JPH06317500A - 高温構造部材の損傷評価方法および装置 - Google Patents

高温構造部材の損傷評価方法および装置

Info

Publication number
JPH06317500A
JPH06317500A JP10629193A JP10629193A JPH06317500A JP H06317500 A JPH06317500 A JP H06317500A JP 10629193 A JP10629193 A JP 10629193A JP 10629193 A JP10629193 A JP 10629193A JP H06317500 A JPH06317500 A JP H06317500A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
damage
material state
creep
fatigue
amount
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10629193A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenichi Suzuki
謙一 鈴木
Takahiro Kubo
貴博 久保
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP10629193A priority Critical patent/JPH06317500A/ja
Publication of JPH06317500A publication Critical patent/JPH06317500A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Testing Of Devices, Machine Parts, Or Other Structures Thereof (AREA)
  • Investigating Strength Of Materials By Application Of Mechanical Stress (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】高温で使用される構造部材の損傷を、クリープ
損傷と疲労損傷とに区分けする。 【構成】高温で使用される構造部材について、予め疲労
損傷量−クリープ損傷量線図をデータベース化してお
き、実機材から測定したデータを疲労損傷量−クリープ
損傷量線図にプロットし、プロットした疲労損傷量−ク
リープ損傷量線図からクリープ損傷と疲労損傷とを識別
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高温で長期間にわたって
使用される構造部材の損傷評価方法および装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】蒸気タービンのボイラ、ケーシングなど
の高温で長期間使用される機器の構造部材は、主に定常
運転状態で蓄積されるクリープ損傷と、起動停止時に蓄
積される疲労損傷の両方を受ける。これらの損傷量を正
確に見積ることは、高温機器を安定運用させる上で非常
に重要となっている。
【0003】従来確立されている損傷評価方法は、機器
の使用状態を表す温度や圧力、起動停止回数などの使用
状態量を基にして、損傷率や余寿命を計算により評価す
るもの(特公平1−27377号公報、特公平1−27
378号公報参照)が中心である。計算により高精度の
損傷評価結果を得るには、材料データ,構造部材の運転
履歴,温度,圧力などの計測データを完備することが必
要だが、使用状態量の計測精度の問題や計測ポイントに
制限があることなど、信頼できる計測データを得ること
はなかなか難しい。また、計算の段階で様々な仮定が存
在し、評価が画一的になり易く、構造部材固有の損傷特
性が得られにくい欠点があり、さらに損傷評価に時間と
費用がかかり過ぎる。
【0004】そこで、近年材料の受けた損傷度を非破壊
的に測定した材料状態量変化より推定する方法が注目さ
れている。例えば金属組織中の材料状態量変化による実
体評価法は、金属組織を非破壊的に観察するレプリカ法
の技術が向上したことと画像処理技術の高精度化、簡素
化が図られたことを受けて、信頼性及び簡便性が飛躍的
に向上した。しかして、クリープ損傷評価に硬さあるい
はボイドを、疲労損傷評価に数ミクロンから数ミリの微
視き裂の長さを用いる方法などが提案されている。例え
ば、図6(a)のビッカース硬さ低下量とクリープ損傷
率の関係を示すクリープ損傷評価線図や図6(b)の最
大亀裂長さと疲労損傷率の関係を示す疲労損傷評価線図
等があり、その外超音波、電磁気、音響などを用い、構
造部材から非破壊的に得られる情報で損傷度を診断する
方法も提案されている。
【0005】ところで、最近、広範囲のクリープ損傷お
よび疲労損傷の評価方法として、図7に示すように、表
示(I)と表示(II)において各々非破壊的に計測され
る相異なる材料状態量a,b及びクリープ損傷量と疲労
損傷量の関係を予め実験的に求め、予め定めた材料状態
量の差ごとにクリープ損傷量と疲労損傷量の関係を等高
線図として表示し、さらに実構造部材の当該材料状態量
a,bの計測値をはさむ等高線a3 ,a4 及びb4 ,b
5 で囲むバンドA,Bを表示し、さらに、表示(III )
では表示(I)と表示(II)のうち実構造部材の当該材
料状態量a,bのバンドA,Bとそれらが交わる領域R
を表示し、この領域Rの座標から実構造部材のクリープ
損傷量と疲労損傷量を評価する構造部材の損傷評価方法
が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した損傷
評価方法は、クリープ損傷と疲労損傷の両方に依存する
材料状態量を一方の損傷量のみに関連づけるので、他方
の損傷量の影響が小さい場合のみに適用が限られる。つ
まり実験的にどちらか一方の損傷のみを与えた材料の損
傷診断、余寿命評価は行えるものの、実機におけるよう
に、蓄積されたクリープ損傷と疲労損傷の重畳した損傷
を評価するには不十分である。実機の高温構造部材の損
傷を評価する場合、材料状態量の変化は捕らえられて
も、それがクリープによるものか疲労によるものかまで
確実に評価することは難しい、という問題がある。
【0007】また、上記した損傷評価方法の表示装置で
は図7の表示(III )に示すように、実構造部材の材料
状態量a,bのバンドA,Bはイ,ロ,ハ,ニの4箇所
で交わっている。従ってバンドA,Bの交わる領域Rの
座標、即ちクリープ損傷量と疲労損傷量は4通り以上得
られることになり、しかも材料状態量の差、即ち等高線
の間隔も計測誤差などを考えるとあまり小さくすること
ができないので、材料状態量の種類によっては損傷量を
的確に判断できないという問題がある。
【0008】本発明は上記した従来未解決であった諸問
題を解決するために成されたもので、その目的は、構造
部材を構成する材料固有の特性およびその変化を表す材
料状態量により広範囲のクリープと疲労の重畳した損傷
を受ける部位をクリープ損傷と疲労損傷とに分けて評価
する高温構造部材の損傷評価方法および装置を提供する
ことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1の高温構造部材の損傷評価方法
は、高温で使用される構造部材について、クリープと疲
労の両方の損傷が重畳して蓄積する損傷評価部位から、
非破壊的手法により2種類以上の材料状態量を計測し、
予めデータベースとして実験的に求めてある各材料状態
量とクリープ損傷及び疲労損傷相互の関係に照らして、
各材料状態量の各々からクリープ損傷と疲労損傷の組み
合わせを、計測した材料状態量の数だけ求め、重畳損傷
を受ける部位の複数個の材料状態量が共通して与えるク
リープ損傷と疲労損傷を分離して決定することを特徴と
する。
【0010】また、本発明の請求項2の高温構造部材の
損傷評価方法は、高温で使用される構造部材の非破壊的
に計測される2種類以上の材料状態量について、当該材
料状態量に対応するクリープ損傷量と疲労損傷量の関係
を予め実験的に求め、かつ予め定めた材料状態量の差ご
とにクリープ損傷量と疲労損傷量の関係を等高線図とし
て表示し、また実部材を計測して求めた2種類以上の材
料状態量を当該等高線図上に表示して実部材のクリープ
損傷量と疲労損傷量を表示装置に表示し、さらに実部材
の材料状態量の計測値をはさむ当該材料状態量の2つの
等高線から予め指定した内挿法によって当該計測値に対
応する等高線を表示することにより当該構造部材の損傷
を評価することを特徴とする。
【0011】さらに、本発明の請求項3の高温構造部材
の損傷評価装置は、高温で使用される構造部材の材料状
態量を計測する計測装置と、計測された材料状態量より
損傷評価対象材料の損傷度を演算して前記記憶装置に記
憶された材料状態量と比較する演算装置と、前記構造材
料ごとの材料状態量データベースをストックしている記
憶装置と、この比較した損傷評価結果を表示する表示装
置とから構成されたことを特徴とする。
【0012】
【作用】本発明の損傷評価方法によると、高温で長期間
にわたって使用される構造部材に用いられる材料に、実
験室的に広範囲にわたるあらゆる割合のクリープ損傷と
疲労損傷を与え、材料固有の特性とその経年劣化を代表
する材料状態量の値を非破壊的に測定し、クリープ損傷
(X軸)−疲労損傷(Y軸)マップ上に整理する。構造
部材ごとに硬さ、微視き裂長さおよび密度、分極特性、
欠陥数および長さ、炭化物球状化率および密度、結晶粒
界回復幅、析出物粒間距離および密度、X線回析特性、
超音波特性、電磁気特性、音響特性の材料状態量すべ
て、もしくはいずれか2種類以上についてそれぞれクリ
ープ損傷−疲労損傷マップを作成し、データベースとす
る。そのクリープ損傷−疲労損傷マップ上で予め構造部
材ごと、個々の高温構造部材の材料状態量初期値ごとに
決定した幅の等高線図として表示する。このようにして
評価対象材料より計測した材料状態量の値を上記データ
ベースとそれぞれ照合し、材料状態量ごとに計測した絶
対値が含まれる等高線データバンドを求め、そのバンド
を別のクリープ損傷−疲労損傷マップ上にすべて書き移
すと、各バンドの交点が一義的に決定でき、その交点の
X座標、Y座標がそれぞれ評価対象材料のクリープ損
傷、疲労損傷となる。各損傷決定の際には、確率論も取
り入れて最も信頼性の高い損傷評価を行う。
【0013】また、本発明の損傷評価装置は、評価対象
材料より各材料状態量を計測する装置、材料データベー
スの記憶装置、損傷を演算する装置ならびに評価結果表
示装置より成る。計測装置には2種類以上の材料状態量
を測定する機能が盛り込まれており、計測装置より測定
された材料状態量は、損傷演算装置において記憶装置中
に記憶されている材料データベースと照合され、最も信
頼性の高い各データバンドおよびデータバンドの交点を
決定する。決定された交点の座標をクリープ損傷、疲労
損傷とし、その結果を表示装置によって画像、デジタル
として表示するものである。
【0014】このように本発明方法によると、評価対象
材料の材料状態量測定によりクリープと疲労とが重畳し
た損傷も考慮した上で、対応するクリープ損傷と疲労損
傷を一義的に得ることができ、実体評価をベースにした
高精度の損傷評価が可能で、従来の計算による損傷評価
方法と違い、高度な計算装置を必要としないし、しか
も、本発明装置を用いると評価対象材料の材料状態量を
計測したその場で損傷評価が行える。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図を参照して説明す
る。図1は本発明の第1実施例である高温構造部材の損
傷評価装置のブロック構成図である。
【0016】同図において、10は構造部材の材料状態
量の計測装置で、この計測装置10は硬さ計、腐食装
置、レプリカ採取装置、分極試験装置、非破壊検査装置
などで構成され、必要な数だけ構造部材の被測定場所に
セットされる。この計測装置10からの出力は損傷演算
装置11に伝えられる。この損傷演算装置11は記憶装
置12にストックされている評価対象部材の材料データ
ベースと計測結果とを照合し、材料状態量ごとの等高線
データバンドと、各データバンドの交点を求める。この
交点のX,Y座標をそれぞれクリープ損傷、疲労損傷と
し、確率論の適用により最適損傷値を決定する。この演
算結果を表示装置13に伝える。表示装置13は、評価
結果をクリープ損傷−疲労損傷マップとして画像表示
し、さらには最適損傷値の絶対値としてデジタル値で表
示する。
【0017】次に、本発明の損傷評価方法を、CrMo
V鍛鋼(蒸気タービンロータ材)に適用した場合につい
て説明する。まず、図3に示すように、予め実験的に材
料データベースとしてクリープ損傷(X軸)−疲労損傷
(Y軸)マップ上に作成する。今回の損傷評価には、材
料状態量として硬さ,微視き裂長さ,分極特性,欠陥
数,炭化物球状化率を採用している。すなわち、図3
(a)〜(e)はそれぞれ硬さ,微視き裂長さ,分極特
性,欠陥数,炭化物球状化率の材料状態量の材料データ
ベースである。原点はクリープ損傷,疲労損傷どちらも
存在しない材料の初期状態を示している。
【0018】図3(a)の1は、設計段階で一定の安全
率を乗じた後のCrMoV鍛鋼のき裂発生限界の下限線
で、通常この下限線を超えた構造部材は寿命と診断さ
れ、交換される。即ち、この下限線より原点側の領域に
おいて損傷を正確に評価することが重要となる。また、
このき裂発生限界下限線は、材料組成、製造方法が同じ
であれば、材料使用用途を問わず過去の経験より一義的
に定義できる。
【0019】図3(a)の2は、予め実験的に求めたビ
ッカース硬さ絶対値の等高線である。ビッカース硬さと
クリープ損傷には明確な相関が存在することがよく知ら
れているが、疲労損傷ともある程度の相関がある。即
ち、クリープ損傷側(X軸)では密な等高線、疲労損傷
側(Y軸)では疎な等高線が得られ、重畳損傷を受けた
場合の相関を調べると、図3(a)に示すような等高線
が描ける。CrMoV鍛鋼の評価対象材料より測定した
ビッカース硬さの絶対値は190だったので、その値が
含まれる等高線データバンドは3で示したハッチング部
分となる。なお、材料状態量の計測には誤差が含まれる
ことが避けられないが、等高線の間隔はその計測誤差を
上回るレベルに定められている。
【0020】以下同様に、微視き裂長さ、分極特性、欠
陥数、炭化物球状化率を評価対象材料からそれぞれ測定
し、予め求めていたデータベースと照らし合わせ、測定
値が含まれる等高線データバンドを決定する。ハッチン
グ部分4〜7は、それぞれ評価対象材料より計測した微
視き裂長さ、分極特性、欠陥数、炭化物球状化率の絶対
値が含まれる等高線データバンドを示す。
【0021】図3(a)〜(e)に示した材料データベ
ースより求めた各材料状態量ごとの等高線データバンド
を書き移したクリープ損傷(X軸)−疲労損傷(Y軸)
マップが図2である。このマップ上で等高線データバン
ドの共通する非常に狭い領域(以下交点Pという)が一
義的に決定できる。
【0022】このようにして決定されたデータバンドの
交点Pより、Y軸、X軸に平行線を引き、その平行線と
X軸、Y軸の交点がそれぞれ評価対象材のクリープ損傷
量、疲労損傷量となる。評価したCrMoV鍛鋼の損傷
は、クリープ損傷43%、疲労損傷20%となり、綿密
な計算による評価結果(クリープ損傷47%、疲労損傷
21%)に略一致している。
【0023】上述した本実施例によれば、クリープ疲労
重畳損傷を受ける高温構造部材の材料状態量を非破壊的
に計測することで、重畳損傷をクリープ損傷と疲労損傷
とに分けて評価することができる。また図2よりき裂発
生限界下限線に対するレベルを的確に判断できるので、
交換、補修の必要性あるいは時期を知ることができ、破
壊を未然に防げるばかりでなく、それ以後最も長寿命と
なる運転法および運転サイクルへのアドバイスが可能と
なる。
【0024】図4は本発明の第2実施例における表示装
置の表示を示したもので、表示(I)には高温構造部材
の非破壊的に計測される材料状態量aについて予め実験
的に求めたクリープ損傷量と疲労損傷量の関係における
等高線図が点線で、実高温部材を測定して求めた材料状
態量に対応する等高線aj が、隣接する2つの等高線a
3 ,a4 から予め指定した内挿法によって求められ、実
線で表示されている。また、図4の表示(II)には非破
壊的に計測される材料状態量bについて予め実験的に求
めたクリープ損傷労と疲労損傷量の関係における等高線
図が点線で、実高温部材を測定して求めた材料状態量に
対応する等高線bj が、隣接する2つの等高線b4 ,b
5 から予め指定した内挿法によって求められ、実線で示
されている。さらに、図4の表示(III )では、実高温
構造部材の材料状態量に関係する表示(I)における3
つの等高線aj ,a3 ,a4 と表示(II)における3つ
の等高線bj ,b4 ,b5 が重ね合せて表示されてい
る。従って、実高温構造部材のクリープ損傷量と疲労損
傷量は表示(III )における非破壊的に計測した相異な
る材料状態量に対応する2つの等高線aj ,bj の交点
Qの座標が一義的に求められる。
【0025】なお、本実施例における材料状態量a,b
としては高温構造部材を非破壊的に計測して求められる
硬さ、微視き裂長さ、分極特性、欠陥数、炭化物球状化
率等から任意に選択したものである。また、材料状態量
の差、即ち、等高線の間隔は計測誤差を考慮して定めら
れるもので、例えば材料状態量としてビッカース硬さを
用いる場合の等高線間隔は計測誤差5〜10を上回るレ
ベルに定められる。さらに、クリープ損傷量と疲労損傷
量の関係における実高温構造部材の材料状態量の等高線
aj ,bj を既存の等高線a3 ,a4 、あるいはb4
5 から内挿する方法は材料状態量の種類、あるいは同
一材料状態量であってもその等高線の位置に応じて選択
できる。
【0026】上記した本実施例によれば、実高温構造部
材のクリープ損傷量と疲労損傷量は表示(III )の交点
Qの座標が一義的に求められるので、そのレベルを的確
に把握して表示(III )のき裂発生下限界線に到達する
前に高温構造部材を交換あるいは補修して、部材の破壊
による機能損失を未然に防止できる。
【0027】図5は本発明の第3実施例における表示装
置の表示を示したもので、前記図4の実施例の表示装置
の表示(III )における4本の等高線a3 ,a4 ,b
4 ,b5 を除き実高温構造部材を非破壊的に計測して求
めた相異なる材料状態量の等高線aj ,bj のみを表し
て、その交点Qの座標を把握し易くしたもので、本実施
例によっても図4の実施例と同等の効果が得られる。
【0028】なお、図4および図5に示した本発明の各
実施例の表示では既存の等高線と内挿によって求めた新
たな等高線を点線と実線で識別できるようにしたが、
色、濃度、あるいは点滅などによる識別を採用すること
もできる。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
計算による評価をするまでもなく、評価対象材料より測
定した2種類以上の材料状態量により、実験的に求めた
材料データベースと照合するだけで、クリープ損傷と疲
労損傷が重畳した損傷をそれぞれ分離して評価すること
が可能で、同時に的確な余寿命の診断もできる。また、
本発明は非破壊計測手法を開発し、データベースを構築
することによりあらゆる構造材料への適用が可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例のブロック構成図。
【図2】本発明によるクリープ損傷量と疲労損傷量との
関係を示したマップ図。
【図3】材料状態量ごとの材料データベースを示した図
で、同図(a)は硬さのデータベース、同図(b)は微
視き裂長さのデータベース、同図(c)は分極特性のデ
ータベース、同図(d)は欠陥数のデータベース、同図
(e)は炭化物球状化率のデータベースを示した図。
【図4】本発明の第2実施例における表示装置による表
示を示した図。
【図5】本発明の第3実施例における表示装置による表
示の一部を示した図。
【図6】従来のCrMoV鍛鋼蒸気タービンロータ材の
材料状態量を示したもので、同図(a)はクリープ損傷
評価線図、同図(b)は疲労損傷評価線図。
【図7】従来の損傷評価装置における表示装置による表
示を示した図。
【符号の説明】
10…計測装置、11…損傷演算装置、12…記憶装
置、13…表示装置。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高温で使用される構造部材について、ク
    リープと疲労の両方の損傷が重畳して蓄積する損傷評価
    部位から、非破壊的手法により2種類以上の材料状態量
    を計測し、予めデータベースとして実験的に求めてある
    各材料状態量とクリープ損傷及び疲労損傷相互の関係に
    照らして、各材料状態量の各々からクリープ損傷と疲労
    損傷の組み合わせを、計測した材料状態量の数だけ求
    め、重畳損傷を受ける部位の複数個の材料状態量が共通
    して与えるクリープ損傷と疲労損傷を分離して決定する
    ことを特徴とする高温構造部材の損傷評価方法。
  2. 【請求項2】 高温で使用される構造部材の非破壊的に
    計測される2種類以上の材料状態量について、当該材料
    状態量に対応するクリープ損傷量と疲労損傷量の関係を
    予め実験的に求め、かつ予め定めた材料状態量の差ごと
    にクリープ損傷量と疲労損傷量の関係を等高線図として
    表示し、また実部材を計測して求めた2種類以上の材料
    状態量を当該等高線図上に表示して実部材のクリープ損
    傷量と疲労損傷量を表示装置に表示し、さらに実部材の
    材料状態量の計測値をはさむ当該材料状態量の2つの等
    高線から予め指定した内挿法によって当該計測値に対応
    する等高線を表示することにより当該構造部材の損傷を
    評価することを特徴とする高温構造部材の損傷評価方
    法。
  3. 【請求項3】 高温で使用される構造部材の材料状態量
    を計測する計測装置と、計測された材料状態量より損傷
    評価対象材料の損傷度を演算して前記記憶装置に記憶さ
    れた材料状態量と比較する演算装置と、前記構造材料ご
    との材料状態量データベースをストックしている記憶装
    置と、この比較した損傷評価結果を表示する表示装置と
    から構成されたことを特徴とする高温構造部材の損傷評
    価装置。
JP10629193A 1993-05-07 1993-05-07 高温構造部材の損傷評価方法および装置 Pending JPH06317500A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10629193A JPH06317500A (ja) 1993-05-07 1993-05-07 高温構造部材の損傷評価方法および装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10629193A JPH06317500A (ja) 1993-05-07 1993-05-07 高温構造部材の損傷評価方法および装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06317500A true JPH06317500A (ja) 1994-11-15

Family

ID=14429956

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10629193A Pending JPH06317500A (ja) 1993-05-07 1993-05-07 高温構造部材の損傷評価方法および装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06317500A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07239293A (ja) * 1994-02-28 1995-09-12 Babcock Hitachi Kk 高温低サイクル疲労データベース作成法及び作成システム
JP2003035528A (ja) * 2001-07-19 2003-02-07 Ohbayashi Corp ひび割れ画像計測による構造物の損傷度評価システム及び方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07239293A (ja) * 1994-02-28 1995-09-12 Babcock Hitachi Kk 高温低サイクル疲労データベース作成法及び作成システム
JP2003035528A (ja) * 2001-07-19 2003-02-07 Ohbayashi Corp ひび割れ画像計測による構造物の損傷度評価システム及び方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5140264A (en) Method for non-destructively assessing the condition of a turbine blade using eddy current probes inserted within cooling holes
US6789428B2 (en) Method and apparatus for evaluating damage of metal material
US5140528A (en) Method for evaluating relationship between the size of discontinuity indications from non-destructive examination of a turbine rotor, stress applied to the rotor and remaining life of the rotor
JP3392526B2 (ja) 機器の保守管理支援装置
CN112597642A (zh) 一种基于金属检验的高温集箱状态评估方法
Dogan et al. European code of practice for creep crack initiation and growth testing of industrially relevant specimens
JP3332971B2 (ja) フェライト系耐熱鋼の劣化診断方法
JPH06317500A (ja) 高温構造部材の損傷評価方法および装置
JPH075086A (ja) 高温構造材料のクリープと疲労の重畳損傷推定方法
Knowles et al. Implementing evaluation of the measurement process in an automotive manufacturer: a case study
JP2007225333A (ja) クリープ疲労損傷に関する金属組織による損傷評価方法
JP2005339249A (ja) プラント機器部材の補修計画支援方法および装置
JP2003065921A (ja) 構造材料健全性評価方法およびプログラム
JP2013057546A (ja) 高温部材の寿命診断方法および寿命診断装置
JPH07174681A (ja) 高温構造部材の損傷評価方法
JPH11237912A (ja) 高温構造部材の保守管理方法および装置
JP6430220B2 (ja) 構造物の寿命診断方法及び構造物の寿命診断装置
JPH0635971B2 (ja) 金属材料の余寿命予測法
JPH07128328A (ja) 金属材料の劣化および余寿命予知方法
JPH02103602A (ja) 診断支援装置
KR100716902B1 (ko) 금속조직 손상평가 시스템 및 이를 이용한 금속조직손상평가 방법
JP2609309B2 (ja) 非破壊検査による余寿命診断装置
JPS58195134A (ja) 原動機の余寿命診断装置
JPH04252933A (ja) 構造部材の損傷診断方法
Dunham et al. Laser Mapping of Coke Drums: What Has Been Learned?