JPH0725376Y2 - 壁面材の接続構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、壁を仕上げる壁面材の接続構造に関し、詳し
くは接続された壁面材に化粧突部の連続性を出して外観
を高めながら、かかる化粧突部を有効に利用して接続も
容易に、かつより一層整然と接続しようとする技術に係
るものである。

［従来の技術］ 従来、表面に化粧突部を多数本略平行に設けた壁面材
は、一定の大きさに形成され、この壁面材を突き合わせ
て接続して壁を仕上げるものである。

［考案が解決しようとする課題］ ところが、壁面材の接続箇所に隙間が生じたり、又、壁
面材の表面に形成した化粧突部の連続性を出し難いとい
う問題があった。

本考案はこのような問題に鑑みてなされたものであり、
その目的とするところは、接続箇所に隙間を生じさせる
ことがなく、接続された壁面材に化粧突部の連続性を出
して外観を高めながら、かかる化粧突部を有効に利用し
て接続も容易に、かつより一層整然と接続を行うことが
できる壁面材の接続構造を提供することにある。

［課題を解決するための手段］ 本考案の壁面材の連続構造は、板状の壁面材本体１の化
粧表面1aよりも突出させるとともに所定間隔を隔てて化
粧突部２が設けられ、これら複数個の化粧突部２の長さ
方向の両端においては壁面材本体１の化粧表面1aが露出
するとともに化粧突部２の両端部が略一線に揃えられ、
化粧突部２の長さ方向と略平行となる壁面材本体１の一
側端に接続突部３が形成され、壁面材本体１の他端部に
は接続凹部４が形成され、接続突部３を接続凹部４に接
続した接続箇所の化粧突部2,2の間隔が壁面材本体１に
おける化粧突部２の間隔に略等しくなされ、接続された
壁面材本体１の化粧突部２の両端に長尺な接続材５が当
接されて壁面材本体１を接続して成ることを特徴とする
ものである。

［作用］ このように、化粧突部２の長さ方向と略平行となる壁面
材本体１の一側端に接続突部３が形成され、壁面材本体
１の他端部には接続凹部４が形成され、接続突部３を接
続凹部４に接続することで、壁面材本体１間に隙間を生
じさせることがなく、そして接続突部３を接続凹部４に
接続した接続箇所の化粧突部2,2の間隔が壁面材本体１
における化粧突部２の間隔に略等しくなされることによ
って、壁面材本体１を接続してもその化粧突部２に連続
性を付与し、加えて複数個の化粧突部２の長さ方向の両
端においては壁面材本体１の化粧表面1aが露出するとと
もに化粧突部２の両端部が略一線に揃えられ、接続され
た壁面材本体１の化粧突部２の両端に長尺な接続材５を
当接されて壁面材本体１を接続することによって、多数
本の化粧突部２を有効に利用し、これら化粧突部２に長
尺の接続材５を沿設して、壁面材本体１の接続を容易に
かつ一層整然と行えるようにしたものである。

［実施例］ 以下本考案の実施例を図面に基づいて詳述する。

板状の壁面材Ａは所定の大きさに形成され、これら壁面
材Ａを接続して壁を仕上げるのである。壁面材本体１の
表面は化粧表面1aとなっており、この化粧表面1aよりも
化粧突部２を略平行に突出させるとともに所定間隔ｄを
隔てられている。そして、これら複数個の化粧突部２の
うち壁面材本体１の一側側の化粧突部２が壁面材本体１
の端縁６より外側方に突出されている。この突出部分を
接続突部３とし、接続突部３の裏面は化粧表面1aと略面
一になされている。壁面材本体１の他端側の化粧表面1a
が接続突部３に対する接続凹部４としてある。

そして、接続凹部４側の壁面材本体１の端縁と化粧突部
２間の巾4aから接続突部３の巾3aを減じた巾ｂが化粧突
部２間の間隔ｄに略等しくなされている。

しかして壁面材本体１の一端側の化粧突部２の接続突部
３を他端側の化粧表面1a部分の接続凹部４に接続するこ
とで、化粧突部２を有効に利用して接続箇所を隠して、
外観よく接続できるのである。そして、接続突部３を接
続凹部４に接続した場合、接続突部３となされた化粧突
部２と隣接の化粧突部２との間隔を所定の化粧突部２間
の間隔ｄに略等しくし、化粧突部２の連続性を出すこと
ができる。

複数個の化粧突部２の長さ方向の両端においては壁面材
本体１の化粧表面1aが露出している。そして化粧突部２
の両端面が略一線に揃えられている。しかして接続され
て壁面に仕上げがなされた壁面材本体１…の化粧突部２
…の上端面には長尺な接続材５としての見切縁７の化粧
縁８が当接され、又、壁面材本体１の化粧突部２…の下
端面には巾木９の化粧縁10が当接され、しかして壁面材
本体１を接続してある。このように他数本の化粧突部２
を有効に利用し、これら化粧突部２に長尺の接続材５を
沿設して、壁面材本体１の接続を容易にかつ一層整然と
行えるのである。そして壁面材Ａの裏面には凹溝14が多
数本形成されて、反り防止を図っている。

第６図及び第７図は、壁面材Ａを出隅において接続する
出隅接続具11を示していて、この出隅接続具11の一端に
接続突部３と同様な接続突部3dが形成され、そして他端
には接続凹部４と同様な接続凹部4dが形成され、出隅の
接続においても化粧突部２の連続性を出している。2aは
化粧突部である。

第８図は壁面材Ａを入隅において接続する形態を示して
いて、この入隅接続具12の一端には、壁面材Ａの接続突
部３と同様な接続突部3cが形成され、そして他端には接
続凹部４と同様な接続凹部4cが形成され、入隅の接続に
おいても化粧突部２の連続性を出している。

このような壁面材Ａは第１図のＸ−Ｘ線のような位置に
おいて切断してその寸法を調整することができる。

第９図は壁面材Ａの他の実施例を示していて、図面に示
すように、壁面材Ａの端部の化粧突部２と端縁までの間
隔d/2は化粧突部2,2間の所定間隔ｄの半分の間隔にして
あり、又、接続突部３と接続凹部４は実形態になされ、
実結合にて壁面材Ａが接続される。

第10図は更に他の実施例を示していて、見切縁７と壁面
材Ａ間に、又、巾木９と壁面材Ａ間に夫々パネル枠13を
介装したものである。

［考案の効果］ 以上要するに本考案は、化粧突部の長さ方向と略平行と
なる壁面材本体の一側端に接続突部が形成され、壁面材
本体の他端部には接続凹部が形成され、接続突部を接続
凹部に接続するから、壁面材本体間に隙間を生じさせる
ことがなく、そして接続突部を接続凹部に接続した接続
箇所の化粧突部の間隔が壁面材本体における化粧突部の
間隔に略等しくなされるから、壁面材本体を接続しても
その化粧突部に連続性を付与し、加えて複数個の化粧突
部の長さ方向の両端においては壁面材本体の化粧表面が
露出するとともに化粧突部の両端部が略一線に揃えら
れ、接続された壁面材本体の化粧突部の両端に長尺な接
続材が当接されて壁面材本体を接続するから、多数本の
化粧突部を有効に利用し、これら化粧突部に長尺の接続
材を沿設して、壁面材本体の接続を容易にかつ一層整然
と行えるという利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の概略斜視図、第２図（ａ）
（ｂ）（ｃ）は同上の詳細な正面図、側面図、底面図、
第３図は同上の接続状態の正面図、第４図は第３図のＢ
−Ｂ線断面図、第５図は第３図のＣ−Ｃ線断面図、第６
図は同上の出隅部の接続具の断面図、第７図は同上の接
続具の他の実施例の断面図、第８図は同上の入隅部の接
続具の断面図、第９図は同上の壁面材の他の実施例の概
略斜視図、第10図は同上の他の接続形態の断面図であ
り、１は壁面材本体、1aは化粧表面、２は化粧突部、３
は接続突部、４は接続凹部、５は接続材である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】板状の壁面材本体の化粧表面よりも突出さ
   せるとともに所定間隔を隔てて化粧突部が設けられ、こ
   れら複数個の化粧突部の長さ方向の両端においては壁面
   材本体の化粧表面が露出するとともに化粧突部の両端部
   が略一線に揃えられ、化粧突部の長さ方向と略平行とな
   る壁面材本体の一側端に接続突部が形成され、壁面材本
   体の他端部には接続凹部が形成され、接続突部を接続凹
   部に接続した接続箇所の化粧突部の間隔が壁面材本体に
   おける化粧突部の間隔に略等しくなされ、接続された壁
   面材本体の化粧突部の両端に長尺な接続材が当接されて
   壁面材本体を接続して成る壁面材の接続構造。