JPH0724758U - 連結吊下げ具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 本体がプラスチックで成形された異形断面形
状の部材であって、断面が上部が広く下部が狭ばまった
鉤形をなし、容器状物体の上部の突起状のリブを嵌合、
挿通させるための空間部２と、断面が下部に狭まい開口
３を有する小空間部４とからなり、連結具本体１０の両
端部近傍と中心部を挟んで両側の位置には、小空間部を
取り囲こむ側壁５にそれぞれ切欠溝６，７を設け、切欠
溝６にはそれぞれ吊金具８、二つの切欠溝７には取手９
を取り付けた。 【効果】 連結吊下げ具の空間部２を容器状物体のリブ
に嵌合させ、横方向にスライドするだけで複数の容器状
物体を容易に組合せ、嵌合でき、組合せる容器状物体を
緊急時にも迅速に交換することが可能で、かつ専用の取
手にて容易で安全な持ち運びが可能となる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、それ自身では起立あるいは吊下げすることの出来ない低圧持続吸引 器等の複数個の容器状物体を、互いの形状嵌合によって連結し、吊下げると共に 、取手により看護婦や患者が容易に持ち運びできるようにする連結吊下げ具に関 するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来は、複数個の容器状物体で構成された低圧持続吸引器等を連結し吊下げる 場合、吊金具用の孔を開けた吊下げ具と容器状物体に設けられた突起状のリブと をスライド嵌合させ、また容器状物体の対応する位置にも孔を開けて、これらの 孔に吊金具を通してベッド等への吊下げを行っていたが、容器の交換等のための 脱着時には、毎回吊金具の取付け、取外しが必要で取扱いも繁雑であって、緊急 使用時等には非常に不便であり、さらに、吊金具を紛失することもままあった。

【０００３】 また、看護婦が患者を移動させたり、或いは術後の経過が良くかなり回復した 患者が洗面所等へ行く際には、低圧持続吸引器等を使用状態のまま携行するため 、吊下げ用の吊金具や複数個の容器状物体をつなぐための連結チューブを把持し て移動していたが、いずれも専用の取手ではないため持ちにくく、後者において は移動中に連結チューブが抜けるといった危険もあった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案の目的とするところは、このような欠点と現状に鑑み、容器状物体に設 けられた突起状のリブとスライド嵌合させるだけで、複数個の容器状物体を簡便 に連結して吊下げることができ、更に専用の取手にて容易で安全な持ち運びの出 来る低圧持続吸引器等の連結吊下げ具を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】 即ち本考案は、本体がプラスチックで成形された異形断面形状の成形部材であ って、断面が上部が広く下部が狭ばまった鉤形をなし、容器状物体の上部に設け られた突起状のリブを嵌合、挿通させるための空間部と、断面が下部に狭まい開 口を有する小空間部とからなり、該連結具本体の両端部近傍及び中心部を挟んで 両側の位置には、小空間部を取り囲こむ側壁にそれぞれ切欠溝を設け、両端部近 傍の切欠溝にはそれぞれ吊金具、中心部を挟んで両側の切欠溝には取手を付設し たことを特徴とする連結吊下げ具である。

【０００６】 以下図面により、本考案の一実施例となる連結吊下げ具について詳細に説明す る。図１は本考案による連結吊下げ具の一実施例を示す概略図で、図２は図１の 連結吊下げ具を用いて容器状物体を連結し吊下げた状態を示す図である。

【０００７】 連結吊下げ具（１）は図１に示す如く、連結具本体（１０）がプラスチックで 成形された異形断面形状の成形部材であって、断面が上部が広く下部が狭ばまっ た鉤形をなし、図２（ｂ）のように容器状物体（２０，２１）の上部に設けられ た突起状のリブ（２２）を嵌合、挿通させるための空間部（２）と、断面が下部 に狭まい開口（３）を有する小空間部（４）とで構成されている。そして、連結 具本体（１０）の両端部近傍にはそれぞれ小空間部（４）を取り囲こむ側壁（５ ）に切欠溝（６）を設けて吊金具（８）を取り付け、また、中心部を挟んで両側 の位置にも切欠溝（７）を設け、取手（９）を取り付けてある。

【０００８】 連結具本体（１０）を構成する材質は、特に限定されるものではないが、軽量 で使い易いこと、複雑な形状でも容易に製作出来、生産性、経済性に優れている こと等から各種のプラスチックを用いるのが良い。また、成形加工法も特に限定 しないが、押出成形法等が好適で、長尺の成形部材を適宜の長さに切断して使用 すればよい。

【０００９】 成形部材の断面形状は、上記の通り、２つの空間部（２，４）からなる謂る異 形断面であるが、空間部（２）の断面形状は、対象となる容器状物体（２０，２ １）の嵌合部となるリブ（２２）の形状に対応した形状であればよく、特に限定 しない。上部が全体又は部分的に広がっていて容器状物体の嵌合部となる突起状 のリブ（２２）を嵌合出来れば良いが、下部は狭ばまっていて、図１（ｂ）に示 すように中壁（１１）に屈曲部を設けて突起状のリブ（２２）を保持し易い形状 であることが望ましい。

【００１０】 一方、吊金具（８）や取手（９）を取り付けるための小空間部（４）の位置は 、空間部（２）の前後及び上面が考えられるが、取り付けた吊金具（８）及び取 手（９）を、非使用時に容器状物体（２０，２１）の背面側に回転し倒して収納 することが出来るようにするため、後側に位置するのが望ましい。また、断面形 状は、吊金具（８）及び取手（９）の嵌合部（２３，２４）を収容でき、嵌合部 がスムーズに回転できる寸法、形状であって、開口（３）は取り付けられた吊金 具や取手が脱落しないように、嵌合部（２３，２４）の寸法より狭まいことが望 ましい。

【００１１】 吊金具（８）及び取手（９）は金属製のワイヤ加工品であって、基底部を折り 曲げてそれぞれ嵌合部（２３，２４）を形成してある。そして、吊金具（８）は 、基底部を切欠溝（６）に合わせ、両方向に開いた嵌合部（２３）を開口（３） から小空間部（４）へ圧入して取り付け、また、取手（９）は両側の基底部を２ つの切欠溝（７）に合わせ、両方の嵌合部（２４）をそれぞれ開口（３）を通し て小空間部（４）へ圧入して取り付ける。

【００１２】 次に、本考案による連結吊下げ具（１）の使用方法について述べる。先ず、図 ２（ｂ）に示したように、低圧維持吸引器等の容器状物体（２０，２１）上部の 突起状のリブ（２２）を、連結吊下げ具（１）の上部の広い空間部（２）に嵌合 させ、横方向にスライドさせて連結吊下げ具（１）に容器状物体を組み付ける。 容器状物体は、突起状のリブ（２２）が空間部（２）の下部の中壁（１１）の屈 曲部によって安定に保持されるので、吊下げた時でも脱落することはない。図２ （ａ）は、２つの容器状物体（２０，２１）を連結吊下げ具（１）に組み付け、 連結して吊下げた例であるが、容器の数は特に限定されるものではなく、２個以 上であっても何ら差しつかえない。

【００１３】 吊金具（８）は、低圧持続吸引のための使用時には上側に上げて、ベッドの枠 等に引掛けるために使用し、このとき取手（９）は後側に倒して、容器状物体の 背面部に収納しておく。逆に、患者の移動の際は取手（９）を上側に上げて、看 護婦あるいは患者自身が取手（９）を持って容器状物体を携行する。このとき吊 金具（８）は下側に下がり容器状物体の背面部に収納される。尚、吊金具（８） 及びそれを取り付ける切欠溝（６）の数はそれぞれ２つづつに限定されるもので はなく、吊下げるべき容器状物体の重量等に応じて、３個以上としても何ら差し つかえはない。

【００１４】

【考案の効果】

上記の通り本考案による連結吊下げ具は、複数個の容器状物体で構成された低 圧持続吸引器等を連結し吊下げるのに用いる用具であり、単に該吊下げ具を横方 向にスライドするだけで複数個の容器状物体を容易に組合せ、嵌合して吊下げる ことが出来、組合せる容器状物体を緊急時にも迅速に交換することが可能で、か つ専用の取手にて容易で安全な持ち運びのできる連結吊下げ具として極めて有用 である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案による連結吊下げ具の一実施例を示す図
で、（ａ）は概略図、（ｂ）は連結具本体の断面図であ
る。

【図２】本考案による連結吊下げ具を用いて、容器状物
体を連結して吊下げた状態を示す図で、（ａ）は背面
図、（ｂ）は右側面図である。

【符号の説明】

１ 連結吊下げ具 ２ 空間部 ３ 開口 ４ 小空間部 ５ 側壁 ６，７ 切欠溝 ８ 吊金具 ９ 取手 １０ 連結具本体 １１ 中壁 ２０，２１ 容器状物体 ２２ リブ ２３，２４ 嵌合部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 本体がプラスチックで成形された異形断
   面形状の成形部材であって、断面が上部が広く下部が狭
   ばまった鉤形をなし、容器状物体の上部に設けられた突
   起状のリブを嵌合、挿通させるための空間部と、断面が
   下部に狭まい開口を有する小空間部とからなり、該連結
   具本体の両端部近傍及び中心部を挟んで両側の位置に
   は、小空間部を取り囲こむ側壁にそれぞれ切欠溝を設
   け、両端部近傍の切欠溝にはそれぞれ吊金具、中心部を
   挟んで両側の切欠溝には取手を付設したことを特徴とす
   る連結吊下げ具。