JPH072535Y2 - エレベータの不停止階制御装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はエレベータの不停止階制御装置の改良に関す
る。

〔従来の技術〕

エレベータのかご内の運転板あるいはインジケータには
たとえば実開昭51−107776号公報や実開昭60−165359号
公報に開示しているように、行先階の会社名やテナント
名を記入した案内板を設けた表示装置がある。

ところで、一般に各階の会社やテナントの営業時間が異
なつており、その閉店後は防犯上その階には乗降できな
いようにするため、たとえば実開昭57−155160号公報に
開示しているようにかご内にかご呼びや乗場呼びを無効
とするためのスイツチがかご内に設けられている。

〔考案が解決しようとする課題〕

上記従来装置は、夜間、各階の会社やテナントが閉店と
なつていても、エレベータに乗つてその階へ行くまで分
からない。また、いずれかの階が不停止階になつても、
かご内の乗客は前記案内板を見ただけでは前記階が不停
止階となつていることが分からない。したがつて、知ら
ずに前記不停止階へ行く予定だつた乗客に対して、行先
階の呼びが登録されないため非常に不快感を与えるとい
う問題があつた。

本考案は上記の欠点に鑑みてなされたもので、その目的
は夜間各階の会社やテナントが閉店になつているかどう
かが容易に分かるとともに、いずれかの階が不停止階に
なつた場合かご内の乗客が、その階にかごが停止しない
ということが容易に分かるエレベータの不停止階制御装
置を提供することにある。

〔課題を解決するための手段〕

この目的は、エレベータのかご内に設けられるかご呼び
登録装置と、前記かご呼びに対する行先階の案内を表示
する案内板と、かご内に設けられ、前記かご呼びを無効
とし、不停止階とするスイツチとを有するエレベータの
不停止階制御装置において、 ビル内の複数のテナントそれぞれを表示する表示板と、
この表示板を複数枚有する案内板と、前記表示板毎に設
けられ前記表示板を裏面より照明する照明灯と、前記照
明灯毎に設けられ、前記照明灯を消灯及び点灯する照明
用スイツチと、同一階床に含まれる前記表示板に関連す
る全ての前記照明用スイツチの消灯動作に連動して、こ
の階床を不停止階とする手段とを設けることにより達成
される。

〔作用〕

本考案は上記のように構成したので、各階のすべての会
社あるいはテナントがすべて営業しているときに、案内
板の照明灯はすべて点灯している。その内いずれかの会
社あるいはテナントが閉店し、その案内板の照明灯を消
灯すると乗客はその会社あるいはテナントが閉店してい
ることが容易に分かる。そして同一階の会社あるいはテ
ナントがすべて閉店し、その案内板の照明灯を消灯する
と、その階は不停止階となるので、かご内の乗客はその
階が不停止階であることが容易に分かる。

〔実施例〕

以下、本考案のエレベータの不停止階制御装置の実施例
を図に基づき説明する。なお、エレベータは１階〜４階
を就役するものとする。

第３図はかごの正面図を示したもので、１はかご扉、２
は運転盤、３はインジケータで、31〜34は１階〜４階の
かごの位置を示す表示灯、４は案内板である。

第１図は本考案になる案内板４の２階部分を拡大した斜
視図を示したもので、２階はたとえば居酒屋とスナツク
の２点より構成され、421は居酒屋の案内板の表示板、4
22はスナツクの案内板の表示板である。

第２図は表示板421、422を取り除いた案内板４の斜視図
を示したもので、421L、422Lは表示板421、422の裏面に
設けられたランプ、32Lは位置表示灯32の裏面に設けら
れたランプで、ランプ421L、422L、32Lはそれぞれ枠体4
12Bと42Bとよりしきられランプ421L、422L、32Lの光線
がもれないように構成されている。なお、１階と３階の
表示板に対しても枠体411B、413Bによりしきられてい
る。

第４図は本考案になる不停止階制御装置の２階部分の電
気結線図を示したもので、Ｐ、Ｎは直流電源端子、21S
a、22Saは運転盤２に設けられたスイツチ、21、22はス
イツチ21Sa、22Saを投入したとき付勢されるリレーで、
21a、21bはリレー21の常開接点および常閉接点、2Cは接
点21aおよび接点22aが閉じたとき付勢されるリレー、2C
bはその常閉接点で、このリレー2Cが付勢されると図示
しない制御装置により２階が不停止階となるように構成
されている。

次に、本実施例の動作を２階の店について説明する。

今、２階の居酒屋、スナツクが営業中でスイツチ21Sa、
22Saは遮断されているとする。リレー21、22は消勢され
ているので、Ｐ−21b−421L−Ｎ、Ｐ−22b−422L−Ｎの
回路によりランプ421L、422Lは点灯し居酒屋、スナツク
とも表示板421、422が明るくなつているので営業中であ
ることが容易に分かる。また、接点21a、22aとも開いて
いるので、リレー2Cも消勢されているので、Ｐ−2Cb−3
2L−Ｎの回路によりランプ32Lが点灯し、２階は正常に
停止するとともに表示灯32の周辺は明るくなつているの
で、利用客は２階が停止階であることが容易に分かる。

次に、居酒屋が閉店となり、スイツチ21Saを投入したと
する。リレー21が付勢され、接点21bが開き、ランプ421
Lが消灯し、表示板421が暗くなり、乗客は居酒屋が閉店
となつたことが表示板421を見ることにより容易に分か
る。なお、接点21aは閉じて接点22aは開いているので、
リレー2Cは消勢されており、２階は不停止階とはならな
い。

スナツクも閉店となりスイツチ22Saも投入すると、リレ
ー22が付勢され接点22bが開き、ランプ422Lが消灯し、
同様にして乗客はスナツクも閉店となることが容易に分
かる。さらに、接点22aも閉じるので、Ｐ−21a−22a−2
C−Ｎの回路によりリレー2Cが付勢されて２階が不停止
階となるとともに、接点2Cbが開きランプ32Lが消灯し、
位置表示灯32の周辺が暗くなり、かご内の乗客は第３図
に示すように、２階が不停止階となることが分かる。

なお、他階についても同様であるので説明を省略する。
また、上記実施例においては、２階に店が２つある場合
について説明したが、３つ以上ある場合にも同様に構成
することができるので、説明を省略する。

〔考案の効果〕

本考案によれば、かご内の案内板の裏面より照明する照
明灯を点灯させるスイツチをかご内に設けるとともに同
一行先階の案内板の照明灯がすべて消灯したときその行
先階を不停止階とするように構成したので、各階の会社
やテナントが閉店になつているかどうかが容易に分かる
とともに、その行先階が不停止階であることも分かると
いう効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のエレベータの不停止階制御装置の一実
施例を示す案内板の２階部分を拡大した斜視図、第２図
は第１図の表示板を除いた案内板の拡大した斜視図、第
３図はかごの正面図、第４図は不停止制御装置の２階部
分の電気結線図を示したものである。 21Sa、22Sa……スイツチ、421、422……表示板、421L、
422L……ランプ、2C……不停止階用リレー、４……案内
板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】エレベータのかご内に設けられるかご呼び
   登録装置と、前記かご呼びに対する行先階の案内を表示
   する案内板と、かご内に設けられ、前記かご呼びを無効
   とし、不停止階とするスイツチとを有するエレベータの
   不停止階制御装置において、 ビル内の複数のテナントそれぞれを表示する表示板と、
   この表示板を複数枚有する案内板と、前記表示板毎に設
   けられ前記表示板を裏面より照明する照明灯と、前記照
   明灯毎に設けられ、前記照明灯を消灯及び点灯する照明
   用スイツチと、同一階床に含まれる前記表示板に関連す
   る全ての前記照明用スイツチの消灯動作に連動して、こ
   の階床を不停止階とする手段とを設けたことを特徴とす
   るエレベータの不停止階制御装置。