JPH07245923A - 電動機固定子の製造方法 - Google Patents

電動機固定子の製造方法

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JPH07245923A
JPH07245923A JP3568094A JP3568094A JPH07245923A JP H07245923 A JPH07245923 A JP H07245923A JP 3568094 A JP3568094 A JP 3568094A JP 3568094 A JP3568094 A JP 3568094A JP H07245923 A JPH07245923 A JP H07245923A
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JP
Japan
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core
core jig
tooth
jig
winding
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Application number
JP3568094A
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English (en)
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Munetada Sato
宗忠 佐藤
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Panasonic Ecology Systems Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Seiko Co Ltd
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Publication date
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  • Insulation, Fastening Of Motor, Generator Windings (AREA)
  • Manufacture Of Motors, Generators (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 歯部鉄心と継鉄部鉄心に分割された固定子鉄
心の、歯部鉄心を樹脂による一体成型を施すことなく歯
部鉄心と巻線間の電気的絶縁を確保し、巻線工程時の歯
部鉄心の放射状の配列を確実に保持できることを目的と
する。 【構成】 円筒状の磁性材からなる外側部16の内部
に、円柱状の磁石支持部22に複数個の永久磁石21を
配列した内側部20を有する芯治具14と、この芯治具
14の外周に歯部鉄心1を内周開口部5を介して等間隔
で放射状に配列し、隣接する歯部鉄心1によって形成さ
れるスロット3にスロット絶縁フィルム13を装着した
構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は家電製品のファン駆動用
等に使用される電動機の、歯部鉄心および継鉄部鉄心に
分割された固定子鉄心を有する固定子の製造に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、小型電動機の製造において、より
一層の機械化やコストの合理化を追求するとともに、安
全性および品質の向上を図ることが要求されている。
【0003】従来、この種の電動機固定子の製造方法は
特開平2−228235号公報に示すような構成が一般
的であった。以下、その構成について図10〜図12を
参照しながら説明する。図に示すように、略T字型に打
ち抜き、必要枚数積層された複数個の歯部鉄心101を
内周開口部105を介して等間隔で放射状に配列して、
上部樹脂ガイド108および下部樹脂ガイド109とを
エンジニアリングプラスチック(以下エンプラと略す)
で一体成型したものを円筒状の芯治具115で保持し、
隣接する歯部鉄心101間で形成されるスロット103
に外周開口部104から第1巻線106を極数分直巻巻
装し、続いて第1巻線106と電気角90゜隔てた位置
に第2巻線107を直巻巻装した後、スロット103の
外周開口部104の近傍にウェッジ114を挿入し、磁
路を形成する環状の継鉄部鉄心102を圧入嵌合するも
のであった。前記一体成型において、上部樹脂ガイド1
08には天板部110、柱部111、および円筒部11
2を設け、下部樹脂ガイド109には同様に柱部11
1、および円筒部112を設けてなり、スロット103
の内面にはスロット絶縁部113を薄膜成型するととも
に内周開口部105にもエンプラが充填されている。
【0004】上記構成においてエンプラで一体成型され
た上部樹脂ガイド108および下部樹脂ガイド109の
柱部111と円筒部112は、直巻巻装する第1巻線1
06および第2巻線107が歯部鉄心101の内外周へ
倒れ込むことを防止し、またスロット絶縁部113は歯
部鉄心101と巻線の電気的な絶縁を施すとともに、天
板部110や円筒部112との一体化によって歯部鉄心
101の放射状配列の保持強度を向上させるものであ
り、さらに天板部110は芯治具115の上部に当接す
るものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の電動
機固定子の製造方法では、歯部鉄心101と第1巻線1
06および第2巻線107との間を電気的に絶縁を施す
スロット絶縁部113はエンプラを薄膜成型しているた
めに、歯部鉄心101の外周に継鉄部鉄心102を圧入
嵌合する際にスロット絶縁部113に応力がかかり亀裂
が生じたり、また歯部鉄心101の積層寸法が大きくな
るとこのスロット絶縁部113に十分にエンプラが流動
できなくなることもあり、総じて絶縁が十分に確保でき
ないという品質的信頼性の低下を引き起こす問題があっ
た。この問題を回避するための一つの手段として、スロ
ット絶縁部113の膜厚寸法を大きくすることがある
が、この場合膜厚寸法大となるスロット絶縁部113に
よってスロット103内の巻線スペースが狭められるこ
とになり、第1巻線106および第2巻線107の必要
とする巻線量が巻装できなくなり電動機の基本性能を低
下させてしまうという悪循環を呈していた。
【0006】また、エンプラによる一体成型を施す場
合、歯部鉄心101の積層寸法が増減すると、成型金型
の構造が複雑になり金型費用が増加するため、歯部鉄心
101と第1巻線106および第2巻線107との間の
電気的な絶縁を別の手段により確保し、スロット絶縁部
113の薄膜成型および内周開口部105の成型を無く
そうとした場合、歯部鉄心101の放射状配列の確実な
保持ができなくなり円滑でかつ効率的な電動機の製造が
困難になるという問題があった。
【0007】本発明は上記課題を解決するもので、エン
プラによる歯部鉄心の一体成型を施すことなく歯部鉄心
と巻線間の電気的絶縁を確保し、歯部鉄心の放射状の配
列を確実に保持できる電動機固定子鉄心の芯治具を提供
することを第1の目的とする。
【0008】第2の目的は、一連の製造工程において芯
治具に配列した歯部鉄心が周方向に対して確実に係止で
きる電動機固定子鉄心の芯治具を提供することにある。
【0009】第3の目的は、芯治具に配列した歯部鉄心
が周方向に対して確実に係止できるとともに、芯治具へ
の樹脂ガイドの装着および取り外しが容易である電動機
固定子鉄心の芯治具を提供することにある。
【0010】第4の目的は、芯治具に配列した歯部鉄心
が周方向に対して確実に係止でき、芯治具への樹脂ガイ
ドの装着および取り外しが容易で、かつ芯治具の高さ方
向の位置決め係止が確実な芯治具を提供することにあ
る。
【0011】第5の目的は、芯治具に配列した歯部鉄心
が周方向に対して確実に係止でき、芯治具への樹脂ガイ
ドの装着および取り外しが容易で、かつ芯治具の高さ方
向の位置決め係止が確実であるとともに、芯治具への歯
部鉄心の保持および取り外しが容易に行うことができ、
円滑な作業を可能にすることである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の電動機固定子の
製造方法は上記第1の目的を達成するために、第1の手
段は略T字型に打ち抜き必要枚数積層された複数個の歯
部鉄心と、この歯部鉄心の外周方向に嵌合され磁路を形
成する環状の継鉄部鉄心と、前記歯部鉄心を製造工程に
おける巻線時に外周方向に等間隔で放射状に保持固定す
る芯治具と、隣接する歯部鉄心によって形成されるスロ
ットを電気的に絶縁を施すスロット絶縁フィルムと、こ
のスロットに直巻巻装される第1巻線および第2巻線
と、この巻線を保持し歯部鉄心の端面に配置する上部樹
脂ガイドおよび下部樹脂ガイドと、前記巻線と継鉄部鉄
心とを電気的に絶縁するウェッジからなり、前記芯治具
は円筒状の磁性材からなる外側部と、この円筒状外側部
の内部に円柱状の磁石支持部に複数個の永久磁石を配列
してなる内側部を有した構成とする。
【0013】また、第2の目的を達成するために、第2
の手段は歯部鉄心を保持する芯治具の外側部に、この歯
部鉄心の積層された寸法以下の長さ寸法で、内周開口部
と同数個でかつ内周開口部に当接する周方向の位置決め
突起を設けた構成とする。
【0014】また、第3の目的を達成するために、第3
の手段は芯治具の外側部に設けた個々の位置決め突起が
長手方向両端部にテーパ部を有し、内周側からバネによ
り支持され、芯治具の径方向に突出寸法分だけ摺動自在
な構成とする。
【0015】また、第4の目的を達成するために、第4
の手段は芯治具の外側部に設けた個々の位置決め突起は
長手方向両端部にテーパ部を有し、内周側からバネによ
り支持され、芯治具の径方向に突出寸法分だけ摺動自在
とし、この芯治具の外側部に前記下部樹脂ガイドの高さ
方向の位置決め用の段部を形成した構成とする。
【0016】また、第5の目的を達成するために、第5
の手段は芯治具の外側部に設けた個々の位置決め突起は
長手方向両端部にテーパ部を有し、内周側からバネによ
り支持され、芯治具の径方向に突出寸法分だけ摺動自在
とし、この芯治具の外側部に前記下部樹脂ガイドの高さ
方向の位置決め用の段部を形成し、かつ芯治具の外側部
に積層された歯部鉄心と同数個の非磁性体片を、隣接す
る位置決め突起の中間位置に埋め込み形成するととも
に、内側部の永久磁石は、積層された歯部鉄心と同数の
磁極を磁石支持部の外周に等間隔配列で形成し、かつこ
の内側部がθ/2(但し、θは永久磁石の配列角度)分
だけ回転可能とした構成とする。
【0017】
【作用】本発明は上記した第1の手段の構成により、歯
部鉄心と巻線間の電気的絶縁はスロット絶縁フィルムに
よって施され、歯部鉄心は芯治具の内側部に配列した永
久磁石によって吸引保持することができる。
【0018】また、第2の手段の構成により、芯治具の
外周に配列した歯部鉄心のそれぞれの内周開口部に位置
決め突起が当接することで、歯部鉄心の周方向の動きを
固定することができる。
【0019】また、第3の手段の構成により、歯部鉄心
のそれぞれの内周開口部に位置決め突起が当接すること
で、歯部鉄心の周方向の動きを固定することができ、ま
た芯治具に下部樹脂ガイドを装着または取り外しの際
に、この下部樹脂ガイドの円筒部の端面が芯治具外側部
の位置決め突起のテーパ部にかかり、つづいて下部樹脂
ガイドを押し進めると円筒部の内面によって位置決め突
起の先端を押さえ込むことができる。
【0020】また、第4の手段の構成により、芯治具の
外周に配列した歯部鉄心のそれぞれの内周開口部に位置
決め突起が当接することで、歯部鉄心の周方向の動きを
固定することができ、また芯治具に下部樹脂ガイドを装
着または取り外しの際に、この下部樹脂ガイドの円筒部
の端面が芯治具外側部の位置決め突起のテーパ部にかか
り、つづいて下部樹脂ガイドを押し進めると円筒部の内
面によって位置決め突起の先端を押さえ込むことがで
き、さらに下部樹脂ガイドの円筒部の端面が芯治具外側
部の位置決め用の段部に当接することができる。
【0021】また、第5の手段の構成により、芯治具の
外周に配列した歯部鉄心のそれぞれの内周開口部に位置
決め突起が当接することで、歯部鉄心の周方向の動きを
固定することができ、また芯治具に下部樹脂ガイドを装
着または取り外しの際に、この下部樹脂ガイドの円筒部
の端面が芯治具外側部の位置決め突起のテーパ部にかか
り、つづいて下部樹脂ガイドを押し進めると円筒部の内
面によって位置決め突起の先端を押さえ込むことがで
き、さらに下部樹脂ガイドの円筒部の端面が芯治具外側
部の位置決め用の段部に当接することができるととも
に、歯部鉄心を吸引する状態として、ある一つの永久磁
石からの磁束が芯治具の位置決め突起を有する磁性体部
分を介して歯部鉄心を通り、他の位置決め突起を有する
磁性体部分を介して隣接の永久磁石に戻る場合と、内側
部がθ/2だけ回転した時に歯部鉄心を吸引しない状態
として、同様にある一つの永久磁石からの磁束が芯治具
の非磁性体片を介して位置決め突起を有する磁性体部分
を通り、他の非磁性体片を介して隣接の永久磁石に戻る
という磁路形成ができる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の第1実施例について、図1〜
図3を参照しながら説明する。
【0023】図に示すように、略T字型に打ち抜き必要
枚数積層された複数個の歯部鉄心1は、円筒状の芯治具
14の外周方向に内周開口部5を介して等間隔で放射状
に配列されており、相隣接する歯部鉄心1によって形成
されるスロット3にはスロット3の平面形状に成型され
たスロット絶縁フィルム13が装着され、さらに歯部鉄
心1の上下端面にはエンプラで成型された上部樹脂ガイ
ド8および下部樹脂ガイド9が配置されている。第1巻
線6は、スロット3の外周開口部4から極数分を直巻巻
装し、第2巻線7は第1巻線6と電気角度で90゜隔て
た位置に同様に直巻巻装している。巻線の巻装後にスロ
ット3の外周近傍に絶縁用のウェッジ23を挿入し、磁
路を形成する環状の継鉄部鉄心2を歯部鉄心1の外周に
圧入嵌合している。ここで、上部樹脂ガイド8は天板部
10と、巻線の倒れ込みを防止する柱部11aおよび円
筒部12aを一体に成型し、下部樹脂ガイド9は同様に
柱部11bおよび円筒部12bを一体に成型している。
また、芯治具14は円筒状の磁性材からなる外側部16
と、この外側部16の内部に円柱状の磁石支持部22に
複数個の永久磁石21を配列してなる内側部20を有し
ている。さらに、外側部16の磁性材には加工の容易性
や材料コストを考慮して鉄が望ましい。
【0024】上記構成により、スロット3内に装着され
たスロット絶縁フィルム13によって、歯部鉄心1と第
1巻線6および第2巻線7との電気的絶縁は確保するこ
とができ、また芯治具14の内側部20の永久磁石21
の磁束が磁性材の外側部16を介して歯部鉄心1を通
り、この歯部鉄心1を芯治具14の周囲に吸引すること
ができる。
【0025】このように本発明の第1実施例の電動機固
定子の製造方法によれば、スロット3内にスロット絶縁
フィルム13を装着することから、歯部鉄心1の外周に
継鉄部鉄心2を圧入嵌合しても、品質的支障はなんら生
じないばかりでなく、歯部鉄心1をエンプラによる一体
成型を施さないことから、歯部鉄心1の積層寸法が増減
しても装着する上部樹脂ガイド8および下部樹脂ガイド
9はそれぞれ一種類を単独に成型すればよく、成型金型
は複雑な構造を有しないので比較的低コストで作ること
ができる。
【0026】また巻線作業工程において、一体成型され
ていない歯部鉄心1を芯治具14の外周に放射状に配列
した形状を保持することができ、円滑でかつ効率的な電
動機の製造ができる。
【0027】つぎに本発明の第2の実施例について図4
を参照しながら説明する。なお第1実施例と同一部分に
は同一記号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0028】図に示すように、歯部鉄心1を保持する芯
治具14の外側部16の歯部鉄心1が当接する高さ位置
の外周面に、内周開口部5と同数個で歯部鉄心1の積層
された寸法以下の長さ寸法かつ内周開口部5に当接する
幅寸法の周方向の位置決め突起19aを設けている。
【0029】上記構成により芯治具14の内側部20の
永久磁石21によって歯部鉄心1を吸引することができ
るとともに、位置決め突起19aが内周開口部5に当接
することで、歯部鉄心1の周方向の位置ズレを規制する
ことができる。
【0030】このように本発明の第2実施例の電動機固
定子の製造方法によれば、歯部鉄心1が芯治具14の外
周に確実に固定できるため、第1巻線6および第2巻線
7の直巻巻装や継鉄部鉄心2の圧入嵌合などの一連の製
造工程において円滑な作業を行うことができる。
【0031】つぎに本発明の第3の実施例について図5
を参照しながら説明する。なお、第1実施例および第2
実施例と同一部分には同一記号を付し、その詳細な説明
は省略する。
【0032】図に示すように、歯部鉄心1を保持する芯
治具14の外側部16の歯部鉄心1が当接する高さ位置
の外周面に、内周開口部5と同数個で歯部鉄心1の積層
された寸法以下の長さ寸法かつ内周開口部5に当接する
幅寸法の周方向の位置決め突起19bを設け、それぞれ
の位置決め突起19bが長手方向両端部にテーパ部24
を有し、かつ内周側からコイル状のバネ18により支持
され、芯治具14の径方向に突出寸法L分だけ摺動自在
としている。
【0033】上記構成により下部樹脂ガイド9を芯治具
14の上部より装着していく際に、この下部樹脂ガイド
9の円筒部12bの端面が位置決め突起19bのテーパ
部24にかかり、さらに下部樹脂ガイド9を押し下げる
と円筒部12bが位置決め突起19bに覆いかぶさる状
態で突出部が外側部16の径方向に収まり、円筒部12
bが位置決め突起19bの位置を過ぎるとバネ18の作
用で位置決め突起19bの突出部が外側部16の外周面
に押し出されて元の状態に戻る。
【0034】このように本発明の第3実施例の電動機固
定子の製造方法によれば、下部樹脂ガイド9の円筒部1
2bを芯治具14の外側部16に沿わせることで容易に
装着ができる。
【0035】なお、実施例では位置決め突起の内周側か
らの支持にコイル状のバネを用いたが、コイル状のバネ
に代えて板状のバネを用いてもよく、その作用効果に差
異を生じない。
【0036】つぎに本発明の第4の実施例について図6
を参照しながら説明する。なお、第1実施例および第3
実施例と同一部分には同一記号を付し、その詳細な説明
は省略する。
【0037】図に示すように、芯治具14の下方位置に
おいて外側部16の直径寸法を、歯部鉄心1が当接する
位置の直径寸法より下部樹脂ガイド9の円筒部12bの
厚み寸法の2倍分以下だけ大きくして段部15を形成し
ている。
【0038】上記構成により、芯治具14に装着した下
部樹脂ガイド9の円筒部12bの端面が段部に当接する
ことができる。
【0039】このように本発明の第4実施例の電動機固
定子の製造方法によれば、下部樹脂ガイド9を別の手段
により高さ方向の保持をする必要がなく、芯治具14か
ら抜け落ちることなく高さ方向に確実に保持することが
できる。
【0040】つぎに本発明の第5の実施例について図7
〜図9を参照しながら説明する。なお、第1実施例およ
び第4実施例と同一部分には同一記号を付し、その詳細
な説明は省略する。
【0041】図に示すように、芯治具14の外側部16
に、積層された歯部鉄心1と同数個の非磁性体片17
を、隣接する位置決め突起19bの中間位置に埋め込み
形成する。ここで、非磁性材体片17には加工の容易性
や材料コストを考慮してアルミニウムが望ましい。ま
た、内側部20の永久磁石21は積層された歯部鉄心1
と同数個で、位置決め突起19bと対向する位置に、隣
接する永久磁石21の先端の極がそれぞれ異極になるよ
うに磁石支持部22の外周に配列固定する。このとき配
列した隣合う永久磁石間の配列角度をθとして、内側部
20がθ/2分だけ回転可能とし、つまり永久磁石21
が非磁性体片17と体向する位置まで回転可能としてい
る。
【0042】上記構成により、永久磁石21が位置決め
突起19bと対向する位置にある場合、永久磁石21a
からの磁束Fが位置決め突起19bを有する磁性体部分
を介して歯部鉄心1を通り、この歯部鉄心1が橋絡する
隣の位置決め突起19bを有する磁性体部分を介して隣
接の永久磁石21bに戻り、歯部鉄心1を吸引すること
ができる。また、内側部20がθ/2だけ回転して永久
磁石21が非磁性体片17と体向する位置にある場合
に、永久磁石21aからの磁束Fが非磁性体片17aを
介して位置決め突起19bを有する磁性体部分を通り、
他の非磁性体片17bを介して隣接の永久磁石21bに
戻るという磁路形成になり、歯部鉄心1を吸引しない状
態ができる。
【0043】このように本発明の第5実施例の電動機固
定子の製造方法によれば、必要なときに歯部鉄心1を永
久磁石21で吸引して芯治具14の外周に確実に保持で
き、一連の製造工程が終了すれば内側部20を回転させ
ることで歯部鉄心1が芯治具14から容易に取り外すこ
とができる。
【0044】
【発明の効果】以上の実施例から明らかなように、本発
明によれば積層した歯部鉄心を樹脂で一体成型しなくと
も、スロット内にスロット絶縁フィルムを装着すること
で電気的絶縁を確保でき、また芯治具の内部に永久磁石
を配列して歯部鉄心を吸引することにしたのでその放射
状の配列形状を芯治具の外周に保持することができる電
動機固定子の製造方法を提供できる。
【0045】また、芯治具の外周に歯部鉄心の内周開口
部に当接する位置決め突起を設けることにしたので、一
連の製造工程において歯部鉄心が芯治具の外周に確実に
固定され、円滑な作業を行うことができる電動機固定子
の製造方法を提供できる。
【0046】さらに、芯治具の外側部に設けた位置決め
突起の長手方向両端部にテーパ部を施すとともに、内周
側からバネにより支持し芯治具の径方向に摺動自在とし
たので、下部樹脂ガイドの円筒部を芯治具の外側部に沿
わせることで容易に下部樹脂ガイドの装着ができる電動
機固定子の製造方法を提供できる。
【0047】さらに、芯治具の下方位置の直径寸法を大
きくして段部を形成したので、下部樹脂ガイドを芯治具
に高さ方向に保持することができる電動機固定子の製造
方法を提供できる。
【0048】さらに、芯治具の外側部に、非磁性体片を
隣接する位置決め突起の中間位置に埋め込み形成し、内
側部に配列した隣合う永久磁石間の配列角度をθとし
て、内側部がθ/2分だけ回転可能としたので必要なと
きに歯部鉄心を吸引して芯治具の外周に確実に保持で
き、一連の製造工程が終了すれば容易に取り外すことが
できる電動機固定子の製造方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の電動機固定子の製造方法
を示す部分断面図
【図2】同芯治具および歯部鉄心を示す縦断面図
【図3】同組立完成後の電動機固定子の平面図
【図4】同第2実施例の芯治具を示す部分縦断面図
【図5】同第3実施例の芯治具を示す部分縦断面図
【図6】同第4実施例の芯治具を示す部分縦断面図
【図7】同第5実施例の芯治具を示す部分縦断面図
【図8】同第5実施例の芯治具および歯部鉄心を示す要
部断面図
【図9】同第5実施例の芯治具および歯部鉄心を示す要
部断面図
【図10】従来の電動機固定子の製造方法を示す部分断
面図
【図11】同芯治具および歯部鉄心を示す縦断面図
【図12】同組立完成後の電動機固定子の平面図
【符号の説明】 1 歯部鉄心 3 スロット 9 下部樹脂ガイド 10 天板部 11 柱部 12 円筒部 13 スロット絶縁フィルム 14 芯治具 15 段部 16 外側部 17 非磁性体片 18 バネ 19 位置決め突起 20 内側部 21 永久磁石 22 磁石支持部 24 テーパ部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】略T字型に打ち抜き必要枚数積層された複
    数個の歯部鉄心と、この歯部鉄心の外周方向に嵌合され
    磁路を形成する環状の継鉄部鉄心と、前記歯部鉄心を製
    造工程における巻線時に外周方向に等間隔で放射状に保
    持固定する芯治具と、隣接する歯部鉄心によって形成さ
    れるスロットを電気的に絶縁を施すスロット絶縁フィル
    ムと、このスロットに直巻巻装される第1巻線および第
    2巻線と、この巻線を保持し歯部鉄心の端面に配置する
    上部樹脂ガイドおよび下部樹脂ガイドと、前記巻線と継
    鉄部鉄心とを電気的に絶縁するウェッジからなり、前記
    芯治具は円筒状の磁性材からなる外側部と、この円筒状
    外側部の内部に円柱状の磁石支持部に複数個の永久磁石
    を配列してなる内側部を有する電動機固定子の製造方
    法。
  2. 【請求項2】歯部鉄心を保持する芯治具の外側部に、こ
    の歯部鉄心の積層された寸法以下の長さ寸法で、内周開
    口部と同数個でかつ内周開口部に当接する周方向の位置
    決め突起を設けてなる請求項1記載の電動機固定子の製
    造方法。
  3. 【請求項3】芯治具の外側部に設けた個々の位置決め突
    起は長手方向両端部にテーパ部を有し、内周側からバネ
    により支持され、芯治具の径方向に突出寸法分だけ摺動
    自在とする請求項1記載の電動機固定子の製造方法。
  4. 【請求項4】芯治具の外側部に設けた個々の位置決め突
    起は長手方向両端部にテーパ部を有し、内周側からバネ
    により支持され、芯治具の径方向に突出寸法分だけ摺動
    自在とし、この芯治具の外側部に前記下部樹脂ガイドの
    高さ方向の位置決め用の段部を形成してなる請求項1ま
    たは3記載の電動機固定子の製造方法。
  5. 【請求項5】芯治具の外側部に設けた個々の位置決め突
    起は長手方向両端部にテーパ部を有し、内周側からバネ
    により支持され、芯治具の径方向に突出寸法分だけ摺動
    自在とし、この芯治具の外側部に前記下部樹脂ガイドの
    高さ方向の位置決め用の段部を形成し、かつ芯治具の外
    側部に積層された歯部鉄心と同数個の非磁性体片を、隣
    接する位置決め突起の中間位置に埋め込み形成するとと
    もに、内側部の永久磁石は、積層された歯部鉄心と同数
    の磁極を磁石支持部の外周に等間隔配列で形成し、かつ
    この内側部がθ/2(但し、θは永久磁石の配列角度)
    分だけ回転可能とした請求項1または4記載の電動機固
    定子の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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CN114337155A (zh) * 2021-12-20 2022-04-12 深圳市金岷江智能装备有限公司 装夹机构及绕线机

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