JPH0724550A - 鋳造用鋳抜きピン - Google Patents

鋳造用鋳抜きピン

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JPH0724550A
JPH0724550A JP16926793A JP16926793A JPH0724550A JP H0724550 A JPH0724550 A JP H0724550A JP 16926793 A JP16926793 A JP 16926793A JP 16926793 A JP16926793 A JP 16926793A JP H0724550 A JPH0724550 A JP H0724550A
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casting
hole
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cast
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Mikinari Nozaki
美紀也 野崎
Mitsuhiro Karaki
満尋 唐木
Takayuki Kato
隆幸 加藤
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Toyota Motor Corp
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】鋳造により形成される穴の内径を全長にわたっ
て極力同じ径とし、鋳造後の切削加工の加工しろを低減
する。 【構成】先端に向かって径が漸減する鋳造用鋳抜きピン
であって、少なくとも外層2と内層1の二層構造をな
し、外層2は内層1より熱膨張率が大きく、外層2の厚
さは先端ほど厚く構成されたことを特徴とする。この鋳
抜きピンは、熱膨張により円柱状に近い形状となるた
め、形成された穴の加工しろが低減される。また冷却時
には収縮して穴の内周面との距離が先端部21ほど大き
くなるので、離型性が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、穴をもつ鋳物を鋳造す
る際に用いられる鋳抜きピンに関する。
【0002】
【従来の技術】穴をもつ鋳物を鋳造するには、従来より
中子や入れ子棒が用いられている。この中子や入れ子棒
には、鋳物から抜き易くするために、先端に向かって径
が漸減する抜きテーパが設けられているのが通常であ
る。しかしながら、このような抜きテーパをもつ中子や
入れ子棒を用いて鋳造された鋳物では、形成された穴が
奥ほど内径が漸減するテーパ穴となり、形成される穴を
全長にわたって同一の内径とすることが困難であった。
そのため、鋳造後に穴を切削加工して均一内径とする工
程が行われるのが一般的である。
【0003】ところで特にアルミニウムや亜鉛のダイカ
スト鋳造などにおいては、溶湯は金型に接触する表面で
急速に凝固するため、型に接する表面には約0.7〜1
mm程度の厚さで気泡の巻き込みのない健全層が形成さ
れる。しかし、健全層より深い層には鋳巣が存在してい
る。そのため鋳造で形成された穴を切削加工する場合、
穴の全長が長い場合は特に、穴の奥ほど切削しろが大き
くなって健全層を越える場合があるが、この場合には鋳
巣が表出して欠陥となるという不具合が生じる。
【0004】例えば抜き勾配1°で形成された中子や入
れ子棒を用いて鋳造した場合、深さ20cmの穴では先
端部分で約3.5mmの切削加工を行う必要があり、健
全層を完全に越えて切削されてしまう。そこで特開平1
−266956号公報には、抜きテーパの少ないほぼ円
柱状の中子や入れ子棒を用い、その表面を滑らかで耐磨
耗性のよいセラミック材で形成した鋳造型が開示されて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら離型性を
考慮した場合には、抜きテーパを無くすことは現実には
不可能であり、鋳造後の切削加工は行わざるを得ず健全
層を越える恐れは常につきまとっている。本発明はこの
ような事情に鑑みてなされたものであり、鋳造により形
成される穴の内径を全長にわたって極力同じ径とし、鋳
造後の切削加工の加工しろを低減することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の鋳造用鋳抜きピンは、先端に向かって径が漸減する
鋳造用鋳抜きピンであって、少なくとも外層と内層の二
層構造をなし、外層は内層より熱膨張率が大きく、外層
の厚さは先端ほど厚く構成されたことを特徴とする。
【0007】なお、本発明にいう鋳抜きピンは、金型か
ら突出する一般の鋳抜きピンばかりでなく、中子や入れ
子棒をも含む概念である。また、この少なくとも二層構
造の鋳抜きピンを製造するには、各層を別体として形成
後に組み合わせてもよいし、鋳包み法などで各層を一体
的に形成することもできる。
【0008】
【作用】本発明の鋳抜きピンは、冷時には先端に向かっ
て径が漸減するテーパ状であるが、鋳造時には溶湯から
の熱により熱膨張する。このとき熱膨張量は、熱膨張率
の大きな外層が厚く形成された先端ほど大きく、外層の
薄い後端ほど小さくなる。したがって鋳抜きピンが熱膨
張すると、先端ほど膨張量が大きいので径が大きくな
り、その結果円柱形状に近い形状となる。したがって鋳
抜きピンにより鋳物に形成される穴は、全長にわたって
内径がほぼ同一となる。
【0009】そして鋳造後の冷却時には、鋳物は全体が
同一の収縮率で収縮するのに対し、鋳抜きピンは先端ほ
ど収縮量が大きい。したがって鋳抜きピンを離型する際
には、鋳抜きピンの先端ほど形成された穴の内周表面と
の距離が大きくなっているため、離型が極めて容易とな
る。なお、鋳抜きピンを離型する際には、鋳抜きピンの
方が鋳物より温度が低いほうが望ましい。穴の内周表面
と鋳抜きピンとの距離が一層拡大されるからである。し
たがって鋳抜きピンは強制的に冷却可能とすることが望
ましい。これは内部に冷却水流路などを設けることで容
易に行うことができる。
【0010】
【実施例】以下、実施例により具体的に説明する。この
実施例は、自動車のエンジンブロックをアルミダイカス
ト鋳造する際に、ボアの形成に用いられる鋳抜きピンに
関するものである。図1に本実施例の鋳抜きピンを金型
本体に固定した状態で示す。この鋳抜きピンは、先端ほ
ど径が漸減した略円錐形状をなし熱膨張率が小さい鋳鋼
(熱膨張係数:11×10-6/℃)から形成された内層
1と、内層1表面に先端ほど厚くなるように被覆され熱
膨張率の大きな銅合金(熱膨張係数:18×10-6
℃)から形成された外層2とから構成され、全体として
円錐台形状でありその抜き勾配は1°である。
【0011】内層1及び外層2はそれぞれフランジ部1
0,20をもち、それぞれ別に形成された後重ねられて
一体化され、フランジ部10とフランジ部20が重ねら
れてボルトで金型本体3に固定されている。また内層1
には、冷却水の入口11及び出口12と、冷却水を蓄え
る容器部13が形成され、鋳抜きピン全体を冷却可能と
なっている。
【0012】この鋳抜きピンを用い、アルミニウム合金
よりエンジンブロックのボアを形成する。鋳造前には図
1に示す円錐台形状となっている。鋳造時に溶湯が注湯
されると、鋳抜きピンは溶湯により加熱され熱膨張す
る。このとき、外層2の厚い先端部ほど膨張量が大き
く、外層2の薄い根元部ほど膨張量が小さくなる。した
がって膨張後の形状は、図1に破線で示すように略円柱
状となり、その形状にボアが形成される。
【0013】注湯後に溶湯が冷却され、離型可能となる
と、鋳抜きピンには冷却水が流され冷却される。これに
より鋳抜きピンは収縮してほぼ元の形状に戻るが、鋳造
されたエンジンブロックはまだ高温でありボアは内径が
膨張した状態である。そして鋳抜きピンは先端ほど収縮
量が大きいので、収縮により鋳抜きピンの先端ほどボア
内周表面との間の隙間が大きくなる。
【0014】したがって鋳抜きピンはボアから容易に離
型することができる。また離型時に離型抵抗などによ
り、もし金型とエンジンブロックが偏心したような場合
にも、鋳抜きピンとボア内周面との干渉が防止され、両
者の損傷なく離型することができる。これにより鋳抜き
ピンは繰り返し使用ができ、長寿命とすることができ
る。
【0015】なお、図2に示すように外層2内に冷却水
流路23を設けることも好ましい。このようにすれば膨
張・収縮の動きの大きな外層2を直接的に強制冷却する
ことができるので、鋳抜きピンの収縮しろがさらに大き
くなり離型が一層容易となる。この冷却水流路23は、
パイプ鋳包み法などにより形成することが可能である。
【0016】また本実施例では内層1と外層2からなる
二層構造の鋳抜きピンを示したが、三層以上の複数層か
らなる構造とすることもできる。この場合は、内層から
最外層に向かって連続的にあるいは段階状に熱膨張率が
大きくなるように構成するとよい。さらに、本実施例で
は一般の鋳抜きピンについて示したが、中子や入れ子棒
を同様な構成としても同様の効果が得られることはいう
までもない。
【0017】
【発明の効果】すなわち本発明の鋳抜きピンによれば、
離型時の相互の干渉が低減されるため鋳物及び鋳抜きピ
ンの損傷が防止され、鋳抜きピンは長寿命となる。そし
て本発明の鋳抜きピンにより形成された穴は、従来に比
べてテーパ度が小さくなり、全長にわたって内径をほぼ
同一とすることができる。したがって鋳造後の切削加工
を不要とすることができる。また切削加工が不要となら
ないまでも、切削加工の工数が低減されるとともに、切
削しろが充分小さいので健全層を越えて切削するような
不具合が防止される。
【0018】また鋳造時の鋳抜きピンの膨張により、鋳
抜きピン周囲では溶湯に圧縮の力が作用する。そのため
穴の内周表面の品質が向上し、切削加工の工数が一層低
減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の鋳抜きピンを金型に固定し
た冷時の状態で示す断面図である。
【図2】本発明の一実施例の鋳抜きピンの他の態様を示
し、金型に固定した冷時の状態で示す断面図である。
【符号の説明】
1:内層 2:外層 3:金型本体
4:キャビティ 21:先端部 22:根元部(後端
部)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端に向かって径が漸減する鋳造用鋳抜
    きピンであって、少なくとも外層と内層の二層構造をな
    し、該外層は該内層より熱膨張率が大きく、該外層の厚
    さは先端ほど厚く構成されたことを特徴とする鋳造用鋳
    抜きピン。
JP5169267A 1993-07-08 1993-07-08 鋳造用鋳抜きピン Expired - Fee Related JP3036302B2 (ja)

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JPH0724550A true JPH0724550A (ja) 1995-01-27
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5577954A (en) * 1995-03-10 1996-11-26 Tohokugiken Industries Co., Ltd. Grinding apparatus of welded residue on seam of rail head
JP2010284681A (ja) * 2009-06-11 2010-12-24 Olympus Corp 鋳造用中子
JP2011000634A (ja) * 2009-06-22 2011-01-06 Olympus Corp 遠心鋳造装置および成形体の製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010284681A (ja) * 2009-06-11 2010-12-24 Olympus Corp 鋳造用中子
JP2011000634A (ja) * 2009-06-22 2011-01-06 Olympus Corp 遠心鋳造装置および成形体の製造方法

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