JPH07255110A

JPH07255110A - 分電盤

Info

Publication number: JPH07255110A
Application number: JP6069116A
Authority: JP
Inventors: Eiichi Yokoo; 栄一横尾
Original assignee: YOKOO DENKI SEISAKUSHO KK
Current assignee: YOKOO DENKI SEISAKUSHO KK
Priority date: 1994-03-14
Filing date: 1994-03-14
Publication date: 1995-10-03

Abstract

(57)【要約】【目的】一つで幹線の引き込み位置を上側にも下側に
も変更できる分電盤を提供すること。【構成】主過電流遮断機、分岐過電流遮断機等の機器
１を取り付ける基板２と、同基板２を収容可能であり且
つ同基板２の周囲にガタースペースを確保するボックス
４と、基板２を収容したボックス４の前面を覆い且つボ
ックス４内に収容された機器１の操作ハンドル５が突出
する突出穴６が形成された保護板７とからなる分電盤に
おいて、前記基板２はボックス４内で上下方向どちらに
も片寄せして取り付け可能であり、保護板７は突出穴６
が形成され且つ機器１の前面に取り付けられる主保護板
８と、ガタースペースの前面に取り付けられる補助保護
板９との上下２枚に区分される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ＡＣ又はＤＣ電圧を供
給する幹線（母線とも言う）を分配する分電盤に関する
ものである。

【０００２】

【従来の技術】分電盤は図５（ａ）（ｂ）に示すよう
に、主過電流遮断機、分岐過電流遮断機等の機器Ａを取
り付けた基板Ｂと、同基板Ｂを収容し、同基板Ｂの周囲
（上下左右）に所定のガタースペース（配線のために要
する空間）ａ、ｂ、ｃを確保するボックスＤと、同ボッ
クスＤに収容した基板Ｂの上面を覆い、前記機器Ａの操
作ハンドルＥを操作可能なるように突き出させるための
突出穴Ｆを形成した保護板Ｇとから構成されるものであ
る。このような分電盤のガタースペースａ、ｂ、ｃの寸
法は分電盤通則により、幹線の引き込み位置、幹線ケー
ブルの種類、サイズに応じて細かく分類され、数値化さ
れて規定されている。ところで幹線の引き込み位置、幹
線ケーブルの種類、サイズといった分電盤の設計にかか
せないデータは顧客の要望により種々変わるのが普通で
あるため、これまでは顧客からこのデータが提示されて
から分電盤通則に適合する分電盤を設計し、生産してい
た。

【０００３】例えば、幹線の引込口がボックスＤの上側
にあるものは、分電盤通則によりボックスＤの上側に広
いガタースペースａを設ける必要があるため、図５
（ａ）に示されるように分電盤の機器Ａを基板Ｂの下側
寄りに取り付け、これに伴って保護板Ｇに形成する突出
穴Ｆの位置も下側寄りに形成していた。また反対に幹線
の引込口がボックスＤの下側にあるものは、分電盤通則
によりボックスＤの下側に広いガタースペースｂを設け
る必要があるため、図５（ｂ）に示すように分電盤の機
器Ａを基板Ｂの上側寄りに取り付け、保護板Ｇに形成す
る突出穴Ｆの位置は上側寄りに形成していた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、前述のように
幹線の引き込み位置、幹線ケーブルの種類、サイズに応
じて設計を変えながら分電盤を個々に生産していたので
は、生産能率が悪いため、例えば幹線の引き込み位置が
変わってもある程度の組み替えでそれに対応できるよう
なカスタマイズ可能な分電盤が望まれていた。

【０００５】本発明の目的は、一つで幹線の引き込み位
置を上側にも下側にも変更できる分電盤を提供すること
にある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明の分電盤は図１〜
４に示すように、主過電流遮断機、分岐過電流遮断機等
の機器１を取り付ける基板２と、同基板２を収容可能で
あり且つ同基板２の周囲にガタースペースを確保するボ
ックス４と、基板２を収容したボックス４の前面を覆い
且つボックス４内に収容された機器１の操作ハンドル５
が突出する突出穴６が形成された保護板７とからなる分
電盤において、前記基板２はボックス４内で上下方向ど
ちらにも片寄せして取り付け可能であり、保護板７は突
出穴６が形成され且つ機器１の前面に取り付けられる主
保護板８と、ガタースペースの前面に取り付けられる補
助保護板９との上下２枚に区分されてなることを特徴と
するものである。

【０００７】

【作用】本発明の分電盤では、基板２がボックス４内で
上下方向どちらにも片寄せして取り付け可能となってい
るため、幹線を分電盤の上から引き込む場合は基板２を
下側に片寄せして取り付け、幹線を分電盤の下から引き
込む場合は基板２を上側に片寄せして取り付けると、幹
線の引込側に広いガタースペースを確保することができ
る。またこの分電盤では保護板７が、突出穴６が形成さ
れ且つ機器１の前面に取り付けられる主保護板８と、ガ
タースペースの前面に取り付けられる補助保護板９との
上下２枚に区分されているため、主保護板８を基板２と
同じように上又は下側に片寄せして取り付け、空いた方
に補助保護板９を取り付ければ、基板２が上寄せされて
ても下寄せされてても同基板２上の機器１の操作ハンド
ル５を主保護板８の突出穴６から突き出させることがで
きる。以上のことから本分電盤は、基板２、主保護板
８、補助保護板９を付け替えるだけで幹線の上側引込に
も下側引込にも共に対応することができる。

【０００８】

【実施例】図１〜４は本発明の分電盤の一実施例を示し
たものであり、この分電盤は主過電流遮断機１０（機器
１）、分岐過電流遮断機１１（機器１）を取り付けた基
板２と、同基板２を収容可能であり且つ同基板２の周囲
にガタースペース（上側ガタースペースをａ、下側ガタ
ースペースをｂ、左右側ガタースペースをｃとする）を
確保する金属製のボックス４と、基板２を収容したボッ
クス４の前面を覆い且つボックス４内に収容された機器
１の操作ハンドル５が突出する突出穴６を形成した保護
板７とからなり、同保護板７は突出穴６が形成され且つ
機器１の前面に取り付けられる主保護板８と、ガタース
ペースの前面に取り付けられる補助保護板９との上下２
枚に区分してある。

【０００９】前記基板２は図１、３に示されるようにボ
ックス４の内側背面に設けられた２本の基板取付用の部
材１２にねじで取り付けできるようになっていると共
に、図１（ａ）に示されるように基板２をボックス４の
下側に寄せて取り付けたり、図１（ｂ）に示されるよう
に基板２をボックス４の上側に寄せて取り付けることが
できるようにしてある。

【００１０】しかも前記基板２をボックス４の下側に寄
せて取り付けた図１（ａ）の状態では、基板２の主過電
流遮断機１０から上方の上側ガタースペースａが３５０
ｍｍ、分岐過電流遮断機１１から下の下側ガタースペー
スｂが１５０ｍｍ、分岐過電流遮断機１１から横の横側
ガタースペースｃが１００ｍｍとなり、またこの基板２
をボックス４の上側に寄せて取り付けた図１（ｂ）の状
態では、主過電流遮断機１０から上の上側ガタースペー
スａが２００ｍｍ、分岐過電流遮断機１１から下の下側
ガタースペースｂが５００ｍｍ、分岐過電流遮断機１１
から横の横側ガタースペースｃが１００ｍｍとなるよう
に、前記ボックス４の大きさや、基板２の大きさ、主過
電流遮断機１０、分岐過電流遮断機１１の位置、基板２
の部材１２への取付位置が設計されている。

【００１１】なお、前記ガタースペースａ、ｂ、ｃの各
数値は、幹線ケーブルとしてＣＶ１００ｍｍ² が使用さ
れる場合の値であり、それ以外のケーブルを使用する場
合は分電盤通則に基づいて設定される。

【００１２】この基板２の表面には主過電流遮断機１０
と分岐過電流遮断機１１とを取り付けてある。主過電流
遮断機１０は図２に示されるように、その入力側に幹線
ケーブルを接続するための幹線接続端子２０が取り付け
られ、出力側に分岐過電流遮断機１１に電気を分配する
ための分配線（ブスバー）２１が３本接続されている
（図４）。この３本のブスバー２１は基板２の中央を上
から下へと伸びており、図３、４に示されるように３本
がひな壇的に、且つ夫々が互いに接触（短絡）しないよ
うに間隔を空けて立体的に配置してある。さらに、この
実施例ではブスバー２１自体の形状を図３、４に示すよ
うに略Ｌ字形にすることで、ブスバー２１間の間隔をで
きるだけ詰められるようにし、その両側に配置される分
岐過電流遮断機１１間の間隔ｅをできるだけ狭くできる
ようにしてある（この結果、基板２、ボックス４の幅を
小さくすることができ、分電盤の小型化ができる）。ま
たさらに、各ブスバー２１の上面を除く側面及び底面に
はビニル等の絶縁物２３を被覆させてあり、万が一にも
ブスバー２１同士が導通しないようにしてある。

【００１３】前記分岐過電流遮断機１１は前記ブスバー
２１の両側に多数配置してあり、立体的に配置された上
段、中段、下段の各ブスバー２１と分岐過電流遮断機１
１とを凸状、直線状、凹状に形成された分岐バー２４に
より接続してある。この接続にはねじが用いられてい
る。

【００１４】前記主保護板８はスペーサ１３を介して基
板２に取り付けられている。この主保護板８は基板２と
ほぼ同じ大きさに形成されている。そしてその表面に基
板２上に設けられた主過電流遮断機１０や分岐過電流遮
断機１１の操作ハンドル５を突き出させるための突出穴
６が形成されており、同突出穴６から突き出した操作ハ
ンドル５を操作できるようにしてある。この主保護板８
は基板２と共に図１（ａ）のようにボックス４の下側に
配置したり、図１（ｂ）のようにボックス４の上側に配
置したりすることができる。

【００１５】前記補助保護板９は図示されていないスペ
ーサを介して基板取付用の部材１２の上側或は下側に取
り付けできるようになっている。このため図１（ａ）の
ように基板２及び主保護板８がボックス４の下側に寄せ
られているときは補助保護板９をボックス４の上側に取
り付け、両保護板８、９でボックス４の前面を覆い隠
し、反対に図１（ｂ）のように基板２及び主保護板８が
ボックス４の上側に寄せられているときは補助保護板９
をボックス４の下側に取り付け、両保護板８、９でボッ
クス４の前面を覆い隠すことができるようにしてある。

【００１６】

【発明の効果】本発明の分電盤によれば以下の効果があ
る。．基板２、主保護板８、補助保護板９の取付位置を変
えるだけで幹線の上側引込にも下側引込にもどちらにも
対応することができる。．基板２の取付位置を上或は下側にずらして幹線の引
込側に広いガタースペースを確保するため、これまでの
ものと同じ大きさのボックスで幹線の上側引込にも下側
引込にもどちらにも対応することができる。例えばボッ
クスの上下に共に広いガタースペースができるようにボ
ックスを大型化するものよりは小型化という点で大きな
メリットがある。．ブスバーがひな壇的に立体的に配置されているた
め、ブスバーによって占領される面積を小さくできる。
これにより基板２やボックス４が小型化し、分電盤の小
型化となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の分電盤の一実施例を示す斜視図であ
り、（ａ）は幹線を上から引き込む場合の構成、（ｂ）
は幹線を下から引き込む場合の例。

【図２】図１の分電盤の平面図であり、（ａ）は保護板
を外した状態、（ｂ）は保護板を付けた状態。

【図３】図２（ｂ）の分電盤におけるＡ−Ａ断面図。

【図４】図２の分電盤におけるブスバーの配置を説明す
る斜視図。

【図５】（ａ）は幹線を上から引き込むタイプの分電盤
の斜視図、（ｂ）は幹線を下から引き込むタイプの分電
盤の斜視図。

【符号の説明】

１機器２基板４ボックス５操作ハンドル６突出穴７保護板８主保護板９補助保護板

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】主過電流遮断機、分岐過電流遮断機等の
機器（１）を取り付ける基板（２）と、同基板（２）を
収容可能であり且つ同基板（２）の周囲にガタースペー
スを確保するボックス（４）と、基板（２）を収容した
ボックス（４）の前面を覆い且つボックス（４）内に収
容された機器（１）の操作ハンドル（５）が突出する突
出穴（６）が形成された保護板（７）とからなる分電盤
において、前記基板（２）はボックス（４）内で上下方
向どちらにも片寄せして取り付け可能であり、保護板
（７）は突出穴（６）が形成され且つ機器（１）の前面
に取り付けられる主保護板（８）と、ガタースペースの
前面に取り付けられる補助保護板（９）との上下２枚に
区分されてなることを特徴とする分電盤。