JPH07243953A - ガスサンプリング方法および装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 安全性高く、計測誤差の少ないガスサンプリ
ング方法および装置を得る。 【構成】 サンプリング対象の煙道に先端部が挿入され
かつ基端部にろ紙を持つろ紙ホルダ４ａを有するサンプ
リング管を具備するガスサンプリング装置において、サ
ンプリング管２の基端部より先方を覆い先端部が煙道に
挿入された外筒５、同外筒の先端部に取付けたフィルタ
ー７、ろ紙ホルダ内に設けられ同ろ紙を覆う隔離壁、外
筒およびろ紙ホルダ間を連通する連通管１７とを設け
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は石炭ガス化炉等の可燃性
ガスを含む排ガスサンプリングに適用される低コストで
且つ安全性の高いガスサンプリング方法および装置に関
する。

【０００２】

【従来の技術】図３において、煙道１に設けられたフラ
ンジ付穴ａに、フランジ付のサンプリング管２の先端が
挿入されて取付けられる。サンプリング管２には空気駆
動弁６が付いている。またサンプリング管２の基端は、
円筒ろ紙３を介して、流量調節弁７を持つサンプリング
ライン１２につながっている。サンプリング管２の露出
部にはヒータ５が取付けられている。図中４はろ紙ホル
ダである。

【０００３】以上において、排ガスをサンプリングする
とき、ヒータ５でサンプリング管２を加熱し、水分の凝
縮を防いでいた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記従来の測定対象で
ある排ガス中ダストのサンプリング方法では、試料排ガ
ス中の水分の凝縮を防ぐため、サンプリングラインの加
温は必要不可欠なことであった。

【０００５】排ガス中の水分は燃料によって異なるが、
多量の水分が含まれている為、サンプリング管が冷える
と水分が凝縮する。そしてサンプリング管に付着し誤計
測の要因となり、分析値に大きな影響を及ぼす結果とな
る。

【０００６】また試料ガス中に可燃性のガスが混在する
と、もしライン外にガスが洩れた場合、加温源であるヒ
ータに引火し爆発の危険が伴う。このため使用範囲が限
定されていた。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するため次の手段を講ずる。

【０００８】すなわち、 （１） サンプリング対象の煙道に基端部にろ紙を持つ
ろ紙ホルダを有するサンプリング管の先端部を挿入して
上記煙道中のガスをサンプリングするガスサンプリング
方法において、上記サンプリング管およびろ紙の外周部
に上記煙道部のガスを流して加熱し、サンプリングす
る。 （２） サンプリング対象の煙道に基端部が挿入されか
つ基端部にろ紙を持つろ紙ホルダを有するサンプリング
管を具備するガスサンプリング装置において、上記サン
プリング管の基端部より先方を覆い先端部が上記煙道に
挿入された外筒と、同外筒の先端部に取付けたフィルタ
ーと、上記ろ紙ホルダ内に設けられ同ろ紙を覆う隔離壁
と、上記外筒およびろ紙ホルダ間を連通する連通手段と
を設けた。

【０００９】

【作用】

（１） 上記発明１において、サンプリング管の先端か
ら煙道中のガスがサンプリングされ、基端部のろ紙を経
て採集するガスサンプリング方法において、サンプリン
グ管およびろ紙の外周部に煙道ガスが流され、サンプリ
ング管およびろ紙部がそのガスで加熱される。それとと
もに、またはその後、サンプリング管によりガスがサン
プリングされる。

【００１０】従って、サンプリング管およびろ紙部は加
熱され、乾燥した後、サンプリングガスが通され、湿分
による計測誤差が完全に防止される。 （２） 上記発明２において、装置が煙道にセットされ
ると、煙道中のガスはフィルターを経て外筒内に導入さ
れ、サンプリング管を加熱する。またガスは連通手段を
経てホルダ内の隔離壁部に導入され、ろ紙部を加熱す
る。従って、サンプリング管およびろ紙部は乾燥してい
る。その後、またはそれと同時にサンプリング管および
ろ紙を経て煙道中のガスがサンプリング採集される。

【００１１】このようにして、湿分による計測誤差が完
全に防止される。

【００１２】

【実施例】前記記載の本発明の一実施例を図１および図
２により説明する。なお、従来例で説明した部分は、同
一の番号をつけ説明を省略し、この発明に関する部分を
主体に説明する。

【００１３】図１にて、サンプリング管２は基端部の円
筒ろ紙３取付部の前方にフランジ１５が設けられる。サ
ンプリング管２のフランジ１５から前部にはそれを覆う
筒形の外筒５の基端がフランジ１５に取付けられる。ま
た外筒５の前部にはフランジ１６が取付けられる。外筒
５の先端部と、サンプリング管２の先端部間にはセラミ
ックフィルター７が設けられる。

【００１４】ろ紙ホルダ４ａ部の詳細を図２に示す。

【００１５】フランジ１５に対応する山型突起を持つフ
ランジ１８がある。フランジ１８の後流側にはろ紙３取
付用の円筒型の座１９が同軸に設けられている。またフ
ランジ１８の座１９側の外周近くには同軸に円筒型のケ
ーシング２１が取付けられている。ケーシング２１の後
端には山型突起を持つ。またケーシング２１の内側で、
かつろ紙３の外側に筒型の隔離壁２０が同軸にフランジ
１８に取付けられる。ケーシング２１と隔離壁２０の後
端とにそれぞれ対応する溝を持ち、かつ、サンプリング
ライン１２につながったフランジ２２が設けられる。ケ
ーシング２１の後端部には排ガス戻りライン８がつなが
れ、その先は煙道１の低圧側につながれる。また外筒５
の後端部とケーシング２１の前端部間にストップ弁１０
を持つ可撓性の連通管１７がつながれる。

【００１６】これらの取付は、外筒５のフランジ１５に
メタルパッキン１３を介してフランジ１８をセットし、
さらにケーシング２１の後端にメタルパッキン１３を介
してフランジ２２をセットし、各フランジのボルト穴Ｃ
にボルトを通して締付ける。

【００１７】以上において、ガスサンプリングを始める
前にストップ弁１０が開かれると、煙道１中の高温排ガ
スはセラミックフィルター７を通り、外筒５内にはい
る。そしてサンプリング管２を加熱し除湿する。さらに
連通管１７を経てろ紙ホルダ４ａの隔離壁２０の外部を
通り戻りライン８に流れる。この間ホルダ４ａ内のろ紙
３部を加熱し、除湿する。

【００１８】その後、またはそれと同時にサンプリング
管２を使ってガスサンプリングが行われる。

【００１９】以上のようにして、除湿後サンプリングが
行われるため、湿分による計測誤差が完全に防止され
る。また電気加熱を使用していないため、防爆性も有
し、安全性も高い。

【００２０】

【発明の効果】以上に説明したように本発明は次の効果
を奏する。 （１） サンプリング対象のガスを通し加熱するように
したので、動力源が不要となり、コスト低減となる。 （２） 電気を使用していないため、防爆区域での使用
が可能である。 （３） 雨による弊害を伴わないので常設できる。 （４） サンプルガスと同一温度であるため、常に温度
が一定に保てる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の構成系統図である。

【図２】同実施例のろ紙ホルダ部の詳細図である。

【図３】従来例の構成系統図である。

【符号の説明】

１ 煙道 ２ 試料ガスサンプリング管 ３ 円筒ろ紙 ４、４ａ ろ紙ホルダ ５ 外筒 ６ 仕切弁 ７ セラミックフィルター ８ 排ガス戻りライン ９ 流量調節弁 １０ ストップ弁 １３ メタルパッキン １５ フランジ １７ 連通管 １８ フランジ １９ 座 ２０ 隔離壁 ２１ ケーシング ２２ フランジ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 サンプリング対象の煙道に基端部にろ紙
   を持つろ紙ホルダを有するサンプリング管の先端部を挿
   入して上記煙道中のガスをサンプリングするガスサンプ
   リング方法において、上記サンプリング管およびろ紙の
   外周部に上記煙道部のガスを流して加熱し、サンプリン
   グすることを特徴とするガスサンプリング方法。
2. 【請求項２】 サンプリング対象の煙道に基端部が挿入
   されかつ基端部にろ紙を持つろ紙ホルダを有するサンプ
   リング管を具備するガスサンプリング装置において、上
   記サンプリング管の基端部より先方を覆い先端部が上記
   煙道に挿入された外筒と、同外筒の先端部に取付けたフ
   ィルターと、上記ろ紙ホルダ内に設けられ同ろ紙を覆う
   隔離壁と、上記外筒およびろ紙ホルダ間を連通する連通
   手段とを備えてなることを特徴とするガスサンプリング
   装置。