JPH07243964A - 水質測定装置及び水質測定方法、並びに排水処理方法 - Google Patents

水質測定装置及び水質測定方法、並びに排水処理方法

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JPH07243964A
JPH07243964A JP6206094A JP6206094A JPH07243964A JP H07243964 A JPH07243964 A JP H07243964A JP 6206094 A JP6206094 A JP 6206094A JP 6206094 A JP6206094 A JP 6206094A JP H07243964 A JPH07243964 A JP H07243964A
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JP
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liquid
water quality
measuring
measuring cylinder
measured
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JP6206094A
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English (en)
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Naonobu Matsumura
直宣 松村
Shinji Deura
真二 出浦
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DORIKO KK
Original Assignee
DORIKO KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】水質測定部分を常に清浄な状態に保持すること
ができ、しかも、常に正しい検量線を得ることができる
サンプリング形の水質測定装置を提供する。 【構成】水質測定装置は、(イ)サンプリングされた被
測定液体を収納する計測シリンダー10と、(ロ)計測
シリンダーに較正用液体を供給するための較正用液体供
給装置と、(ハ)計測シリンダーの外部に配設された光
源20と、(ニ)計測シリンダーの外部に配設され、光
源20から射出されそして計測シリンダー10内の被測
定液体を透過し及び/又は被測定液体によって散乱され
た光を受光する受光素子22と、(ホ)受光素子22か
らの信号に基づき水質特性値を算出する測定回路40
と、(ヘ)ブラシ30と、ブラシを回転及び上下動させ
る回転手段及び移動手段40から成り、計測シリンダー
10の内壁を洗浄するための洗浄手段、から成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、濁度や色といった液体
の水質特性を高精度で正確に且つ再現性よく測定するこ
とができる水質測定装置及び水質測定方法、並びに排水
処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】各種産業界においては、不溶性懸濁物質
や油類を含んだ排水である原水に対して、例えば凝集剤
を添加してフロック化処理を行い、次いで、二次処理で
ある沈降分離処理や浮上分離処理を施した後、あるいは
又、更に高次の処理を施した後、放流している。かかる
処理水の放流に際しては、処理水の水質管理の一環とし
て処理水の濁度を測定する必要があり、例えば、透視度
計等を用いて作業員が目視観察を行っている。このよう
な従来の透視度計を用いる方法は、作業員が、濁度の測
定のために沈降分離処理設備や浮上分離処理設備まで行
く必要があり、しかも、作業員の個人差による測定誤差
が生じ易く、濁度の測定を自動化できず、放流水を常時
監視することができないという問題を有する。
【0003】このような問題を解消するために、濁度計
が使用されている。濁度計には、処理水である被測定液
体の透過光の光強度を測定する形式の濁度計、被測定液
体からの散乱光の光強度を測定する形式の濁度計、被測
定液体の透過光と被測定液体からの散乱光の光強度の比
を測定する形式の濁度計等がある。一方、濁度計は、一
般に、サンプリング形濁度計と浸漬形濁度計に分類する
ことができる。サンプリング形の濁度計は、通常、図8
に模式図を示すように、被測定液体を収納する計測シリ
ンダー10、光源20及び受光素子22から構成されて
いる。被測定液体である処理水を、サンプリングポンプ
で汲み上げて配管系を介して計測シリンダー10に供給
する。浸漬形の濁度計は、通常、図9に模式的な配置図
を示すように、光源及び受光素子から成る検出部100
を、被測定液体である処理水の中に直接浸漬して、処理
水の濁度を測定する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】浸漬形の濁度計はサン
プリングポンプや配管系が不要であるため、検出部10
0にのみ保守が必要とされる。従って、保守コストや設
備コストの低減が図れる。しかしながら、原水のコンデ
ィショニング(脱泡、遮光、定流量化、夾雑物除去等)
が行われない状態で濁度を測定しなければならないの
で、設置場所に制限を受け、更には、原水のコンディシ
ョニングに対する技術が必要とされるといった問題があ
る。また、浸漬形の濁度計に激しい振動が加わると測定
精度が低下するという問題もある。しかも、浸漬型の濁
度計においては、光源や受光素子に汚れが付着するとい
った検出部100の汚れが生じ易い。
【0005】サンプリング形の濁度計は、サンプリング
ポンプや配管系が必要であるものの、原水のコンディシ
ョニングを確実にしかも正確に行うことができ、処理水
の監視を集中して行うことができる。しかしながら、サ
ンプリング形の濁度計は、計測シリンダー10の内壁に
汚れが生じ易く、その結果、濁度の測定が正確にできな
くなるという問題がある。即ち、計測シリンダー10へ
の入射光の光強度あるいは計測シリンダー10からの射
出光の光強度が、計測シリンダー10の内壁に付着した
汚れによって低下する。また、光源20の光量の変動、
受光素子22の暗電流、測定回路のドリフトやオフセッ
トに変化が生じる。その結果、所謂検量線のゼロ点変動
やスパン変化が生じ、正確な濁度値を得ることができな
くなる。あるいは又、計測シリンダー10への入射光あ
るいは計測シリンダー10からの射出光が計測シリンダ
ー10の内壁に付着した汚れによって散乱され、この散
乱光が受光素子22に入射して迷光となり信号対雑音比
を劣化させる。従って、サンプリング形の濁度計におい
ては、計測シリンダー10の内壁の汚れ防止対策、及び
検量線の較正を行うことが不可欠である。
【0006】浸漬形の濁度計において、測定管内の汚れ
を落とすための洗浄具が、例えば、実開昭57−135
948号公報、特開昭59−46540号公報、特開平
2−259451号公報、特開平2−268251号公
報に開示されている。これらの浸漬形濁度計の測定管内
壁を洗浄するために用いられている洗浄具は、所謂ワイ
パー式若しくはパッキング方式である。この洗浄具は、
測定管内に被測定液体を吸引しあるいは測定管内から被
測定液体を排出する機能をも有する必要があるために、
ワイパー式若しくはパッキング方式にせざるを得ない
が、このような洗浄方式は測定管内壁の洗浄効果が低い
という問題がある。
【0007】検量線の較正を行うための各種の手段が公
知である。例えば、特開平2−259451号公報には
ゼロ点を較正するための純水を封入した槽とスパン点を
較正するための基準濁度水を封入した槽から構成された
浸漬形の濁度計が開示されている。検量線の較正を行う
ために、測定管内でこれらの槽を上下動させ、純水若し
くは基準濁度水に光を照射し、これらの水からの散乱光
を測定する。このような機構は複雑であり、純水や基準
濁度水を槽から交換する手間を要する。更には、濁度測
定や検量線の較正の自動化も複雑になる。
【0008】浸漬形の濁度計において、検量線のゼロ点
較正を行うために測定管に清水を供給する手段が、特開
昭59−46540号公報に開示されている。然るに、
この特開昭59−46540号公報には、サンプリング
形の濁度計についての記載は認められない。
【0009】通常、沈降分離処理や浮上分離処理には数
時間以上を要する。ところが、従来の技術においては、
一般に、処理水の濁度を測定している。従って、濁度計
で測定された濁度の値が基準値以上であった場合、相当
量の処理水を再び処理する必要があり、しかも、再度の
処理の完了に更に数時間を要する。それ故、原水への凝
集剤の投入量等の原水処理条件を、沈降分離処理や浮上
分離処理する前に速やかに知る技術が要望されている。
【0010】従って、本発明の第1の目的は、水質測定
部分を常に清浄な状態に保持することができ、しかも、
常に正しい検量線を得ることができ、高い長期信頼性を
有し、測定結果の再現性に優れた正確な水質測定を速や
かに行うことができる、所謂サンプリング形の水質測定
装置を提供することにある。
【0011】本発明の第2の目的は、原水への凝集剤の
投入量等の原水処理条件を、沈降分離処理や浮上分離処
理する前に速やかに決定することができ、しかも、常に
正しい検量線を得ることができ、高い長期信頼性を有
し、測定結果の再現性に優れた正確な水質測定を速やか
に行うことができる、所謂サンプリング形の水質測定装
置を提供することにある。
【0012】本発明の第3の目的は、常に正しい検量線
を得ることができ、高い長期信頼性を有し、しかも、測
定結果の再現性に優れた正確な水質測定を速やかに行う
ことができ、被測定液体のサンプリング場所を適切に選
定すれば、原水への凝集剤の投入量等の原水処理条件を
速やかに修正することができる水質測定方法を提供する
ことにある。
【0013】本発明の第4の目的は、原水への凝集剤の
投入量等の原水処理条件を、沈降分離処理や浮上分離処
理する前に速やかに決定することができ、しかも、常に
正しい検量線を得ることができ、高い長期信頼性を有
し、測定結果の再現性に優れた正確な水質測定を速やか
に行うことができる水質測定方法を提供することにあ
る。
【0014】本発明の第5の目的は、常に正しい検量線
を得ることができ、高い長期信頼性を有し、測定結果の
再現性に優れた正確な水質測定を速やかに行うことがで
きる水質測定方法に基づき、原水への凝集剤の投入量
を、沈降分離処理や浮上分離処理する前に速やかに決定
することができ、安定した均一な水質特性を有する処理
水を放流することを可能にする排水処理方法を提供する
ことにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の第1の目的は、被
測定液体の水質特性を測定する水質測定装置であって、
(イ)少なくとも一部分が透明材料から成り、サンプリ
ングされた被測定液体を収納する計測シリンダーと、
(ロ)計測シリンダーに較正用液体を供給するための較
正用液体供給装置と、(ハ)計測シリンダーの外部に配
設された光源と、(ニ)計測シリンダーの外部に配設さ
れ、光源から射出されそして計測シリンダー内の被測定
液体を透過し及び/又は被測定液体によって散乱された
光を受光する受光素子と、(ホ)受光素子からの信号に
基づき水質特性値を算出する測定回路と、(ヘ)ブラシ
と、ブラシを回転させる回転手段と、ブラシを上下に移
動させるための移動手段から成り、計測シリンダーの内
壁を洗浄するための洗浄手段、から成ることを特徴とす
る本発明の第1の態様に係る水質測定装置によって達成
することができる。
【0016】上記の第2の目的は、被測定液体の水質特
性を測定する水質測定装置であって、(イ)少なくとも
一部分が透明材料から成り、被処理液体である原水と凝
集剤とを反応させて固液を分離するための計測シリンダ
ーと、(ロ)計測シリンダーに較正用液体を供給するた
めの較正用液体供給装置と、(ハ)計測シリンダーに凝
集剤を供給するための凝集剤供給装置と、(ニ)計測シ
リンダーの外部に配設された光源と、(ホ)計測シリン
ダーの外部に配設され、光源から射出されそして計測シ
リンダー内の固液分離された原水の液体部分を透過し及
び/又は原水の液体部分によって散乱された光を受光す
る受光素子と、(ヘ)受光素子からの信号に基づき水質
特性値を算出する測定回路と、(ト)計測シリンダーの
内壁を洗浄するための洗浄手段、から成ることを特徴と
する本発明の第2の水質測定装置によって達成すること
ができる。
【0017】この第2の態様に係る水質測定装置におい
ては、洗浄手段は、ブラシと、ブラシを回転させる回転
手段と、ブラシを上下に移動させるための移動手段から
成ることが望ましい。
【0018】これらの第1及び第2の態様に係る水質測
定装置においては、洗浄用液体を供給するための洗浄用
液体供給装置が備えられていることが好ましい。更に、
計測シリンダーには結露防止手段が設けられていること
が好ましい。また、測定すべき水質特性は、被測定液体
の濁度若しくは色とすることができる。
【0019】上記の第3の目的は、(イ)較正用液体を
計測シリンダー内に供給し、較正用液体に光を照射し
て、散乱光及び/又は透過光に基づき較正用液体の水質
特性を測定し、較正用液体の水質特性測定結果に基づき
検量線を較正し、(ロ)次いで、計測シリンダー内に被
測定液体を供給し、この被測定液体に光を照射し、散乱
光及び/又は透過光を測定して、かかる測定結果及び検
量線に基づき水質特性を算出し、(ハ)その後、計測シ
リンダー内から被測定液体を排出した後、計測シリンダ
ーの内壁をブラシを回転させながらブラシを上下に移動
させて洗浄する一連の工程から成ることを特徴とする本
発明の第1の態様に係る水質測定方法によって達成する
ことができる。
【0020】上記の第4の目的は、(イ)較正用液体を
計測シリンダー内に供給し、較正用液体に光を照射し
て、散乱光及び/又は透過光に基づき較正用液体の水質
特性を測定し、較正用液体の水質特性測定結果に基づき
検量線を較正し、(ロ)次いで、計測シリンダー内に被
処理液体である原水と凝集剤を供給し、計測シリンダー
内で原水と凝集剤を反応させて固液を分離し、(ハ)計
測シリンダー内の固液分離された原水の液体部分に光を
照射し、散乱光及び/又は透過光を測定して、かかる測
定結果及び検量線に基づき液体部分の水質特性を算出
し、(ニ)次いで、計測シリンダー内から原水を排出し
た後、計測シリンダーの内壁を洗浄する一連の工程から
成ることを特徴とする本発明の第2の態様に係る水質測
定方法によって達成することができる。
【0021】本発明の第2の態様に係る水質測定方法に
おいては、計測シリンダーの内壁の洗浄は、ブラシを回
転させながらブラシを上下に移動させて行うことが望ま
しい。
【0022】本発明の第1及び第2の態様に係る水質測
定方法においては、洗浄用液体を流しつつ、ブラシを回
転させながらブラシを上下に移動させて計測シリンダー
の内壁を洗浄することが望ましい。また、洗浄用液体を
流しながら、計測シリンダー内から被測定液体若しくは
原水を排出することが望ましい。更には、被測定液体又
は較正用液体の散乱光及び/又は透過光を測定する際、
計測シリンダーの外壁の結露を防止することが望まし
い。本発明の水質測定方法においては、測定すべき液体
の水質特性は、液体の濁度若しくは色とすることができ
る。
【0023】上記の第5の目的は、反応槽及び処理槽を
備えた排水処理設備を用い、反応槽に原水及び凝集剤を
供給し、反応槽内で原水及び凝集剤を反応させた後、反
応後の原水を処理槽に移液し、処理槽内で原水に沈降分
離処理若しくは浮上分離処理を施して得られた処理水を
放流する排水処理方法であって、(イ)較正用液体を計
測シリンダー内に供給し、較正用液体に光を照射して、
散乱光及び/又は透過光に基づき較正用液体の水質特性
を測定し、較正用液体の水質特性測定結果に基づき検量
線を較正し、(ロ)次いで、計測シリンダー内に被処理
液体である原水と凝集剤を供給し、該計測シリンダー内
で原水と凝集剤を反応させて固液を分離し、(ハ)計測
シリンダー内の固液分離された原水の液体部分に光を照
射し、散乱光及び/又は透過光を測定して、かかる測定
結果及び検量線に基づき液体部分の水質特性を算出し、
(ニ)次いで、計測シリンダー内から原水を排出した
後、計測シリンダーの内壁を洗浄する一連の水質測定方
法を実施し、(ホ)一方、得られた水質特性算出結果に
基づき、反応槽に供給すべき凝集剤の量を決定すること
を特徴とする本発明の排水処理方法によって達成するこ
とができる。
【0024】凝集剤としては、通常使用されている無機
塩、酸、アルカリ、金属電解物、活性珪酸等の無機物、
陰イオン性あるいは陽イオン性界面活性剤等を、原水の
種類や原水の処理方法に応じて適宜選択すればよい。凝
集剤は、凝集剤を溶解したり、溶媒に分散させたり、粉
状のまま、原水に添加することができる。必要に応じ
て、凝集助剤、沈降助剤、浮揚助剤を用いることができ
る。
【0025】尚、原水と凝集剤との反応という語には、
原水中に懸濁している微細な粒子が直接接触して聚合
し、大きな塊(フロック)になる凝集だけでなく、油滴
や泡のような濡れによって微細な粒子が接着する吸着も
含まれる。反応後の原水とは、原水中に懸濁していた微
細な粒子が直接接触して聚合し、大きな塊(フロック)
となった状態や、油滴や泡のような濡れによって微細な
粒子が接着した状態になった原水を意味する。原水とし
て、分散媒が液体でありそして分散質が固体である懸濁
液、あるいは分散質が液体である乳濁液を挙げることが
できる。
【0026】
【作用】本発明の第1の態様に係る水質測定装置におい
ては、較正用液体供給装置と、測定回路と、ブラシ、ブ
ラシを回転させる回転手段及びブラシを上下に移動させ
るための移動手段から成る洗浄手段とが備えられてい
る。これによって、常に正しい検量線を得ることができ
るし、水質測定部分を常に清浄な状態に確実に保持する
ことができ、高い長期信頼性、測定結果の高い再現性を
得ることができる。
【0027】本発明の第2の態様に係る水質測定装置に
おいては、較正用液体供給装置と、凝集剤供給装置と、
測定回路と、洗浄手段とが備えられている。これによっ
て、常に正しい検量線を得ることができるし、水質測定
部分を常に清浄な状態に確実に保持することができ、高
い長期信頼性、測定結果の高い再現性を得ることができ
る。更には、計測シリンダー内で原水と凝集剤とを反応
させて固液を分離し、次いで水質測定を行い得るので、
原水への凝集剤の投入量等の原水処理条件を、沈降分離
処理や浮上分離処理する前に速やかに決定することがで
きる。
【0028】本発明の第1の水質測定方法においては、
検量線の較正、水質測定、ブラシを用いた計測シリンダ
ー内壁の洗浄を、水質測定毎に行う。水質測定毎に検量
線の較正及び計測シリンダー内壁の洗浄を行うので、常
に正しい検量線を得ることができ、高い長期信頼性を有
し、しかも、測定結果の再現性に優れた正確な水質測定
を行うことができる。被測定液体のサンプリング場所を
適宜選択すれば、原水への凝集剤の投入量等の原水処理
条件を速やかに修正することができる。
【0029】本発明の第2の水質測定方法においては、
検量線の較正、計測シリンダー内での原水と凝集剤との
反応及び固液分離、水質測定、計測シリンダー内壁の洗
浄を、水質測定毎に行う。計測シリンダー内での原水と
凝集剤との反応及び固液分離は、比較的短時間で完了し
得る。それ故、水質測定結果と後述する反応槽や処理槽
における原水処理条件との間の相関を予め得ておけば、
水質測定を行うことによって、原水への凝集剤の投入量
等の原水処理条件を沈降分離処理や浮上分離処理する前
に速やかに決定することができる。また、水質測定毎に
検量線の較正及び計測シリンダー内壁の洗浄を行うの
で、常に正しい検量線を得ることができ、高い長期信頼
性を有し、しかも、測定結果の再現性に優れた正確な水
質測定を行うことができる。
【0030】本発明の排水処理方法においては、検量線
の較正、計測シリンダー内での原水と凝集剤との反応及
び固液分離、水質測定、計測シリンダー内壁の洗浄を、
水質測定毎に行う。計測シリンダー内での原水と凝集剤
との反応及び固液分離は、比較的短時間で完了し得る。
それ故、水質測定結果と後述する反応槽における原水へ
の凝集剤の投入量との間の相関を予め得ておけば、水質
測定を行うことによって、処理槽にて沈降分離処理や浮
上分離処理する前に、反応槽に供給すべき凝集剤の量を
速やかに決定することができ、原水の組成等の変化に対
する凝集剤の投入量の自動追従が可能となり、安定した
均一な水質特性を有する処理水を放流することができ
る。また、水質測定毎に検量線の較正及び計測シリンダ
ー内壁の洗浄を行うので、常に正しい検量線を得ること
ができ、高い長期信頼性を有し、しかも、測定結果の再
現性に優れた正確な水質測定を行うことができる。
【0031】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明を実施例に基
づき説明する。
【0032】(実施例1)実施例1は、本発明の第1の
態様に係る水質測定装置及び水質測定方法に関する。被
測定液体の水質特性を測定する実施例1の水質測定装置
1の模式的な断面図を図1に示す。また、排水処理系の
全体図を図2に示す。この水質測定装置1は、計測シリ
ンダー10と、較正用液体供給装置14と、光源20
と、受光素子22と、測定回路40と、洗浄手段から構
成されている。実施例1の水質測定装置1は、被測定液
体の透過光の光強度を測定する形式の濁度計である。
【0033】計測シリンダー10は、例えば透明なガラ
スやプラスチックから作製することができる。あるいは
又、光を透過させるべき部分を透明なガラスやプラスチ
ックから作製し、その他の部分はステンレススチール等
の金属材料から作製してもよい。被測定液体の水質測定
を行うときには、この計測シリンダー10の内部にサン
プリングされた被測定液体が収納される。計測シリンダ
ー10の底部には、被測定液体供給部12が設けられて
いる。被測定液体供給部12には、電磁開閉弁12Aが
配設されている。この被測定液体供給部12は、ドレイ
ン部にも相当し、被測定液体等を排出するための電磁開
閉弁12Bが配設されている。電磁開閉弁12A,12
Bは、後述する測定回路40にて制御されることが好ま
しい。尚、これらの電磁開閉弁は、電動開閉弁で置き換
えることもできる。以下に説明する電磁開閉弁について
も同様である。
【0034】較正用液体供給装置14は、例えば市水配
管に接続された電磁開閉弁から構成することができる。
較正用液体を計測シリンダー10の下部から計測シリン
ダー10内に導入することが、較正用液体の泡立防止の
観点から望ましい。較正用液体供給装置14を制御する
ことによって、市水から成る較正用液体を計測シリンダ
ー10内に供給することができる。この較正用液体供給
装置14の制御は、後述する測定回路40にて行うこと
が好ましい。図1においては、1系列の較正用液体供給
装置14を示したが、複数系列の較正用液体供給装置を
配設することもできる。この場合、1系列からは、例え
ば市水を較正用液体として供給し、他の系列からは、1
0〜50μm径のカオリンを一定量含有した一定濁度液
を較正用液体として供給することができる。
【0035】計測シリンダー10の外部に配設された光
源20として、例えば、タングステンランプ、可視光を
射出するレーザ素子、近赤外線を射出するレーザ素子、
LED等を用いることができる。計測シリンダー10の
外部に配設された受光素子22として、例えばpnダイ
オードやpinダイオード等のフォトダイオードを例示
することができる。受光素子22は、光源20から射出
されそして計測シリンダー10内の被測定液体を透過し
及び/又は被測定液体によって散乱された光を受光す
る。図1に示す受光素子22の配置においては、受光素
子22は、光源20から射出されそして計測シリンダー
10内の被測定液体を透過した光を受光する。図1にお
いては、一対の光源20及び受光素子22を示したが、
複数対の光源20及び受光素子22を配設することもで
きる。更には、光源20及び受光素子22を上下に移動
可能にし、被測定液体の種々の部分での透過光の光強度
を測定する形態とすることもできる。計測シリンダー1
0、特に受光素子22を外光から遮光することが望まし
い。
【0036】計測シリンダー10の内壁を洗浄するため
の洗浄手段は、ブラシ30と、ブラシ30を回転させる
回転手段と、ブラシ30を上下に移動させるための移動
手段から成る。尚、回転手段及び移動手段を纏めて、図
1では参照番号34で模式的に示した。回転手段及び移
動手段は、例えば、モータ及び歯車の組み合わせから構
成することができる。回転手段及び移動手段によって、
ブラシ30を取り付けた軸32を回転及び上下動させ
る。これによって、ブラシ30の回転及び上下動を得る
ことができる。回転手段及び移動手段34は、測定回路
40に設けられた制御回路によって制御することができ
る。
【0037】洗浄用液体を供給するための洗浄用液体供
給装置が備えられていることが、計測シリンダー10の
内壁を一層確実に洗浄するために望ましい。洗浄用液体
供給装置は、洗浄用液体を貯蔵するためのタンクとポン
プ(これらは図示せず)、及び電磁開閉弁16から構成
することができる。
【0038】計測シリンダー10の内部には、上部液面
計18A及び下部液面計18Bを取り付けることが望ま
しい。液面計18A,18Bは、如何なる構成とするこ
ともできるが、例えばチタンから成る一対の電極から構
成し、一対の電極間の抵抗値を測定することによって液
面を検出することができる。
【0039】測定回路40は、受光素子22からの信号
に基づき水質特性値を算出する回路である。測定回路4
0には、光源20を制御するための制御回路、計測シリ
ンダー10への被測定液体の導入を制御するための制御
回路(電磁開閉弁12Aの制御回路)、計測シリンダー
10からの液体の排出を制御するための制御回路(電磁
開閉弁12Bの制御回路)、較正用液体供給装置14を
制御するための制御回路、洗浄手段を制御するための制
御回路、必要に応じて設けられた洗浄用液体供給装置の
電磁開閉弁16を制御するための制御回路、及び液面計
18A,18Bの制御回路を設けることが望ましい。
【0040】以下、図1に示した水質測定装置を用いた
水質測定方法を説明する。尚、この水質測定方法の実施
に先立ち、既知の種々の濁度を有する試料を用いて、受
光素子22からの信号と濁度との関係、即ち検量線を求
めておく。尚、検量線作成時の受光素子22からの信号
(電圧)の最大値(濁度0%に相当する)をVmax'、最
小値(濁度100%に相当する)をVmin'、各濁度にお
ける受光素子22からの信号(電圧)をVmeasure'とす
る。尚、Vmax'やVmin'は、アナログ的に基準電圧とし
て測定回路40に設定しておいてもよいし、デジタル的
にメモリ内に記憶させておいてもよい。
【0041】[工程−100]先ず、較正用液体として
市水を使用し、較正用液体を計測シリンダー10内に供
給する。具体的には、較正用液体供給装置14を開き、
較正用液体を計測シリンダー10内に供給する。較正用
液体が上部液面計18Aに到達した直後に、較正用液体
供給装置14を閉じる。こうして、計測シリンダー10
内は較正用液体で充填される。
【0042】次に、光源20から射出された光を較正用
液体に照射して、透過光に基づき較正用液体の水質特性
を測定し、較正用液体のかかる水質特性測定結果に基づ
き検量線を較正する。実施例1においては、較正用液体
として例えば市水を用いているので、受光素子22から
得られる信号の強度(電圧)は最大Vmaxとなる。次
に、光源20からの光の射出を中止し、あるいは計測シ
リンダー10に入射されないように光源20から射出さ
れた光を遮る。このとき受光素子22から得られる信号
の強度(電圧)Vminを測定する。そして、測定回路4
0において、G=(Vmax'−Vmin')/(Vmax−Vmi
n)を求める。予め求めた検量線にこのGの値を掛けた
検量線が、較正された検量線となる。言い換えれば、ゼ
ロ点較正及びフルスパン較正が行われる。あるいは又、
VmaxがVmax'となるように、光源20の光出力を調整
し、更に、VminがVmin'となるように受光素子22に
バイアス電圧を印加してもよい。これによって、常に、
G=1となる。尚、市水の代わりに一定濁度液を較正用
液体として用いてもよい。更には、市水及び一定濁度液
を較正用液体として用いて、複数点にて検量線を較正し
てもよい。
【0043】Gの値を求めた後、較正用液体を計測シリ
ンダー10から排出する。そのために、電磁開閉弁12
Bを開き、較正用液体を計測シリンダー10から被測定
液体供給部12と共通であるドレイン部を介して排出す
る。
【0044】較正用液体を用いて受光素子22から得ら
れる信号の強度(電圧)Vmaxが、或る値以下の場合、
計測シリンダー内壁の洗浄が不十分であると判断し、後
述する[工程−120]の洗浄工程を再び行うことが望
ましい。あるいは又、VmaxやVminの値が或る値以上若
しくは或る値以下である場合、警報を発するように構成
することもできる。
【0045】[工程−110]次いで、電磁開閉弁12
Bを開いた状態で電磁開閉弁12Aを開き、サンプリン
グポンプによってサンプリングされた被測定液体を配管
内に満たし且つ電磁開閉弁12Bを経由して系外に排出
する。これによって配管内に残留していた較正用液体が
排出され、配管内は被測定液体で満たされる。その後、
電磁開閉弁12Bを閉じる。これによって、計測シリン
ダー10内に被測定液体が供給される。
【0046】被測定液体は、実施例1においては、図2
に示すように処理槽から系外へと排出(放流)される処
理水であり、サンプリングポンプによってサンプリング
される。尚、不溶性懸濁物質や油類を含んだ排水である
原水及び凝集剤が反応槽に供給され、反応槽内で原水と
凝集剤が反応して、原水にはフロック化処理が施され
る。この処理された原水は、ポンプを用いて二次処理で
ある沈降分離処理や浮上分離処理を行うための処理槽に
移液される。処理槽としては、例えば、連続濃縮形や連
続清澄形の沈降分離装置、自然浮上形、加圧式、真空
式、機械攪拌式、散気式、電解浮上式等の強制浮上形の
浮上分離装置を例示することができる。
【0047】計測シリンダー10内の被測定液体が上部
液面計18Aに到達した後、サンプリングポンプの動作
を止め、一方、電磁開閉弁12Aを閉じる。そして、光
源20から射出された光を計測シリンダー10内の被測
定液体に照射し、透過光を測定する。透過光は受光素子
22によって受光され、受光素子22から信号(電圧V
measure)が測定回路40に出力される。測定回路40
において、この電圧Vmeasureの値及び較正された検量
線に基づき被測定液体の水質特性(実施例1においては
濁度)が算出される。具体的には、VmeasureにGが乗
算され、かかるVmeasure×Gが、例えば、測定回路4
0に設けられたレコーダー、記録紙、メモリー等(これ
らは図示せず)に記録され、あるいは、電圧計(図示せ
ず)に表示される。この結果と、予め求めておいた濁度
とVmeasure'との関係から濁度の値を知ることができ
る。あるいは又、予め求めておいた濁度とVmeasure'と
の関係をプログラムしておき、Vmeasure及びGの値を
基に、例えばパーソナルコンピュータにて演算を行い、
濁度を求めることができる。この水質特性値が一定の値
以上あるいは以下である場合、警報を鳴らす形態とする
こともできる。
【0048】[工程−120]その後、計測シリンダー
10内から被測定液体を排出する。具体的には、被測定
液体供給部12と共通であるドレイン部の電磁開閉弁1
2Bを開き、計測シリンダー10内から被測定液体を排
出する。
【0049】被測定液体の液面が下部液面計18Bを通
過した後、一定時間経過後、洗浄用液体供給装置の電磁
開閉弁16を開き、例えば市水や液体石鹸から成る洗浄
用液体を計測シリンダー10内に供給しつつ、回転手段
及び移動手段34を動作させて、ブラシ30を回転させ
ながらブラシ30を下方に移動させて、計測シリンダー
10の内壁を洗浄する。ブラシ30が一定距離下方に移
動した後、移動手段を逆転させて、ブラシ30を回転さ
せながらブラシ30を上方に移動させて、計測シリンダ
ー10の内壁を洗浄する。ブラシ30が元の位置に戻っ
たとき、回転手段及び移動手段34を停止させ、併せ
て、洗浄用液体供給装置の電磁開閉弁16を閉じる。洗
浄用液体を用いた計測シリンダー10内の洗浄の代わり
に、較正用液体供給装置14から較正用液体(例えば市
水)を計測シリンダー10内に供給しつつ、ブラシ30
を回転させながらブラシ30を上下動させて、計測シリ
ンダー10の内壁を洗浄してもよい。
【0050】次いで、電磁開閉弁12Bを閉じ、較正用
液体供給装置14を開いて較正用液体が上部液面計18
Aに到達した後、較正用液体供給装置14を閉じ、電磁
開閉弁12Bを開く。これによって、計測シリンダー1
0内の濯ぎが行われる。最後に、電磁開閉弁12Bを閉
じる。
【0051】以上の一連の[工程−100]〜[工程−
120]を被測定液体の水質測定毎に繰り返す。
【0052】計測シリンダー10が置かれた雰囲気の温
度と、較正用液体あるいは被測定液体の温度との差が大
きい場合、計測シリンダー10の外壁が結露することが
ある。計測シリンダー10の外壁が結露すると、計測シ
リンダー10に入射する光の光強度あるいは計測シリン
ダー10から射出する光の光強度が低下し、正確な水質
測定が妨害される。それ故、このような場合には、計測
シリンダー10に結露防止手段を設け、計測シリンダー
10の外壁の結露を防止することが好ましい。結露防止
手段として、計測シリンダー10の外壁に取り付けられ
たパネルヒーターを挙げることができる。あるいは又、
計測シリンダー10を二重管構造とすることができる。
更には、結露防止手段として、計測シリンダー10等を
収納する恒温恒湿室を挙げることができる。尚、結露防
止手段は、後述する本発明の第2の態様に係る水質測定
装置にも設けることが望ましい。
【0053】被測定液体に例えば油分が含まれている場
合、計測シリンダー10の内壁の洗浄を十分に行えない
場合がある。あるいは又、被測定液体によっては、計測
シリンダー10内から被測定液体を排出する際、下部液
面計18Bが誤動作を起こす場合がある。このような場
合には、[工程−120]において、洗浄用液体供給装
置16から計測シリンダー10内に洗浄用液体を供給し
つつ、計測シリンダー10内から被測定液体を排出する
ことが望ましい。このような処理は、後述する本発明の
第2の態様に係る水質測定方法においても実施すること
が望ましい。
【0054】(実施例2)実施例2は、実施例1にて説
明した本発明の第1の態様に係る水質測定方法の変形で
ある。実施例2においても、実施例1にて説明した水質
測定装置1を使用する。実施例2の水質測定方法が実施
例1と相違する点は、被測定液体のサンプリング位置に
ある。図3に排水処理系の全体図を示すように、実施例
2の水質測定方法においては、被測定液体は、反応槽と
処理槽の間でサンプリングされる。サンプリングされた
被測定液体は、計測シリンダー10内に供給され、計測
シリンダー10内で沈降分離あるいは浮上分離が行われ
る。尚、処理槽内のサンプリング場所を適切に選択して
処理槽から反応後の原水を直接サンプリングしてもよい
し、反応槽内のサンプリング場所を適切に選択して反応
槽から反応後の原水を直接サンプリングしてもよい。以
下、実施例2の水質測定方法を説明する。
【0055】[工程−200]先ず、較正用液体を計測
シリンダー10内に供給し、較正用液体に光を照射し
て、透過光に基づき較正用液体の水質特性を測定し、較
正用液体の水質特性測定結果に基づき検量線を較正す
る。この工程は、実施例1の[工程−100]と同様と
することができるので、詳細な説明は省略する。
【0056】[工程−210]次いで、計測シリンダー
10内に被測定液体を供給する。実施例2においては、
被測定液体は、反応槽と処理槽との間でサンプリングさ
れる。サンプリングされた被測定液体は、例えば一軸偏
心ネジポンプ(サンプリングポンプ)によって計測シリ
ンダー10内に送られる。被測定液体の発泡を防ぐため
に、あるいは又、被測定液体である反応後の原水の状態
を保持する(即ち、例えばフロック状態を破壊しない)
ために、一軸偏心ネジポンプを用いることが望ましい。
被測定液体の水質測定前に一定時間、被測定液体を計測
シリンダー10内で放置する。これによって、計測シリ
ンダー10内で沈降分離あるいは浮上分離が行われる。
【0057】この点を除き、計測シリンダー10内の被
測定液体に光を照射し、散乱光及び/又は透過光を測定
して、かかる測定結果及び検量線に基づき水質特性を算
出する工程は、実施例1の[工程−110]と実質的に
同様とすることができる。
【0058】[工程−220]次いで、計測シリンダー
10内から被測定液体を排出した後、計測シリンダー1
0の内壁をブラシ30を回転させながらブラシ30を上
下に移動させて洗浄する。この工程は、実施例1の[工
程−120]と同様とすることができるので、詳細な説
明は省略する。
【0059】実施例2においても、以上の一連の[工程
−200]〜[工程−220]を被測定液体の水質測定
毎に繰り返す。
【0060】計測シリンダー10内での沈降分離あるい
は浮上分離に要する時間は10〜15分程度である。こ
れに対して、処理槽中での沈降分離処理あるいは浮上分
離処理には、通常、3〜6時間が必要とされる。従っ
て、原水処理条件の適否を、短時間(従来の例えば1/
20以下の時間)でチェックすることができ、原水への
凝集剤の投入量等の原水処理条件を速やかに修正するこ
とができる。その結果、安全且つ確実に基準値範囲内の
濁度値や透過度を有する処理水を放流することができ
る。
【0061】(実施例3)実施例3は、本発明の第2の
態様に係る水質測定方法及び本発明の排水処理方法に関
する。実施例3においても、実施例1にて説明した水質
測定装置1を使用する。実施例3の水質測定方法におけ
るサンプリング点は、実施例1あるいは実施例2と相違
している。図4に排水処理系の全体図を示すように、実
施例3の水質測定方法及び本発明の排水処理方法におい
ては、被測定液体として反応槽から原水と凝集剤をサン
プリングする。このサンプリング状態においては、原水
と凝集剤とは、未反応状態若しくは十分反応していない
状態にある。サンプリングされた被測定液体である原水
及び凝集剤は、計測シリンダー10内に供給され、計測
シリンダー10内で原水及び凝集剤とを反応させ、更に
沈降分離あるいは浮上分離を行う。以下、実施例3の水
質測定方法を説明する。
【0062】[工程−300]先ず、較正用液体を計測
シリンダー10内に供給し、較正用液体に光を照射し
て、透過光に基づき較正用液体の水質特性を測定し、較
正用液体の水質特性測定結果に基づき検量線を較正す
る。この工程は、実施例1の[工程−100]と同様と
することができるので、詳細な説明は省略する。
【0063】[工程−310]次いで、計測シリンダー
10内に被処理液体である原水と凝集剤を供給し、計測
シリンダー10内で原水と凝集剤を反応させて固液を分
離する。即ち、図4に示すように、実施例3の水質測定
方法においては、被測定液体として反応槽から原水と凝
集剤をサンプリングする。サンプリングされた被測定液
体である原水及び凝集剤は、例えば一軸偏心ネジポンプ
(サンプリングポンプ)によって計測シリンダー10内
に送られる。原水等の発泡を防ぐために、一軸偏心ネジ
ポンプを用いることが望ましい。被測定液体の水質測定
前に一定時間、被測定液体を計測シリンダー10内で放
置する。これによって、計測シリンダー10内で原水と
凝集剤とが反応し、次いで、沈降分離あるいは浮上分離
による固液分離が行われる。
【0064】尚、計測シリンダー10内で原水と凝集剤
とが反応する際、図示しない攪拌器で計測シリンダー1
0内の被測定液体を攪拌し、原水と凝集剤との反応を促
進させることが望ましい。攪拌は、原水や凝集剤の種類
によって最適化する必要があり、例えば、急速攪拌を行
い、次いで緩速攪拌を行う。
【0065】[工程−320]次いで、計測シリンダー
10内の固液分離された原水の液体部分に光を照射し、
透過光を測定して、かかる測定結果及び検量線に基づき
液体部分の水質特性(実施例3においては濁度)を算出
する。光源20から射出された光によって照射される被
測定液体の部分を適宜選択する点を除き、被測定液体に
光を照射し、散乱光及び/又は透過光を測定して、かか
る測定結果及び検量線に基づき水質特性を算出する工程
は、実施例1の[工程−110]と実質的に同様とする
ことができる。
【0066】[工程−330]次に、計測シリンダー1
0内から被測定液体を排出した後、計測シリンダー10
の内壁をブラシ30を回転させながらブラシ30を上下
に移動させて洗浄する。この工程は、実施例1の[工程
−120]と同様とすることができるので、詳細な説明
は省略する。尚、計測シリンダー10の内壁の洗浄方法
として、計測シリンダー10の内壁に清浄な高圧水を吹
き付ける方法、超音波洗浄法等を採用することもでき
る。
【0067】実施例3においても、以上の一連の[工程
−300]〜[工程−330]を被測定液体の水質測定
毎に繰り返す。
【0068】計測シリンダー10内での原水と凝集剤と
の反応、及び沈降分離あるいは浮上分離に要する時間は
10〜15分程度である。これに対して、処理槽中での
沈降分離処理あるいは浮上分離処理には、通常、3〜6
時間が必要とされる。従って、実施例3にて説明した水
質測定方法においては、原水への凝集剤の投入量等の原
水処理条件を、短時間(従来の例えば1/20以下の時
間)でチェックすることができ、沈降分離処理や浮上分
離処理する前に原水処理条件を速やかに決定することが
できる。しかも、常に正しい検量線を得ることができ、
高い長期信頼性を有し、測定結果の再現性に優れた正確
な水質測定を行うことができる。その結果、安全且つ確
実に基準値範囲内の濁度値や透過度を有する処理水を放
流することができる。
【0069】本発明の排水処理方法においては、反応槽
に原水及び凝集剤を供給し、反応槽内で原水及び凝集剤
を反応させた後、反応後の原水を処理槽に移液し、処理
槽内で原水に沈降分離処理若しくは浮上分離処理を施し
て得られた処理水を放流するにあたり、実施例3にて説
明した水質測定方法にて得られた水質特性(例えば濁
度)の算出結果に基づき、反応槽に供給すべき凝集剤の
量を決定する。尚、予め、水質特性と原水に対する凝集
剤の添加率との関係を、各種試験にて求めておく。そし
て、この決定された量の凝集剤を反応槽に供給する。こ
れによって、原水の組成等の変化に対する凝集剤の投入
量の自動追従が可能となり、また、凝集剤の投入量の最
適化や自動制御を図ることができる。このような、凝集
剤の投入量の制御は、従来のPID制御を用いて容易に
行うことができる。その結果、安定した均一な水質特性
を有する処理水を放流することができる。
【0070】(実施例4)実施例4も、本発明の第2の
態様に係る水質測定方法及び本発明の排水処理方法に関
する。実施例3と異なり、実施例4においては、本発明
の第2の態様に係る水質測定装置を用いる。また、実施
例4の水質測定方法におけるサンプリング点は実施例3
と相違している。図6に排水処理系の全体図を示すよう
に、実施例4の水質測定方法においては、反応槽に投入
される前の原水を被測定液体としてサンプリングする。
このサンプリングされた原水と凝集剤とは、計測シリン
ダー10内に別々に供給される。そして、計測シリンダ
ー10内で原水と凝集剤とを反応させ、更に沈降分離あ
るいは浮上分離を行う。
【0071】実施例4で使用する水質測定装置1Aは、
概ね、図1に示した水質測定装置1と同様である。但
し、図5に示すように、計測シリンダー10に凝集剤を
供給するための凝集剤供給装置が設けられている点が、
図1に示した水質測定装置1と相違する。凝集剤供給装
置は、例えば、凝集剤タンクやポンプ(これらは図示せ
ず)及び流量計50から構成することができる。
【0072】以下、実施例4の水質測定方法を説明す
る。
【0073】[工程−400]先ず、較正用液体を計測
シリンダー10内に供給し、較正用液体に光を照射し
て、透過光に基づき較正用液体の水質特性を測定し、較
正用液体の水質特性測定結果に基づき検量線を較正す
る。この工程は、実施例1の[工程−100]と同様と
することができるので、詳細な説明は省略する。
【0074】[工程−410]次いで、計測シリンダー
10内に被処理液体である原水と凝集剤を供給し、計測
シリンダー10内で原水と凝集剤を反応させて固液を分
離する。即ち、図6に示すように、実施例4の水質測定
方法においては、被測定液体として反応槽に投入される
前の原水をサンプリングする。サンプリングされた原水
は、例えば一軸偏心ネジポンプ(サンプリングポンプ)
によって計測シリンダー10内に送られる。原水の発泡
を防ぐために、一軸偏心ネジポンプを用いることが望ま
しい。一方、凝集剤供給装置の流量計50を介して、計
測シリンダー10に所定量の凝集剤が供給される。そし
て、原水及び凝集剤から成る被測定液体の水質測定前に
一定時間、被測定液体を計測シリンダー10内で放置す
る。これによって、計測シリンダー10内で原水と凝集
剤とが反応し、次いで、沈降分離あるいは浮上分離によ
る固液分離が行われる。尚、計測シリンダー10内で原
水と凝集剤とが反応する際、図示しない攪拌器で計測シ
リンダー10内の被測定液体を攪拌し、原水と凝集剤と
の反応を促進させることが望ましい。
【0075】[工程−420]次いで、計測シリンダー
10内の固液分離された原水の液体部分に光を照射し、
透過光を測定して、かかる測定結果及び検量線に基づき
液体部分の水質特性(実施例4においては濁度)を算出
する。光源20から射出された光によって照射される被
測定液体の部分を適宜選択する点を除き、被測定液体に
光を照射し、散乱光及び/又は透過光を測定して、かか
る測定結果及び検量線に基づき水質特性を算出する工程
は、実施例1の[工程−110]と実質的に同様とする
ことができる。
【0076】[工程−430]その後、計測シリンダー
内から被測定液体を排出した後、計測シリンダーの内壁
を洗浄する。この工程は、実施例1の[工程−120]
と同様とすることができるので、詳細な説明は省略す
る。尚、計測シリンダー内壁の洗浄方法として、ブラシ
を回転させながらブラシを上下に移動させて計測シリン
ダーの内壁を洗浄する方法、計測シリンダーの内壁に清
浄な高圧水を吹き付ける方法、超音波洗浄法等を採用す
ることができる。
【0077】実施例4においても、以上の一連の[工程
−400]〜[工程−430]を被測定液体の水質測定
毎に繰り返す。
【0078】計測シリンダー10内での原水と凝集剤と
の反応、及び沈降分離あるいは浮上分離に要する時間は
10〜15分程度である。これに対して、処理槽中での
沈降分離処理あるいは浮上分離処理には、通常、3〜6
時間が必要とされる。従って、実施例4にて説明した水
質測定方法においては、原水への凝集剤の投入量等の原
水処理条件を、短時間(従来の例えば1/20以下の時
間)でチェックすることができ、沈降分離処理や浮上分
離処理する前に原水処理条件を速やかに決定することが
できる。更には、計測シリンダー10への凝集剤の添加
量を変化させれば、どの程度の添加量の凝集剤を原水に
添加すればよいかを、容易に決定することができる。従
って、安全且つ確実に基準値範囲内の濁度値や透過度を
有する処理水を放流するための凝集剤の原水に対する添
加量を、反応後の原水を処理槽に移液する前に、予め決
定することができる。しかも、常に正しい検量線を得る
ことができ、高い長期信頼性を有し、測定結果の再現性
に優れた正確な水質測定を行うことができる。
【0079】実施例4にて説明した排水処理方法におい
ても、水質測定方法にて得られた水質特性(例えば濁
度)の算出結果に基づき、反応槽に供給すべき凝集剤の
量を決定する。そして、この決定された量の凝集剤を反
応槽に供給する。尚、予め、水質特性と原水に対する凝
集剤の添加率との関係を、各種試験にて求めておく。こ
れによって、原水の組成等の変化に対する凝集剤の投入
量の自動追従が可能となり、また、凝集剤の投入量の最
適化や自動制御を図ることができる。その結果、安定し
た均一な水質特性を有する処理水を放流することができ
る。
【0080】尚、実施例4においては、原水と凝集剤を
別々に計測シリンダー10に供給したが、原水のサンプ
リング場所と計測シリンダー10を結ぶ配管の適当な部
分で凝集剤を原水に添加し、配管内で原水と凝集剤とを
反応させることもできる。このような水質測定装置1B
の模式的な断面図を図7に示す。
【0081】以上、本発明を好ましい実施例に基づき説
明したが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。水質検査装置の構造や排水処理系は例示であ
り、適宜変更することができる。
【0082】被測定液体を透過する透過光の光強度を測
定することによって水質測定を行う実施例にて、専ら本
発明を説明したが、受光素子22の配置を適宜変更し
て、被測定液体によって散乱された散乱光の光強度を測
定することによって水質測定を行うこともできるし、透
過光と散乱光の光強度を同時に測定し、これらの光強度
比を求めることによって水質測定を行うこともできる。
また、水質測定として、濁度の測定に限られず、被測定
液体を透過する透過光の光強度の測定による、被測定液
体の色の測定をも包含する。
【0083】生活排水等に対する生物化学的処理では、
原水である生活排水等に凝集剤を添加することなく、曝
気槽にて生物化学的処理を行った後、沈殿槽にて自然沈
降分離処理を行い、得られた上澄み液を放流槽に移液
し、放流槽から系外に放流している。このような生活排
水等に対する生物化学的処理においても、本発明の第1
の態様に係る水質測定装置及び水質測定方法を適用する
こともできる。この場合には、曝気槽、沈殿槽あるいは
放流槽から被測定液体をサンプリングし、計測シリンダ
ー10内で例えば30分間、被測定液体を放置した後
(被測定液体によってはエアレーションを行い、次いで
被測定液体を所定時間放置した後)、水質測定を行えば
よい。
【0084】
【発明の効果】本発明の水質測定装置においては、検量
線の較正、水質測定、ブラシを用いた計測シリンダー内
壁の洗浄を水質測定毎に行うので、常に正しい検量線を
得ることができるし、水質測定部分を常に清浄な状態に
確実に保持することができる。それ故、高い長期信頼
性、測定結果の高い再現性を得ることができる。更に
は、水質測定装置の態様によっては、原水への凝集剤の
投入量等の原水処理条件を、沈降分離処理や浮上分離処
理する前に速やかに決定することができる。
【0085】また、本発明の水質測定方法においては、
検量線の較正、水質測定、ブラシを用いた計測シリンダ
ー内壁の洗浄を、水質測定毎に行うので、常に正しい検
量線を得ることができ、高い長期信頼性を有し、しか
も、測定結果の再現性に優れた正確な水質測定を行うこ
とができる。被測定液体をサンプリングする場所に依る
が、場合によっては、原水への凝集剤の投入量等の原水
処理条件を速やかに修正することができるし、原水への
凝集剤の投入量等の原水処理条件を、沈降分離処理や浮
上分離処理する前に速やかに決定することができる。
【0086】本発明の排水処理方法においては、水質測
定方法にて得られた水質特性(例えば濁度)の算出結果
に基づき、反応槽に供給すべき凝集剤の量を容易に且つ
速やかに決定することができ、原水の組成等の変化に対
する凝集剤の投入量の自動追従が可能となり、また、凝
集剤の投入量の最適化や自動制御を図ることができる。
その結果、常に安定した均一な水質特性を有する処理水
を放流することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の水質測定装置の模式的な断面図であ
る。
【図2】実施例1における排水処理系の全体を示す図で
ある。
【図3】実施例2における排水処理系の全体を示す図で
ある。
【図4】実施例3における排水処理系の全体を示す図で
ある。
【図5】実施例4の水質測定装置の模式的な断面図であ
る。
【図6】実施例4における排水処理系の全体を示す図で
ある。
【図7】実施例4の水質測定装置の変形の模式的な断面
図である。
【図8】従来のサンプリング形の濁度計及びかかる濁度
計を用いた排水処理系を模式的に示す図である。
【図9】従来の浸漬形の濁度計を用いた排水処理系を模
式的に示す図である。
【符号の説明】
10 計測シリンダー 12 ドレイン部を兼ねた被測定液体供給部 12A,12B 電磁開閉弁 14 較正用液体供給装置 16 洗浄用液体供給装置 18A,18B 液面計 20 光源 22 受光素子 30 ブラシ 34 回転手段及び移動手段 40 測定回路 50 流量計 100 検出部

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被測定液体の水質特性を測定する水質測定
    装置であって、 (イ)少なくとも一部分が透明材料から成り、サンプリ
    ングされた被測定液体を収納する計測シリンダーと、 (ロ)該計測シリンダーに較正用液体を供給するための
    較正用液体供給装置と、 (ハ)該計測シリンダーの外部に配設された光源と、 (ニ)該計測シリンダーの外部に配設され、該光源から
    射出されそして計測シリンダー内の被測定液体を透過し
    及び/又は被測定液体によって散乱された光を受光する
    受光素子と、 (ホ)該受光素子からの信号に基づき水質特性値を算出
    する測定回路と、 (ヘ)ブラシと、ブラシを回転させる回転手段と、ブラ
    シを上下に移動させるための移動手段から成り、計測シ
    リンダーの内壁を洗浄するための洗浄手段、から成るこ
    とを特徴とする水質測定装置。
  2. 【請求項2】被測定液体の水質特性を測定する水質測定
    装置であって、 (イ)少なくとも一部分が透明材料から成り、被処理液
    体である原水と凝集剤とを反応させて固液を分離するた
    めの計測シリンダーと、 (ロ)該計測シリンダーに較正用液体を供給するための
    較正用液体供給装置と、 (ハ)該計測シリンダーに凝集剤を供給するための凝集
    剤供給装置と、 (ニ)該計測シリンダーの外部に配設された光源と、 (ホ)該計測シリンダーの外部に配設され、該光源から
    射出されそして計測シリンダー内の固液分離された原水
    の液体部分を透過し及び/又は原水の液体部分によって
    散乱された光を受光する受光素子と、 (ヘ)該受光素子からの信号に基づき水質特性値を算出
    する測定回路と、 (ト)計測シリンダーの内壁を洗浄するための洗浄手
    段、から成ることを特徴とする水質測定装置。
  3. 【請求項3】洗浄手段は、ブラシと、ブラシを回転させ
    る回転手段と、ブラシを上下に移動させるための移動手
    段から成ることを特徴とする請求項2に記載の水質測定
    装置。
  4. 【請求項4】洗浄用液体を供給するための洗浄用液体供
    給装置が備えられていることを特徴とする請求項1乃至
    請求項3のいずれか1項に記載の水質測定装置。
  5. 【請求項5】前記計測シリンダーには結露防止手段が設
    けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項4の
    いずれか1項に記載の水質測定装置。
  6. 【請求項6】測定すべき水質特性は、被測定液体の濁度
    若しくは色であることを特徴とする請求項1乃至請求項
    5のいずれか1項に記載の水質測定装置。
  7. 【請求項7】(イ)較正用液体を計測シリンダー内に供
    給し、較正用液体に光を照射して、散乱光及び/又は透
    過光に基づき較正用液体の水質特性を測定し、較正用液
    体の水質特性測定結果に基づき検量線を較正し、 (ロ)次いで、計測シリンダー内に被測定液体を供給
    し、該被測定液体に光を照射し、散乱光及び/又は透過
    光を測定して、かかる測定結果及び検量線に基づき水質
    特性を算出し、 (ハ)その後、計測シリンダー内から被測定液体を排出
    した後、計測シリンダーの内壁をブラシを回転させなが
    らブラシを上下に移動させて洗浄する一連の工程から成
    ることを特徴とする水質測定方法。
  8. 【請求項8】(イ)較正用液体を計測シリンダー内に供
    給し、較正用液体に光を照射して、散乱光及び/又は透
    過光に基づき較正用液体の水質特性を測定し、較正用液
    体の水質特性測定結果に基づき検量線を較正し、 (ロ)次いで、計測シリンダー内に被処理液体である原
    水と凝集剤を供給し、該計測シリンダー内で原水と凝集
    剤を反応させて固液を分離し、 (ハ)計測シリンダー内の固液分離された原水の液体部
    分に光を照射し、散乱光及び/又は透過光を測定して、
    かかる測定結果及び検量線に基づき液体部分の水質特性
    を算出し、 (ニ)次いで、計測シリンダー内から原水を排出した
    後、計測シリンダーの内壁を洗浄する一連の工程から成
    ることを特徴とする水質測定方法。
  9. 【請求項9】ブラシを回転させながらブラシを上下に移
    動させて計測シリンダーの内壁を洗浄することを特徴と
    する請求項8に記載の水質測定方法。
  10. 【請求項10】洗浄用液体を流しつつ、ブラシを回転さ
    せながらブラシを上下に移動させて計測シリンダーの内
    壁を洗浄することを特徴とする請求項7又は請求項9に
    記載の水質測定方法。
  11. 【請求項11】洗浄用液体を流しながら、計測シリンダ
    ー内から被測定液体若しくは原水を排出することを特徴
    とする請求項7乃至請求項10のいずれか1項に記載の
    水質測定方法。
  12. 【請求項12】被測定液体又は較正用液体の散乱光及び
    /又は透過光を測定する際、計測シリンダーの外壁の結
    露を防止することを特徴とする請求項7乃至請求項11
    のいずれか1項に記載の水質測定方法。
  13. 【請求項13】測定すべき水質特性は、被測定液体の濁
    度若しくは色であることを特徴とする請求項7乃至請求
    項12のいずれか1項に記載の水質測定方法。
  14. 【請求項14】反応槽及び処理槽を備えた排水処理設備
    を用い、反応槽に原水及び凝集剤を供給し、反応槽内で
    原水及び凝集剤を反応させた後、反応後の原水を処理槽
    に移液し、処理槽内で原水に沈降分離処理若しくは浮上
    分離処理を施して得られた処理水を放流する排水処理方
    法であって、 (イ)較正用液体を計測シリンダー内に供給し、較正用
    液体に光を照射して、散乱光及び/又は透過光に基づき
    較正用液体の水質特性を測定し、較正用液体の水質特性
    測定結果に基づき検量線を較正し、 (ロ)次いで、計測シリンダー内に被処理液体である原
    水と凝集剤を供給し、該計測シリンダー内で原水と凝集
    剤を反応させて固液を分離し、 (ハ)計測シリンダー内の固液分離された原水の液体部
    分に光を照射し、散乱光及び/又は透過光を測定して、
    かかる測定結果及び検量線に基づき液体部分の水質特性
    を算出し、 (ニ)次いで、計測シリンダー内から原水を排出した
    後、計測シリンダーの内壁を洗浄する一連の水質測定方
    法を実施し、 (ホ)一方、得られた水質特性算出結果に基づき、反応
    槽に供給すべき凝集剤の量を決定することを特徴とする
    排水処理方法。
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