ−D
−リボフラノシド、n−プロピル 5−デオキシ−5−
チオ−D−リボフラノシド、イソプロピル 5−デオキ
シ−5−チオ−D−リボフラノシド、t−ブチル 5−
デオキシ−5−チオ−D−リボフラノシド、1−O−ア
セチル−5−デオキシ−5−チオ−D−リボフラノー
ス、エチル 2,3−O−イソプロピリデン−5−デオ
キシ−5−チオ−D−リボフラノシド、n−プロピル
2,3−O−イソプロピリデン−5−デオキシ−5−チ
オ−D−リボフラノシド、イソプロピル 2,3−O−
イソプロピリデン−5−デオキシ−5−チオ−D−リボ
フラノシド、t−ブチル 2,3−O−イソプロピリデ
ン−5−デオキシ−5−チオ−D−リボフラノシド、1
−O−アセチル−2,3−O−イソプロピリデン−5−
デオキシ−5−チオ−D−リボフラノース、1−O−プ
ロピオニル−2,3−O−イソプロピリデン−5−デオ
キシ−5−チオ−D−リボフラノース、エチル 2,3
−O−ベンジリデン−5−デオキシ−5−チオ−D−リ
ボフラノシド、n−プロピル 2,3−O−シクロヘキ
シリデン−5−デオキシ−5−チオ−D−リボフラノシ
ド、イソプロピル 2,3−O−シクロヘキシリデン−
5−チオ−D−リボフラノシド、t−ブチル 2,3−
O−ベンジリデン−5−デオキシ−5−チオ−D−リボ
フラノース、1−O−アセチル−2,3−O−シクロヘ
キシリデン−5−デオキシ−5−チオ−D−リボフラノ
ース、1−O−プロピオニル−2,3−O−シクロヘキ
シリデン−5−デオキシ−5−チオ−D−リボフラノー
スなどであり、1位のα,β立体異性体は、各々単独あ
るいは混合物のいずれであっても本発明に包含される。
【0011】また、上記式(2)で表されるリボフラノ
ース誘導体は、放射線防護剤として使用されるが、式
(2)中R4はメチル基のほか上述した式(1)のR1
同様の置換基が例示され、R5およびR6も上述した式
(1)のR2およびR3と同様の置換基が例示される。こ
のような化合物の具体例としては、例えばメチル 5−
デオキシ−5−チオ−D−リボフラノシド、メチル
2,3−O−イソプロピリデン−5−デオキシ−5−チ
オ−D−リボフラノシド、メチル 2,3−O−メチリ
デン−5−デオキシ−5−チオ−D−リボフラノシド、
メチル 2,3−O−エチリデン−5−デオキシ−5−
チオ−D−リボフラノシド、メチル 2,3−O−イソ
ペンチリデン−5−デオキシ−5−チオ−D−リボフラ
ノシド、メチル2,3−O−ベンジリデン−5−デオキ
シ−5−チオ−D−リボフラノシド、メチル 2,3−
O−シクロヘキシリデン−5−デオキシ−5−チオ−D
−リボフラノシド、メチル 2,3−O−ジメチル−5
−デオキシ−5−チオ−D−リボフラノシド、メチル
2,3−O−ジエチル−5−デオキシ−5−チオ−D−
リボフラノシド、メチル 2−O−イソプロピル−3−
O−エチル−5−デオキシ−5−チオ−D−リボフラノ
シド、メチル 2−O−エチル−3−O−n−プロピル
−5−デオキシ−5−チオ−D−リボフラノシド、メチ
ル 2−O−メチル−3−O−t−ブチル−5−デオキ
シ−5−チオ−D−リボフラノシド、メチル 2−O−
イソブチル−3−O−エチル−5−デオキシ−5−チオ
−D−リボフラノシド、メチル 2−O−s−ブチル−
3−O−メチル−5−デオキシ−5−チオ−D−リボフ
ラノシド、メチル 2−O−メチル−3−O−イソペン
チル−5−デオキシ−5−チオ−D−リボフラノシド、
メチル 2−O−(2−メチルペンチル)−3−O−イ
ソペンチル−5−デオキシ−5−チオ−D−リボフラノ
シド、メチル 2−O−メチル−5−デオキシ−5−チ
オ−D−リボフラノシド、メチル 2−O−エチル−5
−デオキシ−5−チオ−D−リボフラノシド、メチル
2−O−イソプロピル−5−デオキシ−5−チオ−D−
リボフラノシド、メチル 2−O−n−ブチル−5−デ
オキシ−5−チオ−D−リボフラノシド、メチル 2−
O−(1’,1’−ジメチルブチル)−5−デオキシ−
5−チオ−D−リボフラノシド、メチル 2−O−
(1’,3’−ジメチルブチル)−5−デオキシ−5−
チオ−D−リボフラノシド、メチル 3−O−エチル−
5−デオキシ−5−チオ−D−リボフラノシド、メチル
3−O−n−プロピル−5−デオキシ−5−チオ−D
−リボフラノシド、メチル 3−O−n−ヘキシル−5
−デオキシ−5−チオ−D−リボフラノシド、メチル
3−O−(2’,3’−ジメチルブチル)−5−デオキ
シ−5−チオ−D−リボフラノシド、メチル 3−O−
(4’−メチルペンチル)−5−デオキシ−5−チオ−
D−リボフラノシドなどが例示され、好適には、メチル
5−デオキシ−5−チオ−D−リボフラノシド、メチ
ル 2,3−O−イソプロピリデン−5−デオキシ−5
−チオ−D−リボフラノシド、メチル 2,3−O−ベ
ンジリデン−5−デオキシ−5−チオ−D−リボフラノ
シド、メチル 2,3−O−シクロヘキシリデン−5−
デオキシ−5−チオ−D−リボフラノシド、メチル
2,3−O−ジメチル−5−デオキシ−5−チオ−D−
リボフラノシド、メチル 2,3−O−ジエチル−5−
デオキシ−5−チオ−D−リボフラノシド、メチル 2
−O−イソプロピル−3−O−エチル−5−デオキシ−
5−チオ−D−リボフラノシド、メチル 2−O−エチ
ル−5−デオキシ−5−チオ−D−リボフラノシド、メ
チル 3−O−エチル−5−デオキシ−5−チオ−D−
リボフラノシド、メチル 3−O−n−プロピル−5−
デオキシ−5−チオ−D−リボフラノシドなどであり、
1位のα,β立体異性体は、各々単独あるいは混合物の
いずれであっても本発明に包含される。
【0012】本発明の化合物は、市場から入手可能なD
−リボースや、アデノシン、グアノシン、シチジン、ウ
リジンなどのリボヌクレオシドから、常法にしたがって
容易に合成できる。たとえば、D−リボースの1位のヒ
ドロキシル基を酸性レジンなどのような酸性触媒存在下
でアルコールと反応させてアルコキシル基とし、ついで
D−リボースの2および3位のヒドロキシル基を酸性レ
ジンなどのような酸性触媒存在下でアルデヒドやケトン
と反応させてアセタールとして、D−リボースの1,
2,3位のヒドロキシル基を保護したのち、D−リボー
スの5位のヒドロキシル基をトシルクロライドなどで活
性化してチオ酢酸カリウムなどを反応させると本発明の
化合物のうち2および3位がO−アルキリデン基である
化合物が得られる。また、2および3位のO−アルキリ
デン基を除去した後に、D−リボースの2,3位をトシ
ルクロライドやナトリウムハイドライドなどで活性化さ
せてアルコールや塩化物等と反応させれば、本発明の化
合物のうち2および3位の酸素原子にそれぞれ分岐して
もよい炭素数1〜6の低級アルキル基が結合した本発明
の化合物が得られる。
【0013】1位のヒドロキシル基をアルコキシル基に
変換するため用いられるアルコールは、常法にて用いら
れるものであり、具体例としては、メタノール、エタノ
ール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタ
ノール、s−ブタノール、t−ブタノール、イソブタノ
ール、n−ペンタノール、イソペンタノール、ネオペン
タノール、n−ヘキサノール、4−メチルペンタノー
ル、3−メチルペンタノール、2−メチルペンタノー
ル、3,3−ジメチルブタノール、2,2−ジメチルブ
タノール、1,1−ジメチルブタノール、1,2−ジメ
チルブタノール、1,3−ジメチルブタノール、2,3
−ジメチルブタノールなどの炭素数1〜6の低級アルコ
ールが挙げられる。 2,3位のヒドロキシル基をアセ
タールに変換するため用いられるアルデヒドやケトン
は、常法にて用いられるものであり、具体例としては、
ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアル
デヒド、ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、ペ
ンチルアルデヒド、ヘキシルアルデヒド、ヘプチルアル
デヒド、ベンジルアルデヒドなどのアルデヒド類やアセ
トン、エチルメチルケトン、ジエチルケトン、ジプロピ
ルケトン、エチルプロピルケトン、ジ−t−ブチルケト
ン、シクロペンチルケトン、シクロヘキシルケトンなど
のケトン類が例示される。これらのなかでも反応性の観
点からエタノール、n−プロパノール、イソプロパノー
ル、n−ブタノール、イソブタノール、s−ブタノー
ル、t−ブタノールなどが好ましい。
【0014】化合物の合成に際しての反応条件は常法に
従って設定すればよく、特に限定されないが、通常−5
℃〜150℃、5分〜24時間程度の条件下で反応させ
る。また、用いられる溶媒についても常法に従って選択
することができるが、通常、テトラヒドロフラン、塩化
メチレン、無水ピリジン、ジオキサン、ジメチルホルム
アミドなどの溶媒の中から、反応を阻害せず出発物質が
溶解可能なものを選択し、単独もしくは組み合わせて使
用すればよい。反応終了後、化合物は常法に従って反応
混和物から採取される。例えば、熱時に反応液中の不溶
物を濾別し濾液中に析出した結晶を濾取し再結晶した
り、クロマトグラフイー等によって更に精製することが
できる。
【0015】これらの化合物を放射線障害防護剤として
用いるに際しては、上記医薬的に許容しうる担体もしく
は希釈剤などを含有した医薬品組成物として使用するこ
とができ、その剤型は適宜選択できる。例えば、液剤、
散剤、顆粒剤、錠剤、腸溶剤およびカプセル剤などの経
口剤や、注射剤、坐剤などの非経口剤が挙げられる。
【0016】製剤方法は常法に従えばよく、例えば、本
発明の化合物と医薬的に許容し得る担体もしくは希釈
剤、更には、安定剤その他所望の添加剤を配合し、所望
の剤型とすることができる。このような担体もしくは希
釈剤の例としては、例えば、澱粉類、乳糖、ショ糖、ブ
ドウ糖、デキストリン、マンニット、ソルビット、リン
酸カルシウム、硫酸カルシウム、トラガカントゴム、ゼ
ラチン、アラビアゴム、メチルセルロース、カルボキシ
メチルセルロースナトリウム、ポリビニルピロリドン、
微結晶セルロース、ステアリン酸マグネシウム、タル
ク、ポリエチレングリコール、寒天、アルギン酸ナトリ
ウム、カオリンなどの固体希釈剤や、例えば、水、生理
食塩水、エタノール、プロピレングリコール、ポリエチ
レングリコ−ル、グリセリン、ハルトマン液、リンゲル
液などの液体希釈剤をあげることができる。この際、普
通用いられる安定剤等を含有してもよい。
【0017】本発明の放射線障害防護剤が経口剤として
所期の効果を発揮するためには、患者の年齢、体重、疾
患の程度により異なるが、通常成人で、本発明の化合物
を1日0.1〜100mg/kgの範囲で使用すること
ができる。また、静注、皮下注、筋肉注射など、非経口
剤として所期の効果を発揮するためには、患者の年齢、
体重、疾患の程度により異なるが、通常成人で本発明の
化合物を1日0.01〜10mg/kgの範囲で使用す
ることができる。
【0018】
【発明の効果】かくして本発明によれば、放射線障害防
護活性を有するリボフラノース誘導体が得られ、試薬、
医薬品およびその中間体として有用である。
【0019】
【実施例】本発明のリボフラノース誘導体および放射線
障害防護剤について具体的に説明するが、本発明はこれ
ら実施例に限られるものではない。 (合成例1) エチル 2,3−O−イソプロピリデン
−5−デオキシ−5−チオ−D−リボフラノシドの合
成。 D−リボース(50g)をエタノール(350ml)お
よびアセトン(350ml)の混合溶液に溶解し、アン
バーリスト15(10g;米国ローム&ハース社製)を
加えて80℃で3時間加熱還流した。反応後、室温まで
冷却して、アンバーリストを濾別し、濾液をクロロホル
ムで抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮し
て得られた粗シロップ(69g)をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(展開溶媒:クロロホルム)に付し中
間体49gを得た。このうち30gに無水ピリジン(6
0ml)を加え溶解し、室温撹拌下、トシルクロライド
(27.6g)を加え、室温で2時間撹拌後、更に70
℃として5時間加熱撹拌した。反応液を室温まで放冷
し、水を加えてクロロホルムで抽出した。クロロホルム
層を集めて希硫酸で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾
燥し、活性炭(5g)で処理後濃縮し、粗シロップ(6
9g)をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶
媒:ベンゼン/クロロホルム=1/1)に付しトシル体
27gを得た。この濃縮物にジメチルホルムアミド(1
50ml)を加え溶解し、チオ酢酸カリ(8.4g)を
加えて70℃で5時間加熱還流した。その後、反応液を
減圧下濃縮し、水を加えてクロロホルムで抽出した。ク
ロロホルム層を集め、無水硫酸マグネシウムで乾燥し濃
縮して得られた残査をシリカゲルカラムクロマトグラフ
イー(展開液;クロロホルム)で精製してエチル 2,
3−O−イソプロピデン−5−デオキシ−5−アセチル
チオ−D−リボフラノシド(19g)を得た。次いでこ
の化合物をメタノール(100ml)に溶解し、0.5
Nナトリウムメトキシド/メタノール(3ml)溶液を
加え、室温で一晩静置した。反応液を濃縮して得られた
残査をカラムクロマトグラフイー(展開液;ベンゼン→
クロロホルム)で精製することにより、エチル 2,3
−O−イソプロピリデン−5−デオキシ−5−チオ−D
−リボフラノシド(以下、化合物1とする)を(9.4
g)得た。この化合物は 1H−NMRスペクトルから同
定された。機器データを以下に示す。NMRスペクトル
(CDCl3 ,δ値) 1.10〜1.28(3H,t)、1.30(3H,
s)、1.45(3H,s)、2.40〜3.00(2
H,m)、3.30〜3.82(2H,m)、4.00
〜4.21(1H,brs)、4.50〜4.70(2
H,m)、5.03(1H,s)
【0020】(合成例2)イソプロピル 2,3−O−
イソプロピリデン−5−デオキシ−5−チオ−D−リボ
フラノシドの合成 合成例1でD−リボースを溶解させる混合溶液のエタノ
ールをイソプロパノールに代えて同様の実験を行い、イ
ソプロピル 2,3−O−イソプロピリデン−5−デオ
キシ−5−チオ−D−リボフラノシド(以下、化合物2
という)を得た。この化合物は1H−NMRスペクトル
から同定された。機器データを以下に示す。NMRスペ
クトル(CDCl3 ,δ値) 1.10〜1.25(6H,d)、1.34(6H,
s)、2.40 〜3.00(2H,m)、3.73〜
4.25(2H,m)、4.54〜4.76(2H,
m)、5.20(1H,s)
【0021】(合成例3)エチル 5−デオキシ−5−
チオ−D−リボフラノシドの合成 合成例1で得た化合物1(7.8g)のメタノール(7
8ml)溶液にアンバーリスト15(2.4g)を加え
て窒素置換下、30℃で4時間撹拌した。その後反応液
を濾過し、濾液を濃縮して得られた残査をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフイー(クロロホルム:メタノール=
100:0→97:3)で精製することにより、エチル
5−デオキシ−5−チオ−D−リボフラノシド(以
下、化合物3という)を(5.1g)得た。この化合物
は、1H−NMRスペクトルから同定された。機器デー
タを以下に記す。 NMRスペクトル(CDCl3 ,δ値) 1.08〜1.32(3H,t)、2.63〜2.90
(2H,m)、3.40〜4.38(5H,m)、4.
80〜5.00(1H,d)
【0022】(合成例4)イソプロピル 5−デオキシ
−5−チオ−D−リボフラノシドの合成 化合物2(1.0g)から合成例3と同様にアンバーリ
スト15で2,3位を脱保護し、シリカゲルカラムクロ
マトグラフイーで精製して、イソプロピル 5−デオキ
シ−5−チオ−D−リボフラノシド(以下、化合物4と
いう)を(70mg)得た。この化合物は、1H−NM
Rスペクトルから同定された。機器データを以下に記
す。 NMRスペクトル(CDCl3 ,δ値) 1.20〜1.23(6H,d)、2.90〜3.25
(2H,m)、3.92〜4.38(4H,m)、5.
05(0.5H、d,J1、2<1.0Hz,β−H−
1)、5.16(0.5H、d,J1、2=3.0Hz,
α−H−1)
【0023】(合成例5)メチル 2,3−O−イソプ
ロピリデン−5−デオキシ−5−チオ−D−リボフラノ
シドの合成 D−リボース95gをメタノールとアセトンの等比混合
溶媒1330mlに溶解させ、アンバーリスト15(4
7.5g)を加えて70℃で1.5時間加熱還流した。
反応終了後、反応液を室温まで冷却してアンバーリスト
を濾別し、濾液を溶媒を除去した。得られた残査にクロ
ロホルム400mlを加えて水で洗浄後、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥し溶媒を除去した。次いで無水ピリジン
120mlに溶解させ、塩化パラトルエンスルホニル5
9.6gを添加後、室温で2時間攪拌し、更に95℃で
2時間攪拌した。反応液を室温まで放冷した後、水を加
えてクロロホルムで抽出した。クロロホルム層を集めて
希硫酸、希塩酸で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥
し溶媒を除去後、約74gの無色粘性の液体を得た。
【0024】この液体30gをジメチルホルムアミド2
50mlに溶解させ、チオ酢酸カリ9.8gを加えて6
0〜70℃で5時間攪拌した。その後、反応液を減圧下
濃縮し、水を加えてクロロホルムで抽出し、無水硫酸マ
グネシウムで乾燥した後、溶媒を除去した。これをメタ
ノール110mlに溶解し、0.5Nナトリウムメトキ
シド/メタノール3.4mlを加えて室温で一晩放置し
た。その後、反応液を濃縮し、得られた残査をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフイー(ベンゼン→クロロホル
ム)で精製することにより、1位のα、β混合物である
メチル 2,3−O−イソプロピリデン−5−デオキシ
−5−チオ−D−リボフラノシド(以下、化合物5とい
う)17.1gを得た。更に化合物5をシリカゲルクロ
マトグラフィー(ベンゼン→クロロホルム)で精製し、
1位のα体であるメチル 2,3−O−イソプロピリデ
ン−5−デオキシ−5−チオ−α−D−リボフラノシド
(以下、化合物6という)を単離した。
【0025】(合成例6)メチル 5−デオキシ−5−
チオ−D−リボフラノシドの合成。 化合物5(2g)をメタノール20mlに溶解させ、ア
ンバーリスト15(0.6g)を加えて窒素置換下、3
0℃で4時間攪拌した。アンバーリストを濾別後、濾液
を濃縮してシリカゲルカラムクロマトグラフイー(クロ
ロホルム:メタノール=100:0→97:3)で精製
することにより、メチル 5−デオキシ−5−チオ−β
−D−リボフラノシド(以下、化合物7という)0.5
gを得た。
【0026】(合成例7)メチル 5−デオキシ−5−
チオ−α−D−リボフラノシドの合成。 化合物6(2g)を合成例2と同様にしてアンバーリス
ト15を用いて脱保護し、シリカゲルカラムクロマトグ
ラフイーで精製することで、メチル 5−デオキシ−5
−チオ−α−D−リボフラノシド(以下、化合物8とす
る)を0.6g得た。化合物8は化合物7との1位の立
体異性体である。
【0027】 (試験例1)in vivo放射線障害防護試験 動物は3ケ月齡のC3H/He雄性マウスを1群10匹
で使用した。化合物1および5は0.05%のTwee
n80に懸濁させ、化合物3、7および8は生理食塩水
に溶解した。比較剤は5−デオキシ−5−チオ−D−リ
ボース(以下、比較剤1とする)を使用し、生理食塩水
に溶解した。対照群には生理食塩水を投与した。薬剤濃
度はマウス10g当たり投与液量が0.1mlになるよ
うに調整し、それぞれ500mg/kgを腹腔内に投与
した。薬剤投与15分後に東芝製137 Cs−γ線照射装
置を用いて10Gyをマウスに全身照射し、以後、30
日間生死を判定した。この結果、化合物1および5は1
5日目まで生存率は60%以上で生存率が0%となるの
は化合物1が18日目、化合物5が17日目であった。
化合物3は30日目でも生存率60%以上であり、化合
物7および8は30日目でも生存率100%であった。
これに対して比較剤1の生存率は10日目にすでに50
%であり、13日目には生存率は0%となった。また、
対照群では9日目にすでに生存率は50%となり、12
日目には0%となった。この結果から、化合物1、3、
5、7および8は強い放射線障害防護作用を有している
ことが判った。また、その効果は1位の立体異性体の差
なく発揮されている事も判った。
【0028】 (試験例2)in vitro放射線障害防護試験 ヒト唾液腺腫瘍細胞2.5×105個を5ml照射用ボ
トルに播種し、2日間、37℃下で培養した。化合物
3、7および5−デオキシ−5−チオ−D−リボース
(以下、比較剤1という)を所定量添加した牛胎児血清
10%入りMEM培地5mlと交換後、37℃で30分
間培養し、島津製シールド型信愛号250X線装置を用
いて200KV×15Aで7Gy照射した。照射後、無
血清MEM培地で洗浄し、0.1%トリプシンで細胞を
剥離後、コールカウンターで細胞数を計測し、所定数を
6cmφのデイッシュに播種した。播種細胞数は10日
間培養後にコロニーが100個前後できるように調整し
た。コロニーの染色はSolutionV(MgSO
4 ,7H2O)で洗浄後、10%ホルマリンで10分以
上固定した。次いで1%メチレンブルーで1分間染色
後、水洗し、100倍の顕微鏡下でコロニー数を計測し
た。生存率(S.F.)を下式から求めた。結果を図1
に示した。 S.F.=(照射コロニー数/播種細胞数)/(無照射
コロニー数/播種細胞数)
【0029】
【図1】
【0030】図1より、化合物3および7は比較剤1に
比べて非常に強いin vitro放射線障害防護効果
を持つ事が判った。
【0031】(試験例3) 毒性試験 実験動物は3ケ月齢の雄性C3H/Heマウスを1群1
0匹で使用した。試験例1と同様に調整した化合物1、
3、5、7および化合物8を腹腔内に1000mg/k
g投与して30日間観察したが、異常な症状は認められ
ず、死亡した個体も認められなかった。このことから、
本発明の化合物1、3、5、7および8は極めて毒性の
低い化合物であることが判った。
【0032】
【図面の簡単な説明】
【図1】薬剤濃度と生存率の関係を示した図面である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木内 孝司 長野県佐久市跡部437−4 (72)発明者 森重 奈妥 東京都品川区南大井1−6−10 (72)発明者 塩崎 正三 神奈川県横須賀市鴨居3−77−4

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1) 【化1】 (式中、R1は分岐していてもよい炭素数2〜6の低級
    アルキル基またはアシル基を示し、R2とR3はそれぞれ
    独立して水素原子または分岐していてもよい低級アルキ
    ル基、或いは一緒になってアルキリデン基を示す。)で
    表されるリボフラノース誘導体。
  2. 【請求項2】 一般式(2) 【化2】 (式中、R4は分岐していてもよい炭素数1〜6の低級
    アルキル基またはアシル基を示し、R5とR6はそれぞれ
    独立して水素原子または分岐していてもよい低級アルキ
    ル基、或いは一緒になってアルキリデン基を示す。)で
    表されるリボフラノース誘導体を有効成分とする放射線
    障害防護剤。
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