JPH07244513A - ロボット制御装置 - Google Patents

ロボット制御装置

Info

Publication number
JPH07244513A
JPH07244513A JP3345994A JP3345994A JPH07244513A JP H07244513 A JPH07244513 A JP H07244513A JP 3345994 A JP3345994 A JP 3345994A JP 3345994 A JP3345994 A JP 3345994A JP H07244513 A JPH07244513 A JP H07244513A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
robot
joint mechanism
drive
work robot
work
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3345994A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasunari Kawashima
康成 川島
Mutsumi Yamamoto
睦 山本
Satomichi Kojima
悟理 小島
Shigeru Yamada
茂 山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP3345994A priority Critical patent/JPH07244513A/ja
Publication of JPH07244513A publication Critical patent/JPH07244513A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Numerical Control (AREA)
  • Manipulator (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 多関節の作業ロボットを駆動制御するロボッ
ト制御装置において、その処理負担を増加させることな
く作業ロボットの撓みを良好に補正する。 【構成】 作業ロボット2の手先12に作用する負荷と
可動アーム7,9の質量と関節機構6,8等の弾性部の
剛性とを制御データとしてロボット制御装置1のRAM
等のデータ記憶手段に予め設定し、作業ロボット2の関
節機構6,8等の動作状態を逐次検出する位置検出手段
をエンコーダやロボット制御装置1のCPU等で設け、
これらのデータに基づいて作業ロボット2の弾性部の撓
み量を算定する撓み量算定手段と、この算定された撓み
量に基づいて作業ロボット2の関節機構6,8,10を
補正駆動する駆動補正手段とを、ロボット制御装置1の
CPU等で設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多関節型の作業ロボッ
トを駆動制御するロボット制御装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】工場で製品の加工や組立に利用されてい
る多関節型の作業ロボットは、複数の可動アームを関節
機構を介して可動自在に順次連結して位置不動のベース
に装着した構造などとなっており、一般的には順次連結
された可動アームの先端部の手先にマジックハンドや加
工工具などが設けられている。そして、このような作業
ロボットを駆動制御するロボット制御装置は、その関節
機構を駆動制御することで手先を予定位置に順次移動さ
せて各種作業を実行するようになっている。
【0003】しかし、上述のようなロボット制御装置で
作業ロボットを駆動制御した場合、回動アームや関節機
構が剛性の不足により撓むため、手先の実際の位置が予
定の位置とは一致しないことがある。このような課題を
解決する手段としては、手先の実際の位置が予定の位置
と一致するほど、回動アームや関節機構を高剛性に製作
することが想定できるが、これでは各部の質量が増大し
て駆動モータや駆動電源の大型化が必要となる。
【0004】そこで、実施されている既存のロボット制
御装置には、手先にセンサを装着して位置を逐次検出
し、この検出結果に基づいて作業ロボットの関節機構を
補正駆動するものがある。このようにすることで、作業
ロボットの関節機構のフィードバック制御で手先の位置
を補正することになるので、この手先を予定位置に正確
に移動させることができる。
【0005】また、特開平4-233602号公報には、作業ロ
ボットの関節機構の負荷トルクを検出し、この負荷トル
クに基づいて関節機構の撓み量を算定し、この撓み量に
基づいて関節機構を補正駆動することが開示されてい
る。このようにすることで、センサを装着することなく
作業ロボットの手先の位置を補正することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】作業ロボットの手先の
位置をセンサで逐次検出して関節機構を補正駆動する既
存のロボット制御装置では、作業ロボットの手先を正確
かつ確実に予定の位置に移動させることができる。
【0007】しかし、このようなセンサを作業ロボット
の手先に装着すると、この作業ロボットの部品数が増大
して生産性が低下することになる。また、このようなセ
ンサを作業ロボットの手先に装着すると、この手先の質
量が増加して負荷が増大するので、動作速度の低下や消
費電力の増加が発生し、駆動モータや駆動電源の大型化
が必要となることもある。
【0008】一方、関節機構の負荷トルクに基づいて補
正駆動する特開平4-233602号公報のロボット制御装置で
は、作業ロボットの手先にセンサを装着することは要し
ないので、上述のような課題は発生しないことになる。
【0009】しかし、上記公報のロボット制御装置で
は、逐次検出する関節機構の負荷トルクに基づいて関節
機構をリアルタイムで補正駆動するようになっているの
で、その演算処理が煩雑で作業ロボットを高速に駆動制
御することが困難である。つまり、このようなロボット
制御装置を実施した場合、慣性力、遠心力、コリオリ
力、摩擦力、重力等により、作業ロボットの関節機構に
常時変動する負荷トルクが発生するので、これをリアル
タイムで検出して手先を補正駆動することは、その演算
処理が極めて煩雑で高性能な演算回路などが必要とな
る。
【0010】また、上記公報のロボット制御装置では、
作業ロボットの姿勢にも対応して関節機構を補正駆動す
るようになっているが、これでは作業ロボットの姿勢に
関する膨大なデータを設定しておく必要があるので、大
容量のメモリなどが必要となる。
【0011】さらに、上記公報のロボット制御装置で
は、関節機構にフィードバックされる負荷トルクに基づ
いて補正駆動を実行するようになっているので、これは
関節機構の減速機に発生する撓みに基づいて手先の位置
を補正することになるが、実際には関節機構の軸受や可
動アームの撓みによっても手先の位置は変位する。ま
た、上記公報のロボット制御装置では、関節機構を作用
する負荷トルクに基づいて補正駆動するようになってい
るが、例えば、水平方向に回動自在な関節機構が停止し
ていると負荷トルクは“0”となるが、このような関節
機構にも実際には重力による撓みは発生している。
【0012】つまり、上記公報のロボット制御装置で
は、作業ロボットに実際に発生する様々な撓みの一部し
か補正できないので、作業ロボットの手先の位置を正確
に補正することは困難である。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
少なくとも一個の可動アームを関節機構で可動自在に支
持して各種作業を実行する手先を先端部に設けた作業ロ
ボットを駆動制御する場合に、この作業ロボットの前記
手先を前記関節機構の駆動制御で予め設定された位置に
移動させるロボット制御装置において、少なくとも作業
時に前記手先に作用する負荷と前記可動アームの質量と
前記作業ロボットの弾性部の剛性とが制御データとして
予め設定されたデータ記憶手段を設け、前記関節機構の
動作状態を逐次検出する位置検出手段を設け、この位置
検出手段が逐次検出する動作状態と前記データ記憶手段
に設定された制御データとに基づいて前記弾性部の撓み
量を算定する撓み量算定手段を設け、この撓み量算定手
段が算定した撓み量に基づいて前記関節機構を補正駆動
する駆動補正手段を設けた。
【0014】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、作業ロボットの駆動制御のサンプリングに
連動して補正制御手段の補正駆動を実行させるタイミン
グ制御手段を設けた。
【0015】請求項3記載の発明は、請求項1記載の発
明において、作業ロボットの関節機構と可動アームとの
少なくとも一方を弾性部として剛性の制御データをデー
タ記憶手段に設定した。
【0016】請求項4記載の発明は、請求項1記載の発
明において、複数の可動アームを関節機構で可動自在に
順次連結して各種作業を実行する手先を先端部に設けた
多関節型の作業ロボットの低剛性の前記関節機構を弾性
部として剛性の制御データをデータ記憶手段に設定し、
低剛性の前記関節機構のみ補正駆動するよう駆動補正手
段を形成した。
【0017】請求項5記載の発明は、請求項1記載の発
明において、複数の可動アームを関節機構で可動自在に
順次連結して各種作業を実行する手先を先端部に設けた
多関節型の作業ロボットの撓み量が過大な前記可動アー
ムを弾性部として剛性の制御データをデータ記憶手段に
設定し、撓み量が過大な前記可動アームを支持する前記
関節機構のみ補正駆動するよう駆動補正手段を形成し
た。
【0018】請求項6記載の発明は、請求項1記載の発
明において、少なくとも一個の可動アームを水平方向に
回動自在な関節機構で支持すると共に手先を鉛直方向に
移動自在な関節機構である直動軸で支持した水平多関節
ロボットで作業ロボットを形成し、撓み量算定手段が算
定した撓み量に基づいて前記直動軸を補正駆動するよう
駆動補正手段を形成した。
【0019】
【作用】請求項1記載の発明は、少なくとも作業時に手
先に作用する負荷と可動アームの質量と弾性部の剛性と
で予めデータ記憶手段に設定された制御データと、位置
検出手段で逐次検出する関節機構の動作状態とに基づい
て、撓み量算定手段が弾性部の撓み量を算定すると、こ
の算定された撓み量に基づいて関節機構を駆動補正手段
が補正駆動することにより、作業ロボットの各部の撓み
量を簡易にリアルタイムで算定して関節機構を適正に補
正駆動する。
【0020】請求項2記載の発明は、タイミング制御手
段が作業ロボットの駆動制御のサンプリングに連動して
補正制御手段の補正駆動を実行させることにより、作業
ロボットの補正駆動をリアルタイムに適正なタイミング
で実行する。
【0021】請求項3記載の発明は、作業ロボットの関
節機構と可動アームとの少なくとも一方を弾性部として
剛性の制御データをデータ記憶手段に設定したことによ
り、作業ロボットの特性に対応して手先の位置を適正に
補正する。
【0022】請求項4記載の発明は、データ記憶手段に
設定した多関節型の作業ロボットの低剛性の関節機構の
剛性の制御データに基づいて、低剛性の関節機構のみ駆
動補正手段が補正駆動することにより、高剛性な関節機
構に関して撓み量の演算処理を省略する。
【0023】請求項5記載の発明は、データ記憶手段に
設定した多関節型の作業ロボットの撓み量が過大な可動
アームの剛性の制御データに基づいて、撓み量が過大な
可動アームを支持する関節機構のみ駆動補正手段が補正
駆動することにより、撓み量が微少な可動アームに関し
て撓み量の演算処理を省略する。
【0024】請求項6記載の発明は、水平多関節ロボッ
トの撓み量に基づいて駆動補正手段が直動軸を補正駆動
することにより、重力による可動アームや関節機構の撓
みで発生する手先の垂直方向の変位を直動軸の垂直方向
の移動で補正する。
【0025】
【実施例】本発明の一実施例を図面に基づいて以下に説
明する。まず、このロボット制御装置1は、図2に例示
するように、水平多関節ロボットからなる作業ロボット
2に接続されており、この作業ロボット2とロボット制
御装置1とでロボットシステム3が形成されている。
【0026】ここで、このロボットシステム3の前記作
業ロボット2は、図1に例示するように、ベースユニッ
ト4に立設された支柱5に、第一の関節機構6を介して
第一の可動アーム7が水平方向に回転自在に連結されて
おり、この第一の可動アーム7の先端部に、第二の関節
機構8を介して第二の可動アーム9が水平方向に可動自
在に連結されている。さらに、この第二の可動アーム9
の先端部には、直動軸からなる第三の関節機構10で第
三の可動アーム11が鉛直方向に移動自在に連結されて
おり、この第三の可動アーム11の先端部には手先とな
るマジックハンド12が設けられている。
【0027】なお、第一・第二の前記可動アーム7,9
を水平方向に回動自在に軸支した第一・第二の前記関節
機構6,8は、図2に例示するように、エンコーダ(図
示せず)が内蔵されたサーボモータ13に減速機14を
連結した構造となっており、この減速機14に内蔵され
たローラベアリング15は、図3に例示するように、ベ
ース16に回転部17を回転自在に組合せた構造となっ
ている。
【0028】ここで、このロボット制御装置1は、CP
U(Central Processing Unit)やRAM(Random Access
Memory)やROM(Read Only Memory)や駆動電源(何れ
も図示せず)などで形成されており、前記作業ロボット
2の各種動作を駆動制御する動作プログラムが前記RA
Mや前記ROMに設定されており、この動作プログラム
に従った逆運動学解析で前記CPUが前記関節機構6,
8,10の現在角度と目標角度とを算出するようになっ
ている。
【0029】そして、このロボット制御装置1では、請
求項1記載の発明の実施例として、前記作業ロボット2
の作業時に前記マジックハンド12に作用する負荷と前
記可動アーム7,9,11の質量と弾性部である前記関
節機構6,8,10の剛性とが、制御データとして前記
RAMや前記ROM等のデータ記憶手段に予め設定され
ており、前記関節機構6,8,10の動作状態を逐次検
出する位置検出手段が、前記サーボモータ13のエンコ
ーダや前記CPU等のハードウェアと、前記RAMや前
記ROMに設定されたソフトウェアとで形成されてい
る。そして、このCPU等の位置検出手段が逐次検出す
る動作状態と前記データ記憶手段に設定された制御デー
タとに基づいて前記関節機構6,8,10の撓み量を算
定する撓み量算定手段と、この撓み量算定手段が算定し
た撓み量に基づいて前記関節機構6,8,10を補正駆
動する駆動補正手段とが、前記CPUや前記RAMや前
記ROM等で形成されている。
【0030】このような構成において、このロボット制
御装置1は、図6に例示するように、RAMやROMに
予め設定された作業ロボット2の動作プログラムに従っ
て逆運動学解析で作業ロボット2の関節機構6,8,1
0の現在角度と目標角度とを算出し、この算出結果で関
節機構6,8,10の各々をサーボモータ13で個々に
駆動制御する。
【0031】この時、このロボット制御装置1は、上述
のような駆動制御で実行する作業ロボット2の作業でマ
ジックハンド12に作用する負荷や可動アーム7,9,
11の質量や関節機構6,8,10の剛性等の制御デー
タをRAMやROMから読出すと共に、関節機構6,
8,10の動作状態をエンコーダで逐次検出する。そし
て、この逐次検出される動作状態と読出された制御デー
タとに基づいて関節機構6,8,10の撓み量を算定
し、この算定された撓み量に基づいて関節機構6,8,
10を補正駆動するようになっている。
【0032】このようにすることで、このロボット制御
装置1は、作業ロボット2の各部の撓み量を簡易にリア
ルタイムで算定して関節機構6,8,10を適正に補正
駆動することができるので、作業ロボット2のマジック
ハンド12を目標位置に良好な精度で配置することがで
きる。
【0033】しかも、このロボット制御装置1では、上
述のような補正駆動を実行するために作業ロボット2の
手先の位置をセンサで検出するようなことは要しないの
で、作業ロボット2の手先にセンサを装着する必要がな
い。従って、このロボットシステム3は、作業ロボット
2などの構造が簡易で生産性が良好であり、作業ロボッ
ト2の手先の負荷が増大することもない。
【0034】さらに、このロボット制御装置1では、特
開平4-233602号公報のロボット制御装置のように、関節
機構6,8を負荷トルクに基づいてリアルタイムで補正
駆動するようなことも要しないので、その演算処理が簡
易で作業ロボット2を高速に駆動制御することが容易で
ある。
【0035】しかも、このロボット制御装置1では、後
述するように関節機構6,8だけでなく可動アーム7,
9なども弾性部として考慮することができるので、極め
て高精度に作業ロボット2の撓み量を補正してマジック
ハンド12を適正な位置に配置することができる。
【0036】ここで、このロボット制御装置1における
作業ロボット2の撓み量の算定方法の一具体例を以下に
順次説明する。まず、上述のような作業ロボット2の弾
性部である第一・第二の関節機構6,8にモーメントと
して作用する負荷Mは、第一・第二の可動アーム7,9
に作用する応力Fと、この応力Fの作用点から関節機構
6,8までの距離Lとにより、 M=F・L となる。そして、上式の距離Lは作業ロボット2の姿勢
で変化するので、これは第一・第二の関節機構6,8の
回動角度に基づいて適宜算定することになる。つまり、
図4及び図5に例示したように、第一の可動アーム7に
作用するモーメントの負荷や方向は第二の可動アーム9
の位置により多大に変化するので、この変動に対応する
ためにロボット制御装置1は第一・第二の関節機構6,
8の回動角度を常時検出して作業ロボット2の撓み量を
算定する。
【0037】この時、このような作業ロボット2の関節
機構6,8や可動アーム7,9等からなる弾性部の撓み
は、フックの法則に開示されているように初期は負荷に
比例する。そこで、上述のように第一・第二の関節機構
6,8等の弾性部にモーメントとして作用する負荷M
と、その剛性Kとにより、その撓み量εは、 ε=M・K となる。
【0038】そこで、このロボット制御装置1は、上述
のようにして算定する関節機構6,8や可動アーム7,
9等の撓み量が解消されるように、作業ロボット2の補
正駆動を実行する。
【0039】なお、このロボット制御装置1で駆動制御
する作業ロボット2において、図3に例示したように、
可動アーム7,9を水平方向に回動自在に軸支する関節
機構6,8の減速機14の剛性δは、ローラベアリング
15に作用するモーメントをMG、ローラベアリング1
5の剛性をKとすると、 δ=MG/K となる。つまり、このようなローラベアリング15で形
成された関節機構6,8は外力により多大に撓むので、
これらの関節機構6,8を作業ロボット2の弾性部とし
て補正駆動を実行することは実用的である。
【0040】また、このロボット制御装置1では、作業
ロボット2の前記関節機構6,8,10を弾性部として
剛性の制御データをデータ記憶手段に設定しておくこと
を例示したが、請求項3記載の発明の実施例として、作
業ロボット2の前記可動アーム7,9,11を弾性部と
して剛性の制御データをデータ記憶手段に設定しておく
ことや、作業ロボット2の関節機構6,8,10と可動
アーム7,9,11との両方を弾性部として剛性の制御
データをデータ記憶手段に設定しておくことも実施可能
である。
【0041】このようにすることで、作業ロボット2の
特性に対応してマジックハンド12の位置を適正に補正
することができるので、より良好にロボット制御装置1
による作業ロボット2の補正駆動を実現することができ
る。
【0042】ここで、水平方向に支持されて重力で撓む
可動アーム7,9を弾性部として考慮すると、図2に例
示したように、可動アーム7,9は末端部が減速機14
に固定されており、先端部に対象物(図示せず)などの
負荷Wや可動アーム9,11などのモーメントMが作用
すると共に、全体には自重が分布荷重ωとして作用して
いる。そして、このような状態の可動アーム7,9の先
端部の撓み量βと傾斜角φとは、可動アーム7,9の全
長をL、可動アーム7,9の材料の縦弾性係数をE、可
動アーム7,9の断面二次モーメントをIとすると、 β=(8WL3 +12ML2 + 3ωL4)/(24EI) φ=(6WL3 +12ML+ 2ωL4)/(12EI) となる。
【0043】例えば、本実施例で例示するように第一・
第二の可動アーム7,9の各々を第一・第二の関節機構
6,8で水平方向に回動自在に軸支した水平多関節の作
業ロボット2では、その先端の位置の撓み量εは、関節
機構6,8のみを弾性部として考慮した場合には、 ε=δ1・L1+δ2・L2 となるが、関節機構6,8と可動アーム7,9との両方
を弾性部として考慮すると、 ε=δ1・L1+β1+(φ1+δ2)・δ2+β2 となる。なお、上記二式における添字の“1 ”と“2
とは、第一・第二の可動アーム7,9と第一・第二の関
節機構6,8との数値であることを表現している。
【0044】そこで、上述のようにすることで、作業ロ
ボット2の撓み量εを簡易かつ確実に算定することがで
きるので、この撓み量εを解消するようにロボット制御
装置1が作業ロボット2を補正駆動することで、この作
業ロボット2のマジックハンド12は目標位置に適正に
配置されることになる。
【0045】なお、このようなロボット制御装置1で
は、一般的に作業ロボット2の駆動制御として軌跡補間
を実行するようになっている。ここで、この軌跡補間と
は、作業ロボット2の各種の可動部分に移動軌跡の目標
位置を予め少数設定しておき、これら少数の目標位置の
間隙の長大な軌跡を補間することで、目標値が少数でも
作業ロボット2の動作を円滑とすることであり、これは
作業ロボット2の可動部分の現在位置を予め設定された
タイミングでサンプリングすることになる。
【0046】そこで、このロボット制御装置1におい
て、請求項2記載の発明の実施例として、軌跡補間など
の駆動制御のサンプリングに連動して補正制御手段の補
正駆動を実行させるタイミング制御手段を、CPU等で
形成することも実施可能である。
【0047】このようにすることで、このロボット制御
装置1では、作業ロボット2の補正駆動をリアルタイム
に適正なタイミングで実行することができ、図7に例示
するように、作業ロボット2のマジックハンド12の移
動軌跡を目標軌跡に近似させて位置精度を向上させるこ
とができる。
【0048】さらに、このロボット制御装置1では、請
求項4記載の発明の実施例として、複数の可動アーム
7,9,11を関節機構6,8,10で可動自在に順次
連結して各種作業を実行するマジックハンド12を先端
部に設けた多関節型の作業ロボット2の低剛性の関節機
構6,8のみを弾性部として剛性の制御データをデータ
記憶手段に設定しておき、低剛性の関節機構6,8のみ
補正駆動するようCPU等の駆動補正手段を形成するこ
とも実施可能である。
【0049】同様に、このロボット制御装置1では、請
求項5記載の発明の実施例として、複数の可動アーム
7,9,11を関節機構6,8,10で可動自在に順次
連結して各種作業を実行するマジックハンド12を先端
部に設けた多関節型の作業ロボット2の撓み量が過大な
可動アーム7,9を弾性部として剛性の制御データをデ
ータ記憶手段に設定し、撓み量が過大な可動アーム7,
9を支持する関節機構6,8のみ補正駆動するようCP
U等の駆動補正手段を形成することも実施可能である。
【0050】このようにすることで、このロボット制御
装置1では、図8に例示するように、高剛性な関節機構
10や撓み量が微少な可動アーム11に関して撓み量の
演算処理を省略することができるので、作業ロボット2
の補正駆動を簡易に実現することができ、その制御時間
を短縮して作業能率の向上に寄与することができる。
【0051】さらに、このロボット制御装置1では、第
一・第二の可動アーム7,9を水平方向に回動自在な第
一・第二の関節機構6,8で支持し、鉛直方向に移動自
在な第三の関節機構10である直動軸でマジックハンド
12を支持した水平多関節ロボットで作業ロボット2を
形成しているので、請求項6記載の発明として図9に例
示するように、撓み量算定手段が算定した撓み量に基づ
いて直動軸を補正駆動するようCPU等の駆動補正手段
を形成することも実施可能である。
【0052】このようにすることで、このロボット制御
装置1では、重力による第一・第二の可動アーム7,9
や第一・第二の関節機構6,8の撓みで発生するマジッ
クハンド12の垂直方向の変位を、第三の関節機構10
の垂直方向の移動で補正することができるので、作業ロ
ボット2の補正駆動を簡易に実現することができ、その
制御時間を短縮して作業能率の向上に寄与することがで
きる。
【0053】
【発明の効果】請求項1記載の発明は、少なくとも一個
の可動アームを関節機構で可動自在に支持して各種作業
を実行する手先を先端部に設けた作業ロボットを駆動制
御する場合に、この作業ロボットの前記手先を前記関節
機構の駆動制御で予め設定された位置に移動させるロボ
ット制御装置において、少なくとも作業時に前記手先に
作用する負荷と前記可動アームの質量と前記作業ロボッ
トの弾性部の剛性とが制御データとして予め設定された
データ記憶手段を設け、前記関節機構の動作状態を逐次
検出する位置検出手段を設け、この位置検出手段が逐次
検出する動作状態と前記データ記憶手段に設定された制
御データとに基づいて前記弾性部の撓み量を算定する撓
み量算定手段を設け、この撓み量算定手段が算定した撓
み量に基づいて前記関節機構を補正駆動する駆動補正手
段を設けたことにより、作業ロボットの各部の撓み量を
簡易にリアルタイムで算定して関節機構を適正に補正駆
動することができるので、作業ロボットの手先を目標位
置に良好な精度で配置することができる等の効果を有す
るものである。
【0054】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、作業ロボットの駆動制御のサンプリングに
連動して補正制御手段の補正駆動を実行させるタイミン
グ制御手段を設けたことにより、作業ロボットの補正駆
動をリアルタイムに適正なタイミングで実行することが
でき、作業ロボットの手先の移動軌跡を目標軌跡に近似
させて位置精度を向上させることができる等の効果を有
するものである。
【0055】請求項3記載の発明は、請求項1記載の発
明において、作業ロボットの関節機構と可動アームとの
少なくとも一方を弾性部として剛性の制御データをデー
タ記憶手段に設定したことにより、作業ロボットの特性
に対応して手先の位置を適正に補正することができるの
で、より良好に作業ロボットの補正駆動を実現すること
ができる等の効果を有するものである。
【0056】請求項4記載の発明は、請求項1記載の発
明において、複数の可動アームを関節機構で可動自在に
順次連結して各種作業を実行する手先を先端部に設けた
多関節型の作業ロボットの低剛性の前記関節機構を弾性
部として剛性の制御データをデータ記憶手段に設定し、
低剛性の前記関節機構のみ補正駆動するよう駆動補正手
段を形成したことにより、高剛性な関節機構に関して撓
み量の演算処理を省略することができるので、作業ロボ
ットの補正駆動を簡易に実現することができ、その制御
時間を短縮して作業能率の向上に寄与することができる
等の効果を有するものである。
【0057】請求項5記載の発明は、請求項1記載の発
明において、複数の可動アームを関節機構で可動自在に
順次連結して各種作業を実行する手先を先端部に設けた
多関節型の作業ロボットの撓み量が過大な前記可動アー
ムを弾性部として剛性の制御データをデータ記憶手段に
設定し、撓み量が過大な前記可動アームを支持する前記
関節機構のみ補正駆動するよう駆動補正手段を形成した
ことにより、撓み量が微少な可動アームに関して撓み量
の演算処理を省略することができるので、作業ロボット
の補正駆動を簡易に実現することができ、その制御時間
を短縮して作業能率の向上に寄与することができる等の
効果を有するものである。
【0058】請求項6記載の発明は、請求項1記載の発
明において、少なくとも一個の可動アームを水平方向に
回動自在な関節機構で支持すると共に手先を鉛直方向に
移動自在な関節機構である直動軸で支持した水平多関節
ロボットで作業ロボットを形成し、撓み量算定手段が算
定した撓み量に基づいて前記直動軸を補正駆動するよう
駆動補正手段を形成したことにより、重力による可動ア
ームや関節機構の撓みで発生する手先の垂直方向の変位
を直動軸の垂直方向の移動で補正することができるの
で、作業ロボットの補正駆動を簡易に実現することがで
き、その制御時間を短縮して作業能率の向上に寄与する
ことができる等の効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の一実施例のロボット制御装置
を作業ロボットに接続したロボットシステムの平面図、
(b)はロボットシステムの側面図である。
【図2】作業ロボットの可動アームに作用する応力と発
生する撓みとの関係を説明する模式図である。
【図3】作業ロボットの関節機構に内蔵されているロー
ラベアリングを示す側面図である。
【図4】作業ロボットの姿勢によるモーメントの変化を
説明しており、(a)は可動アームを直線状に配置した
状態を例示する平面図、(b)は可動アームを直角に曲
折した状態を例示する平面図である。
【図5】作業ロボットの姿勢によるモーメントの変化を
説明しており、(a)は可動アームを直線状に配置した
状態を例示する平面図と側面図、(b)は可動アームを
鋭角に曲折した状態を例示する平面図である。
【図6】ロボット制御装置が駆動制御する作業ロボット
を補正駆動する手順を例示する模式図である。
【図7】作業ロボットの先端部の移動軌跡を例示する模
式図である。
【図8】ロボット制御装置が駆動制御する作業ロボット
を補正駆動する手順の第一の変形例を例示する模式図で
ある。
【図9】ロボット制御装置が駆動制御する作業ロボット
を補正駆動する手順の第二の変形例を例示する模式図で
ある。
【符号の説明】
1 ロボット制御装置 2 作業ロボット 6,8,10 関節機構 7,9,11 可動アーム 10 直動軸
フロントページの続き (72)発明者 山田 茂 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一個の可動アームを関節機構
    で可動自在に支持して各種作業を実行する手先を先端部
    に設けた作業ロボットを駆動制御する場合に、この作業
    ロボットの前記手先を前記関節機構の駆動制御で予め設
    定された位置に移動させるロボット制御装置において、
    少なくとも作業時に前記手先に作用する負荷と前記可動
    アームの質量と前記作業ロボットの弾性部の剛性とが制
    御データとして予め設定されたデータ記憶手段を設け、
    前記関節機構の動作状態を逐次検出する位置検出手段を
    設け、この位置検出手段が逐次検出する動作状態と前記
    データ記憶手段に設定された制御データとに基づいて前
    記弾性部の撓み量を算定する撓み量算定手段を設け、こ
    の撓み量算定手段が算定した撓み量に基づいて前記関節
    機構を補正駆動する駆動補正手段を設けたことを特徴と
    するロボット制御装置。
  2. 【請求項2】 作業ロボットの駆動制御のサンプリング
    に連動して補正制御手段の補正駆動を実行させるタイミ
    ング制御手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の
    ロボット制御装置。
  3. 【請求項3】 作業ロボットの関節機構と可動アームと
    の少なくとも一方を弾性部として剛性の制御データをデ
    ータ記憶手段に設定したことを特徴とする請求項1記載
    のロボット制御装置。
  4. 【請求項4】 複数の可動アームを関節機構で可動自在
    に順次連結して各種作業を実行する手先を先端部に設け
    た多関節型の作業ロボットの低剛性の前記関節機構を弾
    性部として剛性の制御データをデータ記憶手段に設定
    し、低剛性の前記関節機構のみ補正駆動するよう駆動補
    正手段を形成したことを特徴とする請求項1記載のロボ
    ット制御装置。
  5. 【請求項5】 複数の可動アームを関節機構で可動自在
    に順次連結して各種作業を実行する手先を先端部に設け
    た多関節型の作業ロボットの撓み量が過大な前記可動ア
    ームを弾性部として剛性の制御データをデータ記憶手段
    に設定し、撓み量が過大な前記可動アームを支持する前
    記関節機構のみ補正駆動するよう駆動補正手段を形成し
    たことを特徴とする請求項1記載のロボット制御装置。
  6. 【請求項6】 少なくとも一個の可動アームを水平方向
    に回動自在な関節機構で支持すると共に手先を鉛直方向
    に移動自在な関節機構である直動軸で支持した水平多関
    節ロボットで作業ロボットを形成し、撓み量算定手段が
    算定した撓み量に基づいて前記直動軸を補正駆動するよ
    う駆動補正手段を形成したことを特徴とする請求項1記
    載のロボット制御装置。
JP3345994A 1994-03-03 1994-03-03 ロボット制御装置 Pending JPH07244513A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3345994A JPH07244513A (ja) 1994-03-03 1994-03-03 ロボット制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3345994A JPH07244513A (ja) 1994-03-03 1994-03-03 ロボット制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07244513A true JPH07244513A (ja) 1995-09-19

Family

ID=12387132

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3345994A Pending JPH07244513A (ja) 1994-03-03 1994-03-03 ロボット制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07244513A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005066654A (ja) * 2003-08-26 2005-03-17 Nachi Fujikoshi Corp スポット溶接方法
JP2014029337A (ja) * 2003-08-15 2014-02-13 Faro Technologies Inc 可搬型座標計測機における計測精度向上方法
JP2015196242A (ja) * 2014-04-02 2015-11-09 ヒュンダイ ヘビー インダストリーズ カンパニー リミテッドHyundai Heavy Industries Co., Ltd. 基板移送ロボット駆動装置及びこれを用いた基板移送方法
CN113905853A (zh) * 2019-06-04 2022-01-07 松下知识产权经营株式会社 机器人的控制方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014029337A (ja) * 2003-08-15 2014-02-13 Faro Technologies Inc 可搬型座標計測機における計測精度向上方法
JP2005066654A (ja) * 2003-08-26 2005-03-17 Nachi Fujikoshi Corp スポット溶接方法
JP4711041B2 (ja) * 2003-08-26 2011-06-29 株式会社不二越 スポット溶接方法
JP2015196242A (ja) * 2014-04-02 2015-11-09 ヒュンダイ ヘビー インダストリーズ カンパニー リミテッドHyundai Heavy Industries Co., Ltd. 基板移送ロボット駆動装置及びこれを用いた基板移送方法
CN113905853A (zh) * 2019-06-04 2022-01-07 松下知识产权经营株式会社 机器人的控制方法
CN113905853B (zh) * 2019-06-04 2024-03-08 松下知识产权经营株式会社 机器人的控制方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3808321B2 (ja) ロボット制御装置
US20190009410A1 (en) Determining An Orientation Of A Robot Relative To The Direction Of Gravity
JP6584102B2 (ja) ロボット装置、ロボット制御方法、プログラム、記録媒体、及び物品の製造方法
JPH1069315A (ja) 変形応力を伴わずに組立物品の組立を行なうための方法並びにプログラマブルポジショナ
JPH079606B2 (ja) ロボット制御装置
JP7227073B2 (ja) ワーク回転装置およびロボットシステム
JPH07244513A (ja) ロボット制御装置
JP5752565B2 (ja) ロボットアーム
JP2003071760A (ja) 組立ロボット
EP0353305A1 (en) Industrial robot capable of automatically changing operating conditions depending on its attitude of installation
CN110871456A (zh) 机器人
JP7414987B2 (ja) ワークに対する作業をロボットに実行させる制御装置、ロボットシステム、及び制御方法
JPH0260475B2 (ja)
US11613004B2 (en) Deflection amount estimating device, robot control device and method of estimating amount of deflection
JPH08150580A (ja) 産業用ロボット
JP2812078B2 (ja) スポット溶接用ロボットの位置決め制御装置
JPH025557B2 (ja)
JPH11887A (ja) パラレルリンクマニプレータ
JPS60118478A (ja) 関節形ロボツトの位置制御装置
JPS61159390A (ja) 産業用ロボツトの制御方法
JPS59220806A (ja) 工業用ロボツトの制御方法
JP5381039B2 (ja) 多関節マニピュレータの先端位置制御方法および多関節マニピュレータ
JP2002091568A (ja) パラレルリンク機構の制御方法及び制御装置
WO2023238871A1 (ja) 撓み量推定装置、ロボット制御装置、及び撓み量推定方法
JPH0825260A (ja) 産業用ロボットの撓み補正方法