JPH07247730A - 自動車用日除け取付具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 自動車の屋根形状に影響されることなく、所
定の最適な状態に自動車用日除け装置を取り付ける。 【構成】 自動車１０の屋根に取り付けられたルーフキ
ャリア１３に固定される取付部材１７と、自動車１０の
屋根部分から張り出し可能な日除け装置１５を保持する
ブラケット１２とを有する。取付部材１７に対してブラ
ケット１２を、日除け装置１５の長手方向に揺動可能に
取り付ける揺動保持手段１７ａ，１７ｂ，２０，５０，
５４を備える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、キャンピングカーや
ワゴン車等の乗用車の屋根に取り付けられたルーフキャ
リアに、日除け装置を取り付けるための自動車用日除け
取付具に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の自動車用日除け装置は、例えば、
実開平３−６０４１６号公報に開示されているように、
車体上部の屋根にビスを用いてブラケットを固定し、日
除けシートを収納したケースが、このブラケットにより
保持されているものである。また、ブラケットとケース
の固定もビスにより行われ、このビスが車体の屋根にに
も螺合され、確実にケースが車体に固定されているもの
である。

【０００３】また、車体屋根に固定されたルーフキャリ
アの脚部に、取付金具を用いて、日除けシートを収納し
たケースを保持するブラケットを固定し、このブラケッ
トにボルトとナットによりケースを固定するものもあ
る。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術の前者
の場合、車体の屋根に穴を開けなければ日除け装置を取
り付けることができないという欠点があった。さらに、
取付作業が面倒なものであり、車の所有者が簡単にでき
る作業はなかった。特に、この日除け装置を取り付ける
ことができる車は、いわゆるハイルーフタイプの車のみ
に限られ、取り付け可能な車種が限られてしまうという
問題があった。

【０００５】また、上記従来の技術の後者の場合、車の
屋根の形状により、日除け装置を取り付けるブラケット
が傾斜した状態でしか取り付けることができない車種が
あり、日除け装置を取り付けることができなかったり傾
いた状態で取り付けなければならない場合があった。

【０００６】この発明は上記従来の技術の問題点に鑑み
て成されたもので、日除け装置の取付が容易であり、自
動車の屋根形状に影響されることなく所定の最適な状態
に取り付けることができる自動車用日除け取付具を提供
することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】この発明は、自動車の屋
根に取り付けられたルーフキャリアに固定される取付部
材と、自動車の屋根部分から張り出し可能な日除け装置
を保持するブラケットと、上記取付部材に対して上記ブ
ラケットを、日除け装置の長手方向に揺動可能に取り付
ける揺動保持手段とを設けた自動車用日除け取付具であ
る。

【０００８】さらに上記揺動保持手段は、上記取付部材
側に設けられた揺動軸部材と上記ブラケット側に設けら
れた軸受部材とから成るものである。又、上記揺動保持
手段は、上記取付部材又はブラケットに形成された長孔
と、上記長孔に挿通されるとともに取付部材とブラケッ
トとに貫通するボルト等の締結部材とから成るものであ
る。

【０００９】

【作用】この発明の自動車用日除け取付具は、自動車の
屋根に取り付けられたルーフキャリアの取り付け姿勢が
どのような形であっても、取付部材に対してブラケット
が揺動可能であり、ブラケットの取り付け姿勢を所望の
姿勢に修正可能であり、日除け装置を正確にブラケット
に保持させることができるものである。

【００１０】

【実施例】以下この発明の実施例について図面に基づい
て説明する。この実施例の自動車用日除け取付具は、図
３、図５に示すように、キャンピングカーやワゴン車等
の自動車１０の屋根に固定されたルーフキャリア１３に
取り付けられるものである。自動車用日除装置１５は、
自動車１０の側面または後面側に取り付けられるもの
で、図示するように、ルーフキャリア１３に、この日除
け装置１５を取り付けるブラケット１２が、取付部材１
７を介して固定されている。

【００１１】この取付部材１７は、図１、図２に示すよ
うに、アルミ合金や樹脂等で形成され、半円筒状の一対
の挟持体１７ａ，１７ｂからなるものであり、挟持体１
７ａ，１７ｂの内側には、ルーフキャリア１３の一部で
ある角柱状のバー１３ａに嵌合する断面コ字形の溝１８
が各々形成されている。溝１８は、挟持体１７ａ，１７
ｂが互いに円筒状に合わせられた状態で、バー１３ａを
がたつきなく保持する幅及び深さに形成されている。さ
らに、組立状態で円筒状を呈する取付部材１７は、その
両端縁部にフランジ部１９が形成されている。

【００１２】取付部材１７には、バー１３ａを挟持した
状態で、その上方から金属板により形成された逆Ｕ字状
の押え部材２０がフランジ部１９間に装着される。この
押え部材２０には、直角に折り曲げられた両端部にボル
ト穴２１が、ブラケット１２の上面１２ａに形成された
ボルト穴１２ｂと対向して形成されている。押え部材２
０は、取付部材１７を、ブラケット１２の上面１２ａと
の間に保持し、取付部材１７を構成する挟持体１７ａ，
１７ｂが揺動軸部材として機能し、この押え部材２０が
軸受部材として機能するように設けられている。

【００１３】ブラケット１２は、例えば中空状の三角形
の筒状に形成されたアルミニウム押出形材を所定幅に切
断して形成されるもので、その上面１２ａと直角よりわ
ずかに大きい角度に形成された取付面１２ｃの上方に、
Ｌ字状の引掛け片２２が上面１２ａと平行に一体に形成
されている。また、下方には、引掛け片２２と平行に２
本の突条２３が形成されている。さらにブラケット１２
の下端部には、取付面１２ｃから側方に突出し、自動車
用日除け装置１５が載置される支持片２４が一体に形成
されている。この支持片２４の中央部には、自動車用日
除け装置１５を固定する固定穴２５が形成されている。

【００１４】ブラケット１２に取り付けられる自動車用
日除け装置１５は、図２に示すように、ケース３０と前
枠３２を有し、ケース３０内に巻回されて収納された日
除けシート３４、及び前枠３４をケース３０に対して伸
縮自在に保持したアーム３６とから成る。さらに、前枠
３２内には、前枠３６を引き出して日除けシート３４を
張った状態で、その先端部の前枠３２を支持する支柱３
８が収納されている。このケース３０は、長手方向に断
面形状が等しく形成され、その側面下方には、長手方向
に沿って開口部が形成され、この開口部を閉塞可能に、
前枠３２が設けられている。

【００１５】ケース３０の上端部には係合片３０ａが一
体に形成され、ブラケット１２の引掛け片２２に係合し
ている。ケース１４の下面には、ブラケット１２の固定
穴２５に挿通された固定ボルト４０が螺合する固定ナッ
ト４２が、所定位置に固定されている。

【００１６】この実施例の自動車用日除け装置１５は、
ケース３０に前枠３２が装着された状態で、その外観形
状は、いわゆるかまぼこ型をしており、ケース３０内の
上部には、日除けシート３４を巻き取る巻取軸４２が両
端部を軸支されて回転自在に設けられ、この巻取軸４２
に日除けシート３４が巻き取られてケース３０内に収容
されている。この巻取軸４２の回動機構は、図示しない
周知のウォームギア装置により、図示しない回動部材を
用いて手動により回転させるものである。この日除けシ
ート３４の基端縁は、巻取軸４２に固定され、先端縁
は、前枠３２の内側の側面上部に固定されている。

【００１７】ケース３０内には、一対のアーム３６がく
の字状に屈伸自在に設けられ、ケース３０内に収納され
ている。このアーム３６は、内部に引張コイルばねが取
り付けられ、真直方向に常時付勢されているものであ
る。

【００１８】次にこの実施例の自動車用日除け取付具の
使用方法について説明する。図１に示すように、先ず、
挟持体１７ａ，１７ｂをルーフキャリア１３のバー１３
ａに嵌合させる。そして、この取付部材１７に押え部材
２０を上方から被せ、押え部材２０のボルト穴２１にボ
ルト４４を挿通し、ブラケット１２のボルト穴１２ｂに
も挿通して、図２に示すように、裏面側でナット４５に
より固定する。この時、図３に示すように、自動車１０
の屋根が湾曲している場合、ルーフキャリア１３のバー
１３ａの取り付け方向が傾いている場合がある。この場
合この実施例では、図４に示すように、ブラケット１２
と押え部材２０との結合に際して、ボルト４４の締め付
け前に、ブラケット１２が鉛直下方に向くように、押え
部材２０とともに揺動させる。この後、ボルト４４を強
固に締めて、ブラケット１２をその位置で固定するもの
である。

【００１９】この後、自動車用日除け装置１５をブラケ
ット１２に取り付ける。取り付けに際しては、ケース３
０の係合片３０ａをブラケット１２の引掛け片２２に係
合させ、固定ボルト４０を固定穴２５に挿通して、ケー
ス３０のナット４２に螺合させ、この日除け装置１５を
ブラケット１２に強固に固定するものである。

【００２０】この実施例の日除け装置１５の使用方法
は、図示しない巻取装置により巻取軸４２を回転させ
て、アーム３６を伸ばすことにより、前枠３２が前方に
伸びて、これとともに日除けシート３４が張り出され
る。又、日除けシート３４の収納に際しては、逆に、巻
取装置により巻取軸４２を逆転させると、日除けシート
３４の巻き取りに伴って、アーム３６が屈曲し、前枠３
２がケース３０の開口部を塞いで、所定の個所に係止さ
れ、収納が完了する。

【００２１】この実施例の自動車用日除け取付具によれ
ば、自動車１０の屋根の形状や、ルーフキャリア１３の
取り付け姿勢に影響されず、ブラケット１２を確実に鉛
直下方に向けて取り付けることができ、日除け装置１５
のケース３０を正確に取り付けることができる。特に、
２個所でケース３０をブラケット１２によって支持する
ので、各支持個所間の位置ずれや傾きもなく、日除け装
置１５を確実に水平方向に取り付けることができるもの
である。また、ルーフキャリア１３、に日除け装置１５
を取り付けるので、日除けシート３４の位置が比較的高
くなり屋根の低い車にも日除け装置１５を取り付けて使
用することができるものである。

【００２２】次にこの発明の第二実施例について図６を
基にして説明する。ここで、上記実施例と同様の部材
は、同一符号を付して説明を省略する。この実施例の自
動車用日除け取付具は、ルーフキャリア１３の上方に自
動車用日除け装置１５を取り付けるためのものである。
従って、ブラケット１２の下面１２ｄに、押え部材２０
が取り付けられ、この下面１２ｄにボルト４４が挿通さ
れ、ナット４５により固定されている。又、ブラケット
１２の下面１２ｄ側の端縁近傍に、支持片２４が突設さ
れている。なお、ブラケット１２を上方に向けて取り付
けても、日除け装置１５が取り付けられた状態で、各ブ
ラケット１２の位置が固定されるので、日除け装置１５
がぐらつくことはない。

【００２３】この実施例の自動車用日除け取付具によれ
ば、自動車１０の屋根が低い場合であっても、ルーフキ
ャリア１３の高さにさらにブラケット１２の高さを加え
ることができ、日除けシート３４を十分高い位置に持っ
て来ることができるものである。

【００２４】次にこの発明の第三実施例について図７を
基にして説明する。ここで、上記実施例と同様の部材
は、同一符号を付して説明を省略する。この実施例の自
動車用日除け取付具は、ルーフキャリア１３のバー１３
ａに取付部材１７を吊り下げるもので、取付部材１７の
上端部には、バー１３ａに嵌合する貫通孔である挿通部
４７が形成され、取付部材１７の中央部には、軸孔４８
が形成され、さらに、その下方に、軸孔４８を中心とし
た円弧状に設けられた長孔５０が形成されている。取付
部材１７の固定は、挿通部４７の上面に螺合したボルト
４８を締め付けて固定するものである。

【００２５】そして、この取付部材１７に、日除け装置
１５を保持するブラケット１２が取り付けられる。ブラ
ケット１２の取り付けは、ブラケット１２に形成された
透孔５１，５２にボルト５３，５４を各々挿通し、取付
部材１７の裏面側で、図示しないナットにより各ボルト
５３，５４を固定するものである。この時、ブラケット
１２の位置は、取付部材１７の長孔５０により、ボルト
５４の挿通位置を長孔５０の長手方向に揺動させること
ができ、ブラケット１２を揺動させて正確に位置決め
し、ボルト５４を締め付けて固定する。そして、上記実
施例と同様に、自動車用日除け装置１５のケース３０の
係合片３０ａを、引っ掛け片２２に係合させ、固定ボル
ト４０によりこのケース３０を固定する。

【００２６】この実施例の自動車用日除け取付具によれ
ば、ブラケット１２の揺動範囲が長孔５０の範囲に規制
され、不用意に大きく揺れることがない。しかも、取付
部材１７にバー１３ａが挿通して取り付けられているの
で、取り付け作業が容易で確実な装着が可能である。

【００２７】次にこの発明の第四実施例について図８を
基にして説明する。ここで、上記実施例と同様の部材
は、同一符号を付して説明を省略する。この実施例の自
動車用日除け取付具は、ルーフキャリア１３の脚部１３
ｂに取付部材１７を固定するものである。取付部材１７
は、その溝部５７に脚部１３ｂが嵌合し位置決めされる
ものである。さらに、溝部５７の両側には、固定用のボ
ルト穴５８が形成されている。

【００２８】この取付部材１７には、脚部１３ｂを挟ん
で、日除け装置１５を保持するブラケット１２が取り付
けられる。ブラケット１２の取り付けは、ブラケット１
２に形成された二対の長孔５５，５６に、各々ボルト５
９を挿通し、取付部材１７の裏面側で、ナット６０によ
り固定するものである。ここで、長孔５５，５６は、そ
れらの中央の一点を中心として円弧状に形成され、ブラ
ケット１２の位置を揺動させることができるものであ
る。そして、ブラケット１２を揺動させて正確に位置決
めし、この後ボルト５９を締め付けて固定する。そし
て、上記実施例と同様に、自動車用日除け装置１５のケ
ース３０の係合片３０ａを、挿通部６１に挿通し、下端
部では固定ボルト４０により固定穴２５を介してケース
３０を保持固定する。

【００２９】この実施例の自動車用日除け取付具によれ
ば、ブラケット１２をルーフキャリア１３の脚部１３ｂ
に固定することができ、荷物に関係なく取り付けること
ができ、さらに、より強度が高いものとすることができ
る。また、ブラケット１２の挿通部６１にケース３０の
係合片３０ａを挿通させて固定するものであり、ブラケ
ット１２を揺動させることにより、その挿通方向を正確
に調節することができ、より容易且つ正確な取り付けが
可能となる。

【００３０】なお、上記ブラケットは、固定された取付
部材に対して、相対的に揺動可能なものであれば良く、
揺動保持手段の構成は、上記実施例の他、取付部材とブ
ラケットとの間に、ブラケットを揺動可能に保持する変
形可能な連結部材を取り付けても良く、その構造は問わ
ないものである。

【００３１】

【発明の効果】この発明の自動車用日除け取付具は、自
動車の屋根に固定されたルーフキャリアに取付部材を固
定するとともに、揺動保持手段を介してブラケットを取
付部材に取り付けたので、ブラケットの位置を揺動させ
て調節することができ、自動車の屋根形状やルーフキャ
リアの取り付け姿勢に影響されず、常に、所望の取り付
け姿勢にブラケットを調整することができ、日除け装置
を正確且つ確実にブラケットに取り付けることができる
ものである。また、ルーフキャリアに簡単に正確にブラ
ケットを取り付け可能であり、車の使用者が容易に取り
付け作業を行うことができる。しかも車に穴を開けるこ
となく強固に日除け装置を取り付けることができるもの
である。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の第一実施例の自動車用日除け取付具
の分解斜視図である。

【図２】この発明の第一実施例の自動車用日除け取付具
により日除け装置を取り付けた状態の縦断面図である。

【図３】この発明の第一実施例の自動車用日除け取付具
により自動車に日除け装置を取り付けた状態の側面図で
ある。

【図４】この発明の第一実施例の自動車用日除け取付具
の取り付け状態を示す側面図である。

【図５】この発明の第一実施例の自動車用日除け装置の
日除けシートを張り出した状態を示す正面図である。

【図６】この発明の第二実施例の自動車用日除け取付具
により日除け装置を取り付けた状態の縦断面図である。

【図７】この発明の第三実施例の自動車用日除け取付具
の使用状態を示す分解斜視図である。

【図８】この発明の第四実施例の自動車用日除け取付具
の使用状態を示す分解斜視図である。

【符号の説明】

１０ 自動車 １２ ブラケット １３ ルーフキャリア １５ 日除け装置 １７ 取付部材 １７ａ，１７ｂ 挟持体 ２０ 押え部材 ５０，５５，５６ 長孔 ５３，５４，５９ ボルト

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 自動車（１０）の屋根に取り付けられた
   ルーフキャリア（１３）に固定される取付部材（１７）
   と、自動車（１０）の屋根部分から張り出し可能な日除
   け装置（１５）を保持するブラケット（１２）と、上記
   取付部材（１７）に対して上記ブラケット（１２）を日
   除け装置（１５）の長手方向に揺動可能に取り付ける揺
   動保持手段とを設けた自動車用日除け取付具。
2. 【請求項２】 上記揺動保持手段は、上記取付部材（１
   ７）側に設けられた揺動軸部材（１７ａ，１７ｂ）と上
   記ブラケット（１２）側に設けられた軸受部材（２０）
   とから成る請求項１記載の自動車用日除け取付具。
3. 【請求項３】 上記揺動軸部材は、半円筒状の一対の挟
   持体（１７ａ，１７ｂ）であり、この一対の挟持体（１
   ７ａ，１７ｂ）の間に上記ルーフキャリア（１３）の一
   部を挟持し上記取付部材（１７）を構成し、上記軸受部
   材（１２）は上記取付部材（１７）を覆う押え部材（２
   ０）である請求項２記載の自動車用日除け取付具。
4. 【請求項４】 上記揺動保持手段は、上記取付部材（１
   ７）又はブラケット（１２）に形成された長孔（５０）
   と、上記長孔（５０）に挿通されるとともに上記取付部
   材（１７）とブラケット（１２）とに貫通する締結部材
   （５４）とから成るものである請求項１記載の自動車用
   日除け取付具。