JPH07253005A - シールフィン隙間寸法を管理するための方法およびその装置 - Google Patents
シールフィン隙間寸法を管理するための方法およびその装置Info
- Publication number
- JPH07253005A JPH07253005A JP6893894A JP6893894A JPH07253005A JP H07253005 A JPH07253005 A JP H07253005A JP 6893894 A JP6893894 A JP 6893894A JP 6893894 A JP6893894 A JP 6893894A JP H07253005 A JPH07253005 A JP H07253005A
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- JP
- Japan
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- seal fin
- measuring
- steam turbine
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 蒸気タービンのシールフィン隙間の計測作業
を合理化するとともに、その管理を容易にすること。 【構成】 蒸気タービンを製造した初期段階で、チップ
クリアランス計測器1により回転部材側(動翼3に設け
たシュラウド4の先端)と静止部材側(翼環2の内側)
との間の隙間寸法を計測して、データ処理装置10に記
憶させておく。それ以降は、1〜3年ごとに実施される
蒸気タービンの定期点検などのための分解検査を行う時
に、シールフィン高さ計測器6を用いて、各シールフィ
ンについてその高さ寸法を計測して、その値をデータ処
理装置10に入力することにより、シールフィンの隙間
寸法を管理するようにしたもの。
を合理化するとともに、その管理を容易にすること。 【構成】 蒸気タービンを製造した初期段階で、チップ
クリアランス計測器1により回転部材側(動翼3に設け
たシュラウド4の先端)と静止部材側(翼環2の内側)
との間の隙間寸法を計測して、データ処理装置10に記
憶させておく。それ以降は、1〜3年ごとに実施される
蒸気タービンの定期点検などのための分解検査を行う時
に、シールフィン高さ計測器6を用いて、各シールフィ
ンについてその高さ寸法を計測して、その値をデータ処
理装置10に入力することにより、シールフィンの隙間
寸法を管理するようにしたもの。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、蒸気タービンの回転部
材と静止部材との間に設けられるシールフィンと、この
シールフィンに対向する部材との間に形成される隙間寸
法を計測して管理するための方法およびその装置に関す
る。
材と静止部材との間に設けられるシールフィンと、この
シールフィンに対向する部材との間に形成される隙間寸
法を計測して管理するための方法およびその装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】蒸気タービンにおいて、回転部材と静止
部材との間にはシールフィンが設けられており、回転部
材と静止部材との間の隙間寸法を極力小さくなるように
して、この隙間からの蒸気の漏洩を軽減させるようにし
ている。しかし、蒸気タービンを長期間運転している
と、この隙間寸法が大きくなってきて、蒸気タービンの
性能を低下させることになるので、定期的にこの隙間寸
法を計測して管理することが必要になっている。
部材との間にはシールフィンが設けられており、回転部
材と静止部材との間の隙間寸法を極力小さくなるように
して、この隙間からの蒸気の漏洩を軽減させるようにし
ている。しかし、蒸気タービンを長期間運転している
と、この隙間寸法が大きくなってきて、蒸気タービンの
性能を低下させることになるので、定期的にこの隙間寸
法を計測して管理することが必要になっている。
【0003】そこで、従来は、この隙間寸法を計測する
のに次の3つの方法のいずれかを採用さしている。すな
わち、第1の方法は、蒸気タービンの回転部材の外径寸
法と、静止部材の内径寸法とを計測し、その差から隙間
寸法を求めるようにしたものである。しかし、この方法
は、大型の蒸気タービンにあっては、シールフィンが設
けられている回転部材や静止部材の径が4〜5メートル
(m)もあるのに対して、両者の間に形成される隙間寸
法は数ミリメートル(mm)のオーダーと非常に小さい
ので、あまり実用的なものではなかった。
のに次の3つの方法のいずれかを採用さしている。すな
わち、第1の方法は、蒸気タービンの回転部材の外径寸
法と、静止部材の内径寸法とを計測し、その差から隙間
寸法を求めるようにしたものである。しかし、この方法
は、大型の蒸気タービンにあっては、シールフィンが設
けられている回転部材や静止部材の径が4〜5メートル
(m)もあるのに対して、両者の間に形成される隙間寸
法は数ミリメートル(mm)のオーダーと非常に小さい
ので、あまり実用的なものではなかった。
【0004】また、第2の方法として、蒸気タービンを
組み立てた状態で隙間ゲージを使用したり、光、音、電
気などを用いて直接的に計測することが行われている。
しかし、これらの方法では、蒸気タービンの車室などの
静止側の上半部を開放した状態で、左右の隙間しか計測
できないものであった。
組み立てた状態で隙間ゲージを使用したり、光、音、電
気などを用いて直接的に計測することが行われている。
しかし、これらの方法では、蒸気タービンの車室などの
静止側の上半部を開放した状態で、左右の隙間しか計測
できないものであった。
【0005】さらに、第3の方法として、鉛線のような
比較的軟らかい材料を用いて、この材料を隙間部分に挟
み込んで計測することが行われている。この方法によれ
ば、車室などの静止側の上半部を開放し、ロータなどの
回転部材を一旦吊り上げた状態にして、下半部の静止側
に鉛線を張り、次にロータを下ろしてロータの上半部側
にも鉛線を張った後で静止側の上半部を被せ、下半部と
上半部との合わせ面のボルトを締めて一旦固定する。そ
の後、再度静止側の上半部を開放してロータを吊り上げ
て、鉛線を取り外し、鉛線の潰れた厚みを計測すること
により、隙間寸法が計測される。しかし、この方法は、
蒸気タービンの分解、組み立てを伴うため、工数的にも
工程的にも大変な作業となっていた。
比較的軟らかい材料を用いて、この材料を隙間部分に挟
み込んで計測することが行われている。この方法によれ
ば、車室などの静止側の上半部を開放し、ロータなどの
回転部材を一旦吊り上げた状態にして、下半部の静止側
に鉛線を張り、次にロータを下ろしてロータの上半部側
にも鉛線を張った後で静止側の上半部を被せ、下半部と
上半部との合わせ面のボルトを締めて一旦固定する。そ
の後、再度静止側の上半部を開放してロータを吊り上げ
て、鉛線を取り外し、鉛線の潰れた厚みを計測すること
により、隙間寸法が計測される。しかし、この方法は、
蒸気タービンの分解、組み立てを伴うため、工数的にも
工程的にも大変な作業となっていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、従来の
隙間寸法の計測は、対象が蒸気タービンのような大型の
ものでありながら、数ミリメートルオーダーの微少な隙
間を計測するものであり、計測装置が大型化したり、ご
く一部しか計測できないとか、非常に大きな工数を要す
るとかあまり実用的なものではないという問題があっ
た。また従来は、その都度隙間を計測してその時点での
良否を判定していただけで、運転開始後の経時変化を監
視したり評価したりするものではなかった。
隙間寸法の計測は、対象が蒸気タービンのような大型の
ものでありながら、数ミリメートルオーダーの微少な隙
間を計測するものであり、計測装置が大型化したり、ご
く一部しか計測できないとか、非常に大きな工数を要す
るとかあまり実用的なものではないという問題があっ
た。また従来は、その都度隙間を計測してその時点での
良否を判定していただけで、運転開始後の経時変化を監
視したり評価したりするものではなかった。
【0007】本発明は、このような従来技術の課題を解
決するためになされたもので、隙間計測作業を合理化す
るとともに、蒸気タービンのシールフィン隙間寸法管理
を容易にすることを目的とする。
決するためになされたもので、隙間計測作業を合理化す
るとともに、蒸気タービンのシールフィン隙間寸法管理
を容易にすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明は、蒸気タービンの回転部材と静止部材と
の間に設けられるシールフィンと、このシールフィンに
対向する部材との間に形成される隙間寸法を計測して管
理するための方法において、初期段階での回転部材と静
止部材との間の隙間寸法を計測してデータ処理装置に記
憶させておき、それ以降は蒸気タービンの分解検査時な
どでタービンの車室からロータを取り出した際に、前記
シールフィンの高さ寸法を計測して、その値を前記デー
タ処理装置に入力することにより、シールフィンの隙間
寸法を管理するようにしたものである。
めに、本発明は、蒸気タービンの回転部材と静止部材と
の間に設けられるシールフィンと、このシールフィンに
対向する部材との間に形成される隙間寸法を計測して管
理するための方法において、初期段階での回転部材と静
止部材との間の隙間寸法を計測してデータ処理装置に記
憶させておき、それ以降は蒸気タービンの分解検査時な
どでタービンの車室からロータを取り出した際に、前記
シールフィンの高さ寸法を計測して、その値を前記デー
タ処理装置に入力することにより、シールフィンの隙間
寸法を管理するようにしたものである。
【0009】また、本発明は、蒸気タービンの回転部材
と静止部材との間に設けられるシールフィンと、このシ
ールフィンに対向する部材との間に形成される隙間寸法
を計測して管理するための装置において、初期段階での
回転部材と静止部材との間の隙間寸法を計測するための
チップクリアランス計測器と、シールフィンの高さ寸法
を計測するためのシールフィン高さ計測器と、これらチ
ップクリアランス計測器やシールフィン高さ計測器で計
測したデータを記憶・解析するためのデータ処理装置と
を包含してなる。
と静止部材との間に設けられるシールフィンと、このシ
ールフィンに対向する部材との間に形成される隙間寸法
を計測して管理するための装置において、初期段階での
回転部材と静止部材との間の隙間寸法を計測するための
チップクリアランス計測器と、シールフィンの高さ寸法
を計測するためのシールフィン高さ計測器と、これらチ
ップクリアランス計測器やシールフィン高さ計測器で計
測したデータを記憶・解析するためのデータ処理装置と
を包含してなる。
【0010】
【作 用】上記の手段によれば、大型蒸気タービンのシ
ールフィン隙間計測のために、ロータを吊り上げたり吊
り下ろしたりすることが少なくなるので、隙間計測作業
が大幅に合理化されるとともに、蒸気タービン全体の組
立て時の評価や過去の計測記録との比較評価やトレンド
管理が直ちに行えるようになる。
ールフィン隙間計測のために、ロータを吊り上げたり吊
り下ろしたりすることが少なくなるので、隙間計測作業
が大幅に合理化されるとともに、蒸気タービン全体の組
立て時の評価や過去の計測記録との比較評価やトレンド
管理が直ちに行えるようになる。
【0011】
【実施例】以下本発明に係るシールフィン隙間寸法を管
理するための方法およびその装置の一実施例について、
図1〜図5を参照して詳細に説明する。
理するための方法およびその装置の一実施例について、
図1〜図5を参照して詳細に説明する。
【0012】図1は、本発明を実現するために必要とな
る計測器などのシステム構成を示したものである。すな
わち、チップクリアランス計測器1は、初期段階での回
転部材と静止部材との間の隙間寸法を計測するのに使用
されるもので、蒸気タービンの静止部材側である翼環2
と、回転部材側である動翼3の先端に設けたシュラウド
4との間に形成される隙間に挿入して、その隙間寸法を
ディジタル計測し、測定値をデータ収録器5へ入力す
る。また、シールフィン高さ計測器6は、図2に示して
あるように、翼環2に直接植設したり静翼7の先端に設
けたシールフィン8の高さ寸法をディジタル計測するた
めのもので、測定値はデータ収録器5へ入力される。な
お、図2において、9は蒸気タービンのロータである。
る計測器などのシステム構成を示したものである。すな
わち、チップクリアランス計測器1は、初期段階での回
転部材と静止部材との間の隙間寸法を計測するのに使用
されるもので、蒸気タービンの静止部材側である翼環2
と、回転部材側である動翼3の先端に設けたシュラウド
4との間に形成される隙間に挿入して、その隙間寸法を
ディジタル計測し、測定値をデータ収録器5へ入力す
る。また、シールフィン高さ計測器6は、図2に示して
あるように、翼環2に直接植設したり静翼7の先端に設
けたシールフィン8の高さ寸法をディジタル計測するた
めのもので、測定値はデータ収録器5へ入力される。な
お、図2において、9は蒸気タービンのロータである。
【0013】データ収録器5へ入力されたチップクリア
ランス計測器1およびシールフィン高さ計測器6からの
ディジタルデータは、オンラインまたはオフラインでパ
ソコンのようなデータ処理装置10へ送られる。データ
処理装置10には、予め過去の計測データが記憶されて
いるとともに、データ解析のためのアルゴリズムが組み
込まれており、このアルゴリズムに従ってデータが処理
されて、解析結果として隙間の記録やトレンド記録、比
較評価用データなど各種の記録がプリンタ11から出力
される。
ランス計測器1およびシールフィン高さ計測器6からの
ディジタルデータは、オンラインまたはオフラインでパ
ソコンのようなデータ処理装置10へ送られる。データ
処理装置10には、予め過去の計測データが記憶されて
いるとともに、データ解析のためのアルゴリズムが組み
込まれており、このアルゴリズムに従ってデータが処理
されて、解析結果として隙間の記録やトレンド記録、比
較評価用データなど各種の記録がプリンタ11から出力
される。
【0014】さて、本発明では先ず、蒸気タービンを製
造した初期段階で、チップクリアランス計測器1により
回転部材側(動翼3に設けたシュラウド4の先端)と静
止部材側(翼環2の内側)との間の隙間寸法を計測して
データ処理装置10に記憶させておく。それ以降は、1
〜3年ごとに実施される蒸気タービンの定期点検などの
ための分解検査を行う時に、シールフィン高さ計測器6
を用いて、各シールフィン8についてその高さ寸法を計
測して、その値をデータ処理装置10に入力する。
造した初期段階で、チップクリアランス計測器1により
回転部材側(動翼3に設けたシュラウド4の先端)と静
止部材側(翼環2の内側)との間の隙間寸法を計測して
データ処理装置10に記憶させておく。それ以降は、1
〜3年ごとに実施される蒸気タービンの定期点検などの
ための分解検査を行う時に、シールフィン高さ計測器6
を用いて、各シールフィン8についてその高さ寸法を計
測して、その値をデータ処理装置10に入力する。
【0015】そこで、蒸気タービンを任意の時間運転し
た後、分解検査してロータを車室下半部に納めて元の形
に組立てを完了した時の隙間は、下記の数式1で定義さ
れる。
た後、分解検査してロータを車室下半部に納めて元の形
に組立てを完了した時の隙間は、下記の数式1で定義さ
れる。
【数1】δ=δo+Δh+ΔL+ΔM+ΔD ここで、δはシールフィンとこのシールフィンに対向す
る部材との間に形成されるタービン組立て後の隙間、δ
oは基準隙間、Δhはシールフィン高さの変化量、ΔL
はロータの軸芯を調整した時の影響量、ΔMは静止側が
経年変化歪みを発生した時の影響量、ΔDはシールフィ
ンに対向する部材側が摺動摩擦等を発生した場合の変化
量である。これらのうち、Δhは蒸気タービンの分解検
査を行う時に、シールフィン高さ計測器6を用いて実際
に計測されるし、ΔM、ΔDもその際に計測できる。ま
た、ΔLはロータを車室下半部に納めた段階で決定され
る。
る部材との間に形成されるタービン組立て後の隙間、δ
oは基準隙間、Δhはシールフィン高さの変化量、ΔL
はロータの軸芯を調整した時の影響量、ΔMは静止側が
経年変化歪みを発生した時の影響量、ΔDはシールフィ
ンに対向する部材側が摺動摩擦等を発生した場合の変化
量である。これらのうち、Δhは蒸気タービンの分解検
査を行う時に、シールフィン高さ計測器6を用いて実際
に計測されるし、ΔM、ΔDもその際に計測できる。ま
た、ΔLはロータを車室下半部に納めた段階で決定され
る。
【0016】従って、初期段階での計測値と分解検査時
のシールフィン高さの計測値とからデータ処理装置10
によりデータが解析され、その時点での解析結果や過去
のデータとの比較評価結果などが得られる。これらの処
理の流れを図示すれば、図3のようになる。すなわち、
新規に取り込まれた計測データと記憶されている過去の
計測データとから、隙間が算出されてその適否が評価さ
れ、その結果は今回の測定データ、データの分布状態、
トレンドデータなどとしてプリントアウトされ、これら
のデータは既計測データに追加されて記憶される。
のシールフィン高さの計測値とからデータ処理装置10
によりデータが解析され、その時点での解析結果や過去
のデータとの比較評価結果などが得られる。これらの処
理の流れを図示すれば、図3のようになる。すなわち、
新規に取り込まれた計測データと記憶されている過去の
計測データとから、隙間が算出されてその適否が評価さ
れ、その結果は今回の測定データ、データの分布状態、
トレンドデータなどとしてプリントアウトされ、これら
のデータは既計測データに追加されて記憶される。
【0017】なお、シールフィン高さ計測器6の一例を
図4に示してある。すなわち、このシールフィン高さ計
測器6は、インジケータ部12と第1の測定尺13およ
び第2の測定尺14とから構成されている。第1の測定
尺13および第2の測定尺14は、それぞれ、筒体15
の中に測定棒16が挿通された同様の構造をしており、
第1の測定尺13の凹部先端17に第2の測定尺14の
凸部18が嵌合することにより両者は連結される。そし
て、第2の測定尺14の先端はスリーブ19で平坦に形
成されていて、スリーブ19を貫通して測定棒16が進
退できるようになっている。一方、第1の測定尺13の
他端はインジケータ部12に連結されていて、第2の測
定尺14のスリーブ19を貫通して突出した測定棒16
の突出量を測定値として表示する。この場合、第1の測
定尺13には長さの異なる数種類のものが用意されてい
て、測定部位の高さに応じて適宜のものを選択して組合
わせて使用できる。
図4に示してある。すなわち、このシールフィン高さ計
測器6は、インジケータ部12と第1の測定尺13およ
び第2の測定尺14とから構成されている。第1の測定
尺13および第2の測定尺14は、それぞれ、筒体15
の中に測定棒16が挿通された同様の構造をしており、
第1の測定尺13の凹部先端17に第2の測定尺14の
凸部18が嵌合することにより両者は連結される。そし
て、第2の測定尺14の先端はスリーブ19で平坦に形
成されていて、スリーブ19を貫通して測定棒16が進
退できるようになっている。一方、第1の測定尺13の
他端はインジケータ部12に連結されていて、第2の測
定尺14のスリーブ19を貫通して突出した測定棒16
の突出量を測定値として表示する。この場合、第1の測
定尺13には長さの異なる数種類のものが用意されてい
て、測定部位の高さに応じて適宜のものを選択して組合
わせて使用できる。
【0018】このシールフィン高さ計測器6は、蒸気タ
ービンの翼環2に形成されているシールフィン8の高さ
寸法を計測する際に、例えば図5に示してあるように、
静翼7の先端側から翼環2側へ向けて使用するものであ
る。すなわち、図4に示したように、翼環2に設けられ
ているシールフィン8の先端に、第2の測定尺14のス
リーブ19を平坦に接触させ、その状態で測定棒16の
先端をシールフィン8の基準面8aに接触するまで押し
出す。このときの、シールフィン8の基準面8aに接触
した測定棒16の突出量が、シールフィン8の高さ寸法
としてインジケータ部12によって計測される。
ービンの翼環2に形成されているシールフィン8の高さ
寸法を計測する際に、例えば図5に示してあるように、
静翼7の先端側から翼環2側へ向けて使用するものであ
る。すなわち、図4に示したように、翼環2に設けられ
ているシールフィン8の先端に、第2の測定尺14のス
リーブ19を平坦に接触させ、その状態で測定棒16の
先端をシールフィン8の基準面8aに接触するまで押し
出す。このときの、シールフィン8の基準面8aに接触
した測定棒16の突出量が、シールフィン8の高さ寸法
としてインジケータ部12によって計測される。
【0019】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
大型タービンでの隙間計測作業が大幅に合理化される。
また、シールフィンの隙間寸法は、1つのシールフィン
に対して上下左右の4ヵ所もあり、かつ1つのタービン
に対してシールフィンは数10から100個程度設置さ
れているので、計測量は膨大となりそのデータの評価や
管理には多大の労力を必要とするが、データ処理装置の
採用により計測終了後直ちに測定結果を評価したりトレ
ンド管理が行え、その時点で異常診断も可能となって必
要な処置をタイムリーに実施することができる。従っ
て、タービンそのものの信頼性の向上にも寄与すること
ができる。
大型タービンでの隙間計測作業が大幅に合理化される。
また、シールフィンの隙間寸法は、1つのシールフィン
に対して上下左右の4ヵ所もあり、かつ1つのタービン
に対してシールフィンは数10から100個程度設置さ
れているので、計測量は膨大となりそのデータの評価や
管理には多大の労力を必要とするが、データ処理装置の
採用により計測終了後直ちに測定結果を評価したりトレ
ンド管理が行え、その時点で異常診断も可能となって必
要な処置をタイムリーに実施することができる。従っ
て、タービンそのものの信頼性の向上にも寄与すること
ができる。
【図1】本発明を実現するために必要となる計測器など
のシステム構成を示した図である。
のシステム構成を示した図である。
【図2】蒸気タービンのブレード部分を拡大して示した
部分的な組立図である。
部分的な組立図である。
【図3】本発明におけるデータの処理の流れを説明する
ために示した図である。
ために示した図である。
【図4】シールフィン高さ計測器の一例を示した図であ
る。
る。
【図5】シールフィン高さ計測器の使用例を示した図で
ある。
ある。
1 チップクリアランス計測器 2 翼環 3 動翼 4 シュラウド 5 データ収録器 6 シールフィン高さ計測器 7 静翼 8 シールフィン 9 ロータ 10 データ処理装置 11 プリンタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北野 義明 兵庫県高砂市荒井町新浜二丁目1番1号 原子力サービスエンジニアリング株式会社 内
Claims (2)
- 【請求項1】蒸気タービンの回転部材と静止部材との間
に設けられるシールフィンと、このシールフィンに対向
する部材との間に形成される隙間寸法を計測して管理す
るための方法において、初期段階での回転部材と静止部
材との間の隙間寸法を計測してデータ処理装置に記憶さ
せておき、それ以降は蒸気タービンの分解検査時などで
タービンの車室からロータを取り出した際に、前記シー
ルフィンの高さ寸法を計測して、その値を前記データ処
理装置に入力することにより、シールフィンの隙間寸法
を管理するようにしたことを特徴とする、シールフィン
隙間寸法を管理するための方法。 - 【請求項2】蒸気タービンの回転部材と静止部材との間
に設けられるシールフィンと、このシールフィンに対向
する部材との間に形成される隙間寸法を計測して管理す
るための装置において、初期段階での回転部材と静止部
材との間の隙間寸法を計測するためのチップクリアラン
ス計測器と、シールフィンの高さ寸法を計測するための
シールフィン高さ計測器と、これらチップクリアランス
計測器やシールフィン高さ計測器で計測したデータを記
憶・解析するためのデータ処理装置とを包含することを
特徴とする、シールフィン隙間寸法を管理するための装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6893894A JPH07253005A (ja) | 1994-03-15 | 1994-03-15 | シールフィン隙間寸法を管理するための方法およびその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6893894A JPH07253005A (ja) | 1994-03-15 | 1994-03-15 | シールフィン隙間寸法を管理するための方法およびその装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07253005A true JPH07253005A (ja) | 1995-10-03 |
Family
ID=13388118
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6893894A Withdrawn JPH07253005A (ja) | 1994-03-15 | 1994-03-15 | シールフィン隙間寸法を管理するための方法およびその装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07253005A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005195020A (ja) * | 2003-12-30 | 2005-07-21 | General Electric Co <Ge> | タービンにおける能動先端間隙制御のための方法及びシステム |
JP2012102656A (ja) * | 2010-11-09 | 2012-05-31 | Toshiba Corp | 軸シール装置、軸シール装置の間隙調整方法および蒸気タービン |
KR101220046B1 (ko) * | 2011-07-21 | 2013-01-09 | 한전케이피에스 주식회사 | 가스터빈 베인 조립 검사장치 |
-
1994
- 1994-03-15 JP JP6893894A patent/JPH07253005A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005195020A (ja) * | 2003-12-30 | 2005-07-21 | General Electric Co <Ge> | タービンにおける能動先端間隙制御のための方法及びシステム |
JP2012102656A (ja) * | 2010-11-09 | 2012-05-31 | Toshiba Corp | 軸シール装置、軸シール装置の間隙調整方法および蒸気タービン |
KR101220046B1 (ko) * | 2011-07-21 | 2013-01-09 | 한전케이피에스 주식회사 | 가스터빈 베인 조립 검사장치 |
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