JPH07253562A - 界面規制力評価法および液晶光学素子 - Google Patents
界面規制力評価法および液晶光学素子Info
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- JPH07253562A JPH07253562A JP4581594A JP4581594A JPH07253562A JP H07253562 A JPH07253562 A JP H07253562A JP 4581594 A JP4581594 A JP 4581594A JP 4581594 A JP4581594 A JP 4581594A JP H07253562 A JPH07253562 A JP H07253562A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 高分子分散型液晶の液晶材料と高分子材料間
に働く界面規制力を評価する方法を提供する。 【構成】 基板11上に、高分子分散型液晶に用いる高分
子材料の塗膜12を設けた後、塗膜12の表面に表面張力が
既知の液晶材料13を一定量滴下し、そのときの接触角14
を測定する。前記接触角14と液晶材料13の表面張力から
接着仕事を求め界面規制力を評価する。
に働く界面規制力を評価する方法を提供する。 【構成】 基板11上に、高分子分散型液晶に用いる高分
子材料の塗膜12を設けた後、塗膜12の表面に表面張力が
既知の液晶材料13を一定量滴下し、そのときの接触角14
を測定する。前記接触角14と液晶材料13の表面張力から
接着仕事を求め界面規制力を評価する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高分子分散型液晶の液
晶材料と高分子材料間に働く界面規制力の評価方法およ
び高分子分散型液晶を利用した液晶光学素子に関するも
のである。
晶材料と高分子材料間に働く界面規制力の評価方法およ
び高分子分散型液晶を利用した液晶光学素子に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】近年、液晶分子の屈折率と同じ屈折率を
有する高分子材料に、ネマチック液晶を分散保持させた
高分子分散型液晶を、電極を有する上下一対の基板間に
挾み込み、電界の有無により液晶の屈折率を変化させ、
散乱状態と透過状態とを切り換える液晶光学素子が多く
の研究,開発者の注目を集めている(特表昭58−501631
号公報,特開昭60−252687号公報,特表昭61−502128号
公報)。
有する高分子材料に、ネマチック液晶を分散保持させた
高分子分散型液晶を、電極を有する上下一対の基板間に
挾み込み、電界の有無により液晶の屈折率を変化させ、
散乱状態と透過状態とを切り換える液晶光学素子が多く
の研究,開発者の注目を集めている(特表昭58−501631
号公報,特開昭60−252687号公報,特表昭61−502128号
公報)。
【0003】図2は前記液晶光学素子の表示原理で電圧
無印加時(a),電圧印加時(b)の概略図を示している。図
2において、1は透明電極、2は入射光、3は散乱光、
4は液晶分子、5は高分子材料、6は透過光である。
無印加時(a),電圧印加時(b)の概略図を示している。図
2において、1は透明電極、2は入射光、3は散乱光、
4は液晶分子、5は高分子材料、6は透過光である。
【0004】前記液晶光学素子の図2(a)に示す電圧無
印加の状態では、液晶分子4の分子軸がランダムな方向
に向くため液晶領域の屈折率が周囲の高分子材料5の屈
折率と異なり、液晶光学素子に入った入射光2は散乱光
3となり、その結果、散乱状態が得られる。一方、図2
(b)に示すように透明電極1に電圧を印加すると、液晶
分子4の分子軸が電界方向に配列し、基板に垂直に入射
した光に対しては、液晶領域の屈折率が周囲の高分子材
料5の屈折率とほぼ一致するため、光の散乱が生じず透
過光6となり、その結果、透過状態が得られる。
印加の状態では、液晶分子4の分子軸がランダムな方向
に向くため液晶領域の屈折率が周囲の高分子材料5の屈
折率と異なり、液晶光学素子に入った入射光2は散乱光
3となり、その結果、散乱状態が得られる。一方、図2
(b)に示すように透明電極1に電圧を印加すると、液晶
分子4の分子軸が電界方向に配列し、基板に垂直に入射
した光に対しては、液晶領域の屈折率が周囲の高分子材
料5の屈折率とほぼ一致するため、光の散乱が生じず透
過光6となり、その結果、透過状態が得られる。
【0005】この高分子分散型液晶を用いた液晶光学素
子は、光の散乱を利用するため、偏光板を利用する必要
がない。従来のツイステッドネマチック(TN)型の液晶
光学素子のように、直線偏向を得るために偏光板を使用
しなければならない液晶光学素子に比べ、明るく、視野
角の広い表示が可能になる。さらに、従来のTN型等の
液晶表示素子は、配向処理や上下基板間隔を正確に制御
する必要があり、大面積の表示に関しては、表示むらが
でやすいという問題を有していた。しかし、高分子分散
型液晶を用いた液晶光学素子は、配向処理が不要で基板
間隔の制限も厳密でなく、大面積の液晶光学素子も容易
に作製できるという特徴を有する。
子は、光の散乱を利用するため、偏光板を利用する必要
がない。従来のツイステッドネマチック(TN)型の液晶
光学素子のように、直線偏向を得るために偏光板を使用
しなければならない液晶光学素子に比べ、明るく、視野
角の広い表示が可能になる。さらに、従来のTN型等の
液晶表示素子は、配向処理や上下基板間隔を正確に制御
する必要があり、大面積の表示に関しては、表示むらが
でやすいという問題を有していた。しかし、高分子分散
型液晶を用いた液晶光学素子は、配向処理が不要で基板
間隔の制限も厳密でなく、大面積の液晶光学素子も容易
に作製できるという特徴を有する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな高分子分散型液晶を用いた液晶光学素子は、偏光板
を用いないため、明るい広視野角の表示が実現できると
いう利点があるが、その反面、従来のTN型等の液晶光
学素子に比べると、応答(特に立ち上りの応答)が遅く、
またヒステリシスも大きく、電界応答性の面での問題が
あった。
うな高分子分散型液晶を用いた液晶光学素子は、偏光板
を用いないため、明るい広視野角の表示が実現できると
いう利点があるが、その反面、従来のTN型等の液晶光
学素子に比べると、応答(特に立ち上りの応答)が遅く、
またヒステリシスも大きく、電界応答性の面での問題が
あった。
【0007】高分子分散型液晶を用いた液晶光学素子の
電界応答性が悪い原因としては、液晶材料が高分子材料
から界面規制力を受け、この界面規制力が散乱状態と透
過状態間の切り換えのときの抵抗として働くためである
と考えられている。したがって、電界応答性を改善する
には、液晶材料と高分子材料間に働く界面規制力を制御
することが必要であり、その際、界面規制力を定量的に
評価することが重要になってくる。
電界応答性が悪い原因としては、液晶材料が高分子材料
から界面規制力を受け、この界面規制力が散乱状態と透
過状態間の切り換えのときの抵抗として働くためである
と考えられている。したがって、電界応答性を改善する
には、液晶材料と高分子材料間に働く界面規制力を制御
することが必要であり、その際、界面規制力を定量的に
評価することが重要になってくる。
【0008】本発明は、前記従来技術の問題を解決する
ものであり、高分子分散型液晶の液晶材料と高分子材料
間に働く界面規制力を定量的に評価する方法を提供する
ことであり、また、前記評価法に基づき、材料的側面お
よび工程的側面からの検討を行い、良好な電界応答性を
示す液晶光学素子を実現することを目的とする。
ものであり、高分子分散型液晶の液晶材料と高分子材料
間に働く界面規制力を定量的に評価する方法を提供する
ことであり、また、前記評価法に基づき、材料的側面お
よび工程的側面からの検討を行い、良好な電界応答性を
示す液晶光学素子を実現することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明は、液晶材料と高分子材料間に働く界面規制
力を評価する手段として、基板上に高分子分散型液晶に
用いる高分子材料の塗膜を設け、前記塗膜表面に表面張
力既知の液晶材料を一定量滴下したときの接触角を測定
し、表面張力と接触角の値から接着仕事を求め、これに
より評価する方法である。
に、本発明は、液晶材料と高分子材料間に働く界面規制
力を評価する手段として、基板上に高分子分散型液晶に
用いる高分子材料の塗膜を設け、前記塗膜表面に表面張
力既知の液晶材料を一定量滴下したときの接触角を測定
し、表面張力と接触角の値から接着仕事を求め、これに
より評価する方法である。
【0010】また、液晶光学素子は、液晶材料と高分子
材料間に働く接着仕事が特定の値となる液晶材料を用い
た高分子分散型液晶から構成される。
材料間に働く接着仕事が特定の値となる液晶材料を用い
た高分子分散型液晶から構成される。
【0011】
【作用】前記の方法によれば、高分子分散型液晶の液晶
材料と高分子材料間に働く界面規制力の大きさは、液晶
材料の高分子材料表面への吸着力に大きく依存する。接
着仕事を見積もることで液晶材料と高分子材料間の吸着
力を評価することができ、したがって、高分子分散型液
晶の液晶材料と高分子材料間に働く界面規制力を定量的
に評価することが可能となる。本発明の評価法を用いる
ことによって、電界応答性の優れた高分子分散型液晶の
実現に向けて、高分子分散型液晶に用いる材料の選別や
重合条件等の工程条件の検討が可能になる。
材料と高分子材料間に働く界面規制力の大きさは、液晶
材料の高分子材料表面への吸着力に大きく依存する。接
着仕事を見積もることで液晶材料と高分子材料間の吸着
力を評価することができ、したがって、高分子分散型液
晶の液晶材料と高分子材料間に働く界面規制力を定量的
に評価することが可能となる。本発明の評価法を用いる
ことによって、電界応答性の優れた高分子分散型液晶の
実現に向けて、高分子分散型液晶に用いる材料の選別や
重合条件等の工程条件の検討が可能になる。
【0012】また、本発明の評価法を用いて各種検討を
行った結果、接着仕事が特定の値になる材料を用いるこ
とで電界応答性の優れた液晶光学素子が実現できること
がわかった。
行った結果、接着仕事が特定の値になる材料を用いるこ
とで電界応答性の優れた液晶光学素子が実現できること
がわかった。
【0013】
【実施例】以下、図面を参照して実施例を詳細に説明す
る。図1は本発明の一実施例の界面規制力評価法の概略
を示している。図1において、11は基板、12は塗膜、13
は液晶材料、14は接触角である。
る。図1は本発明の一実施例の界面規制力評価法の概略
を示している。図1において、11は基板、12は塗膜、13
は液晶材料、14は接触角である。
【0014】図1に示したように、ガラス等の基板11上
に、高分子分散型液晶に用いる高分子材料の塗膜12を設
けた後、塗膜12の表面に表面張力既知の液晶材料13を一
定量滴下し、そのときの接触角14を測定する。接触角14
と液晶材料13の表面張力から(数1)を用いて接着仕事を
算出する。
に、高分子分散型液晶に用いる高分子材料の塗膜12を設
けた後、塗膜12の表面に表面張力既知の液晶材料13を一
定量滴下し、そのときの接触角14を測定する。接触角14
と液晶材料13の表面張力から(数1)を用いて接着仕事を
算出する。
【0015】
【数1】ISE=γLC(1+COSθ) ここで、ISE:接着仕事,γLC:表面張力,θ:接触角
である。
である。
【0016】以下に、具体的実施例をあげて詳述する。
【0017】まず、4種の液晶材料13(A,B,C,D
とする)を用意し、それらの密度を測定し(測定温度23
℃)、滴重法により各液晶材料13の表面張力を求めた。
とする)を用意し、それらの密度を測定し(測定温度23
℃)、滴重法により各液晶材料13の表面張力を求めた。
【0018】次に、高分子材料として、モノマーとして
2−エチルヘキシルアクリレートを0.954g、オリゴマ
ーとしてビスコート828(日本有機化学工業(株))を0.808
g、光重合開始剤としてダロキュア1173(チバガイキ
(株)製)を0.038gを用意し、前記高分子材料を50℃で十
分撹拌した後、インジウム・錫酸化物よりなる透明電極
を形成した基板11上に3000rpm,30秒の条件で回転塗布
した。その後、塗膜12上に約1mmの間隔をおいて透明電
極を形成した基板11を配置し、その上から紫外線(λmax
=365nm,照射強度57mW/cm2)を10秒照射し、基板11上
に高分子材料からなる塗膜12を設けた。こうして完成し
た塗膜12の膜厚は約0.5μmであった。
2−エチルヘキシルアクリレートを0.954g、オリゴマ
ーとしてビスコート828(日本有機化学工業(株))を0.808
g、光重合開始剤としてダロキュア1173(チバガイキ
(株)製)を0.038gを用意し、前記高分子材料を50℃で十
分撹拌した後、インジウム・錫酸化物よりなる透明電極
を形成した基板11上に3000rpm,30秒の条件で回転塗布
した。その後、塗膜12上に約1mmの間隔をおいて透明電
極を形成した基板11を配置し、その上から紫外線(λmax
=365nm,照射強度57mW/cm2)を10秒照射し、基板11上
に高分子材料からなる塗膜12を設けた。こうして完成し
た塗膜12の膜厚は約0.5μmであった。
【0019】続いて、前記方法により完成した塗膜12の
表面に、各液晶材料13(A,B,C,D)を6μl滴下
し、そのときの接触角14を測定したところ(測定温度23
℃で着滴後、1秒後の値を測定)、接触角14は、液晶材
料13Aで24.3度、液晶材料13Bで15.9度、液晶材料13C
で23.8度、液晶材料13Dで15.3度であった。これら接触
角14の測定値と各液晶材料13の表面張力の値から、(数
1)により液晶材料13と高分子材料の塗膜12間の接着仕
事ISEを求めた。結果を(表1)に記載する。
表面に、各液晶材料13(A,B,C,D)を6μl滴下
し、そのときの接触角14を測定したところ(測定温度23
℃で着滴後、1秒後の値を測定)、接触角14は、液晶材
料13Aで24.3度、液晶材料13Bで15.9度、液晶材料13C
で23.8度、液晶材料13Dで15.3度であった。これら接触
角14の測定値と各液晶材料13の表面張力の値から、(数
1)により液晶材料13と高分子材料の塗膜12間の接着仕
事ISEを求めた。結果を(表1)に記載する。
【0020】
【表1】
【0021】なお、液晶材料13の表面張力および接触角
14の測定は、協和界面化学(株)製の自動測定装置を用い
て行った。
14の測定は、協和界面化学(株)製の自動測定装置を用い
て行った。
【0022】さらに、前記した高分子材料と液晶材料13
(A,B,C,D)を用いて高分子分散型液晶から成る液
晶光学素子を作製し、液晶光学素子の電界応答性と接着
仕事との関係を調べた。高分子分散型液晶の作製条件
は、液晶分率が80%で、重合条件は接着仕事ISEを評価
する際に設けた塗膜12の作製条件と同一で行った。液晶
光学素子の電界応答性は、ヒステリシスで評価した。完
成した液晶光学素子中の液晶滴の形状および大きさをS
EM(走査形顕微鏡)観察により調べたところ、いずれの
液晶材料13を用いた場合も約2μmの球状の液晶滴であ
った。
(A,B,C,D)を用いて高分子分散型液晶から成る液
晶光学素子を作製し、液晶光学素子の電界応答性と接着
仕事との関係を調べた。高分子分散型液晶の作製条件
は、液晶分率が80%で、重合条件は接着仕事ISEを評価
する際に設けた塗膜12の作製条件と同一で行った。液晶
光学素子の電界応答性は、ヒステリシスで評価した。完
成した液晶光学素子中の液晶滴の形状および大きさをS
EM(走査形顕微鏡)観察により調べたところ、いずれの
液晶材料13を用いた場合も約2μmの球状の液晶滴であ
った。
【0023】なお、ヒステリシスの測定方法は以下のよ
うに行った。まず、液晶光学素子に周波数30Hzの交流電
圧を0Vから50Vまで1V間隔で印加し(順方向とす
る)、そのときの液晶光学素子の透過率を順次測定し
た。続いて、1.7秒後、50Vから0Vまで同じく交流電
圧を印加し(逆方向とする)、そのときの透過率を測定し
た。
うに行った。まず、液晶光学素子に周波数30Hzの交流電
圧を0Vから50Vまで1V間隔で印加し(順方向とす
る)、そのときの液晶光学素子の透過率を順次測定し
た。続いて、1.7秒後、50Vから0Vまで同じく交流電
圧を印加し(逆方向とする)、そのときの透過率を測定し
た。
【0024】ヒステリシスは、順方向で液晶光学素子の
透過率が50%変化したときの電圧をVn50、逆方向で液
晶光学素子の透過率が50%変化したときの電圧をVr50
とした場合、(数2)で規定した。
透過率が50%変化したときの電圧をVn50、逆方向で液
晶光学素子の透過率が50%変化したときの電圧をVr50
とした場合、(数2)で規定した。
【0025】
【数2】
【0026】(数2)によると、電界応答性の悪い液晶光
学素子ではヒステリシスの値は大きくなり、反対に電界
応答性の良い液晶光学素子ではヒステリシスの値は小さ
くなる。
学素子ではヒステリシスの値は大きくなり、反対に電界
応答性の良い液晶光学素子ではヒステリシスの値は小さ
くなる。
【0027】本実施例で作製した液晶光学素子のヒステ
リシスを測定した結果を(表2)に記述した。
リシスを測定した結果を(表2)に記述した。
【0028】
【表2】
【0029】(表2)に示すように、接着仕事ISEが大き
い液晶材料13(液晶材料A)を用いた液晶光学素子ではヒ
ステリシスは大きく、接着仕事ISEの低下に伴ってヒス
テリシスは小さくなり、接着仕事ISEが49.7dyne/cmの
液晶材料13(液晶材料D)を用いた液晶光学素子ではヒス
テリシスは0.1%とほぼなくなった。
い液晶材料13(液晶材料A)を用いた液晶光学素子ではヒ
ステリシスは大きく、接着仕事ISEの低下に伴ってヒス
テリシスは小さくなり、接着仕事ISEが49.7dyne/cmの
液晶材料13(液晶材料D)を用いた液晶光学素子ではヒス
テリシスは0.1%とほぼなくなった。
【0030】前記の結果から接着仕事ISEの大きさとヒ
ステリシスの大きさはよく対応しており、接着仕事ISE
の評価は電界応答性ならびに界面規制力を評価するのに
有効な手段であることがわかった。また、接着仕事ISE
が約50dyne/cm以下となる材料を用いることで電界応答
性が大幅に向上することがわかった。
ステリシスの大きさはよく対応しており、接着仕事ISE
の評価は電界応答性ならびに界面規制力を評価するのに
有効な手段であることがわかった。また、接着仕事ISE
が約50dyne/cm以下となる材料を用いることで電界応答
性が大幅に向上することがわかった。
【0031】このように本実施例における接着仕事ISE
の測定により、その材料を検討することで良好な電界応
答性を示す液晶光学素子が実現できる。
の測定により、その材料を検討することで良好な電界応
答性を示す液晶光学素子が実現できる。
【0032】なお、接着仕事ISEを評価する際の高分子
材料の膜厚は実施例に記載した0.5μmに限定されるもの
でないが、液晶光学素子作製時の高分子材料の層の厚み
に合わせて評価することが望ましい。また、接触角14を
測定するときの液晶材料13の量は、実施例に記載した
6μlに限定されるものでない。
材料の膜厚は実施例に記載した0.5μmに限定されるもの
でないが、液晶光学素子作製時の高分子材料の層の厚み
に合わせて評価することが望ましい。また、接触角14を
測定するときの液晶材料13の量は、実施例に記載した
6μlに限定されるものでない。
【0033】また、高分子形成モノマーとして本実施例
では2−エチルヘキシルアクリレートを用いたが、それ
に限定されるものではなく、2−ヒドロキシエチルアク
リレート,ネオペンチルグリコールジアクリレート,ヘ
キサンジオールジアクリレート,ジエチレングリコール
ジアクリレート,トリプロピレングリコールジアクリレ
ート,ポリエチレングリコールジアクリレート,トリメ
チロールプロパントリアクリレートなど一般に市販され
ているアクリル系モノマー、さらには広く、アクリル系
以外の市販品も応用可能であり、これらモノマー材料を
数種混合して用いてもよい。オリゴマーも前記したビス
コート828に限定されるものでなく、ポリエステルアク
リレート,エポキシアクリレートなど一般に市販されて
いるものが利用できる。
では2−エチルヘキシルアクリレートを用いたが、それ
に限定されるものではなく、2−ヒドロキシエチルアク
リレート,ネオペンチルグリコールジアクリレート,ヘ
キサンジオールジアクリレート,ジエチレングリコール
ジアクリレート,トリプロピレングリコールジアクリレ
ート,ポリエチレングリコールジアクリレート,トリメ
チロールプロパントリアクリレートなど一般に市販され
ているアクリル系モノマー、さらには広く、アクリル系
以外の市販品も応用可能であり、これらモノマー材料を
数種混合して用いてもよい。オリゴマーも前記したビス
コート828に限定されるものでなく、ポリエステルアク
リレート,エポキシアクリレートなど一般に市販されて
いるものが利用できる。
【0034】また、重合開始剤もダロキュア1173(チバ
ガイキ(株)製)に限定されるものでなく、ダロキュア111
6やイルガキュア184,イルガキュア651などでもよい。
ガイキ(株)製)に限定されるものでなく、ダロキュア111
6やイルガキュア184,イルガキュア651などでもよい。
【0035】さらに、使用する高分子材料は、実施例で
示した光硬化性樹脂に限定されるものではなく、熱硬化
性樹脂や熱可塑性樹脂であってもよい。
示した光硬化性樹脂に限定されるものではなく、熱硬化
性樹脂や熱可塑性樹脂であってもよい。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
液晶と高分子間の接着仕事を評価することで、液晶と高
分子間に働く界面規制力を定量的に評価できることがわ
かった。この界面規制力評価法を利用することにより、
材料的側面および工程的側面から液晶光学素子の電界応
答性改善策の検討が可能になり、各種検討の結果、接着
仕事が50dyne/cm以下の液晶材料を用いることで良好な
電界応答性を示す液晶光学素子が実現できるという効果
を奏する。
液晶と高分子間の接着仕事を評価することで、液晶と高
分子間に働く界面規制力を定量的に評価できることがわ
かった。この界面規制力評価法を利用することにより、
材料的側面および工程的側面から液晶光学素子の電界応
答性改善策の検討が可能になり、各種検討の結果、接着
仕事が50dyne/cm以下の液晶材料を用いることで良好な
電界応答性を示す液晶光学素子が実現できるという効果
を奏する。
【図1】本発明の界面規制力評価法の概略を示す図であ
る。
る。
【図2】高分子分散型液晶を用いて作製した液晶光学素
子の表示原理で電圧無印加時(a),電圧印加時(b)を示す
概略図である。
子の表示原理で電圧無印加時(a),電圧印加時(b)を示す
概略図である。
1…透明電極、 2…入射光、 3…散乱光、 4…液
晶分子、 5…高分子材料、 6…透過光、 11…基
板、 12…塗膜、 13…液晶材料、 14…接触角。
晶分子、 5…高分子材料、 6…透過光、 11…基
板、 12…塗膜、 13…液晶材料、 14…接触角。
Claims (3)
- 【請求項1】 高分子分散型液晶の液晶材料と高分子材
料間に働く界面規制力を接着仕事で評価することを特徴
とする界面規制力評価法。 - 【請求項2】 基板上に高分子材料の塗膜を設け、該塗
膜表面に液晶材料を一定量滴下したときの接触角を測定
し、該接触角と前記液晶材料の表面張力とから算出され
る接着仕事を求め評価することを特徴とする請求項1記
載の界面規制力評価法。 - 【請求項3】 液晶材料と高分子材料間に働く界面規制
力を評価する界面規制力評価法により、接着仕事が特定
の値の液晶材料と、該液晶材料を分散保持した高分子分
散型液晶と、電極を有する一対の基板間に前記高分子分
散型液晶を挾み込むように構成することを特徴とする液
晶光学素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4581594A JPH07253562A (ja) | 1994-03-16 | 1994-03-16 | 界面規制力評価法および液晶光学素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4581594A JPH07253562A (ja) | 1994-03-16 | 1994-03-16 | 界面規制力評価法および液晶光学素子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07253562A true JPH07253562A (ja) | 1995-10-03 |
Family
ID=12729754
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4581594A Pending JPH07253562A (ja) | 1994-03-16 | 1994-03-16 | 界面規制力評価法および液晶光学素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07253562A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6757044B2 (en) | 1998-01-30 | 2004-06-29 | Hitachi, Ltd. | Liquid crystal display device with spacers controlling thickness of liquid crystal layer |
-
1994
- 1994-03-16 JP JP4581594A patent/JPH07253562A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6757044B2 (en) | 1998-01-30 | 2004-06-29 | Hitachi, Ltd. | Liquid crystal display device with spacers controlling thickness of liquid crystal layer |
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