JPH07250563A - 抗菌性培養土およびその製造方法 - Google Patents

抗菌性培養土およびその製造方法

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JPH07250563A
JPH07250563A JP6066654A JP6665494A JPH07250563A JP H07250563 A JPH07250563 A JP H07250563A JP 6066654 A JP6066654 A JP 6066654A JP 6665494 A JP6665494 A JP 6665494A JP H07250563 A JPH07250563 A JP H07250563A
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JP
Japan
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culture soil
soil
antibacterial
aqueous solution
chitin
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Application number
JP6066654A
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English (en)
Inventor
Kai Karashima
▲榿▼ 辛島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Soda Co Ltd
Original Assignee
Nippon Soda Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】長期間植物の発病を予防できる抗菌性培養土を
提供する。 【構成】市販培養土に抗菌性付与剤として水溶性キチン
質を含有させる。 【効果】キチン質の持つ抗菌性により、植物の発病を長
期間予防できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】 本発明は、園芸用培養土に係
り、さらに詳しくはキチン質を含有する抗菌性培養土な
らびにその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】赤玉土、特に焼赤玉土や軽石、鹿沼土、
バーミキュライト、パーライト、ピートモスなどの園芸
用培養土は、それらの製造方法や産出の起源から、無菌
の培養土として鉢物用を主体に家庭園芸用に広く使用さ
れている。
【0003】これらの培養土は、通常単独でまたは畑土
や腐葉土などと混合して使用され、菊の下葉枯病など植
物の発病を比較的長期間抑制するが、最終移植時から開
花期までの長期間にわたり発病を抑制できるものではな
い。
【0004】一方、キチンやキトサンおよびそれらの誘
導体等のキチン質は、高い抗菌性を有する物質として知
られており、医療用製剤、化粧品、食品等に使用され、
また農園芸用に土壌改良用剤としての散布用キトサン製
剤が市販されている。
【0005】しかしながら、前記培養土にキチン質を含
有せしめた抗菌性培養土は知られていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、長期間にわ
たり植物の発病を予防できる抗菌性を有する園芸用培養
土を提供することを、その目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、キチン質を含
有することを特徴とする抗菌性培養土である。
【0008】本発明において、抗菌性培養土は、赤玉
土、焼赤玉土、軽石、鹿沼土、バーミキュライト、パー
ライト、ピートモスなどの通常園芸用に市販されている
天然または人工の本質的に無菌の培養土を基材とし、こ
れに抗菌性付与剤としてキチン質を含有させたものであ
る。
【0009】前記キチン質として、アルカリキチンなど
の水溶性キチン誘導体、アルカリキチンを加水分解して
得られるキトサン、キトサンの低級アルキルエステル
類、低級アルキルエーテル類などの水溶性キトサン誘導
体などの水溶性物質が好適である。
【0010】さらに、土壌改良剤として市販されている
土壌散布用キトサン製剤が、取り扱いが容易であり、さ
らに好適に使用される。
【0011】本発明の抗菌性培養土は、前記キチン質の
希薄水溶液に、前記基材の培養土を浸漬した後乾燥する
ことにより容易に製造することができる。
【0012】別法として、前記基材の粉末を、前記キチ
ン質の希薄水溶液を結合剤として粒状化した後乾燥する
ことにより、抗菌性培養土を製造することができる。
【0013】粒状化法に特に制限はなく、流動造粒法で
は比較的に小粒の空隙率の大きな顆粒が製造でき、また
転動造粒法では比較的高密度の大粒を製造できる。
【0014】
【実施例】市販の焼赤玉土(中玉)、軽石(破砕片)、
鹿沼土(大粒)、バーミキュライト、パーライトおよび
ピートモスを、土壌改良剤として市販されている土壌散
布用キトサン製剤(商品名・日曹キトサンGL・日本曹
達(株)製)を水で200倍に希釈した中に1時間浸漬
した後、水切りし天日乾燥して抗菌性培養土を製造し
た。
【0015】転動造粒機を用い、水で200倍に希釈し
た前記と同一のキトサン製剤を噴霧しながら、市販の焼
赤玉土粉末を粒状化した後、通気乾燥して直径約5mm
の抗菌性培養土を製造した。
【0016】
【試験例1】前記製造した抗菌性培養土および比較のた
めの基材の培養土に灌水し、水切りしたもののそれぞれ
を直径10cmのシャーレーに採り、下葉枯病にかかっ
た菊の葉の断片、黒星病にかかったバラの葉の断片およ
びうどん粉病にかかったベコニアの葉の断片をシャーレ
ーの中央部に置いて接種し、蓋をして温室内に放置し
た。
【0017】各サンプルについて、病原菌の成育状況を
顕微鏡観察した結果、比較の通常の培養土では、1週間
後には下葉枯病菌はシャーレーの約50%に、黒星病菌
は約30%に、またうどん粉病菌は約80%の範囲に、
2週間後にはいずれも全面に菌糸を延ばしていたが、抗
菌性培養土では2週間後でもいずれの菌糸の伸張も観察
できなかった。
【0018】抗菌性培養土を使用した例で、各病原菌の
菌糸の伸張が観察できたのは、下葉枯病菌は、試験開始
3月後、うどん粉病菌は2月後であり、黒星病菌は4月
後でも観察できなかった。
【0019】
【試験例2】前記焼赤玉土(中玉)を基材とする抗菌性
培養土1部に対し市販の完熟腐葉土3部を良く混合し、
また比較として通常の焼赤玉土(中玉)と完熟腐葉土を
同一の比率で混合し、それぞれに厚物大輪菊の苗を7月
に定植し、同一の場所で通常の灌水と施肥を行って育て
た。
【0020】比較区では、9月始めから下葉枯病が発生
し、11月の開花期には頂部に各10枚程度の葉が残る
のみとなったが、抗菌性培養土を使用した鉢では開花ま
でに下葉枯病の発生は認められなかった。
【0021】
【発明の効果】前記試験例に示したように、本発明の抗
菌性培養土は園芸植物の病害発生予防に極めて優れた性
能を有しており、その産業的意義は極めて大きい。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】キチン質を含有することを特徴とする抗菌
    性培養土
  2. 【請求項2】キチン質が、水溶性キチン誘導体、キトサ
    ンおよび水溶性キトサン誘導体よりなる群から選ばれた
    少なくとも1種である請求項1に記載の抗菌性培養土
  3. 【請求項3】培養土基材が赤玉土、軽石、鹿沼土、バー
    ミキュライト、パーライト、ピートモスから選ばれた1
    種である請求項1に記載の抗菌性培養土
  4. 【請求項4】キチン質の水溶液に、請求項2に記載の培
    養土基材を浸漬し乾燥することを特徴とする請求項1に
    記載の抗菌性培養土の製造方法
  5. 【請求項5】請求項2に記載の培養土基材の粉末を、キ
    チン質水溶液を結合剤として粒状化し乾燥することを特
    徴とする請求項1に記載の抗菌性培養土の製造方法
JP6066654A 1994-03-10 1994-03-10 抗菌性培養土およびその製造方法 Pending JPH07250563A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20010079447A (ko) * 2001-07-19 2001-08-22 차연선 항균성 육묘용 상토
KR100403373B1 (ko) * 2001-08-22 2003-11-01 구선경 양액 재배용 다층배지 제조방법 및 그 다층배지
KR100419604B1 (ko) * 2001-07-27 2004-02-19 류가연 왕겨를 이용한 모종용 포트의 제조방법
JP2009078994A (ja) * 2007-09-26 2009-04-16 Oji Paper Co Ltd 黒点病防除用組成物及び防除方法

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