JPH07256809A - 積層体及び土壌被覆材 - Google Patents

積層体及び土壌被覆材

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JPH07256809A
JPH07256809A JP5353194A JP5353194A JPH07256809A JP H07256809 A JPH07256809 A JP H07256809A JP 5353194 A JP5353194 A JP 5353194A JP 5353194 A JP5353194 A JP 5353194A JP H07256809 A JPH07256809 A JP H07256809A
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weight
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less
resin
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JP5353194A
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English (en)
Inventor
Toshio Fujii
敏雄 藤井
Yutaka Kawai
豊 川合
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 強度、耐候性に優れ、果樹の根元を被覆する
透湿性フィルムとして用いて好適な積層体を提供する。 【構成】 特定の光安定剤、紫外線吸収剤を含有する多
孔性ポリオレフィンフィルムと扁平フィルムからなる網
状体との積層体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば蜜柑、桃、林
檎、梨、葡萄等の果実栽培に於いて、果実の糖度アッ
プ、早期熟成等の目的で、果樹の根元の土壌を覆うよう
に展張する為の透湿性の土壌被覆材等、特に耐候性に優
れた土壌被覆材等として好適な高強度の積層フィルムま
たはシートに関する物である。
【0002】
【従来の技術】従来、果実の栽培時に、果実の糖度を上
げたり、収穫時期を早めたりする目的で、果樹の根元の
土壌を遮蔽性のシートで覆う事が行われている。かかる
シートは、適切な防水性、透湿性及び通気性が無いと、
シート下面に熱がこもって、果実の糖度アップの妨げと
なったり、水気が発散されず、土壌の湿度が過多になっ
て根腐れを生じる等の不都合が起こる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これらの問題を解消す
る手段の一つとして、不織布等の基材に熱可塑性樹脂か
らなる微孔性フィルムを貼り合わせた物を土壌被覆材と
して用いる事が挙げられるが、該フィルムは耐候性に問
題があり、敷設環境によっては2〜3週間程度でフィル
ムが劣化してしまい、その機能を果たさなくなってしま
うという欠点が見出された。
【0004】
【課題を解決する為の手段】そこで、本発明者らの一部
は、特定の耐候処法を施した樹脂組成物から形成される
多孔性ポリオレフィン層を基材と積層した積層フィルム
又はシートが、土壌被覆材としての適切な透湿性及び通
気性を有し、長期使用での耐候性に優れ、更には、基材
との貼り合わせ工程での引っ掻き破れ等に強い、良好な
強度を有する事を見出し、先に提案した(特願平5−1
18490)。本発明者らは、更に強度の向上した積層
フィルムまたはシートを提供すべく鋭意検討した結果、
本発明に到達した。
【0005】即ち、本発明の要旨は(A)密度0.93
g/cm3 以下、メルトインデックス2g/10min
以下のポリオレフィン樹脂100重量部、(B)充填材
25〜400重量部及び(C)ヒンダードアミン系光安
定剤0.1〜10重量部、及びベンゾトリアゾール系又
はベンゾフェノン系又はベンゾエート系紫外線吸収剤
0.1〜10重量部から成る樹脂組成物を形成して得ら
れるフィルム又はシートを少なくともその引き取り方向
に一軸延伸して得られる多孔性ポリオレフィン層を有す
る積層フィルム又はシートと、幅が0.5〜10mm、
厚さが10〜300μの扁平なフィルム状をなし、両表
面が、上記多孔性フィルムの融点より3度以上低い融点
を有するポリオレフィン樹脂からなり、中間層が表面層
を形成するポリオレフィン樹脂の融点より5℃以上高い
融点を有する樹脂からなる扁平フィルムを縦糸又は横糸
として構成した網状体からなる積層体および請求項1〜
6のいずれかに記載の積層体から構成されたことを特徴
とする土壌被覆材に存する。
【0006】以下に本発明を更に詳細に説明する。ポリ
オレフィン樹脂(A)はエチレンもしくはプロピレンの
ホモポリマー又はエチレンもしくはプロピレンと他のコ
モノマー(炭素数4以上の二重結合を分子内に1個以上
有する化合物)とのコポリマーからなる密度(ρ)0.
930g/cm3 以下、メルトインデックス(MI)2
g/10min(g/10分)以下のポリオレフィン系
熱可塑性樹脂、例えば低密度ポリエチレン、線状低密度
ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、密度
0.910g/cm3 以下の超低密度ポリエチレン、ポ
リプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレ
ン−プロピレン−ジエン共重合体、エチレン−メタアク
リル酸エステルもしくはこれらの混合物等いずれでも良
いが、好ましくは密度0.91〜0.95g/cm3
線状低密度ポリエチレン50〜100重量部と密度0.
91g/cm3 未満のエチレン−α−オレフィン共重合
体50〜0重量部とからなる密度0.930g/cm3
以下、特に、0.900〜0.925g/cm3 、MI
2g/10分以下、特に、0.1〜1.5g/10分の
ポリオレフィン系熱可塑性樹脂である。
【0007】線状低密度ポリエチレンは、エチレンと他
のα−オレフィンとの共重合物であり、例えばエチレン
と、その4〜17重量%程度、好ましくは5〜15重量
%程度の1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1
−デセン、4−メチル−1−ペンテン等の他のα−オレ
フィンとを、中低圧法高密度ポリエチレン製造に用いら
れるチーグラー型触媒又はフィリップス型触媒を用いて
共重合することにより製造される。
【0008】上記エチレン−α−オレフィン共重合体と
しては、通常、エチレンと炭素数3以上のα−オレフィ
ンとの共重合体であって、その密度が0.91g/cm
3 未満のものが好ましく、より好ましくは0.85〜
0.90g/cm3 のものである。エチレンと共重合さ
せる炭素数3以上のα−オレフィンとしてはプロピレ
ン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メ
チル−1−ペンテン等が挙げられ、これらと共に1,4
−ヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、エチリデンノ
ルボルネン等の非共役ジエンを使用する事も出来る。
【0009】上記エチレン−α−オレフィン共重合体
は、チーグラー型触媒、中でもオキシ三塩化バナジウ
ム、四塩化バナジウム等のバナジウム化合物と有機アル
ミニウム化合物とからなる触媒を用いて、エチレンとα
−オレフィンとを共重合させることにより製造すること
が出来、共重合体中のエチレン含有量が40〜90モル
%の範囲であり、α−オレフィンの含有量が10〜60
モル%の範囲であるのが望ましい。上記エチレン−α−
オレフィン共重合体の市販品としては例えば、CdF
Chimie E.P.社のNORSOFLEX(FW
1600,FW1900,MW1920,SMW244
0,LW2220,LW2500,LW2550,);
日本ユニカー社のフレックスレジン(DFDA113
7,DFDA1138,DEFD1210,DEFD9
042);三井石油化学社のタフマー(A4085,A
4090,P0180,P0480)、日本合成ゴム社
のJSR−EP(EP02P,EP07P,EP57
P)等が挙げられる。
【0010】単独もしくは混合物であるポリオレフィン
樹脂(A)の密度(ρ)は0.93g/cm3 より大き
いと、可塑剤とラジカル発生剤の相乗効果が小さく、引
裂強度が向上しない。また、MIは2g/10分より大
きいと、フィルムの引裂強度が低下し、また成形安定性
が低下する。
【0011】本発明においてメルトインデックス(M
I)とはJIS K 6760の引用規格であるJIS
K 7210の表1の条件4に準拠して測定した値で
ある。尚、ポリオレフィン樹脂には、常法に従い、熱安
定剤、顔料、帯電防止剤、蛍光剤等を添加しても差し支
えない。次に成分(B)の充填剤としては、無機及び有
機の充填剤が用いられる。無機充填剤としては、炭酸カ
ルシウム、タルク、クレー、カオリン、シリカ、挂藻
土、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、硫酸マグネシウ
ム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、水酸化アルミニウ
ム、酸化亜鉛、水酸化マグネシウム、酸化カルシウム、
酸化マグネシウム、酸化チタン、アルミナ、マイカ、ア
スベスト粉、ガラス粉、シラスバルーン、ゼオライト、
挂酸白土等が使用され、特に炭酸カルシウム、タルク、
クレー、シリカ、挂藻土、硫酸バリウム等が好適であ
る。
【0012】有機充填剤としては、木粉、パルプ粉等の
セルロース系粉末等が使用される。これらは単独で又は
混合して用いられる。充填剤の平均粒径としては、30
μm以下の物が好ましく、10μm以下の物が更に好ま
しく、0.7〜5μmのものが最も好ましい。粒径が大
き過ぎると延伸物の気孔の緻密性が悪くなり、又粒径が
小さ過ぎると、樹脂への分散性が悪く、成形性も劣る。
【0013】充填剤の表面処理は、樹脂への分散性、更
には延伸性の点で、実施されている事が好ましく、脂肪
酸又はその金属塩での処理が好ましい結果を与える。成
分(C)ヒンダードアミン系光安定剤、ベンゾトリアゾ
ール系又はベンゾフェノン系又はベンゾエート系紫外線
吸収剤、酸性燐酸エステルの金属塩類としては、各々種
々の物が挙げられる。
【0014】具体的には、例えば、ヒンダードアミン系
光安定剤としては、Sanol LS−770、同LS
−2626、同LS−765(商品名、いずれも三共社
製)、Tinuvin144、同622、同622L
D、同770、同120(商品名、いずれもチバガイギ
ー社製)、Chimasorb 944FL、同944
LD、同119FL(商品名、いずれもチバガイギー社
製)、アデカスタブ LA−57、同LA−77、同L
A−62、同LA−67、同LA−63、同LA−6
8、同LA−82、同LA−87(商品名、いずれも旭
電化社製)、Sumisorb TM−061(商品
名、住友化学工業社製)、Cyasorb UV−33
46(商品名、ACC社製)、Goodrite UV
−3034(商品名、グッドリッチ社製)などが挙げら
れる。
【0015】ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤として
は、2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベン
ゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−3,5−ビス
(α,α−ジメチルベンジル)フェニル〕−2H−ベン
ゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−
ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3−
t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−
5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t
−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベン
ゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−アミル−2−
ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’
−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾト
リアゾール等が挙げられる。
【0016】ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、
2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、
2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノ
ン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、p
−t−ブチルフェニルサリシレート−2−ヒドロキシ−
4−メトキシベンゾフェノン、2−(2−ヒドロキシ−
3,5−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール
などが挙げられる。
【0017】ベンゾエート系紫外線吸収剤としては、
2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3,5−ジ−t−ブ
チル−4−ヒドロキシベンゾエートなどが挙げられる。
酸性燐酸エステルの金属塩類としては、ステアリルアシ
ッドホスフェイト、マグネシウムステアリルホスフェイ
ト、アルミニウムステアリルホスフェイト、カルシウム
ステアリルホスフェイト、ジンクステアリルホスフェイ
ト、バリウムステアリルホスフェイトなどが挙げられ
る。
【0018】中でも、ヒンダードアミン系光安定剤、特
に、Tinuvin 622同622LD(コハク酸ジ
メチル−1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキ
シ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重縮合
物)、Chimasorb 944FL、同944LD
(ポリ〔{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチ
ル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイ
ル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テト
ラメチル−4−ピペリジル)イミノ}〕)、ベンゾフェ
ノン系紫外線吸収剤、特に、2−ヒドロキシ−4−n−
オクトキシベンゾフェノンが好適である。酸性燐酸エス
テルの金属塩類としては、ジンクステアリルホスフェイ
トが好適である。
【0019】ヒンダードアミン系光安定剤及びベンゾト
リアゾール系又はベンゾフェノン系又はベンゾエート系
紫外線吸収剤を用いる事により、充分な耐候性を付与す
る事が出来るが、更に酸性燐酸エステルの金属塩類を用
いる事により、より長期にわたって耐候性を維持させる
事が出来る。本発明においては、以下の可塑剤(D)や
ラジカル発生剤(E)を併用すると、多孔性フィルム又
はシートの強度が向上し、後述の基材との貼り合わせ工
程での引っ掻き破れ等が防止されるので好ましい。
【0020】成分(E)の可塑剤としては、分子内にエ
ステル結合もしくはアミド結合を有する分子量100以
上、好ましくは150以上、特に200〜1000、常
圧での沸点が200℃以上、好ましくは250℃以上、
特に250〜700℃、且つ融点が100℃以下、好ま
しくは50℃以下、特に−100℃〜10℃の化合物で
ある。
【0021】例えば、上記物性を満たす炭素数6以上の
カルボン酸と炭素数5以上アルコールとのエステルまた
は炭素数10〜25の脂肪族アミドが挙げられる。中で
も、芳香族カルボン酸と炭素数6以上の脂肪族アルコー
ルとのエステル、好ましくは芳香族ジカルボン酸又は芳
香族トリカルボン酸と炭素数6〜18の脂肪族アルコー
ルとのエステル、特に芳香族ジカルボン酸と炭素数8〜
15の脂肪族アルコールとのエステル、芳香族トリカル
ボン酸と炭素数6〜18の脂肪族アルコールとのエステ
ルが好適である。
【0022】これらの化合物の具体的な例としては、例
えば、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、トリイ
ソデシルトリメリテート、トリオクチルトリメリテー
ト、ジイソデシルフタレート、ジオクチルフタレート等
が挙げられる。最も好ましくは、トリオクチルトリメリ
テート、ジイソデシルフタレートが挙げられる。融点は
100℃より高いとラジカル発生剤での変性による引裂
強度向上の効果が少なく、また沸点が200℃未満で
は、成形加工時の発煙、発泡により成形・延伸性が低下
する。
【0023】また、分子量が小さいと、フィルムから可
塑剤のブリーディングが早く好ましくない。次に、必要
に応じ本発明に使用される成分(E)のラジカル発生剤
としては、半減期1分となる分解温度が130〜300
℃、好ましくは160〜260℃の範囲の物が好まし
く、例えばジクミルペルオキシド、2,5−ジメチル−
2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、2,5
−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルペルオキシ)−
3−ヘキシン、α,α’−ビス(t−ブチルペルオキシ
イソプロピル)ベンゼン、ジベンゾイルペルオキシド、
ジ−t−ブチルペルオキシド−2,5−ジメチルヘキサ
ン−2,5ジハイドロパーオキシド等の過酸化物が挙げ
られる。最も好ましくは、2,5−ジメチル−2,5−
ビス(t−ブチルペルオキシ)−3−ヘキシンが挙げら
れる。
【0024】本発明においては、ポリオレフィン樹脂
(A)100重量部に対して充填剤(B)25〜400
重量部、好ましくは100〜300重量部、特に130
〜250重量部、及び添加剤類(C)0.1〜10重量
部、好ましくは0.2〜5重量部、特に0.3〜3重量
部配合する。充填剤(B)の割合が100重量部に満た
ないと、延伸したフィルムに気孔が充分形成されず、多
孔化度合いが低くなる。又、充填剤の割合が400重量
部を越えると混練性、分散性、フィルム又はシート成形
性が劣り、更に延伸物の表面強度が低下する。
【0025】添加剤類(C)の割合が0.1重量部に満
たないと、長期使用での耐候性が不十分となる。又、添
加剤類の割合が10重量部を越えると、フィルム又はシ
ート成形後のブリーディングが過多となり好ましくな
く、併せて耐久性の向上効果も少ない。尚、ヒンダード
アミン系光安定剤とベンゾトリアゾール系又はベンゾフ
ェノン系又はベンゾエート系紫外線吸収剤の使用割合は
1〜50:50〜1、好ましくは1〜10:10〜1と
する。又、酸性燐酸エステルの金属塩類を用いる場合の
使用割合は、ヒンダードアミン系光安定剤に対して1〜
50:50〜1、好ましくは1〜10:10〜1とす
る。
【0026】又、(D)及び(E)成分を併用する場
合、可塑剤(D)は1〜100重量部、好ましくは2〜
50重量部、特に2〜30重量部、及びラジカル発生剤
(E)は0.0001〜0.1重量部、好ましくは0.
0005〜0.07重量部、特に0.005〜0.05
重量部の範囲で配合する事が望ましい。可塑剤(D)は
1重量部より少ないと、引裂強度向上の効果が無く、1
00重量部より多いと、混練性、分散性が悪化し、フィ
ルム成形性の低下、延伸性を確保出来ない。
【0027】ラジカル発生剤(E)は0.0001〜
0.1重量部の範囲から選ばれ、この範囲よりも少ない
場合は可塑剤との相乗効果による引裂強度の向上は得ら
れず、またこの範囲よりも多い場合はメルトインデック
スが低くなり過ぎて、フィルム成形時に膜切れが起こり
易く、且つフィルム表面に肌荒れが生起するので好まし
くない。
【0028】本発明においては、ポリオレフィン樹脂
(A)、充填剤(B)、添加剤類(C)、可塑剤
(D)、及びラジカル発生剤(E)を、通常は、例えば
次のI又はIIの方法により前記の量比で混合し、次いで
混練してペレット化した後、インフレーション成形して
未延伸フィルムとする。 方法I:ポリオレフィン樹脂、充填剤、添加剤類、可塑
剤、及びラジカル発生剤を混合し、押出機、バンバリー
ミキサー等の混練機を用いて混練した後、ペレット化
し、このペレットを用いてインフレーション成形する。 方法II:ポリオレフィン樹脂に、多量のラジカル発生剤
0.3〜2%(3000〜20000ppm)程度を配
合し、ラジカル発生剤がポリオレフィンと殆ど反応しな
い温度で、しかもポリオレフィンの融点以上の温度にお
いて溶融混練してペレット状としたマスターバッチを予
め調整し、このマスターバッチを、ポリオレフィン樹
脂、充填剤、添加剤類、及び可塑剤と混合し、混練した
後ペレット化し、このペレットを用いてインフレーショ
ン成形する。
【0029】上記I又はIIに示す方法に従って、ポリオ
レフィン樹脂をラジカル発生剤と共に加熱下(好ましく
はラジカル発生剤の半減期が10分となる温度以上の温
度で)混練処理すると、ラジカル発生剤による架橋反応
が生起し、ポリオレフィンが分子間カップリングして高
分子量成分が増加し、且つメルトインデックスの低下し
た変性ポリマーが得られる。この変性ポリマーは、変性
前のポリマーに比べてインフレーション成形時に横方向
の配向がかかり易く、このようにして得られたフィルム
は、これを延伸処理した場合に、引張強度及び衝撃強度
が著しく向上する。
【0030】ポリオレフィン樹脂、添加剤類、可塑剤、
ラジカル発生剤及び充填剤を混合するには、ドラム、タ
ンブラー型混合機、リボンブレンダー、ヘンシェルミキ
サー、スーパーミキサー等が使用されるが、ヘンシェル
ミキサーの様な高速撹拌型の混合機が望ましく、ポリエ
チレンは通常10〜150メッシュ、特に20〜60メ
ッシュのパウダーの形態で供給するのが好ましい。得ら
れた混合物の混練は、例えばスクリュー押出機、二軸ス
クリュー押出機、ミキシングロール、バンバリーミキサ
ー、二軸型混練機等の周知の混練装置を用いて実施され
る。
【0031】本発明においては、上記で得た配合物から
インフレーション法やTダイ法により通常、厚さ10〜
200μの未延伸フィルム或いは厚さ200〜400μ
の未延伸シートを成形し、次いでこの未延伸フィルム又
はシートを延伸処理する。インフレーション成形は、通
常、ブローアップ比(BUR)を2〜8で成形する。
【0032】好ましくは、ブローアップ比3〜6、フロ
ストラインの高さをダイの環状スリットの直径の5〜2
0倍の範囲の条件下で行われる。ブローアップ比が上記
範囲よりも低いとフィルムの引張強度及び衝撃強度が低
下し、上記範囲よりも高いとバブルの成形安定性が低下
するので、上記範囲で行うのが良い。又、フロストライ
ンの高さが上記範囲よりも低いとフィルムの引張強度が
低下し、上記範囲よりも高いとバブルの成形安定性が低
下するので、上記範囲で行うのが良い。
【0033】インフレーション法により成形された未延
伸フィルム又はシートは、次いで縦方向(フィルムの引
き取り方向)に一軸延伸される。一軸延伸には通常ロー
ル延伸法が採用されるが、チューブラー延伸法で一軸方
向(引き取り方向)を強調させた形であってもよい。
又、延伸処理は一段でも二段以上の多段でも差し支え無
い。又、Tダイ法により成形された物は、縦一軸延伸や
二軸延伸を行う。
【0034】延伸処理は樹脂組成物の融点より100℃
低い温度から融点より20℃低い温度の範囲、特に樹脂
組成物の融点より90℃低い温度から融点より50℃低
い温度の範囲で実施するのが好ましく、この範囲より低
い温度ではフィルムに延伸斑が発生し、又この範囲より
高い温度ではフィルムの多孔性が低下する傾向がある。
【0035】延伸倍率は1.2〜8倍である事が好まし
い。尚、延伸後に熱処理すればフィルムの寸法精度を安
定化する事が出来、又公知のコロナ処理、フレーム処理
等の表面処理を施す事も出来る。かくして得られる本発
明の多孔性ポリオレフィン層を構成する多孔性フィルム
又はシートは、面強度及び引裂強度が高く、しかも、延
伸ムラが無いので、好適に使用出来る。特に、厚さが1
00μ以下、例えば15〜50μの多孔性フィルムの場
合、縦方向及び横方向の剛軟度が共に50mm以下、好
ましくは10〜35mmで、透湿度が1500g/m2
・24hr以上、好ましくは2500〜5000g/m
2 ・24hrで、透気度が3000sec/100cc
以下、好ましくは2000sec/100cc以下で、
面強度が下記(1)式
【0036】
【数1】 面強度〔kg〕≧35×フィルム厚み〔mm〕…(1) 好ましくは(1′)式、
【0037】
【数2】 面強度〔kg〕≧50×フィルム厚み〔mm〕…(1′) を満足し、且つ引裂強度が下記(2)式
【0038】
【数3】 引裂強度〔g/枚〕≧1500×フィルム厚み〔mm〕…(2) 好ましくは(2′)式、
【0039】
【数4】 引裂強度〔g/枚〕≧1800×フィルム厚み〔mm〕…(2′)
【0040】を満足する様なフィルムが得られるので好
ましい。本発明の積層体は、上述の方法によって得られ
た柔軟性に富む多孔質フィルムに特殊の網状体を熱溶着
或いは接着剤等により貼り合せる。特殊の網状体とは、
幅が0.5〜10mm、好ましくは0.8〜5mm、厚
さが10〜300μ好ましくは10〜100μの扁平な
フィルム状物を縦糸又は横糸として網状に構成したもの
である。
【0041】網状に構成する方法としては、上記の扁平
フィルムを縦糸又は横糸の一方又は両方もしくは縦糸又
は横糸の一部に用いて編織するか、縦糸と横糸とを重ね
合せて置いてその交点を熱融着する或いはウレタン系接
着剤などの接着剤を用いて接着する等の方法を用いれば
良い。この網状体を構成する扁平フィルムは、上述のよ
うな幅と厚さを有するが、更に、積層される多孔性フィ
ルムとの関係として、特殊な構造とされている。
【0042】すなわち、扁平フィルムは少なくとも3層
の構造とされており、その両表面層は多孔性フィルムを
構成するポリオレフィン樹脂の融点より3℃以上好まし
くは10〜85℃低い融点を有するポリオレフィン樹脂
が用いられる。そして、中間層としては、扁平フィルム
の表面層を形成するポリオレフィン樹脂の融点より5℃
以上好ましくは20〜90℃高い融点を有する樹脂が用
いられる。
【0043】このような構成の扁平フィルムを網状体の
一部に用いることにより、網状体と多孔性フィルムとを
熱融着した場合であっても、多孔性フィルムが溶融して
孔が閉塞するより低い温度で網状体の表面の融点の低い
ポリオレフィン樹脂が溶融して融着が行なわれるので、
多孔性フィルムの通気度、透湿度を大きく低下させるよ
うなことがない。しかも扁平フィルムの中間層として表
面層より融点が3℃以上高い樹脂が用いられているから
多孔性フィルムとの融着に当って扁平フィルムが切断し
たり網状体がくずれたりすることもない。
【0044】網状体は、上述のように10〜300μ、
好ましくは10〜100μという薄いフィルム状のもの
で構成されているので、多孔性フィルムと積層しても、
多孔性フィルムの柔軟性を大きく損うようなこともな
く、土壌被覆材としての柔らかさ即ち、土壌の表面形状
に対する追随性を保つ。また、積層体自体がヒートシー
ル等による熱融着が可能な材質となる。
【0045】扁平フィルムの表面を構成するポリオレフ
ィン樹脂としてはエチレンのホモポリマー又はエチレン
もしくはプロピレンと他のコモノマー(炭素数4以上の
二重結合を分子内に1個以上有する化合物)とのコポリ
マーからなり、密度(ρ)0.920g/cm3 以下、
メルトインデックス(MI)2g/10分以上のポリオ
レフィン系熱可塑性樹脂が好ましい。たとえば分岐状低
密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、エチレン
−酢酸ビニル共重合体、密度0.910以下の超低密度
ポリエチレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレ
ン−プロピレン−ジエン共重合体、エチレン−メタアク
リル酸エステル、エチレン−エチルアクリレート共重合
体、エチレン−アクリル酸メチルが用いられ、特に好ま
しくは、分岐状低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、エチレン−プロピレン共重合体である。
扁平フィルムの中間層を構成する樹脂としては表面のポ
リオレフィン樹脂よりも融点が3℃以上高い樹脂であっ
て、表面のポリオレフィン樹脂とある程度の接着性を有
している樹脂であれば良く、高密度ポリエチレン、ポリ
プロピレン等のポリオレフィン樹脂、ポリアミド樹脂、
ポリエステル樹脂等が好適特に好適には高密度ポリエチ
レン、ポリプロピレンが用いられる。表面層と中間層と
の間に接着層を介在させることもできる。
【0046】網状体としては上記の扁平フィルムを用い
て網状としたものであるが、扁平フィルムを縦糸又は横
糸、もしくはその両方に用いても良い。縦糸又は横糸の
一方又は全体の網の一部を他の材質の糸で構成しても良
い。網の糸のピッチとしては縦糸、横糸とも1〜5本/
cm程度である。本発明においては、多孔性フィルムと
網状体を熱融着する方法が好ましく、かかる方法として
は、例えば加熱したローラー間に多孔性フィルムと網状
体を通過させて融着する方法が好適に用いられる。
【0047】また、その融着の際、更にポリオレフィン
系の不織布等の他の基材を重ねてヒートシールして多孔
性フィルム網状体−不織布等の多層構造の積層体として
も良い。積層に当っては三層を同時に重ね合せても良い
が、網状体を他の一層と積層した後、次いで他の層と積
層しても良い。不織布としては、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン等を主体とするポリオレフィン系不織布、ナイ
ロン系不織布、セルロース系不織布、ポリエチレン系不
織布、レーヨン系不織布、ポリエステル−レーヨン混紡
不織布、ポリウレタン系不織布が用い得る。
【0048】特に、網状体の熱融着性を利用して積層す
る場合には、網状体の表面層と同種の樹脂からなるポリ
オレフィン系不織布が好ましい。中でも、芯がポリエチ
レンテレフタレート等のポリエステルとされ、外層がポ
リオレフィンとされた繊維を用いた不織布が良い。不織
布としては、用途によるが、3〜10デニール程度の繊
維を用いた目付けが10〜50g/m2 程度のものが好
適に用いられる。
【0049】かくして得られる本発明の積層フィルム又
はシートは、機械的強度が良好であるので、工業的に有
利に製造する事が出来る。又、防水性があり、かつ透湿
性及び通気性が良好なので、果樹の根元の土壌にこの積
層フィルム又はシートがマルチシートとして展張する事
で、果実の糖度が増し、成長、収穫を早める事が出来る
し、シート下面の熱、水気の放出も良好であるので、根
腐れを起こす事も無い。
【0050】また、この積層体同士をヒートシール等で
接続するに際し、前述した扁平フィルムの幅の広いテー
プ(幅5〜300mm程度)を用意し、積層体同士の間
に挟んでヒートシールして幅広のシートを得たりするこ
ともできる。この際、積層体の辺縁部に沿って多孔性フ
ィルムと網状体とが融着していない部分を作っておき、
接続しようとする網状体同士、多孔性フィルム同士を重
ね合せ、それらの間の適宜位置に前記した幅広の扁平フ
ィルムを挟んで熱融着するような方法を用いれば、網状
体同士が融着した構造とすることができるので、外観
上、強度上も好ましい。
【0051】
【実施例】以下本発明を実施例に基づいて更に詳細に説
明するが、本発明はその要旨を越えない限りこれ等の実
施例に限定される物では無い。
【0052】実施例1 (1) 線状低密度ポリエチレン{メルトインデックス
(MI):1.0g/10分、流動比:19、密度
(ρ):0.921g/cm3 、共重合成分:1−ブテ
ン、共重合量:10重量%、融点:120℃}を40メ
ッシュのパウダーに粉砕した物を80重量部と高圧法の
低密度ポリエチレン(MI=2.0g/10分、密度
0.924g/cm3 )を20重量部とをヘンシェルミ
キサー中で撹拌混合してポリオレフィン系樹脂とした。
【0053】次いでこれにヒンダードアミン系光安定剤
(商品名:TINUVIN622LD、チバガイギー社
製)を2.5重量部、紫外線吸収剤(商品名:CYAO
RBUV−531、アメリカン・サイアナミッド社製)
を1.8重量部、酸性燐酸エステルの金属塩類(商品
名:LBT−1830、堺化学工業(株)製)を1.5
重量部、ジペンタエリスリトール−2−エチルヘキサン
酸エステルを10重量部撹拌しながら添加混合した。
【0054】更に、ステアリン酸(2%)で表面処理し
た重炭酸カルシウム(平均粒子径1.2μ)を170重
量部添加し撹拌混合した。かくして得られた混合物を、
二軸混練機DSM−65(Double Screw
Mixer、日本製鋼所(株)製)を用いて混練し、造
粒した。これを40mmφ押出機によりインフレーショ
ン成形し、厚さ70μmのフィルムに成膜した。押出条
件は下記のとおり。
【0055】
【表1】 シリンダー温度:170−190−210−230℃ ヘッド、ダイス温度:200℃ ダイス直径:100mm 引取速度:8m/min ブローアップ比:3 フロストライン高さ:700mm 折り径:471mm
【0056】かくして得られたフィルムを引取方向にス
リットした物をロール延伸機により一軸延伸を行った。
延伸条件は下記のとおりとした。
【0057】
【表2】延伸温度:60℃ 延伸倍率:2.0倍 延伸後速度:11.0m/min 延伸後のフィルム厚み:35μm
【0058】(2) 材質としてEVA/HDPE/E
VAの3層構造を有する1.2mm巾×30μ厚みの扁
平フィルムを経緯1cm巾あたり2本単位で重ね合わせ
交点を熱接着させたクロス状の網状体上に、上記(1)
で得た多孔性フィルムを重ね表面温度116℃の熱ロー
ル間を10m/分のスピードで圧着させながら通し積層
フィルムを得た。
【0059】得られたフィルムの物性評価は下記によっ
て行い結果を表−1に示した。 1)透湿度:ASTM E26−66(E)に準ずる。 2)引裂強度:JIS L 1085に準じ、試料5c
m×20cm、つかみ間隔10cm、引張速度30cm
/分の条件で万能引張試験機で引張った時の破断点強度
を求める。
【0060】(3) 得られた積層フィルムを、基材面
を下にして、開花時の桃の樹木の根元を十分覆う様に展
張した。その後、約四ケ月間通常の栽培を行い、得られ
た果実の糖度をBrix糖度計で測定した。又、使用後
の多孔性フィルムの引裂強度及び面強度の測定を行っ
た。結果を表−2に示す。
【0061】実施例2 (1) 基材としてオレフィン系スパンボンド不織布
(商品名エルベスIO203WDφ 目付け20g/m
2 )を使用し、該不織布上に実施例1の(2)で得たク
ロス状網状体を表面温度128℃の熱ロール間を、10
m/分のスピードで圧着させながら通し、積層フィルム
を得た。
【0062】(2) 実施例1の(1)で得た多孔性フ
ィルムと上記(1)積層フィルムのクロス状網状体側を
重ね表面温度116℃の熱ロール間を10m/分のスピ
ードで圧着させながら通し3層構造の積層フィルムを得
た。得られた積層フィルムの物性を表−1に示した。又
実施例1の(3)と同様の方法で、評価した結果を表−
2に示す。
【0063】実施例3 (1) 実施例2でもちいた不織布上に材質としてLD
PE/HDPE/LDPEの3層構造を有する2mm巾
×39μ厚みの扁平フィルムを径、緯1cm巾あたり1
本単位で組合わせたクロス状の網状物を表面温度132
℃の熱ロール間を、10m/分のスピードで圧着させな
がら通し積層フィルムを得た。
【0064】(2) 実施例1の(1)で得た多孔性フ
ィルムと上記(1)積層フィルムのクロス状網状物側を
重ね表面温度120℃の熱ロール間を10m/分のスピ
ードで圧着させながら通し3層構造の積層フィルムを得
た。得られた積層フィルムの物性を表−1に示した。又
実施例1の(3)と同様の方法で、評価した結果を表−
2に示す。
【0065】実施例4 (1) 線状低密度ポリエチレン{メルトインデックス
(MI):1.0g/10分、流動比:19、密度
(ρ):0.921g/cm3 、共重合成分:1−ブテ
ン、共重合量:10重量%、融点:120℃}を40メ
ッシュのパウダーに粉砕した物を80重量部とエチレン
−プロピレン共重合体(日本合成ゴム社製EP07P、
MI:0.4g/10分、ρ:0.86g/cm3 )を
同じく40メッシュのパウダーに粉砕した物を20重量
部とをヘンシェルミキサー中で撹拌混合した。得られた
重合体組成物のMIは0.8g/10分、密度は0.9
09g/cm3 であった。
【0066】次いでこれにヒンダードアミン系光安定剤
(商品名:TINUVIN622LD、チバガイギー社
製)を2.5重量部、紫外線吸収剤(商品名:CYAO
RBUV−531、アメリカン・サイアナミッド社製)
を1.8重量部、酸性燐酸エステルの金属塩類(商品
名:LBT−1830、堺化学工業(株)製)を1.5
重量部、ジペンタエリスリトール−2−エチルヘキサン
酸エステルを10重量部、2,5−ジメチル−2,5−
ビス−(t−ブチルペルオキシ)−3−ヘキサンを0.
02重量部撹拌しながら添加混合した。
【0067】更に、ステアリン酸(2%)で表面処理し
た重炭酸カルシウム(平均粒子径1.0μ)を200重
量部添加し撹拌混合した。かくして得られた混合物を、
実施例1と同様の方法で多孔性フィルムを得た。 (2) 多孔性フィルムを上記(1)に変更した以外は
実施例2と同様の方法で3層構造の積層フィルムを得
た。得られた積層フィルムの物性を表−1に示した。又
実施例1の(3)と同様の方法で、評価した結果を表−
2に示す。
【0068】比較例1 実施例1の多孔性フィルムのみで実施例1の(3)と同
様の方法で評価した。多孔性フィルムの物性を表−1
に、評価結果を表−2に示した。 比較例2 基材として、ナイロン系スパンボンド不織布(目付け1
5g/m2 )を使用し、該不織布上にホットメルト樹脂
を千鳥状に塗布し、実施例1の(1)で得た多孔性フィ
ルムを貼り合わせてフィルムを得た。実施例1の(3)
と同様の方法で評価した。積層フィルムの物性を表−1
に、評価結果を表−2に示した。
【0069】
【表3】
【0070】
【表4】
【0071】
【発明の効果】本発明の積層フィルム又はシートは、強
度が優れているので土壌被覆材として使用する際、取り
扱いがし易い。又、透湿性及び通気性が良好で、耐候性
も優れているので、果樹栽培時に土壌被覆材として使用
する事により、果実の糖度を向上させる事が出来る。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)密度0.93g/cm3 以下、メ
    ルトインデックス2g/10min以下のポリオレフィ
    ン樹脂100重量部、(B)充填材25〜400重量部
    及び(C)ヒンダードアミン系光安定剤0.1〜10重
    量部、及びベンゾトリアゾール系又はベンゾフェノン系
    又はベンゾエート系紫外線吸収剤0.1〜10重量部か
    ら成る樹脂組成物を形成して得られるフィルム又はシー
    トを少なくともその引き取り方向に一軸延伸して得られ
    る多孔性ポリオレフィン層を有する積層フィルム又はシ
    ートと、幅が0.5〜10mm、厚さが10〜300μ
    の扁平なフィルム状をなし、両表面が、上記多孔性フィ
    ルムの融点より3度以上低い融点を有するポリオレフィ
    ン樹脂からなり、中間層が表面層を形成するポリオレフ
    ィン樹脂の融点より5℃以上高い融点を有する樹脂から
    なる扁平フィルムを縦糸又は横糸として構成した網状体
    からなる積層体。
  2. 【請求項2】 多孔性ポリオレフィン層が、(A)密度
    0.93g/cm3以下、メルトインデックス2g/1
    0min以下のポリオレフィン樹脂100重量部、
    (B)充填材25〜400重量部、(C)ヒンダードア
    ミン系光安定剤0.1〜10重量部、及びベンゾトリア
    ゾール系又はベンゾフェノン系又はベンゾエート系紫外
    線吸収剤0.1〜10重量部、及び酸性燐酸エステルの
    金属塩類0.1〜10重量部から成る樹脂組成物を成形
    して得られるフィルム又はシートを少なくともその引き
    取り方向に一軸延伸して得られたものである事を特徴と
    する請求項1記載の積層体。
  3. 【請求項3】 多孔性ポリオレフィン層が、(A)密度
    0.93g/cm3以下、メルトインデックス2g/1
    0min以下のポリオレフィン樹脂100重量部、
    (B)充填材25〜400重量部、(C)ヒンダードア
    ミン系光安定剤0.1〜10重量部、及びベンゾトリア
    ゾール系又はベンゾフェノン系又はベンゾエート系紫外
    線吸収剤0.1〜10重量部、(D)分子内にエステル
    結合もしくはアミド結合を有する分子量100以上、常
    圧での沸点200℃以上、融点100℃以下の可塑剤1
    〜100重量部及び(E)ラジカル発生剤0.0001
    〜0.1重量部から成る樹脂組成物を成形して得られる
    フィルム又はシートを少なくともその引き取り方向に一
    軸延伸して得られたものである事を特徴とする請求項1
    記載の積層体。
  4. 【請求項4】 多孔性ポリオレフィン層が、(A)密度
    0.93g/cm3以下、メルトインデックス2g/1
    0min以下のポリオレフィン樹脂100重量部、
    (B)充填材25〜400重量部、(C)ヒンダードア
    ミン系光安定剤0.1〜10重量部、及びベンゾトリア
    ゾール系又はベンゾフェノン系又はベンゾエート系紫外
    線吸収剤0.1〜10重量部、及び酸性燐酸エステルの
    金属塩類0.1〜10重量部、(D)分子内にエステル
    結合もしくはアミド結合を有する分子量100以上、常
    圧での沸点200℃以上、融点100℃以下の可塑剤1
    〜100重量部及び(E)ラジカル発生剤0.0001
    〜0.1重量部から成る樹脂組成物を成形して得られる
    フィルム又はシートを少なくともその引き取り方向に一
    軸延伸して得られたものである事を特徴とする請求項1
    記載の積層体。
  5. 【請求項5】 請求項1から請求項4のいずれかに記載
    の積層体の網状体側を他の基材と積層してなる積層体。
  6. 【請求項6】 網状体を構成する扁平フィルムの両表面
    が、エチレン−酢酸ビニル共重合体又は分岐状低密度ポ
    リエチレン又はエチレン−プロピレン共重合体からな
    り、中間層がポリオレフィン樹脂からなる請求項1から
    請求項5のいずれかに記載の積層体。
  7. 【請求項7】 請求項1から請求項6のいずれかに記載
    の積層体から構成されたことを特徴とする土壌被覆材。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1454742A2 (en) * 2003-03-06 2004-09-08 Sumitomo Chemical Company, Limited Method for producing laminated porous polyolefin film and laminated porous polyolefin film

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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EP1454742A3 (en) * 2003-03-06 2005-06-01 Sumitomo Chemical Company, Limited Method for producing laminated porous polyolefin film and laminated porous polyolefin film
US7282109B2 (en) 2003-03-06 2007-10-16 Sumitomo Chemical Company, Limited Method for producing laminated porous polyolefin film and laminated porous polyolefin film

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